March 11, 2012

ユナイテッドアローズがGoogle(グーグル)ローカルショッピングに参加

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 3月7日の日経MJに、セレクトショップ大手のユナイテッドアローズ(UA)が、検索エンジンサイト、Google(グーグル)が提供するサービス、Googleローカルショッピング(Google ショッピング内のサービス)に参加し、クロームハーツ、アウトレットなどを除く、同社のほとんどの業態の全店の商品在庫情報をネット上で公開し始めることに関する記事が掲載されていました。

 Googleローカルショッピングとは、Googleから→ショッピングと進み、商品名を入力すると、複数のECサイトのポータルになっており、そこから商品が購入できるサービスですが、

 更に、商品名の下に「付近の店舗」というリンクが表示されたものについて、Googleマップで在庫のある店舗の所在地、営業時間、電話番号などが表示される付加サービス。

 顧客は、その店に出向いて行って、商品を確認(試着)の上、購入することができるわけです。

 昨年発足当初、ヨドバシカメラ、ブックファースト、東急ハンズ、HMV、無印良品等がこの店舗在庫情報サービスに参加しており、この度、上新電機、紀伊国屋とともに、ユナイテッドアローズ(UA)がファッションストア第1号として、加わったようです。

 試しにUAの自社通販サイト、UAオンラインにあるの商品名を、いくつかGoogleショッピングに入力してみると・・・出ますね、商品在庫のある店舗情報。

 もともと、UA自身も、UAオンライン上で1時間ごと情報更新で店舗の在庫を公開していますので、その情報を適時、Googleに提供することによって、実現したのでしょうね。

 O to O(オンラインtoオフライン)時代に、店舗の商品在庫をネット上で一般公開し、お客さんを在庫のある店舗に誘導する試みは、小売りビジネスに求められる最新サービスのひとつだと思っています。

 私の専門分野である、「在庫コントロール」の観点から見ても、これは、ある意味画期的なことだと思うんですよね。

 なぜなら・・・

 在庫コントロールは本来、需要予測と顧客購買行動分析に基づき、お客さんが、店舗にお買いものにいらっしゃった時に、欲しいと思う商品の在庫を欠品させておかない、がっかりさせない、いわゆる売り逃しを出来るだけ少なくして、売上を最大化させる技術のひとつだと思っていますが・・・

 当然のことながら、お客さんの行動は、予測通りになるとは限らないもの・・・

 であれば、ある程度の在庫調整、在庫コントロールの努力はするものの、あとは、お客さん自身に在庫のある店舗を見つけてもらって、出向いて行ってもらい、ご購入頂くことによって補完して頂く。

 素敵ではありませんか?

 これは、今までの業務の常識を変える?お客さんとのコラボであり、かなり革新的なことだと思うのですよね。

 但し、これを実現するには、一方で、企業側の覚悟も必要なんですよね。すなわち、在庫管理の徹底も欠かせませんから。

 せっかく情報開示しても、入力ミスや棚卸ロスが重なり、データ上あるはずの在庫が店舗になかったら・・・お客さんをがっかりさせる、という逆効果になりますからね。(もっとも、在庫開示しても、念のため、お電話で確認いただいてから来店いただくべきものですが・・・)

 ですから、在庫情報公開と会社ぐるみの在庫管理の徹底への取り組みは同時進行でなければならないのです。
 
 このGoogleローカルショッピングのサービスは、もちろんスマホにも対応しているようです。

 そして、この先にある未来のサービスは・・・

 店頭で欲しくなった商品のタグ上のJANコード(バーコード)をスマホやケイタイに載ったアプリでスキャンすると・・・

 商品情報、在庫情報が表示され、お客さんが自ら考え、行動を起こせるようになること、なのでしょうね。

 関連エントリー-顧客を在庫管理に巻き込む最新技術

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September 06, 2011

アパレル有力専門店のEC化率

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 9月6日の繊研新聞に、同紙が調査したアパレル専門店のネット販売への取り組みに関する記事が掲載されていました。

 同調査に回答した企業のみの数値になりますが、昨今の業界関心事のひとつである、ECの取り組みを考える上で、参考になる数字だと思いますので、引用、ご紹介させていただきます。

