February 02, 2011

香港I.T(アイティー)のア・ベイシング・エイプ買収

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 昨日からネット上で騒がれてるのが、香港セレクトショップ大手のI.Tによるノーウエアー(アベイシングエイプ=BAPE他一連のブランドの運営会社)買収。

 I.T社が、2.3億円を投じて、NIGO氏ほかからノーウェアの発行済み株式の約90%を取得し、子会社化するというもの。

 I.Tは香港の上場企業なので、同社のウェブサイトに買収についての詳しい資料があります。

 I.Tの1月31日付announcement

 かつては日本の代表ブランドであったBAPEも(実際、アジア、UKなど海外での知名度凄く、ファンは熱狂的だった・・・)、ここのところ赤字続きで、10億円ほどの負債を抱えているところを、香港、中国進出のパートナーだったI.T社がグレイトチャイナを見据えて買収し、立て直し、というところのようです。デザイナーのNIGO氏は2年はクリエイティブディレクターとしてブランドに関与するとのこと。

 BAPE最近では、UAとのコラボなど、NIGOさん走り回ってたんですけどね。日本のアパレル大手による買収なんかも噂されていましたし・・・

 しかし、残念ながら、旬がとうに過ぎてしまった日本より、まだまだ評価してくれるアジア(東京のショップはアジア人観光客が多いです)を中心に、復活されるのを楽しみにしています。

 日経の記事にもあったように、かつて日本で元気だったブランドが、アジアでもうひと花咲かす、なんて時代も来そうですね。 

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June 06, 2010

中国人観光客が日本製に殺到する訳

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6月5日の日経新聞エコノ探偵団に、急増する中国人観光客が、なぜ日本製(MADE IN JAPAN)に殺到するのかがとてもわかりやすく書かれておりました。

 要点をまとめると

○本物
・日本オリジナルのキャラクターで、「日本でしか手に入らないもの」
・日本では、ニセモノは売っていないという安心感

○安全
・一昨年中国で粗悪な粉ミルクが問題になって以来、ドラッグストアで、粉ミルクを土産として買い求める中国人観光客が急増

○高品質
・日本国内で販売されている製品は、日本製というキャノンのカメラ

また、

○日本製を買って帰ることが自慢になる

というのが欧米の方より特徴的とのこと。

 中国人観光客1人あたりの購買額(JUTO調べ)の11万7千円は、全外国人観光客平均額の二倍、中国人会社員月給7-8万円よりも多いようです。

 日本は、国内製造業が空洞化しているんで、日本製は年々減っていると思いますが・・・日本製にこだわらなくなった?日本人より、中国の方の方が、その希少価値を理解してくださっているのかもしれません。

 リーバイスのジーンズや、コンバースオールスターのMADE IN USAがなくなるというニュースが流れてから、こぞって買い占めたのは、日本人だったという話も思い出されますね。

 そういえば、以前、新聞で、「洋服の青山」の青山商事が、数少なくなった日本のスーツ工場で、中国人中間層をターゲットにしたこなれた価格の日本製スーツ生産に取り組み、数量限定でネット通販を中心に販売する記事を読みました。

 中国の懐具合に合わせて、量産、低価格の日本製商品があってもいいとは思いますが、「価値」を認めてくれる層があるなら、日本の技術を、高く、あるいは、それなりの価格で売るビジネスがもっともっとあってもいいのになぁ、と感じたものでした。 

関連エントリー-中国人観光ビザ緩和で国内での日本人の国際性も問われる
関連エントリー-中国人春節特需で思う日本の観光立国化

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May 23, 2010

レナウンが中国の大手繊維メーカーの傘下に

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 5月23日の日経新聞によると、再建中のアパレルメーカー大手のレナウン(10年2月期年商1290億円)が、中国で売上8位の繊維・アパレル総合メーカー、山東如意集団(09年年商約1400億円)を引受け先としする第三者割当増資を実施し、実質同社の傘下に入る方向で最終調整しているとのこと。

