July 31, 2009

ZOZOゾゾタウンのスタートトゥデイが伊勢丹の通販サイト運営を受託

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 7月31日の日経新聞、繊研新聞に、人気ファッションブランドをセレクトしたECモール、ZOZO(ゾゾ)タウンを運営し、出店ブランドのEC支援事業も行うスタートトゥデイが、伊勢丹百貨店の一部のEC事業を受託したことに関する記事が、掲載されていました。

 記事によると、同社は、今秋から、伊勢丹の「イセタン・メンズ・オンラインショップ」のサイト構築、決済、物流などEC運営機能すべてを担うとのこと。

 同社が、ゾゾタウンに出店しているブランド以外に対する支援は今回が初めてになるとのことです。

 繊研新聞の前澤社長のコメントでは、今後、EC支援事業については、百貨店、駅ビル、SCも視野に入れているようですね。

 これまでの展開から、同社がセレクトし、これぞと認めるファッションブランドの限界点が同社の事業の限界かとも思われましたが、今回の伊勢丹ECサイトの運営受託は、今後の同社の事業の大きな広がりを示すものになりそうです。

 業界にとらわれず、多くの「ブランド」の「ブランディングのためのEC支援事業」、是非広げて行ってもらいたいものですね。 

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関連エントリー-ファッション企業のECサイトに関するビジネストレンド 

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May 14, 2009

ファッション企業のECサイトに関するビジネストレンド

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 5月13日の繊研新聞に、ユナイテッドアローズが、かつて自社開発してその後閉鎖していた独自ECサイトをZOZOタウンのスタートトゥデイに運営を委託して再チャレンジするとの記事が掲載されていましたが・・・

 このスタートトゥデイによる独自ECサイト運営支援は、ビームスに次ぐ2号案件、14日の繊研新聞には3号案件として、ヒステリックグラマーが予定されているとの記事も掲載されていました。3社はいずれもZOZOタウンにも出店しています。

 以前、スタートトゥデイのこの運営支援事業に関する記事も書いていますので、よろしかったらご参考まで

 ZOZO TOWN(ゾゾタウン)のスタートトゥデイがアパレルEC事業支援の子会社設立

 これらの記事を読んで、ECサイトは同じリテイルビジネスでありながら、そう簡単ではない、異質のビジネスであることを感じさせるニュースという印象を受けました。

 イメージを大切にしながら、しっかり利益に結びつく運営は、スペシャリストに任せる、「餅屋は餅屋」、という結論を出すブランド企業たち。

 一方、少し前、4月22日の繊研新聞に大手アパレルメーカー各社が、遅ればせながら、ようやく独自ECサイトに本腰を入れ始め、実店舗とECサイトの(販売)「時差」を縮めるために、独自の物流や撮影業務のインフラ整備を進めているなんて記事が掲載されていましたが・・・

 何か明暗というか、それこそ時差を感じるものがありました。 

○変に自前でやるよりも、イメージづくりを優先するのであれば、プロに任せる!

○リアル店舗、複数のECサイトで同時に販売している同一商品在庫を、いかに、ロケーションを分散させずに一元管理することによって、各所で限りなく販売機会ロスを減らしながら、かつ全体在庫が過多に陥らないようにするか?

 特に、ZOZOタウンに出店しているリテイル系ブランド企業の、スタートトゥデイへのECサイト運営委託は、そんな意図もあるのでしょう。

 最近の、リアル店舗を持つブランド企業のECサイト周りの課題を聞いていると、ECビジネスの関心は、新たな販路、販売機会の創出というより、すでにキャッシュフローを意識した効率販売の方へと行っているような気がしますが・・・

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January 16, 2009

住友商事がアシェット婦人画報社に出資、雑誌『エル』のECサイトを運営

 1月15日の日経新聞、16日の繊研新聞、日本繊維新聞に、住友商事が、マルチチャネルリテール戦略の一環として、フランスのメディアコングロマリット、ラガーデールグループ傘下のアシェット婦人画報社の株式34%を取得し、人気ファッション雑誌『ELLE(エル)』のECサイトを運営することに関する記事が掲載されています。

 同社は出資にあたり、役員を含む人員を送り込み、新規事業としてEC部門を立ち上げ、雑誌「エル」、既存サイト「エル・オンライン」と連動しながら、ラグジュアリーブランドから新鋭ブランドまで100のブランドを販売し、初年度60万人の会員を見込み、4年後にはアシェット婦人画報社の年商の5割を超える100億円規模にしようというものです。同社の子会社でTV通販最大手である、ジュピターチャンネルあたりとの連動も期待できそうですね。

 その昔、商社アパレル部門と雑誌出版社の関係となると、商社が人気雑誌のブランド名の商標使用権(ライセンス)を取得し、量販メーカーに切り売りしてライセンス料のピンはねをするのが関の山だったと思います。

 しかしながら、いまや、知名度のあるネーム、ブランド名を借りてきて付けさえすれば(ライセンス)商品が売れるというビジネスモデルは終焉しつつあると思います。

 住友商事の今回の出資は、、商社と言えども生活者のマインドを理解しながら、直接リーチし、腰をすえて事業を育成しなければ未来はない、ということを体現しようとしているように思えます。
 
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関連エントリー-住友商事ネットスーパー事業参入の先見性
関連エントリー-住友商事の地に足のついたライフスタイルリテイル事業

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September 21, 2008

青山商事が店舗とネットの融合を図る新サイトを開設

 9月19日の日経新聞、20日の繊研新聞に紳士服チェーン最大手の青山商事が9月24日から立ち上げるリアル店舗と連動したネット通販に関する記事が掲載されており、興味深く読ませていただきました。

 サイト名は、「洋服の青山プレミアム」で、紳士服、靴など80品目の通販限定商品を提供し、注文した顧客は、

①最寄りの店舗(全国約760店舗)で商品を受け取り、試着した上で購入できる(「試着サービス機能」)

②自宅で直接商品を受けとる場合も、最寄りの洋服の青山が「アフターフォロー店舗」に割り当てられ、その後商品に何かあった時のフォローをしてもらえる

というサービスの模様です。

 このサイト、サービスのスタートにあたり、既存の大きいサイズ・小さいサイズを専門に取り扱う「ワールドワイドサイズ」の商品にも同様のサービスを施し、一新するとのことです。

 記事によると、同社は、「今期はネットで1億円の売り上げを見込む」とのことで、企業規模から言えば、ネット販売は実質まだ本格的に手をつけていなかったような状態ですが、リアル店舗を持つ企業が今後ますます広がる生活者の選択肢の多様化、それに伴う購買行動の変化に合わせて、顧客の利便性を高めるためにネットを活用する事例になりそうで面白いと思いました。

 先日、大手システム会社の幹部の方々と業界の景気と先行きに関する雑談をするランチミーティングの機会がありました。

 消費は低迷していると言われる、確かに、百貨店、量販店は軒並み前年割れを更新しているが、実態はどうなのか?本当に生活者は服を買わなくなったのか?

 業界統計によるとアパレルマーケットの売上規模は1991年をピークに年々下がり続けているが、これは金額ベースであり、数量ベースでも本当に減っているのか?

 既存の統計でカバーしづらい?国内外のネット通販購買、オークション、アウトレット、外資系企業のシェア拡大など、はどれだけその統計に反映されているのだろうか?

 そんな疑問が飛び交いました。

 実際、生活者には従来の流通以外に賢い買い物をするための選択肢は増えているわけで、たとえば

○原宿のセレクトショップでスタイリングを見て古着店で買う

○ベーシックアイテムならユニクロで十分、むしろ品質いいかも、最近ユニクロかっこ悪くないし

○リアル店舗で見て、ネットでもっと安いものを探す

○リアル店舗で現物を見比べて、ケイタイで注文して、手ぶらで帰る。あるいは、帰ってネットで注文する

○渋谷109で商品をチェックして、2週後に町田109で値下げされた商品を買う

○最近、都心近郊にできたアウトレットモールでも鮮度の高い、いいものが買えるようになった

○前倒しされる期末セールまで待つか、シーズン中の10%オフセールで買う

なんてことはよく聞く話になってきましたし、これからは、

○百貨店やセレクトショップでトレンドを確認してH&MやZARAで買う

なんて購買行動も常識になってくるでしょうね。

 そんな多様な購買行動を取る生活者がこれだけネットやケイタイを駆使して情報武装している時代に、商品・サービスを提供するファッション企業は、従来型のリアル店舗網の拡大、従来型の商品計画、店頭での接客販売だけに固執していて、はたして、お客さんは満足し、継続的な成長は望めるのだろうか・・・生活者の方が先を行っているこの状況下で・・・

 少なくとも、企業側は生活者のそういった流れにもっと敏感になって、素直に受け入れ、彼女彼ら以上に情報を使いこなし、半歩先回りするための情報武装をしないといけないですね。 

 ということで、皆が妙に納得し、お開きの時間となりました。

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関連エントリー‐リアル店舗とウェブストア(ECサイト)の使い分け

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June 12, 2008

リアル店舗とウェブストア(ECサイト)の使い分け

 6月11日の日本繊維新聞に首都圏の主要ファッションビルが運営するネット通販に関する記事が掲載されていました。

 主なデータを以下にまとめてみました。

ルミネ「アイルミネ」
 08年スタート、現在37店舗出店、3000アイテム展開(ルミネが買取)
 PC:ケイタイ利用比率=8.5:1.5
 1万5000PV/日
 ゴールデンタイム 21:00-24:00
 初年度売上目標10億円
 
