August 22, 2009

ユニクロが来期大都市に大型店を集中出店

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 8月20日の日経新聞に、ユニクロの来期(2009年9月~)の出店計画に関する記事が掲載されておりました。それによると、同社の10年8月期、年間の総出店計画数のうちの半分超を、東京、横浜、大阪、名古屋など人口100万人以上の大都市に集中させるとのことです。

○9月にマルイシティ池袋、なんばマルイ、マルイシティ横浜など丸井の6施設に入居

○出店調整中の高島屋新宿店他、百貨店への出店

○10年春にSHIBUYA109に隣接する立地に500坪級の大型店を出店(続報:道玄坂側プライムに入るようですね)

 などなど

 いよいよユニクロが本気で大都市徹底攻略に乗り出す時が来たようですね。

 もともと、私は、こういった桁違いの集客力と購買力のある大都市、大商圏の立地には、ユニクロのような大手チェーン店は、3店舗でも4店舗でも、場所によっては、それ以上でもあっていいと思っていました。それは、海外のSPAの世界大都市での出店事例が裏づけとなっていますが、日本では、そういう事例はまだ少ないようです。

 日本では、ドラッグストアや強いて言えばABCマートがとるように、大商店街の入り口と出口、街の四隅を複数店舗で押さえ、商圏を面で捕らえて、ドミナント化するのは、海外SPA企業の常套手段だと思います。

 また、

・今春オープンのユニクロ新宿西口店では、大都市はこんなにも凄いのかと改めて実感されたでしょうし、

・今秋から始まるH&Mの大都市での出店攻勢(渋谷、新宿、横浜、心斎橋)に刺激されているのも間違いないでしょう。

 最近、H&Mが大阪心斎橋の入り口と出口を押さえるべく入札した心斎橋2号店候補地(1000坪)にユニクロが競り勝ち出店を決めたという噂も耳にしてますし。

 いずれにせよ、大都市制圧は、ユニクロの全国完全制覇には、欠くことのできない必須のシナリオのひとつだと思います。

 記事にもあるように、大都市での出店のネックは、言わずと知れた家賃の高さ(家賃比率)に対する利益率の確保だと思いますが、大都市って、利益率経営も大事ですが、利益高貢献やキャッシュフローで見た方がいいと思うんですけどね・・・

 これは、東京都心部出店に慎重になっている?しまむらにも言えることですが、上場してしまうと、やはり率を気にする株主、投資家に対する手前もあるのはわかるのですが・・・

 さて、ユニクロと外資SPAの都心部市街戦が始まる今秋以降、しまむらもどこまで参戦するのか?大手ファッション企業の新業態はいかに?ますますその動向から目が離せません。

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July 22, 2009

イオンもアウトレットモール事業に参入

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 7月22日の繊研新聞一面に、イオンが来年秋にもアウトレットモール事業に乗り出し、第1号施設の候補地としてイオンレイクタウン(埼玉県越谷市)隣接地が挙がっていることに関する記事が掲載されていました。

 全国30数拠点、年間5000億円市場、チェルシージャパンと三井不動産が2強(シェア約7割)となったマーケットに、イオンが第3勢力となるべく?事業展開プランを練り上げている話です。

 イオンがアウトレットモール事業開発に入るのは理解できますが、それにしても、昨年出来たばかりの自社の日本最大規模の近郊SCの隣接地に、土地があるとは言え、アウトレットモールとは・・・業界の中では物議をかもしそうです。

 同SCは、イオンSCの中でも、それまで日本最大だったららぽーとTOKYO-BAYを意識して、より広い敷地に都心型ファッションテナントを多く誘致し、都心駅ビルと郊外SCの中間的な位置づけだったのに・・・

 一方、今秋には、三井不動産のららぽーと新三郷SCが2つ隣駅に開業、H&Mが入居することで話題になり、レイクタウンにすでに店舗を構えている上位ファッション企業の多くが出店を予定し、客数が奪われることに対する危機感もあるのでしょうか?

 同じく三井不動産が運営する三井アウトレットパーク入間も埼玉県内、都心からのアクセスのよい立地にあります。

 数年前の郊外SC出店攻勢では、いわゆる「後出しじゃんけん」方式で、市場を一気に供給過剰にしてしまうところもあった同社ですが・・・アウトレットモール事業の方はどのような展開になるのでしょうか     
 
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関連エントリー-三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ
関連エントリー-今秋、国内最大規模のSC、レイクタウンイオンがオープン

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September 26, 2008

三越池袋店跡にヤマダ電機が出店、変わる都心駅前の風景

 9月26日の日経新聞に、先に国内4店舗と海外店舗の閉鎖を発表した三越百貨店の池袋店の跡地に家電量販店最大手、ヤマダ電機が50億円を投じて国内最大級の家電量販店に改装することに関する記事が掲載されていました。

 前日に三越池袋店の閉鎖のニュースを聞いた時、その後どうなるか、を考えていた時、ヤマダ電機、H&Mあたりの名前が頭に浮かびましたが、総売場面積は7,500坪超ですから、やっぱり家電量販店ですよね。

 三越が不動産投資信託(REIT)のシンプレクス・リートに売却、ヤマダが賃借する形になるようです。

 ヤマダ電機は、このたび渋谷109の隣、東急百貨店本店の手前にLABI渋谷店をオープンしましたね。

 渋谷の街には、109、ヤマダ電機、来年秋にはその斜め向にH&Mの1000坪級の旗艦店がオープン、その先にはドンキホーテ、東急本店ありと、風景が変わり、新しい動線ができそうです。

 今後、銀座、渋谷、原宿、新宿、池袋、上野・・・都心大商圏の再開発では新旧流通の交代を象徴しながら、街の風景が変わる場所も少なくないと思いますが、その際、新しいランドマークとなるのは家電量販店?はたまた、H&M、ZARAなどの外資系ファッション企業?という図式もありえるんでしょうね。
 
 先日、ZARAの銀座と新宿のそれぞれ2号店を拝見しました。既存の1号店に比べて、前者はマロニエ通りのラグジュアリーブランドに挑むかのように高級感を打ち出し、後者は、高島屋、UNIQLOの目の前で建物のスペースにあわせたバリュー価格も打ち出した商品構成のようです。同社なら、これらの街では、さらに2店舗づつは出してもおかしくありません。

 従来のファッションブランドビジネスを見ていると、政令指定都市を中心にエリアに1店舗づつ、という発想が多いようですが、GAP、ZARA、H&Mあたりの世界のSPAの発想は、売れる街には、組み合わせを変えて複数店舗出店。徹底的に売り上げ、シェアをとる。当然のごとく物流効率も活かす。彼らは、出店を同心円の中心点ではなく、面でとらえるという発想で、たとえば大通りの入り口と出口、繁華街の四隅をおさえる、場合によっては、既存繁盛店の隣のビルが空くと、もう一店舗、MDの組み合わせの違う同一屋号の店を出すといったことも平気でやってのけます。

 日本では、それに近い戦略をとるファッションストアで思い当たるのは、ABCマートくらいでしょうかね。

 5年後の首都圏ターミナル駅駅前の風景、どんな風に変わっているでしょうかね・・・

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August 17, 2008

ユナイテッドアローズ(UA)の郊外SC向け新業態COEN(コーエン)のこの秋の計画が明らかに

 8月12日の繊研新聞、日本繊維新聞、15日の日経MJに、ユナイテッドアローズが子会社を立ち上げ、この秋スタートする郊外型SC向け新業態、COEN(コーエン)の計画に関する記事が掲載されていました。これは、11日付けのUA社のプレスリリースを受けての内容です。

ニュートレンドマーケットに向けた新ストア”COEN”がユナイテッドアローズグループからスタート

 以前、この業態の構想が発表された際に、ブログでもご紹介しましたが、新業態は、UAが、次なる成長エンジンとして、ファッションマーケットの成熟化とともに、ミッドトレンドマーケット(同社グリーンレーベルリラクシングが属するマーケット)とヴォリュームマーケットの間に顕在化する、そこそこのファッション感度を値ごろ価格で求めるニュートレンドマーケットに向けて、商圏の広い郊外型SCを主戦場に、開発するものです(詳細は上記プレスリリース記事にあり)。

 競合は、ポイントのローリーズファーム、グローバルワーク、アンダーカレント、クロスカンパニーのアースミュージック&エコロジーおよび派生業態、ZARA、H&Mあたりでしょうか。

○20代‐30代の男女をターゲットに感度を維持しつつ、グリーンレーベルリラクシングの7割程度の価格設定

○洋服:雑貨=85:15のすべてオリジナルの品揃え

○標準売場面積60坪 年商1億-1.3億円が標準フォーマット

○イオンレイクタン(越谷)を皮切りにイオン系モールを中心に今秋16店舗の出店が決定。今後年間24店舗のペースでスピード出店

○三菱商事による商社金融機能のフル活用による店頭回転率のアップ

 月坪効率は16万円と、平均60万円台をたたくUA本体と比べるとずいぶん控え目です。既存の6割以下の坪効率となると、オペレーションは根本的に変わると思いますので、別会社にされたのは納得(計画上は3割以下)。
客単価7,000円台を想定、プライスラインは以下の通りですが、イオンSCにしては、ちと高いかなぁ?というのが個人的な印象です。

アウター  9,000~19,000円
ジャケット 7,000~14,000円 
パンツ   5,700~11,000円
シャツ   3,800~7,600円
ニット    3,800~8,500円
カットソー  1,900~6,600円

そうですね、ZARAくらいの価格の見え方でしょうかね。

 各メディアに掲載されている商品の画像を見る限りは、価格に見合う、なかなか素敵な商品群です。

 さて、価格にシビアなこれらのマーケットでどこまで潜在需要を引き出せるか、同社チャレンジに期待です。

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関連エントリー-ユナイテッドアローズが郊外SC向けの新業態を開発

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August 03, 2008

今秋、国内最大規模のSC、レイクタウンイオンがオープン

 8月2日の繊研新聞に今秋10月、JR武蔵野線、越谷レイクタウン駅(新駅)前にオープンするレイクタウンイオンをはじめ、今年、埼玉、千葉に開業、増床の大型ショッピングセンターに関する記事が掲載されていました。

 レイクタウンイオンは、ビブレ、マルエツ、ジャスコなどをアンカー(核)テナントに、商業施設面積22万1000平方メートル、500の専門店、年間売上見込850億円の計画で、これまで日本最大のショッピングセンターだった、11万5000平方メートル、540の専門店今年の増床後の年商見込み636億円(08年3月期569億円)のTOKYO-BAYららぽーと(船橋)を抜いて1位になる模様です。

 イオンレイクタウンニュースリリース

 ららぽーと船橋は、日本最大の規模ということで、外資系ブランドから国内外のSPA、ファミリー向け業態、マルキュー系ファッションまで、幅広くブランド、テナントがリサーチできる場所として、業界では、私も含め、定点観測の場所にされている方も多数いらっしゃると思いますが、いよいよ、それを上回る規模のSC誕生ということで、今年は、注目を集めていますね。

 ビブレ、マルエツ、ジャスコもあるので、売上規模は確かに最大になりますが、ファッション専門店の部分に関しては、それでもなお、ららぽーと船橋が一番でしょうし、特に都市型MDの縮図とそこそこの感性を持った幅広い客層の購買行動を見ることのできる場所として、不動の地位は揺るがないとは思います。

 一方、イオンレイクタウンが楽しみなところのひとつは、都心で活躍されているファッション企業が今後の成長エンジンを模索する郊外向け業態の実験場になるのではないかというところですね。

 トレンドマーケットの企業が、感性と価格の折り合いをどうつけ、新しいマーケットに挑むか?それに対し、これまで、郊外SCを主戦場としてきた企業は、都心に近づき、どう対抗するのか?