 これにより、山東如意は、約40億円で、レナウンの発行済み株式の約40%を取得することになり、現在、レナウンの筆頭株主である、ファンドのネオラインの持ち株比率25%を上回り、筆頭株主になるようです。

 かつての日本のアパレル最大手が中国企業傘下になる・・・

 2年前にスポーツアパレル大手のフェニックスが中国企業になんと!1円で買収されたニュースもご記憶かと思いますが・・・

 アジアでM&Aを手がける友人によると、今、日本のアパレル企業を買収しようと、資金を準備している中国企業は、少なくないようですから、今後も、日本の大手企業が中国企業の傘下になるなんて話、出てきそうです。

 アジアにおける世界指折りの大きな市場としての中国市場と日本市場を、併せてどう攻略するか、これは、日本企業、中国企業にかかわらず、アジア企業、グローバル企業の21世紀の課題です。

 そうしたら、拠点をどこにおいて、どんなリソースを活用して、どこでモノづくりをして、どのような物流を組んで、それぞれのマーケットを攻略するのが最適なのか?

 その時、見るべき世界地図は、もう、日本が真ん中にある市販の地図ではいけないのかもしれません。

 中心となるのは、上海から香港までの中国沿岸地域?

 そこで、日本企業が上海、香港に拠点を移し、そこからアジア全体を見渡して戦略を練るのが早いのか、あるいは、中国企業が日本のある程度出来あがったリソース(ブランド、ノウハウなど)を買収して、中国沿岸都市から日本を含むアジア市場を見渡すのがよいのか?

 いやいや、アジア企業だけではない、地球の裏側の国、スウェーデンのイケアやH&Mも、アジア攻略のためのハブ物流拠点として上海を選んだようですし・・・

 レナウンの中国企業大手による買収は、一企業を取り巻く出来事ではなく、日本がすでに巻き込まれているグローバルウォーズのひとつの現象と見るべきではないでしょうか?

関連エントリー-中国から日本、そしてアジアを見る
関連エントリー-香港Li&Fung利豊(リー&フォン)社の兼松繊維買収が意味するところ
 
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October 25, 2007

ウォルマートの西友完全子会社化で思ったこと

 日経新聞、日経MJ各紙に、米ウォルマートがすでに過半数の株式を取得している西友を、TOBによって完全子会社化し、株主の意見に左右されない本格的な改革に取り組むことを決めたことに関連する記事が掲載されています。
 
 10月24日の日経MJを読んでいて、一番印象的だったのは、会見に臨んだビッグス上級副社長、カレジェッスキー西友CEOの両氏が口にしていた

 「世界でも類を見ない厳しい日本の消費者」

 という言葉でした。

 まずは、アメリカとは、勝手が違う、と認め、理解した、学んだ、ことは、よいことですが、ちょっと時間がかかっているようですね。

 また、同じ会見の中で、日本に最適な商品を世界中から調達するネットワークを強調されていましたが、今の日本に、アメリカと同じネットワークで、「世界中」から安い商品を持ってくる必要があるでしょうかね?

 日本は発展途上国じゃない、成熟したマーケットですから、生活者は、価格だけでなく、「鮮度」と「そこそこの品質」を求めています。すると、スピード、タイミングが大切になりますから、プライベートブランドだけでなく、比較購買のためのナショナルブランドや、鮮度、スピードに対応できる国内、アジア近隣諸国のメーカーの協力が必要になるわけで、アメリカとは違った、日本市場向け独自のオペレーションまたはマーチャンダイジングを構築する必要があると思います。(←日本のメーカーに協力してもらえないゆえの「世界中から調達」なのかもしれませんが・・・)

 ウォルマート含め、アメリカの企業は、世界最大で、所得によってセグメントされたマーケットを相手に、システマチックに動くことで成功している企業が多いですから、一般的に、海外でも、そのシステムを相手国に押し付ける傾向が強いと思います。