パルコ「パルコシティ」
 07年スタート、現在61店舗出店
 PC:ケイタイ利用比率=8:2
 16-17万PV/日
 ゴールデンタイム 20:00-25:00
 初年度の3倍の売上を計画

109「SHIBUYA 109 NET SHOP」
 04年スタート、現在60店舗出店
 メンズ06年スタート20店舗
 PC:ケイタイ利用比率=6.5:3.5
 ゴールデンタイム 21:00-25:00
 売上に関するデータなし

 各社とも目先はリアル店舗と同じ品揃え、サービスを提供することを目指しており、将来的にはリアルにないものも取り扱いたい、としています。

 この記事の中で、注目する内容としては、顧客が「リアル店舗とECサイトを上手に使い分ける購買行動」をしているという事実です。(以前もECに詳しい方から同様のお話を聞いています)

 企業側からすれば、ECサイトを開設することは、
 
 ・ウェブストアという店舗(販売機会)が増え、売上が拡大する。
 ・リアル店舗未出店エリア以外の顧客からの売上が期待できる。
 
 というのが初期の目論みだと思いますが、

 ・店舗で見てECサイトで買う。
 ・ECサイトで商品を認知して、リアル店舗に出向き、現物を確認して買う。

 という顧客の購買行動こそ、顧客視点のECサイトの使い方なんでしょうね。

 つまり、

 ・店頭で迷ったけど、家に帰ったらやっぱり欲しくなった
 ・店頭で自分のサイズがなく、客注(取り寄せ)対応してもらわなかった、あるいはもらえなかった
 ・気に入ったけど、持って帰るのが面倒だった
 などなど
 
 そんな顧客の購買心理・行動を先読みしたら企業側にとってもECサイトの活用のしかたはいろいろあるんだろうな、と。

 たとえば、リアル店舗全店で一定の販売期間が過ぎて、各店でカラー・サイズ欠品を起こし始めたような商品を、ディストリビューション機能がしっかりしている会社であれば、集約店舗やアウトレットに集めるのもいいと思いますが、ウェブストアに集めるというのも手でしょうね。そうすれば、ウェブストアを客注対応の場としても活用できるわけです。

 ロングテールという言葉を使うまでもなく、顧客の期待に応えながら、消化も促進するのではないかな、と思います。

 顧客満足に応えるECサイトの活用法、いろいろ考えてみたいですね。  

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関連エントリー-ファッションリテイラーのネット通販比率

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May 17, 2008

ZOZO TOWN(ゾゾタウン)のスタートトゥデイがアパレルEC事業支援の子会社設立

 5月15日の繊研新聞に、日本の有力ファッションブランド、セレクトショップの商品を、厳選して買取り、ネット上の仮想ファッションモールとして販売する人気通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイ(東証マザーズ上場)が、同社のノウハウを活用して、アパレル企業側のECサイトを支援する子会社を設立することに関する記事が掲載されていました。

 ZOZO TOWN(ゾゾタウン)

 子会社名はスタートトゥデイコンサルティング。まずは、ゾゾタウンで販売しているブランドの独自のECサイトの支援から入り、将来的には、ゾゾタウンに出店していないブランドにも広げてゆく計画のようです。

 同社関連IR記事

 子会社設立の目的としては、同社が持つECサイト運営のインフラ、ノウハウをビジネスとすることもありますが、08年03月期年商85億円(前年比41.5%増)となり、今期103億円規模の見通しとなった同社が、今後安定的な成長を目論む上で、ゾゾタウンでの売り逃しを極力少なくするため、アパレル企業側が独自に運営しているサイトと「在庫共有」することもあるようです。

 アパレル企業のECサイト運営上の悩みとして、複数ECサイトで同じ商品を販売している時の在庫問題をよく耳にします。

 すなわち、検索エンジンからのECサイトへの導入が主流となった昨今、生活者が行き着くサイトを一本化できることが理想ではありますが、販売機会を広げる観点から、ゾゾタウンのような集客力を持つサイトにゆだねるケース、自社サイトで販売するケースなどなど複数の「入り口」を持つことが多いようです。中小のアパレル企業でもYahooと楽天の両方に出店しているという企業もよく聞きます。

 その際、それぞれのサイトに同じ商品の在庫を分散して、確保しておかなければならない在庫管理上の複雑性の問題があるようです。うまくシステムで統合できればよさそうなものですが、それぞれの出展先サイトのシステム情報開示の問題で難しいようなんですね。

 今回の同社のサービスは、そんな事情も踏まえてのウィンウィンソリューションなんでしょうね。

 鮮度のある商品を適時、適量、お客さんの望むところに最適在庫配分、移動、機会損失を極力抑えて売り切ることが必須となったファッションビジネスですが、店頭のみならず、ECでもそんな課題への取り組みが進んで行くわけですね。 

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関連エントリー-ZOZORESORT(ゾゾ)のスタートトゥデイが東証マザーズ上場承認

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April 15, 2008

住友商事とゼイヴェルが業務提携

 昨日の朝のNHKニュースで、総合商社各社のTV通販やネット通販への取組、投資事例が紹介されていました。

 リテイル(店頭小売販売)に比べて販売予測が難しく、在庫リスクの高い通販への商社の投資、時代も変わったな、と思いながら観ていました(昔、私が勤務していた商社が大手通販会社の在庫に苦しんでいたのを思い出します)。

 さて、本題ですが、4月15日の繊研新聞によると、住友商事とゼイヴェルおよび同社子会社のファッションウォーカーは、業務提携し、今後相互のノウハウを共有し、コンテンツ開発、ビジネス拡大を図るとのこと。

 住友商事がファッションウォーカーに数億円出資する形で業務提携契約を結んだ模様。

 住友商事は大手商社の中でも、リテイルビジネス参入の歴史も古く、最近は、TV通販最大手で24時間テレビ通販の子会社ジュピターショップチャンネルに力を入れています。

 ゼイヴェルは御存じ ガールズウォーカー(ケイタイ)、ファッションウォーカー(PC)はじめ、20-30代の女性に対するケイタイコンテンツ、通販およびマーケティングのリーディングカンパニー。

 とてもいいカップリングではないでしょうか。
  
 月内にまずは、ジュピターショップチャンネルで「ファッションウォーカーアワー」を放映、ゼイヴェルが出資しているブランド、「アルバローザ」を紹介するとのこと。

 ファッション業界に革新的なビジネスモデルを持ちこんだゼイヴェルとリテイルビジネスにもっとも理解のある総合商社、住友商事の提携で、両社がますます躍進されることを期待しています。

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関連エントリー-住友商事の地に足のついたライフスタイルリテイル事業
関連エントリー-ゼイヴェルが目指すケータイメディア放送局

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December 23, 2007

5年後のインターネットビジネス市場

 12月19日付けニュースリリースで、野村総研が、5年後、2012年のインターネット販売、BtoC EC(消費者向け電子商取引)の市場規模が、現在の倍に相当する10兆円に達する予測を発表した内容を、日経MJ、繊研新聞がそれぞれ12月21日付の記事で取り上げていました。

 野村総研ニュースリリース

 これは、ニュースリリースにもありますように、直近同様、年平均30%の成長をつづけていったことを想定しての予測値のようです。

 繊研新聞も触れているように、10兆円規模になった段階で、インターネットビジネスの売上構成比率がようやく最終消費支出の3-4%に達することになるようで、さらに拡大することが予測されるだろう、とのことです。

 以前、ブログで、リアル店舗の3%くらいが、現在のネット売上比率の目安と見ることができるのではないか、というエントリーをしましたが、先日、マザーズに株式公開を果たされた、ZOZOリゾートを運営するスタートトゥデイの前澤社長が新聞社のインタビューに答えて、3%と言われるネット販売比率を10%まで伸ばしたい、とコメントされていましたね。

 ネットビジネスに、リアル店舗の売上の何%の潜在性があるかは、わかりませんが、5年後、10年後、規模の拡大だけではなく、サービスの質の向上にも期待したいところですね。Amazonのかゆい所に手の届く進化を見ていると、とても楽しみです。
 
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関連エントリー-ファッションリテイラーのネット通販比率

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December 04, 2007

ヤフーとイーベイの提携

 12月4日の日経新聞の1面トップ記事、ネットオークション世界最大手の米イーベイと日本最大手のヤフーの提携は楽しみですね。

 イーベイ会員・・・世界8300万人(約半数が北米?)
 ヤフー出品可能会員・・・660万人  

 双方の会員が相手国で出展された品目に通訳機能を通じて簡単に応札、代行会社が決済、通関、配送などを代行。

 両社の年間落札額は合計4兆円規模ですか。

 記事でも触れているように、これにより、ブランド品の内外価格差縮小促進に期待。

 一方、商標権侵害商品には気をつけたいところですね。

 古いエントリーですが、以下に最近あまり話題にならなくなった内外価格差に関する関連エントリーがあります。よろしかったらお読みください。

【お知らせ】12月7日(金)大阪、当ブログ執筆者taka saitoが講師を務めるファッションビジネスセミナーのご案内はこちら

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関連エントリー-ファッション商品の内外価格差、1.4倍は妥当?