            EC売上高  前年比    EC化率
ユニクロ         23,043   (22.2%)    3.8%
ユナイテッドアローズ  8,997    (31.7%)   10.6%
良品計画         8,566    (4.1%)    5.9%
ポイント          4,665    (30.6%)   4.5%
アーバンリサーチ    2,300    ( - )    12.6%
シップス          2,100    (21.5%)   9.4%
クロスカンパニー    1,890    (136.3%)   4.6%
リステアHD       1,294     (32.2%)   14.9%

※売上高の単位は百万円、アーバンリサーチは前々期決算変更月変更のため、前年比較出来ず。

 売上高の大きさ、伸び率もさることながら、EC売上比率に注目ですね。

 みなさんはこの数字を見てどう思われますか?

 一般的に、本やナショナルメーカー家電など、商品を見ずしてクオリティがわかる、安心して買える商品がネット購買に適していると思いきや、購入経験率も高く、クオリティの知れた、ユニクロや無印良品のEC化率に対して、セレクトショップのそれが極めて高いことに気づかれませんか?

 以前UAさんの取材からわかったことですが、

 関連エントリー-季刊専門誌「流通とシステム」に、ファッション専門店のリアル店舗とネット通販のシナジー効果に関する寄稿記事が掲載されました。

 店舗数が少ないから、店舗のない地域の顧客がECを利用するというよりも、店舗もよく利用する顧客が、ECのヘビーユーザーになる事実。

 ということは、そのストアのEC化率の高さは、「妥協」ではなく、指名買い、「信頼」の高さだということなんですよね。

 そうすると、現在EC化率が低い店舗は、リアル店舗の信頼度、リアル店舗のスタッフの顧客に対するEC利用の啓蒙活動を見直した方がよいのかもしれません。

 EC化率の高いセレクトショップは、そのあたりにしっかり取り組まれているのではないでしょうか?

 関連エントリーeコマースの売り上げ構成比10%を目指そう! 

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July 25, 2011

eコマースの売り上げ構成比10%を目指そう!

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 本日発売のWWDジャパン7月25日号、EC特集2011完全保存版が業界で話題になってますね。

 業界の複数の方々がネット上で評価されているように、アパレルeコマース超入門的なわかりやすい内容で、ホントに読みでがあります。

 定期購読している私も、取り急ぎ前半半分、アパレルのeコマースの現状と裏方のメインプレイヤー企業に関する記事の部分を読ませていただきました。

 金額ベースでの国内アパレルマーケット全体が年々縮小する中、目下業界では、eコマースと中国向けビジネスが成長のための2大関心事に違いありません。

 eコマースへの取り組み方は、記事で詳しく解説されているようにいろいろあると思いますが、

 どう始め、どう売り上げを上げるかも大事ですが、

 ○何のために取り組むのか?その目的

 を明確にした上で

 ○何に気をつけなければならないのか?危機管理

 も想定した上で取り組んでいただきたいものです。

 何のために取り組むのか?・・・

 ファッションリテイラー(小売業)にとっては、やはり、実店舗(リアル)とネット通販の相乗効果だと思います。

 記事中のユナイテッドアローズの事例紹介などにあるように、リアルとネットの両方を利用している顧客の年間購買額は、リアルだけを利用している顧客の2.5倍という数字は非常に重要です。

