October 21, 2009
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10月20日の繊研新聞に米GAPが投資家向け説明会で2010年に中国に進出する方針を明らかにしたことに関する記事が掲載されていました。
オリジナルのニュースリリースはこちら
UPDATES INVESTORS ON STRATEGIES TO REGAIN MARKET SHARE AND EXPAND INTERNATIONALLY
アメリカ市場での飽和、欧米ファストファッションに世代交代を迫られ、さらにリーマンショックの追い討ちをかけられての体質改善中。今年、とうとうZARAを展開するInditexグループ(スペイン)にファッション企業世界1位の座を明け渡したGAPが、ようやく世界的な成長市場である中国進出とのことですが・・・
ジョルダーノなど香港系、C&A(蘭)、日本のユニクロなどのベーシックカジュアルSPA、そしてZARA、H&Mのファストファッションがすでに進出し、拡大中の中国で果たして後発となるGAPがどんなポジショニングを取れるか?に注目が集まります。
世界を見渡しても、ベーシックカジュアル系SPAがすでにマーケットに浸透しているマーケットで、海外後発企業が成功する事例が正直思いあたりません。いくら中国が成長市場とは言え、もう、甘くない競争環境にあると思うのでね・・・
国内市場の足元を固めてこそ、成功する海外出店
むしろ、外資進出にはまだまだ障壁があるようですが、新市場への切り込み隊長、ZARAが進出するインドに行くことを考えた方が賢明かもしれない、と考えてしまいます。
ZARA(ザラ)が2010年インド進出
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September 05, 2009
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低価格ジーンズ販売が過熱する中、9月5日の繊研新聞に婦人カジュアルチェーン大手のハニーズが販売する990円ジーンズに関する記事が掲載されていました。
同社が7月末から始めた中国製990円ジーンズの売上が、従来の1990円ジーンズの前年同期比4倍と好調。この効果もあってか、8月の既存売上はまだ前年割れしているものの、客数は回復。
「みんなで価格引き下げ競争をしていたら駄目、との思いはあるが、現実的には周りがやっているのに合わせないわけにはいかない」と、生産をよりローコストで品質的にも悪くない、というバングラデシュに移し、低価格ジーンズに本格的に取り組みをスタートしたようです。
一方、日経新聞、繊研新聞によるとイオングループのダイエーも880円ジーンズの発売を開始したようです。先に発売して出だし好調のイオンの相乗りかと思いきや、4月から独自に準備していたとのこと。
そんな記事を読みつつ、今日機会があったので、イオン(ジャスコ)の店頭で880円ジーンズを手にし、試着させて頂きました。
予想以上の売上に欠品状態と聞いていたので店頭の半分は急遽穴埋めのために採算度外視でメーカーから調達したと思われるジーンズでしたが、それらには目をくれず、オリジナルをはいてみました。
股上がかなりゆったりしているシルエットは、最近主流のローライズ気味のジーンズに比べるとモンペ?(ごめんなさい)っぽく感じられ、やはり年配の方向けのようですね。ワンマイルウエア、作業着としては申し分ないのではと思います。
ジーユーのある程度ファッション感覚のある990円ジーンズとは違って、たぶんジーンズカジュアルチェーンの低価格ジーンズにはさほど影響を及ぼさないのでは?と思いました。
心配になったのは、裾上げ不要をうたうだけあって、股下サイズが豊富なのはいいのですが、自分のサイズを探していて、こういうウエスト×股下サイズの人ってこんなにもいるものなのかなぁ~?と首を傾げる在庫の残り方、偏り、きっと次回投入時には改善されるのだろうとは思いますが・・・
しかしジーンズはTシャツなどのカットソーと違って何本あってもよい、というものじゃないと思うので、これだけ多くの企業が1000円未満のジーンズを大量供給して、数ヶ月後の各社の店頭はどうなっちゃってるんでしょうか。
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August 20, 2009
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8月18日から繊研新聞でメード・インLAの強みという連載記事が始まりました。まだ始まって2回目までしか読んでいませんが、今、日本のファッションマーケットに影響を及ぼしている話題のLAセレブ、プレミアムジーンズ、フォーエバー21を生んだ生産背景などを知る上で大変興味深い展開になりそうなので、以降も必読です。
さて、18日の1回目は、世界屈指のデニムジーンズの産地であるLAの強みの紹介でした。
カリフォルニアと言えば、リーバイス、ギャップを産んだデニムジーンズの発祥地であり、ヴォリューム生産は、アジアに移されていったものの、LAは今でも情報ソース、素材、縫製、後加工の充実した産地です。
ブログタイトルは、デニムの神様と言われる、アドリアーノ・ゴールドシュミット氏の言葉。
同氏は、1978年、イタリアで、ディーゼルを立ち上げ、リプレイにも参画し、2000年、プレミアムデニムジーンズブームの始まらんとするLAに終結するソースすべてにほれ込み、拠点をLAに移し、同氏のイニシャル、AGブランドのプレミアムデニムブランドを立ち上げたことで有名です。
今もゴールドサイン、シチズンズ・オブ・ヒューマニティにもかかわっている、まさしくプレミアムジーンズの歴史そのもの、ド真ん中にいる人物ですね。
記事に、彼がLAにこだわる4要素が紹介されています。
1)ライフスタイル・・・カリフォルニアライフスタイルそのものがデニムジーンズのモデルそのものであること
2)生産設備・・・ジーンズ生産の伝統があるため、生産設備が今でも充実していること
3)人材・・・才能のあるデザイナー、クリエーターが世界から集まって来ていること
4)ハリウッド・・・プレミアムデニムを愛するセレブの反応、セレブからの情報発信がデニムファッショントレンドを左右していること
とても、説得力があります。
かつて、フランスから来たゲス、BCBGが、カナダから来たアメリカンアパレルが、そしてゴールドシュミット氏のようなプレミアムジーンズのプレイヤーたちが、ブランドを立ち上げ、投資家に巡り合い、大きなアメリカンドリームを実現できた豊かな生産背景をもつLA。
実は、私も、90年代の後半にカリフォルニア州サンディエゴで働いていたころ、そのLAの生産背景を活用して、MADE IN USAのファッション商品を日本のチェーンストア向けに輸出していたひとりです。
ルート I-5(サンディエゴとLAをつなぐハイウェイ)を車で行き来するころ、私も、プチアメリカンドリームを夢見ていたかもしれません。
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関連エントリー-ファストファッションとコリアンパワー
関連エントリー-どうなる?プレミアムジーンズブーム
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August 14, 2009
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メンズ・ノンノ9月号にジル・サンダーさんが手がけるユニクロの+J(プラスジェイ)コレクションが掲載されていたので、今週は、「ユニクロ」 「ジルサンダー」 「プラスジェイ」の検索キーワードで当ブログにアクセスくださる方が急増しています。
発売日はいつかな、とユニクロオンラインショップを覗いてみたら、ちょうど8月13日付のプレスリリースを見つけました。
ユニクロ「 +J 」10月2日(金)より販売開始いたします
10月2日からのユニクロ大型店を中心に約90店舗とオンラインショップでの限定販売とのことで、気になる価格帯ですが・・・
アウター 6990円~ 14900円
ボトムス 3990円~ 4990円
シャツ 3990円~ 4990円
カットソー 1990円~ 3990円
ニット 2990円~ 14900円
グッズ 1990円~ 9990円
それぞれの裾値(最低価格)は、従来からユニクロが展開する価格帯と同じ。特にボトムスの3990円~4990円はびっくりですね。
きっと、このファーストシーズンは、数量控え目で、即完売状態とし、来春への期待を高める戦略でくるのでしょうね。
リリースされている同コレクションのフォト、画像は、いずれも、ユニクロとは思えない、ラグジュアリーブランド系のショットでしびれますね。
実際の商品を見るのが楽しみです。
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【第9位】↓down(09.8.14現在)
関連エントリー-ユニクロxジルサンダーで進むか?「ファッションの民主化」
関連エントリー-ユニクロ×ジル・サンダー氏プロジェクト、「+J(プラスジェイ)」が果たす役割
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August 13, 2009
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8月13日の日経新聞に、イオンが8月14日から880円のジーンズを発売すると発表したことに関する記事が掲載されていました。
今春にジーンズチェーン、量販業界に衝撃を与えたユニクログループのg.u.(ジーユー)の990円ジーンズに対抗するもので、それを110円下回る880円ジーンズの開発を手がけたイオントップバリューの取締役は、「ぎりぎり利益が出る価格に設定した。売上ナンバーワンを目指す」と会見でコメントしたそうです。
ジーユーが中国の流通生地をカンボジアに持ち込み常時生産できる生産体制を敷いているのに対し、イオンは、ポリエステル混素材を使い、中国の工場の閑散期を利用してローコスト一括生産したようで、ジャスコなどグループのスーパー500店舗で販売し、今から年間100万本販売ペースというジーユーの販売本数に半期で追いつこうとしているようです。
記事に掲載されていた主要小売の低価格ジーンズをご紹介します。
ユニクロ 3990円(オリジナル)
ジーンズメイト 1990円(NBジーンズの廃番品を現金買取)
マックハウス 1990円(PBジーンズ2990円の値下)
西友 1470円(オリジナル;ウォルマートのサプライチェーンを活用)
ジーユー 990円(オリジナル)
ザ・プライス 980円(オリジナル)
イオン 880円(オリジナル)
1470円のジーンズが良く売れているという西友も今秋からは、1000円を切るジーンズを投入する計画とのこと。
2000年ごろのユニクロフリースブーム時の量販系企業各社のフリース低価格乱売を思い出します。その期の決算は、ユニクロ以外各社軒並み減収減益だったのに・・・またやっちゃうんですかね~?
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関連エントリー-1000円以下のジーンズ・・・
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August 04, 2009
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当初、この資本提携(20%出資)のニュースを聞いた時、いくらアースミュージックアンドエコロジーを中心としたクロスカンパニーが今、絶好調であっても、ちょっと無理があるのでは・・・と感じたのですが、今週のWWDジャパン1539号のインタビュー記事を読んで少々見方が変わりました。
業界では、歴史的に、商品回転が速いマーケットの企業が、より上層マーケットにチャレンジする時、今回はミッドトレンドマーケットのポイントと並んで、日本版ファストファッションの一角とも言えるクロスカンパニーが一足飛びにラグジュアリーマーケットのトムブラウンと提携するわけですが、(比較的ですが)その効率の低さ、キャッシュフローの乏しさ、感性の違いから、待てない、我慢できなくなるのが一般的ではないかと思います。その逆(上から下へ)の成功事例はけっこう多いのですが・・・。
そんなわけで、今回も心配でしたが、記事によると
○クロスカンパニーの売上高・・・09年度で274億円の見込み
(09年1月期実績は222億円、経常利益31億円;8月4日の繊研新聞より)
○トムブラウンインターナショナルの年商・・・6億円程度(同額の借入あり?)
○クロスカンパニーがトムブラウンインターナショナルの株式を20%取得
○クロスカンパニーと同社の石川社長が折半出資でトムブラウンジャパン(資本金1億円)を設立
○日本およびアジアの商標使用権を獲得
○7年後の2016年にジャパン社の年商目標100億円
○その事業内訳はファーストラインで20%、ライセンスおよびセカンドラインで50%、その他で30%
なるほど・・・トム・ブラウンは、デザインに対する評価、知名度の割には、やはり新興のせいか、意外と、まだまだ売上規模は小さいのだな、という印象を受けたのと、トムブラウンのブランド名を使って、価格のこなれたマーケットで、ファーストラインの数倍のビジネスが出来るのだな~ということ。
それゆえにクロスカンパニーにとっては、「お得」?だったのかもしれません。
もちろん、事業がスタートしてからの相性もあると思いますが、その成否はクロスカンパニーの手腕次第と言ってもいいのではないでしょうか。(記事中のトムブラウン氏の資金繰りに対する楽観主義的な発言はちょっと軽い感じがして気になりましたが・・・)
デザイナー名も覚えやすく、デザイン的にもこなしによっては、日本でも、とても裾の広そうなアメリカントラッドブランドである「トム・ブラウン」。
若く、現実的な発想を持った急成長企業、クロスカンパニーがクリエイションとビジネスのバランスにどのように折り合いをつけるか楽しみにしたいと思います。
それにしても・・・仏クリスチャンラクロアの破たん、ヨウジ・ヤマモトの身売り検討報道にしても・・・ラグジュアリー&ハイエンドマーケットは大変なことになっています。これからもファッションマーケットの常識、階層を飛び越した、いろんなことが起こりそうです。
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July 09, 2009
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7月9日の日経新聞、繊研新聞、日本繊維新聞にユニクロが今秋発売するジル・サンダー氏デザインによるコレクション、 ユニクロ「+J(プラスジェイ)」に関する記事が掲載されていました。
「プラスジェイ」というネーミングはとてもシンプルで好感が持てますね。
同社のプレスリリースにはタグ、衿ラベルのデザイン画像が出ており、これもスッキリしていて高級感が感じられます。
メンズ40型、ウィメンズ100型を、国内海外の都心店とネットのみで販売。価格はユニクロよりは高くなるとのことです。
そう、この売り方でいいのですよね、かつての一連のデザイナーインビテーションプログラムはチラシ掲載、全店展開とデザイン価値と需要、適所、適量を無視したやり過ぎ?プロジェクトで、参加したデザイナーの方々が気の毒に思ったものでしたから。
同社は今期過去最高益見通しを発表しましたが、業界、投資家の目下の関心事は、ユニクロがここまでは既存店の2桁増収という驚異の業績をあげてきたものの、昨年ヒートテックで客数を稼ぎ、ダウンジャケットで売上額を取ったハイ・アンド・ロー戦略による08秋冬の売上を今年、どうクリアするかにあります。
ヒートテックは昨年の2600万枚に対し、5000万枚?を販売する計画のようで、これは行けるかもしれないな、という見方も強いですが、一巡したダウンジャケットで作った売上を何で補うかがポイントになると思います。
さあて、とマーケットを見回すと、秋冬のアパレルマーケットで、ユニクロがいずれは奪取したい大きな売上の塊に百貨店アパレルが年間のなかでも、最も力を入れる婦人コート群があります。
しかしながら、ファッションに気をつかう生活者の中で、インナー、パンツと進んだユニクロ評価、着用率の高まりとは裏腹に、アウターに関しては、まだまだのよう。
そこでキーを握るのがジル・サンダー氏とのプロジェクトでしょうね。
私の周りにいるユニクロのアウターは着たくない、セオリーなら着たいという多くの大人の女性に、ジル・サンダーがデザイン、監修するユニクロは?と聞くと、着てもいい、という答えが返ってきます。私も同感。
ユニクロの企画生産サイクルからして、今秋のユニクロオリジナル商品へのジルサンダーさんの監修は間に合わなかったはずですが、この+J(プラスジェイ)コレクションと、10SSからの監修には、期待がかかりますね。
余談ですが、プレスリリースの最後に、
「尚、ジルサンダーAGが商標を所有するブランド「ジルサンダー」と、ユニクロ「 +J」との間には、いかなる提携関係、もしくはつながりもないことをお知らせいたします。」
とあるようにオンワード樫山のジル・サンダーブランドには社内でも言葉遣いに相当気を遣っているようですが・・・
客観的に見ても、ジル・サンダー氏がデザインしていない高額のジル・サンダーブランドと、ジル・サンダー氏本人がデザインするユニクロのための手の届くコレクションのどちらが一般生活者にわかりやすく、話題に上りやすいかは火を見るより明らかな気がします。
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【第10位】↑up(09.7.10現在)
関連エントリー-ユニクロxジルサンダーで進むか?「ファッションの民主化」
関連エントリー-ユニクロ着用率、ただいま急増中
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May 10, 2009
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5月9日の日経新聞に、セブン&アイグループのディスカウントストア「ザ・プライス」が980円の婦人ジーンズを販売することに関する記事が掲載されていました。
記事によると、同グループのイトーヨーカ堂のジーンズの最低価格は現状1990円なのに対し、イトーヨーカ堂の一部を業態転換したディスカウント業態である、ザ・プライスで、その半額となる、980円のジーンズを独自開発し、5月13日から、首都圏の4店舗で販売するというものです。
この980円という価格はやはりユニクログループのg.u(ジーユー)の「ケタ違い」の990円ジーンズの価格を意識したものなのでしょうね。
これは、セブン&アイグループの実験的な試みではないかと思われますが、今後、いろいろな量販系の会社が1000円以下のジーンズを発売するのでしょうか・・・
この記事の見出しを見ていて、ふと2000年前後のユニクロのフリースブームのころを思い出してしまいました。
通常1900円、週末限定価格1290円でフリースを大量に販売してブームを起こしたユニクロに対抗して、大手GMS、ジーンズカジュアルチェーンが、軒並み1000円や990円のフリースを店頭に並べて対抗?していたころがありましたね。
しっかり準備をしていたユニクロと場当たり的に価格をくぐることに必死だった他社・・・
結果は、ユニクロ以外の多くの企業が減収減益。
目を覚ました各社は、翌年価格を見直し、本来のプライスラインで業績を回復しましたが、あの1年は何だったのかな、と。
同じようなことはしないと思いますが・・・さて、他の量販系の会社は今後、どう出てくるでしょうか。
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関連エントリー-ジーユー(g.u.)の新価格宣言?990円ジーンズ!
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April 24, 2009
4月24日の繊研新聞に、米GAPの日本法人、ギャップジャパンが日本の郊外型SCのために開発した低価格新業態である”the gap USA(ザ・ギャップUSA)”のイオンモール秋田にオープンした1号店に関する記事が掲載されていました。
ギャップジャパンは、日本で構築したアメリカよりもブランドイメージの高い和製GAPのイメージを崩さないように、なおかつ、郊外大型SC販路を開拓するために、同低価格業態を開発した模様。
○日本のGAPよりベーシック商品が多く、
○GAPの7割くらいの価格、ユニクロよりちょっと高め
ジーンズ4900円
Tシャツ1200-1900円
など
地方紙のサイトに店舗の画像があります(売場面積215坪)。
河北新報ニュースサイト
新業態は、繊研新聞の記事にあるように、ユニクロを意識した業態。同じイオンモール秋田には改装にあたり、ユニクロも増床して出店しており、the gap USAより一回り大きい売場面積となっているようです。
実際、見て比べてみないとわかりませんが、今、進化を遂げているユニクロと、あえて退化?させたGAPでは、後者に勝ち目はないのではないかと思わざるを得ません。
GAPは、日本進出にあたり、初期から百貨店に出店するなど、アメリカに比べて、大衆向けではなく、舶来のあこがれブランドのポジショニングを上手に構築したことは称賛に値すべきだと思います。
サザビーと組んで日本進出したスターバックスコーヒーも、アメリカでは「コーヒーのマクドナルド」であるにも関わらず、日本では、とてもいいポジショニングをされていますよね。
日本はそうやって攻めるマーケットだ。・・・両社とも水先案内人はそうリードしたのでしょう。進出当時はそれで正解だったと思いますが・・・
一方、最初からストレートをど真ん中に投げ込んできた、すなわち、市場価格に合わせて日本進出を果たしたH&Mや同フォーエバー21もまた、今の日本のマーケットの成熟度、時代をしっかり読んでいると思います。
そんな観点から、今、ギャップジャパンが、日本向けにかような低価格業態を開発するのは議論を呼ぶところでしょう。(オールドネイビーなら別ですが)
日本のGAPの価格は高い、どうせすぐ値下げになるから、それを待って買えばいい、と言っている業界の人はかなりおります。私もそのひとり。
であれば、最初から適正プライス(値下げ後価格)で売りぬくビジネスの方向転換ができないものか、できれば、郊外大型SCにもそのまま出店ができると思うのですが・・・だって、安くてもおしゃれなのは当たり前の時代ですからね。
GAPは腐ってもGAP、我々がアメリカであこがれたブランドは、やはり常にユニクロの先を行っていて欲しいですから・・・
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April 21, 2009
4月20日の日経MJに、紳士服の青山商事が展開するツープライススーツ業態、ザ・スーツ・カンパニー(TSC)が、この度、期間限定で開設する初めてのアウトレット店に関する記事が掲載されていました。
記事によると、同社は、既存のお台場パレットタウン店をアウトレット店として改装し、4月25日から7月20日の間、通常既存店で19950円、29400円のツープライスで販売しているスーツの旧モデルを実験的に3~5割引で販売するというものです。
ツープライススーツ業態は、もともと、プロパー(当初価格)とセール価格の差の激しい百貨店や専門店で販売されているスーツへの生活者の価格不信を解消すべく、同価格構造への挑戦状として、セールを行わず、常時安い2つの価格帯で販売することをコンセプトに始まりましたが、青山商事のTSCも、これまでは社販のみでしか値引きを行っていなかったとのこと。
品質がそこそこ良いヨーロッパ服地を、中国縫製で実現したツープライススーツ業態のエブリデーロープライスは、一時過剰出店により撤退組も出ましたが、着実にビジネスマンの選択肢のひとつとなりましたね。
・当初の常時安い価格だからセールは不要というコンセプト
・スーツという比較的販売期間(賞味期限)の長い商品特性
・サイズ別展開というサイズ欠けしても消化しやすい売り場構成
という観点から、アウトレットは不要のようにも思われますが、とは言え、店舗数拡大、販売点数増加により、ファッションストアとしての各店の店頭鮮度への配慮も必要になったのでしょう。
今回は実験店ということで、比較的結果の求めやすい、流動客数の多い立地を選ばれたようですが、同時に、値引き販売がブランドイメージの低下につながらないかもウォッチしてゆくとのこと。
であれば、正式に出店される場合は五反田、御徒町、馬喰町あたりがよいのではないかなと思いましたが・・・サラリーマンのまとめ買いに期待できそうですからね。
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April 19, 2009
4月18日の日経新聞に、サンリオがスペインインディテックス社とハローキティのライセンス契約を結び、今月から日本を含む世界1200店舗のZARA(ザラ)の店頭でライセンス商品を販売することに関する記事が掲載されていました。
ライセンス商品は、子供服から雑貨まで150品目。特に、雑貨では、20代の女性を取り込めるような商品も含まれているとのこと。
サンリオは、日本国内市場でのライセンス商品販売も頭打ちになってきたと見て、今年、ライセンス業務の専門会社を設立、海外では、早速、化粧品のMACなどとも提携しましたが、世界で68カ国に出店しているザラとのコラボは、世界戦略に弾みがつきそうです。
ハローキティーのライセンス商品については、数年前、キッズ向け商品でH&Mの方が先行しましたが、最近では、LAセレブ御用達ブランドやヨーロッパで20-30代に大人気とのことで、そこに目を付けたザラがキッズ以外の客層に向けて、どんなこなしの商品を販売するかとても興味深いです。
ザラはこれまで、広告宣伝費を使わず、著名デザイナー、セレブとのコラボも行わず、自前主義、坦々と自らのペースでビジネスを行って来ましたが、今年は、アメリカの音楽番組、MTVに続いてハローキティとのライセンス商品の発売とちょっと路線を変えてきたようですね。
ザラは、日本において、H&Mのようにいきなりメディアを動かしての派手な演出をすることはなく、進出から10年かけて着実にファッション中級者以上の顧客の買いまわり先のひとつとしてポジショニングを行って来ました。
このあたり、H&MとZARAに来店されている客層を見ているとその違いがハッキリ出ていると思います。
そんなザラにとって、今回のハローキティーとの提携は、新たな顧客に間口を広げる意味で期待ができそうです。
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April 16, 2009
4月15日の日経新聞に、東証一部上場ジーンズカジュアルチェーンのジーンズメイトが、ナショナルブランド(NB)ジーンズのモデルチェンジ品、廃番品をメーカーから継続的に買い取り、常時1990円均一のアウトレットコーナーを設置することに関する記事が掲載されていました。
同社では、4月23日から拡販スタートし(一部店舗で試験販売済み)、その商品群だけで、年間50万本の販売を目指すとのことです。
リーバイス、エドウィンなどのNBジーンズを主力商品とするジーンズカジュアルチェーンは、ユニクロジーンズの品質向上、拡販により、厳しい業績が続いていますが、ジーユーの990円ジーンズは、それに追い打ちをかけるように、量販店、ジーンズカジュアルチェーンに更なるショックを与えたことは間違いありません。
従来、NBジーンズの業界取引慣習は、リーバイスを除き、原則「入れ替え」の名の下の「委託販売」が主流であり、モデルチェンジ、廃番となる店頭商品在庫は、実質メーカーのリスク。ジーンズは、サイズの多い商品群なので、入れ替え対象在庫も相当の量になっています。
これらの商品は、これまで、郊外のアウトレット店で販売するか、ジーンズカジュアルチェーンのセール目玉品、いわゆる「セカンドジーンズ」として、協賛品的に供給され、3900円程度で販売されるか、メーカーにより廃棄されていたのが実情でした。
それをジーンズカジュアルチェーンの代表格であり、関東および大阪圏に集中多店舗出店していて、一部24時間営業も行うカジュアルウエアのコンビニ的存在である同社が、常時1990円(記事によると、元上代3900円クラスのものが中心の模様)で販売するとなると、ジーンズマーケットの価格の常識に一定の影響を与えることになるのではないでしょうか。
同社のこの政策により、都心部では、
990円、1490円のジーユージーンズ
1000円台のGMSのオリジナルジーンズ
1990円の有名ブランドジーンズアウトレット品
3990円のユニクロジーンズ
5000円以上のNBジーンズ
と生活者の選択の幅が広まりそうです。
さて、これにより、現代の各流通業界の勝ち組企業のキーワード、ハイ&ロー価格政策が奏功するか?それとも更なるNBジーンズプロパー(正規価格)販売低迷につながるか?動向を見守りたいと思います。
ところで、先日、ジーユーの990円ジーンズを見に行ったら、確かにクオリティ的にNBジーンズ3900円くらいの価値は感じられましたね。しかし、あたりまえかもしれませんが、裾上げ補正に別途300円がかるという話に、ちょっと、あっ、やっぱりそういうことね、という思いがしました。
通常、ユニクロを含むジーンズカジュアル店の裾上げ料は無料。その分考えると、990円ジーンズも、実際は、+300円で1290円ジーンズなのですね。
超低価格ジーンズは、補正料別途という話はよくあるので、お会計の際、がっかりしないためにも、事前確認を・・・
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April 14, 2009
4月13日付日本繊維新聞、14日付繊研新聞にルミネがこの秋、渋谷にメンズ館を開業することに関する記事が掲載されていました。
ルミネの14店舗目となる「ルミネマン 渋谷」は、タワレコ渋谷店隣、丸井の側面に当たる現在、建築中の立地、地上4階建て、売場面積293坪に16店舗が入居予定(うち6店舗が新業態)、オープンは、8月26日とのこと。MDコンセプトは「渋カジ復活」だそうです。
渋谷にも根を下ろしたいルミネが、渋谷本格進出の布石として初めてチャレンジするメンズ専門館。
規模が小さいので、単体では、あまり大きなインパクトは感じられませんが・・・
この秋の渋谷マーケットの1番の目玉は、もちろんH&Mフルコンセプトストアのオープン(109から、東急本店に向かった右手、ブックファースト跡地)ですが、これに対し、渋谷から神南経由、原宿に向かって行くファッションショッピングの動線上に出来る新しい商業施設として、楽しみではありますね。さて、どんなテナントが入るんでしょうか。
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April 03, 2009
4月3日の日経新聞に、前期ひさびさに減収減益に陥ったしまむらが今期2010年2月期には増収増益となると発表したニュースに関連する記事が掲載されていました。
同社は、ここのところ上がり気味になっていた単価を再び下げ、本来の強みである価格訴求で客数を回復させながら、都心部への出店、ヤングファッション化を推進中。
最近は、ポップティーンなどの雑誌媒体で、流行ファッションがこんなに安く買えちゃう企画をやったり、自称しまむらファンである人気モデルの益若つばさちゃんを広告塔?に彼女とのコラボ企画商品なんかも発売したりして、品揃えが豊富で安いしまむら好きな女の子、いわゆる「しまラー」を増殖、社会現象化して、ちょっとブームに乗せようという戦略、「あり」だと思います。
日本最多店舗数を誇るしまむらも、東京や大阪にはあまり店舗がないもので、都心部の方々には意外と知られていない存在ですが(業界でも見たことがないという人が結構います)、ところが、しまむらを体験してしまうと、カルチャーショックを受けながら、とりこになる特に女性、結構多いんですよね。気持ちすごくわかります。
だって、マーケットがSPA化、PB化して、絞り込み、企業利益重視で、同質化してつまらなくなると、しまむらみたいな、豊富なアイテムが毎週各1だけ入荷して、次々に売り切れて行くお店なんて、そんなにないし、価格もびっくりするくらい安いので、毎日がバーゲンって感じですもんね。
このあたり、ウィゴーやハンジローのようなユーズドミックスストアにもちょっと共通する魅力だと思います。
こんなご時世だからこそ、低価格、多品種、かつ店頭鮮度いっぱいの大型ファッション店、メガストアに頑張ってもらわなくちゃ、と思う今日この頃です。
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関連エントリー-しまむらの8期ぶりの減益
関連エントリー-ババに?しまむら?
