December 02, 2009

日経MJ2009年ヒット商品番付、西の横綱に激安ジーンズ

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 12月2日の日経MJに恒例2009年年間ヒット商品番付が掲載されていました。

       東         西
横綱   エコカー     激安ジーンズ
大関   フリー      LED
     (ノンアルコールビール)
関脇   規格外野菜  餃子の王将
小結   下取り     ツイッター

 以下、業界関連で言うと、東の前頭2枚目に「ファストファッション」が入っています。

 ファストファッションは、もう少し上で、三役に入ってもいいかな、と思いましたが、「激安ジーンズ」が横綱になるとは・・・

 業界関係者としては、えー、ちょっと勘弁してよ、ってのが本音なところですが、まあ、確かに、ずいぶんTV中心に話題にはなりましたし、寸評にあるように「衣料価格の急落を象徴する商品に」なったための番付と言われれば、そうなのかな~、という感じです。

 990円、980円、880円、850円、690円!?・・・次々と量販店が1000円を切るジーンズをリリースした背景、未来を、私は、次のように見ています。

 以前1990円、2990円で中途半端なジーンズ?を展開していたユニクロが、3990円に特化し、8000円のナショナルブランド(NB)ジーンズ並みのクオリティと面(ツラ)を実現。

 手薄となった3000円未満のジーンズマーケットはグループ企業のg.u.に委ねる。

 その行く手に立ちはだかったのは、西友を傀儡とする世界最大の小売チェーン、ウォルマート、という図式ではないでしょうか。

 たぶん、柳井会長の頭の中は、すでにグローバル発想になっていると思いますから、少なくとも日本でのユニクロのライバルは、グローバル企業H&MとZARAとGAP、g.u.のライバルは西友のバックにいるウォルマートしか眼中にないんではないでしょうか?

 当初、西友と同様、1000円台を想定したとされるg.u.のジーンズの裾値も、先手を打って990円で発売、慌てた他社が対抗策として、990円を下回るジーンズを次々にリリースし、現在の激安ジーンズ騒ぎに至ります。

 たぶん、販売効率(坪あたり売上高)と販売管理費のバランスを考えた上で、3桁の商品を展開するg.u.、そして、株式非公開となって、抜本的にコスト構造を見直すウォルマート傘下の西友、この2社以外は、ファストリvsウォルマートの本土決戦に巻き込まれ、消耗戦に破れ、遅かれ早かれ、激安ジーンズ競争から手を引くのではないかなぁと。

 いずれにしても、答えを出すのは、生活者であり、それを持続できる企業が残るだけの話、しっかりと事実を見据えることにいたしましょう。

関連エントリー-1000円以下のジーンズ・・・
 
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November 20, 2009

ファストリ創業60周年記念イベントは、ユニクロ早朝6時開店、先着100名様にアンパン&牛乳配布etc

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 11月19日の日経新聞、繊研新聞、日本繊維新聞などに、前身の紳士服店、小郡商事創業から60周年を迎える、ユニクロを展開するファーストリテイリングの記念イベントセールに関する記事が掲載されていました。

 11月21日から12月31日まで続く、手を変え品を変え、次々に繰り出される先着安売り目玉商品の数々。初日の21日のイベントは、ユニクロ約400店での早朝6時オープンセールです。

 当日は、その昔、ユニクロ1号店でも実施した、朝から並んだお客さん各店、先着100人に朝食として、アンパンと牛乳を配るという、おもてなし?をするとか。

 早朝セールと言えば、2000年くらいまでは、よく、紳士服チェーンやカジュアルチェーンが新店オープン時に使っていた手ですね。同社もトップチェーンの出身ですから・・・

 著書で、「成功は一日で捨て去れ」と過去の成功体験をドライに否定しながらも、「もう一度原点に返る」意味を込めて、昔と同じことをやる柳井さんの人間らしいヒートなところを感じましたよ(笑) 