 これは、H&M日本進出後のファッション業界の命題でもあります。

 三井不動産が、ららぽーとや三井アウトレットパーク、そしてこれから、イオンやイトーヨーカ堂が開発する都心近郊のショッピングセンターは、これまで別々のマーケットだった「都心」と「郊外」の交差点となり、どんな新しいマーケットが創造されるのか?

 とても楽しみなところです。 

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関連エントリー-三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ
関連エントリー-JR東日本が駅ビル開発・運営でイオンと業務提携


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July 11, 2008

今秋は、仙台の2大アウトレット決戦に注目

 7月10日、11日の日本繊維新聞、繊研新聞に、先日明らかになったこの秋注目の仙台2大アウトレットモール開業に関する記事が掲載されていました。

 三井アウトレットパーク仙台港(9月12日開業)
 仙台泉プレミアムアウトレット(10月16日開業)

 ともに東と北と方向は違いますが、仙台中心地から近いですね。特に三井の方はお約束通り電車&徒歩で仙台駅から30分以内に行ける立地です。

 ざっと出店予定テナントを眺めると、入間のアウトレットでも集客の目玉となった手の届くラグジュアリーでおなじみのバッグブランドのコーチ、GAP、最近アウトレット出店に力が入っている?ナイスクラップ、それからサイズ在庫リスクを抱えるアイテムであるジーンズのエドウィン、ボブソンや、ランジェリーのワコール、トリンプなどは両方に出店しているようです。UA、ビームスや百貨店系はプレミアムの方に、カジュアル系専門店は三井の方に集中って印象でしょうか。

 話は変わりますが、先日、アメリカにおける、サイズの多いアイテムを取り扱うブランドストアのアウトレットを活用した在庫消化事例に触れる機会がありました。アメリカでは、以前から、全店舗数の10%くらいは、アウトレット店舗があってもよい、なんて話を聞いていましたが、あるナショナルチェーンは、15%以上のアウトレットを持ち、それらが、正規店の店頭鮮度維持に貢献し、全社で、売上利益を伸ばしているているとのことでした。

 そう、日本でも、靴、子供服、ボトム、ランジェリーなどなどサイズの多いアイテムブランドは、どうせ一般アパレルに比べて商品回転率が低いものだから、と決め込まず、もっともっと上手にアウトレットなどを活用して、既存店の店頭鮮度を高める努力をしたよいのではないか、思いました。これから日本でも都心近くにアウトレットモールが増えてくれば、十分機能しそうな気がしますが・・・ 

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関連エントリー-三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ

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July 10, 2008

百貨店が低価格商品を拡充

 7月10日の日経新聞に、12ヶ月連続で衣料品の売上前年割れが続く百貨店業界で低価格衣料品の品揃えを拡充する動きが出ていることに関する記事が掲載されていました。

 7月1日からスタートした百貨店、駅ビルのバーゲンセールの第一週はまずまずだったようですが、つかの間、例年ですと、7月中旬には、セール品も薄くなり、暑さは増すにもかかわらず、秋物の立ち上がりが始まり、鮮度の落ちた夏物セール品を引っ張るだけでは、8月まで売上を維持できないというのがこれまでの多くの百貨店の姿だったと思います。

 これに対して、高島屋、東武百貨店、Jフロントリテイリングあたりが、夏の実売にあわせた、従来の既存商品より2-3割価格の安い商品(=セール価格並み)の新商品の投入を8月中旬まで行い、挽回をはかろうという政策のようです。

 これにより、売場の価格の見え方としては、鮮度が維持されたままで夏のセールが継続する形になり、品揃えにもよりますが、生活者の実需にあわせることによって、理論的には、7-8月は前年より底上げされそうな気もします。

 先日の日経新聞、衣料品業界の価格政策に関するアンケートによると、今後、百貨店は値下志向、量販店はメーカーコストアップに耐えられず値上志向、専門店は現状維持のところが多い結果が出ていたのを興味深く眺めていました。

 百貨店は、これまで、すっかりヤング、キャリア層の客数を持っていかれた2-3割安の駅ビル価格に近づき、一方、量販店はますます生活者から離れて行くのかなぁと感じたものです。

 夏のセールが終わり、秋が立ち上がるころ、各業態、各社どんな価格帯をつけ、生活者がどんな反応をするのか、楽しみです。

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関連エントリー-セール期と実需最盛期

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June 25, 2008

第3の市場となるアウトレットモール

 6月23日の繊研新聞に、都心商業施設、郊外型SCに続き、第3の市場として注目されてきたアウトレットモールについての記事が掲載されていました。
 
 4-5月のファッションマーケット全般の低迷を尻目に、多くのメディアが取り上げた三井アウトレットパーク入間(4月開業)の勢いは、6月に入ってもとどまるところを知らず、各メディアのニュースが各地のアウトレットモールを取り上げ、生活者の熱い視線がアウトレットモールに向いているようです。

 記事では、アウトレットは好調で、正規店が不振という「主客逆転」のブランドや、在庫処分目的とは言え、店舗を構えた手前、売れすぎて商品が足りなくなったり、目の肥えた生活者から鮮度を要求されるようになったアウトレット店舗のために、正規シーズン商品を多めに作ったり、専用商品を作ったりしなければならいない「本末転倒」「功罪」の事例などなど、業界の視点で、的確に、現在のアウトレットを取り巻く現象、問題提起がされており、とても興味深く拝読いたしました。

 アウトレットモールの先輩、アメリカでは、既に第3か、どうかはわかりませんが、アウトレットは、ひとつの「販路」として確立しており、もはやアウトレットでしか見られない?ブランドショップや、百貨店に大きく売場を取っているブランドでも、アウトレット専用商品を作るのはあたりまえになっているようです。

 日本では、ブランド品が安売りされていると、百貨店あたりが目くじらを立てるもので、ブランドのアウトレットは正規店のある都心から一定の距離を置くというのが暗黙の了解になっていますが、アメリカでは、もっぱら百貨店で買う人、ディスカウンターで買う人、ブランドオフプライスストアやアウトレットモールで買う人・・・マーケット、販路が違うと、客層が違う、同じブランドでも、違った商品を販路に合わせた価格帯で供給することがまかり通り、生活者も割り切って購入しています。

 10年ほど前にアメリカ西海岸に住んでいたころの話ですが、車で数十分の範囲内に、

0)リサイクルショップ
a)ディスカウンター
b)ブランドオフプライスストアー
c)アウトレットモール
d)カテゴリーキラー
e)ショッピングセンター内専門店
f)百貨店

のすべてがあったもので、欲しい商品があると、時間の許すかぎり

①予算の範囲内で
②用途に応じて(プレゼント用か、よそ行きか、普段着か)
③買うならどこまでの店なら許せるか、妥協できるか

 を考えながら、心に引っかかる商品を求めて、価格の安めの業態からスタートして、高めの業態へと買いまわりをしたものです。

 予算、用途に応じた許容範囲の安めの業態で欲しいものが見つかればラッキー!と思いながら買いまわるのも楽しいものです。

 これから日本でも、都心の近くに出店が進むアウトレットモールや、H&M、ZARAなどのおしゃれなファストファッション業態が増えてくると、確実に生活者の賢い買いまわり先の一階層に位置づけられ、同じ予算の中で、以前より納得ができるものを手に入れることができるようになるという、ファッション消費文化の「豊かさ」を高めることに貢献することになることでしょう。

 今年は、そんな風に変わり行く生活者の購買行動、環境の変化に対して、ファッション流通各社が自身をどんなポジショニングに位置づけ、そこで何をしていくかが真剣に問われる大切な年になりそうです。

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関連エントリー-三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ

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May 30, 2008

副都心線開業間近、各社の動向

 5月29日の日経新聞、30日の日本繊新聞に、副都心線(池袋~渋谷)が6月14日に開業するのを控え、池袋、新宿三丁目に立地する大手商業施設各社の対応についての記事が掲載されていました。

 副都心線開業時から直通運転を始める東武東上線、西武池袋線沿線の顧客離れを案じて、池袋勢が躍起の模様で、

・池袋で客数を取り合うライバル、西武百貨店と東武百貨店が共闘し、「LOVE IKEBUKURO」キャンペーンを展開、期間限定で池袋駅地下コンコースに共同案内所を設置し、池袋の街案内をしながら、両店への動員を図る。

・池袋パルコは、テナント対象にCS(顧客満足)目的の接客研修を開始。

・ビックカメラ池袋店と渋谷店は営業時間を1時間延長。

 とのこと。

 一方、同路線で唯一、池袋、新宿三丁目、渋谷のすべてに店舗をもつ丸井は強みを活かし、開業とともに、相互乗り入れする各線に車内中づり広告を展開し、それぞれに集客を図るとのこと。

 ここのところ厳しい市況で、7月を待たずに、一部でセールが始まっている様相の百貨店業界ですが、しばらく副都心線の話題に乗っていい宣伝、集客見込めるのではないでしょうか。
 
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関連エントリー-百貨店都心部に積極投資も集客は新宿への一極集中か?

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May 27, 2008

ユニクロのファーストリテイリング社が開発する商業施設「ミーナ」

 5月24日の日経新聞、繊研新聞、26日の日本繊維新聞に、ユニクロのファーストリテイリングが開発する商業施設、「ミーナ町田」が23日にオープンしたことに関する記事が掲載されていました。

 これは05年10月のミーナ天神(マツヤレディースビル)、07年11月のミーナ津田沼(丸井跡)、08年のミーナ京都(東宝跡)、に続く4件目、都内では初の施設になります(町田は東急ハンズ跡)。

 ミーナ天神
 ミーナ津田沼
 ミーナ京都
 ミーナ町田

 いずれも、

 ・駅前そこそこの好立地
 ・ビル一棟をファーストリテイリングが賃借し
 ・上層階に2層分ユニクロを配置(天神のみユザワヤが上層でユニクロは2-3階)
 ・その階下に郊外SCなどでもおなじみの企業やファストリグループのファッションストアが入居する

 形となっているようです。

 ユニクロの1店舗平均年商5億円規模の幅広い客層の集客力は、業界では魅力で、ユニクロが同じビルに入居したことによって、売上が上がった経験をお持ちの企業の方も少なくないはず。商業施設「ミーナ」はそんなユニクロの力、ある意味「ユニクロのシャワー効果」を活用しての同社のチャレンジだと思います。

 ニッセン記事によると、それぞれ総床面積4500-6000坪で、初年度50億円の売上高を計画しているようですね(天神の実績は不明)。

 郊外ロードサイドでは、しまむらグループが、「ファッションセンターしまむら」を核にして、カジュアルのアベイル、シャーンブル(雑貨)、バースデイ(ベビー)などを複合させたモールをいくつも立ち上げていますが、ファストリの場合は、都心部の好立地で、「ユニクロ」の力を利用しての強豪ファッションビルデベロッパーとの競合になります。

 さて、ミーナは、デベロッパーとして拡大するのか、グループ企業活性化のためにユニクロを活用するのか、その目指すところは、今のところ、試行錯誤ではないかと思いますが、ますます賢く買いまわる生活者に、都心部でファストリが、どんなテナントミックスを提案できるか、今後の展開が楽しみです。 