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April 01, 2009
3月31日の繊研新聞、日本繊維新聞に、手の届くラグジュアリーバッグブランド、米コーチが、今秋から、従来5-6万円が中心価格だった主力ラインよりも、ワンランク安い3万円台前半からの新ライン「ポピーコレクション」を発売することに関する記事が掲載されていました。
同社は、日本で、1万人規模の消費者インタビューを実施、結果、従来の顧客層より若い、30歳未満の顧客に潜在需要があると判断、20歳前後でも、気軽に手の届く価格で、ビビッド、キュート、ポップがキーワードの商品群を開発、拡大して行く模様です。
この新コレクションにより、コーチの品揃えにおける5万円を切る価格帯の商品は、SKUベースで、10-15%を占め、それまで棲み分けられていたと思われる日本のサマンサタバサとも競合関係となり、強敵となるのでは?とアパレルに手こずっているサマンサも、うかうかしていられない、本業のバッグ事業再強化が迫られそうです。
コーチは、一応ラグジュアリーブランドの下の方に位置付けられながら、マーケットの隙間を狙うのが上手ですね。
今年からメンズバッグも強化、拡大して行くとのことです。
秋からの販売スタート、生活者の反応が楽しみです。
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関連エントリー-ブランドビジネスの常識を覆す、コーチ
関連エントリー-サマンサタバサが価格帯引き上げ欧米バッグブランドに挑戦
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March 31, 2009
3月31日の日経新聞によると、京王百貨店は今秋から50代以上の女性をターゲットにした小型の衣料品専門店を開発し、郊外SCを中心に多店舗化に乗り出すとのことです。
京王百貨店は、50-60代の女性客層にフォーカスした品揃えで、顧客の支持を得て、百貨店各社が大苦戦する中、ここ一年間にも前年比増収の月があるなど、比較的健闘されているようです。
今回の計画は、同社の今後の成長戦略(既存店は新宿、聖跡桜ヶ丘の2店舗のみ)と、50代以上の客層に対する品揃えが手薄な郊外SCとの思惑が一致し、50代以上の顧客が売上の70%を超すという新宿店の売れ筋を踏まえながら、価格は6掛け程度の割安なプライベートブランド(PB)の婦人衣料や雑貨を中心に専門店を自前運営することになったもの。
9月にオープンする「ららぽーと新三郷」が1号店となり、約100坪の店舗にあわせて食品やギフト?なども扱うとのこと。
郊外ショッピングセンターに出店する百貨店事業として、食品部門に特化して出店する大丸や、核店舗として出店して撤退となった三越の例はありますが、顧客フォーカスして専門小型店を出店するのは百貨店初の試みですね。
「小型店は初期投資が六千万円強と大きくなく、運営も自前の従業員で行いノウハウが蓄積できるとして事業化を決断(記事の引用)」
この姿勢、既存の「百貨店ビジネス」のしがらみにとらわれることなく、是非貫いてください。
ニッチを攻める京王百貨店のチャレンジ、楽しみにしています。
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March 15, 2009
3月11日の日経MJ、3月13日の繊研新聞に、3月12日から日本版をスタートさせた会員制ラグジュアリーブランド格安ネット通販サイト、米ギルトグループに関する記事が掲載されていました。
同社はアメリカで立ち上げられ、高級ブランドの過剰生産品をブランド会社から直接買い付け、証明書まで発行をし、招待制で会員登録を済ませた顧客に最大70%オフで販売することにより、創業からたった一年で週販1億円以上を売るようになった急成長企業です。
特に、顧客の心理を刺激するのは、ブランドを特定し、タイムセールを行うことによって、極めて短時間で、高い購買率を上げるという手法で、これは、イーベイ出身の幹部によるノウハウだとのこと。
GILT(ギルト)日本版サイト
早速会員登録してサイトを見てみましたが、ウンガロから始まり、高級ブランドがびっくりするような価格で販売されていますね。話によると、昨シーズンものではなく、今シーズンものも多いとか。
個々の商品を見ていても、ここまできれいになおかつディテールが細かに見える通販サイトは見たことがないくらい、サイト自身のクオリティも高いですね。
どんなブランドがいつからタイムセールをスタートするかの予告も出ています。
日経MJの記事によると、ブランドによっては、米著名百貨店のサックス・フィフス・アベニューでの売上を上回るとか・・・神話も尽きないようです。
日本サイトにはまだ一部のブランドしか登場していませんが、日経MJの記事によると、アメリカ側では、ドルチェアンドガッバーナ、バレンチノ、マークジェイコブス、マックイーン、ニナリッチなどが名を連ねているとのこと。
創業幹部の人脈で買い付けられているビジネスではありますが、セールにならないと値下げされないことが常識とされていたラグジュアリーブランドとて、ディスカウント販売覚悟で、シーズン中に過剰在庫を放出するという現実。
以前もブログでご紹介しましたが、完全買い取りが常識な欧米では、ブランド品が企業収益重視、キャッシュフロー確保のため、ブランド企業自身も、買い付けた専門店側もシーズン中でも在庫を放出し、いわゆるクローズアウトマーケットに流れ、ポロラルフローレンやカルバンクラインなどナショナルブランド品を常時70%-30%で販売するオフプライスストア(アメリカでは2兆円規模のマーケット)に並ぶのはあたりまえなのですよね。
そんなことが日本でも起こり始めると、業界の体質、企業マネジメント方法も変革を迫られ、当然、より生活者最適(特に適価・適量)に向かうことは必然だと思います。
ギルト日本法人は10年末までに会員100万人、5年内に年商500億円を目指すとのこと。ルイヴィトングループの日本での売上が1500億円弱と聞きますから1/3くらいですか、あるいはそのころには、半分くらいに達しているかもしれませんね。
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関連エントリー-日本にはないクローズアウトマーケットとは
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March 11, 2009
3月11日の日経新聞、繊研新聞、日本繊維新聞、みのもんたの朝ズバ!などで、前日にプレスリリースを行ったファーストリテイリング(ユニクロ)の超(?)低価格業態、ジーユー(g.u.)の「新価格宣言第1弾」に関するニュースが取りげられていました。
同業態では、今春から全商品の8割をユニクロの半値以下に下げるとし、目玉は990円のジーンズ(カンボジア製)!?で初年度50万本の販売をめざすとのことです。
この990ジーンズは一度手に取って見てみたいですね。
最近、いくつかのジーユーの店頭および商品を見ましたが、立ち上げのころの、いかにもナショナルカジュアルチェーンの店頭に並んでいそうな、いわゆる「1000円玉」メーカー商品の集積?のような商品から比べると、今ではだいぶ企画精度、オリジナリティ、クオリティが上がったことは感じておりました。
ユニクロは「最高品質を手ごろな値段で」
ジーユーは「まあまあの品質を最低価格で」
がコンセプトのようです。
ユニクロ業態が上昇気流に乗ったのを見とどけたファストリ柳井会長は、この春からは、ジーユーの拡大戦略に力を入れる模様ですね。一時ストップしていたジーユーの出店を今春から再開、今年は、現在の56店舗を73店舗まで拡大するとのこと。
中期計画は、13年8月期に売上高500億円200店舗体制だそうです。
ユニクロが更なる低価格業態、ジーユーを開発した時、私は、米GAPのオールドネイビーのような業態を目指すのかなと想像していました。
つまり、基幹業態(GAP)よりも、価格は安く、クオリティは少し劣るが、その分、独特の店舗デザインを施し(オールドネイビーで言えばモータウンの流れる60年代レトロ調のアメリカンポップな店舗内装)、お買いものをしていて楽しい、安物買いをしている気分にさせない、という付加価値をつけるという手法をとるのかなと。
しかし、今回の「新価格宣言」のニュースを聞いていると、柳井会長は、むしろ、今、イギリスで、ホットなカジュアルアイテムの単品集積を南西アジアでローコスト大量生産を行うことによって、驚異的な低価格カジュアルウエアを提供し、大旋風を巻き起こしているアイルランド本社のプライマーク(Primark)を目指されているのかな?と思いました。
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【第11位】↓down (09.3.11現在)
関連エントリー-ユニクロが今より低価格のブランドを開発へ
関連エントリー-ファッション販売4月号に「世界アパレル専門店ベスト10」の記事を執筆しました。
関連エントリー-ロンドン・ハイストリートファッション・マーケットリサーチ
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March 05, 2009
3月4日の日経新聞につづいて、3月5日の繊研新聞、日本繊維新聞に、GAP(ギャップ)ジャパンが2009年11月に原宿、2010年2月に銀座に同社のフルラインを展開する大型旗艦店を新規出店することに関する記事が掲載されていました。
フラッグシップ原宿店は、神宮前交差点にある既存原宿店が入居するT’Sビルのオーナーが変わったことによる建て替えにともなう閉店(10年1月)に対応する移転という形で、JR原宿駅明治神宮側の改札の正面、オッシュマンズの右隣で今コムサが入っているビルに580坪で展開。
ギャップジャパンのHPにイメージ画像があったので、リンクしておきます。
原宿・銀座に新たなフラッグシップストアのオープンを発表
これはインパクトがありそうですね。
一方、フラッグシップ銀座店は、例のルイヴィトンが旗艦店の出店を断念した数寄屋橋交差点近くのヒューイック数寄屋橋ビルで、1-4階部分で約620坪の売場面積となるとのこと。
こちらもラグジュアリーブランドに代わって、SPA企業が入居するというファッションビジネスの世界情勢を象徴しているような出店。
H&M、ZARA、フォーエバー21、アバクロと欧米ファストファッションが日本来襲、拡大するのに対応し、日本進出15年目となる世界最大のSPAの米ギャップが、同社創業40周年となる来年に見せる意地、一大イベントになりそうで楽しみです。
それにしても、2011年、神宮前交差点のランドマークだったGAPの跡地に何が入るのか気になるところです。
やはりファッションのグローバルSPA企業になるのでしょうかね。
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【第10位】↓down (09.3.5現在)
関連エントリー-2011年、東急不動産が表参道に新たなランドマーク
関連エントリー-ルイ・ヴィトンが世界最大規模の銀座旗艦店計画を白紙撤回
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January 16, 2009
1月16日の日経MJの1面に、同紙が20歳以上の男女約1000人を対象に行った、ユニクロでの購買、着用状況に関するインターネット調査の結果が掲載されており、大変興味深く読ませていただきました。
いろんな結果が掲載されているのですが、気になるところをご紹介します。
1.この1年間でユニクロでの買い物金額が増えたという全体の2割の人がその分買うのを減らした店は?(上位3位)
百貨店約45%
ファッションビル系衣料品店40%
セレクトショップ33%
2.この秋冬シーズン外出するときにユニクロの服をどこまで着ている?
アウター(ダウン・コート) 女性21%、男性33%
アウター(ジャケット) 女性17%、男性25%
シャツ・セーター 女性62%、男性61%
ボトムス 女性40%、男性36%
肌着(下着・ソックス) 女性52%、男性53%
以前もブログで触れましたが、雑誌のストリートスナップ特集やネットのスナップサイトに出てくるおしゃれな子を見ていても、ユニクロを取り入れている人が増えていますね。特に、
①デニムやカラーパンツなどのボトムス
②襟もとだけチョイ見せのシャツ・カットソー
③無地のタートルやVのニット
が多く、アウター系はあまり見かけないのは、上記の調査の数字とも合致するところがありますよね。
これについて、ストリートスナップサイトBRIGITの宮本さんが書いたコラムもご参考まで
ストリートに見るユニクロコーディネート
業界は、この現実を直視する必要がありますね。
ところで、先日、業界の方々と、ある大手企業がこれから立ち上げる新ブランドのポジショニングマップを見ながらざっくばらんに話をしていました。
この新ブランドは業界の定石通り、縦軸に価格(高⇔低)、横軸にテイスト(カジュアル⇔エレガンス)のマトリクスをつくり、同ブランドと競合ブランドの位置づけの違いを説明していたのですが、それを眺めていて、この従来型のポジショニングマップの作り方が何かナンセンスに見えて来ました。
あくまでも業界目線のマップ!しかもマップの中にユニクロが入ってない!
これだけ生活者のタンス、クローゼットの中のユニクロの構成比が高まっているのに・・・
生活者の現実を直視しているなら、これからのブランドポジショニングマップには、生活者目線で、縦軸の価格はいいにしても、横軸に着用シーンを取り、ユニクロ、ファストファッション、古着さえも入れて考えなければならないのではないかと。
もしかしたら、むしろ、これだけ影響力を強めたユニクロを中心に置き、生活者のライフシーンにおける、ユニクロとの違い、共存を明確にした方が分かりやすいのではないかと思えてなりません。
ちょっと長くなりますが、12年前、私がIFIビジネススクールの生徒として、太田伸之さんの講義を受けていた時に印象的だった話のひとつを思い出します。
当時、アメリカの著名ファッション誌(VOGUEだったかな?)に定期的に掲載されていた、その時、その時のファッション好きなニューヨーカーのライフスタイルを象徴的に描いた挿絵がありました。一人暮らしの彼だったか彼女だったかの部屋には、誰もが欲しがるラグジュアリーブランド、ハイエンドブランドが並ぶ。その人物がGAPのTシャツを着て過ごしていたその絵を見て、太田さんは、
『これは衝撃的な事実だ。そんな時代にブランドのあり方、ものづくりの本質をしっかり考え、学んで欲しい!』
と力説をしていらっしゃいました。
十数年経った今、日本のファッションマーケットはその時のアメリカと同じことに直面しているようです。あるいは、今のユニクロは、あの時のアメリカにおけるGAPよりも手ごわいかもしれません。
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関連エントリー-アナタはユニクロが嫌いですか?
