January 07, 2016

ユニクロは中国の売上高が母国日本のそれを上回るという快挙を実現できるだろうか?

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 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。 

 日経新聞に連載されている「アジアひと未来」楽しく読ませて頂いています。

 1月7日の「国境越え輝く異才の見出し」の記事に登場した3人のうちのひとりはユニクロを中国で拡大する立役者であるファーストリテイリングの潘寧氏。

 同氏の記事はこれまでに目に付く度に必ず読んでいましたが、今回の記事は同氏の学生時代からの原体験や店舗時代の苦労、中国人として日本から学んだこと、中国の消費の常識を変えたいという将来の夢について、ジャパニーズドリームを掴んだ同氏の生き様と信念についてわかりやすく書かれた記事で、とても納得しながら読ませていただきした。

 このような出来上がったものに乗るサラリーマン的ではない、創業に近い体験や苦労、限界のない未来へのヴィジョン、信念を持った方が中国、アジアを統括されているのであれば柳井会長もしばらく信頼して任せることができるでしょうね。

 世界を見渡しても、地元に密着するところからビジネスをスタートし、その後ドメスティックに特化して成長するか?海外展開に求めるか?の成長戦略を考えるのが小売りチェーンのビジネススタンス。

 海外展開の選択肢を選んだ小売業でも ホームマーケット(ある企業がその国を基盤に大きくなったという場所)の売上を他国が一国で上回るという快挙を成し遂げた企業は・・・私が知りうる限りこれまでありません。

 市場規模は大きくても 実は「ガラパゴス」なアメリカのチェーンストアは問題外ですし、

 グローバルチェーンと言われるZARAのインディテックスもスペインの売上構成比は約20%、H&Mも実質ホームマーケットであるドイツが約20%、グローバルに展開して、海外売上比率が高く、ホームマーケットの構成比は少しずつ下がることはあっても・・・彼らの中国やアメリカの売上がそれらホームマーケットの売上を抜くというのは現実的に難しいと思います。

 しかし、ユニクロの場合は中国の売上がホームマーケットである日本の売上を抜くということに関して、かなり高い確率で可能ではないかと思えます。

 なんせ世界最大の人口を擁し、アパレル市場もアメリカに次いで日本よりはるかに大きい単独2位の規模である中国で、すでにユニクロは売上規模でNO1のアパレルチェーンになっていますし、潘氏のような第二創業者的な発想のできる人材がいらっしゃれば更に現実味を帯びてくるというわけです。

 ただ、中国が最大マーケットになって企業としてそちらをメインにビジネスを考えてしまったとしたら・・・

 現在利益の7割を支える日本の消費者がその時の商品にどんな反応を示すか?という懸念は残されますが・・・あるいはその時ユニクロは中国企業になっているかも知れませんね。

 昨年12月にユニクロの海外店舗数がいよいよ国内店舗数を上回りました。 

 規模の逆転は売上高ベースではまだ少し先ですし、利益も更にその先だと思いますが・・・

 海外である中国一国の売上が母国日本のそれを上回るという世界的な快挙を・・・

 柳井会長がご健在の間に実現できるのかどうか?そんな視点からもユニクロの動向を見守りたいと思います。

 【おススメ本】

 低価格アパレルの品質の常識を変えて日本一になったユニクロとトレンドファッションの価格の常識を変えて世界一になったスペインインディテックスグループのZARA。

 世界のファッション流通マーケット、ビジネスモデルもこの2ブランドを比較すれば よりわかりやすくなる!
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

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February 13, 2015

日本に学び、その良さを生かして世界に羽ばたいた国際企業

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 2月12日の日経新聞一面コラム春秋に、おそらく先ごろ深川で日本一号店をオープンしたブルーボトルコーヒーとおぼしき外資コーヒー店に関するコメントが掲載されていました。

 コラムによれば、コーヒー豆を厳選して、一杯ずつ時間をかけて丁寧に入れる同店の発想について

 「創業した米国人は店づくりのヒントを日本の喫茶店から学んだ」

 とのことです。

 日本から消えつつある喫茶店文化が海の向こうで、しかも時間が貴重品であるはずのITベンチャー企業を育てて来たシリコンバレーの投資家たちに支援され人気を博し、更に海外進出(文化の逆輸入?)も果たしたことに触れ、

「日本の喫茶店にも、自分たちが培ったコーヒー文化を押し立て、世界に羽ばたく道があったのかもしれない。」

 という一文に、先日ブログで書いた

 日本からもZARA(ザラ)のように母国と近隣国でつくり世界に売るグローバルSPAが生まれないだろうか?

という記事で書いたことにも通じる何かを感じました。

 ご存じのように、ナイキもオニツカタイガーを、アップルだってソニーをリスペクトして世界に羽ばたいたブランドなのは有名な話です。

 実は、既出のブログでご紹介したZARAの創業者オルテガさんだって、日本に学び、その良さに磨きをかけて世界一になった企業のひとつなのです。

 お金がない創業時、生地屋さんに掛けで売ってもらった原反(生地)を自らが運転するトラックで縫製工場に運び、完成品を店舗に届け、店頭で商品が売れて回収したキャッシュを持って生地屋に支払いに行って、また新しい生地を仕入れるという人海戦術、一人SPA時代がありました。

