April 21, 2017

ロコンドのRAOS(リアル・アズ・オンラインストア)計画のチャレンジ~業界のオムニチャネル化の課題

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 ネット通販(EC)での靴の購入のハードルを下げるために「自由に試着できる通販サイト」をコンセプトにしたECモール「ロコンド」で2010年に創業し、その後、

 同通販モールの運営を通じて構築したITと物流のしくみを活用して、ファッション企業のECがらみのバックオフィス業務も支援するロコンド社が、2017年3月に創業以来続いた赤字から黒字化のメドを立てて東証マザーズに上場しました。

 上場後、メディア露出が増えたため、同社の記事を読む機会が多くなりましたが、
 (3月20日付WWDJAPAN、4月13日付繊研新聞、4月21日付日経MJなど)

 同社のビジネスモデルの中でも私が注目しているのは ECモール「ロコンド」の拡大よりも、

 むしろその背景で同社がオムニチャネル化をめざす業界の急所(ウィークポイント)に気づき、力を注いでいる「プラットフォーム事業」の方です。

 同社は「ロコンド」を立ち上げた後に、自社ECをアウトソーシングするブランドや企業のEC運営業務を請け負い、更にEC向け物流をブランドの直営店向け在庫補充へと請負領域を拡大(ロコチョク)して来ました。

 その後、

 地方百貨店などで限られた店頭在庫でもECの豊富な倉庫在庫を活用して販売につなげることができる「ロコチョクD」というサービスに取り組んだり、
 
 ECや直営店向けの物流倉庫の運営を受託したり、

 今後はECのオンラインシステムを実店舗にも活用するサービスに力を入れようとするなど、

 オムニチャネル化を目指す業界において、

 オンライン側からオフラインの実店舗のオペレーションの課題を効率化しようという、

 一見ニッチ(隙間的)ながら、業界の極めて大きな課題を解決するサービスに取り組んでいるように見受けられます。

 おそらく、同社は数々のクライアント先との取り組みの過程で直営店を取り巻く安定稼働を重視した保守的なPOSや基幹システムの環境と、

 一方で、エンドユーザーの購買行動に対応すべくリアルタイム更新が前提で、更なる進化を続けるEC向けウェブシステムの環境の違いに触れ、壁を感じたのでしょう。

 私も日ごろ成長ファッション企業さんの直営店の店頭在庫最適化のための業務を生業にしているため、当然システムや物流などのインフラ整備にも対応していますが、

 最近ECの販売拡大にともなって、実店舗とEC双方の販売機会ロスをなくすための在庫の一元管理化を検討する上で、最もネックになることのひとつが、
 
 日次更新で動いている本部システムとリアルタイム更新で動いているECをどう同期化させるかの問題です。

 従来の本部基幹業務システムに関しては売上はともかく、在庫までをリアルタイムにするのは・・・

 理論的には可能なのですが、システムの安全稼働を考えると負荷も投資もかなり大きくなる。

 一方、ECのウェブシステムは売れたらその都度在庫を引き落とすリアルタイム更新が常識。

 これある意味、

 従来からの企業の業務上の都合 と スマホ経由で取った情報に基づいて行動する進化しつづける消費者が求めていることの壁

 とも言ってもいいかも知れません。

 業務を時代の要請にあわせるならば、いっそのこと、リアルタイム更新が常識のEC(オンライン)の考え方を中心にシステム全体をリニューアルしてしまった方がいいのではないかと思うことがしばしばあります。

 タイトルにあるロコンド社が構想する「RAOS(リアルアズオンラインストア)計画」とはその名の通りECの発想で実店舗も運営しようという発想だと解釈されます。
 
 私は業界の多くの人たちがそうであるように実店舗サイドからECをどう取り込もうかと見ているもののひとりですが、
 
 同社のようにECから事業をスタートした方々にとっては、逆側から見えていて、「そこがヘン(非効率)だよ・・・」と感じていることが少なからずあるはずです。

 そして、冷静にお客様目線で考えると、その逆側からの発想の方が、今、そしてこれからの時代にとっては正解=新常識 だと思えてなりません。

 これから事業を始める方々にとっては、そんな「新常識」を前提にしたしくみから始めた方がよいでしょう。

 一方で、既存のシステムのしがらみがある多くの企業は、どういち早く消費者の購買行動に合わせた「新常識」に乗り換えるかが今後の事業成長の鍵(カギ)になることでしょう。

 そんな問題提起をしているロコンドのチャレンジにとても共感しながら関心を持ちました。

 大きな取り組みはこれからだと思いますが、今後の動向に注目したいと思います。

 関連エントリー-流通段階と仕事の発想、サイクルの違い

 ※これ古いエントリーですが、業務サイクルと仕事の発想に関するお話です。直営店運営は週次、日次ですが、ECはリアルタイム更新が前提。どんどんスピードアップする市場にどうあわせて行くかが課題になりますね。

 【ファッションビジネスを考えるおススメ本】

 有名ファッション専門店の事例を用いて、顧客心理と在庫コントロールの大切さをわかりやすく解説したビジネス読本です。

 『人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識』

   

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April 14, 2017

GU(ジーユー)が国内店舗半数にセルフレジを導入へ~ストレスフリーショッピングの未来は?

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 4月9日の日経MJにファーストリテイリングのGU(ジーユー)が今年の8月までに同ブランドの国内店舗の半数にあたる176店舗にICタグを利用したセルフレジを導入することに関する記事が掲載されていました。

 このセルフレジは、商品を購入するお客さん自身がICタグ付きの商品をセルフレジ機で読み取りを行い、精算、袋詰めまでを行うもので、

 複数台のレジに対して顧客への説明やアシストをするのに必要なだけの立ち合いスタッフがいればよく、

 これまでのレジ業務を省力化、効率化し、限られたスタッフをより顧客の商品探しのための接客や在庫確認に当たらせることが目的になります。

 これまでGUの実験店舗では、精算時間が有人レジと比べて1/3で済み、混雑時のレジ通過客数も1割アップしたとのことです。

 混雑時(例えばピークタイム2時間)にレジ通過客数が1割アップできたとなれば、1日の売上の3%くらいの売上押上げ効果があるのではないかと思われますから・・・大きな効果と言えましょう。

 記事を読んで、新宿ビックロにあるGUの店舗を覗きに行きましたが、

 20台のレジのうち、なんと16台がセルフレジ、4台が有人レジの構成にびっくり。

 ずいぶん思いきりましたね。

 スーパーにあるセルフレジのような機械の中段に電子レンジのようなボックスがあり、

 その中に商品を入れれば、ICタグのおかげで、ピピピッと素早く商品を読み込み、クレジットカードや現金の精算もそこそこ早くて、あっという間でした。

 面倒と言えば適切なショップバッグサイズを自分で選んで、自分で袋詰めするくらい。

 ちょっと気を回してしまったのは・・・タグ落ち(値札が取れているもの)があったらどうするのかな?くらいでしょうか?