 つまり、顧客は、リアルもネットも同じように使い勝手がよい店舗、そして、いつもそばにいる店舗では、リアルもネットも双方利用額を増やす傾向にあるという事実。

 次に、何に気をつけなければならないのか?・・・

 これは在庫コントロールを専門とする立場から申し上げますが、

 いろんなECサイトある中で、間口を広げようと複数のECパートナーと多品種で取り組む時、

 在庫ロケーションを分散させすぎて、在庫過多と機会損失を同時多発させてはいけないということ。

 在庫コントロールをする上での大原則は・・・

 在庫の一元管理と流動化ですが、

 ECモールの出店場所を増やせば、増やすほど、販売機会は増えるものの、機会損失を抑えながら、粗利率、最終消化率を高めることが困難になります。

 これはeコマース時代のひとつの落とし穴だと言えます。

 ですから、店舗在庫、フリー在庫、ネット販売向け在庫をどう一元管理するか?はeコマース時代の優勝劣敗の分かれ道になるとさえ思っています。

 このあたり、業界の中で、先行して、上手にやられているのが、今回のEC特集の中で、盛んに登場する、ユナイテッドアローズ(UA)ですね。

 以前、アパレル専門店のEC比率、まずは3%程度が目標か?なんて議論がありました。

 根拠はたぶん国内最大手のユニクロのEC比率がしばらく3%台(2010年8月期は3.7%)でしたから・・・

 しかし、ゾゾタウン(スタートトゥデイ)と組んだからという理由も大きいですが、UAの2010年2月期のEC売り上げ比率は10%を超え、ファッション専門店最高水準となりました。

 その要因は、同社の目的と危機管理が明確だからでしょうね。

 このあたり、数ヶ月前に同社を取材させていただいた私の執筆記事が掲載された

 流通システム開発センター「流通とシステム」2011年夏号

 がまもなく発刊されますので、ご興味あればそちらもお読みください。

 UAがたたき出した、EC売り上げ比率10%という数字・・・業界にいい次の目標ができました。

 これからは、同社をベンチマークしながら、EC売り上げ比率10%を目指して、取り組んで行きましょう。

 関連エントリー-ファッションリテイラーのネット通販比率
 関連エントリー-ECによる在庫適正化へのチャレンジ
 関連エントリー-リアル店舗がEコマースから学ぶこと
 関連エントリー-ユナイテッドアローズが始めた在庫運用の試み

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July 05, 2011

小売チェーンのICタグ活用と棚卸ロス率

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 7月4日の繊研新聞にウォルマートで活用が進む、アパレル商品へのICタグ装着に関する記事が掲載されていました。

 日本でも一時期導入実験が盛んな頃がありましたが…

 ICタグの話はほとんど聞かなくなりましたね。

 タグのコストをどこが負担するかということで、費用対効果の折り合いがつかなかったのも現実だと思いますが、そもそも複数企業間システムを使いこなせるか?の課題もあります。

 もうひとつ、専門の方によると1/60の確率の読取漏れというスペックにも問題があるようです。

 1/60と言えば、1.67%、

 この数値を聞いて、皆さんどう感じますか?

 例えば・・・皆さんの会社の棚卸ロス率は何%でしょうか?
 
 しまむらの平成22年2月期決算概要によると、同社のロス率の推移は

 2008年 0.44%
 2009年 0.47%
 2010年 0.49%

 ちなみに私がアパレルチェーンで働いていた時は在庫コントロールの担当者のひとりとして0.4%をどう切るかに試行錯誤をしていましたので、1.67%の誤差はとんでもない、問題外の数値です。

 ウォルマートの場合は、売り場はベンダーへの棚貸しであるのと、日本より盗難、不正、ミスが多いのもこの誤差が許容される(マシとされる)要因ではないでしょうか?

 棚卸ロス率の計算の仕方は、会社によっていろいろあるようですが…

 売上総利益(粗利)率に対するインパクトということで、期末ロス金額を期間売上で割るのが世間との比較可能数値になります。ご参考までに。

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May 03, 2011

スタートトゥデイの売上高と商品取扱高

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 5月2日の繊研新聞に日本最大のファッションECサイト、「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイの2012年3月期計画に関する記事が掲載されていました。

 最近、経済紙や業界紙が、スタートトゥデイの正味の売上高よりも、「商品取扱高」の大きさを取り上げることに、ちょっと違和感を感じていたので、同社の2011年3月期の決算短信、決算説明会資料と併せて読んでみることにしました。

 スタートトゥデイの2012年3月期計画

 商品取扱高計画 840億円 (47%増)
 うちテナント出店の商品取扱高 670億円(62.4%増)
   直営店売上高          95億円(18.7%減)
   メーカーEC支援事業      75億円(78.8%増)

 同社の正味の売上高計画 322億円 (35.3%増)
 うちストア運営受託販売手数料 183億円
   直営店売上高         115億円 ※東日本大震災チャリティT売上込み
   EC運営受託販売手数料    20億円
   その他               4億円