関連エントリー-自己実現の欲求時代のファッションビジネス
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December 16, 2008
12月16日の繊研新聞に、ポイントが今夏惜しまれながら清算となったトランスコンチネンツの商標権を取得し、来春2月から出店を始めるとの記事が掲載されていました。
業界ではユニクロに次ぐ勝ち組企業とも言えるポイントの強み、インフラを生かしながら、往年の世界旅行のイメージ、飛行機のロゴを残し、30代ファミリー向け先行企画重視のブランドとしての再スタートを切るとのこと。
ってことはUAグリーンレーベルリラクシングあたりが競合になるのでしょうかね。イマージュの下でヤング向けロンドンストリート系路線に走ったのより、かつてのファンへのアピールとなり、いいかもしれません。
1号店の舞台に選ばれたのは、大化けして今や、ららぽーとTOKYO‐BAYとならぶ日本最大級の都市型SCとなった川崎ラゾーナ。
キアコン(事業再生会社)、イマージュ(通販会社)ではうまくいきませんでしたが、今度こそ、小売の勝ち組の下ブランド再生なるか期待がかかります。
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【第8位】↑up (08.12.16現在)
関連エントリー-復活なるか、トランスコンチネンツ
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December 06, 2008
今年は、12月になって、通常のコンサルティング&ビジネスコーチングのお仕事の他に、2009年ファッション業界はどうなる?的な趣旨の月刊誌、業界紙、一般紙の取材、対談、執筆が増えています。
話題はだいたい「ファストファッション」に及びますが、「ファストファッションって何?」という質問をされると、いろいろな定義、考え方があると思いますが、私は、
語源はファストフードだけれども、
「低価格でありながら、『価格以上の価値』をデザイン性とスピードで実現している企業またはブランド」
と答えるようにしています。
世界のファストファッションの雄、H&Mの日本上陸にあたって、ここのところ多くのファッション企業が、ファストファッション対策や自らファストファッションと呼ぶ新ブランド、新業態を立ち上げており、毎日のように繊研新聞や日本繊維新聞などの記事で取り上げられています。
実は、H&MやZARA、日本のこの定義に当てはまる企業、ブランドは、押し並べて自らをファストファッションとは呼んでいません。むしろ呼ばれるのを嫌がっているかも。
ファストファッションという言葉は、第三者的に、ひとことで誰かに伝えやすくするために、つけた言葉と言ってもよいと思います。
先日、上記の定義にはまるビジネスモデルを確立し、成果を上げている、ある勝ち組ファッション小売企業の幹部の方とお話する機会に恵まれましたが、実際、その方も社内では、ファストファッションというキーワードは一切話題に上らず、
小売業として、顧客のことを考えて、当たり前のことをした結果、こんなオペレーションになっただけ
とおっしゃいました。
その言葉の中に、浮つくことなく、顧客がしっかり見えていて、その顧客のために何をすべきか、動じない、ぶれない立ち位置と力強い信念を感じたものです。
このファッションビジネスの転換期に外資系企業のよいところをベンチマークし、自らの業務を見直し、改善することは大事ですが、くれぐれも既存の顧客の期待を見失わないようにしていただきたいな、と思う今日この頃です。
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November 21, 2008
11月20日の繊研新聞にシャツに特化したSPA(製造小売業)、販売好調のメーカーズシャツ鎌倉に関する記事が掲載されていました。
同社は1993年に創業、
・綿100%ファインクロス(細番手)素材
・シャツの縫い方でもっとも丈夫な本縫い仕上げ
・高瀬貝のボタン使用
といった上質なシャツを4900円のワンプライスで工場直販することで話題となりました。
当時、商社で大手シャツメーカーの担当もしていましたので、シャツ、ブラウス生産には興味があり、鎌倉のシャツ工房の直営店だということで、ちょっぴりロマンを感じ、お店をよく拝見しに行ったものです。
メーカーズシャツ鎌倉
同社は、急拡大することなく、一歩づつ進まれ、現在、都心好立地中心に13店舗+ネット販売、年間40万着販売されているとのこと。丸ビル店で月坪200万円とはすばらしいですね。インド、ロシアへの輸出、ニューヨーク出店の話もあるようです。
後発で卸から直営転換で拡大、多店化で成功した東京シャツのシャツ専業SPA、「シャツプラザ」「シャツ工房」ジェトセッター」(こちらは1900円~幅広い価格帯)などもいまやSCでは常連さんとなりました(FC含めて日本全国161店舗)。やはり、狭い坪数で高効率を上げる、とデベロッパーさんからの評判もよいようです。
個人的な話ですが、体格の割には首が細く、手の長い「規格外」の私が、社会人になって初めて手にしたオーダーメイドの服は、シャツでした。手の届く贅沢で、なんか嬉しかったものです。
今後も、シャツに限らず、専業メーカーさんが、専門性を追求し、無理なく小スペースで製造小売化し、生活者に近づき、いろいろなソリューションを果たされること、期待したいと思います。
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関連エントリー‐単品特化でオンリーワンを目指す
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November 12, 2008
11月12日の日経新聞、繊研新聞、日本繊維新聞に、婦人服アパレルのルックが10年に渡るマークジェイコブスとの独占販売契約を解消し、変わって、住友商事がマーク・ジェイコブス・インターナショナル(ニューヨーク)と折半出資で、マーク・ジェイコブス・ジャパンを設立し、事業を継承することになったことに関する記事が掲載されています。
ルック、住商がそれぞれ同じ11月11日に別々にプレスリリースしたニュースなのに、日経は、住商のジャパン社設立のみを報じ、業界2紙はルックの契約解消だけを報じた、ちょっと不思議な現象でした。
住友商事プレスリリース
いずれにしても、住商さんには、欧米ブランドの駆け込み寺、日本でのブランド事業再構築のプロあるいはインキュベーターとしての期待が高まりますね。マーク・ジェイコブスの魅力にますます磨きをかけて頂き、日本マーケットでよりよく認知度を高めていただくことを楽しみにしています。
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関連エントリー-住友商事の地に足のついたライフスタイルリテイル事業
関連エントリー-住友商事が伊勢丹からバーニーズジャパンを買収
関連エントリー-住友商事がランセル・ジャパンを設立
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October 28, 2008
10月27日の日経MJに、ローリーズファームなどを展開するファッションSPA(製造小売)企業、ポイントが、同社が展開する11ある既存のブランドを3つ以上組み合わせ、ブランド複合大型店としての出店を本格化させることに関する記事が掲載されています。
屋号は「コレクトポイント」とし、1号店は、すでにローリーズファームが出店している岡崎市のSC(イオンモール)で既存の売場を3.6倍(30坪→110坪)に増床する形で、ジーナシスとヘザーを併設させることによって実現するとのことです。
同社は、欧州ファストファッション対策、今後の成長エンジンとして、大型店出店を模索して来ましたが、2ブランドを併設させたららぽーとTOKYO-BAY、イオンレイクタウンの実験も順調とのことで、今後は3つ以上の組み合わせにチャレンジするというものです。
ただ売場を大きくして大型店にチャレンジして失敗するケースは、業界の歴史の中で、枚挙にいとまがありませんが、同社のこの方式による大型店出店が非常に地に足が着いていると思うのは、同社は、
○等身大MDの実践、すなわち、客層と同世代のライフスタイルを地でいく企画者がMDを務めていることを身上としているところ
○業界の中でも、店頭を基点に、どんな顧客層がどんな商品を買っているのかを、定性的(感覚)、定量的(データ)に緻密につかんで品揃えを考えている企業だということ
○その結果として、新業態は全く未開のコンセプトにチャレンジして作ったのではなく、既存ブランドの派生業態としてすでにある需要、客層を分割して開発、磨きをかけて来たこと
です。
ローリーズファームの店頭、MDから芽を見つけ派生したジーナシスもレプシムローリーズファームもしっかり同社の柱になってきたと思います。
そうして、今度は、すでにある業態で実績の読める立地で、見つけた需要の広がりを取り込むために、増床して、一度派生させたブランドに再集合をかけるという手法はとても理にかなっていると思います。
規模はまだ今期末見込みで、862億円のポイントですが、潜在力は、日本を代表してグローバル企業と伍してゆけるものを持っていると思います。
今後の展開、期待したいと思います。
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【第9位】↑up (08.10.28現在)
関連エントリー-ポイントの好業績を牽引する「等身大MD」
関連エントリー-ポイントが香港を拠点にグローバルSPAを目指す
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October 23, 2008
10月23日の繊研新聞、日本繊維新聞に、バロックジャパンリミテッドが、同社の基幹ブランド、「マウジー」のディフュージョンブランドであり、ファストファッションへのチャレンジとして越谷のイオンレイクタウンに1号店をオープンした、「アズール・バイ・マウジー」の好調ぶりに関する記事が掲載されています。
同業態は、プレオープンの時(9月26日)に拝見し、ブログでも少し触れましたが、レディース7割、メンズ3割、カットソーは1900円から、マウジー得意のデニムが5900-6900円というような価格帯をマウジーとアバクロを足して2で割ったような店舗環境で販売しています。
約40坪の売り場で開店1か月の売上が4000-5000万円、月坪売上100万円超の効率で推移しているとのことです(記事によると予算の3倍とのこと)。
レイクタウンの中では、ZARAに次ぐ2位の売上高を記録しているようで、効率ではダントツナンバーワンです。
SC(ショッピングセンター)の平均坪効率で言うと、イオンあたりの大型SCで月坪効率24万円くらい、ららぽーとのような都市近郊SCあたりで40万円まで、100万円越えと言えば、都心のターミナル駅、駅ビルの上位並みの効率ですので、オープン月とは言え、しっかりと顧客の手ごたえを感じたことでしょう。
今秋、イオンモール岡崎、イオンモール草津に、出店予定、都心への出店も計画中とのことです。
アズール・バイ・マウジーのチャレンジにはいくつかの意味があると思っています。
マウジーのテイストを使い、「安いけどファッション性、トレンド性が高い」商品をヴォリュームマーケットに送り出す、ファストファッションへの挑戦という商品構成、品揃えはもちろんのこと、今後、ファッションストアたるもの、商品や価格だけでなく、店舗環境においても、もっともっと顧客の感性を魅了する世界観を競わなければならない時代に向けてのさきがけ的な意味も持っていると思っています。
来秋、アバクロこと、アバクロンビー&フィッチが銀座に1号店をオープンして、いよいよ日本進出を果たしますが、アバクロが日本のファッションマーケットに与えるインパクトは、アバクロの商品、品揃えそのものではなく、ファッションストアの 「店舗環境革命」 だと思っています。
彼らが世界を見渡しても超一流と言われる、買い物をする人を魔法にかけるような、ブランドプロモーション、店舗に入った瞬間に、五感で顧客を「とりこ」にする、店舗環境のきめ細かい演出。
アバクロが、それを日本に持ち込んでくること、それに刺激を受けた生活者は、それをスタンダードとし、日本のファッションストアに、より高次元のものを求め、それに対して、ファッション企業はますます店舗環境に磨きをかけること。 ぜひ、そんなトレンドを楽しみに、アバクロ日本進出を見ていただきたいと思います。
もちろん、すでにそのあたりに取り組んでいる元気印の日本のファッション企業はあります。マウジーなどバロックグループのブランドを筆頭としたマルキュー系、また、ユーズドミックス業態のハンジロー、WEGOあたりはその好例ではないでしょうか。
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関連エントリー‐あの店の香り覚えてますか?
関連エントリー‐ライフスタイルストアの域に迫るハンジロー(HANJIRO)
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October 22, 2008
10月22日の日経新聞に売上の前年割れが続く大手百貨店が取り組む、商品の最低価格(裾値)の切り下げに関する事例が紹介されていました。
前シーズンから続いている「2-3割安(第1次セール価格並み)」がキーワードのようで、
Jフロント(大丸・松坂屋)・・・ ジャケット 3万円→2万6千円
女性用シャツ 7千円→4千円台後半
高島屋 ・・・ 本革ブーツ 2万7千円→1万8千円
高品質素材国産スーツ 7万3千円→5万円台
東武百貨店 ・・・ 婦人向けスラックス 1万6千円→1万5百円
松屋 ・・・ スーツ2着セール 5万円台→4万円台
各社、従来の委託条件を買い取りなどにすることによってこれらの価格を実現しているとのことです。
百貨店がリスクを張ったクオリティ、価格、そして顧客の反応は?
一般的に、小売業においては一品単価と買い上げ客数は反比例しますので、まずは、客数をつなぎ留めの過渡期的策と思われますが、次にどんな手を打つかが、注目ですね。
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関連エントリー‐百貨店が低価格商品を拡充
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October 08, 2008
10月7日の日経新聞に、09年2月期に3期連続の赤字になる見通しのレナウンが再建計画の一環で、同社の子会社、英アクアスキュータムを来年2月までに売却することに関する記事が掲載されていました。
レナウンは、1990年に、アクアスキュータムを約200億円で買収していましたが、07年12月期まで4期連続の赤字で、今後も収益改善は難しいと判断したとのことです。 (ちなみに、先日発表されたオンワード樫山のジルサンダー買収額は264億円)
売却後も同ブランドのライセンス生産や輸入販売は続けたい意向で売却先と交渉する、とのことですが・・・
150年以上の歴史を持つ、バーバリーと並ぶ、いい英老舗ブランドでしたから・・・活かしようだと思いますので、いい売却先が見つかるといいですね。
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【第6位】→stay(08.10.8現在)
古い関連エントリー‐レナウンがアクアスキュータムの再生を始動
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September 27, 2008
9月26日の日経MJに、米コンサルティング会社インターブランドが発表した2008年の世界企業ブランド価値評価ランキングに関する記事が掲載されていました。
情報ソースは、こちらです。
BEST GLOBAL BRANDS 2008RANKINGS
評価の対象は、
1.財務データを公開していること
2.1/3以上の収益を国外から上げていること
3.ブランドとしてマーケットに出ていること
4.利益が黒字であること
5.ブランドとして一般生活者に知られていること
とのこと
上位トップ5
1位 コカコーラ
2位 IBM
3位 マイクロソフト
4位 GE
5位 ノキア
はもう何年もほぼ変わらない模様で、
ファッション企業では、
16位 ルイヴィトン
22位 H&M
29位 ナイキ
35位 イケア
45位 グッチ
51位 ロレアル
60位 シャネル
62位 ZARA
77位 GAP
他ラグジュアリーブランドがランクインしています。
日本企業では、
6位 トヨタ
20位 ホンダ
25位 ソニー
36位 キャノン
40位 任天堂
76位 パナソニック
90位 レクサス
7ブランドが入っていますね。
サイトには、2001年からのランキングが掲載されています。
時系列で眺めてみると、ファッション企業では、
ナイキは頑張ってますが、GAP、リーバイス、ポロラルフローレンなどのアメリカ勢のランクダウンが顕著で、ルイヴィトン、イケア、ZARA、H&Mなどの非英国欧州勢の活躍が目立ちます。
日本では、ユニクロに頑張ってもらいたいところですが、1/3以上の国外収益比率が条件となると、真のグローバル企業への道は、まだまだ遠いかもしれません。
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【第7位】→stay(08.9.27現在)
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September 06, 2008
各紙が大きく取り上げる、オンワードホールディングスがジルサンダー(年商約200億円)を約264億円で買収した一件も楽しみではありますが、9月5日の日経新聞、繊研新聞に掲載されていた、住友商事が、70%出資して、カルティエやダンヒルを展開するリシュモンジャパンと共同で、ランセル・ジャパンを設立するニュースが気になったので、取り上げたいと思います。
昔から、海外ブランド、リテイル事業を「育成」するのが上手な住友商事が、いまや絶好調の米コーチの日本事業を軌道に乗せて保有株式を本国に売り戻した(05年)のは記憶に新しいところですが、今回のランセルについても、楽しみなところですね。
ランセル(仏)ホームページ
住友商事プレスリリース
04年に旧ランセルジャパンをリシュモンジャパンが吸収、西川に独占輸入販売権を渡して、百貨店15店舗で販売していましたが、西川との契約期限切れに伴い、海外ブランドインキュベーターとして定評のある住友商事をパートナーとした模様です。
新ランセルジャパンは、15の百貨店売り場を引き継ぎ、5年間で40-50店の出店、100億円以上の売上を目指すとのことです。
住商は、コーチ売却後、バーニーズジャパン、ナラカミーチェ、を育成中。また、TV通販最大手ジュピターチャンネルとの連動も考えられます。
同社が手がける、日本で伸ばし切れていない老舗ブランドの市場開拓、楽しみですね。
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【第10位】→stay (08.9.6現在)
関連エントリー‐住友商事の地に足のついたライフスタイルリテイル事業
関連エントリー‐住友商事が伊勢丹からバーニーズを買収
関連エントリー‐住友商事がナラカミーチェの日本総輸入元を買収
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August 22, 2008
先週から今週にかけて、一般紙、業界紙、各紙にこの秋の百貨店の改装についての記事がいくつも掲載されています。
共通ポイントを整理すると、
○駅ビル、ファッションビルに取られていた20歳前後の女性客層向けの売り場を拡大
○それにともなって2-3割安い価格帯の充実
・・・伊勢丹(新宿)、小田急(新宿)、東急(渋谷)
○インナー(肌着)+ヘルス&ビューティ売り場を集積、拡大
・・・伊勢丹(新宿)、松坂屋(銀座)
になります。
特に、伊勢丹本店の新ゾーン、「イセタンガールズ」は力が入っているようですね。同社はここのところ、駅ビル系の人気ブランドに、百貨店の価格帯からすると3割安の新商品ラインを作らせ、期間限定の実験販売を行って手ごたえを感じて来たようです。
百貨店のヤングレディース売り場は、同じ客層を狙っても、駅ビルに比べて、親と一緒に来店し、親にお金を出してもらうケースが多いので、客単価が高いそうですが、今後は、本人のお財布からも気軽に出せる価格帯もしっかり、そろえておかないと客数減を食い止められない事情もあるのでしょう。
百貨店向け大手アパレル、フランドルも、この秋、創業30周年記念の名目で、ブランド横断的に3割安のお値打ち商品群を次々に打ち出すようです。百貨店のこれらの動きに呼応しているのでしょうね。
さて、この秋、百貨店にどれだけのヤング客層の集客が図れるか、業界注目トピックの一つです。
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【第9位】↓down (08.8.22現在)
関連エントリー‐百貨店レディスヤング売場の課題にキーワードは3割安の買いやすい価格?
関連エントリー‐百貨店が低価格商品を拡充
関連エントリー‐どうする百貨店?
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August 06, 2008
8月4日の日経MJに、180円スニーカーで名を売り、上場も果たした靴のヒラキが、婦人靴専門店事業に本格参入したことに関する記事が掲載されていました。
以前ブログでヒラキのOL向け低価格婦人靴店、ヒッピア(5,900円中心)の出店に関するエントリーはさせていただいていましたが、こちらは、苦戦したものの、同時に実験していた、若い女性やOL向けのカジュアル靴を扱う「マー&シー」(現在6店舗、2,900円中心)と、対象年齢がやや上の「ボンヌフォア」(現在1店舗、3,900円中心)が好調なことから、この2つのブランドで、来春までに新たに10店舗ほど出店、現在4割のPB商品比率を6割まで広げて品揃えするとのことです。記事によると、すでに80を越えるSCから出店要請があるとか。
郊外SCの立地で、5,900円くらいのそこそこ感度の高いケミカル(合皮)の靴は、すでにマーケットにたくさんありますからね。しかし、2,900円、3,900円となると、インパクトがあるのでしょう。
最近の合皮製でそこそこの感度のある低価格の婦人靴業態の動向を簡単に整理すると、
○都心部では、ヤング向けの神戸レザークロスの「エスペランサ」が先行して、有名ファッションビル中心に50店舗超
○同じく都心部で、OL向けの「オリエンタル・トラフィック」がターミナル駅の駅ビル中心に12店舗、ものすごい売れ行きだそうです。感度の高い内装、婦人靴でも26センチまであるサイズバリエーション、4900、5900、6900円といった価格帯が客層の支持を得ている理由でしょう。
○郊外では、しまむらの「ディバロ」が出店中(7店舗)
これに対して、ヒラキの2業態の主戦場は郊外型SCのようです。
輸入制限枠のある「革靴」に対して、最近では、あらゆる客層向けに、「合皮」でも感度の高い商品、世界観のある店舗内装のお店は、増えてきました。これだけ洋服の流行が移り変わる昨今、靴だって、もっともっと洋服に合わせて履きかえられるように、気軽に買える価格のお店があってもしかるべきだと思います。
靴業界は、アパレル業界にも増して、苦戦が続いているようですが、こういった靴のファストファッション化の一方で、大切な足を守る、しっかりとした靴を製造する従来の靴メーカーさんにも、価格に負けない付加価値を創造し続け、がんばっていただきたいと思います。
エスペランサ
オリエンタルトラフィック
しまむらグループ ディバロ
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【第9位】↓down (08.8.6現在)
関連エントリー-靴のヒラキが婦人靴新業態に挑戦
関連エントリー-しまむら参戦で郊外靴流通が熱くなる
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July 18, 2008
7月18日の繊研新聞によると、無印良品を展開する良品計画が、今年3月に香港インターナショナルエアポートに出店した旅行関連用品集積型の「無印良品」である「MUJI to GO(ムジ・トゥー・ゴー)」が好調なことから、国内外でこの業態(フォーマット)を拡大するとのことです。
MUJI to GO香港1号店出店時のニュースリリース
香港1号店は、30坪弱で年商4億円のペースとのこと。
MUJI to GOは、現在、国内では、有楽町となんばの旗艦店にコーナー展開。今のところ、秋にニューヨークに単独出店、JRと提携した「コム・キオスク」の東京駅南口店の業態転換が決まっており、その後、中国、欧州の空港、国内では成田、関空への出店を検討しているとのことです。
旅行好きの私としては、待ってました!というところですね。これまでの旅行用品店は、工業用品的でセンスがなかったり、感覚はよくてもバカ高いものが多かったですから、MUJIのフィルターを通し、生活者の使い勝手視点の商品の集積となれば、感覚的にも価格的にも納得のいくものが多いのではないかと期待できます。
500店舗が国内の飽和点とされている無印良品も今年5月末で338店舗。
「モノ」ではなく、「コト」に焦点を当てた無印良品の「再編集業態」は、可能性が無限にあり、そんな店舗数限界論を青天井にしてしまう将来性がありますね。
空想無印は商品アイデアを生活者から公募していますが、再編集業態アイデアを募集されても面白いのではないかと思いました。
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【第11位】↓down (08.7.18現在)
関連エントリー-空想無印
関連エントリー-オブザベーションで生活者に優しい商品、売場づくり
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July 13, 2008
7月14日付(13日配達)日本繊維新聞の1面に、かつてはリーバイス、エドウィン、リー、ラングラー、ビッグジョンなどナショナルブランドの勢力図がマーケットそのものだった7000円台から1万円台前半のジーンズマーケットに今起きている異変についての記事が掲載されていました。さすが、現状のマーケットを的確にまとめられており、とても興味深く読ませていただきました。
1万円未満のNBジーンズに近いクオリティを実現したユニクロの3990円ジーンズは今や数量ベースでは、年間売上1000万本と日本一。ここ一年のNBジーンズ不振は、ユニクロジーンズの影響が最大要因のひとつと言っても過言ではないでしょう。
また、この秋日本進出を果たすH&Mのジーンズにも注目です。世界の一大デニム産地、トルコの大手メーカー(紡績~製品までの一貫体制)と組んだH&Mのジーンズコレクションは、このクオリティ、ファッション性でこの価格は安い!と日本のアパレル業界専門家の多くがその価値を認める、同社の中でも、もっとも評価が高い商品群です。
「古着店(ユーズドミックス業態)が扱うリーバイス501のユーズドも脅威」と言われたNBジーンズ関係者の言葉も忘れられません。
NBジーンズには、そんな低価格帯からの突き上げだけではありません。
1万円台前半が穴場とばかり、バロックジャパンがマウジー、スライのノウハウを活かして、この秋から1万円台のジーンズの卸を始めるブランド「ストゥージ」。早くも百貨店、セレクトショップ、ジーンズショップに160店舗の展開を決めているとのこと。
その他、百貨店、セレクトショップの岡山産地と組んだPBブランドの発売、はたまたプレミアムデニムの中にも価格をおさえるブランドあり、と1万円台が大激戦になる様相。しばらくNBジーンズにとって厳しいシーズンが続きそうです。
ちょうど2日前、7月11日の日本繊維新聞に、そんなジーンズマーケットの歴史的転換期に裏方として活躍されているドクターデニムホンザワの本澤(ほんざわ)祐治さんのインタビュー記事が裏面一面に掲載されていました。
同氏は、エドウィン社で自己完結的にジーンズビジネスを学んだ後、リーバイスジャパンで歴史的な501のモデルチェンジプロジェクトに参画され、彼が活躍した時期は、21世紀に入ってからのリーバイスジャパンの最盛期と重なります。その後、独立され、今では業界では某大手SPAからセレクトショップまで、価格以上の価値あるオリジナルデニムジーンズ開発の知る人ぞ知る立役者、ジーンズ業界のプロ中のプロと言えましょう。
同氏はこれからの「生活者のための」ジーンズ新時代を切り開くキーパーソンの一人に間違いありません。
一方、既存のNBジーンズメーカーの方々も旧来の流通慣習の上にあぐらをかくことなく、この正念場に後発組に負けないように、切磋琢磨して、「さすが、やっぱり・・・だね」、と言われるようなジーンズを世に送り出していただくことを期待してやみません。
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【第13位】↓down (08.7.13現在)
関連エントリー―ユニクロがリーバイスを抜く日
関連エントリー-ユニクロのジーンズの進化に感心