 また、このICタグはセキュリティタグの役割も果たしている模様です。

 ユニクロやGUやしまむらのような客数の多いセルフ販売型量販チェーンのように

 人手不足が深刻化し(出店計画にも影響が出ている昨今)、平日の夕方や土日午後のレジに行列ができるセルフ販売型 量販チェーンには大変有効だと思いました。

 ただ、一方で、通常のレジと比べて設備投資は大きいでしょうね。

 RFID(IC)タグの全品導入(ランニングコスト)とセルフレジおよび周辺機器への投資です。

 この設備投資に関しては、目先のテクノロジーだけでなく、未来のテクノロジーの進化も考えなければなりません。

 例えば、私はお客様のスマホ自身がレジに置き換わる日も遠くはないと思っています。

 いまや、アプリをダウンロードすれば・・・

 バーコードリーダーで商品はスキャン出来、今いる店舗や近隣店舗の在庫状況も確認できますし、ECサイトから購入することもできるわけですから、(実際ユニクロもGUもすでに出来ています)、

 この機能の延長線上で、スマホが将来的には、店舗のレジ替わりになることだって十分あり得ますよね。

 決済やレシートに関しても、

 ZARAが環境に配慮したサステナブルプロジェクトの一環で、スペインから始め、イギリスやアメリカに広げているInWallet という自社開発の仕組みが参考になります。

 これはアプリに登録したクレジットカード連携のQRコードでレジでは瞬時に決済が完了し、

 レシートはペーパレス(電子レシート)で、アプリに蓄積される。

 その電子レシートがあれば、将来、返品対応も可能という具合です。

 そんな、すでに世界で実現しはじめているテクノロジーをくみ合わせれば、お客様のスマホがPOSレジに置き換わることは時間の問題でしょう。

 もっとも、客数が圧倒的に多いところは、スピード、客捌き重視でセルフレジの方が効率的かも知れませんが、そうでないところは、スマホアプリのPOS化への取り組みは検討の価値は十分ありそうです。

 流通業の人手不足の深刻化、一方で、ストレスフリーなショッピングに対応するためのテクノロジーの進化からも目が離せませんね。

 関連エントリー-ジーユー・ユニクロはレジ待ち時間の短縮に、ZARAは欲しい商品を店頭で顧客の手に届けるためにICタグを活用する

 【おススメ】

 世界一のZARAのインディテックスの背中を追う、ユニクロのファーストリテイリング。それぞれの強み、将来性を多角的に考察しました。

 2014年冬に出版されたものですが、現在、両社が未来に向けて進めている施策もこちらの書籍の内容の延長線上で説明ができます。
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

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March 27, 2017

世界最大の低価格スポーツ用品チェーン 仏DECATHLON(デカトロン)の衝撃

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 3月中旬に2泊3日で上海のリサーチに行って来ました。

 今回のリサーチの目的は2つあり、

 ひとつは、昨年「ユニクロ対ZARA」の中国語訳本のおかげで3回ほど中国ファッションチェーン幹部向けの研修に招聘される機会があり、

 参加された企業含め中国のローカルチェーンが、市場のトップシェアを占めるユニクロやH&MやZARAらグローバルチェーンに対して、どんな棲み分けをしているのか?のリサーチを行うこと。

 そして、もうひとつは、日本未上陸のフランスの大手スポーツ量販チェーン

 Decathlon(デカトロン) の店舗を視察することでした。

 ひとつめのマーケットリサーチに関しては、

 今回は限られた時間の中で、どんなプレイヤー(ブランド)がどんな店構え、品揃えをしていて、どのチェーンに勢いがあるのかを確認するにとどまりましたが・・・今後チェックすべきブランドはだいたい頭にインプットすることができました。

 このあたりの詳細は、今回現地でお会いした、上海拠点でグローバルに活躍するVMDのプロ、内田文雄さんのブログが詳しいので是非、こちらを参考にしてみて下さい。

 グローバルで勝てるVMD:中国ファストファッション最新情報

 さて、今回のエントリーのメインは、もうひとつの目的であるDecathlonデカトロン視察レポートです。

 Decathlon SA 社(デカトロン)はフランス本社でグローバルに展開する売上高世界1位のスポーツ量販チェーンです。

 2016年12月末時点で、ヨーロッパを中心に

 世界28か国に進出し、1176店舗を展開し、
 
 年商 約 1兆2000億円(€=120円換算)を売り上げています。

 同社は売上全体の33%を母国 フランス(301店舗)で稼ぎますが、
 
 国外売上のうち、もっとも大きなマーケットが中国(214店舗)になります。

 これだけ大きなグローバルチェーンなのに日本未進出、しかもアメリカにも一度進出していますが、その後、撤退しているため、日本では意外と知られていなかった、

 未だ見ぬファッション・ライフスタイル系強豪グローバルチェーンストアのひとつです。

 日本未進出ではありますが、日本語のサイトがあるのでご覧ください。

 DECATHLON デカトロン 日本語サイト

 以前から多くの中国人から同社の名前は聞いていましたが・・・今回、初めて店舗を訪問することができました。

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 耀华路の上海万博跡 世博源店

 店舗を訪問して驚くのはスポーツカテゴリーの豊富さ、価格の安さ、そして集客力です。

 スポーツの楽しさと恩恵をできるだけ 多くの人に
 高い機能と美しくシンプルなデザインを 兼ね備えた製品をできるだけ低価格で

 をコンセプトに 考えられるすべてのスポーツカテゴリー、大衆スポーツはもちろん、

 ヨガのようなライフスタイル系から乗馬のようなハイソなスポーツまで、ギアからウエアー、シューズまで、すべてカテゴリー別に設けられたプライベートブランド(PB)で開発しています。
 
 Decathlon 展開カテゴリーとブランドリスト
 
 店舗の印象は 日本の店舗で例えれば・・・

 ゼビオあるいはヴィクトリアの売り場に

 ユニクロあるいはニトリ方式で開発されたPB(SPA) が並び
 
 価格はユニクロ価格から西松屋価格?で販売されている

 スポーツに特化したメガストア(カテゴリーキラー)とでも言いましょうか。

 日本のスポーツ業界には、スポーツやシューズはナイキやアディダスのようなナショナルブランドしか売れないというような定説?がありましたが・・・

 では、なぜ同社は世界で一兆円以上も売り上げて更に拡大を続けているのでしょうか?