 それゆえ、モノが満たされていない国ではうまくいくようですが、成熟マーケットでは、なかなか成功事例は少ないのではないでしょうか。

 そういった意味では、グローバルビジネスが前提となっているヨーロッパ企業の方が、相手の事情にあわせて、柔軟に対応することが上手なように思います。

 そんなことを考えていたら、以前、アメリカで働いていた時に、会社のオーナー(ユダヤ系白人)から、こんな話をされたのを思い出しました。

 「君は、世界でもっともバイリンガルではない、自国語しか話さない国民はどこの誰だかわかるか?」

 と聞かれました。

 てっきり、つたない英語を話す、自分を含めた日本人のことかと思って口ごもっていると、

 「それはアメリカ人さ。アメリカ人は、外国には行くが、どこに行っても英語が通用すると思っているから、相手に合わせる努力をしない。海外からやってきて英語を勉強し、話す君のような連中がうらやましい(笑)」

 意外でした。アメリカは、日本人にとって、インターナショナルの象徴だと思っていましたから。

 話を元に戻しますが、ウォルマートのEDSLP(EVERY DAY SAME LOW PRICE)の発想は、日本のスーパーにも必要だと思っています。それは、「価格に対する安心感」という発想だからです。それを日本の生活者に合わせて実現していただければ、成功の道はまだ残されていると思っています。

 世界一の流通企業は、「世界でも類を見ない厳しい日本の消費者」に対し、いかに、対応して、変わることができるか?

 しゃらくさければ、完全子会社化後、売却という選択肢もありますが・・・ 

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October 09, 2007

マウジー、スライをフランスファンドが買収

 10月9日の繊研新聞によると、マウジー、スライなどを展開するバロックジャパンリミテッドの100%持ち株会社、フェイクデリックホールディングスは、9月20日付でフランス最大手の金融機関アグリコールグループの投資ファンドCLSAキャピタルパートナーズジャパンに全株式を譲渡したとのことです。

 ご存知マウジー、スライはセシルマクビーとともに渋谷109(マルキュー)系の中でも、名実ともに一過性のブームではない「ファッションブランド」として確立された、マルキューから抜きにでた御三家のうちの2ブランドと言っても過言ではないでしょう。

 両ブランド、特にマウジーが常勝ブランドとして確立した背景には、立ち上げたキャラクターのカリスマ性はさることながら、デニムジーンズを核とした商品構成でリピーターづくりに成功したことがその要因にあると思っています。

 記事によると、バロックジャパンは08年1月期で年商300億円の見込み。5年後に900億円を目指し、上場も視野に入れているとのことです。

 ファンドから役員を数名受け入れるとのことですが、今まで通り自由な社風を維持してゆくとのこと。

 そうですね、こういったマルキュー系ブランドこそ、創り手のライフスタイルも顧客と等身大であり、シーズンひきつけての企画生産、直営店での同世代のスタッフによる販売と、「顧客に最も近い」マーチャンダイジングを実践している最たるブランドなわけですから、組織や定石でがんじがらめにせず、最低限の「ゆるい枠組み」の中で、彼女ら、彼らを思いっきり仕事をさせてあげられる環境を温存していただきたいと思います。

 等身大のリアルクローズを実践する代表的なブランドとして、アカデミックな経営陣とうまく融合し、海外進出も含めた更なる飛躍を期待したいと思います。

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関連エントリー-カリスマ再び?等身大でアラサー狙う森本容子氏
関連エントリー-業界各社、等身大のリアルクローズを

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May 06, 2007

「ニッポン買イマス」 主役は新興国(BRICs)?