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April 10, 2008

三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ

 4月10日の繊研新聞他、各メディアで今日、埼玉県入間市にオープンした日本最大級のアウトレットモール、三井アウトレットパーク入間が取り上げられています。

 90分商圏の人口は1400万人!国内初のアウトレット出店となる44ブランドを含む204店舗は日本最大級、ホールセールクラブ、コストコとの併設で大きな集客を呼びそうです。

 今回の同アウトレットモールが注目されているのは、その規模のみならず「都心からの距離」です。

 アウトレットモールといえば、ブランドものが常時セール価格、処分価格で買える、それゆえに、かつては百貨店などへの遠慮から都心の百貨店から一定の距離と保つのが業界の暗黙の了解だったような気がします。

 今回のテナントは、大手セレクトショップなどそうそうたる都心ファッションビル系ブランドのオンパレードですね。

 アウトレットパーク入間テナント一覧

 百貨店、駅前ファッションビルのある都心と郊外SCのちょうど中間くらいに位置づくこの規模のアウトレットは、生活者にとっても、ファッション企業にとっても、従来のアウトレットとは違った新しい位置づけになりそうな気がします。

 生活者にとっては、十分、価値ある日常の買いまわり先に、企業にとっても、既存店のシーズン中の商品集約、消化店舗くらいの位置づけになるのではないではないかと思いますので、商品鮮度にも期待ができそうですね。

 もっとも、この手の商業施設は、日本に何箇所も出せるものではありませんが、今後、業界でも興味深くウォッチされそうです。

 施設を運営する三井不動産は、この春の入間に続き、秋には、仙台界隈でも、プレミアムアウトレットでおなじみの外資系チェルシーとのアウトレットモール一騎打ちがあるようです。これら一連のアウトレットオープンニュースは、今年の業界商業施設関係の10大ニュースになりそうで、注目したいところです。 

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関連エントリー-アウトレットモール出店再開
関連エントリー-日常化するアウトレットモール


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April 06, 2008

セブン&アイが大型SC開発を本格化

 4月4日の日経新聞に、セブン&アイホールディングスが、5年内にグループ開発の大型SC(ショッピングセンター)を約20ヵ所と3倍に増やす計画に関する記事が掲載されていました。

 現在、国内に大型SCを7か所(年商1500億円規模)を運営するセブン&アイは、これにより、同事業を5000億円規模に持っていく考え。

 同事業は、基幹のスーパー事業よりも高収益で、不動産投資信託(REIT)を活用することによって、資産も流動化でき、グループ収益に貢献大としています。

 すでに約80か所展開するイオンに比べて、同社は、後発ではありますが、イオンに比べて駅からも歩いて行ける近郊の立地が多いですね。今後の出店計画を見ても、一都三県(東京、神奈川、埼玉、千葉)と関西圏に集中しているようです。

 そんな立地なら、実質郊外大型SC出店規制となった「改正まちづくり三法」の影響も少なそうです。

 また、これから新業態開発してSCへ出て行こうとする、都心部で活躍中のトレンド、ミッドドレンドマーケットのファッション企業の出店地としてもよいかも知れません。

 これまで、車でないとアクセスの難しい郊外立地中心に出店していたイオンも、JR東日本と組んで、近郊既存施設のリニューアルに乗り出してきますので、今後、感性と価格帯のバランスが成功のカギを握る新しい商圏が創造されそうで楽しみです。

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関連エントリー-まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図
関連エントリー-JR東日本が駅ビル開発・運営でイオンと業務提携

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February 22, 2008

ABCマートが大型店「メガステージ」多店舗化へ

 2月22日の日経MJに、靴専門店大手のABCマートが、ナイキ、アディダス、プーマといったブランドごとの提案売場を強化した大型店業態「ABCマート メガステージ」を多店舗化することに関する記事が掲載されていました。

 同業態は、170-200坪と、従来のABCマートよりも大型で、実験出店した大阪梅田と吉祥寺のヨドバシカメラ専門店街の店が軌道に乗ったということで、今後、積極的に出店してゆく模様です。

 スポーツシューズ販売中心の靴専門店は、もっぱら、自前で、ブランドごとのくくり、打ち出しをしているものですが、大型店で、メーカーを巻き込んだ同社の取り組みは、ブランド限定商品の優先入荷が実現し、また、メーカーからの店内装飾、広告宣伝への協賛も期待できるでしょう。きっと、在庫リスクに伴う条件なんかも話し合われているのではないでしょうか。

 アメリカあたりのSCに行くと、ブランドのショップインショップの色濃いスポーツシューズの大型店、アスリートフットやフットアクションなどのチェーン店を見かけます。 同社の目指すところは、その日本版なのでしょうかね。

 業界2位のABCマートは、1位のチヨダグループを追いかけ、郊外出店攻勢中。

 都心の「売れる」商圏については、たとえ小型店でも、街の入り口と出口をおさえたり、四隅をおさえるといった駅前ドミナント、面取りの多店舗戦略が上手いという印象でしたが、今後は、メーカーの力も借りて、都心大型店出店、というわけですね。

 客数の更なる都心部集中の情勢の中、ユニクロにしても、ABCマートにしても、都心大型店戦略が取れる企業が、投資が大きくても一定の成果を上げることは想像に難くありません。

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関連エントリー-ABCマートが低価格のNBスニーカー販売

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February 20, 2008

郊外SC出店ラッシュの深刻な問題

 2月20日の日経MJ1面は、改正まちづくり三法全面施行後のSC駆け込み出店の問題点に関する特集でした。

 歯抜け状態で発射せざるを得ないSCも少なくなく、オープン後、あまりにもひどい計画未達により、撤退が相次ぎ、30区画あるフロアーに、5区画しか入っていない「お化け屋敷化?」した某船橋のSCの事例も紹介されていました。(←怖ろしい)

 う~ん、これは、オーバーストアもいいところなんでしょうね。

 記事の中に、それを示す数字が掲載されています。

 「SC総面積は02年から06年までの4年間で16%増えたが
 小売業販売額は2%の伸びにとどまった。」

 つまり、単純計算、既存店の売上が、4年間で、平均88%=12%減になってしまうわけです。

 従来なら、新店は、成長エンジンですから、一般的な経営視点でみて、4年間で最低でも110%以上になってもらわないと困ると思いますが、その乖離は22%以上もあるわけですね。

 これでは、ファッションストアがSPA化で、いくら損益分岐点を低く抑えても、分岐割れも時間の問題です。テナント企業も消極的になり、おいしそうな話がババを引かされることにもなりかねません。

 ラッシュで出店したSCの淘汰も早々に始まりそうです。

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February 14, 2008

これからの首都圏局地戦、地方や郊外で鍛えられた企業の方が強い?

 私の先生にあたるコンサルの方と雑談していて、こんな話になりました。

 首都圏で起業、成長した企業よりも、地方や郊外で成功した企業の方が強い。

 前者は、全国圏に広がっていってもその強みを活かすことができないが、後者の方は、都市部に向かうに従ってパワーアップするという話です。

 その方は、ファッション流通出身ですが、今は、流通全般をご商売の相手とされています。

 流通の勝ち組企業、ユニクロ、しまむら、ポイント、ハニーズ、西松屋、ヤマダ電機、ニトリ・・・みんな地方や郊外出身ですね。

 要は、それほど売れない立地、販売効率が低い立地でも、しっかり儲かる仕組みを作り上げた企業の方がコストコントロールがうまく、客数が多く、黙ってても売れる、資金が回転してゆく立地になれてしまっている企業は、前者よりも甘い部分があるのではないかという論法です。

 ある意味、リテイルビジネスの真理のひとつかもしれません。

 もうひとつ、ファッション感性の高いビジネスから、よりヴォリュームに向けて発信するビジネスは成功するが、その逆は難しい。

 ともに、商品回転(売れているなぁという感覚)と販売管理費(コストコントロールと実際の利益)のバランスにその答えがあるようです。

 さて、多くの地方、郊外の猛者たちが首都圏に攻め入っている昨今、ファッションマーケットも、その「真理」通りになるでしょうか。 

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February 01, 2008

ユナイテッドアローズが郊外SC向けの新業態を開発

 2月1日の日経新聞、繊研新聞に、セレクトショップ最大手のユナイテッドアローズ(UA)が、準郊外、郊外大型SC向けに、現在、同社が取り扱う商品の裾値より2割低価格の新業態「COEN(コーエン)」を立ち上げるとの記事が掲載されています。

 UAニュースリリースはこちら
 新たな事業の開始に関するお知らせ

 これらの記事によると、同社は、従来ハイエンドマーケット(クロームハーツ)、トレンドマーケット(UAなど)、ミッドトレンドマーケット(グリーンレーベルリラクシング)の広義のトレンドマーケットのみを対象としてきましたが、ファッションマーケットの成熟とともに、これらトレンドマーケットとヴォリュームマーケットの間に、感性の高い低価格マーケット、「ニュートレンドマーケット」が顕在化するとして、そこを狙う業態をオリジナルブランドで開発し、攻略しようというものです。このあたり、ニュースリリースの図表を見るとわかりやすいですよ。

 この4月に運営子会社を設立し、1号店は今秋になる見込みとのことです。

 これは、まさしく今秋日本進出を果たすH&Mや、拡大中のZARAが狙っているマーケットに他なりませんね。

 このマーケットは、感性が高めの中間価格帯マーケットとして、既にローリーズファーム、グローバルワークを展開するポイントやアースミュージックアンドエコロジーのクロスカンパニーなどが開拓し、メンズでも、青山商事あたりが新業態で狙っているマーケットだと思います。

 立地の客層にあった価格帯の実現とあわせて、感性勝負だと思いますので、ファッションマーケットの感性軸でいうところの「上から降りてくる」UAに勝ち目があるのは想像に難くありません。あとは、同社のビジネスベースに乗る坪効率がたたける立地にどれだけ出店できるかが勝負と見ました。

 SC側もまちづくり三法改正後、準郊外の比較的いい立地のSCについては、今後どれだけ集客力があり、坪効率の高いテナントに入れ替えられるかが焦点になると思いますので、出店機会にはさほど困らないのではないかと思われます。

 今後のファストファッションブームにあたって、日本のファッション企業がどうすべきかを業界内で議論することがありますが、少なくとも、私は2つあると思っています。

○相手の土俵に乗らず、自ら得意な土俵をつくり、その上で相撲を取る
○ファストファッションに刺激を受け、ファッションに目覚める生活者がその次に考えるニーズ、ウォンツに先回りした商品サービスを開拓する。

 UAのチャレンジはそのあたりにも沿っているのではないかと思います。

 どんな世界観、商品感性、クオリティを実現してくれるか楽しみですね。 

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January 04, 2008

JR東日本が駅ビル開発・運営でイオンと業務提携

 1月4日の日経新聞に、JR東日本が、業績が伸び悩んでいる同社所有の駅ビル、SCの運営をイオンに委託し、テコ入れを行うことに関する記事が掲載されていました。

 JR東日本は、現在、駅ビルを中心に約120のSCを運営し、2006年度のテナント売上高は約1兆円。そこまで大きくなった規模、影響力に、以前、ブログで「JR百貨店」としてご紹介したこともあります。