 それにしても、先着5000円以上お買い上げの方、抽選で10万人に現金1万円プレゼントの10億円還元セールをはじめ、何枚あってもいいデイリー商品が先着で格安に買えるセールが年末まで目白押しのようで、これから年末まで機関銃のようにしかけてくるユニクロ・・・いまや完全に業界のプライスリーダーとなり、すでに年末までの勝負あった!感もありますが、競合各社は、準備不足で振りまわされないように、立ち位置をしっかりしないといけませんよね。
 
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November 12, 2009

店は客のためにあり、店員とともに栄え、店主とともに滅びる

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11月12日の日経新聞によれば、11日、ユニクロを展開するファーストリテイリングの株価時価総額が1兆7947億円(1株あたり16,920円)となり、セブン&アイホールディングスのそれ1兆7657億円(同1,948円)を抜いて日本の小売業で最高額になったようです。

 関連エントリー-ユニクロのファストリ株が上場来高値に

 1982年、イトーヨーカ堂が三越の時価総額を抜いて小売業トップになったように、企業株価時価総額トップの座の交代(当時は百貨店→総合スーパー、やがてコンビニグループ、そして…)は流通業界の業態の盛衰を表しているようですね。

 ところで、先日、ビジネス書の中でもよく売れているというユニクロの柳井会長が書かれた

 成功は一日で捨て去れ

 を読みました。

 内容は前著「一勝九敗」の続編のような内容で、どちらかというと社員さんに向けた文章が多かったなと感じましたが、ファッション流通企業に勤めている方々が勉強になる、商売人柳井さんから学べる、私がドッグイヤーをつけた部分をいくつかご紹介したいと思います。

○売値の決まり方と値引きの考え方<84ページ>

 シンプルながら、SPA時代の売れるもの、売れないもの売値に対する真実が書いてあると思います。

○チラシはお客様へのラブレター135ページ

 このフレーズは柳井語録として有名ですが、年間52回以上、ユニクロほどチラシを撒いているファッション流通企業はありません。チラシを撒いているチェーン店、これから集客のためにチラシを撒こうとする方々は必読です。

 きれいごとではない、チラシのあり方に関する大原則、本質がコンパクトにまとめられていると思います。

○先入観が商売の邪魔をする<156ページ>

 スウェット上下をセット売りとばら売りの両方している話は、いろいろなことに応用できる発想ではないでしょうか。

○次世代の経営者、起業家たちに向けて<203ページ>

 柳井さんが尊敬される、ピーター・ドラッカーさんの著書から学び、ユニクロ経営に活かしている発想が簡素にまとめてあります。

○そして、この本の一番最後<216ページ>に、柳井さんが、最も好きな言葉という、ノースフェースとコンバースを再建したアメリカ人の言葉が紹介されています。

 店は客のためにあり、
 店員とともに栄え、
 店主とともに滅びる

 これだけ短い言葉で、小売経営の本質を的確に突いている名言はない、と共感するとともに、今後のユニクロについて、ちょっと意味深なフレーズだな、と思ったのは私だけでしょうか・・・


 
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October 08, 2009

ユニクロ、ウィメンズ向け売上構成比がメンズを上回る

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 ここのところ、ユニクロの記事ばかりでイヤになりますが(笑)、マーケットトレンドとして見逃せない記事なので・・・

 10月8日の日経新聞に、前期のユニクロの国内事業(約780店舗、約5400億円)のうち、初めて男性向けのそれを上回り、肌着を含む女性向け衣料は過半を占めた模様、との記事がありました。

 記事の売上高構成比グラフを見ると、

            2004/8期     2009/8期見通し
 メンズ単独    おおよそ45%  → おおよそ31%
 ウィメンズ単独  おおよそ29%  → おおよそ33%

 ということですから、特にユニクロボディ、ヒートテック、ブラトップなど、ウィメンズ向けのインナー肌着の販売拡大が大きく貢献したのでしょうね。

 記事によると「世界衣料の約7割は女性向け」(日本市場でも2/3は女性向け)と見ているファストリ社は、同社ウィメンズ部門を最重要部門と位置づけ、今後、年率20-30%伸ばし、3-4年後に2-3倍の規模にするとのことです。