 自分がつくるファッションを世界中の女性に届け、おしゃれになってもらいたい、という思いから・・・

 この人海戦術スピードオペレーションをもっとシステマチックに世界に届けるにはどうしたらよいのか?と考え、

 IBMのコンピューターに精通した当時地元の大学教授だった方をブレーンとしてNO.2に据え(のちのZARAのインフラの基礎を築き、オルテガ氏と二人三脚で世界一に登り詰めたホセ・マリア・カステリャーノ氏)、

 また、ZARAがまだスペイン、ポルトガルで百店舗になるかならないかという80年ごろに日本のトヨタのジャストインタイム(JIT)システムを高く評価し、JITのコンサルを入れて工場の製造効率に取り組んだという話があります。

 つまり日本のトヨタ自動車の製造ノウハウを世界のファッション流通業界の中で最も評価、理解し、それを活かして世界一になったのがZARAであって、日本のファッション好きな女性たちの多くも回りまわって、その恩恵を受けているという話です。

 日本の技術や文化をリスペクトし、海外で自己流に取り入れて成功して、その恩恵をまた新鮮な形で日本人が享受しているという話は他にもあるのではないか?と思います。

 クールジャパンの世界への売り込みにはいろいろなアプローチがあるかと思いますが・・・

 そんな海外の賢者が脱帽した日本のいいところという視点で日本の技術や文化を再評価して再生したり、むしろ次世代が継承したくなるような新しい切り口にして生まれ変わることを支援したりするものも面白いかも知れないと思った次第です。

 【業界を学ぶ書籍のご紹介】

 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

 おかげさまで5刷、今年は中国、台湾、韓国で訳本が出版されます。

 ベーシックカジュアルの価格と品質の常識を変え日本一のアパレルチェーンとなり、世界一を目指して突き進むユニクロとトレンドファッションの価格の常識を変え、世界一となったスペイン インディテックスグループの基幹ブランドZARA (ザラ)。

 既存のファッション流通の常識に挑んだ2つのブランドの真逆のアプローチ、ビジネスモデル、2人の起業家が考える顧客満足、経営信念、人材育成、今後の成長の可能性まで・・・

 10数年両ブランドをウォッチし続けた専門家の立場から両者の成長の舞台裏をわかりやすく解説しました。

 

 「人気店はバーゲンセールに頼らない」 中央公論新社

  

 電子書籍 Kindle版もあります。

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February 02, 2015

日本からもZARA(ザラ)のように母国と近隣国でつくり世界に売るグローバルSPAが生まれないだろうか?

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 1月30日(金)の繊研新聞に先日東京ビッグサイトで開催された2015年1月展JFW-IFFセミナーで 私が講師を務めさせていただいた

「書籍『ユニクロ対ZARA』より 今こそODMはSPA化を目指せ ZARA創業者オルテガ氏に学ぶ起業家精神」

の講演内容をまとめていただいた記事が掲載されました。

Img_20150131_095349
 拙著 「ユニクロ対ZARA」(日本経済新聞出版社)は 手前味噌になりますが、いろいろな読み方ができる書籍と思っていますが・・・
 
 講演ではIFF内にOEM企業やODM企業のSPAビジネスマッチングエリアがあったので、これまで専門店に販売してきた企画力のある企業さんの刺激になればと思い、

 特に製造業からSPA(アパレル製造小売業)化を果たしたZARA(ザラ)の創業者アマンシオ・オルテガ氏がどのようにSPA化を果たし、何を大切にしてグローバル展開をしてきたかを中心にお話しました。

 SPAと言えば世界を見渡してもH&M、ユニクロ、GAP、国内でもポイント、パル、クロスカンパニーなど小売出身SPAに圧倒的に勝ち組が多いもので、製造業(デザインチームと製造機能を傘下に持ったアパレルメーカー)出身のZARA(ザラ)はとても稀な存在です。

 ただし、製造業出身だからこそZARA(ザラ)のインディテックスグル―プは売上世界一になっただけでなく、利益率および利益の安定性でも突出している理由もあります。(その理由は是非拙著をお読み下さい)

 また、日本の多くの企業もそうなのですが、世界には中国など人件費の安い国で作って、経済大国(アメリカ、日本、ドイツ、イギリスなど)に売り込んで拡大した企業が多い中

 ZARA(ザラ)は母国スペインおよび近隣国(ポルトガル、モロッコ)を中心につくり世界に売り込んで成長したところもユニークな生き方と言えます。

 もっとも国際展開に関しては、

 人口約1億3千万人、GDP世界トップクラスの経済大国日本では企業は、まずは日本でどれだけビジネスを拡大できるかに集中しようと考えるのが普通でしょうし、

 (アメリカの流通業も同様です)

 一方、スペインは人口約4600万人、GDPに関してはヨーロッパで5番目の中規模国ですから、早くから国内ビジネスに限界を感じてグローバルに売り込もうと考える違いもあるかも知れません。

 (これはスウェーデンのH&MやIKEAも同じ)

 また、コストの観点から見ても、スペインの製造業の工員工賃は日本よりは安いですが(おおよそ7掛け)、中国より高いです(約3.5倍)。 (JETROホームページより)

 それなのに、どうしてZARAは決してコストが安いとは言えない母国および近隣諸国での生産にこだわったのか?