 今回の提携は、両社が電子マネーで提携した際に視野に入っていた話の具体的始動になるわけですが、JR東日本は、ルミネ、アトレなどの首都圏の中でも中心部の爆発的な集客力を誇る駅ビルを抱える一方、都心部から少し離れた不振SCのテコ入れからスタートし、日経記事によると、「駅ビルそのものをイオングループに貸し出し、運営をすべて任せる方向で交渉中」(関係者)とのことです。

 両社の提携第1弾は、JR土浦駅の駅ビル「ウイング」になる見込みとのこと。

 今年は、やはり4日付けの繊研新聞の1面にもありますが、SC全国3000箇所、30兆円市場時代に突入し、SCのオーバーストア感は否めず、各社の出店による成長のための「主戦場」の転換期であることは、年末の2008年のファッションビジネストレンドのエントリーでも述べた通りです。

 そんなマクロトレンドの中、今回の記事は、2008年の幕開けにふさわしいニュースだなあ、と思いながら読んでおりました。 

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 関連エントリー‐イオン、スイカ導入へ 電子マネー決済とその先にあるもの
 関連エントリー‐「JR百貨店」の脅威
 

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December 16, 2007

SC開業過多の行く末

 12月16日の日経新聞、企業トップによる参考になるひとことコメントを掲載している「回転いす」というコーナーがありますが、今回は、しまむらの藤原会長の「SC開業過多に警鐘」というタイトルでした。

 要は、郊外大型店の出店を規制する「改正まちづくり三法」が11月に全面施行されましたが、駆け込みSC開業ラッシュの影響により、過当競争が進み、既存不振テナントの穴埋めに、あるいは新規のSCでもテナントを埋めきれないデベロッパーから、しまむらにも多くの声がかかり、SCテナントとして出店する形が増えているというもの。

 従来はロードサイドフリースタンディング(単独)への独自のローコスト出店が多かったしまむらグループもこんな影響でテナントとしての出店機会が今後も増えるであろうという話です。

 SCのデベロッパーは一般的に、自社開発SCの近隣にSCを出してその地域での売上が100から160(1.6倍)になればよしと考えますが、テナントはそれによって既存店の売り上げが100から80(160÷2)になってしまっては困るわけで、そんなデベロッパーとテナントの利害の違いは、数年前から課題になっていたと思います。

 その結果耐えきれず退店→大型店舗のカテゴリーキラーによる穴埋め

 という図式は各所で見られているのが現実のようです。2年目で早くもテナント歯抜け状態のSCも珍しくなくなりましたね。

 数年後には、そんな郊外SCはどのようになっているのでしょうか。 

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関連エントリー-まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図

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November 25, 2007

不動産開発向けノンリコース融資の過熱に警戒感

 11月25日の日経新聞に、大手銀行の不動産向け融資で、特定の事業に資金を貸し出し、返済そのものもその事業収益に限る、「ノンリコース融資」の拡大、過熱ぶりに警戒感が高まっているという記事が掲載されていました。

 記事によると、従来はマンションや賃貸物件、ここのところ、注目の高まる都市部の商業ビルの再開発などに利用されているようで、通常1%程度しか設定できない大企業向けの企業貸出金利に対し、賃貸収入からの回収を目当てに、2-3%の高金利が見込めるとして、大手銀行が積極的に拡大し、単独での拡大に限界があるものについては、証券化して機関投資家から資金を集めている模様です。

 日銀調べ、この融資の9月末での融資残高は54兆円、この一年で1兆円増(この中で大手銀行系5グループの前年比は13%増の6兆2千億円)、金融庁はリスク管理の徹底を呼び掛けているとのことです。

 以前、ブログでもご紹介した銀座東芝ビルもこのスキームで再開発がされるようですね。

 この記事を読んで、都市部のファッションビルの再開発が促進されることが楽しみな一方、世界的な金融不安の発端になっているアメリカのサブプライムローンの二の舞にならなければよいな、と思ったのは、私だけではないでしょう。

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関連エントリー-銀座東芝ビルの再開発も楽しみ

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October 30, 2007

古着(ユーズド)ミックス業態の高層階での活躍に期待

 一足早く ファッション系ブログELASTIC さんが取り上げていらっしゃいますが、シブヤ経済新聞に11月3日、渋谷センター街のHMVの6階に古着&オリジナルミックス業態御三家(WEGO、ハンジロー、スピンズ)の一角、ハンジローが出店することに関するニュースがアップされています。

 シブヤ経済新聞~HMV渋谷に大型古着店「HANJIRO」-アパレル店を初誘致


 都心商業ビルの高層階は従来、大型の本屋かCD屋かあるいはレストラン街あたりと相場が決まっていたものでした。最近はユニクロやダイソーという選択肢もあるようですね・・・。

 そんなCD屋さん自身がもてあましているビルの高層階に、売上不振の青山ブックセンターに代わって、今回ハンジローが入るのはこれからの新しいテナントミックスのあり方を占う意味でとても興味深いと思います。

 寄り付き客数が少なく、それゆえ入居希望企業が少ない駅前ビル高層階に入居して、これまでテナントとデベロッパーの利益が一致してきた要素を考えてみると、

○品揃えが豊富ゆえ商品検索型、滞留時間が比較的長い購買行動がとられる業態
 例)本屋、CD屋

○あるいは同じ目的を満たす店がバラエティー豊かに集まっている
 例)飲食街

○絶対集客力のある低価格が売り物のカテゴリーキラー
 例)ユニクロ、百均

 いずれにせよ、生活者が「わざわざ足を運ぶ大型店」になりますね。

 こう整理してみると、客層はヤングに限られますが、古着ミックス業態やヴィレッジヴァンガードあたりも当てはまりますね。あるいは場合によっては、ここまで生活インフラ化したブックオフのような古書リユース店もありではないでしょうか?

 ハンジローは原宿や新宿で高層階での実績は実証済、というかそれがビジネスモデル化して来たと言っても過言ではありません。

 例に挙げた従来型のテナントと私が言及している新興業態の違いは、後者は前者よりも扱い商品そのものは別として、生活者にそれぞれ「新しい価値」を提供していることだと思います。

 それゆえに前者よりも後者の方が粗利率が高いのも事実です。

 そんな業態の導入でまた、生まれ変わる都心駅前ビルの活性化を今後も楽しみにしたいと思います。

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関連エントリー-原宿人気古着ショップの魅力比較

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October 25, 2007

三越が郊外SCへの新規出店を中止

 10月24日の日経新聞に、三越石塚社長が「武蔵村山店のようなショッピングセンター(SC)への出店を見直す」と郊外SCへの新規出店を中止する方針を同紙記者に明らかにした、との記事が掲載されていました。

 同社は、06年11月、東京都武蔵村山市のダイヤモンドシティミューに、その後07年2月に宮城県名取市のイオンモール名取に、百貨店の郊外型SC出店のチャレンジをされましたが、いずれも計画を下回り、2012年までにさらに4店舗を出店する計画だったところ、採算が見込めないと判断したとのことです。

 月坪売上50万円を超える都心部の百貨店立地に対して、郊外SCになるとそれが10万円台になるでしょうから、損益構造の見方やオペレーションは根本的に違うと思います。

 また、以前、どこかの記事で読みましたが、三越は店舗数は多いものの、地域一番店をもっていないのが、大きなネックになっているという話。 取引先は、どうしても結果の出やすい、地域一番店優先主義になりますので、必然的に、二番店、三番店には、新しい商品、売れ筋商品が回りづらいというものです。

 伊勢丹との統合で踏ん切りをつけて、日本橋本店、銀座、大阪などの都心部への集中投資、地域一番店づくりに力を入れる模様です。

 アメリカに行ったことのある方はご存知と思いますが、全米に複数の百貨店を核テナントとした郊外SCがたくさんあります。

 三越のケースは、日本の百貨店の郊外SC出店ケースとして、個人的には注目していましたが、残念ながら、日本の百貨店ビジネスの現状を考えると、しばらくは難しいようですね。

 アメリカでは、高級百貨店でもチェーンストアオペレーションが前提ですが、日本の百貨店は個店主義。

 また、日本では、都心部と地元を「ハレ(おでかけ)」と「ケ(日常)」で使い分ける生活習慣があると思いますが、アメリカでは、「ハレ」の舞台やアミューズメントは、都心部(ダウンタウン)にはなく、むしろそういった郊外SCの中にあるという違いもあるのかもしれません。

 そもそも、日本には、ハイクオリティまたはベタークオリティの総合店は必要ないのか?それとも、生活者に提案力のない供給側の問題なのか?

 いずれにせよ、従来のGMS(量販店)ではない、郊外SCを舞台にそこそこ質にこだわった店舗を多店舗化することを基幹ビジネスモデルにするような新しい企業が登場しない限り、その実現はあり得ないのかもしれません。 

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関連エントリー-百貨店の郊外SC出店が始まる

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September 19, 2007

銀座東芝ビルの再開発も楽しみ

 9月18日の日経新聞に東芝が「銀座東芝ビル」を東急不動産に1500億円で売却することに関する記事が掲載されています。

 同ビルは、有楽町の数寄屋橋交差点、ソニービル向かいの現在、阪急百貨店が入っているビル、1階にあるGAPは、確か日本1号店だったと思います。

 東芝は、同社の最初の本社所在地という歴史あるビルの売却により、ゲーム機用のMPU製造ライン買収資金に当てるとのことです。

 この立地は、ちょうど今秋、日本でもっとも熱くなるであろう、有楽町・銀座ファッション戦争の一角にあるので、このニュースに気にとまったものです。

 築40年で老朽化も進んでいるという同ビルがどんな形で再開発されるか、きっとファッションが切り口になると思いますので、楽しみな物件であります。

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September 01, 2007

この秋の新商業施設は、銀座・有楽町・東京駅が見どころ

 8月中旬以降に検索エンジン経由でこのブログにアクセス下さった方のキーワードランキングを見ると、「丸井 有楽町」がダントツ1位でした。

 この秋は、銀座、有楽町、東京駅界隈にオープンあるいは改装する商業施設が多く、このエリアに注目が集まることは間違いなさそうです。

 8月31日の繊研新聞に、一連の商業施設オープンの皮きりとなる、9月1日オープンの「マロニエゲート」を内見しての記事が掲載されていました。

 12階建て、東急ハンズと1~4階のファッションフロアがキーテナントになると思いますが、記事によるとファッション19店舗中UAはじめ9店舗が ウイメンズ&メンズ複合業態で、25~35歳の男女が楽しめるショップを意識してあるところが楽しみですね。B2nd、ローズバッド、ジャーナルスタンダードの新業態など買いやすい価格帯のカジュアルウェアが充実しているのが特徴のようです。

 読売新聞(このビルの大家)のネットニュースによると9月1日10時半のオープン前、300人のお客さんが並んだそうですよ。

 続いて9月14日にはマロニエ通りを挟んだ向かい側の「銀座プランタン」が改装オープン、更に10月21日には外堀通り向かいに、地上21階建て、地下4層がシネコン、1~8階が丸井有楽町店、クリスピークリームドーナツ2号店も話題の「有楽町イトシア」のオープンが控えています。

 その後、10月25日には東京駅エキナカ施設、「グランスカ」のオープン、11月6日「大丸東京店」の移転オープンと続きます。

 春は近郊ショッピングセンターに注目が集まりましたが、この秋は、都心ど真ん中のエリアで話題は持ちきりとなりそうです。

 マロニエゲートHP
 有楽町イトシア関連記事
 東京ステーションシティ グランスタの紹介HP

 また、このあたりのニュースに敏感でいたい方は、

 銀座経済新聞 をチェック!ですね。 

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関連エントリー-丸井出店が熱くする都心百貨店改装ラッシュ