 どんなマーケットでも二極化は進んでおり・・・

 低所得層だって、お金をかけたくない人たちだって…スポーツやレジャーを楽しめる大衆化を実現しているからではないでしょうか。

 今回、訪問した上海万博跡の世博源店はこども連れのファミリー層で大賑わい、商品を手に取って試したり、遊んで楽しんでいる子供たちの姿がありました。(ちなみに向かいの店はユニクロ)

 もうひとつDecathlonの店舗で興味を持ったのは店舗でのRFIDの活用です。

 商品すべての原産国表示(洗濯絵表示)ラベルがある位置にRFID(IC)タグが縫い込まれており、購入しようとする複数商品をレジ台に置いた瞬間 精算金額が表示されたのには驚きました。

 レジ担当は、値札を取りながら点数を確認し、代金を受け取って袋詰めするだけ。1490682558370_2

 店舗でお買いものをした印象は、ライフスタイル提案でカッコいいお店というよりは、

 ユニクロと同じ 価格訴求のウエアハウス型。

 誰でも、スポーツをするのに、こだわりたいアイテムと、とりあえず間に合わせでいいというアイテムがあると思いますので・・・
 
 ブランドやハイスペックな機能などにこだわりがなく、価格が安ければとりあえずこれで十分というアイテムに関しては、ここでほとんどが事足りてしまう、と思いました。

 ある意味、合理的という意味で未来のチェーンストアのひとつの形を感じたものでした。

 ご興味ある方は日本でも 通販で買うことができますのでチェックしてみて下さい。

 Decathlonデカトロン通販サイト(日本語)
 
 日本語のウェブサイト、通販サイトが整っているところを見ると、日本上陸も時間の問題かも知れません。


 【お知らせ】

 拙著「ユニクロ対ZARA」の簡体字翻訳版「如此不同如此成功:优衣库 VS ZARA」が今年の1月に中国本土で出版されました。

 日本語版はこちら  
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

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February 21, 2017

ファッション専門店のECサイトのあるべき姿とは?

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 前回の2月10日付繊研新聞折り込みオムニチャネル特集を読んだ感想の続きです。

 リアル店舗とECの在庫連携や在庫運用以外で、ECサイトはどうあるべきか?を考えさせられた企業事例を要約しながら、私の感想を添えてご紹介させていただきたいと思います。

 まず、サザビーリーグ社の事例から

 ・同社は以前グループポータルECサイトに複数ブランドを掲載していたものをブランドごとに解体して単独サイトにしたところ・・・プラスの効果が出て、16年のEC売り上げ伸び率は二桁増

 【コメント】 お客様は企業が見せたいものより、自分が知りたい目的の情報に早くたどり着きたいのですよね。


 次に、ビームス社の事例

 ・ECサイトをオフィシャルサイトと統合した結果、圧倒的にECサイトの訪問者数が伸びている

 ・オーダースーツを作るようなロイヤルカスタマーは実店舗で買われるが、そんな顧客さんでも情報収集にはウェブをかなり使っている。

 ・企業サイトとECを統合したのは、お客様がお忙しい中、すき間時間に少しでもビームスと接点を持ってもらうため。

 ・サイトは一括で欲しい情報を見ることができるようになり、すぐに店舗に連絡する手段になった。

 【コメント】 お客様の多くは、自分の空き時間にできるかぎりの情報を事前にネットでとっておいた上で・・・店頭で商品を確かめて、店舗スタッフさんからより深い知識を得て納得しながら、自分のペースでお買いものをしたいのですよね。


 続いて、ナノ・ユニバース社の事例

 ・同社では、すでに自社EC在庫と店舗フォロー在庫を共通にしてあり、店頭に在庫がなくても、店頭スタッフのアシストがあれば売上を立てることができる。

 ただし、逆に店頭の在庫をEC売上に引き当てるのには慎重である。

 なぜならEC売上比率約40%の同社にとって、EC売上の瞬発力は大きく、それを進めてしまったら店頭の在庫が不足して、VMD含めて、店頭が弱体化するから。

 【コメント】 以前ブログでご紹介したように、EC売上をイケイケで伸ばし、EC比率が高いブランドさん、あるいはECに販売計画がなく、そもそも店舗在庫を販売のあてにしているブランドさんではすでに店頭の弱体化が始まっているように思います。

 関連エントリー- 15年度のファッション商品のEC売上比率は7.8%に。10%目前に次なる課題は?


 最後にワールド社の事例、

 ・EC を各ブランドの売上一番店としてとらえて品ぞろえを重視し仕入枠の中で配分している。中にはEC店長を置くブランドもある。
 (別の記事ではEC店長を置いているブランドは他ブランドよりも順調に売上を伸ばしているとのこと)

 【コメント】 実際にZOZO店が一番店となっているブランドさんも少なくないはずです。

 社内の組織はどうであれ、お客様から見たらEC店もリアル店舗も同じ横並びでどっちで買おうが構わないのが現実でしょう。

 リアル店舗で商売人としてセンスを培った店長経験者にお客様の購買行動とリアルの他店に配慮しながらEC店を運営してもらえたら・・・いい業績を残すでしょうね。

 また、店頭現場では発揮できなかった、現場とは違った潜在的なタレント(ハマリ役)の発掘にもつながるかも知れません。


 さて、皆さんのあるいは皆さんがよく利用されるファッションブランドにとってECサイトはどんな存在になっていて・・・どっちの方向に向って進化しているでしょうか?