 今週の日経新聞の連載記事「BRICsx日本 けいざいの現場から」はとても興味深かったです。

 円安、金利安で、お買い得になったニッポン(日本)という舞台を利用して今後、国際的に活躍するのは、欧米ではなく、むしろ新興国ではないか?というテーマの内容です。

 特に、ファッションビジネス・流通関連では、5月3日付の第2回目の「ニッポン買イマス」が印象的でした。

 ゴールデンウィーク中も当社の事務所のある原宿、表参道界隈の街ゆく人々のざっと4-5人に1人は、外国語をしゃべっているような気がしていましたが、記事によると、原宿の商店会の売上の3割は、中国などアジア系の外国人によって構成され、欧米からの顧客よりも客単価が高いだけでなく、「銀聯(ぎんれん)」という中国の銀行が発行するデビットカード機能をもったキャッシュカードを利用する顧客の客単価は、日本のクレジットカード利用客の3倍にも及ぶというからびっくり。
 日本のクレジットカードの1回あたり平均利用金額は15,000円程度を言われており、その3倍となれば、上顧客さんですね。

 私たちも海外に行くと、気持ちも大きくなって、日本国内よりは高額の買い物をすると思いますので、この事実から、中国の方が急激に金持ちになったと言い切る訳にはいきませんが、それを差し引いても、観光客の多い買い物エリアでは、無視できない、むしろ当てにすべき対象であることは間違いありません。

 以前、日本のラグジュアリーブランドのマーケットが成熟する中で、どうして表参道にブランドのメガショップが続々とできるのか、について書いたエントリーでも、このアジア観光客需要を挙げたかと思います。

 そんな中、原宿表参道界隈では、この「銀聯」が利用できる店舗が続々と増えているとのことです。

 「銀聯」は、中国人民銀行が中心となって、各銀行間の決済を代行している組織のようで、決済金額は、中国国内では、即銀行口座から引き落とされるいわゆるデビットカード。中国では、クレジットカードよりもこちらのデビットカードの方が普及しており、発行枚数は、8億枚とも9億枚とも言われているそうです。

 日本では、対応端末(CAT)を導入すれば三井住友カードがクレジットカードの決済同様に決済代行をしているそうです。

 外国企業の東証上場、企業買収にしても、中国やインドの新興国の中には、時価総額がびっくりするくらい大きな企業があります。金利の安い日本で資金を調達して、日本の技術やブランドを手に入れる。十分考えられる話です。

 これから始まる海外勢の日本買い。企業買収についても、リテールの買い物についても、キープレーヤーとして、「欧米か!」だけではなく、むしろこれら新興国をマークしなければならないかもしれませんね。

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 関連エントリー-今、日本がお買い得

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April 28, 2007

「日本買収」の幕開け

 4月27日、米シティグループの日興コーディアル証券へのTOBが成立したことを各メディアが報じています。
 
 なんか、5月からいよいよ解禁になる三角合併の「鏡開き」のような象徴的な出来事のような気がしてなりませんね。

 以前だったら各業界が大挙して排他してきた外資を、歓迎するかのようにTOB資金を用立てたのは、まぎれもなく日本のみずほグループ。

 シティの東証上場、大手証券会社の子会社化はあらゆる面で外資系企業の上陸、日本企業買収、鎖国的?だった日本の外の世界との交流を強力にバックアップすることでしょう。

 4月25日の日経新聞によると、東証も外国で上場している企業の上場審査基準を緩和すると言います。理由は三角合併によって外国企業の株式を手にする株主が売却しやすくする、保護のためといいます

 すでに上陸済みのウォルマート、テスコなどの世界の大手流通企業はもちろん、来年日本上陸を決めているH&Mも、買収も視野に入れた急速な拡大をほのめかしています。

 外資が日本企業を買収する目的として、製造業であれば技術や特許も目当てかもしれませんが、リテール企業の場合は、彼らにとっては、欧米を真似て作った日本の店舗業態には特に魅力はなく、お目当ては、おそらく狭い日本の中で、「好立地の店舗」と「人材」を獲得するためでありましょう。

 巨額な資金を背景にした外資による日本企業買収、負けじと同じ日本企業同士の買収・合併も加速するでしょうし、防衛策を講じる企業も増えるでしょう。

 27日の日経新聞によると、家具・ホームファッションリテーラー大手のニトリが、第三者企業による大量取得にあたって、目的や情報提供を求め、場合によっては、既存株主に新株予約権を無償で付与する事前警告型買収防衛策を次回の5月の株主総会で決議するとのことです。