 上記のように、自社で商品を買い取り、在庫リスクを取る直営店の売上高よりも、ブランド(テナント)から商品を預かり、受託販売して、手数料を得ている方がはるかに大きくなっており、今後も、買い取りから受託に移行するビジネスの方が多いようです。

 それを比率で表すと、2011年の商品取り扱い高に占める直営店の売上高が約20%、2012年には11%にまで下がる見込みです。

 こう見ると、ゾゾタウンはEC小売業というより、EC支援サービス業であるという認識を持った方がよさそうです。

 しかし、同社が決算短信の、「目標とする経営指標」のところで、「商品取扱高」を重視すると言い切るところに込められている思い・・・

 ECになかなか踏み込めなかったファッション業界の高感度企業に対する同社の功績は、計り知れませんからね。

 決算書上、金融機関や投資家には正味の売上高が重要ですが、同社の業界へのインパクトの度合は、確かに商品取扱高で計るのがよいかもしれない、と納得がいった次第です。

 ただし、ブランド側はスタートトゥデイとの付き合いの中で、ノウハウを蓄積し、いずれは、ゾゾタウンを卒業して、自前で運営する方向を取るのが業界にとってのあるべき姿だと思っています。 

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June 03, 2010

ZOZO(ゾゾ)の強みはアナログとデジタルの融合

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 6月2日の日経MJの一面に、国内最大級のファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」のオペレーションの強みに関する記事が掲載されており、興味深く読ませていただきました。

 記事にあったアナログな話とデジタルな話をひとつづつご紹介します。

 アナログな話は、ZOZOに商品が入荷してから、顧客に届く、販売のスピードですね。

 11:00 ブランドメーカーやセレクトショップから商品到着
 13:00 社内カメラマンが社内スタジオで商品撮影
       その後、画像掲載作業
 18:00 メルマガで21時発売開始の予告
 21:00 受注開始~顧客注文
 翌日
 10:00 自社倉庫でピッキング&出荷
 翌々日
 11:00 顧客に商品到着

 てな感じで、このスピード感、すべてを幕張本社(ゾゾベース=基地)で、服好きであり、ZOZOのユーザーでもある社員さんたちが自前でやっている強みが表れています。

 デジタルな話は、顧客の入会年度が古いほど、ひとりあたりの年間購買額が高くなっているグラフです。

 06年3月以前に入会して、いまでも年間1回以上お買いものしているお客さん(アクティブ)の平均年間購買額は7万9767円で、前年新規入会会員の3倍という話。

 やはり、先進的な通販大手でも、リアル店舗と同じで、固定客さんに支えられているんだな~と納得。

 誰でも、固定客が大事って話、わかりきっていると思いますが、私が小売チェーン勤務時代、そんな「わかってる話」を、調査を入れたり、データを分析して、数値にした時、これほど既存店の売上安定に固定客さんが寄与してくださってるんだ~とわかった時、目から鱗、身が引き締まった時のことを思い出しました。

 ECは、リアル店舗がFSPやCRMシステムを入れないと暗黙知のままの定性的感覚を、あっと言う間に、いとも簡単に数値化してしまうことができるんでしょうね。

 その他、ECながら、いろいろリアル店舗っぽいアナログチックなところも多く、とても楽しく記事を読ませていただきました。

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11.ファッションIT(IC,POS,WEB) | | Comments (0) | TrackBack (0)

July 31, 2009

ZOZOゾゾタウンのスタートトゥデイが伊勢丹の通販サイト運営を受託

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 7月31日の日経新聞、繊研新聞に、人気ファッションブランドをセレクトしたECモール、ZOZO(ゾゾ)タウンを運営し、出店ブランドのEC支援事業も行うスタートトゥデイが、伊勢丹百貨店の一部のEC事業を受託したことに関する記事が、掲載されていました。

 記事によると、同社は、今秋から、伊勢丹の「イセタン・メンズ・オンラインショップ」のサイト構築、決済、物流などEC運営機能すべてを担うとのこと。

 同社が、ゾゾタウンに出店しているブランド以外に対する支援は今回が初めてになるとのことです。

 繊研新聞の前澤社長のコメントでは、今後、EC支援事業については、百貨店、駅ビル、SCも視野に入れているようですね。

 これまでの展開から、同社がセレクトし、これぞと認めるファッションブランドの限界点が同社の事業の限界かとも思われましたが、今回の伊勢丹ECサイトの運営受託は、今後の同社の事業の大きな広がりを示すものになりそうです。