 ブランドのイメージを伝えながら、商品を購入する販路のひとつというだけではなく・・・
 
 お客様の情報収集の時間を短縮する機能

 そして

 お買い物の時間を短縮する機能

 であるべきでしょう

 また、これからは

 決済をスムーズにする「決済手段」 

 という視点も加わってくるかと思います。

 
 今回のオムニチャネル特集は後半半分は広告ですが、前半半分については、さすが、繊研新聞さん、とても充実して読み応えのある特集記事でした。


 最後にビームスさんのECビジネス責任者の方のコメントで締めくくりたいと思います。

 「購買は実店舗でいい。やっぱり私たちは店頭を大事にしたい。EC担当者なのに、変ですけどね。」

 全然、変じゃありませんよ。 それが私たちファッション小売業に携わるものの使命(ミッション)であり、モチベーションです。

 最近の各メディアによれば、同社では店頭を起点にしたEC改革が進んでおり、業界の中でも頭一つ抜きんでた感じがしますね。

 お客様が店頭で素敵な商品に出会う場を次々に演出、アシストするために・・・

 業界のEC担当者の方々にはますます頑張って欲しいです。 応援しています。

 【おススメ本】

 ファッション専門店の事例を用いて、顧客心理と在庫コントロールの大切さをわかりやすく解説したフビジネス読本です。

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February 15, 2017

ファッション専門店のオムニチャネルリテイリングの取り組み事例の記事を読んで~在庫運用編

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 2月10日の繊研新聞に折り込まれていたオムニチャネル特集は大変読み応えがありました。

 広告を除く記事の部分はECに取り組む企業へのアンケートと業界オムニチャネル担当者の対談から構成されており、先進企業とその背中を追う企業のECやオムニチャネルリテイリングへの取り組みから業界全体が向かっている方向やステージと進捗度がとてもよく理解できました。

 そもそも、同じブランドが複数販路で販売するマルチチャネルの先にあるオムニチャネルのオムニという概念は「全能」の意味、つまり理想郷なのでゴールに到達することは極めて難しい道のりです。

 しかしながら、理想的なゴールのイメージを想像して、仮説を立てて、信念を持って進まなければ、

 IT業者が提案する最新技術論やすぐにできる他社のものまねや目先の施策の延長に終始し、

 担当者や現場がどこに向かっているのか?何のためにやっているのか?と振り回され、迷子になってしまい、投資も無駄になってしまうことでしょう。

 ゴールとは・・・

 店舗、オンラインにとらわれることなく、顧客のお悩みを解決する 「ユーザー・エクスペリエンス(顧客体験)」 に基づくものでなければならないことは言うまでもありません。

 私は店頭在庫最適化のための在庫コントロール支援を生業にしているため、オムニチャネル関連の記事の中でも、特に在庫運用のところに目が行きますので、在庫関連の話題をご紹介しましょう。

 まず、店舗とECの在庫連携に関するアンケート結果からは

 質問項目別の「実現済み」の取り組みと「実現したい」取り組みの回答数の差を出してみると
業界各社の在庫連携の進捗度と今後の課題を読み取ることができます。

 簡単に整理すると・・・

 「ECでの実店舗の在庫表示」 (どの店に行けばその商品を手に取ることができるか)

は「実現済み」数が「実現したい」数を上回り、多くのの企業で実現し始めているようですが・・・

 EC在庫の活用、すなわち

・店頭での欠品をEC在庫からお客様のご自宅にお届けること、

・EC注文商品の店舗での受け取り、

・ECからの店頭在庫の取り置き

・店頭での欠品をEC在庫から店舗にお取り寄せすること、

の順に、

 「実現したい」数が「実現済み」数を大きく上回り、
 
 お客様が実際に買いたい商品を特定した後に、お客様と商品在庫をマッチングさせるための運用部分が現時点で実現途上であることがわかります。

 これらは、お客様とその要望を実現しようとする店舗スタッフのためにも是非、早く実現していって欲しいですね。

 次に、具体的な企業の事例紹介を読む中で感じたことは、

 百貨店アパレルよりも専門店の方が、EC担当に店舗販売経験者が多いこともあると思いますが、

 顧客目線で店頭起点のオムニチャネル実現の意識が高く、それに向けた動きが進んでいるのはもちろんのことなのですが、

 その中でも、駅ビル、SCで好調が続く婦人靴SPA、「オリエンタルトラフィック」の事例にあるように、

 やはり、SKUが多く、在庫過多になりがちで、その一方でぴったりのサイズが無いと売り逃しが発生しがちなアイテム(靴など)を扱っている業態の方が、

 一般アパレルよりも顧客の需要と在庫をマッチングさせる在庫運用に対して切実である、ということです。

 記事によれば、同社は、昨年から

・店舗在庫とEC在庫を共有し、

・店頭の欠品をEC在庫から店舗に取り寄せたり、

・お客様のご自宅にお送りすることが実現できるようになったことで、

 店頭での売り逃し削減の効果に手ごたえを感じ始めているようですね。

 これはとてもいい感じでオムニチャネル時代の在庫運用が着々と進んでいると思いました。

 オリエンタルトラフィックの取り組み事例を読みながら・・・

 私が独立以来、現在まで10年以上も「在庫コントロール」を生業にして、多くのファッション専門店さんのコンサルティングやお手伝いをして来た、その背景にある「原体験」を思い出しました。

 話は少し長くなりますが、オムニチャネル時代にも大事なことだと思いますので、ご参考になればと思いお話させていただきます。

 私のコンサルティングのバックグラウンドには、アパレルチェーン勤務時代に、多店舗出店中のチェーンストアにおける在庫コントロールを会社ぐるみで運用したプロジェクトリーダーとしての実務体験があるわけですが、

 さらに、その原点になっているのは、服飾雑貨バイヤー時代の靴の仕入と在庫運用の経験です。

 アパレルチェーンの中でも服飾雑貨バイヤーは孤軍奮闘(特に中途採用ですし)、仕入から店頭在庫管理まで、何から何までひとりで行わなければなりませんでした。

 当時は、商品仕入を行いながら、毎週末にはどこかの店頭に立ち、売場とバックヤード在庫を整理しながら、自ら靴を接客販売するとともに、同時に全店の靴の在庫コントロールに気を回す苦労の毎日。

 サイズが少なく、選択肢の豊富なアパレルと比べて、お客様にぴったりのサイズでないと買って頂けない靴について、

 せっかく店頭でお気に入りの商品を見つけて頂いたのに、その店にサイズがないことでお客様をがっかりさせないように、

 たとえその時、その店にサイズ在庫がなくても、いかにしてどこかの店にある在庫を探し出してお客様の手に届けるか

 に躍起になっていたものでした。

 当時、前任者が全くサイズ登録していなかった靴の在庫を(ひどい!)、順次サイズ管理ができるようにシステムに再登録しながら、JANコード(値札)も貼り替え始めると・・・

 靴の売上が徐々に上がり、過剰だった在庫がみるみる消化し始める現象が起こりました。

 これは各店の各商品のサイズ別在庫が各店でデータ上確認できるようになり、それを知った各店のスタッフたちが積極的に客注を取り始めたためでした。

 お客様は欲しい商品を手にすることが出来た、それを店舗スタッフがお手助けできた。

 その後、社内で在庫コントロールのプロジェクトが全店の賛同と協力を得て進めることができた背景には、

 そんな店頭での「ユーザー・エクスペリエンス」を思い浮かべながら、自らがお客様最適、店頭在庫最適に取り組んだ原体験に基づく信念が社内に通じたからだと思っています。

 私の体験談は、お客様との接点である各店の在庫を最適化しながら、更に、全店で正しい在庫を把握できるように努めれば、同時に「客注」もストレス少なく進むという話ですが・・・