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November 09, 2007

ZOZORESORT(ゾゾ)のスタートトゥデイが東証マザーズ上場承認

 各メディアによると、トレンドファッションブランドのネット販売を主力に手がけるZOZOTOWN他 総合サイト「ZOZORESORT」を運営するスタートトゥデイが東証マザーズでの上場が承認されたとのこと。上場予定日は12月11日。

 比較的詳しいニュースサイトのリンクをご紹介しておきます。

 ベンチャーナウ

 いよいよですね。

 ITベンチャー、ネット通販と言っても、浮ついたところがあまり感じられず、しっかり在庫リスクを張っていたり、顧客視点の次世代マーケティングをされていた急成長中のとても楽しみな企業のひとつでしたので、過去にいくつかのエントリーでご紹介してきました。
 
 確かに、大手になったブランドは自前でECサイトを立ち上げつつありますが、半歩先行くマーケティングでの集客努力はいつも脱帽します。

 上場をゴールとすることなく、これを通過点とし、今後も生活者をワクワク楽しませていただきたいと思います。 

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関連エントリー-建築家がデザインするネットセレクトショップ ゾゾタウン
関連エントリー-SNS仮想マンション、ゾゾレジデンスはファッションマーケティングの宝庫
関連エントリー-ゾゾタウンがリアル店舗情報を紹介する「ゾゾナビ」スタート

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October 23, 2007

ファッションリテイラーのネット通販比率

 先週になりますが、10月17日の日経MJに、同紙がまとめた2007年版「eショップ・通信販売調査」に関する記事が掲載されていました。

 記事によると、06年度の通信販売全体の前年対比7.5%増の中で、インターネット通販は前年対比21.7%、ケイタイネット通販は前年対比24.5%と引き続き高い伸び率を示しているようですが、両者の伸び率は過去5回と比較して最も小さく、本格普及期に入ったと見られているようです。

 各ファッションリテイラーの方々もリアルに加えて、ネット通販のビジネスチャンス、売上拡大を模索されていると思いますので、記事を読んでいて、目に付いた数字をいくつか拾ってみようと思います。

 ファッション関連の企業のネット通販売上高;売上単位百万円)
 順位 企業名   売上高 (前年比)  備考
 1位 千趣会     55,724 (22.6%)
 2位 ニッセン     40,799 (10.2%)
 8位 セシール    16,500 (10.0%)
14位 ユニクロ     10,527 (25.4%)
26位 スタートトゥデイ 6,068 (79.1%)  ZOZOTOWN他
30位 良品計画     5,078 (42.9%)  MUJIネットストア
33位 ゼイヴェル    4,000 (統計なし) ガールズウォーカー他

 ZOZOの伸びは凄いですね。

 時折、リテイラーの方と、ネット通販をしたらどれくらい売れるか?という会話をすることがあります。

 あるレディースブランド企業は、リアル店舗の売上の約3%相当売っていらっしゃいましたが、今回の日経MJの統計から大手企業の数値を計算してみますと、

        ネット通販売上/売上全体 (06年度;単位百万円)
 ユニクロ      10,527/448,800=2.3%
 無印良品      5,078/156,204=3.3%

 異業種になりますが、
 ヨドバシカメラ   30,204/601,200=5.0% (ネット通販総合3位)
 ビックカメラ     12,497/480,400=2.6% (同      11位)

てな感じです。ブランドや商品の認知度によって違うと思いますが、私が聞いたことがある限られた情報とも総合させて、人員もしっかり配置して本格的にやっている企業で2-3%あたりがひとつの目安というところでしょうかね。

 あくまでもご参考までに。 

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September 07, 2007

クレジットカード型ギフトカードはどこまで普及するか?

 9月5日の日経MJ、eリテール特集の中にクレジットカードの形をしたプラスチック製磁気カードを利用したギフトカードの普及に関する記事が掲載されていました。

 ファッション関連では、ユナイテッドアローズ、無印良品、イケア、高島屋、大丸などの採用事例が取り上げられています。

 金額設定はいろいろできるようで、企業によって違いますが、1回のみ入金可能なもの、つまりプレゼントする人が入金した金額を使い切ったらおしまいというタイプと、もらった人が繰り返し入金できるタイプとあるようです。

・紙の商品券のように何枚ももって歩く必要がない
・カード自体のデザインがよく、プレゼントとして気が利いている

などの特徴で、結婚式の引き出物、誕生日のお祝いなどに好評とのことです。

 私も、何年も前から、アメリカのリサーチに行くと、よく見かけていたプラスチックカード型のギフトカード。記事によると、先行するアメリカでは、すでに3兆円ほどの市場規模があるそうですね。

 日本ではどれくらい普及するでしょうかね?どうしてもアメリカで成功しているというと、日本でもうまく行くようなことを企業は言いますが。個人的には、1枚とは言え、プラスチックカードの厚みがあると、いつも財布に入れておくのは、ちょっと厄介な気がします。

 頂く時はよいのですが、使用にあたっては、携帯電話で読み取ったり、ダウンロードしたら、電子マネーとして使えるようになればよいのですが・・・普及には、アメリカの物まねだけではなく、日本で急速に進む利便性の変化への対応が必要のようです。

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April 22, 2007

いよいよ今週 nanaco(ナナコ)、WAON(ワオン)がスタート

 明日23日(月)からセブンイレブンの電子マネーnanaco(ナナコ)がスタートし、27日(金)からイオングループのWAON(ワオン)がスタートしますね。

 家の前のセブンイレブンでパンフをもらったので、内容をちょっと整理・比較してみました。

■nanaco(ナナコ) 4/23日スタート プリペイドカード 
 セブンイレブンのみで利用可能 
 ICカード以外にお財布ケイタイによるnanaco(ナナコ)モバイルあり
 お買い物100円ごとに1ポイント、電子マネー1円に交換
 (但し使用時1%の手数料要)
 チャージ上限29、999円
 残念ながら、やはり家の前にあるイトーヨーカ堂ではしばらく使えないみたい。
 IYカードとの一体化を希望します。

 nanaco(ナナコ)ホームページ
 
■WAON(ワオン) 4/27日スタート プリペイドカードおよびクレジットチャージ
 可能カードあり 
 ジャスコ、マックスバリューなどイオングループスーパーで利用可能
 ICカード、イオンカードとの一体型カードあり、現状モバイル対応なし
 クレジットチャージが可能なカード(ワオンカードプラス)もあり 
 200円ごとに1ポイント、ワオン1円に交換、
 チャージ上限20、000円
 順次、ローソンなど提携企業でも利用可能に
 ジャスコもローソンも行動半径内にないから今のところあまり興味ないかな。

  WAON(ワオン) ホームページ

順次、クレジットチャージ(後払い)、オートチャージ、に対応してゆき、形としては、SuicaおよびモバイルSuicaが有するサービスに対応してゆくのでしょうね。

 モバイルSuicaオートチャージユーザーの立場から見て、メリットは近いものがあると思いますが、

 ○小銭を気にしなくてよい
 ○購買履歴が残る
 ○財布が薄くなった(これうれしいんです)

 さらに、nanaco(ナナコ)、waon(ワオン)には、
 ○ポイント還元がある
 
 というところでしょうか。

 しばらくは、同盟企業獲得合戦をされるのでしょうが、早くSuica、Pasmoみたいに、鉄道系を含めて大人な相互乗り入れ期待してますよ。生活者の財布を厚くすることは、時代に逆行していますからね。

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January 26, 2007

ゾゾタウンがリアル店舗情報を紹介する「ゾゾナビ」スタート

 1月25日の繊研新聞、26日の日経新聞に、ゾゾタウンを運営するスタートトゥデイが26日からスタートしたリアル店舗紹介サイト「ゾゾナビ」に関する記事が掲載されています。
 
 「試着がしたい」、「サイトで買おうとしたが売り切れだった」、というユーザーの声にこたえて、ユーザーの最寄店舗を紹介しようということでスタートしたとのことで、PCとケイタイから利用できるサービスです。

 ゾゾナビPCホームページ

 エリア別、ブランド別に最寄のショップが検索でき、ショップが発信するセールや新着情報がリアルタイムにキャッチできるのが特徴で、今回のプレオープンで1000店舗(同一屋号のチェーン展開店舗ショップも各1店舗と換算している模様)、3月のグランドオープンで3000店舗の紹介を目指すとのことです。

 PCとケイタイのサイトを両方チェックしましたが、PCは普通ですが、ケイタイの方は、モバイルならではの楽しみ方が出来て面白いかもしれませんね。

 たとえば、自分が原宿にいるとして、各ショップが書き込むセール情報や新着情報を見て、原宿にあるそのショップを即、訪れたり、GPSを使えば、原宿にあるゾゾ推奨ショップがどこにあるか、どんな位置関係であるかがわかるので、原宿ファッションショップめぐりにも利用可能というわけです。

 また、アクセスの多いブランドのランキングがあったり(直近はUAが1位です)、グランドオープンの時には、多くの人がその街で、ゾゾナビを利用してどんな買い周り方をしているか、を公開する、ショップめぐりの達人?あるいは指南?のようなサービスもスタートさせるというから、さすが、と唸ります。

 以前もゾゾレジデンスをブログで紹介しましたが、生活者が自由に行う部屋作りや購買行動を追跡し、その情報を企業のみならず一般生活者に公表するこの試みは、ネットならではの最高のマーケティングのひとつだと思います。生活者も楽しいし、企業側も学ぶところがある。