 業界にとらわれず、多くの「ブランド」の「ブランディングのためのEC支援事業」、是非広げて行ってもらいたいものですね。 

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関連エントリー-ファッション企業のECサイトに関するビジネストレンド 

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May 14, 2009

ファッション企業のECサイトに関するビジネストレンド

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 5月13日の繊研新聞に、ユナイテッドアローズが、かつて自社開発してその後閉鎖していた独自ECサイトをZOZOタウンのスタートトゥデイに運営を委託して再チャレンジするとの記事が掲載されていましたが・・・

 このスタートトゥデイによる独自ECサイト運営支援は、ビームスに次ぐ2号案件、14日の繊研新聞には3号案件として、ヒステリックグラマーが予定されているとの記事も掲載されていました。3社はいずれもZOZOタウンにも出店しています。

 以前、スタートトゥデイのこの運営支援事業に関する記事も書いていますので、よろしかったらご参考まで

 ZOZO TOWN(ゾゾタウン)のスタートトゥデイがアパレルEC事業支援の子会社設立

 これらの記事を読んで、ECサイトは同じリテイルビジネスでありながら、そう簡単ではない、異質のビジネスであることを感じさせるニュースという印象を受けました。

 イメージを大切にしながら、しっかり利益に結びつく運営は、スペシャリストに任せる、「餅屋は餅屋」、という結論を出すブランド企業たち。

 一方、少し前、4月22日の繊研新聞に大手アパレルメーカー各社が、遅ればせながら、ようやく独自ECサイトに本腰を入れ始め、実店舗とECサイトの(販売)「時差」を縮めるために、独自の物流や撮影業務のインフラ整備を進めているなんて記事が掲載されていましたが・・・

 何か明暗というか、それこそ時差を感じるものがありました。 

○変に自前でやるよりも、イメージづくりを優先するのであれば、プロに任せる!

○リアル店舗、複数のECサイトで同時に販売している同一商品在庫を、いかに、ロケーションを分散させずに一元管理することによって、各所で限りなく販売機会ロスを減らしながら、かつ全体在庫が過多に陥らないようにするか?

 特に、ZOZOタウンに出店しているリテイル系ブランド企業の、スタートトゥデイへのECサイト運営委託は、そんな意図もあるのでしょう。

 最近の、リアル店舗を持つブランド企業のECサイト周りの課題を聞いていると、ECビジネスの関心は、新たな販路、販売機会の創出というより、すでにキャッシュフローを意識した効率販売の方へと行っているような気がしますが・・・

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January 16, 2009

住友商事がアシェット婦人画報社に出資、雑誌『エル』のECサイトを運営

 1月15日の日経新聞、16日の繊研新聞、日本繊維新聞に、住友商事が、マルチチャネルリテール戦略の一環として、フランスのメディアコングロマリット、ラガーデールグループ傘下のアシェット婦人画報社の株式34%を取得し、人気ファッション雑誌『ELLE(エル)』のECサイトを運営することに関する記事が掲載されています。

 同社は出資にあたり、役員を含む人員を送り込み、新規事業としてEC部門を立ち上げ、雑誌「エル」、既存サイト「エル・オンライン」と連動しながら、ラグジュアリーブランドから新鋭ブランドまで100のブランドを販売し、初年度60万人の会員を見込み、4年後にはアシェット婦人画報社の年商の5割を超える100億円規模にしようというものです。同社の子会社でTV通販最大手である、ジュピターチャンネルあたりとの連動も期待できそうですね。

 その昔、商社アパレル部門と雑誌出版社の関係となると、商社が人気雑誌のブランド名の商標使用権(ライセンス)を取得し、量販メーカーに切り売りしてライセンス料のピンはねをするのが関の山だったと思います。