 今、小売業界では在庫の精度はともかく、「客注」という行為はどこでもあたりまえの話になりましたよね。 

 それは「客注」がお客様のためになるし、どこでも当たり前のように行われているから「標準装備」になったわけです。

 そして、今そして、これからもビジネスがリアル店舗だけでなく、EC(オンライン)にも広がっても、たとえ技術は以前と変わっても、

 お客様が欲しい商品を実際に手に入れたい、それをお手伝いするのが小売業のミッション

 であることに変わりはありません。

 むしろ、店頭在庫と倉庫在庫とEC在庫を正しく把握できれば、オムニチャネル時代は昔よりも、ずっとお客様のお役に立てる時なのですよね。

 IT技術論に煙に巻かれず、また、事業部の垣根(リアルvsEC)を飛び越えて・・・

 小売業は「ユーザー・エクスペリエンス」に真摯に向かい合い、そしてそれを早く実現したものがお客様にますます喜ばれる時代になるはずです。

 ちょっと古い記事ですが・・・

 関連エントリー-絶好調、「オリエンタルトラフィック」の強み

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November 01, 2016

絶好調TOKYO BASEの決算発表資料を読んで

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 10月24日の繊研新聞にステュディオスやユナイテッドトウキョウを展開する東証マザーズ上場TOKYO BASEの2017年2月期 第2四半期決算関連および谷社長のインタビュー記事が掲載されていました。

同社については2年前にもこのブログでエントリーしましたが、

次世代セレクトショップ、STUDIOUS(ステュディオス)の勢いが止まらない

 毎年30%以上の成長を続け、昨年には東証マザーズに上場、

 ファッション消費が冷え込んでいると言われている中で、毎月繊研新聞に掲載されている月次の主要ファッションビルの好調テナント情報にも「ステュディオス」と「ユナイテッドトウキョウ」は常に名を連ねていましたから・・・目が離せない企業としてメディアの報道にはいつも目を止めておりました。

 特に、ここ数年、上場した後に業績が悪化するファッション流通企業が続出という印象がぬぐい切れない株式市場の中で、

 売上規模はまだ年商100億円に満たないものの、上場後も30%の高成長と10%の高営業利益をしっかり確保しているところには感心します。

 今回あらためて決算資料などを読んでみたところ、いろいろな気づきがありましたのでご紹介したいと思います。

 同社の強みはいくつかありますが、ひとつは品揃えの差別化でしょう。

 セレクトショップと言っても旧世代とは違って欧米インポートブランドへの憧れから始まったものではなく、新世代らしくドメスティックブランドに特化して販売しているところ(ステュディオス)、また、もうひとつのユナイテッドトウキョウはいわゆるSPA型ですが、MADE IN JAPANにこだわっています。

 なかなか一般の消費者からは身近ではない東京コレクションのデザイナーブランドのこだわりや国内の産地が得意とする単品(アウターなら岐阜、ニットなら新潟、山形など)の魅力を

 ルミネやZOZOTOWNと言ったメジャーな販路に乗せて、同社の店舗スタッフが情熱をもって紹介、接客販売しています。

 そして原価率が限りなく50%に近い40%台ということなので若い世代が手を出しやすく、またバリューを感じられる価格設定になります。

 次に少数精鋭による販売効率や生産性の高さです。

 販売効率は店舗数やおおよその売場面積からざっと計算してみましたが直営店の月坪売上が60万円くらいでしょうか?

 また、163人(正社員99人+PAさん64人の従業員換算)で年商60億円を売り上げるのでひとりあたり売上高は単純計算37百万円超となりますのでファッション小売業の中ではトップクラスの生産性です(UAやユニクロあたりと比べても2割高い)。

 また、店舗では売上や人件費だけでなく、店長が店舗の営業利益まで管理し、同時に在庫消化を意識するために在庫回転率をKPIにしているので、

 若くして(平均年齢約28歳)、経営感覚を身につける環境におかれています。 

 その結果がプロパー消化85%!在庫回転率11回転(前期)!!だとか・・・。

 ファッションが好きなだけでなく、同時に数値管理ができる社員を雇い、育成する、それに対して報いる(平均年齢28.9歳で平均年収459万円)という経営スタイルもいままで業界の中には少なかった発想です。

 ちょっと話はそれますが、今回決算書、特にPL(損益決算書)を見ていて思ったのは、同社のようにEC売上比率が高い企業が増えてくると、同じ小売業でも、従来とは違ったPLの見かたをしなければいけなくなるなと思ったことです。

 つまり、直営店とECではPL構造、特に販売管理費構造が違います。

 直営店は人件費、家賃、減価償却などを意識し、ECの場合は、特にECモールでの売上が主力となると、販売手数料という項目のインパクトが大きくなります。

 したがってEC売上比率に基づいて、PLを直営店とEC2つに分解して、販売管理費を配分して考え、それぞれの成長性と収益構造を見て行かなければいけないな、と。

 日本ではまだそんな決算発表資料を見たことありませんが、

 欧米のSPA(GAP、L BRANDS、NEXTなど)には直営店とオンラインの損益をわけて説明しているところが多いように思います。

 今後日本でもそんな決算発表が主流になるかも知れませんね。

 さて、順風満帆の同社ですが、今後の課題と感じたことを乗り越えて行く期待を込めていくつか・・・

 ひとつはルミネ、ZOZOを主力にしている現在の販売効率をベースにしてしまうと、今後、それらほど高い販売効率の出店余地は極めて限られているので、今後の成長にあたってのビジネスモデルというかKPIの標準値をどう設定して行くかというところでしょう。

 前期でメンズの売上構成比65%、ウィメンズが35%。

 多くのセレクトショップがメンズ出身でその後、ウィメンズを伸ばして成長していったように、ウィメンズの強化は高効率を維持するカギのひとつだと思いますが・・・

 将来的には坪効率主義より大型化を図って一店舗あたりの売上高を高める(ネガティブではない意味で坪効率を薄める)などの転換を視野に入れておく必要もあるのではないかと思われます。

 そういった意味も含めて、ECもひとつのカギでしょう。

 現在のEC売上比率31%に対して将来的には50%に引き上げたいという目標を掲げているようですが、やはりそこでも引き続きZOZO依存なのでしょうかね(現在90%がZOZO経由)? 