 それは、

 シーズン性のあるファッション商品の販売期間が短く、トレンドはいつ変化するかわからないから、顧客の需要をすぐに具現化するために、店頭と商品企画と製造現場を最短距離で結んで、目の行き届くところで、コストは高くても、無駄な在庫を抱え込まないように必要な分だけつくる、コストはかかっても、空輸などできるだけ速く届ける、それにより、できるだけ値下げをしないで売り切ることによって、

 店頭での顧客満足と企業利益の折り合いをつけて来たからと言えます。

 多くの企業の現実  コスト<値下げ   
 ZARAの考え方   コスト↑<値下げ↓ ⇒ 利益↑

 また、執筆後、スペイン大使館商務部に御礼をしに伺った時に、

 スペイン人は母国に愛着がある、とおっしゃっていた話も とても印象的でした。

 執筆中に思い続けていたことのひとつに

 ZARAのような企業がなぜスペインで生まれ、どうして日本で生まれなかったのか?

 という疑問があります。

 果たしてこれは 国内のコストだけの問題だったのでしょうか?

 オルテガ氏が創業したころ、お金がなくて、生地屋さんから掛けで買った生地を自らトラックで工場に運び、裁断し、縫い場に届け、自ら店頭に届けて、店頭で回収したキャッシュを持って支払ってまた生地を買うことを繰り返し、お兄さんと二人でスペイン中をトラックで走り回る毎日だったという話を知りました。

 まさに、自己完結型の一人SPA、今や世界一の企業のオーナーもそんなところから始まったんですね。

 余談ですが・・・そんなオルテガさんの創業秘話を知った時、昔、私が国内アパレル生産に携わっていたころにお付き合いをさせてもらった縫製工場のオヤジさん、自ら裁断した生地を内職に持って行き、縫いあがった商品を回収してプレス工場に届けて、そこから客先に出荷していたオヤジさんの姿を思い出しました。

 あのオヤジさんは果たしてご健在なのか、今どうしているかわかりませんが、もし、あのころ起業家精神が強かったらひょっとして・・・なんて夢みたいなことを想像してしまいました(笑)

 日本の製造業、流通業の分業は確かに日本経済を支えて来ましたが・・・

 これからも いままで通りの分業のままでいいのでしょうか?

 小売業の下請けのため、安く出さなければ成り立たない売値?

 商品の良さを消費者に直接伝えられない歯がゆさ?

 聞こえて来ない、実感できない消費者の本当の需要?

 円安、原価が上がる昨今、流通においてもイノベーションが求められています。

 流通にとってのイノベーションとは技術や発明ではなく、

 それまでの流通の常識を変えて 良いものをたくさんの人たちに届け、消費を豊かにすること。

 今でも小売出身SPA企業は安くつくって値下げをすればいいと思ってはしないか?

 デフレ時代の勝ち方はそれでよかったかも知れませんが・・・

 原価が上昇する局面では

 原価が高くても適正価格をつけて 値下げを抑える、

 あるいは

 今まで 手が届きづらかった良いものを流通イノベーションによってこなれた価格を実現して提供する

 ことを目指す時です。

 特に後者を目指す場合は ZARAのように 製造現場のことをよくわかっている企業さんが店頭の需要とスピードを理解した上で行う方が うまく行くかも知れません。 

 もし、売り先のバイヤーがそんな時代を理解できずに、安いモノづくりを要求し続け、悶々としながら経営を続けるのなら・・・

 ZARAの創業者オルテガさんが 簡単にキャンセルをしたり、マーケットを理解していないバイヤーに失望して自らSPA化を果たしたように・・・

 日本のOEM、ODM企業さん、アパレルメーカーさんでも自ら 日本発 次世代型製造業出身SPAを立ち上げる時かも知れません。

 そんな志のある経営者さんいらっしゃれば是非応援したいと思っています。

 【お知らせ】

 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

 おかげさまで5刷、今年は中国、台湾、韓国で訳本が出版されます。

 ベーシックカジュアルの価格と品質の常識を変え日本一のアパレルチェーンとなり、世界一を目指して突き進むユニクロとトレンドファッションの価格の常識を変え、世界一となったスペイン インディテックスグループの基幹ブランドZARA (ザラ)。

 既存のファッション流通の常識に挑んだ2つのブランドの真逆のアプローチ、ビジネスモデル、2人の起業家が考える顧客満足、経営信念、人材育成、今後の成長の可能性まで・・・

 10数年両ブランドをウォッチし続けた専門家の立場から両者の成長の舞台裏をわかりやすく解説しました。

 

 前著 「人気店はバーゲンセールに頼らない」はKindle版が発売されました。

 


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January 14, 2014

ユニクロの国外売上比率が30%を超え、いよいよ「グローバルブランド」入り

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 1月9日に発表されたファーストリテイリング2014年8月期第1四半期決算サマリーによれば、

 ユニクロの国内&海外事業合計売上高に占める海外事業の比率が30%を超え35%になった模様。

 2014年8月期 第1四半期
 
 国内ユニクロ事業 2084億円
 海外ユニクロ事業 1140億円
 ユニクロ事業 計  3224億円

 これは四半期ベースでも初めてのことで、通期予測でも32.7%の見込みとのです。

 2014年8月期 通期予測

 国内ユニクロ事業 7200億円
 海外ユニクロ事業 3500億円
 ユニクロ事業 計 1兆700億円

 世界のグローバルブランドのブランド価値を毎年ランキング形式で発表している

 インターブランド社による「グローバルブランド」の定義は

 売上高に占める国外売上比率が30%であることとあります。

 同組織の定義に従えばようやくユニクロも「グローバルブランド」の仲間入りですね。

 インターブランドについて

 ちなみに2013年に発表された 2011年度 BEST GLOBAL BRANDS 2013 TOP100 

 の中の ファッションブランドのランキングは次の通りです。

 The Top 100 List View

 (総合TOP3は 1位がアップル、2位がグーグル、3位がコカコーラ)