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July 03, 2008
7月3日の繊研新聞に、08年1月期に売上高が282億6000億円(前年比5.9%増)となった、マルキューこと渋谷109の好調テナント戦略に関する記事が掲載されていました。
前年度の年商282億円は95年の140億円に対し倍になったことになります。
記事によると、この1年は
○ ティーンズブランド強化による10代の客層の呼び戻し
○ マウジー、スライ、ギルフィーなど好調ブランドの増床
○ 7階飲食店のファッション売場への転換
などが奏功。
物販部分の月坪あたり売上高もなんと125万円と過去最高を記録したとのこと。
7階でも120万円とはビックリ←百貨店や一般駅ビルと違って一旦エレベーターで上まで登って降りて来るパターンをとる子たちも多いですからね。
ちなみにこの1ヶ月の坪あたり平均売上高の125万円がどれだけ凄いかというと、ご参考までに・・・
日本ショッピングセンター(SC)協会が発表した07年のショッピングセンターの平均月坪効率(売上高)データが2月26日付繊研新聞に掲載されていましたので、その数値をご紹介しておきましょう。すべてSC内のテナント部分の月坪売上です。
○全国SC平均 26.5万円/月坪
○大都市駅前ファッションビル 41.7万円/月坪
○中都市駅前ファッションビル 25.9万円/月坪
○地方都市駅前ファッションビル 24.0万円/月坪
〇周辺都市SC 28.1万円/月坪
○郊外SC 18.6万円/月坪
ちなみに百貨店の全国平均が約50万円、伊勢丹新宿本店がたぶん最高で100万円超と言われています。
単純計算、全国SC平均の約5倍、同じような大都市駅ビルと比べても約3倍は商品が回転、入れ替わっているわけですからそのスピード、忙しさたるやすさまじいものがありますね。
今後、マルキューがどのような手を打って、どこまで伸ばしつづけるか興味が尽きないところです。
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【第12位】↓down (08.7.3現在)
関連エントリー―渋谷109(マルキュー)、10代ブランド再強化でギャルの呼び戻し
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June 27, 2008
6月27日の日本繊維新聞に、北京オリンピックに向けて話題の競泳用水着、スピード社のレーザーレーサーをデザインしたコム・デ・ギャルソン(川久保玲氏)に関する記事が掲載されていました。
レーザー・レーサーの話題の影にもコム・デ・ギャルソンがいたことは正直勉強不足でございました。
スピード LZR RACER x コム・デ・ギャルソン
スピード社とコム・デ・ギャルソンの提携は、05年から。競泳用水着で革新的な技術や商品を打ち出していたスピード社に、コム・デ・ギャルソン側がラブコールを送ったところから始まったそうで、レーザー・レーサーについては、スピード社からの依頼だったとのことです。
記事によると、「ファッションセンスによって水着をデザインする必要はない。なぜなら、水泳選手の身体それ自体が訓練と大変な努力と通じて”デザイン”されたものだからです。(川久保氏談)」とデザインを極力削り、精神力を表現することになったとのこと。
川久保氏らしい肩に力の入っていない自然な言葉ですね。
もうひとつ、記事で、スピード社の日本の代理店は三井物産経由ゴールドウィンですが、今回のデザイン契約には一切そういった代理店、エージェントなど日本式仲介者が介在していない、スピード社―コム・デ・ギャルソン ダイレクトなところが面白い、と述べられています。
言わんとするところは、日本のファッション業界も、かつては商社など仲介者、通訳がビジネスに介在していたのが、常識でありましたが、今や、心通じるものが言語、国境を飛び越えて、ダイレクトでビジネスをするのがあたりまえの時代なんだろうな、ということだと思います。
それにしても、レーザーレーサー、H&M日本進出のゲストデザイナー、とコム・デ・ギャルソンは、今年の日本のファッション業界のビッグトピックをしっかりさらっていきますね。
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【第8位】↑up (08.6.27現在)
関連エントリー―H&M日本進出、コム・デ・ギャルソンとコラボのインパクト
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June 13, 2008
6月12日の繊研新聞に、人気バッグブランド、サマンサタバサを展開するサマンサタバサジャパンリミテッド(サマンサJP)が今年の10月30日、銀座5丁目並木通り沿いに国内外のブランドを揃えたセレクトショップ「エイトミリオン」を開業し、セレクトショップ事業に参入することに関する記事が掲載されていました。
無数を意味する「やおよろず(八百万)」が語源という「エイトミリオン」銀座1号店は、11階建てビルの1-3階、3層で計約150坪の売り場。3階はビューティフロアで、1-2階に、サマンサタバサ以外に、国内外からセレクトするアパレル、靴、バッグ、コスメの取り扱いがあるようです。
プロジェクト全体のクリエイティブディレクターにかの佐藤可士和氏(余談:最近、高校の1学年先輩であることを知りビックリ)、オリジナルブランド「エイトミリオン」のデザイナーに元ドレスキャンプの岩谷俊和氏(デザイン会社と生産会社の2つを立ち上げ、今後、デザイン分野については自身のパリコレ向け以外に幅広く活躍される模様です)、ファッション分野のディレクターに松島正樹氏と蒼々たるクリエーターが同事業に参画されるようです。
さすが、投資するなら、手を抜かない、ベスト級の人選を行う寺田社長らしいプロジェクトだな、という印象を受けました。
個人的には、同社には、初期の志通り、バッグブランドで世界と戦って頂きたいと思っていましたが、今日の銀座への外資ブランド、アパレル含めたファッション企業、SPA企業の進出、激戦地化に対して、同社のブランドアイデンティティの表現、世界ブランドへのアピールを含めた挑戦を楽しみにしたいと思います。
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【第12位】→stay (08.6.13現在)
関連エントリー-サマンサタバサがラグジュラリーバッグブランド意識調査で大健闘
関連エントリー-サマンサタバサが価格帯引き上げ欧米バッグブランドに挑戦
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June 06, 2008
6月3日の繊研新聞に、昨年、「リミテッドストア」と「エクスプレス」のアパレル事業を売却して、「ビクトリアズシークレット」など、ランジェリー、ヘルス&ビューティー事業に特化した、世界のファッションSPAの元祖とも言える米リミテッドブランズ社の今期計画についての記事が掲載されていました。
記事によると、同社は、市況に対応し、当初の増床計画の削減、物流センターの精度アップなどの国内ビジネスの脇固めと、今後の成長エンジンを海外ビジネスの拡大に求めるなどの政策を打ち出しているようです。
また、同社の基幹ブランド、ヴィクトリアズ・シークレットのサブブランドの「PINK(ピンク)」が好調であり、今後、成長が見込めるとして、売場拡大を含めた積極策が打ち出されそうです。
ところで、この「PINK」は、ヴィクトリアズ・シークレットの中心客層の下の世代、15-22歳の女の子をターゲットとしたアンダーウエア、ルームウエア、ランジェリー、スイムウエアラインになりますが、この「PINK」の成功以来、これらの商品群を扱う業態が、アメリカの大手トップSPA企業によって開発が進み、今年ホットなマーケットのひとつになっている模様です。チェックしておくべき主な業態は次の通り。
ブランド/展開企業/ターゲット/現在店舗数/創業/URL
○PINK(ピンク)ヴィクトリアズ・シークレット(VS)/リミテッドブランズ社/15-22歳/6店舗(但しVS店舗にコーナー展開あり)/2004年スタート
vsPINK
○aerie(エリー)/アメリカンイーグルアウトフィッターズ社/15-25歳/56店舗/2006年スタート
aerie
○Gilly Hicks(ギリーヒックス)/アバクロンビー&フィッチ社/18歳ー /5店舗/2008年スタート
Gilly Hicks
この中で、アバクロ社の第5のブランド、CEOのマイケルジェフリーズ氏が自らプロデュースする最高コンセプトと言われる、Gilly Hicksは、業界でもとても、話題になっています。URLを見ると、トップに以前はセクシーできわどいフラッシュ画像があったようですが、ポルノとみなされ自主規制しているとか。それゆえ、現在では、詳しいイメージは見ることができませんが、さすが、早くも通販しているサイトはあるようなので検索エンジンで探してみてください。
実際には、
★PINK vs aerie
★Victoria's Secret vs Gilly Hicks
の図式のようですね。アバクロが育ての親であるリミテッド社に挑戦状を突きつけているところが興味深かたりして・・・
このあたりは、日本でも、まだ開拓の余地のあるスキママーケットだと思います。
現行のプレイヤーとしては、和製ビクトリアズ・シークレットのピーチジョン(PJ)が先行しているでしょうか。PJは、すでに日本のPINKラインくらいの客層を狙っていますが、マルキュー系ブランドの追随も激しいようです。
また、ランジェリーマーケットでは、現在、メーカーがSPA化を進めていますが、ランジェリーではないもっとソフトな、ルームウエア、アンダーウエアー、ちょっとしたワンマイルウエアでおしゃれなものは、まだどこの企業にもそのポジショニングがおさえられていないような気がします。
ユニクロあたりも、最近、「BODY」ラインに力が入っているようですので、そのあたりを早速狙ってくるかもしれませんね。
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【第9位】→stay (08.6.5現在)
関連エントリー-ピーチ・ジョン(PJ)が贈る最強の谷間
関連エントリー-ピーチジョンの独走は許さない?今、マルキュー系ランジェリーブランドが熱い
関連エントリー-インナー専業メーカーのSPA(製造小売)化が進む
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May 23, 2008
5月23日の日経MJにアパレル大手ワールドが、三井住友銀行の融資枠が500億円に引き上げられたことを背景に、事業買収(M&A)を積極化することに関する記事が掲載されています。
同社は、市場の飽和感から、新規事業のスキマは少なく、また、すぐに成長エンジンとするのは難しいと判断し、ブランドポートフォリオ、あるいはマーケットセグメンテーション戦略上、手薄なマーケットについては、M&Aで対応する方針に切り替えるとのことです。
記事によると、現在、中高年向けブランドを検討中の模様。
株式非公開後、同社は、国内ニットメーカーや染色工場など、川上(製造)寄り企業の救済型買収は何件か行ってきましたが、記事にもあるように、事業部門については、「自前主義」を貫いていました。
同社のそんな事業M&A積極化の方針転換が、とても興味深く、ある意味、地に足がついていると思うのは、同社が「ビジネスプラットフォーム」という発想を持っているからです。
それは、簡単に言えば、ファッションビジネスに普遍的なインフラ・ノウハウ(プラットフォーム)とは何かを追求し、構築しながら、ビジネスを育成、拡大する、そして、構築したプラットフォームを他の事業にも応用しようとする努力、実績は、場当たり的な対応が多い、日本のアパレル業界にあって、とてもリスペクトすべきところだと思っています。
買収した企業にそんなプラットフォームがどれだけ通用するか、今後業界が注目すべきところだと思います。
それにしても、ワールド社は、株式非公開した今でも、公開企業なみに、しっかりディスクロージャー(情報公開)されているところも立派ですね。
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関連エントリー-ワールド株式非公開化と今後の展開
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May 09, 2008
5月9日の繊研新聞に、ジーンズカジュアル専門チェーン大手、ライトオンが立地別に柔軟なMD(品揃え)で対応することに関する記事が掲載されていました。
NBジーンズの売上低迷、業界でシェアの高いユニクロの躍進が続き、厳しい業績の続くジーンズカジュアル業界各社。
同社は、これまで、全国474店舗ほぼ同一MDで対応して来て、マーケットのトレンドの変化によって、店舗ごとの業績のばらつきが出ていたのに対応し
・立地別客層が好むファッションテイスト
・売れる価格帯
・売れるサイズ構成
を組み合わせ、約20ものMDパターンを作って、全店に対応しようというもの。
これまで、しまむらやハニーズなど、ナショナルチェーンが全国統一MDを見直し、複数のMDパターンを作って対応し始めた事例をブログでもご紹介しましたが、これまでのきめ細かい対応はとても興味深いです。
もっとも、ここまで飽和といわれる国内マーケットでは、標準化をビジネスモデルとするチェーンストアと言えども、立地客層に合わせて品揃えに変化を持たす商品政策は必須要件となりつつあります。
ライトオンは、かつて、店舗によって違う商品回転を分析し、10以上の在庫積み込みパターンを編み出して、従来より少ない、必要十分在庫で売上を向上させた実績を持つ、業界では比較的IT投資が進み、ロジカルに考えることもできる企業のひとつと定評があります。
今年は、立地客層別に柔軟なMD対応、いわゆるモザイクマーチャンダイジングを十八番とするH&Mが日本進出しますが、これに対し、国内企業からもそんな技術をもったリテイラーが登場しないか、と同社のチャレンジの成果を見守りたいと思います。
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【第12位】→stay (08.5.09現在)
関連エントリー-ライトオンの「売れる仕組み」
関連エントリー-しまむらが、客層に合わせて品揃えを2タイプに分類
関連エントリー-H&Mの強みはモザイクマーチャンダイジング
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April 30, 2008
4月30日の日経MJに、女子大生500人(共立女子大、文化女子大;回収率96%)を対象とした高級バッグブランドに対する意識調査の結果が掲載されていました。
エルメス、グッチ、クリスチャンディオール、コーチ、サマンサタバサ、シャネル、プラダ、ルイヴィトン(五十音順←おっとアルファベット順にすべきだったか・・・)の人気ブランドに対し、
1 どのブランドにステータスを感じるか
2 ファッション雑誌から受けるブランドの印象の強さ
3 どのブランドが流行をひっぱっているか
を複数回答可で調査したところ、
すべてにおいてルイ・ヴィトンがダントツ1位だったわけですが、それに次いで、なんと日本のサマンサタバサがすべての項目で3位を引き離し2位にランクインしておりました。
さらにヴィトンとサマンサタバサの魅力詳細比較では、
A-流行意識
①持っていると友達に自慢ができる
②友達が持っているから自分も買う
③新作を見ればこれから世間でもはやるものが分かる
B-品質意識
①機能性がよい
②使いやすい
③長持ちしそう
の6つの観点から見た時、サマンサタバサはA-②、③、B-②、③でヴィトンを上回っておりました。
調査対象が女子大生とは言え、欧米ラグジュアリーブランド並みのイメージ戦略に生活者の使い勝手を考えたものづくりのタマモノですね。
日本国内であっても、こうして欧州ラグジュアリーブランドと伍していけるブランドが出てくるのは喜ばしいことです。
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関連エントリー-サマンサタバサが価格帯引き上げ欧米バッグブランドに挑戦
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4月30日の繊研新聞に、最近の大手アパレルメーカーの百貨店レディスヤング売場向けに対する取り組み事例に関する記事が掲載されています。
伊勢丹 x オンワード樫山 「ドーリーガール・バイ・アナスイ」(07秋~)
伊勢丹 x サンエーインター 「デビー・バイ・フリーズショップ」(08春~)
また、これに今回の記事では触れられていませんが、
伊勢丹 x ジャパンイマジネーション 「セシルリンク(セシルマクビー)」(08春~)
を加えて考えてみると・・・
いずれも伊勢丹との取り組みですが、最初はご存知「アナスイ」のセカンドライン、2番目は駅ビルでおなじみのLAセレブ系セレクトショップ「フリーズショップ」との切り口を変えた協業によるセレクト業態、3番目はマルキュー系大御所、セシルマクビーとのプレステージラインの開発になります(実験売場を経て好調ゆえ常設に)。
アナスイのセカンドラインはファーストラインの40%-60%安、
セシルのプレステージラインはセシルマクビーの3割高、百貨店ヤング売場の3割安だそうです。
すっかり駅ビル、ファッションビルにヤング客層をとられ苦戦と言われる百貨店レディスヤング売場ですが、
百貨店 ←3割高- 駅ビル ←3割高- ヤングファッションビル
というマーケットの価格構造に対する、知名度のあるブランドの名を借りてのチャレンジという共通点があるようです。
百貨店で、3割安と言えば、毎年1月、7月に行われるセールの初回値下価格と同等になりますね。
売場すべてをこれに切り替えてしまうと売上額に影響するリスクもありますし、既存の百貨店ブランドにいきなり、要求するのも酷というもの。
そこで、新業態開発ということで、駅ビルやヤングファッションビルを主戦場とするブランドにとの取り組みにより、即効的に客数を奪回せんとする作戦に出たという話。
これらの取り組みは、集客目的として、一部にとどまるのか、あるいは引き金になって、百貨店業界の価格政策全体を左右するのか。今後の動向に注目したいと思います。
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関連エントリー-伊勢丹がセシルマクビー限定コレクションを販売
関連エントリー-セシルマクビー、次の手も順調な滑り出し
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April 27, 2008
春夏シーズン一番の販売ピークとなるゴールデンウイークを前に、首都圏、関西圏ファッションマーケットを歩いて回りました。
今回、とても感心したファッションストアのひとつが、WEGO、スピンズとともに、ユーズドミックス業態御三家の一角であるHANJIRO(ハンジロー)です。
ハンジローについては、原宿に初出店された10年ほど前から、ヤングファッションの新しい買い回り先として、定点観測のひとつに位置づけ、このブログでも何回かご紹介してきました。
記述のユーズドミックス業態も、「ユーズド=古着」と言えども古着屋さん特有の個性、生活者からの期待を残しつつ、今や古着と新品の構成比が逆転し、売上ベースでは、7割以上が非古着、オリジナル新品商品と言われています。
それゆえ、各社古着屋さんというカテゴリーよりも、新しいファッションストア業態と位置づけた方が適切かと思います。
ハンジローの魅力のひとつは、出店場所と立地条件にあわせた店舗の世界観でしょう。
小売業は、都心部の路面であれば1階、ビルインであれば、同じ客層のフロアに同居することによって、集客を望むのが一般的です。
しかしながら、同社の出店場所は、私が知りうる限り、路面であれば1階にはなく、ビルインであれば不利と言われる高層階に単独出店と業界の常識の逆を行くケースばかりです。
それゆえにか、あるいは、それを狙ってか、特に路面店では、エントランス(入口)から売り場に行きつくまでのスペースを十分に取っています(これも常識の逆)。その間で、「よくぞ、わざわざこんな不便なところまでいらっしゃいました」と言わんばかりのおもてなしの心、エンターテインメント性充ち溢れた工夫がされており、「おっと、ここまでやるか、これは恐れ入った」とびっくりすることが多いですね。
全店内装は違いますが、白壁をベースとしたカントリー調の階段、金魚やベタなどの観賞魚がお出迎えしてくれたり、天井から流星のごとく降って来そうな照明群、無数の鏡などがあるところを通過した後に天井高のある大きな売場に行きつくという演出は共通しているようです。(個人的にBGMにビョークがよくかかっているのもいいですね。)
一店舗づつ全く違う、感性溢れる内装ながら、一方で、意外と什器や商品陳列がとても規格化、カセット化されて一定の法則、リズムをもって構成されていることにも気がつきます。
マネキンによるコーディネート提案もファッションストアの中では群を抜いて多いのも特徴です。
これらは、お客さんの見やすさ、わかりやすさ、ここちよさ、一方で、商品管理のしやすさ、感性とビジネスのバランスを感じる点で感心しますね。
同社は都心部に特化して大型店を出店し、店舗数より一店舗当たりの売上高を求めるとともに、人の成長に合わせて、急速には多店舗化をしないという展開をしているように見受けられます。
ハンジローにご興味を持たれた方は、原宿明治通り沿いのYMビルのお店もよいですが、京都河原町(是非向いのWEGOとともにご覧ください、WEGOもエネルギッシュでヤングのパワーを感じるユーズドミックスのいいお店です)と吉祥寺(丸井の裏のタワレコ跡地バナリパの上)のお店をお勧めします。
日本で、数少ない、欧米で新しいファッション業態に出会った時のような感覚が味わえるファッションストアではないかなと思います。
ファッション業界は、構造的不況とか言われていますが、きっと何か感じるものがあるはずです。
HANJIRO(ハンジロー)HP
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関連エントリー-原宿人気古着ショップの魅力比較
関連エントリー-古着(ユーズド)ミックス業態の高層階での活躍に期待
関連エントリー-ファッションビジネスの常識を逆回転させる?ストリートスナップの魅力
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April 26, 2008
先日、愛読させていただいているファッション系NO1ブログ、ElasticさんがNHKのファッション番組「東京カワイイ★TV」の内容に触れて浅草橋のビーズショップについてエントリーされていましたが、
Elastic:東京カワイイ★TV第4回は「安くかわいい!プチプラ最前線」
その中でご紹介されている
浅草橋ビーズショップマップ
を見ていて、以前、カジュアル専門店チェーンの服飾雑貨バイヤーだったころに、時折、浅草橋のビーズショップを訪れていたことを思い出しました。
その中でも、ここ数年、スワロフスキーブームも手伝って、浅草橋を飛び出し、原宿などファッションエリアに出店をされている貴和製作所(KIWA)さんにはお世話になりましたね。
貴和製作所ホームページ
当時(99-00年ごろ)、私がバイヤーをつとめていたのは、アパレル専門店ではありましたが、お客さんの喜びそうなアクセサリーのネタを探しに、浅草橋の貴和さんはじめビーズショップに行っては、個人の若い女性のお客さんに交じって、法人割引をもらいながら、自社の店頭でもそのままアクセサリーとして売れそうな商品をまとめ買いしたり、あるいは服飾雑貨(バッグやベルトなど)のパーツにしたらかわいいであろう素材をサンプル購入して、そのまま浅草橋の服飾雑貨メーカーさんとの打ち合わせに持ち込んだりしたものです。
同社が、原宿キャットストリート(今は撤退済み)、ラフォーレ原宿に出店したころから、ビーズパーツ屋さんとは言え、ひとつの「ファッションストア」として認識されはじめたのではないかと思います。
続いて表参道ヒルズに「GIRLS END」というアパレルも含めた完成品のお店を出店された時は、びっくりしました。
その後、大阪梅田のヨドバシカメラ専門店街に世界観のある大型店を出店され、そのお客さんの入りと熱気を感じた時、少々胸が高鳴ったものでした。
昨年は、同じヨドバシカメラの専門店街ではありますが、手芸専門店ユザワヤの牙城、吉祥寺にも大型店を出店されていますね。
かわいいアクセサリーを自分で作るだけではなく、ケイタイ、ライター、ミラー、ニンテンドーDSなどのデコレーションもいまや「手芸」ではなく、「ファッション」の一部ではないでしょうか。
貴和製作所(KIWA)さんの今後の発展、楽しみにしています。
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April 18, 2008
今週の日経新聞、日経MJ、繊研新聞各紙に、レナウンが契約期限切れによりアメリカのJ.CREW(Jクルー)ブランド事業から撤退することに関する記事が掲載されていました。
レナウンの業績からして、一連の赤字事業からの撤退は致し方ないと思いますが、Jクルーに関しては少々、感慨深いものがあります。
レナウンが伊藤忠商事経由で92年にJクルーと日本における事業展開の契約を結んだ当時、Jクルーは、アメリカに出張する業界関係者にとっては、ある意味「憧れ」のひとつでありました。
Jクルーはアメリカの主要SCに数多く店舗を出店していますが、カタログ通販で名高いブランド。
日本の業界関係者は、そのカタログの美しさ、一品一品の写真撮りの上手さに魅了されて、参考にされた日本企業は数知れないと思います。
アメリカ出張土産に、Jクルーの店舗に行き、カタログを持ち帰るのが楽しみだった方も少なくないのではないかと思います。
GAP、バナナリパブリック、Jクルー、アバクロ・・・アメリカ出張に行った際は、サンプル購入や私服購入目的で必ず立ち寄ったものです。
そんな矢先、日本でJクルーをレナウンが展開することになり、同社が得意な百貨店卸から展開すると聞いた時、ちょっと複雑な思いがしたのを覚えています。
海外では一般生活者にダイレクトにコミュニケーションしているブランドが、日本に入って来ると、百貨店向けの「卸ビジネス」になってしまうんだなぁと。
その後、時代も変わり、日本において、ブランドが生活者と直接コミュニケーションすることは、当たり前のこととなりました。
レナウンのJクルーも現在では二十数店舗の直営店販売のみとなります。
流通が合理化され、ブランドが直接生活者に向かい合うその過程において、本来のブランドの持ち味を活かせず、日本から去っていったブランドも数知れないと思います。
Jクルーは今でもアメリカでは立派なSPAブランドですし、商社もアパレルも加害者ではありません。しかし、契約期限切れ後、Jクルーは他ブランドがそうしたようにジャパン社を設立して独自に事業をすることなく、日本から姿を消すことになります。
ビジネスにおいてタイミングってのは、とても重要なファクターだなぁと思います。
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April 05, 2008
4月4日の繊研新聞に、セレクトショップ大手のビームスがオリジナルステイショナリーを9日からセブンイレブンの8割程度の店、およびビームスの一部店舗で販売するとの記事が掲載されていました。
第1弾は、20アイテム、130万点、今秋には第2弾も予定されており、年間販売額は30億円になるようです。
セブンイレブンジャパンの関連プレスリリース
アイテムは、文具屋さんでおなじみの、ジャポニカの学習帳や、ゼブラのマッキー、共和のオーバンド(輪ゴム)などの完成された定番文具をベースにオリジナルメーカーに別注しているようです。
今回のコラボ(協業)のポイントは、実用的であるのはもちろん、ビームスのクリエイティブディレクターらが、生活者がこんなシーンで、こんな風に使って、職場や教室で周りの人たちと話題にしながら、楽しんでいる姿を想像しながら、ウイットに富んだ「ひねり」を利かせているのが特徴とのことです。
ブランド名を付した単純なライセンスグッズではなくて、どんなアイデアが施されているのかが楽しみですね。
各回限定数量販売のようなので、発売日には、うちの目の前のセブンを覗いてみようかな。
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March 26, 2008
3月26日の繊研新聞に、「ファッションセンターしまむら」を展開するしまむらが、従来、1000店舗を超える全店で統一だった品揃えを改め、店舗をヤングタイプ、ミセスタイプの2つに分類し、それぞれに対応した品揃えに2分する方針転換をしたことに関する記事が掲載されています。
これにより、店舗立地の客層のニーズに対応し、それぞれの店舗でのシェアを高めることが狙いとのことです。
「主婦の店」として全国のミセスに絶大の支持を受ける同社は、従来、
○気温の違いによる日本を南北に分けたての品揃えの差
○店舗の規模と販売力(販売効率)による商品投入量の差
はつけていたと認識しています。その上で、投入後の在庫調整は、商品コントローラーが物流とシステムインフラを利用し、店間移送と売価変更を駆使して、上手に行って来たわけですね。