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August 05, 2007

しまむら高田馬場店 開店1か月が経って

 8月4日の繊研新聞にファッションセンターしまむらが初めて山手線の内側に出店した高田馬場店開店から1か月を振りかえっての野中社長インタビューが掲載されていましたので興味深く読ませていただきました。

 記事によると、売場坪数は半分ながら、月坪売上は2倍強の20万円台と、都心の2階でこの坪数であればまずまずの出だしではないかと思いましたが、野中社長は、社内ではBランクの評価、3倍売らなければ面白くないと手厳しく、高い目標を語っていらっしゃいました。

 現状、同店では、夕方以降ピークにかけて強いヤング客層向けに、商品構成を柔軟に変化させたり、これからも伸ばせる余地はまだまだあるようで、今後が、楽しみな店舗ですし、他にも、さまざまな場所で客層に対応した都心店出店を展開されるされることを興味深く見守りたいと思います。

 気になる都心店の家賃については、「相場より少し安く、感謝している」とのコメントのみですが、一般的に月坪家賃の相場が3万円を超える同店のような立地は、それ以下に比べて格段に客数が跳ね上がります。

 郊外を主戦場とされている同社のようなフォーマットでは、さほど売れなくても儲かる仕組み、経費「率」のコントロールが身上だと思いますが、月坪効率が20万円を超える都心店では家賃比率がそこそこ高くても利益「額」で稼げてしまい、結果、十分な経常利益額および率をたたき出すことは多々あります。そんなうま味を実感されれば、同社の都心出店も加速することになりましょう。

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関連エントリー-ババに?しまむら?
関連エントリー-しまむら都心型店舗が月商1億円を売り上げた

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July 12, 2007

これからは私鉄沿線が狙い目?

 7月10日の日経新聞に靴大手チェーンのチヨダ、ABCマート、婦人服のファッションセンターしまむらなどが、都心近郊の私鉄沿線、急行、準急が止まる駅への出店に目をつけているという記事が掲載されています。

 JR沿線の駅ビルのある駅よりは、商圏は小さいですが、家賃は安く、郊外ロードサイドやSCよりは家賃は高いですが、客数はかなりいる、いわゆる都心商店街立地です。

 この立地はなかなか希望通りの物件は出にくく、企業としては、出店計画は読みにくいところですが、上記のように幅広い客層をターゲットとしたファッションストアであれば、家賃比率は若干高くなっても、利益額で稼げる今、もっとも堅く採算の合う立地ではないかと常日頃思っています。

 そうそう、駅前商店街で、同じ通りにコンビニが3軒くらいはあって、ドラッグストアも2軒くらいあって、ファーストフード店も数件あるみたいな立地ですね。

 旧来型の個人経営店が、組織力でトレンド性も打ち出したチェーン店に入れ替わるイメージかもしれませんし、競争に負けたコンビニ跡地という手もあるでしょう。

 既存のところでいうと、ジーンズメイト、ジャムピクシー、クレアーズあたりは結構出て行ってますね。 
 
 ABCマートは坪数が小さくても角地でしょうし、しまむらは高田馬場のようにスーパーの2階であれば得意なところだと思います。

 客数こそ小売業を癒す。地元商店街はファッションは売れないと誰が決めたか?生活者も待っていると思いますよ。 

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March 21, 2007

ダイエー会長にイオンモール川戸社長

 3月21日の日経新聞に、イオン・ダイエー資本業務提携後の人事に関する記事が掲載されています。

 イオンがどんな方をダイエーに送り込むのか、業界ではいろいろと憶測がなされていましたが、ダイエー会長として送り込まれるのは、日本のSC時代の立役者、イオンモールの川戸社長。代表権を持つ社長は丸紅からこられた西見社長が続投。林会長は副会長に退き、残念ながら、どちらかというと閑職にあたられる模様です。

 これで、イオン、丸紅のダイエーをめぐる思惑がだいぶはっきりしましたね。
 予想通り、食品流通の覇権とまちづくり三法改正後の都心部開発の2点に焦点が絞られます。

 同記事すぐ下に、以前にも報道されていましたが、イオングループのSC開発会社イオンモールと同ダイヤモンドシティを合併、イオンモールに一本化することに関する記事も掲載されています。新生イオンモールはまちづくり三法改正後のポストSC時代に、既存SCのリーシング(テナント入替)や中国など海外進出などを手がけて行く模様です。

 話は変わりますが、多くの百貨店、GMS、専門店チェーンが影響を受けた、いわゆる「チェーンストア理論」は、この狭い日本という国で、「売り場面積の拡大」と「坪当たり営業利益の増大」といった矛盾すると思われる目標を同時に達成しようというもの。残念ながら、どこへ行っても、坪当たり売上高が上がっているという景気のいい話はなかなか耳に入ってきません(首都圏の一部勝ち組駅ビルや大商圏の路面大型店くらいかな)。

 供給過剰、オーバーストアは言われて久しいものがありますが、単独店だけでなく、イオングループも加担したオーバーモール(SC)感も否めません。オープン景気がほんの1-2ヶ月だけだったという事例も少なくないようです。残念ながら、館が集客力を失ったテナントは打つ手が極めて少ないのが現状ですよね。

 話を戻して、さて、これからしばらくイオングループの首都圏・大都市圏開発がどのような展開を見せるか、注目です。
 
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 関連エントリー-SC(ショッピングセンター)同質化は誰のせい?

 関連エントリー-まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図

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November 23, 2006

クルマとファッションの融合、トヨタのオートモール

 11月22日の繊研新聞に、トヨタ自動車が07年11月に横浜市港北区に開業する自動車販売とファッションなどの複合ショッピングモール「トレッサ横浜」に関する記事が掲載されています。

 以前から私の周りでも出店を検討している企業があったので、小耳には挟んでおりましたが、岐阜のカラフルタウンに続く、トヨタ自動車が関連会社工場跡地を活かして、新しい環境の中で自動車販売を提案する、いわゆる「オートモール」の2号案件になるようです。

 トヨタ自動車ニュースリリース記事

 スーパー三和や家電のノジマ、ユニクロやゼビオスポーツが核テナントになるようなので、カテゴリーキラーを中心とした、パワーセンター的になると思いますが、200店舗の専門店を擁するとのことで、イオンや三井不動産といったおなじみのデベロッパーとは一味違う、「クルマとファッションの融合」ですかぁ。バンバン出店するとは思えませんが、トヨタさんには、今後、ユニークな切り口のショッピングセンター開発を期待したいところですね。

 ところで、今回はトヨタの開発なので、トヨタとダイハツのみの出店のようですが、自動車業界こそ、メーカーが強く、系列販社制が根強いものがありますが、そろそろ、自動車のセレクトショップというのはできないものなんでしょうかね。外車専門ではあると思いますが、外車から国産まで、客層やライフスタイルにあわせて各メーカー幅広く、乗り比べて選べる店があってもいいと思うのですが・・・まだまだメーカー同士のライバル意識は強いのでしょうかね。生活者はそれを望んでいると思うのですが・・・

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October 04, 2006

百貨店の郊外SC出店が始まる

 今秋は、川崎駅前大型SC、ラゾーナ川崎、ららぽーと豊洲から始まって、まちづくり三法改正後の首都圏商圏の今後を占う大型SCの出店がめじろ押しですね。

 そのうちの目玉のひとつ、11月18日に武蔵村山にオープンする都内最大級の郊外型SCダイヤモンドシティ・ミューの記事が、10月4日の日経新聞と繊研新聞に掲載されています。

 このSCのトピックは、もちろん、三越初の郊外SC出店。百貨店(三越)とGMS(ジャスコ)がアンカー(核)店舗になっている日本ではめずらしい郊外SCのテストケースとなります。

 ダイヤモンドシティ ミュー プレスリリース記事

 アメリカでは、複数の百貨店やGMSを核店舗として大型SC(RSCやCSC)が出店するケースがほとんどですが、日本では、そういったアメリカ式郊外SCの事例はほとんどと言っていいほど見られませんでした。

 郊外型SCの売上(坪)効率は、百貨店のそれの半分以下。損益的に、郊外立地に日本の百貨店出店はそぐわないと言われてきました。

 売上効率が低く、その割に家賃が高い郊外型SCブームで活躍する常連テナントは、

 ・SPA化で粗利率を高く設定するか、

 ・大型店出店で家賃を変動経費的に契約するか

で売上はそれほど上がらなくても儲かるビジネスモデルを構築して来ましたから、それに対して、百貨店の委託条件、粗利40%程度では利益がのこらない、というわけです。

 このブログでも何回かご紹介しているように、景気回復を受けて、今だとばかり、百貨店各社が都心部で増床・改装で競争を激化する一方で、今回の三越を初め高島屋、大丸、阪神が2006年-2008年にかけて郊外型SCに核店舗として出店します。

 背景には、都心部店舗の客層の老齢化に危機感を感じて、郊外の30-40代の若いファミリー層をつかんでおく、という狙いがあるようです。

 また、ミューには、ワールドのフラクサスも東京初出店ですし、新しい近郊SCの試金石としてしばらく話題になりそうですね。 

皆様の応援が毎日の活力になります。
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September 28, 2006

2011年、東急不動産が表参道に新たなランドマーク

 9月28日の日経新聞に、東急不動産が約600億円を投じて、原宿は、表参道と明治通りの交差点角地にファッションブランド店が入居する大型商業ビルを建設するとの記事が掲載されています。

 2000平方メートルの土地に、地上7階、地下2階ので2011年開業予定で商業施設としては同社最大規模となるとのことです。

 ピンと来た方はいらっしゃると思いますが、そう、ラフォーレ原宿の前、1階にGAPの入っているビルのところですね。

 実は、90年代後半に同地に竹中工務店が開発して、GAPがOPENした時も、10年程度の期限と聞いていましたので、いずれは再開発が入るとささやかれていました。

 大手不動産投資が争奪戦を繰り広げている表参道。その中でも、もっともインパクトのある場所で、東急がどんな新しい建物を建てるのか、どんなブランドを看板にどんな施設にするのか、とても興味深いところです。

 関連エントリー-2010年、大都市商圏がおもしろい
 関連エントリー-裏原宿(うらはら)の個性奪う?不動産投資

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August 27, 2006

ナイスクラップが仕掛ける激安店の可能性

 8月26日の繊研新聞の1面に、先ごろ東証一部へ指名替えしたパルグループの傘下にあるナイスクラップ(ジャスダック上場)が始めた低価格業態「リマインド・ミー&フォーエバー」の立ち上げに関する記事が掲載されていました。

 同業態は、もともとナイスクラップのアウトレット業態で売上好調だった「リマインド・ミー」(6年前に立ち上げ、現在9店舗)の売れ方を研究して、プロパーでその価格(1900円-2900円が中心価格帯)を実現しようと模索していた結論であり、「商品の安さとぜいたくな空間の落差」を売りに、都会育ちのナイスクラップが、今後3-5万人の小商圏で多店舗化を計り、会社の柱にしようという戦略業態です。

 この第1号店が、7月にOPENして話題(と言っても勝手に注目しているのですが)のジョイフル本田を核とした次世代近隣型SC、ひたちなかのファッションクルーズにあるものだから、とても興味深く読ませていただきました。