 17位  LOUIS VUITTON
 21位  H&M
 24位  NIKE
 26位  IKEA
 36位  ZARA
 38位  GUCCI
 54位  HERMES
 55位  ADIDAS
 60位  CARTIER
 72位  PRADA
 75位  TIFFANY
 77位  BURBERRY
 88位  RALPH LAUREN
 100位  GAP

 インターブランドに日本のドメスティックブランドとしてくくられているユニクロのブランド価値(金額)を見てみると、仮にグローバルランキングに入れてみても まだGAPよりも低く、100位圏外になりますが・・・

 2年後の「グローバルブランド」としての評価は何位になっているか楽しみですね。

 さて、海外事業が急成長中で1ブランド単体で年商1兆円を超える見込みのユニクロ(単体ブランド年商規模ではH&M、ZARAに次ぐ世界3位)ですが、課題もあります。

 2014年8月期 のユニクロ事業の営業利益率 見込み を見ると

 国内ユニクロ事業  15.9%
 海外ユニクロ事業   8.0%
 ユニクロ事業合計  13.3%

 と海外事業が今のところ十分に利益を稼げず、ユニクロ事業全体の営業利益率の足を引っ張っている格好です。

 出店優先で経費先行なのはわかりますが、海外の営業利益率が国内よりも低くてもよい、という訳には行きません。

 ZARAのインディテックスだって、H&Mだってグローバルで20%内外の営業利益率を出しているのですから・・・

 売上の拡大だけでなく、いつになったら海外が国内並みの利益率を上げられるのかも世界の投資家が関心を持っているところでしょう。

 グローバルファッションチェーンから学ぶ小売経営の新常識を紹介しています。

『人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識』

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November 12, 2013

ニトリ、アメリカで鍛えられることが世界展開への最短距離、と西海岸に2店舗を開店

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 11月10日の日経MJ一面にアメリカ出店を果たしたホームファッションチェーン国内大手ニトリの“AKi HOME(アキホーム)”の特集記事が掲載されており、楽しく読ませて頂きました。

 私も10年以上前、アパレルチェーン勤務時代に「チェーンストア理論」を学んだ故渥美俊一先生主宰のペガサスクラブ。

 同クラブでチェーンストア理論を正しく実践して成功している優等生の筆頭に挙げられるがニトリ。

 アメリカのチェーンストアの品揃えの豊かさ、リーズナブル価格、買いものの楽しさに魅了され、40年もアメリカに足しげく通いながら、その流通革新に学び、独自商品を開発しながら

 日本の生活者のためにアメリカ並みの買いもの豊かさ目指して来たニトリの快進撃にはいつも共感しながら、エールをお送りしたい気持ちでおります。

 同社の海外出店は1か国目の台湾を6年で黒字化させた後の2か国目。

 多くの日本のチェーンストアがアジア進出を進める中、世界で一番競争が激しいアメリカで成功することが世界への最短距離であるとともにかつてアメリカで学んだことへの恩返しと考え(似鳥社長)

 まずは4年で黒字化を目指す、あきらめずに執念深く取り組むとのことです。

 記事では南カリフォルニアに2店舗開店後の店舗視察レポート、来店客インタビュー、全米ホームファッション市場でのマーケットポジショニングが紹介されていました。

・アメリカ人がデザインした木目調と白の国内のニトリとは全く違う印象の店内外装

・品揃えはまずは7割が日本のニトリと共通、3割現地に合わせて、顧客の反応をみて変更を加えることを前提とした取り組み。

・アメリカの大手専門チェーン、クレイト&バレルやベッドバス&ビヨンドのMDを意識しながら、価格はディスカウンターのターゲットやIKEAより安く、ウォルマート以上の品質を目指す。(ポジショニングマップから)

 Aki HOMEウェブサイト

 一に価格、二に品質、三にコーディネートを掲げながら・・・

 アメリカ流通から学んだことは前例の少なかった日本では通用しても、本国アメリカではどうなのか?

 上記のポジショニングは理屈では判るが中途半端ではないのか?

 もちろん不安要素はいろいろありますが・・・

 来店客インタビューの評価を読むと

・明らかにサイズが小さい(50代女性)
・(店舗が小さいため)イケアよりも選択の幅が狭い(30代女性)

と言った従来の重厚長大型アメリカホームファッション市場との違いを指摘する意見もあるようですが、

 好意的な意見の中では、

・ウォルマートやターゲットのようなディスカウントストアに比べて品質と価格のバランスについての評価が高いことと、

・従来の大きな家具が自宅にフィットしないので(ニトリの)アキホームのサイズが好き(20代女性)

・店が小さくて買い物しやすい(20代男性)

などがあります。

 後者の意見がそこそこあるとなると、大きな家向けのホームファッションだけが全てではない、それに対応しきれていない、スキマがあり、そこに突破口があるのかも知れないと思えてきます。

 例えば、私がアメリカで結構好きなホームファッションストアのひとつに、クレート&バレルが展開するCB2(シービーツー)という都市生活者向けホームファッション業態がありますが

 デザインがよく、サイズもいわゆるアパートメントサイズのものが多く、日本の我が家にも取り入れたくなるものが少なくありません。

 CB2ウェブサイト

 今回出店された郊外型のモールにそういった需要がどれだけあるかわかりません。

 しかし、世界最大のマーケット=アメリカは成熟市場と言われながら、いまなお移民も受け入れながら成長を維持しているマーケット。

 固定概念にとらわれない多くの可能性があることでしょうから・・・

 今後 ニトリ流 仮説検証、試行錯誤をしながら・・・何かをつかみ取られることを楽しみにしております。


 【おススメ本】 

 売れ筋単品よりも、スタイリングで魅了する、グローバル企業から学ぶこれからのMDの新常識とは?