 それをファッション業界出身ではない、スタートトゥデイが仕掛けていることが凄く面白いことだと思います(ゼイヴェルしかりですが)。さすが、わかってるよねって。

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 関連エントリー-SNS仮想マンション、ゾゾレジデンスはファッションマーケティングの宝庫

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January 22, 2007

ポイントカードに潜む危険

 1月22日の日経新聞の社説に今年、大変なことになりそうなポイントカードと電子マネーに関する論説が掲載されています。

 今春の地下鉄私鉄バス共用ICカード「パスモ」の導入と同時に行われるSUICAへの相互乗り入れ、セブン&アイの電子マネー「ナナコ」の発行が決定的な引き金となり、ポイント交換&電子マネーは大戦国時代に入ることは間違いなさそうです。

 また、先週の週刊東洋経済1/20号では、「保存版ポイント相関図」付きで30ページにも及ぶ「ポイントカード大氾濫」の大特集を組んでいましたが、始めのころは興味深く読んでいましたが、正直途中でちょっと辟易としてきました。
 
 確かに賢い生活者は上手にポイントを貯め、交換、集約し、旅行をしたり、買い物ができるのですが、今日の日経新聞の社説の執筆者が言うように、

 定期以外は無記名のはずのSUICAやパスモも、記名式のポイントやマイレージと交換することで、情報がつながり、個人の移動履歴と購買履歴を一緒にたどれるようになる、「危険性」もはらんでいるわけですね。

 個人情報と引き換えに、利便性を得る。

 そんなことを割り切りながら、一生活者である私も、ICカードやポイントカードを限りなく1枚に集約し、財布を薄くしたいと思い、できるだけ割引を得られること、そして、そのICがケイタイ電話に内蔵することを望んでいます。そのうち、ケイタイ電話をリーダーにかざすことすら面倒になるかもしれませんね。

 ちょうど10年前にアメリカで出版されたある消費者行動学に関する書籍にこんなことが書いてあったのをずっと覚えています。未来の生活者の消費の姿を予言したものです。

 1.生活者が消費をする時、生活者はスキャナーに手のひらをかざせばよい。
 2.スキャナーは生活者の手に埋め込まれた個人IDをスキャンする。
 3.各企業に対する個人消費の集約、精算を一手に引き受ける覇権を握った企業が
   取りまとめて生活者に請求する。
 4.その請求書はその生活者の家計簿そのものであり、
 5.行動履歴そのものである。

 1-4まではその書籍に書いてあったこと、5は今回私が加筆してみたものですが、なんかどんどんそんな風になって来てますね。

 めまぐるしく便利になる時代に個人武装、企業のモラルがますます問われる・・・

 2010年ころには、どんな風になっているのかなぁ。 

 あまり考えすぎても仕方ありませんが、最近DMでゴミ箱がいっぱいになることが多くなった気がします。

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January 08, 2007

J-WAVEがラジオ番組連動型ファッション通販をスタート

 1月8日の日経MJによると、FMラジオ局のJ-WAVEは、1月5日より20-30代女性向けファッション通販サイトをオープンし、翌6日から毎週土曜日にオンエアされるファッション情報番組EC ONLINE ~J-REAL(ジェイリアル)と連動し、番組で情報とともに紹介した商品を同サイトで販売しようという試みをスタートさせたとのことです。
初年度売上目標は1億円とのこと。

 J-REAL(ジェイリアル)サイト

 サイトを見ると、この番組は、私もしばしば聞いているアンドレア・ポンピリオさんナビゲートの番組「モダイスタ」の最後の5分で行われるようですね。最近、モダイスタもファッション関連の内容やCMが多いと思っていましたが、この布石だったんでしょうか。

 雑誌やTVなど、ビジュアル(目で見えるもの)と連動したネット通販は、よく知られていますが、ラジオという音声のメッセージだけでどこまで視聴者に興味を沸かせ、サイトに誘導できるのかの試みは、非常に興味深いところです。

 以前も、テレビドラマ中の「劇中広告」をブログで取り上げましたが、ラジオの場合、どこからが番組(情報)で、どこからが広告なのか、その境目が難しそうです。

 目に見えるもの耳に聞こえるものがどんどん広告で埋め尽くされる今日。生活者も情報を整理して、モノを見極める力がますます必要になりそうです。

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 関連エントリー-劇中CMの効果はいかに?

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November 07, 2006

SNS仮想マンション、ゾゾレジデンスはファッションマーケティングの宝庫

 11月6日の日経MJにスタートトゥデイが「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」内に立ち上げたSNS、「ゾゾレジデンス」の記事が掲載されています。

 ゾゾレジデンスは、居住型SNSと呼ばれ、1棟3200室の仮想マンションに抽選で選ばれた住人がそれぞれの部屋をもち、理想のワードローブをはじめ、お気に入りの本、CDなど画像をふんだんに使い自分の理想の部屋をネット上に再現するというサービスです。

 前澤社長が言うように「友達の部屋に遊びに行けばその人がどんな人かすぐわかる。そこで部屋を見せ合えばより濃密な交流になる」と既存のSNSの発想を進化させた興味深いこころみです。

 居住者同士や招待客が居住者の部屋を訪問して、ゾゾタウンで買ったものだけでなく買いたいものも置け、ファッションだけでなく本もCDもあるのでついつい長居する人も少なくないといいます。

 現在、居住者または初回の抽選で外れた人、そういった人から紹介された人のみが閲覧可能で、非居住者はプレイルームという仮想部屋で待機中。計画中の2号棟を待ちわびているとのことです。

 実際に生活者が自ら工夫をして暮らしている部屋を見ることは最高のマーケティングリサーチのひとつだと思います。

 ファッション&ライフスタイルの世代研究で有名な伊藤忠ファッションシステムの川島蓉子さんも、無印良品もスウェーデンのIKEAイケアも、多くのお宅を拝見し、実際の生活様式から、これから生活者が必要とするマーチャンダイジングのありかたを導きだすことで成功を収めています。

 このゾゾレジデンスも居住者の仮想部屋を訪問することでこのターゲット客層の潜在的なディマンドが見えてきて、仕入担当者は次のしなぞろえに活かすことができますし、他のファッション&ライフスタイル関連メーカーやリテーラーのマーケッターの方にとっても、大きなヒントが隠されているはずです。

 こういった、顧客に自由に工夫して使える空間を提供する、自由にコーディネートしてもらう、組み合わせて使ってもらえる、そういった「場」を提供するサービスは、「直接聞く」よりも潜在需要のヒントを見出す次世代型の有力なマーケティングリサーチのビジネスモデルになりそうな気がします。

 このSNS、へたなPOSやメンバーカードの購買履歴分析よりずっと的を得ていて効果的だと思いますね。

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 関連エントリー-建築家がデザインするネットセレクトショップ ゾゾタウン
 関連エントリー-オブザベーションで生活者に優しい商品、売場づくり

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September 14, 2006

住金物産のICタグによるアパレル国際物流

 9月13日の日経MJに、アパレルOEM生産では業界でも指折りの商社、住金物産が、人気ブランド、イネドやエフデを展開するフランドルと組んでICタグを使った国際物流の実証実験に乗り出すことに関する記事が掲載されています。

 これは、フランドルが住金物産に製品発注した後
 
 住金物産
   ↓
 ICタグメーカー
   ↓
 中国縫製工場
   ↓
 上海物流拠点
   ↓
 上海輸送業者倉庫
   ↓
 国内物流拠点
   ↓
 フランドル店舗

 と段ボール単位、製品1品1品単位でその状況が追えるもので、これまで百貨店や紳士服チェーンで行われていたICタグの実験よりも実践的(一気通貫)で、地に足が着いていると言えます。

 フランドルは、コムサデモードを展開するIT嫌いで評判のファイブフォックスグループながら、業界が昨年あたりからICタグについて騒ぎ始めているのに対し、先駆けて数年前から、いち早く全品にICタグを装着して店頭棚卸し含め運用しているアパレル企業ですし、そこに中国アパレルOEM生産に長けた住金物産のオペレーションが直結すればかなり実践的な実験ができると思われいます。

 百貨店などがICタグをつけたから在庫管理ができるようになったと喜んでいる間に、もっともICタグの活躍が期待される物流と生産現場から店頭までの一気通貫性での実証実験、業界でもっとも堅く、注目すべき実験事例になると思います。

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August 09, 2006

百貨店で前払い式共通ギフトカード導入

 8月9日の日経新聞によると、日本百貨店協会は年内をメドに前払い(プリペイド)式の共通ギフトカードを発行するとのことです。

 ギフトカード(商品券)といえば、従来は紙で出来ていましたが、クレジットカードと同じサイズの磁気カードで、目新しさによるギフト需要の回復につなげたいというもの。既存のPOS端末で扱うことができ、投資の必要はないとのことです。

 アメリカの百貨店やSPAを含めた専門店の多くで導入されているカードと同じタイプのもので、5千円から5万円まで、購入時にディポジットして、知人にプレゼント、手持ちのカードと同じサイズなので、保管が楽で、額面を気にせずに買い物が出来、店舗側から見ると、使用の際は、つり銭や回収の手間が省けるメリットがあります。
 