 それにしても、メンズの構成比の下落は大きい。売上そのものは新規出店もあるので前年は上回っているようですが・・・

 実際、店頭を見ても、ウィメンズ向けは十分百貨店アパレル並の面に近づいているのに対して、メンズ単独アイテムは、UTやデニムを除くとターゲットが高齢化しているように感じる時もあります。

 もともと、紳士服専門店を前身とするユニクロは、メンズを中心としたユニセックスカジュアルで成長、2005年秋ウィメンズ開発部門を独立させ、06年にウィメンズ限定店舗を都内に出店するなど、NYデザインオフィス、デザイナーとのコラボなどなど、ファッションベーシックを追及し、試行錯誤をしながら、ウィメンズ部門を強化してきたのは、誰もが認めるアパレルマーケットでのシェア拡大のための正攻法だったでしょう。

 それにしても、年商5400億円の33%の約1800億円がウィメンズ。これを3倍にすると5400億円。数年で3600億円、アパレル最大手、ワールド1社分ほどのレディースマーケットのシェアを更に奪おうというものです。

 先日、心斎橋の店頭でようやく+Jプラスジェイのウィメンズラインを手にとりました。

 メンズがかなり、コンサバアイテムが多いのに対し、同じベーシック系ではありますが、非常に出来がよく、びっくりしました。「上質」という言葉を使っても差し支えないかもしれないくらい・・・クオリティと価格のバランスを見ると、ジャケット、コート含めて、ワールド、サンエーインターナショナル、フランドルあたりのキャリア層御用達の百貨店ブランドのベーシックラインが脅かされるような印象すら受けました。

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September 30, 2009

GAP(ギャップ)創業者ドナルドフィッシャー氏の訃報を知って

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 9月29日の繊研新聞などに、米ギャップの共同創業者で、同社名誉会長のドナルドフィッシャー氏が亡くなられたことに関する記事が掲載されていました。81歳だったとのこと。
  
 1969年に、若者に人気のレコードとリーバイスジーンズを販売するファッションストアとしてサンフランシスコで1号店をオープン。

 このブログで頻繁に登場するSPA(Speciality store of Private label Apparel;日本では「製造小売業」と訳される)という言葉は、確か、この方が宣言した「造語」だったはず。

 20世紀の間に、それまで世界最大であった米リミテッドグループを抜いて世界最大のファッション専門店の地位を築き、ユニクロはじめ多くの世界各国で活躍中のカジュアルウェアーSPAのお手本、刺激になった功績はあまりにも大きいでしょう。
 
 私のギャップとの出会いは、学生時代のアメリカ訪問時。初めて見た時、ジーンズ好きの貧乏学生の私にとって、とっても格好よかったです。

 そして、総合商社アパレル部門で働くようになり、約10年間、日本のアパレル企業、チェーンストアさんのために、世界中からアパレル製品を開発輸入する仕事おをさせていただきましたが、アメリカ、香港、中国、インド・・・各地の工場で出会う、ギャップのコットンリッチなカジュアルウエアーを見るたびに、こんな素敵な風合い、肉厚の綿製品を日本の生活者に届けたい、と元気を頂いたものでした。

 ですから、個人的にも、洋服の中でも、格別、綿100%へのこだわり、綿のクオリティにはうるさくなったのも、ギャップの影響だったのではないかとも思っています。 

 現在、残念ながらギャップはアメリカで飽和状態、リストラの進行中、世界のファッション業界の中で、トップの座をZARAやH&Mといった第2世代SPAに明け渡しつつあります。

 日本でも、100店舗を超えて頭打ち、11月に原宿駅前に旗艦店をオープンして、来年は銀座にもユニクロ、H&Mを含む20社に競り勝って落札した旗艦店オープンで巻き返しを図るところ。

 日本進出当初は、百貨店出身者を水先案内人に、上から下に降ろすマーケティング、日本のマーケットに合わせたローカル企画の充実もよかったかもしれませんが、時代は変わりました。

 日本の百貨店顧客に訴える高品質、それなりの価格もよいですが、すぐに半値になる値下げを待つ顧客をたくさん生んでしまったのも事実。ユニクロが急速に進化したことによって、今、日本の中で、ポジショニングが揺らいでいるのも否めません。