 『人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識』

 全国書店で好評発売中です(新書コーナーにあります)。

 数時間あれば読めてしまいますし、すべての話が1話(約4ページ)完結型なので、
 興味のある話だけ読んでもOKです。
 
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April 15, 2013

世界市場を勝ち抜くには布帛(ふはく)が重要

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 今回のタイトルは 4月8日付の繊研新聞に掲載されていた、今年9月に ポイント、トリニティアーツと経営統合するODMメーカー大手、ナチュラルナインの宮本社長の経営統合に向けたコメントです。

 私はとても共感しますね、この言葉に。

 アパレル業界の ものづくりは素材で大きく分けて、「カットソー」、「ニット」、「布帛(ふはく)」の3つに大別されます。

 「布帛(ふはく)」とは、ファッション業界でない方には聞きなれない言葉かも知れませんが、

 よく伸び縮みするジャージー生地(Tシャツやトレーナーに使われる)を使った「カットソー」でもない

 糸を編んで編地を作って組み立てるセーターなどの「ニット」でもない、

 基本的には伸び縮みの無い、織物生地を使った製品を指します。

 代表アイテムで言うと、コート、ジャケット、シャツ・ブラウス、パンツ、ジーンズ、スカートなどがそれにあたりますね。

 カットソー、ニット、布帛(ふはく)で 取り扱う素材特性、製品の製造工程が違うので、作る工場も、モノづくりの発想も変わってきます。

 日本のアパレルメーカーの栄枯盛衰の歴史を振り返ると、

 多くのカットソー出身のアパレルメーカーは衰退し、布帛出身のアパレルメーカーが堅く生き残っているという傾向があります。

 これは商社時代に大手アパレルさんと一通りお付き合いさせていただいた経験からいうと、

 カットソー出身のアパレルメーカーは何事も、結構 「どんぶり」だったことが多く、
 
 布帛出身のアパレルメーカーは積み上げ式の採算を取る、結構きっちりしていたという企業体質に起因しているのではないかと思っています。

 右肩上がりの時はスピード感のある前者が強いかも知れませんが、そうでない時代には「きっちりしている」後者が生き残ることは想像に難くありません。

 これと同じことを、最近、グローバル競争に巻き込まれた日本のSPA企業の事情に重ねあわせて考えてみます。

 日本のSPAで急成長したユニクロにしても、ポイントにしても、クロスカンパニーにしても、小売出身SPAで カットソーで成長したカジュアルウエア中心であることが共通点です。

 価格がこなれていて、生産納期も比較的短いのがカットソーの強み。また、多少サイズがおかしくても、生地が伸び縮みしますので、着ることができてしまうというところもあります。

 一方、グローバルで言うと、ZARAやH&Mも当然、カットソー商品もやっていますが、布帛に強い企業です。 

 布帛は伸び縮みしませんので、パタンナーをしっかりかかえ、どうしたら、お客さんに綺麗にフィットしながら、同時に着心地がよい服が作れるかを常に考えなければなりません。

 本来服ってそういうものなんでしょうけどね。

 カットソーで伸びた日本のSPA、布帛で鍛えられた欧州グローバルSPA、どちらに底力があるでしょうか?

 楽ちん肌着屋に徹するのなら別ですが、ファッションで勝負しようと思ったら、私は布帛に強い後者に軍配が上がると思っています。

 おそらく、ポイント社もそんな危機感から布帛に強いナチュラルナイン社との経営統合を決断したのでしょう。

 パタンナーを軽視して、パターン(型紙)を中国などの工場任せにする日本型SPAが増える中で、グローバル競争にあたって布帛やパターン(型紙)の重要性をもう一度考えて欲しいと思います。

 グローバルって、海外に行かなくても、グローバルSPAがじわじわ浸透している日本市場は・・・

 日本にいながらにして、すでにグローバルの競争に晒されているのですよ。

 弊社もそんな問題意識をもって、現在、今年の勉強会を準備中です。

 来月、5月16日から再スタートする弊社主催のアパレル商品知識勉強会では 

 2人のレディース向けベテランパタンナーにお願いをして、毎月 ヨーロッパの服作りの基本を、ZARAの商品の魅力を研究することを通じて学びたいと思っております。

 近日中に詳細の告知を行います。

 拙著 「人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識」(中公新書ラクレ)

 おかげさまで Amazon 売上ベストセラー 

 アパレルファッション部門 1位
 サービス・小売部門    5~10位

 あたりで推移しています。 

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September 01, 2012

ヨーロッパファッションストア見聞録~その2 パリ② ユニクロのパリでの競合ストアはC&AとMONOPRIX(モノプリ)?