 今のところ使いきりですが、将来的には、再入金ができるものにして行くとのことです。

 先だって、凸版印刷と組んで、BEAMSが導入しましたね。百貨店やステイタスのあるショップのカードだと喜ばれるかもしれません。

 ビームスギフトカード

 また、再入金ができるようになるとなると、磁気とICの違いはありますが、エディやスイカなど電子マネーとの連携、あるいは統合も出てくるかもしれません。電子マネーカードもお気に入りのブランド柄が選べたりして・・・。いろいろ楽しくなりそうです。 

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July 16, 2006

サマンサタバサが仕掛ける総合インターネットコミュニケーションビジネス

 7月14日のシブヤ経済新聞や15日の繊研新聞にサマンサタバサリミテッドの子会社、ダブルダブリューバイサマンサタバサが8月20日からスタートするオンラインショッピングとコミュニケーションの「ダブルダブリュー(WW)シティ&コミュニケーションズ」に関する記事が掲載されています。

 シブヤ経済新聞関連記事
 
 リリース内容は上記のシブ経のサイトを見ていただけばいいと思いますが、当初サマンサタバサが子会社を設立するニュースを聞いた時は、ゼイヴェルのガールズウォーカーの向こうを張ってサマンサタバサブランドを核とした通販サイトを立ち上げるのかと思っていましたが・・・今回のリリース内容は、業界で、久々にしびれるビジネスプランの登場、というのが私の感想です。

 WWシティ&コミュニケーションズホームページ

○先行する成功企業、PCサイトのZOZOTOWN、モバイルサイトのガールズウォーカーを強烈に意識した上で、3D技術などの最新技術を駆使
○既存のインターネット通販だけではなく、今、考えうるネット時代のコミュニケーションツール、SNS、ブログなどを組み込んだ生活者参加型総合サイトの「全部のせ」構想
○そこに伊勢丹・阪急などの著名百貨店、ルミネ・パルコ丸井などの商業施設、ビームスといったセレクトショップからオゾンコミュニティ、ジュン、アバハウス・・・そうそうたる企業の社長を理事として巻き込み、ZOZOTOWN以上のリアルに近い まちづくりを仕掛けようとする力量。
○また、ターゲットであるF1層(20-34歳の女性)に対し、各種メディアや旬のオピニオンリーダーや仕掛け人たちが多数参画していますね。

以前ブログでも、寺田社長のマーケティングセンス、最も効果のあるものだけに徹底投資するビジネスマンとしての姿勢に共感を述べましたが、今回も、これでもか、これでもか、というような後発参入ながら横綱相撲を取ろうとするすごさ、恐ろしさすら感じます。

ここまでまとめ上げる寺田社長は着実に次世代のファッション業界のグル(カリスマ)になりつつある存在感を感じますね。

8月20日にプレオープン、12月に本格オープンということで、今後全貌が徐々に明らかになってくると思いますが、この「王道」とも言えるプラン、面白い結果が出ることを楽しみにしています。
 関連エントリー-サマンサタバサ 東証マザーズ上場へ
 関連エントリー-建築家がデザインするネットセレクトショップ ゾゾタウン
 関連エントリー-ゼイヴェルが目指すケータイメディア放送局

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May 26, 2006

セブンイレブン、500億円を投じて店舗情報システム刷新

 本日(5月26日)の日経新聞によると、コンビニ最大手、セブンイレブンジャパンは、500億円を投じて8年ぶりに店舗情報システムを刷新するとのことです。01年12月から続く既存店売上前年割れに対し、店舗運営効率アップをもくろむもので、流通全般にいくつか興味深い内容が含まれています。

 おそらく、金額的には、動画を活用するインフラ周りやハード(端末)に一番お金がかかるのだと思いますが、流通の実務経験者から見て興味深いのは、①店舗の購買特性に基づく「店舗分類の細分化」と②「本部と店舗のインタラクティブなコミュニケーション」の部分だと思います。

 前者については、ご存知、従来のレジでお客さんからお金をもらってドロアーキーを開けるために押す客層登録キー(性別・年齢別;私は青の49=男の30-49歳です。)による、「客層X商品のクロス分析」を超えて、更に、店舗を立地や近隣環境(オフィス街、学校が近い、工場が近いなど)に基づいて100タイプに分類し、売れる商品の違いを認識した店舗特性x商品のクロス販売分析を可能にする仕組みのようです。
 後者は、本部が持つ全国的な有効情報を動画でわかりやすく各店に伝達する仕組みです。

 ともに、本部がより顧客のことをきめ細かく定量的に理解し、顧客と本部の距離を、また、店舗スタッフと本部の距離をいかに縮めるか、という部分にお金を投じるという話で、過当競争時代に、極めて重要な、他社に差をつける重要ポイントだと思います。

 実は、ちょうど昨日あったIT企業さんとの勉強会でも、マーチャンダイジングと商品コントロールの実務をする上で、前提あるいは仮説条件としての「店舗分類」がいかに重要であるかで熱くなったところでした。

 「店舗分類」とは、その店に、どんなお客さんがお見えになって、どんな商品を望んで、どんな買い方をされるか、をデータで知り、似通った店舗をグルーピングして、そのグループ単位で品揃えを考え、お客さんがほしいであろう商品を的確にお届けしようという発想です。多店舗化されたチェーンストアでは、一般的に売上や売場規模や商品回転といった企業側の結果数字で分類するケースが多かったと思いますが、これからは、立地、客層、時間帯といった、より生活者の購買行動パターンを知り、生活者の立場に立った分類が重要になってくると思います。
 
 たとえファッション業界でも、生活者の購買行動の博物館=コンビニエンスストアからは、学ぶべきことがとても多いと思っています。 

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November 24, 2005

顧客は靴売り場に何を望むか?

 先週から、経済産業省が進めるICタグを利用した「日本版フューチャーストアプロジェクト」の実験がスタートしたと聞いて、「ファッション」の実験が行われているという新宿丸井シティ(7階のビサルノと4階のルスークプリ)を覗くと同時に、ICタグを本格導入中という三越本店婦人靴売り場、新宿高島屋婦人靴売り場もそれぞれ覗いて来ました。

 まずは、それぞれの売り場スタッフの方には丁寧に操作説明をしていただいて、大変感謝いたします。

 感想としては・・・数年前から全商品にICタグを導入済みで、棚卸しなどもすでにICタグで行っているフランドル社のルスークプリは別にして、ビサルノや婦人靴売り場は、ICタグ取り付け商品は1/4以下であり、その結果、効果もまだ、まだ限定的であるといわざるを得ない状況のようです。

 丸井の方は、両売り場とも、店頭のモニター上でホームページのお奨め商品の紹介を見ている域を超えず、残念ながら、販売員の接客の方がお客さんには、よろしいのではないか、と感じてしまいました。
 また、百貨店靴売り場については、両社とも、サイズ在庫の有無の確認は「よし」としても、代替商品の提案については、業界の建値帳(展示会受注票)によく見られるイメージの掴みづらい「手書きの線画」をスキャンしたものが中心で、今後も商品画像登録にはご苦労されるであろう、と感じました。 

 今日も靴売り場を見ていて、先日、記事をエントリーして今でも反響のある卑弥呼の「Queens 卑弥呼」(関連記事は>>>こちら)をオープンした時の同業態のもうひとつの試みに関する卑弥呼柴田社長のコメントを思い出しました。
 
 (ご存知のように、靴売り場のほとんどは、1デザイン、1サイズ、片足陳列です。それは、出来るだけ多くの型を顧客に見せたいという意図から。これに対して、「Queens 卑弥呼」は、両足陳列、デザインによっては、一部4足出し(全サイズ、両足陳列)にチャレンジしています。)

 「(片足陳列により、売り場に陳列する)型数を増やしたいのは、商品のセレクトに主張や自信がないから。顧客の立場で考えれば両足陳列で、なおかつ自分のサイズが陳列されている方が便利なのは間違いない(繊研新聞11月10日付柴田社長インタビューより)」

 そう、サイズ別陳列、両足陳列であれば、お客さんはその場で自分で履いて試せるのに、一般の靴売り場は、「スタッフに声をかけて、しばらく待たないと試着もできない構造」になっているんですよね。それも結構ストレス。

 顧客の立場で考えた時、靴売り場の改善は、ICタグ導入の前にまだまだありそうです。

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November 02, 2005

ケイタイが可能にするオン・デマンド・ショッピング

 ライブドアがセシールの買収を発表して以来、各紙、通販ビジネスの関係の記事が多いなあ、と思いながら、記事を見つけては、すみずみまで読んでおります。
 特にPCよりもケイタイ関連の動きが見逃せませんね。手軽にアクセスできるので、テレビを見ながら、ラジオを聴きながら、雑誌を見ながら、電車の社内広告を見ながらのオン・デマンド・サーチが可能になります。

 私は、事務所にいるとき、J-WAVEを聞きながら仕事をすることが多いのですが、この曲なんだっけ?と気になる曲が流れると、ケイタイサイトの「J-WAVEリアルタイムオンエア」にアクセスすると、その曲名とアーチストを知ることが出来ます。曲によっては、そのサイトからCDも買えるようです。
 ラジオオンエア中も、基本的に番組はライブですから、パーソナリティが話したことに対して、リスナーがケイタイメールでコメントをしたり、リアルタイムコミュニケーションをしているコーナーも少なくありません。

 ケイタイでモノが売れるわけがない、と立ち上げの際に多くの人から反対を受けたゼイヴェル。girlswalker.comは、その反対を覆し、誰もが一目をおく日本一のケイタイ通販サイトとなり、真骨頂としては、ファッションショーを見ながら気に入った商品をその場でケイタイで買える、というイベントを成功させました。