 ファッションクルーズHP

 以前もブログで触れましたが、ファッションクルーズは、まちづくり三法改正後、スーパーやホームセンターを併設する近隣型SCへの出店が懸案であるファッション企業にとって、マスマーケット向けのプロパーショップと都心SCへ出店しているブランドのアウトレットショップがミックスされた、これからの小商圏のファッションマーケットを占う試みだと思うからです。

 また、今後増えるであろうと予想されるそういったタイプのモールの中にピッタリのコンセプトなのがこのナイスクラップの「リマインド・ミー&フォーエバー」と言えましょう。

 記事の中で、同業態は”ナイスクラップ流しまむら”と表現されていますが、これからは、自転車で行ける距離にそこそこ感度が高いのはあたりまえ、ポピュラープライス(ユニクロやハニーズの中心価格帯です)で楽しく、おしゃれにコーディネートも出来てお買い物ができるファッションストアが出来てしかるべき時代だと思います。というか、そこが大きなマーケットの隙間だと思いますね。

 この辺の動向、是非、チェックしておいてください。

 関連エントリー-アウトレットモール出店再開
 関連エントリー-ポストSC時代に大切なこと

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July 19, 2006

アウトレットモール出店再開

 7月18日の繊研新聞によると、日本全国30ヶ所前後で出店ペースが鈍化していたアウトレットモールの開発が、06年秋から再開し、09年までに11ヶ所のモールが増え、増床計画も挙がっているとのことです。

 アメリカのアウトレットモールの売上規模は、300ヶ所で4兆4000億円、日本は30ヶ所で推定4000億円とアメリカの1/10に過ぎず、少なくともまだ2-3倍の市場規模はあるはず、とデベロッパー各社は期待を膨らませています。

 参考までに日本の既存アウトレットモール4000億円のシェアは、チェルシージャパンが5ヶ所で1000億円、三井不動産が6ヶ所で754億円、軽井沢・プリンスショッピングプラザ3ヶ所で300億円と3社で50%を占めるとのことです。

 日本のアウトレットは、プレミア性と集客力を重視して、百貨店ブランドが中心となっており、また、それゆえに、百貨店からの距離が問題となり、多種多様なアメリカのそれとは少々違った展開で、出店限界説もありました。

 しかしながら、先ごろ開業したジョイフル本田が格となった土浦のファッションクルーズなど、アウトレット、レギュラー、レギュラーとアウトレットの複合モールなど、近隣からも集客出来、遠方からも呼べる、生活者の選択肢を広げるような独特なアウトレットミックスファッションモールが登場しているのはとても興味深いところです。

 日本のアウトレットモール1号店、埼玉県ふじみ野のアウトレットモールリズムもスーパーマーケットやドラッグストアを内在し、地域に根ざしたアウトレットモールとして、息の長い支持を得ているような気がします。

 このあたりは、生活者の新たな選択肢として、今後、近隣型SC(NSC)のファッションのあり方のヒントになるのでは、と思っています。

 関連エントリー-日常化するアウトレットモール
 関連エントリー-近隣型SC(NSC)のファッション 

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July 02, 2006

ライフスタイルセンターに期待

 6月29日の繊研新聞の一面に今後開発が期待されるライフスタイルセンター(LSC)についての記事が掲載されていました。

 LSCとは、アメリカで開発の進むSC形態で、小商圏、規模、オープンモール型、一応は食品スーパーが核テナント、と近隣型SC(NSC)に近い形態をとりながら、

○比較的所得の高い住宅地近くに立地(日本なら首都圏など)
○増えつつある高齢者のゆとりのある豊かな生活を視野に入れ
 (日本なら団塊世代がターゲットですね)
○食品にしろ、飲食にしろ、生活関連消費財にしろ、一格上の品揃えを有し、
 趣味関連も意識したテナントぞろえ

あたりで差別化しているNSCと言ったらいいでしょうか。特に定義はないようで、どうやら開発側が「他のNSCとは一味ちがうよ」と定義する場合が多いようです。

 流通業界では2-3年前から専門家がその可能性を語っていましたが、今年の3月に玉川高島屋SCの開発でおなじみの東神開発が東京の立川に若葉ケヤキモールを出店したあたりから更に注目されてきました。

 記事には、ららぽーとやファクトリーアウトレット開発でおなじみの三井不動産や記述の東神開発がそのセンスを発揮して開発しているLSCが先行している、とありますが、ネットで検索した情報を見る限りは、ケヤキモール以外の三井不動産が開発したものは既存の郊外大型SCが小ぶりになって、ちょっと箔を付けた程度のようです。
ケヤキモール自身は、月坪売上15万円を目安にしていて、3ヶ月を経過した今、当初計画どおりの推移とのことですから、さすがですね。
 
90年代後半にサンディエゴでたまに利用したいくつかのLSCの印象は、

○ナチュラルフーズや素敵なグルメDeliの豊富なスーパーが核
○輸入食材やキッチンウエア店(COST PLUSやTRADER JOE‘S)があって
○ホームファッション(BED BATH & BEYONDなど)も充実

などなど、環境も植木が多かったり、SC全体がナチュラルなカラーを意識的に使っていたと記憶しています。グルメ、安全食、クッキング、リラクゼーション、ギフト、トラベルなどがキーワードとして入っていたような気がしますね。

 80年代、東京首都圏で言えば、国道16号線沿線に団塊の世代がマイホームを持ち、ロードサイドショップブームが起こったのも今は昔。 

 同世代のリタイヤが始まる2007年を迎えるにあたって、彼らには、食品スーパーがテナントを集めたNSCじゃ、ちょっと物足りないでしょうから、いけてるNSC=LSCを。

 四半世紀の時を越えて、そういった立地が楽しいLSCで再開発されてゆくことを期待したいところです。

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June 26, 2006

ポストSC時代に大切なこと

 25日の日経新聞、連載特集「消費をつかむ」および「言葉で読む消費」を読みながら、まちづくり3法改正以降のポストSC時代の商圏とビジネスのあり方を想像していました。

 近隣型SCに次なる成長を求め、新業態も視野に入れて開発に力を入れる企業。既存大型SCテナント入れ替えに隙あらば新業態で更に食い込もうとする企業。本命はJRと、波に乗る企業。最近はそんないろいろな業界話や報道が耳に入ります。

 企業の成長戦略として、どれも決して間違ってはいないと思いますが、この日の日経の記事、特に1面の「消費をつかむ」を読んでいると、商売にはもっと大事なことがあるような気がしてきます。

○売上高が驚異の103ヶ月連続プラスの京急百貨店(横浜市上大岡)の話・・・同店のポイントカードを持つ港南区の顧客=13万人は、同区の世帯数の1.5倍といいます。
○駐車場がガラガラで駐輪場を増設する埼玉の商業施設
○他県からの集客ができなくなり、へたる上越の郊外大型パワーセンター・・・

 アメリカのSC社会に宝の山を見、大型SCで広域からの集客をもくろむ大手デベロッパーの夢は、まちづくり3法改正を待たずとも、打ち砕かれ、企業の「投網」戦略とは裏腹に、少子高齢化、人口減時代は小商圏あるいはアクセスのよい立地で、幅広い世代の顧客にきめ細かく対応する企業の支持が高まる必然。

 顧客の顔が見えているということ、ローカルの需要に応えること、工夫を続けること、そしてそんなひたむきの努力に口コミで顧客が顧客を呼ぶ時代。企業に必要なことは、現場への権限委譲、真の商売人づくり・・・変わるだろうな、そんな風に、と思う今日この頃。

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June 19, 2006

「JR百貨店」の脅威

 本日の日経MJに、先日閉幕した第164通常国会で成立した流通関連の法案に関連する記事が掲載されています。

 ファッション流通を変えるであろう、もっとも関心の高い成立法案のひとつは、やはり、まちづくり三法の見直しの中の改正都市計画法、つまり郊外の大型SCの実質出店規制に関するものでしょう。

 このブログでも「このまちづくり三法改正」に関する過去のエントリーが今でも多くのアクセス数を頂いております。

 このまちづくり三法改正に関連して、先週の週刊東洋経済の特集、「知られざる巨大流通、台頭『JR百貨店』」、はJRを取り巻く時事問題が整理されていて、大変興味深く読ませていただきました。ポスト郊外SC時代の主役は、郊外近隣型SC(NSC)ではなく、やはり、ターミナル駅を舞台にしたJRグループであることは間違いなさそうです。

 記事によると、売上換算したJR本州3社の流通関連売上高は、05年度、イオン、セブンアンドアイに次ぐ第三位の2兆円、JR東日本単体でもダイエーに次ぐ第4位の1兆3840億円。

 記事を読んでいると、札幌駅、名古屋駅、博多駅、そして今後の大阪駅、東京駅・・・日本全国の主要駅で、「駅+百貨店+JR系駅ビル(専門店)」の「次世代都心型SC」が圧倒的な集客力により駅周辺の消費を飲み込んで行くのがわかります。従来は、百貨店は少し駅から離れているくらいでないと、十分なスペースと品揃えが出来ずにあまり売れないという常識があったようですが、JRと百貨店が資本提携も含めて組むことによって、時間をかけて、より生活者のことを考えた提案型の開発、店作りが実現しているといいます。
 
 今後はこれらの駅に準ずる乗降客の多い駅でもこれに近い開発が進むことが十分予想され、その際は、百貨店ではなく、先ごろ提携を発表したイオンのようなGMSが指名されるのでしょかね。

 記事によると、ファッション流通の中でも、早くからルミネなどJRの出店成長エンジンに乗ったのがユナイテッドアローズとサンエーインターナショナル。しかしながら、駅立地では、爆発的な集客力、滞留時間が短く、商品回転が極めて速い立地で、他の立地とは異なった早期投資回収のビジネスモデルの構築が迫られると言います。

 ルミネの社長さんは、「毎年15%のテナントを交代させ、6年少々で全テナントが入れ替わるよう新陳代謝を図る。」と豪語。確かに、一般的に店の寿命は5年(売上が前年をクリアする限界)といわれていますので、極めて合理的に聞こえますが、出店企業も息つく暇なしといったところでしょうか。

 私も新宿あたりの駅ビルは便利に利用させてもらっていますが、そのスピードにびっくりすることもある今日この頃です。 

 関連エントリー-まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図
 関連エントリー-2010年、大都市商圏がおもしろい
 関連エントリー-都が「駅ナカ」課税強化


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May 03, 2006

まちづくり3法改正をめぐる対応

 5月3日の日経新聞に2007年秋に施行される「まちづくり三法」改正への対応について、GMS、スーパー、SC開発会社、ホームセンター、家電量販など郊外を舞台に店舗を展開する大手企業43社に対して同紙が実施した調査についての記事がありました。

 各社の対応を多い順に挙げると、
 1.1万平方メートルぎりぎりの店舗を出店(約51%)
 2.既存店を強化(約42%)
 3.都市型小型店を展開(約26%)
 4.法改正までの出店を前倒し(約20%)
 5.中心市街地への出店を強化(約20%)

 となるようで、やはり、郊外立地で法律の範囲内、ぎりぎりの床面積で、近隣型SCなどの形で多店舗化を計る企業が過半数を占める、きわめて現実的な回答が多い模様です。

 これに対して、地方自治体によっては、都市計画に関する独自の権限で、規制が始まる前に駆け込み出店する企業に早くもストップを掛けたり、出店規制に入っていない「準工業地域」も制限対象に加えるなど、各地で企業と自治体の激しい攻防が始まっている模様です。