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 ユニクロはパリ(フランス)に2店舗あります。

 1号店(2007年12月開業)はパリ近郊のラ・デファンス地区にあるショッピングモール、ル・キャトル・タン内の売場面積60坪の同社にとっては小型店。

 2号店(2009年10月開業のグローバル旗艦店)はオペラ地区、ギャラリー・ラファイエット・インテリア館の裏手、650坪の大型店になります。

 このうち、2号店のパリオペラ店を覗いてみました。Imag0060


 店舗そのものは、はっきり言って、いまひとつ目立たない店構えですね。

 ユニクロ側からはギャラリーラファイエットをグローバルSPAが取り囲む世界の「激戦地」オスマン通りがよく見えますが・・・逆にその激戦地側からはユニクロの店舗が見えづらいという立地です。(これ、何かを象徴しているような・・・)

 間口が狭く、入るといきなり小階段という、お客さんが好まない店の構造でお出迎え。これは物件の構造上の話でどうにもならなかったのでしょうが、それをどういかすかさぞかしご苦労されたのでしょうね。

 オープン当初、ものすごく売れたと報道されていましたが、私は今回同じ日に昼過ぎと夕方2回覗きましたが、観光客で賑わうオスマン通りの激戦区(百貨店、H&M、ZARA、MANGOなど)と比べると、かなりスローな感じで、よく売れているという印象は持てませんでした。

 品ぞろえはほとんど日本と同じ、価格は€19.95(ユーロ)がプライスポイントでしょうか?ユーロはだいたい100円くらいですから、ちょうど1990円。

 中には日本では通常1990円の商品が€29.95になっているものもありましたが・・・日本とだいたい同じ価格と言ってよさそうです。

 スタッフの方によれば、サイズは少し大きめ、試着したところ、ユニクロであれば、通常LかXLを着る私にちょうどよいのはMでした。(シャツとニットを購入させていただきました)

 サイズ展開はS~XLの4サイズが標準?一方、パリで視察をしたチェーンストアのサイズの常識は6-8サイズくらいでした。

 多くのファッションチェーンはサイズが豊富で、ベーシックからトレンドファッションまで価格も安い、おおよそ€19.95で揃うパリで、ユニクロの優位性を見出すことがちょっと難しかったです。

 実用衣料とベーシックカジュアルで言えば、私が認識した範囲で申し上げますと、パリでは

 C&A(シーアンドエー)とMONOPRIX(モノプリ)が競合になるのではないでしょうか。

 C&Aは、ブログで何回がご紹介しましたが、ドイツとベルギーを拠点に、ヨーロッパに1500店舗以上を持つヨーロッパ大陸のGAP的な存在。ヨーロッパ以外には、中国とブラジルに力を入れています。

 C&Aウェブサイト

 ※おっと、最近では、シンディ・クロフォードとのコラボやってますね~

 非公開企業のため現段階での正確な売上高はわかりませんが、世界アパレル専門店売上高ランキングで言えば、6位くらいには入るアパレルSPA企業です。

 参考エントリー-世界アパレル専門店売上TOP10ランキング2011

 C&Aが欧州大陸のGAP的存在と申し上げましたが、Imag0001

 〇衣料百貨店かと思うほどの大型店(1000坪、2000坪クラス)を構え 
 〇老若男女のターゲット別にカテゴリー(ラベル)をわけてゾーン別にマーチャンダイジングを組み
 〇プライスポイント€19(半そでなら€15)で販売しています。

 実用衣料からカジュアルまで安価で済ませたい人、節約志向のファミリーにとっては、ワンストップ(一か所ですべて揃う)ショッピングができ、使い勝手がよいメガストアです。

 要はユニクロより早くからマーケットに浸透し、超大型店で出店、価格も安いという存在です。(フランスでは現在133店舗展開)

 もうひとつは、パリの街中で石を投げれば当たる、と言ってもいいほど、たくさん見受けられる、少し感度のよいスーパーマーケットMonoprix(モノプリ)でしょうか?Imag0072

 位置づけは生鮮食品を扱うスーパーマーケットなのですが、店舗立地に併せて、衣料、化粧品などPBのファッション関連商品を打ち出しています。私が見た中心部の店は衣料品を前面に出し、シャンゼリゼ通りの店などは化粧品が入り口入ってすぐにありました。

 MONOPRIXウェブサイト

 衣料品は、見たところ無印良品とA.P.C(アーペーセー)を足して2で割ったような感覚。素材の質感がよく、ベーシックデザインでも着る人をきれいに見せる、フィットシルエット(細みという意味ではない)なんですよね。

 服は€29.95あたりがプライスポイントでしょうか?ユニクロの価格に比べると少~し高めという印象です。

 Monoprix(モノプリ)は、「身近」で、こなれた値段で感覚がよい実用衣料ということで・・・現地の方々の話によれば、フランスのある意味、実用衣料、ベーシックカジュアルのスタンダードのひとつになっているようです。

 C&A、Monoprix以外にフランスで既に173店舗出店しているH&Mのbasic(ベーシック)ラインも競合として挙げておきましょう。

 このように日本におけるユニクロの役割を果たしている企業は欧米各国にはすでに何社もしっかりと根をおろしているわけで、

 そして、そういった存在の企業は、顧客の立場で言えば、私たちが日本にユニクロのような企業が何社も必要ないように・・・成熟マーケットであるフランスの生活者にとっても、いくつも要るわけではありません。

 そんなマーケットで、先行有力企業の存在にリプレイス(置き換わる)するのは、かなり至難の業と言わざるをえないでしょう。

 2007年にパリ進出以来5年が経過し、現在パリに2店舗を展開するユニクロは、今後フランス市場でどんな方向で展開をするのでしょうかね~。

 日本の代表選手として、応援したいところではありますが・・・現状を見る限り、柳井会長の執念、求心力、限られた戦力を分散させるのではなく、アジアに集中投資をされた方がよいのではないかと思いますが、それでも、やはりグローバル企業を名乗る以上、フランス、パリには店舗が必要だということなのでしょうか? 