これに対し、2000年以降、実用からファッションへ、ミセス向けに加え、ヤング・ティーンズに受け入れられる商品の充実を推し進めて来た同社。都心部立地への出店も相まって、店舗の客層の違いによる商品要望の違いが鮮明になって来たようで、今後の成長のために、全国統一MDを改め、まずは、ヤングが強くなった店舗と、従来通り、ミセスが強い店舗に2分し、初期品揃え、投入の精度を高めようという戦略のようです。
記事によると、この分類でいうところのヤング型店舗はすでに480-500店舗もあるそうですね。
チェーンストア理論の標準化を実践し、1000店舗を超えるまで、全国統一MDで成長してきたところもしまむらのすごさだと思いますが、今後、段階的に更に細かい客層分類を行ってマーケットのシェアを取りに来たら、いままでしまむらとは無関係と思っていた専門店も、うかうかしてはいられませんね。
先日、都心の駅ビルなどにも出店しているある成長中のSPA企業が、顧客が、ユニクロやしまむらと買い回り、実際、顧客を取られていることを認識して、商品戦略や価格戦略を見直しているという話を聞いて、現実を感じたものでした。
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【第12位】→stay (08.3.26現在)
関連エントリー-しまむらの店舗分類(ストアクラスター)
関連エントリー-十人五色
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March 20, 2008
3月19日の繊研新聞に、渋谷109(マルキュー)が、10代向けのイベントフロア、ブランドの再強化をしていることに関する記事が掲載されていました。
マルキューはもともと、中高生の「ギャルの聖地」として名を上げましたが、ここのところ、グラマラスカジュアル、お姉系ブーム、はたまた、06年に自ら行った改装によって、OL客層が増加、中高生が減少して、大人化して来たところ。
記事によると、渋谷109の顧客の平均年齢が毎年0.5~0.8歳づつ上昇しているそうで、館(やかた)は12年連続で増収を続けていますが、かつての勢いは落ちているとのこと。
こんな現象に対して、マルキューは、
○ミエル=クリシェナ(バロックジャパン)、ティティー&コー(プレシジョン)、リダーク(ギルド)など、7つのティーンズ向け新ブランドの順次導入。
○8階に「SBY(SHIBUYAの略)」という中高生がWiiで遊んだり、お化粧直ししたり、だべったりできるコミュニティースペースを開設
(←大賑わいです)。アンケートに答えて、化粧品サンプルがもらえるというのも彼女たちが喜びそうなしかけですね。
SBYについては、こちらが詳しいです→ シブヤ経済新聞 SHIBUYA109に新たな「遊び場」
など、春の改装からティーンズを再び呼び込む政策を打って話題になっています。
ココルルやJSGなど、従来のティーンズブランドが前年売上を大きく上回り、カジュアルのトレンドがかつてマルキューが得意だった中高生に受けるテイストに流れているのも手伝って、低年齢化で客単価は下がるかもしれませんが、客数アップで活性化をさせようという作戦ですね。
さすがマルキュー、そんな思い切った革新、殻を破り続ける姿勢に感心します。
春休み、原宿もティーンズであふれかえっています。
さて、今、しまむらのティーンズラインにハマッている小学校高学年の娘も、そろそろマルキューに連れて行って反応見てみようかな。
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【第12位】↑up (08.3.20現在)
関連エントリー-渋谷109、客層広げ地下2階を改装
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March 18, 2008
3月18日の日経新聞と繊研新聞に、丸井が現在取り壊し中の創業の地である同社中野店跡に、2010年再び同社店舗を中心とした施設として営業再開することに関する記事が掲載されていました。
丸井の関連ニュースリリース
丸井は、都心駅ビル、百貨店立地で勝負すべく、ここ数年で中商圏の店舗を思い切って閉鎖し、近郊ターミナル駅の物件は、Modiなど専門店集積業態に転換し、丸井業態を、なんば、有楽町、新宿など大商圏に集中投資をしている最中。
当初は、中野店もその政策の一環で、店舗ではなく、オフィスビルへの転換を計画していたはずでした(実は、個人的に、中野店はたま~に利用していたので、ちょっと残念に思っていたのですが)。
記事によると、
「駅前唯一の大型商業施設である『丸井』の役割を考慮するとともに、自治体ならびに地域の皆様のご要望にもお応えして、北側を地下1階・地上13階程度の『店舗とオフィスの複合ビル』として開発いたします。」
とのことです。
まあ、中野は、新宿とのバッティング、街柄、若干庶民的という側面はありますが、首都圏の中ではかなり人口が多い商圏なので、店舗としての見直しとなったのでしょうかね。
そんなちょっと丸井の中では、異質な立地ではありますが、同社創業の地、中野店がどんな店舗として生まれ変わるのか、ちょっと楽しみにしています。
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【第15位】↓down (08.3.18現在)
関連エントリー-丸井出店が熱くする都心百貨店改装ラッシュ
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March 11, 2008
3月10日の日経MJにセレブやモデルと協業した商品ラインで若い女性に人気のバッグブランド、サマンサタバサが今秋から中心価格帯を大幅に引き上げることに関する記事が掲載されていました。
記事によると、この一年3万5千円~6万円だった中心価格帯を6万~8万円と大幅に引き上げる模様です。
この価格戦略の裏付けとしては
○07年にそれまで3万円だった中心価格帯を3万5千円から6万円に上げ増収となったこと
○サラ・ジェシカ・パーカーなどのモデル起用で40代など従来よりも年齢の上の客層の取り組みに成功していること
○フェラガモやマーク・バイ・マーク・ジェイコブスのバッグデザインにも関与したケイティ・ヒリヤー氏を起用し、より上質高感度なものづくりが実現できるであろうということ
があるようです
記事が指摘されているようにこの新価格帯は手の届くラグジュアリーで成功しているコーチやルイヴィトンのネヴァーフルあたりとの競合になるわけですね。
これに対し、サマンサJPの寺田社長は価格帯は同じでも競合欧米ブランドは布製が多く、サマンサタバサは革製であるため自信はあるとのこと。
かつて寺田社長がインタビューに対し、将来は欧米バッグブランドと勝負したいとコメントしていたことを読んだ記憶があります。
これらのチャレンジ、一定の成果はありそうですが、一般的に、これだけのプライスライン変更は、客数減、既存顧客の離脱のリスクがあると思います。
これまで同ブランドを支持してくれた層もしっかりおさえながら、新しいプライスラインの品揃え、クオリティアップに期待したいところです。
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【第9位】↓down (08.3.11現在)
関連エントリー-ブランドビジネスの常識を覆す、コーチ
関連エントリー-手の届くラグジュアリー、コーチの日本戦略
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December 02, 2007
12月1日の繊研新聞の1面、販売前線にマルキュー系ブランドの横綱、ジャパンイマジネーションのセシルマクビーの特集記事がありました。
90年のスタート、96年の渋谷マルキューでのブレイク以来、急な多店舗化をはからず、着実に既存店の効率を高めながら43店舗、200億円規模となったセシルマクビーが、今秋に入って行った2つのチャレンジに関して、同社幹部のインタビューをまじえながらまとめてあります。
ひとつは、銀座プランタンに出店した「セシルマクビーギンザ」、もうひとつは伊勢丹新宿とウエッブに限定した「セシルリンク」です。
もともとマルキューに象徴されるようにヤングブランドとして知名度を上げたセシルですが、市場飽和点に迫り、「入門ブランド」としてマス化の域に達しつつある同社が、危機感を感じて打った手が
OL向けの前者と、女子大生向けの後者なわけです。
OL向けの「セシルマクビーギンザ」は同じ品揃えで客単価が既存セシルの10,000円が13,000円となり、百貨店女子大生向けの「セシルリンク」の方は、一品単価を1.3-1.5倍とした特別企画商品でのチャレンジを行い、前者は、プランタンで、9月14日のオープン以来フロア1の売り上げをキープ、後者は、12日間で2050万円という順調な滑り出しの模様です。
ヤングブランドとは言え、さすが、知名度抜群の同ブランドは「セシルにも自分が着られるものがある」という新規顧客の評価を受けた、と手ごたえを感じているとのこと。
この、同じ品揃えで1.3倍の客単価、1.3倍の一品単価企画の狙いはさすがだな、と思いましたね。
今後は、ヤング向けを核に、OL向け、百貨店向けの3つの柱を育成してゆくとのこと。
これまで通り、ひとつひとつ手ごたえを確かめながら、ブランドを磨き上げてきた同社の今後の展開を楽しみにしています。
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【第8位】→stay (07.12.02現在)
【お知らせ】12月7日(金)大阪、当ブログ執筆者taka saitoが講師を務めるファッションビジネスセミナー
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関連エントリー-「ステイヤング」需要を逃すな
関連エントリー-伊勢丹がセシルマクビー限定コレクションを販売
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November 27, 2007
11月27日の繊研新聞の「告知板」に大手アパレルのワールドが新しいショップデザインのアイデアを公募する「ワールドスペースクリエイターズアワード2008」の広告が出ていました。
アパレル業界で、Tシャツのグラフィックや商品のデザインを公募する企画は、多くの企業で行われていますが、業態コンセプトの基幹要素となる店舗デザインなど店舗の世界観、ビジュアルに関するものは、あまり聞かれません。
同社は、3年前にこのスペースクリエイターアワードをスタートし、毎年数百の応募があり、実際、全国のSC各所で入選者のアイデアが実現しているとのことです。
WORLD Space Creators Awards 2008について
業界の中でも、ワールドは、新業態の開発にもっとも積極的な会社の一つであることはだれもが認めるところだと思います。
受け入れる側の商業施設開発社が新業態好きという背景もあると思いますが、フラクサス、スタイルジャムのような大型新業態集積インキュベーション事業始め、次世代事業開発への投資を惜しまない同社が、次はどんな新業態を立ち上げるのかは、毎シーズンの業界関心事のひとつでありましょう。
そのためのアイデアのソースとしてのプロ、学生に間口を広げた本企画は、とても納得がいくものです。
ところで、ファッションストアのショップデザインを見ているといつも思うことがあります。
多店化を前提としたファッションビジネスにおいて、店舗の内装は、標準化が前提になっているものです。
つまり、どこのそのお店に行っても同じ看板、同じ内装・・・・
その理由は、生活者からの認知度を高めることであったり、本部商品業務の効率化であったり、店舗デザイン、内装費の経費削減であったりいろいろです。
しかしながら、その一方で、業界には、業態の価格帯にもよりますが、ある店舗数を越えると、生活者に飽きられるという飽和点なるものもあります。
この議論をしていると、いつも頭に浮かぶのが、異業種ではありますが、私も大好きな「紅虎餃子房」を展開する際コーポレーションです。
同社は、日本全国に複数業態をチェーン展開していますが、同じ屋号の業態であっても、1つとして同じ店舗内装は作らないというポリシーを持っています。
内装はすべて違うけれど、看板を見なくても、「紅虎だ」と一目でわかる共通点、肌で感じる何か、を持っていると思います。そんな世界観の違いを楽しみつつ、いつもやみつき餃子と黒胡麻坦々麺を頼んでしまう私。
ちなみに際コーポレーションは飲食業として有名ですが、オリジンは古着ミックスセレクトショップです。
いまやどこのショッピングセンターに行っても、同じ顔ぶれの勝ち組企業で固められた店舗構成。
「紅虎」のような考え方のファッションチェーンストアは出てこないものかな、と思います。
生活者は何か新しい買い物体験を欲しながら、とは言え安心できる品揃えを求めているのではないかと思います。
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November 14, 2007
11月12日付のユナイテッドアローズ(UA)のニュースリリースを受けて、13日の繊研新聞、14日の日経MJに同社がこれまでチャレンジして来た新業態を整理、統合、再編することにより、主力業態を強化することに関する記事が掲載されています。
UAニュースリリース
ファッションリテイラーは、時として、基幹業態がマーケットの飽和に近づくと、次の柱、将来の種まきとして、既存業界が攻めきれていない、「真空マーケット」に対して、いわゆる「新業態」を立ち上げますが、ここのところ、厳しいマーケット環境もあってか、なかなかうまく行っているという話を聞かないのが正直なところです。
特に、
基幹業態から派生させて、より高い感性にチャレンジしたもの
について、既に確立された既存ブランドの事業買収を除いては、残念ながら、成功事例を見つけることが難しいといわざるをえません。
「文化は高いところから低いところに流れる」といわれるように、ファッションマーケットにおいても、マーケットのヒエラルキーの下(ヴォリュームマーケット)から上(トレンドマーケット)を狙った時のハードルは、極めて高いと言えます。
その理由は、
・基幹業態で成功体験をもつ人の感性に任せようとする「ムリ」や、
・顧客の認知度が低い上に、
・価格が高くなれば、商品回転が落ちる
のは、当然で、
・既存業態と比較して、「売れない!」と、我慢ができない、
というのが、企業のエゴであり、生活者が突きつける現実でありましょう。
このような例は、業界に枚挙にいとまがありません。
逆に、トレンドマーケットの感性をもって、ミッドトレンドマーケットやヴォリュームマーケットを狙った新業態には、いくつも成功事例があると言えます。
今回話題になった UAのグリーンレーベルリラクシング(GLR)はもともとそうですし、我慢に耐えたポイントのグローバルワーク、クロスカンパニーのイーハイフン・グリーンパークスあたりがその好例でしょう。
但し、ヴォリュームマーケットのユニクロがさらにチープなg.u.を展開したことは、また違った意味で日本のマーケットを読み違ったということが言えるかもしれませんが・・・
とにかく、目の肥えた生活者は、今、感性が高く、値段がこなれているという、業界の非常識?を求めています。
欧州ファストファッションはまさにそれに応えたものですし、来年、彼らの本格上陸の臨戦態勢を迎えるにあたっては、各企業に真剣勝負が求められることになるわけです。
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November 10, 2007
11月10日の日経新聞、繊研新聞に、ワコールHDがすでに49%の株式を取得して持分法適用子会社にしていたピーチジョン(PJ)の野口社長が保有する残りの51%の株式を、株式交換にて取得し、完全子会社化するとのことに関する記事が掲載されています。
これにより、ピーチジョンはワコールホールディングスの100%子会社、野口美佳社長は、ワコールHDの株式の4.55%を保有する第4位株主になるとのことです。野口社長が手にするワコールHDの株式価値は、9日の終値で87億円規模。野口社長含めPJの経営陣は引き続き続投するとのことです。
記事を読む限り、ピーチジョンのブランド価値含めたソフト面を高く評価しながら、生産、流通、販路開発といったハード面の主導権を完全に掌握し、グループのインフラと共有し、効率化をはかろうという目論見のようです。
この記事に先駆けて、11月5日の繊研新聞に、ピーチジョンが、伊勢丹本店に「ガールズ・フロム・グッド・ファミリー」という名のランジェリー&ルームアイテムのセレクトコーナー的なインショップで、出店することに関する記事が掲載されておりました。
カタログ通販とマルキューやルミネなどファッションビル中心だったPJもワコールのサポートでいよいよ百貨店進出か、と思っておりましたが、10日の日経の記事によると、百貨店のみならず、GMSへも出店する計画のようですね。
ワコールの傘下に入る前のPJの課題は、確かに品質とデリバリー体制だったと思いますが、完全子会社化で生活者満足のためのインフラ強化のスピードアップをはかるのはよいのですが、変におとなしくなったり、拡販し過ぎて陳腐化してしまうのももったいないブランドだと思います。
長く続いたワコール、トリンプの2大巨頭寡占の業界に、PJは、アパレルとランジェリーの垣根を崩す革新的で大胆な存在として一石を投じたと私は評価していました。
ちょうど今週、多くの方が、都内JR山手線などの中でPJのホリデーラインの車内広告を目にしたと思いますが、野口社長の気迫を感じる、とても素敵で魅力的なプロモーションではありませんか。
しかしながら、ワコールHDも今回の決算で、さきに取得したPJの株式評価損を計上した模様。投資を回収しなければならない焦りも、公開企業の宿命でありましょう。
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関連エントリー-ピーチ・ジョン(PJ)が贈る最強の谷間
関連エントリー-ワコールHDがピーチジョン(PJ)と資本業務提携
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October 14, 2007
今週末は、各紙11日に発表された、ファーストリテイリングの2期ぶりの営業減益となった決算報告の記事を大きく取り上げていましたね。
2010年グループ年商1兆円に向けて、基幹の国内ユニクロ事業の伸び悩み、M&A、海外事業と課題が山積み、フリースブーム時代を支えた立役者最後のひとり、堂前取締役の退任などなど・・・・記事を読む限り、いままでの決算発表の中でもちょっと安定さを欠く感じを受ける内容だったようですね。
さて、そんなユニクロさんの店頭は数か所、定点観測をさせていただいていますが、単品の品質はよくなったなぁと感心させられることも少なくない一方、最近、ちょっと心配なのは、
『2007年、今年もユニクロは本気でカシミヤに取組みます』
という5年目を迎えるカシミヤの打ち出しです。
ひとつは・・・
カシミヤ100%で5900-9900円の価格はお買い得なのは間違いないと思いますが、ユニクロの店頭をこういった高価格帯商品であそこまで「本気」に埋め尽くしてしまっていいのだろうか?おっと、ユニクロってこんな高いお店だったっけ?とお客さんに勘違いされやしないかと、心配してしまいました。
もうひとつは・・・
その後方に置いてある、イタリアのエクストラファインメリノ(ウール100%)の1990-2990円の商品ですが、ものすごく素晴らしく、いい素材で、この価格はとても価値のある商品だと思いました。
さすがユニクロ。メンズもレディース並にバリエーション増やしてくれないかな、とこの秋冬、買いたい商品群のひとつであります。
しかしながら、残念ながら、私には、このエクストラファインメリノ1990円とカシミヤ8990円を比べていて、このふたつのセーターがなぜユニクロにおいて7000円もの違いがあるのか、それぞれの価格差と価値の違いが明確に説明ができませんでした。「う~ん、カシミヤだから、特別なんだろう」という理由を除いては。
以前、海外アパレル生産をやっていたころの話ですが、確かに、カシミヤ素材だけは、希少性ゆえ、特別だったと記憶しています。原毛は、同じクオリティであれば、量発注でも値下げが効かない、どう転んでも、目方(グラム)あたりいくら、と相場が決まっていたものです。貴金属みたいに。そして、原料が高価ですから、スコットランド製なんかも扱いましたが、工賃の比較的安い中国製では特に、製造原価込の商品の目付(めつけ;=目方)で中国からの輸出価格(C&F)が決定されていたものでした。
独自の原料調達ルート、大量生産(撚糸・染色・編みたて・縫製段階)、中間流通カットで、ユニクロだからこそ実現できたカシミヤの価格。おそらく期間限定値下価格も計画されているでしょうから、更にすごいことなのだと思います。
商品自体はもちろんフツウのカシミヤ商品としては、悪い商品ではありません。しかし、これまでのユニクロなりの商品の向上力、完成度という点では、途上であり、そういう点においては脇役かもしれませんが、エクストラファインメリノの商品の方が上のような気がします。だから、このふたつを並べて売ってしまうと、今期は、ちょっとつらいかな、と感じてしまうんです。
それだけカシミヤって簡単ではないアイテムなんでしょうね。
果たして目の肥えた生活者の反応、審判はいかに。
これまでの同社の毎年の商品向上の実力・実績をみると、いつの日か、唸るようなクオリティのカシミヤ、仕上げてくれるんではないか、と楽しみにしながら・・・
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関連エントリー-ユニクロのジーンズの進化に感心
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September 11, 2007
9月11日の繊研新聞によると、伊勢丹本店2階で、9月14日から期間限定でセシルマクビーとのコラボコレクション「セシルリンク・バイ・セシルマクビー」を発売するとのことです。
この企画は、大手アパレルの赤文字系ブランドでOL層までは取り込めている伊勢丹が、女子大生を狙って、同社の意向を踏まえて、アクセサリーtinkpinkデザイナーや読者モデルで人気の福王寺彩野さんをアドバイザーに、セシルマクビーのジャパンイマジネーション社が企画生産に携わって行う実験的なプロジェクトとのことです。
気になる価格帯ですが、伊勢丹二階からすれば3割安、セシルのプロパーラインからすれば逆に3割高くらいでしょうか?9月14日から12日間の店頭販売、Webでは1カ月の期間限定販売とのことです。
さすが伊勢丹、興味深いゲリラ的なイベントをしますね。
正直、売上だけを考えたら百貨店も本音はセシルマクビーを導入したいところだと思いますが、そのまま導入したら、価格やクオリティ面で売場が乱れ、大手アパレルからの反発も?そんな懸念は否めないと思います。
なるほど、伊勢丹の「品格」と「やんちゃ性」の折衷案?核ブランド、セシルマクビーの次のステージを狙ったジャパンイマジネーションとの思惑が一致したコラボと言えそうです。
記事によると、結果によっては、その後も共同企画があり得るとのことで、行く末は、マルキューブランドの大御所が百貨店出店?の道も開かれるかも・・・
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August 24, 2007
8月23日の日経新聞に、ナショナルブランドジーンズ大手が高額品を強化することに関する記事が掲載されています。
ひとつは、リーバイス・ストラウス・ジャパンが9月から1万円以上の男性向け商品124品目(男性向け品目の半数にあたるとのこと)について、従来価格から500-1000円の値上げをすることに関して、もうひとつは、ビッグジョンが今秋から米高級ジーンズ三ブランドの独占販売を始めることに関しての記事です。
ブランド品の輸入代理店を始めるビッグジョンのニュースはさておき、リーバイスの高額ジーンズの値上げは業界でも議論を呼ぶところだと思います。
このニュースに関しては、すでにファッション系屈指の人気ブログ ”Elastic”さんが取り上げてらっしゃいますので、そちらの方も是非お読みください。
Elastic 「リーバイスが値上げ」
日経の記事によると、リーバイス社は、「ジーンズ市場は価格の二極化が進んでおり『高価格帯では価格の高さがブランド価値を高める傾向がある』(同社)と判断した。同社は2001年9月にも定番商品を値上げし、売り上げ増につなげた経験がある」とのことです。
確かに2001年当時、同社がプレミアムジーンズブームを予見した値上げで成功を収めたのは事実だと思います。(それによりリーバイスジャパンを建て直したマリアさんは、ああ、いまやスターバックスジャパンの社長でご活躍中)
しかしながら今、プレミアムジーンズはダウントレンドですね。
今年は、ジーンズチェーン店、専門店とも、高額ジーンズが前年ほど売れずに苦戦している最中、点数が売れなければ単価を上げて売上額で取るというのは少々企業側の論理、と言われても致し方ないかもしれません。
ここ最近、当ブログでは、盛んにユニクロのジーンズを評価しています。同社の3990円、4990円のジーンズは、ナショナルブランドの8000円前後のジーンズに劣らないクオリティに達しつつあると。
この追い上げは結構、深刻だと思いますよ。
であれば、ナショナルブランド各社には、高価格帯を値上げするより、むしろ顧客に支持され、点数を売っていて得意なはずの8000円―10000円の商品のクオリティアップをアピールして頂きたいところですね。
そして、生活者に「さすが、やっぱりユニクロとは違うよな」、と唸らせるモノを・・・期待したいと思います。
by 502モデルのヘビーユーザー
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関連エントリー-ユニクロが2990円のジーンズ販売を中止して、3990円・4990円に絞り込む
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August 19, 2007
アパレルリテーラーに始まり、今、アパレルメーカーにおいても服飾雑貨部門の売上が伸びているようです。
今回のエントリーを書くきっかけになったのは、8月14日の繊研新聞の「流通レーダー」で、三陽商会が服飾雑貨の専門部隊を強化して、全社売上中の服飾雑貨比率が9.3%、年商126億円(06年12月期)になった舞台裏を中心に記事が構成され、大手アパレル各社の服飾雑貨の伸び、構成比の高まりを取り上げています。ワールドの構成比の高さは、専門業態もあるくらいで、もともと有名ですし(売上構成比22.2%)、オンワード樫山も確か、15%くらいを目指して強化中と聞いた記憶があります。
服飾雑貨とは、帽子、バッグ、ベルト、アクセサリー、靴などアパレル(服)以外のファッション身の回り品全般を指し、実用品から脱皮して、今や、アパレル専門店の店頭において個性とコーディネートを演出する上で無くてはならないアイテムであることは言うまでもありません。
実は、私のファッションリテーラーでのキャリアのスタートは、8年前、アパレル専門店の服飾雑貨と靴のバイヤーでして、当時、服飾雑貨は、「小物」と呼ばれ、まだレジ周りの脇役に過ぎませんでした。各社のバイヤーを見渡してもバイヤー見習いのような人がやっていたと思います。
しかしながら、メインのアパレルにヒット商品がないと、何かと店頭の鮮度や集客に期待される部門になり、一方、アパレル部門ほど社内の制約がうるさくなかったもので、自由に変化対応ができ、全売上の構成比も10%から始まって15%くらいまで伸ばせたものでした。
昔話はさておき、今、アパレル専門店において非アパレルアイテム、服飾雑貨の売上構成比は、15%~20%くらいにはなっているのではないでしょうか?そうすると、店頭で顧客の目先を変えることのできるくらいの影響力は十分あり、役目も重要ということになるでしょう。
ここに来てアパレルメーカーにおいても服飾雑貨部門の強化がされている背景を考えてみると、従来は・・・
・アパレル(服)が十分売れていたため、単価も低く、細かい服飾雑貨は二の次であった
・生産工場が違う、素材・附属手配が面倒、生産リードタイムが違うなど、生産背景の違いや参入障壁(関税割り当て=TQなど)の存在から、中小の専業メーカーまたは問屋任せにしていた
・そういった専業メーカーにブランドのライセンスを与え、自らは企画生産をせず、在庫リスクを張らず、ライセンス収入だけ得られればよい、と考えていた。
のではないかと思います。
それに対して、最近では・・・
○生活者がアパレルだけでなく、服飾雑貨も含めてコーディネート、アクセントをつけるのがあたりまえになってきた。
○アパレルメーカーが、SPA化を目指し、店頭(直営店)を持ち、そんな生活者、マーケットの変化に敏感になってきた。
○服飾雑貨の店頭での重要性、まだアパレルほど成熟しておらず、過当競争になっていないビジネスのうまみに気がつき始めた。
○専業メーカー、問屋にライセンスの名の下に、名前だけ使われて、イメージが少し違う商品を違う売場で別々に売られるよりも、直営店を持つことで、統一イメージ、コーディネートで販売すべきと考えるようになった。
といった環境の変化があるのではないでしょうか?