 しかし、飽和になりつつあるところにさらに出店する「後だしジャンケン」とまで言われる開発企業のSC出店合戦、一方、中心市街地を空洞化させておいてただただ、規制を加える地方自治体・・・まちづくり三法改正をめぐる動きには、生活者不在の議論が少なからず見受けられます。

 規模による制限やゾーン規制ではなく、もっと個別に、地域地域で生活者の利便性を考えてショッピング環境のあり方がデザインできないものかと、こんな記事を読むたびに考えさせられます。

 関連エントリー-まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図

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April 19, 2006

近隣型SC(NSC)のファッション

 今月に入って、日経MJのファッション流通面では、7日の西松屋、14日のポイント、本日19日のライトオンなど
東証一部上場ファッション企業が、今後の成長ロジックとして、近隣型SC(NSC=ネイバーフッドショッピングセンター)出店へ取り組む内容が記事になっているのが目につきます。

 近隣型SC=NSCとは、都心にお住まいの方はわかりづらいかもしれませんが、日本で言えば、ロードサイド(郊外)の商圏人口3.5万人くらいの小商圏における食品スーパーを核にしたオープンモール型のショッピングセンターです。

 日本にはまだ少ないかもしれませんが、アメリカに行くと、とても身近にあり、日本でもまちづくり三法見直しで、来年以降大型SC出店規制が始まる中、多くの建設予定があり、注目されているものです。
 そういったトレンドはわかりますが、もともとロードサイドが主戦場、ローコストオペレーションの西松屋はそのまま行けるとして(むしろ効率がよくなるのでは)、これまで、大型SCで成長したファッション企業(ポイントまでも)がどんな業態をすれば成り立つのか、興味深いところです。

 アメリカのSC理論から言えば、「生活者の購買頻度」が店ぞろえの前提条件ですから、食品スーパー、ドラッグストア、本屋、花屋、床屋、ディスカウント靴、ギフトショップ、パーティグッズ、¢99ショップ、ファストフード、ファミレスなどと購買頻度が近い衣料というのがその条件になるでしょうか。

 ちなみに、私が以前住んでいたアメリカ西海岸サンディエゴ近くのいくつかのNSCにあったファッションストアを思い出すと、西松屋のようなベビーキッズ用品店は別にして、TJ.MAXX、MARSHALL’S、ROSS、DRESS BARN、CLOTHTIMEなどのオフプライスストアあるいは、ターゲットなどのディスカウントストアの衣料売場でしょうか。

 購買頻度から、デイリーユースウエアといっても、単に低価格帯であればいいというだけでは難しいようで、ブランドものが安くなっているという動機付けが働くオフプライスストアがはまるようです。

 また、日本のそういった商圏には、すでに5000世帯(≒12500人)で、年間衣料消費10億円という小商圏で1/3のシェア=3.3億円を売り上げるビジネスモデルを完成させている「しまむら」が、ファッション性とトレンド性を磨いて、待ち受けているわけですね。

 ポストSC時代の勢力図がどう変わるのか・・・とても興味深いところです。
 
 関連エントリー‐まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図
 関連エントリー‐郊外型ショッピングセンター今後の展開
 関連エントリー‐ABCマートが低価格のNBスニーカー販売
 
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April 17, 2006

都が「駅ナカ」課税強化

 4月15日の日経新聞、17日の日経MJによると、東京都は、品川エキュートなどの駅ナカ、ルミネ、マイシティ、アトレなどの駅ビル事業を展開するJR東日本などのグループ会社に対し、固定資産税を駅近隣並みにする課税の見直しを発表したとのことです。

 何事か、と思いましたが、どうやら、公共事業である「鉄道用地」の固定資産税は、近隣の1/3だったらしく、絶好調のJR東日本の「駅スペース活用事業」に、近隣商業者から苦情がでていたようで、それならば、とすかさず通常商業施設に近づける課税をしようという話のようです。

 記事によると、私鉄のターミナル駅の商業施設は、もともと近隣並みだったようで、今回の措置にそれほど影響はないようで、なるほど、JRだけがずいぶん優遇されていたわけですね。

 23区の大型商業施設がある駅が対象のようで、これにより税収は数億から数十億の税増収が見込める、夏までには納税通知を出すというスピード。

 さすが、石原都知事といったところでしょうかね。

 駅ナカが日本で最高の立地であることは変わりありません。JRさんには、通常競争の中で、さらに企業努力をしていただき、私たちの利便性をますます良くしていって欲しいと思います。

 関連エントリー‐日本最高の集客力、「駅ナカ」で考える

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February 05, 2006

日本最高の集客力、「駅ナカ」で考える

 2月3日の日経MJ一面に、エキュート品川、エチカ表参道といった東京の「駅ナカ」に出店したテナントが、

 通りがかり、不特定な流動客が中心ではあるが、爆発的な集客力
 
 といった環境の中で、OPEN早々見出したさまざまな創意工夫、効果、気づきについての記事が載っておりました。

 10月OPENの品川にしても、12月OPENの表参道にしても、私の行動範囲内。ものすごい客数、活気、移動中時間に余裕のあるときは、お店の演出や楽しそうにお買物するお客さんの動向を楽しみに、ワクワクしながら覗かせて頂いております。

 記事のデータによると、

◆エキュート品川 
乗降客 約110万人/日 店舗面積1600㎡ 店舗数 46 買上客数18,000人/日 

◆エチカ表参道  
乗降客 約30万人/日  店舗面積1300㎡ 店舗数 26 買上客数10,000人/日

ともに客単価は1000円程度、食品、飲食中心のようですが、さすが客数は銀座や日本橋の百貨店を上回ります。

 表参道で、パリのマルシェ風のフードコートを演出したクリエイト・レストランツの「マルシェ・ドゥ・メトロ」は、狭いスペースの中で、上手に動線(お客さんの流れ)コントロールを行い、混雑時でも不快にさせないお客さんの流し方を実践しています。
 
 品川で、同社のZOFFのワンランク上のメガネを展開するインターメスティックの「コンソメ」は、「品川で売れた商品は客を衝動買いさせる力がある」と、同社が新しいトレンドや商品を拡大販売する際の実験場としての実感を得ています。
 
 表参道で、1000円カット、QBハウスを展開するキュービーネットの新業態「キャトルボーテ」は、20分2000円でお出かけ前に少し髪を整えたいという女性の需要にフォーカスしていますが、狙いはどんぴしゃ、「人の多さに惑わされず、思い切って客層を絞り込んだ」戦略が功を奏しています。

 記事にはありませんでしたが、私が、なるほど、これはうまいな、と思っているお店があります。品川、表参道の両方に出店しているスーパープランニングのトートバッグ専門店「babyroo ベビールー」です。

babyroo ベビールー ホームページ

 同社は、低価格帯のファッション雑貨のOEM生産やノンブランドオリジナル生産でそこそこ有名なメーカーさんですが、ここで扱うオリジナルのミニトート(主にOLのランチバッグ対応)は3150円中心とちょっと高め。

 何が、なるほどか、というと、単一アイテムによるスペースの有効活用販売です。 壁面にサイズは同じバラエティ豊かなトートバッグが、数十種類、整然とピンがけしてあるだけですが、お客さんから見ると、あたかも小ギャラリーの作品を見るようにお買物を楽しむことができます。

 売り手から見ると省スペース、管理がしやすい、お客さんも見ていて楽しい。

 壁とレジがあれば成り立つ販売スタイルで、聞くところによると、百貨店やSCの催事などにも人気だそうです。

 最高の集客力の中で、お客さんの利便性と企業のチャレンジが実現する場所、「駅ナカ」はますますエキサイティングになりそうです。

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December 25, 2005

まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図

 政府与党が21日にまとめた、来年の国会に提出する「まちづくり三法」改正案について、22日の日経新聞、23日の日経MJの記事を読みながら、これから流通はどのように変わってゆくのかを考えめぐらせておりました。
 
 これに至る流れを簡単に整理すると、
 ○アメリカなどの規制緩和要求を受けて、1998年に大型店出店を規制する
  大店法を廃止。届け出と地元との調整は要するものの、実質的に大型SCの
  出店はかなり自由に。
 ○その代わりに「まちづくり三法」を制定し、中小小売業立地である中心市街地の
  両方を活性化させる予定であった。
 ○2000年前後からの郊外への大型SC出店ラッシュは、その爆発的な集客力
  により、加速度的に中心市街地から顧客を奪い、駅前商店街の空洞化は
  深刻なものへ。
 ○大型店出店可能地域を中心市街地と相乗効果の見込まれる「商業地域」、
  「近隣商業地域」、「(大商圏および政令指定都市の)準工業地域」に限定し、
  その外側への出店は禁止へ(ゾーニング強化)。
 
 と一旦は「自由化した出店」を、大型SCが「出店できる地域を限定して行こう」というものです。この改正案は、07年より施行の模様です。
 ちなみに、イオングル-プの直近の計画でも、その7割くらいは、禁止となる地域にあたるらしく、業界の商圏拡大ベクトルに大きく影響を及ぼすことになります。

 現在、売上を大きく伸ばしているファッションSPA(製造小売業)が、この郊外SC開発の波に乗ったものであることは、言うまでもありません。デベロッパーだけでなく、彼らはどこへその成長ロジックの場をシフトするのか、そして、施行後の覇者は?

 考えられることは・・・
 ○ 06年いっぱい、駆け込み大型SC出店・・・ラフな出店避けられず
 ○ 07年以降、郊外大型SCは既得権益に・・・家賃高騰
 ○ 郊外では、規制の影響を受けない規模の食品スーパーやしまむらの
  ような実用衣料を核としたNSC(近隣小商圏向けSC)が活躍
 ○ 都心再開発、都心既存店の改装が進む・・・ダイエー・西友浮上?
 ○ 現在、死に体になっている、非ターミナル駅の駅ビルに脚光が
  ・・・JR系デベロッパーの時代へ?見越して提携したイオンはさすが
 ○ 都心好立地に既存店舗を持つ企業を標的としたM&Aが進む?

 家賃負担が上がり、体力のある、利益率の高い大手企業による品揃え同質化は避けられないような気がしますね。狭い場所でパイを食い合う日本では、自由競争と同時にバラエティ豊かな真の生活者利益の実現は難しいんでしょうかねえ。

イオンの岡田社長が言われるように、市街地活性化のための具体的な策を議論せずしての、出店規制は大いに問題ありと思います。

 一方では、現在、「穴」と言われる大商圏の商店街立地(コンビニ、ドラッグ、百均立地)へのファッション業態開発も進むのではないか、と楽しみではあります。

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October 27, 2005

JR東日本がエキナカから流通を変える

 昨日、横浜からの帰りに、エキナカ 「品川エキュート」に立ち寄ってきました。
 新しい商業施設はいつもワクワクしますが、こちらもいろんな意味でJR東日本のすごさに関心しました。

 同グループは、90年代の末から、エキナカという超一等地のリテール立地を、他社に場所貸しするのではなく、自分たちでリテールノウハウを蓄積するために、フランチャイズで、無印良品、ソニープラザ、ユニクロ、ロックフィールドなどを導入したのは知る人ぞ知る話です。

 今回、大宮に続き、品川にエキュートを展開するにあたっても、運営はテナント側のようですが、駅前のルミネなどと相乗効果が計れるように、テナントさんにエキナカ用の新業態開発を依頼したり、エキナカ用の品揃えを徹底的に議論して店舗群を考えたといいます。
 藤巻さんの再建で有名になった福助の新業態Transit(トランジット)も出張前に揃え忘れたものが買える品揃えをコンセプトにしているようで、まさしくエキナカにふさわしい業態といえますね。
 また、 当然のことながら全店で決済にスイカが使えることは、言うまでもありません。

 そういった生活者と主体的に、正面から向かい合った同グループの姿勢が、今回のエキュートに反映されていると思います。場所、時間、ニーズ、感動・・・考えてますね。

 これは、すべての商業施設関係者が見習うべきポイントですね。

 そういえば、12月には、東京メトロが表参道駅で「エチカ表参道」をオープンさせる予定とのこと。
 
 生活者にどんどん便利になる首都圏がますます楽しみですね。 

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September 02, 2005

SC(ショッピングセンター)同質化は誰のせい?