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June 27, 2012

日本のファッション企業の国内価格と海外進出時の内外価格差は?

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 ファッション業界では、これまで欧米ブランドの輸入品の「内外価格差」、すなわち、海外価格と日本国内価格の差が何倍だとか、が話題になることが多かったですが・・・
 
 日本ブランドの中国、アジア進出が進むグローバル時代にあたって、現地価格をいくらにするか?日本国内との内外価格差が話題になる時が来たと思います。

 ここのところ、日経新聞、繊研新聞、日経MJなどで、海外に進出するいくつかの日本のブランドが、「現地価格は、国内価格の1.何倍以内に収める」とかいった記述の記事を目にするにあたり、少し引っ掛かっていました。

 結論を先に言えば、日本の価格の1.何倍をつけるかが問題ではなく、

 そのブランドが現地で戦える価格(プライスライン、プライスポイント)はいくらなのか?

 が重要だと思います。

 参考までに、以前、グローバルSPAの内外価格差を調べる機会がありましたが、

 H&Mは、進出国でマーケットシェアを獲得するために、ローカルSPA、低価格トレンドファッションの価格を意識した上で、価格を設定。

 結果、価格競争の激しいアメリカやイギリスが安く、消費税(VAT)が25%と世界で最も高い国のひとつである自国スウェーデンの価格が一番高いという面白い現象が起きています。

 一方、ZARAは、働く女性がターゲット。基本的に都市型百貨店がベンチマークの対象なため、進出国の百貨店価格の5割~6割くらいの価格を意識してつけているようです。

 また、各店への配送にDHLの航空運賃がかかるため、スペインから遠い国が高い。

 スペイン→その他のユーロ圏→イギリス→アメリカ→中国と内外価格差が大きくなって行き、日本はスペイン本国の2倍の価格となります。(ユーロ安円高の影響もあるかもしれませんが)

 日本の百貨店の価格がそこそこ高く、使い勝手がいい以上、それでもリーズナブルというわけなんでしょうね。

 話を日本のアパレル企業の中国進出に戻しますが・・・

 グローバルSPAに加え、韓国、香港、現地中国のアジアの代表選手がすでにかなり店舗網を広げている中国では、

 ファッションビルでは399元の攻防

 更に量販系のグローバルSPAでは199元の攻防

 がすでにマーケットの価格スタンダードになってしまっているように思います。

 中国マーケットは、一年のうちの半分(6ヵ月)がセール期間と聞きます。

 そんなプライスコンシャスな国である中国での成功には、価格政策、プライスポイントは極めて重要であると、今年初めの上海リサーチで痛感しました。

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April 12, 2012

ユニクロは欧米先進国の成熟マーケットで事業拡大することができるだろうか?

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 4月11日のファストリのプレスリリースを受けて、各メディアが、ユニクロが今秋、米国4店舗目、アメリカ西海岸、GAPの本拠地であるサンフランシスコに820坪の大型店を出店する計画に関するニュースを報じています。

 Fashionsnap.com ユニクロがアメリカ西海岸へ 2012年秋サンフランシスコに初出店

 Googleマップストリートビューは実に便利なもので、ユニクロ出店予定地の周りの環境を覗いてみましたが、DSW SHOES WAREHOUSEの跡を改装して入居するのでしょうか?斜向かいの角に出店するH&Mのインパクトと比べると、ちょっと見劣りする感じがしますが・・・日本代表のユニクロのアメリカ西海岸初出店は楽しみですね。

 しかしながら、日ごろ、グローバルSPA(アパレル製造小売企業)ウォッチャー?として、ZARA、H&Mを筆頭に、いろいろな企業、業態の情報に触れたり、店舗視察を行ってその魅力と成功要因を研究していますが、

 果たして、ユニクロは、欧米先進国の成熟マーケットで一定のマーケットシェアを取れるのかどうか?疑問に感じることがあります。

 大上段に構え、ファッション流通革新史における、市場の成熟とその時代時代に活躍する業態、という観点から考えると・・・

 ユニクロは、日本において、米GAP、米LIMITED、英NEXT、ベルギーとドイツに本社を置くC&Aあたりと同じ、

 各国マーケットで、それまで、量販店、ディスカウンターが衣料ベンダーからの仕入コスト交渉が限界に行きつき、

 実用カジュアルウエアの商品企画から店頭販売までを自己完結的にコントロールすることによって、価格を下げながら、品質を向上する役割を果たした、いわゆるSPAの第1世代にあたると思います。

 上記の企業は、それぞれの先進国、成熟マーケットにおいて、ユニクロの先輩にあたる企業ですが、自国あるいはホームグラウンドではトップ企業となり、成功を収めたものの、他の成熟マーケットに進出して同じような成功をした例がないように思います。

 私が思うに、それは、そういった役割の企業、業態は、1マーケットに1-2社あれば十分で・・・

 マーケットがそういった寡占企業に満たされたら、(たとえばマーケットシェアの10%くらい)、生活者はそれ以上の似寄プレイヤーの登場を求める必要がないのではないだろうか?との仮説が頭に浮かびます。