 これからは、最初からベストプライスで、プロパー(正価)で売り切る価格設定を期待したいところです。

 多くの日本の洋服屋さんがアメリカで憧れたファッションストアであるギャップ。

 これからの巻き返しを楽しみにするとともに、末筆ながら、ドナルドフィッシャー氏に敬意を表し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 追伸:繊研新聞さんあたりで追悼企画として、次世代のために「ギャップの軌跡に学ぶカジュアルアパレル専門店の原点」のような特集記事を企画してくれないかな~

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September 18, 2009

ユニクロシューズとABCマートのリアル・レザーコレクション

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 9月17日の日経新聞、繊研新聞、18日の日経MJに、ユニクログループが取り組む靴事業、「ユニクロシューズ」発売に関する記事が掲載されていました。

 17日のTBS系列「朝ズバ」などのTVバラエティ番組なんかでも取り上げられていたんで(こういうのって、ニュースなんですかね~番組中CMなんですかね~)、結構宣伝効果はあったでしょう。

 同グループは、g.u.(ジーユー)などを展開するGOVリテイリングの不採算靴事業であった、ワンゾーンが展開していたフットパークの閉店を決め、その代わりに「ユニクロ」のイメージ、ブランド力?を使って新たに立ち上げる靴事業がこの「ユニクロシューズ」になるというわけです。

 GOV社が展開する「ユニクロシューズ」は、今秋、ユニクロがアパレルで打ち出す素材のひとつネオレザー(合皮)などを使用し、得意のユニクロモデル(=企画、生産、店頭販売まで自社で手掛ける)で、パンプス、ブーツ、カジュアルシューズ、スニーカーなど、企画製造、このたび、ユニクロの大型店66店舗、ジーユー70店舗、ビュー(靴専門店)99店舗計235店舗とネットで発売スタートしたようです。価格帯は1990円~4990円とのこと。←マーケットの中では、普通の値段。

 2010年8月期には、同事業で40億円の売り上げを目指すようです。

 一方、9月16日の日経新聞に、ABCマートが、ユニクロの「ネオレザー」を意識してか?今秋から販売スタートする「リアルレザー」コレクションとネーミングされた靴に関する記事が掲載されていました。

 本革を使って、3000-5000円台に抑えたメンズ、ウィメンズシューズコレクション・・・商品を見てみないとわかりませんが、国内産業保護のため、高関税率で、皮靴の値段がべらぼうに高い日本において、本革でこの価格の実現は、きっと、LDC特恵関税国、関税ゼロのバングラ、ミャンマー、カンボジアあたりで計画生産をした商品なのでしょう。同社にとっては、すでに実績のあるオペレーションの応用版、こちらはどこまでのグレードを実現できたのか、現物を見るのが楽しみ。

 まあ、立ち上げたばかり、成功に向けてのパートナーを募っている段階のユニクロシューズと本業勝ち組のABCマートのこれらの商品を比較したら失礼ですが、18日の日経MJの記事の中で、ABCの野口社長は、

 「衣料品に比べ、靴は色やサイズの在庫管理に手間がかかる。(ユニクロシューズについては)試着の接客なども含め、店舗での運営をどう効率化できるかが見もの」

 とコメントしていました。

 実は、ちょうど、昨日、ユニクロ銀座店で、1階のウィメンズコーナーのユニクロシューズ売リ場、4階のメンズの同売り場を見る機会がありました。

 正直、シューズ売場を見つけるのにちょっと苦労したのですが・・・TV効果もあってか、ウィメンズは、奥様方でごった返していました。ウィメンズはなかなかの面(ツラ)だと思いましたが、メンズはまだまだ(浅草の問屋直販店で売っているようなツラ)なので、これから大いに改善が必要、というのが私の印象です。

 しかし、せっかく、グループ会社に靴専門店があるのに、わからなかったのかな~と残念に思ったのは、ABCの野口社長のコメントではないですが、靴を売る体制ではないってことですね。