 そんな日本が買われる時代の幕開けに対応すべく、当ブログでも、従来「外資来襲」や「流通再編」というカテゴリーに入れていたM&A関係のエントリーを独立させ、新たに「04.日本買収」というカテゴリーを追加いたしました。これからのファッションを含めた流通全般の業界関心事、キーワードの一つになることでしょう。

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関連エントリー-今、日本がお買い得
関連エントリー‐米銀シティグループ上場で、海外ファッション企業も東証上場加速?
関連エントリー‐ウォルマートの三角合併が怖い
関連エントリー‐H&M社長、日本進出戦略を語る

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March 14, 2007

香港Li&Fung利豊(リー&フォン)社の兼松繊維買収が意味するところ

 3月14日の繊研新聞に、商社の兼松が、同社の子会社である繊維専門商社、兼松繊維の55%の株式を3月末付けで香港大手企業グループ利豊(Li&Fung;リー&フォン)に売却する報道を受けて、各商社アパレル部門の首脳が持つ危機感のコメント記事が掲載されており、興味深く読んでおりました。

 ※Li&Fungの読み方は、昔、リーフンとか呼んでいた記憶がありますが、繊研新聞にならってリー&フォンとします。

 この報道のもとは、以下のプレスリリースに詳しいのでご覧ください。

 兼松プレスリリース記事

 この記事を読み解くにあたって、説明しておかなければならないのは、繊研新聞の記事にも、ちらっと、コメントがあるように、日本のアパレル企業と欧米のアパレル企業のソーシング活動(海外で素材や委託工場を見つけて生産、輸入すること)はちょっと違うところがあるということです。

日本-デザインはアパレル企業が出すにしても、日本の商社に海外生産~国内納品
までを依頼する。商談は主に日本で行い、その連絡を受けた生産国の商社の
駐在員やその配下のスタッフが動いて委託先工場とやり取りをする。

欧米-アパレル企業が生産国に自身のバイイングオフィスを開設し、現地採用
スタッフが委託先工場とやり取りをする。あるいは、バイヤーが自ら現地に赴き、
素材や委託工場を開拓し、直接取引をする。
   
 つまり、欧米では、アパレル企業から見ても、生産国の工場から見ても「直接取引が当たり前」なんですよね。
だから、昔、そんな商慣習を知らない欧米人や日本と初めて取引する海外工場にmiddleman(中間業者)である「商社」の位置づけ、役割を説明するのに苦労したことを覚えています。

 日本では、今でも、言葉の問題(通訳代わり)、人材および人件費問題、回転差資金や在庫リスクヘッジの問題などから、商社は使い勝手はありますが、今後、より生活者に近づき、スピードが要求されるアパレル企業にとって、意思疎通を伝言ゲームではなく、ストレートにスピーディに行うという意味で、委託工場との「直接取引」はマストなマクロトレンドになってゆくことになるでしょう。

 以前から、やはり香港大手のシャツメーカーエスケルグループなどが、日本にジャパン社を作って、ファッションリテーラーと直接取引を始めてはいますが、今回、香港のグローバルソーシングの最大手のリー&フォン社が日本の繊維商社買収によって、直接、アパレル企業と商談を始めることは、そのような動きの口火を切ることは間違いなさそうです。
  
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February 18, 2007

米銀シティグループ上場で、海外ファッション企業も東証上場加速?

 2月18日の日経新聞の1面に米銀最大手のシティグループが年内にも東証に上場申請を行うことに関する記事が掲載されています。

 外国企業の日本上場を促進するため、東証とニューヨーク証券取引所との提携によって、一方に上場済みの企業の他方への上場申請が簡素化されるようで、その制度を使った1号案件になりそうだとのこと。

 シティグループはかつて、日本で生活者のかゆいところに手が届くサービスを中心に一時話題を呼び、国内既存金融機関からの風当たりや(実際には当時、日本の関係省庁間の確執もあったようですが)、不祥事で脚をすくわれましたが、私は、同行の日本の生活者を取り巻く金融サービスに一石を投じた功績は大きいと評価しています。