このような業界の流れの中で、特に単価の高い、バッグと靴あたりから従来の専業メーカーとアパレルメーカーの競争が始まっているようです。どちらに軍配が上がっても、切磋琢磨の中で、目の肥えた生活者のメガネにかなう感覚の服飾雑貨商品がマーケットに増えることを楽しみにしたいと思います。
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August 11, 2007
今週の月曜日の記事になりますが、8月6日付日経MJに日本チェーンストア協会40周年シンポジウムでのホームファッション ニトリ、似鳥社長のコメントから。
「家具業界は比較的店舗過剰ではないものの、イケアの店舗の拡大など2010年代は本当の競争になる」
「家具だけでなく、家の中の装飾すべてとコーディネートする『ホームファッション』を強化したい。人口5万-10万人くらいでも成り立つような小型店舗も将来開発したい」
このコメントと関連して、流通専門誌「激流」9月号に、ニトリの小型新業態構想に関する記事が掲載されていました。
どんなタイプの小型店舗か興味深く読ませていただいたところ・・・
1500-2500坪級のこれまでのニトリの既存店に対し、300坪と小さく、家具を品揃えせず、比較的商品回転の速い「気軽に着替える」ホームファッションに特化した1店舗 年商3億円のフォーマット。立地は、今後、出店加速が予想される超大型店舗(船橋と港北はそれぞれ1万2000坪)のイケア、既存のフルラインのニトリ、のスキマを埋める、ファッションセンターしまむら、西松屋、家電量販店がありそうな立地やNSC(近隣型SC)のテナントとして出店することも想定しているようです。現在150店舗程度の同社は2022年、国内1000店舗構想をもっていますが、その暁には、7割をその小型フォーマットで実現することを想定しているようです。
「気軽に着替える」ホームファッションに特化した提案って、地方の小商圏への出店もよいですが、むしろ、ニトリのおかげでホームファッションの文化が定着しつつある地方よりも、大手がそれほど手をつけていない都心の方こそが、真空マーケットなのではないか、と思えてなりません。だって、日本の人口の半分くらいが東京首都圏、関西圏、名古屋圏に集中しているんですからね。
私は、家具、インテリア業界のファストファッションの代表格としてのイケアにも注目していますが、イケアのデータを見ているとちょっと恐ろしいことに気がつきます。
世界35カ国、257店舗のイケアの一店舗あたりの年商は、世界全店の平均で100億円です。そのスケールの大きさ。彼らは、きっと出店するからには、それくらい売らなければ意味がないと考えているのではないでしょうか?
業界大手のニトリの年商は1891億円(07年2月決算)ですが、業界の中堅以上の規模であるアクタスの年商が150億円ですので、売上は非公開ではありますが、イケアが船橋と港北、たった2店舗出しただけでも、すでにアクタス1社を上回るビジネスユニットが業界に出現した計算になります。
生活者に対して、家具、ホームファッションの新しい概念を創造するイケア。そして出店による業界へのインパクトの大きさ・・・
2010年、業界地図はどのように変わっているのでしょうか?
イケア、ホームファッション業界にご興味のある方、イケア創業者のイングヴァル・カンプラード氏の起業家精神がよくわかる書籍をご紹介しておきます。よろしかったらお読みください。
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関連エントリー-IKEA(イケア)が日本のホームファッション業界を変える?
関連エントリー-IKEA(イケア)を迎え撃つニトリの品質管理改革
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July 17, 2007
7月17日の繊研新聞に繊維専門商社、八木通商の欧州中小アパレルメーカーに対する投資、事業支援に関する記事が掲載されていました。
同社はイタリアなど欧州の高品質服地素材の輸入商社の老舗で、私も昔はよく国内アパレル生産用に生地を買わせて頂きお世話になりましたが、最近は服地に限らずアパレルファクトリーブランドの日本輸入代理店としても確固とした地位を占めている模様です。
八木通商ホームページ
セレクトショップでおなじみのメンズパンツのGTA、アウトドアのモンクレールは同社が日本代理店であり、最近ではコーティングのコートでお馴染みの英マッキントッシュの株式を買い増しして、出資比率85%として連結子会社化するなど、有名セレクトショップが軒並み品揃えをする人気の欧州クラシックブランドのバックにはいつも八木通ありっていう印象があります。
記事によると同社は現在、欧州約20社の株式未公開メーカーに株式投資をしており、そのうち半数はすでに出資比率50%を越えているとのこと。
同社は今後も、ブランド力やハンドクラフトの技術はありながらユーロ高で資金繰りに悩む欧州ファクトリー系ブランドに対し、プライベートイクイティとして出資、事業育成し、日本への輸入のみならず、ネットワークを利用して中国などでの技術供与による生産、アメリカ向け輸出も支援して株式価値を高めて行こうという考えのようです。
欧州の老舗ファクトリーブランドに日本の会社が出資というと、当の欧州の投資会社はそんなブランドに興味ないのか?とか、逆に日本の会社が、自国日本のメーカー支援を差し置いて、欧州へ出資か?などと、ちょっとうがった見方もされるかもしれません。
しかしながら、雑誌「MONO」「Begin」に出てきそうな「うんちく付きファクトリーブランド」の価値を世界で一番評価するのは自国の人よりも、実は日本の生活者なのではないかと思ったりもします。
繊維関連商社の中では、小粒ながらしっかりとインターナショナルに、先見の明を持って行動されている同社の動きも見逃せません。
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関連エントリー-日本の「匠(たくみ)」の火を絶やさないために
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July 11, 2007
7月11日の日経新聞によると、SBIホールディングスが子会社を通じて子供服大手ナルミヤ・インターナショナルの再建のために、創業家の賛同を得た友好的なTOBによる買収をすることを発表したとのことです。
同社は33.33%から上限66.65%の株式取得後、ユニクロOBによって設立された企業再建支援会社リヴァンプに6.5%の株式を譲渡し同社の経営再建をゆだねるとのことです。
ナルミヤインターナショナルは、ご存じ小学校高学年、当時ニコラ世代と呼ばれた層をターゲットにニッチ(すきま)アパレルマーケットで成功し、上場を果たしましたが、多くの量販系アパレルなどに容易に追随され、上場後は計画の下方修正を何度か繰り返し、残念ながら業界の中でも安易に上場してはいけない事例の筆頭にされていました。
創業の成宮社長の息子さんが子供服のブランドセレクトショップ事業でスピンアウトされ、百貨店卸が中心の会社を今後どのような形で再建されるか注目されていたところでした。
リヴァンプの下、ショッピングセンターなどを中心に出店に取り組むとのことです。
同じく7月11日の繊研新聞に、ダイエーやアクタスなどの再建に出資した投資ファンド、アドバンテッジ・パートナーズ(AP)による渋谷109(マルキュー)系でおなじみのジョー・インターナショナルのアパレル事業買収に関する記事も掲載されています。
ジョーインターは、JiMaxx、リップサービス、メンズのラガスなどマルキュー系ファッションビル・フロアーなどを中心に約50億円の年商のヤングカジュアルSPAですが、こちらの案件は、ジョー・インター社の人財を活用し、経営管理のプロファッショナルを送り込んで、3年で基盤を整備し、5年で上場を目指すとのことです。
アパレル企業または事業を日本の大手投資ファンドが買収する案件が同日の新聞に掲載されたのはあまり記憶にありません。
一般的にファッションアパレルは流行り廃りが激しく、ブランドは寿命が短くリスクが高いと考えられますが、海外ではプロの経営者と2人3脚による息の長い経営も少なくありません。
最近は、投資ファンドにとっても、うまく舵をとれば、成功のリターンも多いと映るのかもしれません。実際、前者は子供服マーケットにおけるブランド資産、後者は、今のところ人海戦術かもしれませんが、マルキューで鍛えられた世界最速の企画~生産~販売のオペレーションをささえるノウハウ、人財が存在するのではないかと思います。
これらかけがえのない業界の資産を、しっかり可視化、評価して、活かすか殺すか?「プロの経営」が問われる仕事だと思います。
今後、日本でも投資ファンドや商社によるファッション業界の確固としたビジネスモデルづくりの投資案件が増え、業界が活性化することを期待したいと思います。
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July 10, 2007
リミテッドブランズ(Limited Brands)社プレスリリース、各アメリカインターネットメディアによると、世界4大ファッションSPAの一角、リミテッド社は、同社が1963年に創業した際のレディースアパレル業態であるリミテッドストアの75%の株式を投資ファンドSun Capital Partnersに売却し、実質ファッションアパレルビジネスから撤退し、インティメイトアパレル(ランジェリー)ビジネスとパーソナルケアビジネスに集中するとのこと。
Bloomberg.com
前回のExpress業態の2/3売却で約734億円を手にすることが決まったのと逆に、今回のLimitedStoreの売却は、なんとNo Cash Deal、締めて税引き後、51億円のロスになるというから驚き。
それだけグループを身軽にして成長性を期待できるランジェリーとパーソナルケアビジネスにフォーカスするという創業者レス・ウエックスナー会長の割り切りに脱帽します。
リミテッドストアは、20世紀のファッションアパレルSPAのお手本として、ユニクロはじめ多くのチェーンストアが参考にしたビジネスモデルで、私もいろいろ勉強させていただいたので、ひとつの歴史の転換期を感じる方も少なくないのではないでしょか?
そして、今、ファッションアパレルビジネスに携わっている方でも、将来は急速に変化しつつある、生活者を取り巻くファッションマーケットの環境を考えた時に、何年か後に、ウエックスナー会長と同じ判断を迫られる時がくるかもしれない、という現実を受け止めるべきではないかと思ったものです。
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関連エントリー-米リミテッドブランズがアパレル事業を売却?
関連エントリー-「アパレルSPA(製造小売業)原論」とも呼べる書籍
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July 07, 2007
この春夏、H&Mのマドンナやカイリーミノーグ、TOPSHOPのケイトモスのセレブとのコラボコレクションが両社の売上アップに大いに貢献し、大成功だったとのこと。
日本でもサマンサタバサなどいくつかのファッション企業がセレブ・コラボコレクションに取り組んでいます。
そんな中、ファストファッション御三家の一角、ZARAのインデイテックス社はどんなことを考えて、どんな対応をするのかに興味を持って海外ニュースをチェックしていたら、こんな記事がありました。
通信社のロイターニュースの記事です
Celebrity fashion? No thanks, we're Zara.
ロイターのインタビュー中、H&Mやトップショップのセレブコラボについて問われての役員クラスの方のコメントですが、
"It's all about speed" (われわれのビジネスにおいては)スピードがすべて。
"Celebrities may work for other brands,not for us" セレブコレクションが効き目のあるブランドもあるだろうが、うちは違う。
記事中の専門家のコメントを交えて解説すると、
○セレブとのコラボコレクションは、本来のファッションビジネスの要である、デザインそのもの、クオリティ、スピードの「代用的」なものであって、スポーツ選手に例えていうと、ステロイド服用のドーピング行為、あるいは一度使ったら使い続けなければならない麻薬のようなもの。
○他のファッションリテーラーが敵わないスピードオペレーションを誇るZARAにとっては、その必要はない。
以前からブログで紹介してきましたが、ZARAは、スピードを重視するため、染工場から集中物流センターまでの垂直的グループ内オペレーション、世界60カ国以上に展開する現在も、生産の50%はスペイン国内で行っています。
コスト低減を求めて、中国などアジア生産を高めるライバル企業に対して、それよりスピードが大事と、スペインおよび地中海沿岸地域で生産のほとんどを行い、地球の裏側の店舗へも72時間以内に空輸するインフラが同社の強み。
日本の事例でもそうですが、有名人をコラボや広告に起用すると、瞬発的に売上は上がりますが、当然のことながら、翌年の既存店売上前年対比のハードルも上げることになり、そのハードルを上回ろうとすると、前年より過激な広告宣伝投資も必要となるのが常。それにより翌年以降、苦戦を強いられた話は枚挙にいとまがありません。実際、この行為は、麻薬と言っても言い過ぎではないかもしれませんね。
H&Mもトップショップもそういった意味で、来年どんなパートナーを選ぶのか?中期的に見て、セレブ積極活用派と否定派どちらに軍配が上るかも興味深いところです。
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July 03, 2007
今日のタイトルは、高田馬場駅の改札口に張り巡らされた白人モデルを起用したモノトーンの「ファッションセンターしまむら」オープン告知ポスターのキャッチコピーです。モノトーンに赤文字を使っているところはなんかH&Mっぽいですね(笑)
昨日の夕方、仕事の合間に先週オープンしたファッションセンターしまむら高田馬場店を覗いて来ました。
売上状況は1ヶ月くらい経過しないと新聞紙上で話題にならないと思いますが、私が見た感想としては、順調な滑り出しをされているのではないでしょうか。
売場面積180坪は郊外のしまむらから比べると半分ですが、都心部のアパレルストアとしては十分大型店。
二階の店舗に平日の夜6時半から7時に店内に平均約120人の客数がおり、同時間の一階と地下一階をあわせた大丸ピーコックの客数を上回り、ヤング向け品揃えを強化したこともあって、食品売場よりも1~2世代若い、ハニーズやジーンズメイトにいそうな客層を中心にしまむら得意の主婦層がミックスされているところは同社の狙い通りではないでしょうか?
やはり人口が多く、流動客数が多い立地ではターゲットの絶対客数も多いという訳ですね。
いつものようにお買い物をしているお客さんの声に耳をすましてみると、
○かつて田舎でよく利用されていて、ようやく東京に来てくれたか、という待望の声
○すでに週末あたりに買い物をされた方が友人を連れてきて、安さを説明している会話
○得体の知れないバーゲン会場に出くわし、安さの割りに悪くないじゃないと興奮して数点の商品を抱き抱えながら話す声
レジを5台中3台開け、出口での30分カウントでは退店客数中、同社の藤色のプラスチックショッピングバッグを持って出る客数を数えたところ買上率は40%超と推測。
あわせて本部からこられたと思われる方々の余裕の笑顔を見てまずまずの売上と想像しました。
帰るお客さんを見て気になったことは、ほとんどの人が階段を降りながらショッピングバッグをぺしゃんこにして折り畳んで持参のバッグに詰め込んでいたことです。
変な考えが頭をよぎりました。しまむらは都心店舗向けにお客さんが誇らしげに持って歩くショッピングバッグのデザインはしないのか、と。
いやいや、バカを言え、この会社はそんな見栄や自己満足でなく、ストイックにコストコントロールができるからこそ、生活者にこれだけ安い商品を提供できるのだ、と自己完結しながら帰路に着きました。
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関連エントリー-しまむらが山手線の内側に出店
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May 29, 2007
5月29日の日経新聞によるとファッションセンターしまむらが6月末に大丸ピーコック高田馬場店二階に約150坪(←30日の繊研新聞によると180坪の模様)の売場面積で出店するとのことです。
この新店はしまむらの標準店舗の半分の店舗面積となるため、またこのあたりにたくさんいる学生客層を想定して、子供服と日用雑貨は置かず、ファッション性のあるヤング~ミセスのアパレルなどに絞り込んでの品揃えになるとのことです。
しまむらは1000店舗突破を契機にこれまでほとんど出店して来なかった東京首都圏への出店を宣言し、先だってオープンした葛西地区の店舗はすこぶる好調と聞きます。
今回のような都心スーパーの二階、死に体となった実用衣料、肌着売場といった立地であれば23区内にもたくさんありそうですね。
ファッションセンターしまむらの都心型新フォーマットとして、首都圏攻略の試金石になりそうで楽しみです。
さて、H&Mを長年ベンチマークしてきた「しまむら」。来年の本家H&Mの来日までに東京でどれくらい出店できるか、はたまた、ファッション性を高められるか。 原宿で米GAPの「テコ」を上手に利用してブームを引き起こしたユニクロと同じ原理をうまく享受できる日本のファッション企業は、もしかしたら「しまむら」かもしれません。
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関連エントリー-しまむら都心型店舗が月商1億円を売り上げた
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May 19, 2007
5月19日の繊研新聞に横浜、港北地区に4店舗のセレクトショップを展開する「青子(あおこ)」に関する特集記事が掲載されていました。
お店自身の個性的な存在感、有名人のスタイリストも手がけるという飯田スザンナ青子社長のキャラクターから、地域密着型の小さな規模の店舗ながら、メディア掲載も少なくなく、先ごろ、話題の「ららぽーと横浜」への出店も果たし、業界でもさらに注目されておりました。
記事を読んで、あらめてホームページや青子社長のブログを拝見しましたが、販売スタッフとお客さんの笑顔、歓声が聞こえてくるような気がして、関心しながら、とても楽しませていただきました。
セレクトショップ青子ホームページ
社長ブログ”青子”縁こそ我が人生
ローカルなファッション専門店が「青子(あおこ)」から学ぶことを私なりにまとめてみると、
○ファッション専門店は、地域のお客様の顔の見える
「パーソナルスタイリスト」であるという原点
○グローバルに商品、情報を調達し、ローカルのお客様にお応えする
という「グローカルビジネス」の姿勢
○リアル店舗と連動した、WEB2.0時代の「小が大に優り得る」
ツールである「ブログ」を核にしたホームページをフル活用している
顧客コミュニケーション戦略
そして
○スタッフに伝導する青子社長の起業家精神
ではないでしょうか?
同社がされていることを見ているとファッションビジネスが忘れてはいけない「原点」「信念」「遊び心」のようなものを随所に感じとれますます。
ファッションビジネス最高の喜びである、「お客さんに喜んで頂き、またご来店頂く瞬間」を実現するために何ができるか?
そんな要素が沢山詰まった、今後の青子さんのご活躍を見守ると共に応援したいと思います。
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May 13, 2007
12日の日経新聞(ネットニュース)や繊研新聞に米証券大手ゴールドマンサックスとラグジュアリーブランドのセレクトショップとしておなじみのリステアホールディングスが折半で商業施設の開発を手がける投資会社「リステアインベストメント」を設立する(資本金7億5千万円)との記事が掲載されています。
設立される投資会社は、3年間で500億円以上を投じ、銀座などに富裕層向けファッションを切り口としたビルを複数建てる計画とのことで、ゴールドマンサックスの資金調達投資ノウハウとリステアの日本の富裕層に対するファッションマーケティングノウハウの融合となる興味深い試みになりそうです。
リステアホールディングスは婦人向けセレクトショップ「ルシェルブルー」やグッチグループとの共同出資会社「バレンシアーガ・ジャパン」を傘下にもつホールディングカンパニーで、今後、日本進出をもくろむラグジュアリーブランドにとっては、よきアドバイザー、通訳になりえる会社ではないかと思い、納得できます。
先日、六本木防衛庁跡にオープンした東京ミッドタウンも覗いてきましたが、リステアは外苑東通りに面したところに、独自の入口を設けるなどの看板テナントのひとつ。薄暗いクラブを思わせる店内は、一見バブルそのもの。前例のないと言われるシャネルからの特別仕入商品、バレンシアーガの限定品、日本の新鋭デザイナーの注目株ソマルタを店頭に起用するなどで業界でも話題を呼んでいました。ここまでやるか、とその徹底した「遊び心」と実力にびっくりさせられたものです。
同社は欧州を中心としたラグジュアリーブランドのセレクトショップとして有名ではありますが、むしろ商品そのものではなく、顧客を楽しませる姿勢、演出、空間づくりで定評が高いと思います。
以前、日経MJの1面で富裕層ファッションマーケットの特集があった時に、リステアグループについて詳しく解説されていましたが、急成長ながら今のところ、まだ投資先行型と見受けられました。リステアホールディングスは、直近決算で年商66億円 年内に新興市場に公開することも目指しているようです。
今回の提携により、ゴールドマンサックスからプライベートイクイティとして、7億円の増資の第三者割り当ての引受があるようですね。
また、リステアインベストメントの社長となるリステア・ホールディングス副社長の吉川稔氏は信託会社、アパレル会社を経て投資会社を設立した後、リステア・グループに参画した経歴をもつ参謀であり、今回のプロジェクトのキーパーソンであることは間違いなさそうです。
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May 02, 2007
ゴールデンウィークの谷間、汗ばみながらユニクロ原宿店改装後の「UT」を覗いて参りました。
3層170坪のTシャツで埋めつくされた「ギャラリー」は、佐藤可士和氏らしく、すっきりしていながらも、なかなかの圧巻。原宿のヤング客層とともに、ひとときプリント柄選びを楽しませてもらいました。
数年前までのユニクロのTシャツと言えば、量販店品質基準よろしく、洗濯機でガンガン洗ってもへたらない丈夫な「フライス」衿に、縮みにくい、よじれにくい「双糸」づかいといった主婦安心クオリティの商品がお決まりでしたが、最近は感覚重視のアメリカンチックな衿巾の狭いリブ衿あり、単糸づかいの薄手素材あり、いろいろチャレンジされているのだなぁ、とその風合いも確かめながら、過ごしておりました。
ところで、プラスチック容器のパッケージは原宿UT限定と聞いていましたが、店舗のスタッフさんに、「これらの商品は地元のユニクロでも買えるのか?」とか、「原宿限定商品は無いのか?」という質問をすると、パントーンのカラー無地Tシャツと3階上がってすぐ右に2スパン(棚)くらいあるトーキョースーベニアーシリーズなどが原宿店とWEB限定で、それ以外の「ほとんどの商品が全国のユニクロ店舗でも販売している商品」とのことでした。
するってーと、この夏、日本最大のプリントTシャツバリエーションを打ち出すユニクロさんは、果たして、ひとつのプリント柄をいったい何枚生産して、日本全国にばら撒くのだろうか?という考えが頭をよぎりました。
フリースブームが去った後に、ユニクロに待ち受けていた生活者の残酷な評判のひとつに「ユニバレ」という言葉があったのをご存知かと思います。
ユニクロを着ている主婦が公園などで、知人から、「ねぇそれユニクロで買ったんでしょ」と言われる、つまり、ユニクロで買った商品を着ていることがバレることを「ユニバレ」と呼び、そんな事件が全国で多発して、恥をかいた、気恥ずかしい、と思ったひとたちが、ユニクロ商品を買い控えたり、ユニクロ製だとわからない無地ベーシックなインナー商品だけを選んで買うようになった話です。
ユニクロ側はこの事態を重んじ、従来の紺色のUNIQLO衿ラベルを廃止し、ベージュの小さなサイズラベルのみ製品につけることになって今に至ります。
話はそれますが、昔、アパレル海外生産の仕事をしていた時に、根拠は定かではありませんが、業界内で語られていた話に、「ひと型100、000枚以上作られたアパレル商品を着て、街を歩くと、同じ商品を着ている人に出くわす確率が高い」というものがありました。
当時、香港、上海界隈の工場にアパレルを生産しに行くと、まだ原宿ブレイク前のUNIQLOではありましたが大手量販系アパレルメーカー経由でひと型あたり、10万枚単位の「アジア最大のオーダーをしている」という話題が出、すごいなぁ、それに比べてウチがハンドリングしていた数千枚単位の生産量じゃ、値段交渉もままならないな、なんて思ったのを覚えています。
話を元にもどして、タートルネックのセーターや、デニムジーンズなど無地のベーシック商品ならまだ見分けが付かないにしても、夏シーズンファッションで個性をアピールするアイテムであるプリントTシャツ。もし、街で同じプリントTシャツを着ている人と出会ったら、どう感じるでしょうかね?