 昨日から日経新聞で始まった「通販革命」という連載記事によると、ビッターズなどでおなじみのディー・エヌ・エー(DeNA)は、テレビ局と連動して、番組で紹介した商品を販売するケイタイサイトに力を入れているようです。

 また、ネットやモバイル通販のすごいところは、企業からの情報だけでなく、そこに購買経験者のコメントを客観的な口コミ情報として付加できるところですね。

 アマゾンスキャンサーチは、CDショップで気になったCDのバーコードをアプリでスキャンすれば、購入経験者のコメントを読んだ上で、アマゾンのサイトで購買できてしまう機能を持つそうです。
 
 テレビ番組が特集で紹介した健康食品や、ドラマで人気芸能人が着用している商品を、これいいな、と思ったその瞬間ケイタイで買えてしまう時代ももうすぐそこに来ているのかもしれません。

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September 29, 2005

高島屋もICタグ導入

 本日の繊研新聞によると、三越本店、阪急梅田店に続いて、28日、百貨店の高島屋東京店、横浜店、新宿店の婦人靴売り場でもICタグを活用した在庫管理システムを稼動させたとのことです。同社は、来春には大阪、京都にも導入するようです。

 百貨店の靴売り場は、一般的に、靴問屋さんの縄張りになっていることは、以前もご説明しました。今回は、三越、阪急に関わったシンエイ以外に、オギツ、トークツ、モーダクレア、ハーモニープロダクツといった靴卸業界のトップ企業が軒並み参加しているので、百貨店の婦人靴売り場には、思ったより早くICタグが広まる可能性が伺えます。

 高島屋が導入した端末は、探している商品の在庫照会のほかに、類似商品の紹介があり、お客さん、スタッフのサイズ在庫確認のストレスの解消に加え、コミュニケーションツールとしての役割を果たしている模様です。

 昔、小売チェーン店のシューズバイヤーをしている時、私も、よく店頭に立って店舗スタッフと接客をした経験があります。
 私は、一般の靴小売店の販売員が、お客さんから、「この靴のこのサイズありますか?」と質問されると、倉庫に現物在庫を確認しにいって、「あります」とお持ちするか、「ありません」とお断りするといった紋切り型の対応に不満を持っていました。子供の遣いじゃないんだから・・・。
 
 そこで、当時、私たちは、面倒でも周辺サイズや似寄りデザインの在庫を数点お持ちして、ご紹介することを奨励しました。もちろん、商品を知らないとできません。そのための接客便利チャートも作りました。そうすると、お客さんとの話が弾み、結局、お客さんが当初お探しのモノがなかったにも関わらず、喜んで代替品をご購入頂いたケースが少なくなく、売上が二桁増になったのを覚えています。

 そんなこんなで、シューズやジーンズなどサイズの多い商品は放置しておくと、お客さんががっかりして、お帰りになるケース、企業側から見れば、多くの取りこぼしがあるものです。

 本来なら、こういった接客サービスは、ICタグがなくてもやるべき話ですが、もちろん、販売員にお声がけしづらいお客様、状況もあるかと思いますので、ICタグがそんな顧客ソリューションになれば、と期待します。

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September 22, 2005

どこまで許せる?ICタグの顧客サービス利用

 昨日の日経MJには、ICチップの利用例の特集が組まれておりました。最近の流通業界の実験&実践の代表例が網羅されており、ハイライトとしては、よい特集だったのではないか、と思います。

 ファッション業界の利用例としては、このブログでも何回か取り上げた、三越日本橋本店、阪急梅田店の婦人靴売り場の在庫照会のほかに、青山商事が展開する「ザ・スーツ・カンパニー(TSC)」の事例が取り上げられていました。
 同業態の上野店では、百種類の靴を端末にかざすと、その靴がどんなスーツスタイルに似合うか、画面で表示され、お客さんがスタイリングイメージを掴んだり、あわせてどんなスーツを買ったらいいかの提案が行われるというサービスで、10月にスタートするそうです。

 その他、ちょっと引っかかった事例として、プライバシーに関わるものがいくつかありました。
 一つ目は、日本橋の食品店で行われている事例で、あらかじめ自分の嗜好の情報が入ったICカードを持って入店すると、対話をせずとも、販売員がそのお客さんの好みに合わせて商品提案をするというもの。
 二つ目は、愛地球博の入場券にICチップが組み込まれていて、入場者の動向(もちろん個人は特定できませんが)がリアルタイムにつかめているという事例。

 利用意図はわかりますが、ちょっと間違えるとプライバシーに影響しますね。それを知って、そのサービスを利用する人がどれだけいるか、とか。ちょっと疑問になりました。

 ICチップの可能性は無限大に近いものがありますが、くれぐれも、顧客本位のサービスに徹していただきたいところです。

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September 15, 2005

IT活用で売り場との対話を維持

 昨日の日経MJには、ITを活用して、売場とリアルタイムなコミュニケーションを図るチェーンストアの事例が紹介されていました。

 ファッション流通でも、ローリーズファームやグローバルワークで急進中の「ポイント」が上手にITを活用しています。現在271店舗ある同社は、年間出店50店のペース。
 以前当ブログでご紹介したように、同社は、「等身大MD(=ターゲット客層と同じライフスタイルを送るスタッフが実感として組み立てるマーチャンダイジング)」を身上に着実に業績を伸ばしています。
 一般的に、出店すればするほど本部と店舗の距離は開き、コントロールできなくなった暁にチェーンストアは衰退を迎えるもの。試行錯誤の上、身につけた等身大MDをフルに生かすべく、同社はITを活用します。

 今週の打ち出し商品やその着こなしをデザイナーやバイヤー自身がビデオカメラで収録し、その熱い思いを日本全国の各店でインターネットで閲覧できるしくみや、最大百人が参加できるテレビ会議システムを導入、陳列や売り方について、身振り手振りで細かく指示を出し、しっかり活用している模様です。豊富な知識を見て聞いて得た全国のスタッフは、商品を効率よく接客販売、こんなところにも同社の業績のよさの秘密があるわけです。

 「(多店舗展開しても)販売員やエリアマネージャー(地域ごとに店舗と本部をつなぐ営業本部社員)との対話を薄めたくない」という創業会長、現社長の危機感から、なおかつ、とっても儲かっている会社なのですが、既存のASPサービスを独自に改良して、1000万円以内で仕上げているからさすがです。

 こういったツールは、お金をかければよい、というものではなく、安く上げたいという理由ではなく、こうしたい、だから自分たちでやる、という思いを込めてやる方が、思いに近いものもできるし、実際運用・活用できるし、逆に安く上がるものなのかもしれません。日ごろIT導入のお手伝い現場にいて、うなづける話です。

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September 09, 2005

電子マネーはファッション消費にどう影響するか?

 今日の日経MJの一面は大きく電子マネーの勢力図が取り上げられておりました。
 コンビニ、キオスク、自動販売機などの小額決済には細かい小銭やおつりのやり取りが簡素化されてその利用は拡大していますが、ファッション消費にはどのように影響があるだろうか、と常々考えることがあります。

 先日、JRのファッション系の駅ビル「アトレ」がスイカの導入を決めたので、注目はしておりますが、彼らのコメントには、ファッションビルとは言え、「テナントに飲食や雑貨店が多いため」とのことでした。

 ファッション小売チェーンのクレジットカードの利用率も知る限りMAX10%程度ではないかと思われるので、電子マネーが全国共通ポイントカードに取って代わるくらいまで進化しなければ、ファッション消費にプリペイド式電子マネーを使う可能性はまだまだ未知数ではないかと思います。

 先日、アメリカマーケットリサーチから帰られたある会社の幹部の方が、これなーに?とアバクログループのホリスターCo.のGiftCardを差し出されました。ご本人は内容を知らずに、かっこいいプラスチックのメンバーカードかな、ということでご購入されたようですが、「それはギフトカード」ですよ、と内容をご説明申し上げました。

 アメリカやイギリスのヤングを対象にしたカジュアルチェーン、GAP、アバクロ、AE、パシフィックサンウェア、アーバンアウトフィッターズ、TOPSHOPなどは、みな店頭やネットでデザインのかっこいい磁気ギフトカードを販売しています。特に、学生対象のお店が多いようで、親や親戚が、これでCoolな服でも買いなさい、と任意一定額プリペイドしたカードをプレゼントするわけです。プリペイドは店によって違いますが、25㌦~50㌦くらいの単位で200㌦くらいまでできるところが多いようです。
 8月末は、Back To School(新学期準備)セール真っ只中だったので、店頭でもそういったギフトカードが目立ったのでしょう。
 
 日本でも、エディがスイカが普及して、親が学生の子供に、今月決まったお金をプリペイドしておき、これで洋服を買いなさい、というお小遣い口座代わりに使うのことを提案するのも電子マネー使用促進法として、ありかもしれませんね。