 計算上、販売手数料は比較的優遇されているようですが・・・ZOZOも自社ブランド(PB)を始めると言ってますし、将来競合しないとも限りませんし・・・、資本関係があるわけではないので重要セグメントは自らコントロールできる管理化においておきたいところです。

 また、私は、MADE IN JAPANのSPAである「ユナイテッドトウキョウ」のグローバルな可能性に期待をしていますが、

 今後は、それぞれの国内工場との単品の取り組みではなく、むしろ素材からサプライチェーンマネジメントに踏み込んで、日本の製品をコレクションとして世界に売り込むべく、

 日本を起点にして世界に送り込む、アトリエや品質管理やSCM&ロジスティックスの体制作りを整えていただきたいですね。

 価格帯は違いますが、ZARAがスペインでやっているオペレーションの日本産地ならではオペレーションが日本発信でできないだろうか?と密かに期待しております。

 以上、好き勝手なこと申し上げましたが・・・同社のような全く違う発想をもった新世代の企業ががんばって、ファッション消費の未来を切り開いていってもらいたいな、と期待の星である同社の成長をこれからも楽しみに見守って行きたいと思っています。

 【おススメ本】

 ファッション商品を目の行き届くところでつくり、世界中の女性をおしゃれにするためにいち早く届けることに情熱を燃やしたZARAの創業者、アマンシオ・オルテガさんの起業家精神に触れていただければ幸いです。
 
 出版から2年経った今でも、おかげさまでアマゾン小売ジャンルランキング1位になることもしばしばあり、感謝しております。
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

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September 30, 2016

15年度のファッション商品のEC売上比率は7.8%に。10%目前に次なる課題は?

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 9月21日の繊研新聞によれば、同紙が独自調査&推計した15年度の国内におけるファッション商品のEC売上規模は7250億円、前年と比べ29.5%伸び、全売上高に占めるEC比率は7.8%になったとのこと。

 これは通販専業も含む数字で、それらを除いた専門店およびメーカーの平均EC売上比率は8.1%という数字も掲載されていました。

 ここ1年の伸びは、それより前の3年間が一桁増で推移していたのと比べると(12年-8.8%増、13年-8.7%増、14年-6.3%増)、一気に伸びた格好で、

 特にZOZO TOWN(スタートトゥデイ)やファストリ(ユニクロ)や、もともと分母の大きい大手企業が在庫の充実などEC売上拡大政策に力を入れたことが大幅な伸び率に寄与しているようです。

 同日の同紙特集記事は調査対象となった各社の統計数字、売上を拡大した企業のECへの取り組み事例、IT企業の最新技術などの事例が多数掲載されており、大変充実した内容でした。


 さて、業界のEC売上高比率がいよいよ10%に近づき・・・今後も同比率20%、30%を目指して、このまま引き続きECの売上拡大に力をを入れて行けばよいのでしょうか?

 直営店を持つ専門店にとってはただEC売上比率を上げることだけが目的ではないのは言うまでもありません。

 クライアント企業さんの直営店とEC事業の損益(P/L)の違いを見せていただくことがありますが、平均でいうと、EC事業の営業利益率が直営店に比べ10%ほど高くなっている数字をよく見かけます。

 それは粗利率はECが在庫消化目的で使われていることもあって少し低くなるものの、

 店舗の家賃がかからず、人件費が最小限に抑えられるため・・・

 ECモール対する販売手数料を払ってでも、販売管理費が低くなるため、

 そのような結果になるものです。

 このEC事業の営業利益率の高さは・・・

 単にEC事業が直営店事業よりも儲かるという話ではなく、

 各ブランドがこれまで直営店を中心にしっかり、知名度向上とブランディングに力を行ってきたからこそ、お客様から信用を勝ち得たご利益であることを忘れてはいけません。

 ここ一年、いくつかのストアブランドさんと店頭を起点とした事業の業務改善の取り組みに関与させていただきましたが・・・

 その一環で店舗のヒアリングをしていると、ECの拡大に伴って、各社で共通して、店頭現場でちょっと困ったことが起こっていることに気づきました。

 それは、EC売上比率が20%を超えていたり・・・ECの販売計画が明確でなかったり(そもそも店舗の在庫があてにされている)する場合、

 あるはECの売上が予想以上に上振れしてしまったりしたために・・・

 店舗作業のうち、これまであまり負担にならなかった、ECで引き当てになった商品在庫の店から倉庫(EC店)への店間移動作業がそこそこの負担になって来たことです。

 ECで売約がついた商品は、結構、数量が多く、頻度も高く、スピードを要求されるため、店舗の精神的、作業的負担も少なくありません。

 EC店(特にZOZO)はおそらく全店の中でも売上1番店またはそれに順ずる売上になっているブランドも少なくなく、そのインパクトたるや既存店の作業にも影響を及ぼすわけです。

 経営サイドからすれば・・・昨今、ECの方が売上伸び率が高く、ECで売った方が営業利益率が高いからよいと判断するかも知れません。

 また、ECでご購入されたお客様のためだ、と思えば、誰もが文句を言わずに、作業をするでしょう。

 しかし、EC売上高比率が高まり、ECの伸び率も20-30%超になれば、それに伴って店頭現場で起こる変化に本格的に対処しなければならない局面になっていることでしょう。

 そして、作業そのものだけでなく、朝店舗スタッフさんが出社すると待っているのが、倉庫(EC店)への商品移動指示。

 どんなお客様がご購入になったのか?と想像する間もなく、指示書だけで商品を送り出す作業は少々モチベーションも下がるのではないでしょうか?

 私は店頭の在庫コントロールのご支援を生業にしていますが、いつもクライアント企業さんとの打ち合わせの中では「店舗を倉庫代わりにしてはいけない」ことを口を酸っぱくしてご指導しています。

 もともとは、

 本部の事情で店舗にあふれるほど、むやみに無駄な在庫を送り込まない、

 店舗の商品管理の手間が煩雑になるほど店舗に在庫を持たせたままにしない、

 あとで店間移動すればよいという前提で商品を送り込まない、

 という意味で運用していた言葉ですが・・・

 「オムニチャネルリテイリング」の掛け声のもと、各社がECの売上の拡大に躍起になっている今、

 店舗作業の実態把握と対処が後回しになり、違う意味で「店舗を倉庫代わりにしてしまっている」現場も少なくないかも知れないことを危惧しています。

 もし、危機感を感じたら・・・まずは、EC拡大にあたっての店舗の関連と店舗作業の実態把握を、そして、

 EC売上拡大にあたっては「店舗の販売計画」と同時に「ECの販売計画」をしっかり立てることが大事でしょう。 
 (EC急拡大局面でのグロス(合計)管理は店舗にしわ寄せが行きすぎる可能性が大です)