率直に、その瞬間、そのTシャツは、その人にとって、「ファッション」ではなくなってしまうような気がします。
一点ものが売りの古着。人気古着ショップのハンジローですら、いまや半分以上は古着ライクな「オリジナル商品(新品)」を販売していると言いますが、その新品商品のタグに例えば、「これらの商品は日本全国でも200枚しか販売されていない商品です」と希少性をアピールし、ファッションを気にする生活者の心理を配慮する努力を欠かせないのが伺えます。
日本全国に1000店舗以上を持つ「ファッションセンターしまむら」。小商圏対象だからこそ、生活者の地元で、同じ服を着た人に会う気まずさを配慮して、同一商品は各店に各色各サイズ1枚づつしか投入しないと言われています。
5月1日の繊研新聞に4月26日、ニューヨークのジャパンソサエティ(聴衆の大半は米国人とのこと)で講演したユニクロUSAの堂前CEOの講演と質疑応答に関する記事が掲載されていました。
「『品質の良い商品をどうして安くできるのか』との聴衆からの質問に、堂前CEOは、『H&Mやギャップに比べて型数が少なく、1型あたりの数量が多い。工場と長年付き合いがあり、リードタイムも長い』と説明した。」
とありました。
この説明は、品質のよいベーシック商品を武器とする過去のユニクロについては適切な回答だと思います。しかしながら、ユニクロがこれから、「ファッション性」で脱皮し、世界のGAPやH&Mと、競うためには、まだまだ「道のり」は長い、越えなければならない課題は山積だと感じざるを得ませんでした。
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関連エントリー-ユニクロ原宿店がTシャツ専門店「UT」に
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April 07, 2007
今週の繊研新聞の2面に連載されていた、「お兄系、ブームを越えて」という座談会記事を興味深く読ませていただきました。メンバーは、オクトパス・アーミーの蛸屋が展開する「バッファロー・ボブス」、せーのデザインの「ヴァンキッシュ」、両国ニットメーカー三高が仕掛けた「ジャックローズ」などそれぞれの社長または事業責任者の方々5人による座談会です。
いわゆるお兄系ブームはどこまでつづくかは、もっか業界の関心事のひとつですが、記事を読みながら、(以下は記事に書いてあることではないのですが)、もう一方のヤングメンズファッションのブームであるサロン系とは違って、もともとD&G(ドルチェ・アンド・ガッバーナ)のスタイルにあこがれ、2000年ころから国際的同時多発的に起こったロックスタイルやライダーススタイルといったトレンドに裏打ちされて、裏原宿プロペラ道りの「バッファローボブス」が火付け役となって(という見方が一般的では・・・)、東京ストリートでリミックスされたファッションであり、ヤングのみならず、30代以上にも及ぶ幅広い客層が支えているテイストなので、あながち一過性には終わらない気もしてきました。
記事を読んでいて面白かったのは、ヴァンキッシュのせーのデザイン社長の石川涼氏(31)の発言。他の4人が、ブームを超えて、これからどうしたいかについて、「店を増やしたい」、「よりいいものを作りたい」、「ワンランク上のものづくり」、「こだわり」、「本物」といった、旧来型の業界のモノづくりへのこだわり、いわば創り手の論理で語っているのに対して、石川社長は、たとえば、
「僕は洋服屋からスタートしていないので、店を出すとか質の高い服を作るとかにはこだわっていない。ただ、つかまえたいところは絶対ヤング。彼らの感覚や消費を見ていると、難しい感覚は捨てて、その時代のトレンドに合うビジネスを展開したい。」
といった発言など、一番、わかりやすく、生活者目線でブームを捉えているな、と思ったことです。
なんか、自然で好感を持ちましたね。
同社は、リアル店舗を多店舗化させるより、ケイタイ販売の可能性に賭けているところも、今風ですね。
もうひとつ、記事を読んでいて、以前、親しくさせていただいていた、あるヤングメンズアパレルメーカーの社長さんの言葉を思い出しました。
その社長さんは、50代後半で、一見、アパレルメーカーの社長さんには見えない方ですが(失礼!ごめんなさい)、よくおっしゃっていたのは、彼がもっとも信頼しているマーケット情報は、『渋谷センター街のティッシュ配りをやっている男の子が何を着ているか』だと言うことです。
同氏は、時間があると、彼らを見に渋谷に行くのが習慣で、明治通り(原宿~渋谷間)を定点観測場所にしていた私も、よく、ばったりお会いしたものでした。
どんなマーケットに取り組んでいても、業界情報に流されたり、ブームの後追いではなく、素直にターゲットの微妙な変化を観察し続ける「定点観測」の重要性を感じます。
その社長さんの場合も、すごく「わかりやすい」例であり、最近は残念ながらお会いする機会がありませんが、今でも、渋谷のフリーター君の微妙な変化に気づき、お兄系の次の芽を見つけているかもしれない・・・マーケッターである業界の先輩にいろいろ学ばせて頂いたころを思い出したものでした。
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関連エントリー-ファッションはストリートから生まれる
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March 23, 2007
3月23日の日経MJなどによると、レナウンは子会社である英国高級ブランド、「アクアスキュータム」の再生を(ようやく)本格化し、今秋、米国に再上陸、百貨店向け卸事業を始める他、欧米で新ブランドを発売することにより、小売ベースの売上高を2010年2月期までに現在の約2倍である800億円にすることを目指すとのことです。
以前、このブログでも紹介しましたが、05年10月に投資ファンドのカレイド・ホールディングがレナウンダーバンHDに資本参加した際にアクアスキュータムの再生を中核事業に位置づけ07年2月期から取り組む予定だったようですが、英国子会社の社長選任が遅れたことなどで、約1年遅れで着手になるとのこと。
ご存知、アクアスキュータムのコート、チェックの裏地はかつて、バーバリーのコートと並び称されるほどの格式の老舗ブランドだと思います。
長く続いた親会社レナウンの企業再生などとあいまって、残念ながら活かされていなかったのは事実。その間、客層別の数々のラインを開発して絶好調の三陽商会の「バーバーリー」に大きく水をあけられ、業界の方なら、「活かされていない」「もったいない」インターナショナルブランドの筆頭のひとつと言っても過言ではないかもしれません。その昔、同ブランドのライセンス事業の一端にかかわった経験をもつ私も個人的に切に思います。
今秋のサックスフィフスアベニューなどへの卸、08年にはニューヨーク、パリへの旗艦店出店、若い年代向けの新ブランドの立ち上げ(バーバーリーのような手法ですが)と、今度こそはうまく軌道に乗ることをお祈りしております。
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関連エントリー-レナウンダーバンHDの筆頭株主に投資ファンド
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December 07, 2006
12月7日の繊研新聞に、ジュンが来春にオープンする、足元のファッションに特化したセレクトショップ「ラブクレール」に関する記事が掲載されています。
セレクトショップで育った高感度層の女性顧客をターゲットに、靴80%、ソックスやストッキングで10%、ネイルフットケア用品5%、その他アパレル5%という商品構成。アパレル企業ならではのアプローチで足元のファッションを20ブランドのセレクト&オリジナル商品開発で品揃えを行うとのことです。
もともと自社のセレクトショップ店頭で靴も展開してところ、顧客の反応から可能性を感じて服と靴の比率を逆転させた新業態を開発させようと思ったのが発足のいきさつとのこと。
このようにアパレル企業が靴業界に欠けているところに対するソリューションを行おうと発足した靴業態の事例は最近増えてきており、そこそこ露出も高まり、生活者の支持を得ていると思われますので今後もジュンのような新業態開発が業界でも加速するではないかと楽しみにしております。
主な事例
○タカキューが展開するAround the shoes(アラウンド・ザ・シューズ)
○ユナイテッドアローズが展開するodette-e-odile(オデット エ オディール)
○アバハウスが展開するAlfredo Bannister(アルフレッド・バニスター)
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【第10位】→stay (06.12.7現在)
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November 17, 2006
11月17日の繊研新聞に、渋谷109などにショップを展開するいわゆるマルキュー系ブランドがランジェリーマーケットに参入し、好調な売上を上げている事例が掲載されています。
マルキュー系ブランドの元祖、エゴイストが04年からスタートした「ラヴィジュール」は店頭カタログ通販合わせすでに年間23億円ものブランドに成長、今年3月に渋谷109にオープンしたショップでは、立ち上がりに1日100万円、現在でも平均70万円を売る快進撃。
また、プリヴィレッジが展開する「ラグナムーン」も9月から出店を開始し、売上の5割がランジェリーというブランドで、十分な手ごたえを感じ、今後、ランジェリーの品揃え構成比を7割まで上げるといいます。
ともに、ピーチジョン(PJ)の1.5倍くらいの価格帯にはなりますが、ホームページを拝見したところ、さすがアパレルブランドからの延長線上のデザイン発想だけあってターゲットとなる生活者(PJより少しお姉さん向けですかね)の心理を捉えた、セクシーで挑発的なコレクションを展開しています。
ラヴィジュール HP
ラグナムーン HP
ともに、親に買ってもらう時期から一人で好みのものを買う世代になって、既存のワコールやトリンプなどの大手ランジェリーメーカーの商品では満足できない顧客層を的確に狙ったコンセプトで、今後の飛躍も期待できそうです。
このマーケットの隙間は、ピーチジョンの独走かと思っていましたが、さすがマルキューブランドですね、生活者の視点でのキャッチアップは見事なものです。
このように、ランジェリーマーケットは実質的に2大大手メーカーが寡占していた関係で新しい世代向けのソリューションが十分ではないのではないかと思います。
今後、アパレルブランドからの参入が期待され、ますますホットになるファッションランジェリーマーケットにも注目です。
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【第9位】↓down (06.11.17現在)
関連エントリー-ピーチ・ジョン(PJ)が贈る最強の谷間
関連エントリー-ワコールHDがピーチジョン(PJ)と資本業務提携
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November 15, 2006
11月15日の日経MJに先日1000店舗を突破したファッションセンターしまむらの店舗分類の見直しの記事が掲載されています。
同社は、従来、店舗の売上規模(大・中・小)と気温、すなわち日本列島南北どちらに位置しているか(北=寒い・南=暖かい)で全国の店舗を6つのグループに分け、全体の9割は共通商品としながらも、あとの1割は、この店舗分類に基づいて商品構成に変化をつけていました。
最近、都心部に出店を始め、地方より高い商品がよく売れることがわかり(例:ハンドバッグも通常1890円主体に対して、都心では3900-4900円主体など)、従来の6つの店舗分類に都心店舗用に2つの分類を加え(中心または周縁)8つとし、今期中に都心部ではどんな商品が売れるのかの分析に入り、来期から運用に移して行くとのことです。
チェーンストアとは本来、同じ規模の店舗で同じ品揃えを幅広い客層に向けて多店舗化してゆくことで、効率を上げてゆくビジネスではありますが、店舗数を増やせば、地域特性、立地、商圏規模、競合関係などにより客層が異なり、売れる商品にも差が出てくるものです。
ファッションストアにしても、従来、創り手側の理想は、全店同立地、同規模、同MDを行い、店またはブランド側が客を選ぶことだったかもしれませんが、最近はそうも行かないのが現実だと思います。
そこで、今、業界が取り組んでいる問題として、店舗分類(ストアクラスター)が挙げられます。
アメリカのリテールビジネス大会のような会合でも、今年の話題はいかにストアクラスターに取り組み、精度を上げるか?に集中していたようですし、今後は日本でも、顧客を知り、どんな顧客がどんな商品を買っているのか、顧客に支持をされる商品とは何かを追求しながら、仮説としての「店舗グループ」別に顧客に合わせる品揃えの精度が問われてくると思います。
私が昔勤務していたファッションチェーンでも、コンビニのように買い上げ顧客の性別や年齢をレジで打ち分け、どんな商品がどんな客層にお買い上げ頂いているか、当初の仮説は正しかったなどの検証を行って客層を基軸にした店舗グループごとに品揃えの見直しを随時行っていたものです。
ファッションビジネス(特にアパレルブランド)は、これまで「当て逃げ」型が多かったと思います。だからブームも一過性で、消えてゆくブランドや会社が多いのではないかと思います。業界の多くの人が「それがアパレルビジネスだ、顧客は飽きっぽいんだから・・・」なんて結論付けるわけですね。
しかしながら、最近の勝ち組SPA型の企業には、ショップブランドイメージを保ちながら、顧客に合わせた品揃えで、長続きしている事例も出てきています。ビジネスというのは、本来そういうものだと切に思います。
そんな経営を実践する上で、どんな基準を設けるかは、取り扱う商品特性によるとしても、店舗分類(ストアクラスター)は「顧客を知る」ための、とても重要な戦略の入り口の一つであると思っています。
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【第8位】↑up (06.11.15現在)
関連エントリー-しまむら1000店舗突破、いざ都市部攻略へ
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November 05, 2006
11月18日から封切られる映画「プラダを着た悪魔」のモデルになったと言われる米ヴォーグの編集長、アナ・ウィンター氏関連の記事が気になって、「クーリエ・ジャポン」11月16日号を買い、特集「ファッション業界の内幕、有名ブランドを動かす権力者たち」を読みました。
独裁者的な女帝と言われながらも、結果として、ファッション業界の表と裏を仲介する役割を果たしたアナ・ウィンター氏の記事や、欧米のハイファッションブランド企業でデザイナーを上手に操るMBAホルダーのCEOたちやマネジャーと呼ばれる演出家たちの活躍を興味深く読んでおりましたが(余談:ところで「クーリエ・ジャポン」は、専門家ではない翻訳家が訳しているから記事が読みづらいんでしょうかね?)、特集記事の最後は品切れ防止の改革に取り組む「ルイ・ヴィトンの挑戦」でした。この元ネタはアメリカ、ウォールストリートジャーナルです。
ルイ・ヴィトンのバッグと言えば、限定商品を売上促進に利用し、「人気商品のウェイティングリストに名前を連れねOヶ月待ち」の代名詞のようなブランドでありましたが、この1年間、マッキンゼーのコンサルティングを受け、トヨタ生産方式(いわゆるリーン生産方式)をベースに
「顧客の要求は、商品がいつも店頭に並んでいることだ」
を実現すべく生産から店頭までの効率経営に取り組んでいるとのことです。
効率経営といっても単なる合理化、大量生産化ではなく、無駄の多かった、専門化された職人技工程についてブランド品質を落とさないように再編成をしているようですね。
記事にある1年間の変化を数字で拾ってみます。
○トートバッグ「リード」を1個作るのに要していた人員と時間
20-30人→6-12人 8日間→1日
※デザインによってチームを再編成し多品種対応可能に
○新作を店頭に送り込むスピード
12週間→6週間
○工場のスケジュール
週単位で調整→世界の店舗からの売れ行きに応じて毎日調整
記事を読んでいて、ルイ・ヴィトンほどの世界のトップブランドでも狙った希少性(生活者を飢えさせて話題を呼ぶ)ではなくて、4代にもわたって、専門化した職人工程だから仕方がないと「あきらめられていた生産の無駄」による店頭品薄状況だったのかと、ちょっと意外にも思いました。
いずれにせよ、ハイファッションであろうと、ビッグブランドであろうと、手が込んでいれば、こだわりがあれば品切れしてもあたりまえ、という生活者無視の作り手の発想、驕りは通用しなくなってきているんだな、と「ファッションの生活者主権化」の時代への着実な進行を感じています。
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November 04, 2006
11月3日の日経MJの1面は店内の香りで差別化を試みるライフスタイルストアの特集でした。
人間の五感の中で視覚以上に脳に印象を刻み込むと言われる嗅覚に訴え、効果を上げている、ゴールドウィンのノースフェース、トヨタのレクサス、ワールドのドレステリア、高級時計のフランクミューラーなどなどの事例が掲載されており興味深く読ませていただきました。
この記事を読んでいて、10年くらい前にアメリカで初めて「アバクロ」ことアバクロンビー&フィッチのお店を訪問し、忘れられないお店のひとつとなった時のことを思い出しました。
アバクロは当時から(いやもっと前からでしょう)今日まで、ポロラルフローレン張りの内装やリミテッドグループで仕込まれたVMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)だけでなく、ウーハーの効いたオルアナティブロックのBGMやウッディなフレグランスの香りをその店舗ブランディングに憎いほど上手に使っており、東海岸から西海岸まで、どのアバクロの店舗に行っても同じ雰囲気に包まれる感じにさせる演出に力を入れており、商品そのものやマーケティングだけでなく、この演出が今日のアバクロ人気の主要因のひとつになっているのは間違いないと思っています。その複合技の中で、香りは確かにとても印象的で、その後、いろいろなファッションストア、ライフスタイルストアに訪れては、その「店の香り」を意識したものでした。
その後、気にしていると、日本でも、中目黒、代官山あたりの古着&アメカジストア(古着の特有の匂いを紛らわせるためにしていたという説もありますが・・・)や裏原宿のストリートファッションストアでも御香を焚いてストア演出の一部としているのが見受けられましたし、昔好きだった上野の「ガラクタ貿易」の材木(スギ?ヒノキ?)の香りも、店に入ったとたん、ああ、また来ちゃったな、と思いましたから、「店の香り」は少なからず効果はあるのではないかと思っておりました。
今回の記事のように、個性的な店頭の香りがストアブランディングを演出するっていうのは、とても豊かで素敵な時代だなと思い、今後もそんなゆとりの中でのショッピング体験の広がりを楽しみにしています。
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November 02, 2006
11月2日の日経新聞に、「ソニープラザ」を展開するプラザスタイルが、2007年4月に同社初となる男性向け専門店を開業するとの記事が掲載されています。
店舗名は「QUOMIST(クオミスト)」、来春開業する都内の商業施設の中の30坪の店舗に約3000種類の商品を品揃えするそうですが、そのうち4割は化粧品、その他食品、文具、玩具などの雑貨となる模様で、5年間で10店舗の出店を目指すとのことです。
ターゲット層については触れていませんが、まさかヴィレヴァンのようにはしないと思いますので、やはり20-30代の男性でしょうかね。
一昨年のメンズファッションブーム以来、関連雑貨商品も好調ですから、身の回りに気をつかう男性が増え、服飾雑貨にとどまらず、生活雑貨や化粧品関係へと需要が広がるのは当然の流れ。私も、もともとフレグランスやヘア関係はちょっと気をつかっていたつもりでしたが、最近、ドラッグストアの洗顔関係のコーナーも気になっておりました。
女性も男性も見た目=パーソナルプレゼンテーションが大事な時代。このあたりの動向にもちょっと注目です。
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October 20, 2006
10月20日の日経新聞と繊研新聞に衣料改革に取り組むダイエーの記事が掲載されています。
てっきりダイエーは衣料売場はユニクロに任せるのかと思っていましたが、樋口社長が退任され、丸紅から西見社長が来られて、「衣料に再チャレンジする」と方向転換があったものに連動する動きのようです。
日経の記事は既存量販向け単品志向メーカーとのNPB(ナショナルブランドのラベルを使ってその店だけのオリジナル商品を作る)の取り組みについて、繊研新聞の方は、業務提携した丸井の指導による自主編集売場作りに関するものです。
記事によると、ダイエーは、今後、社内で「平場」という呼称をやめ、「自主編集売り場」に統一するとのことです。
最近、百貨店からGMSまで、今までメーカーに任せていた「単品平場(ニットならニット、ボトムならボトムとアイテムごとに集積している売場)」を「自主編集売場(小売側が自社独自のテーマやコンセプトにあった商品を集荷し編成した売場)」にする傾向があるようです。
お客さんは当然「自主編集」だと思っていたのに、実は百貨店やGMSは棚を割り振っているだけで、品揃えはメーカー任せだったなんて知らずに買い物しているわけで、いまさら「自主編集」と言うのも面白いなと思いながら静観しております。
ちょっと意地悪な言い方をしましたが、百貨店やGMSの意図は、単品集積売場ではなく、テーマ、テイスト、コンセプトに基づいて、「トータルコーディネート提案する売場」、という意味で「自主編集」という言葉を使っているわけですね。
売場をアイテム(単品)を切り口にするかテイスト(コーディネート)を切り口にするかは、とても大きな違いがあり、簡単にできるものではない、よっぽど覚悟をして組織を変え、時間をかけないと、なかなかうまくいかないと思っています。
なぜならば、百貨店の平場、GMSやチェーンストアのほとんどの売場においては、もともとのサプライチェーンそのものが、単品平場向けに成り立っている、すなわちメーカーは実質専業メーカー(アイテムごとに特化した)が多く、仕入体制もバイヤーはアイテム別に置かれている、という実態があるため、既存のメーカーからの集荷仕入れだけで、テイストやコーディネートを切り口にした売場を構成するには、至難の業、相当のセンスと技術を要するだろうと思うからです。(ユニクロのg.u.もこのジレンマに陥りそう)
そんな中で、イオンあたりはコーディネートを重視して、オリジナル企画製造の取り組みを始めているようですが、ダイエーは従来の取引メーカーへ依存する形で売場の小手先で対応しようとしているようで、結果は火を見るより明らかな気がします。
いずれにせよ、顧客の顔が見える自主編集売場であって欲しいものです。
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October 13, 2006
本日の日経MJの一面に、ダイエー南行徳店に1号店がOPENした、ユニクロを展開するファーストリテイリングの低価格新業態ジーユー(g,u,)に関する特集記事が掲載されています。
その他、メディアでも取り上げられているせいか、検索エンジン経由で「ジー・ユー」に関してエントリーした記事にアクセスが殺到していますので、以前読まれた方もいらっしゃるかもしれませんが以下にご紹介しておきます。
今日は、OPEN前に500人くらいが並び、目玉でカシミヤ・カーディガンが100枚限定で990円で売り出され当然あっという間に完売だったそうです。(10.17訂正 チラシを見ましたがカシミヤ”タッチ”カーデガンでした。ですよねぇ。)
ジー・ユーは、今シーズンダイエー内や近隣型SCタイプのモールに立て続けに25店舗をOPENするとのこと、また、自社製造(商社経由)のユニクロとは違い、ラベルは「ジー・ユー」ではありますが、アパレルメーカー6社ほどの協力を得て企画生産しているとのことです。
ユニクロの既存店売上高は秋から付加価値の高い商品を投入したことが功を奏して8月、9月連続で脅威の二桁増。今後、ジー・ユーとのすみわけも興味深いところですね。
皆様の応援が毎日の活力になります。
今日もこちらをクリックしていただければ幸いです。
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関連エントリー-ユニクロ6000億円達成に必要なこと
関連エントリー-ファストリの低価格新業態、ジーユー計画が徐々に明らかに
関連エントリー-ユニクロのジーユーはイケそうな予感
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October 11, 2006
ご存知、イタリアのアパレルブランド、ベネトンが今年、創立40周年を迎えました。
というわけで、ここのところメディアからすっかりご無沙汰で、目だったトピックもなく、過去のブランドとして忘れてしまいそうだった同社の記事を、久しぶりに、先週の繊研新聞の連載や10月11日の日経MJで目にすることができました。
おさらいをするまでもありませんが、ベネトンは、80年代の後半から90年代の前半、その人種差別をテーマにした衝撃的でメッセージ性の高い広告活動やニット製品の染色手法で、また、イタリアンファッションブームにもあやかって、マーケティング的にも、商品企画的にもアパレル各社のお手本となり、国際的に知名度、好感度抜群のブランドの地位を獲得したと記憶しております。
そのころ海外出張に出かけても、イタリアはもちろん、ドイツ、香港、アメリカ、インド・・・世界の街角でベネトンのショップを見つけては、そのワールドワイドさに驚いたものでした。特に、香港のシスレー(ベネトンが買収したフランスのブランド)でよくMADE IN ITALYの商品を買い物させていただきましたっけ。
1965年創業以来、店舗数は、120カ国、5000店(8割以上がFC)とは脱帽ものです。
今回の日経MJの記事は、一時の勢いを失って、21世紀に入って後退し続ける売上も、ようやく底を打って、これから復活をかけるベネトンの改革を追っています。
何がベネトンを時代遅れにしてしまったのか?