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August 24, 2005

ICタグ導入で知る?接客販売ソリューション

 先週末の繊研新聞に三越本店婦人靴売場でのICタグ導入効果が詳しく紹介されていました。

 かつて、同売場では、お客さんから「このサイズありますか?」と言われると、販売員がストックヤードとの往復に10分もかかっていたそうです。在庫があってもなくても、私たちは、それだけ待たされていたわけですね。もう10分待たされると思うと、もう1サイズ上は?とかこの別モデルは?と聞く気が失せます。あるいは、時間があっても、販売員に申し訳ない、と思うかもしれません。
 それが、ICタグのおかげで在庫が画像付きで検索できる端末が登場し、お客さんが自分自身で、あるいは、販売員と一緒に、ズバリの商品、前後のサイズ、似寄りのデザインの在庫を知ることができるようになったわけです。

 これにより、一日に販売員がストックヤードとの往復回数が20回から15回に減り、一方、平均接客時間が13分から5分台に短縮、1回に接客で紹介する商品点数が1.7足から3.1足に増え、当然売上は2桁増。
 また、翌日に在庫がなくて売り逃した商品もわかるそうで、機会損失の削減にもつながると期待されています。

 IT業界、ファッション業界全体が期待を膨らますICタグ。しかし、棚卸の効率は別にして、実は、以上のことは、
既存のより安価なバーコードPOSシステムでもできることだと思います。
 ICタグ導入の議論をする前に、むしろ、この実験で顧客満足ソリューションされた事実に注目し、現場の実情の課題を整理し、今できることを実践する方が先だと思うのです。

 かつて、アメリカでは、その必要性からPOSシステムが開発され導入されました。日本では、アメリカに追いつき追い越せ、とその必要性の前にPOSがこぞって導入されました。その結果、いまだにPOSの本当の「すごさ」を実感することなく、使えない、とか過去のことしかわからないから役に立たない、といった批判が横行しているのが現状です。
 小売業はチェーンオペレーションになると統計学であったり、心理学であったり科学的な発想をもって顧客満足に取り組まなければならないビジネスだと思っています。ICタグもその必要性をじっくり仮説立てた上で導入して欲しいものです。 

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July 19, 2005

アメリカ「価格最適化システム」に見る日米値下政策の違い

 7月18日付けの日経MJ一面は、アメリカマサチューセッツ州、プロフィットロジック(PL)社の価格最適化システムの事例紹介でした。
 日本でもアパレル商品の売り切りのための値下のタイミングはビジネス永遠の課題です。同社のシステムは、
 ①値下の最大回数
 ②初回値引き率
 ③期間内最大値引率
 ④商品の完売、なおかつ売上粗利の最大化
 などと単品ごとに諸条件の事前入力の上で、値下のタイミングと最適な値下幅を警告してくれるらしいです。

 日本でもアバクロと並んでブランドマニアに人気のあるアメリカのヤングカジュアルSPAチェーン、アメリカンイーグルアウトフィッターズ(AE社)は、PL社のこのシステムを使って4半期ベースではありますが、既存店売上28%増、粗利率を10.5%も上げたというからたいしたもの。
 このシステムの初期導入費は2億―3億円、事前に入力する緻密なデータの収集が必要で、なおかつ、AE社は60人のスタッフをこの価格化システムの運用に当てているとのこと。これもまた大変な騒ぎ。

 日本は、返品慣習があるため、導入機運は低い、と記事のコメントはありますが、それ以外にもアメリカと日本のビジネスの違いは大きいものがあります。
 アメリカは
 1.発注精度の低さ(そもそも値下や残在庫によるクローズアウトを前提としている)、
 2.リードタイムの長さ(今年撤廃されましたが輸入クオタにより原産国が世界各国に分散)、
 3.国土の広さ(言うまでもありません)、
 4.東西南北で全く違う気候(北東のメイン州と南西のカリフォルニア州の気温はどれくらいちがうか?)
などが挙げられます。

 日本はその逆です。値下管理、在庫で定評のあるしまむらは、日本全国920店舗とアメリカのナショナルチェーン並の店舗数を持ちますが、発注制度は高く、同じ商品を追いかけず、新しい商品を次々と投入、売れない店から売れる店への店間移動、早期値下ポリシーで年間平均値下率5%前後で商品を売り切ります。

 そもそも値下を前提としたファッションビジネスは日本では時代遅れになってきているような気がします。初回配分後、売り切り、新しいものを投入する。いつ行っても新鮮なお店。 しまむら、ポイント、ハニーズ、セシルマクビーがその典型ですし、また、海外SPAでもZARA、H&M(50%台)とGAP、LIMITED(30%台)の粗利率の差だと思います。
 ハイエンドだろうが、ボリュームだろうが、ファッションストアは鮮度を売らないといけませんぞ。

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July 06, 2005

伸びるEコマースの中でファッションは

 経済産業省などが発表したEコマースに関するニュースリリースを読んでしました。

 それによると04年の個人向け電子商取引規模は
5兆6430億円 (前年比28%増; 消費に占める電子商取引化率2.1%)
 うちパソコンによるもの4兆6720億円 28%増
 ケイタイは9710億 25%増
コンビニが6兆9251億円市場ですから、ものすごく大きくなったな、と思います。

 Eコマース化した商品でシェア、伸びの大きいものは、不動産を除くと、旅行、自動車、エンターテインメント、PC関連グッズ、証券取引、食品、書籍、音楽(ダウンロード、着うた含む)と続きます。
 気になるアパレル・アクセサリーのファッション部門ですが、
1830億円 (前年比11%増;電子商取引化率1.4%)とまだまだ少ないほうです。

 アパレル業界のウェッブ化に尽力されている、アパレルウェブの千金楽社長や、CD,ファッション,雑貨販売企業のEコマースのバックオフィスソリューションサービスの最大手、イービーエスの浦田社長と最近、別々にお会いする機会があり、ファッション販売のEコマース化についていろいろお話させていただきました。

 なかなか進まないEC化率ではありますが、お二人によると、
  ・店舗で買う人はネットでも買う(自分利便性にあわせて)
  ・通販で買いたい、買ってもよいという顧客は70%もいる
  ・一度経験すればリピート率は高い
など、の経験から得た購買行動パターンをお聞きしました。

 要は、ファッションは、「試着」という言葉があるように、いかにその商品のスペック(デザイン、サイズ、細かい仕様など)を潜在購入者に伝えられるか?がキーになりますので、店舗や紙面とのうまい連動を仕掛けてビジネスを展開されているとのことでした。

 ファッション・オン・デマンド。 欲しいものがタイムリーに顧客の手に入るしかけ、しくみ。 リアル店舗にしても、ネットにしても、それを制した企業が覇者になることは、間違いありません。


株式会社アパレルウェブ HP

株式会社イー・ビー・エス HP

経済産業省・ECOM・NTTデータ経営研究所 共同
「平成16年度電子商取引に関する実態・市場規模調査」

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June 26, 2005

ケイタイ電子決済に進路を取れ

 最近の電子マネーに関するサービスの進化のスピードは、ファッションリテーラーとて目を離す訳にはいかないと思います。
 
 ICチップをベースにしたエディ、スイカの利用件数の伸びは著しいものがあります。
エディで月間1000万件、47億円分に登る。スイカで300万件に達した、とは6月23日の日経新聞から。
カードだけではなく、両電子マネーのベースの技術となるフェリカの搭載で先行したDoCoMoに対し、au、ボーダフォンも来年にはスイカ搭載の機種を発売すると言うことです。 どうやら、エディかスイカか、どちらを選ぶか?という議論もあるようですが、携帯には両方搭載可能とのことで共存が可能。

 また三井住友に続き、東京三菱が携帯電話からの操作で銀行口座から携帯に現金を移すことができるサービスをスタートさせたとのことです。 これによりケイタイがATMになるわけですね。
現在、エディは5万円、スイカは2万円という決済金額の上限がありますが、携帯電話による決済が、始まり、規制が緩和されていけば、来年以降加速度的に増加することが、予想されます。
 
 また、ポイントやマイレージがエディとして使えるサービスを提供している企業も既に存在しています。
ポイントカードが企業を超えて交換され、携帯電話を媒介にして電子マネーという形で繋がり始める・・・

 現金・預金   ポイント・マイレージ
   ↓          ↓
  電子マネー(エディ・スイカ)
        ↓
      代金決済

TSUTAYA、マツモトキヨシ、ANA、楽天あたりはこれを見超して準備を進めて来たのだと思います。

 一連の動きの向こうに見えるもの・・・各社の企業の都合で作られたポイントカードで膨らんだ顧客の財布。 誰もが、分厚くなった財布を不快に感じているはずです。 このストレスを解消し、身軽な顧客最適を実現した企業が真の顧客囲い込みを実現し、勝ち組になるに違いないと感じます。

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June 24, 2005

ICタグで未来のお店

 23日付けの日経新聞一面から。
 この秋から、経済産業省の支援で、流通大手5社がICタグの実験を始めます。

 丸井は、お客さんが試着したい服をもって、フィッテイングルームに行くと、服のICタグ情報を読み取り、その服に似合うアクセサリーなどが、フィッテイングルーム内のモニターに表示される実験を行います。

 イオンは、ショッピングカートに画面がついており、ある売り場に行くと、その売り場の本日のおすすめ商品が画面に表示されます。

 三越は、ジーンズの在庫照会にICタグを活用するとのことです。

 正直、どれも、店舗および店舗スタッフの基本動作、接客によるコーディネート提案であったり、POPでアピールしなければならないことだったり、シューズやジーンズやシャツの在庫照会はICタグ以前の問題と、ちょっとうがった見方をしてしましました。
 それとも、それだけ大手流通企業は、販売管理費の人件費などの削減で、できなくなったことをICタグにやらせよう、と思っているのかもしれません。