 中央什器に箱を棚置きし、狭い通路の売り場(ストックルームじゃないんだから・・・)は、お客さん、試着にそうとう苦労していましたよ。

 アパレルチェーンで、靴バイヤーの経験もある私だったら、たぶん、壁面を使い、タナを抜いて、もう少しゆとりのある通路にして、腰掛けと可動式の鏡はマスト、婦人向けには素足で履かれる方のためにソックスを用意しておくかな~

 少なくとも、既存のジーンズのフィッティングルームを活用するとか、ボトム程度の接客くらいはした方がいいと思いますがね・・・

 これから試行錯誤され、進化されるのを楽しみにしたいと思いますが、「ユニクロ流」もいいですが、靴事業の方々から学ぶこともいろいろあるのではないかと思うのですがね~
 
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March 19, 2009

ジーンズマーケットにおけるユニクロのシェア

 3月19日の繊研新聞に、日本のジーンズ市場規模とユニクロのシェアに関する記事が掲載されていました。

 今春の人気タレントを起用したカラージーンズ、g.u.(ジーユー)の990円ジーンズなどのプレスリリースは、業界のとどまらず、多くのメディアで取り上げられ、業界の衝撃、生活者の関心が高まる中、日本ジーンズ協議会の資料に基づき、同紙が推測した日本のジーンズの市場規模を、参考資料として取り上げてさせていただきます。

 日本ジーンズ協議会が調査したジーンズ生産
 
 07年 カラー1,638万本(前年比12%減) ブルー4,249万本(同7%減)
     計 5,887万本

 これは、同協議会に加盟する業界の会員企業の統計に、日本のメーカー、商社、小売店のオリジナル、海外生産などの数量を推定し、「ユニクロの数字は含まれていないが、全体の80%はカバーできているはず」(同協議会)という数字。

 繊研新聞では、この数字に1.2を掛け、日本企業の生産量を割り出し、欧米インポートジーンズの輸入量を推測し、

 日本のジーンズの年間市場規模は8,000-9,000万本ではないかとしています。

 一方、ユニクロが先ごろ公表した同社の年間販売本数は1000万本。

 ちなみに、日本のジーンズ業界最大手、エドウィンのジーンズ年間販売本数は1000万本強、リーバイスストラウスジャパンが400万本ということですから、ユニクロはエドウィンと肩を並べ、独走状態になるのは時間の問題でしょう。

 ユニクロのファーストリテイリンググループは、日本のアパレル市場規模10兆円弱に対して、その1割の1兆円達成を目指していますが、ジーンズマーケットにおいては、本数ベースで、すでに1割以上のシェアを占めているという推定になります。 

 マーケットシェアの1割、10%というと、そこそこの影響力ですよね。街を歩いて10人に1人以上が履いているということですから・・・

 以前も生活者のクローゼットの中のユニクロシェア拡大中というエントリーをさせていただきましたが、インナーに次いで、ボトムのシェアが高かったですね。

 こうして、また、数量ベースにしてみるとまた、実感が沸くものです。

 ところで、先日、g.uの990円ジーンズをメディア関係者の方から見せていただきましたが、その商品を見る限り、ビッグションあたりの4900円のNBジーンズくらいのクオリティは十分感じられました。すでに店頭に並んでおり、やはりプレスリリース直後から店頭に顧客が殺到しているらしいので、早いとこ時間を作って売り場に見に行かねばなりません。

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関連エントリー-ユニクロがリーバイスを抜く日
関連エントリー-危うしNBジーンズ?変わるジーンズマーケット勢力図
関連エントリー-ユニクロ着用率、ただいま急増中


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February 04, 2009

フランドルがサプライチェーン共同出資の新SPA会社設立

 2月4日の日経新聞、繊研新聞、日本繊維新聞によると、百貨店向け婦人服を主力とするアパレル大手のフランドル(08年02月期で連結売上高610億円)が、商社、香港アパレル製造メーカーなどの出資を受けて、欧米SPAに対抗するカジュアル衣料中心の製造小売SPA会社、ITS(イッツ)インターナショナルを設立するとのことです。

 新会社は09年3月設立。資本金4億円の内訳は、フランドルの親会社INEDビジネスファッションプランニング66%、住金物産15%、帝人ファイバー10%、NI帝人商事5%、フェニックスホンコン(日系ニットメーカー;4%)で、社長はフランドルの栗田社長が就任されるとのこと。