 また、ECの売上拡大で既存店+ECの前年比増収は確保しているものの
 (本部商品調達担当はそれでよいかも知れませんが・・・)、

 直営店だけのの実態は大幅前年割れだとしたら、ECと店舗を取り巻く業務全体を見直す時期かも知れません。

 ここ数か月、そんな業界のEC売上拡大の数字を見ながら・・・

 ECモールを活用したEC売上拡大というオムニチャネルリテイリング「第一幕」の

 次に来るであろう「第二幕」のについて考えています。

 最近、EC売上比率が驚異の40%を誇るイギリスのNEXTや

 ECを徹底的に店舗への集客の武器に使って、既存店増収を続けるZARAの事例を研究していますが、

 両社に共通する取り組み事例の中に我々が次に取り組むべき本格的なオムニチャネルリテイリングのヒントが見えてきます。

 それは、スバリ「ECでの購入商品の店舗での受け取りの促進(クリックアンドコレクト)」です。

 EC拡大によるマルチチャネル戦略(第一幕)から、直営店があるご利益を活かした本格的なオムニチャネルリテイリング戦略(第二幕)へ

 これらの話題はブログでも順次ご紹介して行きたいと思います。

 【おススメ本】

 すべてはお客様の期待を店頭で叶えるためにある。それが本書を書き終えた時に感じたユニクロとZARAからもっとも学んだことでした。
 
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June 01, 2015

ヤマト運輸の消費者を起点にしたECビジネスソリューション

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 5月28日の日経新聞一面にヤマト運輸が6月から始める中小事業者向けECビジネスソリューションの記事が掲載されており、興味深く読ませていただきました。

 記事によれば 同サービスは 自社ECサイト、複数のモールに出店する中小事業者を対象に

 受注一括管理、商品集荷、宅配、コンビニ受け取り、営業所受け取り、返品対応までを一元的に管理・代行することにより、

 EC事業者側の手間やシステムにかかわる(EC事業者の)人件費の削減に貢献しながら (同社試算によれば3割減?)

 このサービスを通じ、ヤマト運輸は 競合運送業者との価格競争や大手企業からの運送料値引き圧力で利益が取りづらい宅配運送業界の中で新たな活路を見出そうというものです。

 このサービスのサイトは 

 Yamato EC Solution (YES! )

 のようですが・・・

 ヤマト運輸が提供するEC受注一元管理用プラットフォーム(システム)を無料で利用してもらうことによって・・・本業の運送料の方はしっかり頂くというビジネスモデルのようですね。

 この記事を読みながら、思っていたのですが・・・

 ECビジネスには、商品を販売するEC事業者から、商品が顧客の手に渡るまでの間、

 通販モール事業者、システム会社、ECビジネス代行業者、物流倉庫、運送業者まで たくさんの事業者がかかわっているわけですが・・・

 これまでのEC業界のニュースは どちらかというと事業者の視点、すなわち、EC事業者の方から見て

・自社サイトなり、出店モールなり、複数販売拠点の受注管理をどうマネージするか?

・各所で売り逃しをしないようにどう在庫を一元管理するのか?

・いかに早く顧客に届けるのか(即日配送)?

 などの どちらかというと システム投資系の技術論や競合対策などの・・・川の流れに例えると、上流側の議論が多かったように思います。

 一方、今回のヤマト運輸のサービスは 消費者に一番近いところにいる立場ならではの、商品を手にする顧客起点のサービスのような気がして・・・ 新鮮に映ったものでした。

 同サービスを 私なりにざっと整理すると、

 まずは 消費者が商品をどこで、どう受け取りたいか?のところに幅広い選択肢があり(自宅、コンビニ、営業所受け取り)

 EC事業者がヤマトのプラットフォーム(無料システム)を利用して受注を待つ。

 もし複数サイト、モール向けの在庫をまとめて預けておけば(こちらの倉庫保管は任意。保管料は別途かかるようです)、

 消費者がどのサイト、モールで商品を見つけ注文しようが、在庫がある限り 引き当て処理後、

 ヤマトがお客さんが望む場所に商品を届けてくれる

 というもののようですね。 

 なるほど システムに投資ができず、受注管理の一元化、在庫の一元化に悩んでいるEC事業者さんには・・・ 

 いっそ この出来上がったヤマトのプラットフォームに乗って、在庫も任せてしまった方が お客さん(消費者)のために 手っ取り早そうなサービス・・・

 これ、ある程度 ビジネスベースに乗るまでは 運送料が高いか安かのところだけにフォーカスされると 二の足を踏まれるような予感もしますが・・・

 ECビジネスのトータルコストの中でどう考えるべきか?というところでしょう。

 発想が ヤマトらしく 流通の中でも消費者側からECビジネスを見ているところが これまでの業界の常識を変える? ブレイクスルーになりそうな予感もするサービスなので・・・

 今後の展開やサービスの進化に注目をしておきたいと思います


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 ファッション流通ビジネスを顧客購買心理と在庫コントロールの視点から解説しています。
 
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May 25, 2015

正しい在庫管理には情熱と執念も必要

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 5月19日の日経新聞 私の課長時代(上) に掲載されていた大手百貨店グループJフロントリテイリング山本社長の新入社員時代のエピソードから 

 新卒入社後、大丸百貨店神戸店家庭用品売り場に配属になった山本氏は、口ではマーチャンダイジング、マーケティングと言いながら部門別金額(ダラー)管理しかできていなかった百貨店の現実に直面。

 POSもなく単品管理もできていない現実に驚き、毎日仕入れたものを自ら単品ごとのリストを作り、毎週棚卸をしては 売れ筋や商品のサイクルをつかんでいた毎日。

 前例のない、誰もやらない面倒なことをし始めた新入社員(山本氏)は周りから「変なヤツ」と見られていたとのこと。

 しかしながら、この時のこの苦労が後の百貨店人生で非常に重要な経験になったと振り返っていらっしゃいます。

 この話を読んで思い出したのが、私のIFIビジネススクール時代の同期生、松屋百貨店の名物イベント「銀座の男市」で大活躍するカリスマ紳士服バイヤーの宮崎俊一氏がまだ20代後半だったころのエピソード。

 当時、データもなく、店頭でどんなスーツが売れているか?数字で掴めなかった彼は・・・

 諦めることなく、毎日お直し伝票を一枚一枚めくり、記録を付けて顧客の嗜好を分析し、次の仕入れの参考にしていたという話です。

 当時、この話を聴いてとても感心し、20年経った今でもその時の情熱的に語る彼の語り口を今でも覚えているものです(笑)

 果たして今、百貨店はどこまで販売や在庫のデータが把握ができているのでしょうか?