 しかしながら、いまや、知名度のあるネーム、ブランド名を借りてきて付けさえすれば(ライセンス)商品が売れるというビジネスモデルは終焉しつつあると思います。

 住友商事の今回の出資は、、商社と言えども生活者のマインドを理解しながら、直接リーチし、腰をすえて事業を育成しなければ未来はない、ということを体現しようとしているように思えます。
 
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関連エントリー-住友商事ネットスーパー事業参入の先見性
関連エントリー-住友商事の地に足のついたライフスタイルリテイル事業

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September 21, 2008

青山商事が店舗とネットの融合を図る新サイトを開設

 9月19日の日経新聞、20日の繊研新聞に紳士服チェーン最大手の青山商事が9月24日から立ち上げるリアル店舗と連動したネット通販に関する記事が掲載されており、興味深く読ませていただきました。

 サイト名は、「洋服の青山プレミアム」で、紳士服、靴など80品目の通販限定商品を提供し、注文した顧客は、

①最寄りの店舗(全国約760店舗)で商品を受け取り、試着した上で購入できる(「試着サービス機能」)

②自宅で直接商品を受けとる場合も、最寄りの洋服の青山が「アフターフォロー店舗」に割り当てられ、その後商品に何かあった時のフォローをしてもらえる

というサービスの模様です。

 このサイト、サービスのスタートにあたり、既存の大きいサイズ・小さいサイズを専門に取り扱う「ワールドワイドサイズ」の商品にも同様のサービスを施し、一新するとのことです。

 記事によると、同社は、「今期はネットで1億円の売り上げを見込む」とのことで、企業規模から言えば、ネット販売は実質まだ本格的に手をつけていなかったような状態ですが、リアル店舗を持つ企業が今後ますます広がる生活者の選択肢の多様化、それに伴う購買行動の変化に合わせて、顧客の利便性を高めるためにネットを活用する事例になりそうで面白いと思いました。

 先日、大手システム会社の幹部の方々と業界の景気と先行きに関する雑談をするランチミーティングの機会がありました。

 消費は低迷していると言われる、確かに、百貨店、量販店は軒並み前年割れを更新しているが、実態はどうなのか?本当に生活者は服を買わなくなったのか?

 業界統計によるとアパレルマーケットの売上規模は1991年をピークに年々下がり続けているが、これは金額ベースであり、数量ベースでも本当に減っているのか?

 既存の統計でカバーしづらい?国内外のネット通販購買、オークション、アウトレット、外資系企業のシェア拡大など、はどれだけその統計に反映されているのだろうか?

 そんな疑問が飛び交いました。

 実際、生活者には従来の流通以外に賢い買い物をするための選択肢は増えているわけで、たとえば

○原宿のセレクトショップでスタイリングを見て古着店で買う

○ベーシックアイテムならユニクロで十分、むしろ品質いいかも、最近ユニクロかっこ悪くないし

○リアル店舗で見て、ネットでもっと安いものを探す

○リアル店舗で現物を見比べて、ケイタイで注文して、手ぶらで帰る。あるいは、帰ってネットで注文する

○渋谷109で商品をチェックして、2週後に町田109で値下げされた商品を買う

○最近、都心近郊にできたアウトレットモールでも鮮度の高い、いいものが買えるようになった

○前倒しされる期末セールまで待つか、シーズン中の10%オフセールで買う

なんてことはよく聞く話になってきましたし、これからは、

○百貨店やセレクトショップでトレンドを確認してH&MやZARAで買う

なんて購買行動も常識になってくるでしょうね。

 そんな多様な購買行動を取る生活者がこれだけネットやケイタイを駆使して情報武装している時代に、商品・サービスを提供するファッション企業は、従来型のリアル店舗網の拡大、従来型の商品計画、店頭での接客販売だけに固執していて、はたして、お客さんは満足し、継続的な成長は望めるのだろうか・・・生活者の方が先を行っているこの状況下で・・・

 少なくとも、企業側は生活者のそういった流れにもっと敏感になって、素直に受け入れ、彼女彼ら以上に情報を使いこなし、半歩先回りするための情報武装をしないといけないですね。 

 ということで、皆が妙に納得し、お開きの時間となりました。

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関連エントリー‐リアル店舗とウェブストア(ECサイト)の使い分け

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