そんな視点で、興味深く読ませていただきました。
記事によると、問題は
○「品質に一番目を向ける」
と最近までMADE IN ITALYにこだわりつづけ
○「物づくりと販売はそれぞれのプロが手掛けるべき」
とFC(フランチャイズ)販売にこだわった
カリスマ創業者ルチアーノ・ベネトン名誉会長が言うところの、この二つの「ベネトンの強み」にありそうです。
生活者から見たら、ベネトンがFC中心だなんて関係ありませんから、GAP、LIMITED、ZARA、H&M、NEXT、ユニクロ・・・らの世界のファッションSPA強豪企業の商品、サービスと比較され、購買が検討されるのは当然です。
この間、特に急成長を続けるライバルのスペインのZARA、スウェーデンのH&Mはベネトンを尻目に何をしてきたかというと、マーケットの顧客の心理(ディマンド)を起点とし、世界で作って世界に売るスピード感あふれるファッションビジネスの実践に他なりません。
記事中にいくつかの最近のベネトンの改革の内容が紹介されています。
□イタリア国外、アフリカ・東欧・アジアへの大幅(今期末で88%)生産シフト
によるコスト削減
□世界各地でメガストアを含む直営店出店の加速
□商品投入ペースを月1回のペースに早めたこと
ルチアーノベネトン名誉会長が言う「ベネトンの強み」に反した低価格化、直営、スピード重視で売上が浮上した事実は皮肉ですし、一方、記事にも指摘されていますが、ZARAやH&Mらの後追いで果たしてブランドポジショニングは確立できるのでしょうかね。顧客コミュニケーションとしてのPR活動の再構築を訴える意見もあるようです。
もちろん、品質はブランディングにとって絶対欠かせないことだと思います。しかし、ここんとこ、ファッションビジネスの事情は劇的に変わっているのに、多くの企業が取り残され、というか生活者の立場で考えることができずに、「変われずにいる」事実があると思います。
ベネトンの場合も、世界のFCパートナーから受けたオーダーを集計し、イタリア主導でデリバリーするという、このご時世にいまだに生活者から遠いところで、多くの人を介して企画・生産・物流・販売オペレーションをするという、今となっては時代遅れの発想を捨てきれずにいるところに問題があるのではないでしょうかね。
そんなことを考えていたら、だれかがWEB(ウェッブ)2.0になぞらえて、ファッション1.0とファッション2.0なんて言葉を使っていて面白いなと思ったことを思い出しました。
私のファッション1.0と2.0の違い、解釈はこうです。
「ファッション1.0」が企画生産者側のこだわり、都合で一方的に生み出される商品
なのに対して、
「ファッション2.0」は生活者のディマンドを起点にスピードをもって届けられる商品
どうでしょう?
追伸:実は、私個人は、こだわりのMADE IN ITALY、大好きなんですがねぇ・・・
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September 20, 2006
今週の週刊東洋経済の特集記事はブランドバッグ、「COACH(コーチ)の奇跡」です。
先日のCOACH(コーチ)に関するエントリーを行った後で、タイムリーな記事だなと思いながら読んでおりました。
実に、日本で5年で5倍(100億円→481億円)、年間5200億円と言われる日本のバッグ&革小物マーケットでルイ・ヴィトン(シェア25%)に次ぐ第二位のブランド(同9%)に登り詰めた、手の届くラグジュアリーブランド、COACH(コーチ)の成長を通して、日本の、いや、世界のファッション流通マーケットで今、何が起こっているかがとてもわかりやすく書かれているので、ご興味のある方にお勧めいたします。
10万円が中心価格帯のルイヴィトンに対し、高級ブランドバッグの満足感を、4-5万円で提供したアメリカ、COACH(コーチ)社。参考までに日本の店舗数はルイヴィトン51に対してコーチ118だそうです。
顧客に「ルイヴィトンを1つ買うならコーチを2つ買いますよ」と言わしめ、定番が主体のブランドバッグ業界で毎月新しい商品を投入して生活者を飽きさせないことによって、「ブランドバッグに対して女性が持つ意識を”一生モノ”から頻繁に買い換える”ファッションアイテム”へと変化させた」のがコーチの功績。
コーチの戦略は、「”すきま”である中間価格帯をねらった」と言えばマーケティング的に耳ざわりはよいですが、実際には、
ファッション業界の階層(ヒエラルキー)崩し
と言っても過言ではないでしょう。
記事にもありますが、従来のブランドビジネスの定石である、「高級」を”中価格帯”で壊し、「普遍性」を”製品の短命化”で壊し、「希少性」を”大量出店・大量販売”で壊す。
コーチの、アメリカのブランド(会社)だからこそ、データやリサーチなど「数値から導き出される”論理”とファッション性をはじめとする”感性”の両軸を重んじる」、「ロジック・アンド・マジック」という発想と経営手法が今日の成長をささえているのだ、と記事はつづります。
かつて、ファッションの感性やトレンドは、ヨーロッパコレクションブランドを頂点に「文化は高いところから低いところに流れる」という格言よろしく、独特な階層のもとに成り立っていたと思います。
高いところにあるものについて、身分的に、価格的に手の届かない一般客層は、時間を経て、より大きなマーケットに降りてこなければ買えなかったものです。あるいは、トレンドファッションとは、お金があって、身分相応、あるいは背伸びをしている人たちだけが謳歌していたものだったのかもしれません。
しかしながら、狙いすまいしたように、あるいは、あざ笑うかのように、こういった「階層(ヒエラルキー)」を崩し、『手の届くラグジュアリー(「ハイエンド」を「トレンドゾーン」へ)』や、『トレンド商品をシーズンに遅れることなく、リアルタイムに低価格で販売すること(「トレンドゾーン」を「ヴォリュームゾーン」へ)』を実現し、生活者の絶大な支持を得て成功を収めている企業が世界で続々と出現しているのは、とても喜ばしいことだと思います。
その革命の担い手は、COACH(コーチ)であり、ZARA(ザラ)であり、H&M(エッチアンドエム)であり、そして日本でも、サマンサタバサであり、また、ポイントのローリーズファームもその要素を持っているからこそ、今の成長があるのだと思っています。
おさえておくべき点は、彼らは、マーケットで「上」を見て「モノマネ」を行うのではなく、上位階層のブランドもしくは企業と同じプロセスで独自のマーチャンダイジング活動を行い、より多くの客層に向けて商品を提供しているということに他なりません。
その代表格、COACH(コーチ)の躍進を見ていると、ファッション流通に確実に押し寄せている大きな変革の波を実感します。
関連エントリー-手の届くラグジュアリー、コーチの日本戦略
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September 13, 2006
9月13日の繊研新聞に、日本でも人気のアメリカのバッグブランド、アメリカで行われたコーチ社ルー・フランクフォート会長の投資家向け説明会での会見内容が掲載されています。
10月に株式公開6年目を迎える同社は、6-8月も売上増、アメリカの景気不安もものともせず、順調な業績と自信のほどを語っておられたようです。
その記事の中の日本マーケットに関するところ、
「日本では店を増やしすぎているのでは?」という質問に対して、
「日本では、全世帯の60%を対象としている。欧州ラグジュアリーブランドは10-20%だから我々の好機は非常に大きい。お客が買いたいと思う場所ならどこでも買えるようにしたい」
と強気なコメントをされています。
60%は大げさかもしれませんが、さすが手の届くラグジュアリー、欧州ラグジュアリーブランド並みの満足感をより多くの人に、を目指すコーチ社のポリシーというか意気込みに関心します。
一般的にファッションの中でもアパレルは60%の世帯向けにすると、マス化、陳腐化して飽きられるものですが、あながちバッグの場合は事情が違うかもしれません。
この記事を読んだ時、サマンサタバサの寺田社長が、商社でブランドバッグを取り扱っておられた時、バッグブランドはやり方次第で、アパレルよりも寿命の長いブランディングが可能であることに気づき、アパレルブランドではなく、バッグブランドを立ち上げて天下を取ろうと志した、というインタビュー記事を思い出しました。
また、思えば吉田カバンのポーターもかなり幅広い客層を狙っているにもかかわらず、そのブランドイメージと地位は揺るぎのないものがありますし、サザビーもバッグあっての今日であることは言うまでもありません。
今後も手の届くラグジュアリー、バッグブランドの登場、活躍、成長も見逃せませんね。
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September 08, 2006
9月8日の日経MJによると、3年前に改装して以来、メンズファッションブームの火付け役となり、絶好調を続ける伊勢丹新宿本店メンズ館で、8日より「ISETAN MEN'S」という統一プライベートブランドの商品を発売するとのことです。
記事によると、スーツ、セーター、かばん、靴などの9つの売場でビジネス用500アイテムからスタートし、順次カジュアルウエアーにも広げてゆくそうです。
スーツ13万6500円、シューズ5万1450円など、同社のプライスラインの中では少々高めですね。
従来は、伊勢丹オリジナルとはわからない横文字のラベルや、「OOO(ブランド名) フォー イセタンメンズ」という言うようなメーカー別注商品はあったかと思いますが、知名度も高まり、ISETAN MEN'Sを統一ブランドにするのは初めてのようですが、これから高級ブランドとして育てようという戦略のようですね。
確かに、伊勢丹のメンズ館というより、「イセタンメンズ」という呼ばれ方が定着しつつあり、バーニーズNYのようなファッションリーダーストアのような位置づけに近づきつつありますが、百貨店や専門店が自社名をPBにつけるということは結構勇気のいることだと思います。(成功例少ないんじゃないでしょうか?)
果たして生活者の反応はいかに?長年の旧伊勢丹新館あらためイセタンメンズのファンのひとりからしても、オリジナル開発商品には期待しますが、ラベルはそうじゃない方がいいような気がしますが、どうでしょうかね・・・
ロゴはヨーロピアンクラシック調なので大丈夫かな?
イセタンメンズHP
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September 04, 2006
9月4日の日経MJに9月23日に改装オープンする渋谷109(マルキュー)地下2階に関する記事が掲載されています。
先週、他のメディアでも取り上げられていたのを見て、ソニプラメインの改装かな?ふぅ~ん、と読み流していましたが、今回の日経MJの記事によると、どうやら、その意図には、変わりつつある109の客層の変化に対応するものであることが判ります。
109といえばもともと中高生の聖地であったはずですが、記事によると、03年6月の地下2階への20-25歳向けのテナント導入以来、同客層が増加。この間、109発信のヤングファッショントレンドもいわゆるギャル系からお姉系へと移行したことも手伝って、3年前に比べ、20-25歳の来店客が全体の30%と倍増、一方、中高生は20%と半減したとのこと。
この傾向を受けて、今回の改装では、20-25歳のOL向けテナント再強化に出たとのことです。
渋谷109は10年連続増収を継続していますが、間違いなくOLは中高生より客単価も高いわけで、今回の改装も更なる増収の原動力の一つと位置づくわけですね。
やはり、109本館の大人化、109②のメンズも含めたヤング化といった住み分けへと向かって行くのでしょうかね。
関連エントリー-ゼイヴェル子会社がギャル系シブヤガールズコレクション開催
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July 27, 2006
7月26日の繊研新聞に靴下メーカー、「ダン」の越智社長のインタビュー記事が、同日の日経MJには、同社が運営する表参道ヒルズの「TABIO(タビオ)」の記事が掲載されています。
ファッションビルやショッピングセンター(SC)内の小スペースで大活躍する「靴下屋」でおなじみの同社。消耗品として、3足1000円が相場になり、5足1000円、百均でも大量販売される靴下マーケットの中で、高品質の国産品にこだわりつづけ、衰退する日本の靴下産地を支える代表格の企業です。
昔、初めて「靴下屋」を見た時、うまいなぁ、と思ったものです。
ソックスというアイテムはファッションの中では、脇役ではありますが、小スペースで成り立ち、客数に比例して、もっとも販売効率のよい商品群であることは、業界では常識。
SC内では、多くの企業がアパレル(洋服)を売らんと競合する中、総合専門店であれば、ついで買いの「靴下」、という商品にフォーカスした同社は、SC内のすべてのアパレルショップの「靴下コーナー」というニッチ(すきま)マーケットに上手くポジショニングさせました。
そんな同社が、イギリスに進出した「TABIO(タビオ)」の屋号で、今年、表参道ヒルズの地下に同名のショップをオープン。当初の計画を上回る好調な売れ行きとのことです。
実は、私も靴下はもっぱら3足1000円を利用していましたが、ヒルズOPEN後、友人に頂いたTABIOの1足1000円以上の靴下を試したところ、履き心地、クオリティの格段の違いにファンになってしまい、その後TABIOで何足か靴下を購入させていただいている次第です。
同社は9月に創業30周年を迎え、社名をダン(もともと「男(ダン)」という意味からとったそうです)からタビオに変更し、高品質と世界を視野に入れビジネスを拡大するとのこと。
これからも創業以来のポリシーを守り続け、高品質の靴下にこだわっていただきたいと思います。応援しています。
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May 29, 2006
本日(5月29日)の日経MJ、「ブランド深化論」のコーナーにローリーズファームでお馴染のポイント社の新業態、アパート・バイ・ローリーズの記事が掲載されています。
同社は、当ブログでも何度かご紹介していますが、「商品開発は顧客と同じ目線と感覚を持つ人が担うべき」という方針を持ち、それぞれのブランド業態が狙うターゲット客層と同じ世代、ライフスタイルを送るスタッフを開発責任者にあてる、いわゆる「等身大MD」を身上にしていることで有名な会社です。
10代後半から20代前半の女性をターゲットとする同社の基幹業態、ローリーズ・ファームをご自身の等身大MDで大当たりにしてみせた山崎裕美さんも、いまや30歳を超え、デザインというよりは、マネージメント側に回っていた矢先。古くからのローリーズファンからも、もう「若すぎて着れない」という声もあがっていたところで、業態成熟期もにらんで、再び、山崎さんを等身大の開発責任者に、30歳前後の同ブランドの卒業生を対象に立ち上げられたのが、アパート・バイ・ローリーズになるわけです。
記事によると、同新業態は、この春、3店舗をオープンしJR系のルミネなどで好調な滑り出し、とのことで、何よりだと思います。
21世紀のファッション流通最大の課題は、「生活者とつくり手の距離をいかに縮めるか」にあると思っています。距離とは、流通の複雑さの解消だけではなく、当然のことながら、時間(スピード)、そして生活感覚こそ重要な要因であると考えます。
ポイント社もこの課題に、ひたむきにチャレンジしている会社のひとつですね。経営者が環境を作って、社員がいきいきと仕事をし、伸びてゆく。そんな人を育てる会社が素直に儲かる業界であってほしいな、と常々思っています。
関連エントリー-ポイントの好業績を牽引する「等身大MD」
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May 22, 2006
5月22日の日経新聞、「旬の人」のコーナーに、国産プレミアムジーンズ、KAPITAL(キャピタル)の平田社長のインタビュー記事が掲載されていました。(注:KAPITALはスペルミスではありません。ブランドは「KAPITAL」、社名は「CAPITAL」。意図的に。)業界では知る人ぞ知る有名なアルチザンにして起業家。
昨日の「Made in Japan」の話題ではありませんが、キャピタルは、もともと世界のプレミアムジーンズ生産の中心地、岡山県倉敷市児島で20年前にミシン一台からスタートした加工ものデニムを中心としたOEM(相手先ブランドによる受注生産)メーカーでしたが、10年前から自社ブランドを立ち上げ、全国10店舗、10億の売上にまでなったとのことです。東京でも恵比寿、白金、今年3月には六本木ヒルズに入居するまでになっているのですね。
KAPITALホームページ
平田社長が取り入れた本藍で48回も染めて色落ちさせたり、サンドブラストや漂白剤を使ったこだわりのヴィンテージ加工技術が、国産デニムブランドのみならず、欧米の著名ジーンズメーカーに取り入れられているのは業界も認めるところ。
アメリカ西海岸のプレミアムジーンズの中には、岡山の生地を使い、アメリカで縫製され(この時点でMade in USA)、児島にヴィンテージ加工に出され、アメリカに戻され、販売されているものも少なくないと聞きます。
世界の「ファッションジーンズ」の歴史と進化、すなわち、多くのメーカーがリーバイスの下請けから始まり、リーバイスの物まねを行いながら自社ブランドを立ち上げ、マス路線、こだわり路線それぞれの道をたどって、昨今のプレミアムジーンズブームに至るまで・・・キャピタル=平田社長が影の立役者として、世界のジーンズに影響を及ぼしていると言っても過言ではないかもしれません。
記事の最後に「最近は、手間の度合いに反してあまりに高価なジーンズが多いので、価格破壊をするのが次の目標」とのこと。価格破壊?・・・もちろんここまでやってこの価格?という価値あっての話だと思います。
世界に冠たる国産デニムの歴史を支えるキャピタル、これからもどんな「作品」が産み出されるか楽しみにしたいと思います。
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May 21, 2006
5月17日の日経MJに、イトーヨーカ堂が衣料品と住関連商品のプライベートブランドとして展開している「Made in Japan」を刷新して、「MIJP47(メイドインジャパンプロジェクト フォーティセブン)」を立ち上げたことに関する記事が掲載されています。47は都道府県を示す数字。
「Made in Japan」の名で02年に国産品に焦点を当ててスタートしたコンセプトは当初のままで、今回の改名は、日本全国の産地と組みたい、というヨーカ堂のメッセージがこめられているとの解説です。
MIJP47の商品を見に家の近くのイトーヨーカ堂を覗きに行きました。
兵庫(豊岡)の牛革ビジネスバッグ、新潟(見附か五泉?)のニットベスト、和歌山(紀州)、岐阜(一宮)、大阪(泉州)のジャージー生地を使ったポロシャツ、兵庫(西脇)の生地を使った・・・などなど、中国製ならいまや1900円が相場となった商品の隣の棚に、クオリティの高い日本製4900円の商品が点在します。 また、POPやタグを見ていると、かつてはアパレル生産の原料を求めて産地を回っていたころを思い出します。やっぱり、素材も縫製もいいですよね。昔、ものづくりのイロハを教えてくださったお世話になった方々の顔も思い浮かびます。
新聞記事によると、06年2月期決算では、この「Made in Japan」は年間300億円を売り上げたとのこと。以前は、GMSの「つまみ喰い」的な取り組みか、とちょっとうがった目で見ていましたが、結構売れているんですね。
言うまでもなく、21世紀最大の流通のテーマは、
いかに生活者とつくり手(産地)の距離を短くするか、
だと思います。そういう意味でも、同社のこのプロジェクトはやり方次第では、中国生産を主体とする大手ファッション流通企業に対する差別化にもなるし、大上段に構えれば、国家的プロジェクトとしても意義のあることだと思います。
今回拝見した商品は、既存のイトーヨーカ堂の顧客であるシニア層を対象にした商品群で、それはそれで、今までの売り方でいいかもしれませんが、売り方(マーケティングや売場)を変えれば、きっと幅広く大人の客層を取り込め、もっともっと大きなマーケットに化けるかもしれない、と思ったものです。藤巻さんには、ぜひぜひpbiよりこちらのプロジェクトのブラッシュアップをしていただいた方が有効な気がするのは私だけでしょうかね。
海外のマーケットリサーチなどをしている時、高級百貨店、専門店で「Made in Japan」の商品を見るたびに誇りに思ったものです。やっぱり、品質は世界一ですから。
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April 09, 2006
4月7日の繊研新聞、アースミュージック&エコロジーを展開するクロスカンパニーのプレミアムジーンズを核にしたスタイリングを提案するセレクトショップ、ライフ・バイ・アースミュージック&エコロジー(以下LIFE)が発行する「保証書」についての記事が興味深かったのでご紹介します。
クロスカンパニーについては、以前もブログでご紹介しましたが、同社は、カフェ以外のショップのスタッフはすべて社員とし、ブランドコンセプト伝道と顧客満足のために、人を大切にし、従業員教育、従業員満足に力を入れていることで有名な会社で、基幹業態のアースミュージック&エコロジーは絶好調、2-3年以内にIPO(株式公開)も視野に入れた優良ファッションSPA企業のひとつです。
LIFEは、昨年25-35歳のキャリア層の大人の女性をターゲットにスタートしたセレクトショップ業態で、TRUE RELIGION、ANTIK DENIM、SEVEN FOR ALL MANKINDなど30ものプレミアムデニムブランドにオリジナルのトップス&ボトムス、欧州の服飾雑貨などをスパイスとして組み合わせて、アースミュージック&エコロジーの実績から、好立地に展開しているものです。
LIFE BY EARTH MUSIC&ECOLOGY ホームページ
同社が発行している「保証書」とは、同業態主力のインポートジーンズに3ヶ月間の無料修理、交換、返品などの保証をしているもの(丈つめを行った場合は修理のみの対応とのこと)。
昔から高額インポートカジュアル品を扱っていると、つきまとう問題として、品質問題があります。感度は高くても、厳しい日本の生活者から見ると、色落ちがしたり、縫製がよくなかったり、附属の取り付けが悪かったりすることは少なからずあるものです。特に、最近の後加工の激しいプレミアムジーンズでは、ボタン、リベット、ファスナーがダメージを受けているものがあるのは想像に難くありません。
いまどき、不良品には、お店が万全な対応をするのは常識ですが、お客さん側は、結構遠慮をしてしまい、泣き寝入りをすることが少なくないと思います。不良品を売ったのは、店側のはずなのに、けちをつけられたと、店員の嫌がる顔も見たくないし、トラぶったりするのも厄介だと思ったりして。
どんな有名ブランドだって、欠陥箇所が見つかった時、着用時にはなお更、それを選らんだ人は恥ずかしめを受け、その時点でその人にとっては、そのブランドもショップも「ファッション」でなくなると思うんですね。
そして、知らず知らずのうちに、そのお店から足が遠のく、知人にいやな体験談を話してしまう・・・お店が大事な顧客を失う瞬間のひとつかもしれません。
また、顧客からクレームがあった時に、小売としての販売責任を棚に上げて、不良品はメーカーのせいにして「たらいまわし」にするショップも少なくない中、ショップとしての同社が、「責任」として、「ファッションブランド」として、「お客様とのお約束」としてこういった保証書を発行するところにも共感を感じます。そう、ファッション商品であれば、3ヶ月も着用すれば、その間に、基本的な欠陥は顕在化しますので、3ヶ月保証は決して短くはないと思いますね。
顧客の立場に立ったら思いつくことが、自然に実践できる会社が伸びてゆく時代であって欲
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