 彼らが、東証に上場し、より日本の投資家や生活者に理解される形で海外企業進出のお手伝いもしてゆけば、金融のみならず、生活者を取り巻くマーケットが活性化することが期待されます。

 東証は、その後、ロンドンやドイツの証券取引所と提携を進めるとのこと。

 業界に目を向け、勝手に中期的に予想されるシナリオを想像してみました。
 ①海外銀行大手が東証上場
 ②海外ファッション(リテール)企業も東証上場が増える
 ③投資家や生活者に、目に見えやすく、イメージに訴えやすい
  ファッションリテール企業が多くの理解を呼ぶ
 ④東証に上場していて、わかりやすいファッションリテール企業は
  株主の理解も得やすく、本国株式を利用した三角合併もやりやすい
 ⑤業界での海外ファッション企業の影響力が拡大

 前回のエントリーでは、ウォルマートやH&Mなどの海外リテール企業の百貨店買収の可能性も示唆しましたが、これからどうなるでしょうね。
 
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February 17, 2007

H&M社長、日本進出戦略を語る

 2回連続でH&M(エッチアンドエム)のエントリーで恐縮ですが、2月16日の日経MJにスウェーデンのファストファッションSPA、H&M(へネス&モーリッツ)のロルフエリクセン社長が日経MJのインタビューに答えて、日本進出戦略について語った記事が掲載されていました。
 
 ポイントをまとめておくと、

○日本にパートナーはおらず、独資で進出(ご存知のように、ZARAはビギと組んで日本の第一歩を踏み出しましたが・・・)

○原宿の1号店は(客層に合わせて)若年層スタイルで行く。(フォレット跡地を見に行くとわかりますが、地下1階地上10階建ての建物のうち3層x150坪の店舗になる模様ですね)

○その後は銀座、渋谷など東京首都圏をドミナント的に固めてから地方へ出店する見通し。

○条件と環境が合えば既存チェーン買収も視野に入れるとのこと。

 今回のインタビュー記事からわかることは以上になりますが、これらのうち立地戦略である3番目と4番目は非常に興味深いところです。

 前回の記事で、今年OPENする中国も上海を固めてから各地へ、の戦略であり、日本も同様。ZARAのようにスペインの本部から世界の裏側の店舗でも72時間以内に商品を届けるFEDEXと組んだ空爆式の物流とは違って、世界で買って世界に売るH&Mは、ローカルディストリビューションセンターが要となるので、この戦略は合点がいきます。

 また、「買収」の一言は非常に重みを持ちますね。

 これから東京の好立地に大型店を出すとなると、なかなかいい立地がないので、再開発立地か、既存チェーンの買収が有効なのも納得できます。同社が2004年にライバルGAPのドイツ国内事業を買収し、好立地10箇所を手に入れた話も記憶に新しいところです。

 また、以下はイトーヨーカドーが2005年にまとめた資料ですが、

 イトーヨーカドーインベスターズガイド2005

 ウォルマートを筆頭にした世界の小売業時価総額ランキングの中でH&Mの時価総額は第9位、当時で3兆円相当は、世界のファッションリテーラーではダントツトップ、日本一の小売業セブンイレブンジャパンをも凌いでいるのがわかります。

 今年の6月から日本で外資企業の三角合併が可能になりますので、同社もこの手を使ってくることは十分考えられますね。
 
 リテーラーである同社が、日本のマーケットですばらしいプレゼンテーション(マーケティング)を行えば、毎年2桁成長を続ける同社の収益性とともに、株式交換を受ける株主も納得させることができるかもしれません。

 これらが現実味を帯びてくると、同社のインパクトは、業界に限らず社会的なものになるかもしれませんね。

 本日、17日の日経新聞1面の大丸、松坂屋の統合も買収対策の一手でもあるとのこと。ウォルマートやH&Mが日本の百貨店を買収しないとも限りません。

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 関連エントリー-H&M(ヘネスアンドモーリッツ)が日本に来るということ

 関連エントリー-ウォルマートの三角合併が怖い

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