 フランドル既存の取り組み商社とメーカーを巻き込んで共同で行う日本型?SPAのようで、素材開発から製品販売まで、フランドルの企画力を活かし、直営店で値ごろのファッションを販売、H&M、ZARAなど欧米SPAが盛り上げるファストファッションマーケットに参戦しようというもの。

 記事によると、2010年原宿に大型店を出店(明治通り沿いのルアーコンシャスの業態転換の模様)するのを皮切りに

 初年度   年商15億円
 2014年度 同 200億円(大型店5店舗、中小型店125店舗)

 という計画を立てられているようです。

 フランドルは、百貨店ヤング、キャリア向け主力アパレルですが、百貨店マーケットの中でも、いわゆるマーケットイン型のファストファッション(比較的値ごろ、期中変化対応力あり)的なビジネスモデルで成長した企業という位置だと思います。

 同社のブランドリストはこちら

 顧客ターゲットや価格帯は記事には掲載されていませんでしたが(原宿に大型1号店でなんとなく想像はつきますが・・・)、そんな同社が、別会社を設立し、新しいファストファッション型ビジネスモデルにチャレンジされるのは、とても興味深いところですね。

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November 30, 2008

ユニクロがバングラデシュに合弁工場設立

 11月29日の日経新聞、繊研新聞に、ユニクロを展開するファーストリテイリングが、中国の素材メーカー、縫製メーカーなどとともに、バングラデシュにアパレル製造の合弁会社を設立することに関する記事が掲載されていました。

 出資比率は中国側が83%、ファーストリテイリングが10%、バングラデシュの縫製メーカーが7%で、09年に縫製工場、10年に生地と紡績工場を稼働させ、現地でのグループ一貫生産体制をとる模様。設立された工場で生産されるTシャツなどの製品(5年後に年間5800万点生産体制へ)は、約半分がユニクロ向けとなり、残りは、世界の他のアパレル企業向けに供給する計画とのことです。

 ユニクロは、中国への生産一極集中を危惧し、将来3割は中国以外で生産することを目指していますが(チャイナプラスワン政策)、今回の案件もその一環で、中国での信頼できる既存パートナーの手を借りてのバングラデシュへの分散投資のようです。

 バングラデシュは、世界の最貧国のひとつで、EU、アメリカ、日本などが特恵関税を設けて、輸入を奨励していましたが、EU、アメリカが先行し、日本の繊維産業はこれからですね。

 靴のABCマートあたりは、同国からの革靴の輸入はTQ(関税割り当て)が不要だったため、メリットが大きく、早くから現地での生産を始めていましたが、アパレルに関しては、出遅れており、むしろ、EU、アメリカのカジュアルファッション企業に鍛えられ(特に、H&Mはバングラ製多いですね)、向上してきた品質を享受する形になるのではないかと思います。H&MやGAPのバングラ製の綿ニットやTシャツは、日本でも買えますが、なかなか悪くはないクオリティをしてますよ。

 バングラは、水害に弱い地域だったり、日本までの海運には少々時間がかかりますが、政府が繊維輸出を優遇、奨励しているため、インフラも整ってきているようで、比較的近くのベトナムやカンボジアあたりよりも素材が調達しやすく、ユニクロが力を入れるとなると、今後、日本でもバングラ製アパレルをよく目にするようになるかもしれませんね。

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November 24, 2008

価格をデザインせよ

 11月24日の日経MJの一面に、良品計画が展開する「無印良品」の次世代に向けた社内改革に関する記事が掲載されており、興味深く読ませていただきました。

 根強いファンを着々と確立し、近年のしまむら流業務改革も功を奏し、09年2月期に売上高1724億円、純利益104億円の過去最高を見込む「無印良品」。

 創業当時のキャッチフレーズであった 「わけあって、安い」 は業種別カテゴリーキラーであるニトリ(家具)やユニクロ(アパレル)の躍進によって死語になりつつあり、いまとなっては 「ずっと良い値。」 で定番品の価格を両社の価格並みに維持しながら、「機能」「デザイン」に磨きをかけている真っ最中です。