 続いて 私自身がアパレルチェーン勤務時代、服飾雑貨のバイヤーになりたての頃の話です。 

 前任者から引き継いだ靴の在庫は既に在庫予算オーバーで、せっかくバイヤーになったのに、

 仕入予算ゼロ=買えないバイヤー

 という逆境からのスタートでした。

 店頭に行けば売れそうな商品は並んでいるのに売れない、在庫が減らない(汗)

 理由は・・・商品そのものは売れる商品であるにもかかわらず、各店のバックヤードの在庫はサイズの歯抜けだらけで・・・全店でサイズ欠品が起こっている状態でした。

 せっかくお客さんが気に入って、試し履きをしたいとリクエストがあっても、その店にお客さんのサイズ在庫がなく・・・お断りをして、お客さんをがっかりさせている状態であることがわかりました。

 店頭販売時代はサイズの多いジーンズやパンツの接客を積極的に行っていたので・・・

 サイズ欠品が売り逃し、顧客不満足、ひいては在庫過多を引き起こすことは痛いほどわかっています。

 こちらの会社では、POSシステムは導入済みだったものの・・・

 靴という多サイズの品種であるにもかかわらず、なんと、品番単位の管理しか行われておらず・・・

 在庫のサイズの内訳が把握がデータでできていなかったので、何とかサイズ管理ができないか?と考えました。

 店に行ってタグをサイズ入りバーコードに付け替えたり・・・

 店から商品を分割して倉庫に返品してもらい、サイズ管理のできるバーコードタグに付け替えて店に戻したり・・・

 数か月かけて靴の全商品のサイズ管理ができるようにしたものでした。 

 そうすると・・・みるみる売上が上がり、在庫が減り、仕入枠ができたのです(喜)。

 そう、自分がバイヤーとして、同一店舗にサイズを揃えて売り逃しを無くすために集約の店間移動ができるようになっただけでなく・・・

 その過程においても、各店が正しいサイズ在庫が把握できるようになって、言われなくても、喜んで客注を取ってくれるようになって勝手に売上を上げ始めたのも大きな理由でした。

 この時の体験がその後の在庫コントロールの基礎のひとつになっていることは間違いないでしょう。

 そして 現在、クライアント企業さんの中にも、

 バイヤーが適正仕入をしたり、ディストリビューターが店舗在庫の最適化を図ったりするために、正しい在庫の把握に貪欲な社風の会社さんが何社さんかあります。

 そういった企業さんでは棚卸の頻度も高く、どうしたらできるだけ棚卸ロスを起こさないか、在庫データを正しく捉えられるかの商品管理の取り組みにも非常に意欲的です。

 話は変わりますが、

 時折、経営者さんから バイヤーやディストリビューターは数字に強い人でなければ勤まらないか?というご質問を頂きます。 

 私は データ(数字)に強いというよりも、(データを通じて)実体を的確に掴みたいという好奇心、ハングリー精神が第一で・・・

 そして、何か気づきを得たらすぐに行動に移せるフットワークのよい商売人であれば十分です、

 とお答えします。
 
 そんな方なら、数字は苦手とかPCはちょっと、と言っていても、ちょっとご指導すればEXCELだって喜んですぐに使いこなせるようになりますから・・・

 今、業界の中で、ECの拡大が進み、リアルタイムな在庫の把握の必要性が高まり、売り逃しが顕在化して、

 以前よりは、在庫のどんぶり勘定から正しい在庫の把握への関心が高まっていると思います。

 また、将来、RFID(ICタグ)による在庫把握の高速化もとても有り難いことだと歓迎しています。 

 しかしながら、その裏側には 正しいデータを掴むために、メンテナンスにも配慮しながら、お客さんのために素早く行動したい、という「情熱」と「執念」が支える緻密さがなければ・・・

 ITの進化によるデータ把握も 上っ面の議論だけのもの終始してしまうのではないかと思っています。

 だって、データってものは 「これは間違っている、信頼できない」と感じた瞬間に見なくなってしまうのが人の常ですから。


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April 03, 2015

「ネットと店舗を完全に統合した小売業者」とは

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 4月2日の日経新聞にZARA(インディテックス)とH&Mの今期の出店拡大戦略(EXPANSION)についての記事が掲載されていました。

 前期も増収増益だった両社とも今年もグローバルで400店舗超の積極出店を計画している模様です。

 参考
 インディテックス(2015年1月期)  売上高前年比  8%増  営業利益 4%増
 H&M       (2014年11月期) 売上高前年比 18%増  営業利益16%増

 記事の後半部分ではEコマースの拡大についても触れられており、

 インディテックス社の取り組みの話に目が留まったのでご紹介させていただきます。

 同社では27の国と地域でネット通販を展開していますが、

 ネットで受けた注文のうち1/3は店舗で顧客に手渡しており、
 一方、返品の2/3は店舗で引き取っている

 ことから、CEOのパブロ・イスラ氏は

 「ネットと店舗を『完全に統合した小売業者』」

 と語り、Eコマースと店舗の融合について更なる拡大の自信を深めているようです。

 実際ZARAのオフィシャルサイトを閲覧すると配送料・返品配送無料としながらも、

 注文した商品を店舗で受け取ることを推奨し
 
 返品交換を希望する場合も来店して店舗で行ってもらうことを推奨する

 文章が全面に押し出されています。

 以前私も試しにネットで商品を注文して自宅で受け取った時に、届いた商品がなかなか素敵なパッキング(包装)だったのでこれもこれでまた良しとも思いましたが、

 なるほど、多くのZARAファンはアクセスのよい店舗立地に通いながら、店舗とEコマースを分け隔てなく上手に活用している方が多いということですね。

 オムニチャネルが久しく叫ばれ、IT屋のサービスの売り込みトークが氾濫する中、その言葉だけが独り歩きしている昨今

 小売業にとってのオムニチャネルって顧客視点に立ったそんなシンプルな話の実現なんだと思います。

 毎週月曜日と金曜日に新しいトレンドファッションの提案がされるZARAの店舗に、今日もまた足が向いてしまう、テーマとカラーが明快な店頭のスタイル提案を楽しむ女性客の姿が目に浮かびます。

 【おススメ本】
 
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 顧客心理に基づいたZARAの店頭起点のサプライチェーンを詳しく解説しています。
 
 

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