 例えば、アメリカの国民は、GAPのような企業がもう一社要りますか?日本でユニクロのような企業がもう一社必要ですか?という話です。(ちなみに、日本におけるGAPはアメリカとは違った形で出店、ポジショニングをしたため、この議論とはちょっと違う位置づけだと思っています)

 ここで興味深いのが、上記第1世代SPAの中でも、欧州大陸のSPAの雄、C&Aの出店戦略ですね。同社は、ベルギーとドイツを本拠に、ヨーロッパ大陸20ヵ国に1500店舗以上の店舗を構える老舗のカジュアルアパレルSPAです。(その他、中国、ブラジル、メキシコに出店)

 C&A ウエブサイト

 C&Aは非公開企業ですが、Wikipediaによれば、年商は2010年度で、6480億円規模、年商で世界6位のグローバルSPAになります。

 C&Aの進出国は、同じようにドイツが最大マーケットであるH&Mと比較すると、各国店舗数含めて非常に酷似していることも興味深いのですが・・・

 H&Mの北欧

 GAPのアメリカとカナダ

 NEXTのイギリス
 
 ユニクロの日本

 といったホームに圧倒的な認知度の、似通った企業のいる成熟マーケットには一切店舗を出店していない(イギリスは2000年代前半に撤退)、更に言えば、ベネトン(これはFCモデルでSPAではありませんが)のいるイタリアも、店舗数は1ケタ台しかないところに気づきます。

 つまり、C&Aは、見栄を張らず、勝てない戦はしないストイックな企業なのではないか?と考えられます。

 一方で、中国やブラジルといった新興国、成長マーケットには積極的出店しています。

 中国上海で、ユニクロを観た時、ユニクロがローカルSPAを押さえて、中国のGAP的存在=第1世代SPAの代表になりうる可能性を強く感じました。

 アジアには、GIORDANOのような第1世代SPAの先輩はいますが、一店舗あたりの売場面積が30坪程度で、どんなに沢山のお店を出しても、アジアのGAPになるには、力不足、インパクトが足りないのではないでしょうか?

 韓国企業も、中国企業も大型店展開という意味では、まだ導入過程、従って、アジアでは、まだ勝負はついていませんから。

 ユニクロが、欧米成熟マーケットで「機能肌着サプライヤー」「日本の素材のセールスマン」としてのポジショニングに徹するなら、その位置づけにおいて、まだ勝機はあるかもしれませんが・・・

 日本と同じポジショニングをグローバルに展開するのであれば、経営資源を欧米ではなく、アジアに徹底集中させた方が賢明だと思っているのは、私だけではないと思います。 

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March 08, 2012

しまむらの中国出店が始まる

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 3月7日の繊研新聞に、いよいよ4月に中国本土1号店の出店が決まった、しまむらに関する記事が掲載されていました。

 記事によれば、4月13日上海近郊のショッピングセンター長風景畔広場に、

 〇 日本とほぼ同じ約1000平方メートル(約300坪)の売場面積で、
 〇 日本と同じ品ぞろえ
 〇 日本と同じ価格設定
  (ということは1470円⇒RMB129と1870円⇒RMB159くらい?)

 で出店するようです。

 ネットで調べてみると、出店予定地は、ユニクロ、H&M、C&Aが大型店で出店している、東京で言えばららぽーとの立地に近い?ショッピングセンターのようで、郊外から出店を始めたしまむらにとっては、そこそこ都心近くの集客、成長率の見込める立地から、グローバルSPAとの競合環境の中でのスタートになります。

 とても興味があるのは、

1. 国内量販メーカーの博物館?と言っても過言ではないほど、名古屋岐阜地区の有力メーカーさんからの仕入が多いしまむらが、日本の代表選手として、それらのメーカーからそろって現地渡し(ドロップシップメント)の協力を得たのだな、と納得したことと

2. 私が今年1月に行った上海マーケットリサーチでは、上海は、グローバルSPAの陣取り合戦の渦中にあり、まさしく、そのメジャープレーヤーたるユニクロ、H&M、C&Aたちと早速、お手合わせをするということで・・・しまむらが、中国で通用するかどうかの結果がすぐに出るだろうということ

3. また、低効率を高粗利率、安い人件費でカバーして利益を出しているチェーン店が圧倒的に多い中国市場で、しまむらは、日本の郊外でも、低効率ながら、低粗利率、ローコストオペレーションで利益を残すことで、鍛え上げられた企業ですから・・・前者とのビジネスモデル間の勝負にもなるわけです。

4.3月8日の繊研新聞にもあった・・・これは、他のグローバルSPAにも言えることなので、乗り越えられない障害ではありませんが、1品番あたり数万円かかるという中国政府が製品に課す、検査の時間、手間とコストは、多品種展開のファッションストアの障害になりはしないか?ということ

 まだまだ、中国では、ブランド志向が強いとも言われますので、中国の生活者が、しまむらの商品を買う動機づけがどんなところにあるのか?(マーケティング面)もとても興味深いです。

 しまむらが中国で成功すれば、日本の量販アパレルメーカーの未来も明るい、ということになり、業界の試金石であることも間違いないでしょう。

 出店、そして、中国の生活者の反応がとても楽しみです。

 しまむらが、昨年2月に中国進出を宣言した時のエントリーがありますので、併せてお読みください。

 関連エントリー-しまむらが中国出店へ 

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