 今週の「東洋経済」にも「SCほど儲かるビジネスはない」という特集記事がありました。 2004年、SCの売上シェアは20%を超え、本格的SC時代に入ったと言います。

 大型SC開発では、イオンモール、ダイヤモンドシティ、ロック開発などイオングループが有名ですが、今年開業SCのうち、GMSイオン本体も含めて、お互い切磋琢磨しながら、実に1/4以上の物件にイオングループが絡むそうです。今まで本業第一を語っていたイトーヨーカ堂もSC開発に乗り出しました。
 特にびっくりするのが、彼らの利益率、テナント家賃から開発コストを引いた彼らの収支(粗利)は5割から7割あるとのこと。集客はあるとは言え、テナント企業はそれだけ家賃負担をしているわけですね。 今後の出店余地として、まわりにもこういったSCに出店を希望するファッション企業は多々ありますが、家賃の高さに二の足を踏んでいます。

 多少採算が合わない場所でもえり好みをせず出店することを条件に、よい物件や低めの家賃設定を約束している密約企業(どこのSCに行っても大きな売り場を持っているあれらの企業です)でない限り、出店企業の売上高家賃比率は15%を超えるのが一般的です。これは、ファッションビジネス的に言うと、50%以上の粗利を要することになります。
 そうすると、メーカー商品セレクト型のバラエティ豊かな個性的な専門店(一般的に40%程度の粗利率)の出店は難しく、粗利をしっかり取るアパレル直売や専門店でも自分たちでものづくりのリスクを張るSPA(製造小売業)でなければならなくなります。
 そう、ユニクロ・ライトオン・コムサなどの大型お決まり専門店、ワールド・オンワード・イトキン・サンエー系などのアパレルSPA、ローリーズファーム・グローバルワーク・ハニーズなどの新興SPAにテナントが集中、同質化してしまう背景にはそういった問題があるのですね。

 同質化を避けるために、お決まりのテナントは1/3に抑えて、1/3は新規、1/3は地元の個性企業を入れることを目標にしているデベロッパーも出てきたようです。
 儲けもほどほどに、個性的なテナントの出店にチャレンジしていただきたいところです。
 
 ところでSC先進国、アメリカでは、同質化による生活者のSC離れが始まり、フリースタンディング出店への回帰が進んでいる模様です。

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August 30, 2005

SC(ショッピングセンター)時代って本当?

 ここ2週間の繊研新聞の連載記事のタイトルです。

 業務上、ファッション系株式公開企業やクライアント先の既存店売上高前年対比を見るのが毎月の習慣になっています。03年秋以降、ロードサイドに店舗を展開するチェーンから始まり、今年になって、都心中心に展開する企業にも翳りが見え始めました。

 一方、着実に業績を伸ばしているのが、郊外型SCとガッチリ組んで出店を続けている企業群です。生活者のライフスタイルの変化が、この既存店売上高前年対比の数字にはっきりと表れています。

 家族でも、カップルでも1ヶ所で買い物から、映画やアミューズメントも充実、食事もできて1日いても時間がつぶせる大型SC。暑かったこの夏は、避暑地としても最適だったでしょう。
 百貨店系のアパレルがSC向けSPAブランドを開発、展開し、価格帯は安いながらも最近では都心と同じファッションセンスのものがリアルタイムで並んでおり、わざわざ都心に買いにでる必要もなくなって来ているほどです。
 もはや郊外型SCもライフスタイルディスティネーションの一つとして組みこまれました。

 そんな郊外型SCも競合が激化し、テナントの同質化が進み、出せば売れる時代は終わりました。SCでおなじみのある有力テナント企業の幹部の方も、「あと2年は、この波に乗れば成長は見込めるが、その先は闇」とおっしゃいます。

 今週は、そんな郊外型SCを見ていて感じることに触れてゆきたいと思います。

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August 03, 2005

郊外型ショッピングセンター今後の展開

 大型の郊外ショッピングセンターの出店も飽和に近づき、小商圏を対象にした近隣型ショッピングセンター(NSC;以下参照)の開発が進んでいる、とは今日の繊研新聞の一面から。

 日本の郊外型ショッピングセンター開発は、先行するアメリカの事例を参考にしながら行われているのは、よく知られているところですが、簡単に種類とそのコンセプトを整理しておきましょう。

●RSC(リージョナルショッピングセンター)・・・
 百貨店またはGMSを核店舗に中級価格帯以上の専門店を配置。
 広域商圏を対象にした大型SC。日本では、イオン系や西友系など
 のGMS系のモールがこれにあたります。
●CSC(コミュニティショッピングセンター)・・・
 ディスカウントストアを核店舗に業種ごとにもっとも強い
ディスカウント系の専門店を配置。中商圏と対象として中型SC。
 日本ではパワーセンターと呼ばれて、大型業種ディスカウント
 ストアが集積されているオープンモール(屋外駐車場と平屋の店舗
の組み合わせ)の形が多い
●NSC(ネイバーフッドショッピングセンター)・・・
 スーパー、ドラッグストアなどを核店舗に、低価格の専門店を
 配置。小商圏対象の小型オープンモール。日本では、ヤオコー、
 ヨークマートなどが展開中。

 要は、消費者の「購買頻度」と「価格帯」です。それにあわせて、業種や店舗群は決まってくるはずです。
 家から遠いし駐車場から店舗まで距離のあるRSCには食品スーパーは入りえないし、NSCには中高級ブランドアパレルショップはふさわしくないわけです。
 RSCはイオン系が先行しましたが、イトーヨーカ堂グループはNCSで後を追っています。

 記事によると、ハニーズ、ライトオン、ABCマートが「NSC御三家」だそうです。いずれも、大量出店を計画している業態ですね。 しかし、ハニーズはわかりますが、ライトオンやABCマートはちょっと購買頻度が違うかな、と思いますがどんなもんでしょう。

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August 02, 2005

ブランド変更は「認めない」

 以前もブログで触れましたが、百貨店ブランドの派生(ディフュージョン)ブランドショップを郊外SCで展開するオンワード樫山、サンエーインターナショナルなどが、百貨店からのプレッシャーによりこの秋からショップ名を変えようという動きがあります。
 今日の繊研新聞によると、この動きに対し、「契約違反だ」とし、契約更新に応じず、退店してもらう、という考えを表明したのは、日本全国に同テナントSCモールを展開するイオンの岡田会長。

 郊外SCに展開する「組曲」、「ピンキー&ダイアン」などの派生ブランドは、新たな広告宣伝なしに、順調な売上をあげており、SCにとっては、集客効果を果たしています。イオン系などSC側にしてみれば、当然の主張であると思います。
 百貨店から見れば、ある意味便乗商法かもしれませんが、商品・品質が違うわけで、購入するお客さんも違うわけです。そもそも、百貨店で購入するお客さんというのは、「百貨店だから買う」のではないでしょうか?百貨店がそういったプライドを持って、目くじらを立てずに商売をしていれば、こんな話もないはずです。
 また、アパレルメーカー側にとっても、それを承知でやったことでしょうから報いも致し方ないかと思います。ワールドやイトキンのように、一からSCブランド開発をして成功しているところもあるわけですからね。

 さて、この百貨店とSC側の綱引き、今後どうなるでしょう。

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June 01, 2005

渋谷109を全国に

 昨日に引き続きマルキューの話です。
 日経、繊研新聞によると、渋谷109を運営する東急商業開発は、同社の有力テナントを組織して、地方大都市のSCに出店する「109ドリームス」というプロジェクトをスタートするようです。
 内容は、東急が、大型商業施設に300―500坪を借りあげ、渋谷で月商 2000-3000万円を売り上げるベスト30のテナントから、15-25店舗を選抜し、転貸テナントとして入ってもらい、施設を活性化しよう、というものです。
 
 テナントが単独で地方SCに出ているケースは多く見られますが、109が音頭を取るのは、テナント単独の力ではなく、109のブランド力と世界観での集客を狙ったもの。ここのところ、地方の駅ビルの低迷や、大型SCのテナントの同質化が問題になっており、109ならではの面白いプロジェクトではないか、と思います。

 このように、広い区画を一手に借り上げ、多くのテナントを入れる方式は、主旨は違いますが、ワールドがフラクサスという業態で先行しています。まずまずの成果を出しているようです。ワールドの場合は、そこで実験した業態を見込みがあれば、単独でスピンアウトさせるインキュベーター(孵卵器)機能であったり、顧客に対するファイナルディスティネーション(そこへ行けば必ず欲しいものがある)政策の一環であったりするようです。

 ただ、そういった力のある大手企業の企画もいいのですが、デベロッパーがSCはどんどん作るが、埋めるのに困る、同質化してしまう、というようでは、本末転倒ではないかと思いますが。

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May 05, 2005

派生ブランドについて考える

 伊勢丹などの百貨店が、郊外のショッピングセンターに出店しているアパレルの百貨店ブランドの派生ブランド展開にストップをかけ始めているようです。

 オンワード樫山は、百貨店に「23区」や「組曲」といったブランドを販売していますが、一方、それらの派生ブランドとして、「23区ドゥ」や「組曲ファム」といった(アパレルが直営している)SPA型ショップをショッピングセンターに展開しています。当然のことながら、派生ブランドであって、商品はまったく区別されていますし、価格帯も違います。しかし、ブランドの知名度を利用したこれらのショップは広告宣伝費をかけずして、出店即好業績を上げています。

 これに、百貨店がストップをかけ、オンワード樫山は、やむなく、顧客が全く想像のつかない「23区ドゥ」を「フェルゥ」、「23区オム・ドゥ」を「ドゥ・コンセプトラボ」に変更したとのこと。「組曲」についても、秋までに変更するそうです。そうすると、単純にSCの売り上げの維持に苦労するであろうと思われます。

 ファッション業界に派生ブランドはどこにでもある話です。アパレル側も、確かにブランドを百貨店の看板を利用させてもらって育てたかもしれませんが、ブランドはアパレル側に帰属するわけで、これにいちいち目くじらを立てる百貨店もどうかと思います。むしろ、百貨店自身のあり方を考え直してもらったほうがよいような気がしますが。
 他のアパレルはもっと派手にやっているのに、やはり、百貨店とアパレルの個々の力関係もあったのでしょうか。逆に、このご時勢に、消費者無視、ということで、公取が問題にしないものか、と思ってしまうくらいです。

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