 以下、記事にある同社の取り組みを簡単にまとめてみます。

○同社の商品機能改善力の強みのひとつは、生活者の部屋を実際に訪問し、実際の生活の中での商品の使い勝手を観察した上で開発をする、「オブザベーション」(※1)にありますが、最近では、それにネット会員190万人を対象にしたアンケートでその仮説を再確認した上で、商品化をすることによって開発精度を高めているとのこと。

○かつては、すべて外部委託していた商品のデザイン。04年から中途採用を始めた社内デザイナーが成果を出すようになり、一目で無印と分かる新製品をタイムリーに店頭に投入できるようになった。

○価格だけでなく、質の高い商品が受け入れられるかどうかを新業態「MUJI」で実験中。「無印良品」の3倍の値段になるが、オリジナルの半値以下となるトーネット社と共同開発した4万円前後のイスなども取り扱う。

 この中で、最近、私が業界で関心を持っている動向の一つに、2番目にあるような、経験のあるデザイナーを中途採用し、社内に抱え、本格的に提案型商品のデザインをしようというファッションSPA(製造小売業)が増えていることがあります。

 この話、業界外の方には意外かもしれませんが、日本のファッション、特に小売企業は、デザイン機能を外部に委託しているケースが少なくありません。本来、ファッション企業ってものはデザインが肝のはずなのに、デザイナーは実際、一年中、デザインを描いているわけではないので、悲しいかな、その人件費を固定経費にしたくなかった、あるいは、デザインソフトは商品仕入れ値に込みにして買えばよい、というのが多くの企業の考え方にあったのではないかと思います。

 今、ようやく、そういった社内デザイナー本格採用の動きが出ている背景、刺激になっていることの最大要因には、IKEA、H&M、ZARAのようなグローバル企業が日本に進出、拡大していることに対する日本企業の危機感があると思います。

 それらのグローバル企業は、外部にもデザイン委託する場合もありますが、社内に100人超のデザイナーを抱え、上層トレンドマーケットのコピー商品やトレードオフ商品(最低限の機能に絞って安く作られた商品)にとどまらず、一方で、トレンドマーケットに遅れることなく、同じタイミング、プロセスでデザイン活動を行うことによって、低価格でデザイン性の高い商品をタイムリーにマーケットに送り出す、世界的流通革命を起こしており、今、その波が日本にも押し寄せて来たというわけです。

 今回のエントリーのタイトル、「価格をデザインせよ」は、かつて読んで感銘を受けたIKEA(イケア)について書かれた本 「IKEA超巨大小売業成功の秘訣」(リューガー・ユングブルート著;日本経済新聞出版社) にあった
 
 成功の秘訣1-価格 「まず値段をデザインしろ」 からつけさせてもらったものです。

 この本によると、IKEAでは、商品の開発にあたり、まず、生活者に支持される、あるいは業界がびっくりするような販売価格を決め、その後、実際のデザインにとりかかるのが常識になっているそうです。

 デザイナー自身が、その価格を実現するためには、どんな素材を使って、どんなデザインで、どこでどうやって作るかを考えるところから始める、というわけです。

 どこにでもありそうな値段でいいものを作ることはどこの企業でもできるわけで、デザイナー自身が、単に妥協して魅力のない安物を作るのではなく、コストマインドをしっかり持ち、極限まで「価格をデザインして」商品化するというのは強いなぁと思います。

 日本では、結構、分業が進み過ぎていて、デザインする人とコストを考える人が違う場合が多いので、思い通りの商品が出来上がらなかったり、思い通りになったけど、高くなりすぎて、売れなかったり、という耳の痛い話が多いですからね。

 そんなグローバル企業との競争は、これまでの切った貼ったの小手先のテクニックだけではなく、腰を据えた取組が必要なのだな、と痛感させられる次第です。

※この本は、IKEAだけに限らず、H&M、ZARAのようなグローバルファッションSPA企業の発想、戦略を知る上でお勧めします。

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※1 関連エントリー‐オブザベーションで生活者に優しい商品、売場づくり


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