 ICタグ、RFIDは、業界で非常に話題ですが、一方、アメリカ、ウォールマートが店舗の倉庫までのICタグの活用が肯定しながらも、店頭から顧客の手に渡るところに関しては、プライバシーの問題で、実験を中止にしたりしています。イタリア、ベネトンもプライバシー問題で、店頭ではICタグを使わない、と宣言しています。

 日本でも、ICタグの工場から店舗バックヤードまでの物流での活躍は約束されていますが、顧客とのインターフェイスの部分では、いろいろ問題があると思います。 コストの問題、POSデータすら活用されていないのに、高いお金をかけて活用できるのか、という問題、プライバシーの問題など。

 未来のお店はどんなお店なのでしょうか。

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June 14, 2005

ファッション業界の情報システム活用を考える

 昨日は業務であるファッション系のシステム会社さんを訪問しました。
話を聞いていて関心、共感したのは、同社は一般のシステム会社が開発・導入費で収入を得るのに対し、クライアントにシステムを「売りっぱなし」にするのではなく、クライアントユーザーがマーチャンダイザーとして、商人として、的確に情報の活用をするところまでフォローアップをし、年間利用料という形で収入を得ているところです。正直、ぱっと、聞くと結構高いな、と思いましたが、システム投資が無駄に終わる多くの事例を考えると、むしろ、安くあがるのかな、とも思いました。

 ファッション業界でも、もちろんPOSをはじめ、情報システムを導入している企業は多いですが、使いこなせている企業は非常に少ないです。そして、そういった方々の多くは、口をそろえて、POSは過去のことしかわからない、とか、品揃えされているもののことしかわからないから、あまり過剰期待しない、とおっしゃいます。

 ある大手GMSは、5年間で700億円の投資をして、あらゆる切り口で情報が取れるシステムを導入しており、「情報武装」を豪語しますが、一方、活用面ではこれからであることも認めています。

 一方、日本が誇る、CRM(顧客管理) FSP(ポイントカード)の活用先端企業、山梨県のスーパーオギノ。同社は、県内36店舗を展開し、県内の世帯件数以上という40万枚のポイントカードを発行し、売上に占めるポイントカード使用率は95%を誇る、購買分析に基づく顧客ロイヤリティーアップを実現していることで有名な会社です。
 同社は、膨大なデータを使いこなすには、「人の能力が最も重要」(荻野社長)と言い、ほぼ毎日従業員が交代で参加する「オギノビジネスアカデミー」を本部で開いてデータを使いこなす教育を施しています。

 今、ITの進化は人より早いかもしれません。顧客の立場に立って情報を活かせる人材育成、これが流通業界の永遠の課題です。

 ファッション系小売業の情報システムの活用に課題を感じている方
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June 05, 2005

建築家がデザインするネットセレクトショップ ゾゾタウン

 ファッションのインターネット通販というと、ここのところZOZO TOWN(ゾゾタウン)が注目を浴びています。
プロの建築士たちが集い、他にはない、魅せるサイトを作ろうと、2000年に独自のセレクトショップサイトとして、立ち上げたのが始まり。昨年2004年冬には、ショッピングモール(ポータルサイト)として、デビロックやGDCといった有名裏原宿・代官山系ブランドショップや、ユナイテッド・アローズやナノ・ユニバースといった大手セレクトショップの出店を実現し、販売を始めてパワーアップしました。

 このサイトの売りは、建築士が本格的に設計した店舗内装と商品の見せ方がかっこいい、という評判。
サイトを訪問すると、オープンモール形式で、さすがデザインの美しさと精巧さで、歩きながらショッピングをしている気分になれるサイトです。現在のモール来客数がリアルタイムで表示されるのも芸が細かいですね。

ZOZO TOWN サイト

また、スタッフは、業界経験者ではなく、それらのブランドが大好きだった消費者を採用する方針で、ユーザーの目線で、買いつけや顧客対応を行っているところも、商品セレクトの精度、高い買い上げ率を実現している秘訣ではないでしょうか。
 
 売上は年商20億円に迫り、38ショップ、382ブランドを販売。そんな特徴と説得で、もともと通販はやらない、としてたブランド、ショップも、ZOZO TOWNになら任せてもいい、と出店するケースもあるようです。入荷商品は、60日以内で9割が売り切れるというから脅威です。

 最近、マンネリ化した業界の目線ではなく、こんな、違った業界から消費者の目線で表現したファッションインターネットショッピングサイトが次々にできると楽しい、と思います。次は、フォトグラファーの方々に期待したいところです。


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May 19, 2005

百貨店でのICタグ導入1ヶ月を振り返って

 三越百貨店本店と阪急百貨店梅田店の婦人靴売場でICタグの導入が始まって、まもなく1ヶ月になろうとしていますが、本日の繊研新聞に三越での経過が載っていました。

 導入時にコメントしたブログ記事はこちらにあります。

 同紙によると、お客さんが在庫を検索できるタッチパネル式端末の評判は上々で、お客さんがご自身で見るだけでなく、接客する店員も活用しているようです。一方、店員用のPDA端末は、店内在庫だけでなく、問屋在庫も見れて、いわゆる客注が取れる機能があるのですが、操作しづらいらしく、あまり活用されていない、とのことで、タッチパネル端末の増設が要望されているようです。

 婦人靴では、売上増効果が実証されており、お客さんからも、売場のスタッフからも、評判がよく、アパレルの売場にも拡大して欲しい要望があるようです。今回の婦人靴のICタグは、売場の一定商品を一手に引き受ける靴問屋のシンエイの協力があったから実現したところもあるのですが、アパレルの方では、どこがコストと取り付けの手間を負担するか、が問題になりそうです。

 記事によると、せっかくICタグ用に作ったシステムなのに、バーコードでも在庫検索のできるシステムにカスタマイズすることを検討しているようで、実績が出ればICタグの導入にも弾みがつくようなことが書いてあります。
 いかに、これまで、百貨店の売場では、在庫管理がなされていなかったか、を露呈する内容で、であれば、時代を先取りしたICタグにちやほやするのではなく、まずは、バーコードできちっと販売管理在庫管理ができる体制を敷いたほうがよさそうなものだ、と思わざるを得ません。
 
 ICタグによる顧客満足の道のりは長そうです。

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May 01, 2005

消費を変えるもう一つのICチップ

 前回のブログで、百貨店の婦人靴売り場でICタグの本格導入が始まったことに触れましたが、同じ週、ゴールデンウィークを前に、将来、私たちの消費に大きな影響を及ぼす、ICチップの活用に関連する報道がありました。
 それは、三井住友FGとNTTドコモの業務提携の話です。

 SONYグループが開発したICチップの一形態、「フェリカ」は、JRの「スイカ」、電子マネー「エディ」、ドコモのお財布携帯という形で活用が始まっていましたが、いずれもプリペイド式で金額にも制約があります。今回、お財布携帯がクレジットカードVISAと組むことは、ファッション商品、他、高額商品の購入にも影響を及ぼす新しいステージに突入することを意味します。

 毎年3月にリテール(小売流通)を取り巻く先端技術にフィーチャーした「リテールテック」という業界向けのショーが開かれていますが、今年の目玉は、RFID=ICタグと、フェリカでした。
 
 一方は物流に、一方は決済に、作業軽減と顧客のコンビニエンス性と目的は違いますが、流通と消費を変える可能性の高い2つのICチップの活用から今後も目が離せません。

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April 29, 2005

百貨店婦人靴売り場でICタグ本格稼動開始

 各紙によると、4月27日から三越日本橋本店、阪急梅田店でICタグの本格導入が始まったそうです。売り場は婦人靴。これは、数ヶ月の実験を経て、成果の確証を得ての導入となるとのことです。
 接客する販売員(一般的に問屋からの派遣社員)がPDA(携帯端末)でサイズ在庫を探しやすいのと、タッチパネル画面でお客さんが販売員に聞かなくても在庫の有無が確認できるインフラが整っています。

 百貨店の靴売り場は、一般的に靴メーカーではなく、靴問屋さんの縄張りで、今回は、業界3位のシンエイの協力で実現したそうですが、靴問屋さんの重い腰が上がらなければ出来なかった話しだと思います。ICタグの導入は、誰がコストを負担するか、が課題でしたから。

 靴、ジーンズ、Yシャツ、ランジェリーなど、サイズの多いファッション商品は、在庫過多にかかわらず機会損失に悩ませれている業界です。特に、靴はメーカーと小売の間に問屋の介在が一般となっている業界で、そのために、店舗による在庫のバラつきを生んでおり、自分のサイズが見つからないための顧客不満足、機会損失による売り上げ伸び悩みの顕著な世界でありました。 
 そんな業界はITによる現状把握とアクションがもっとも威力を発揮する業界だと思います。顧客に押し付けていた流通リスク=価格高をIT導入コストにまわせばいい話だと思います。ICタグに限らず、ITを活用して、「欲しい商品、サイズを顧客の望む場所に用意する」ことを実現してあげることこそが、最大の顧客満足につながると思うのです。

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March 15, 2005

POSの可能性が流通再生を救う

 今日の日経新聞にダイエー再生のキーを果たすといわれているスーパー、マルエツのPOSレジに関する記事が出ていましたので興味深く読みました。
コンビニではかなり前から行っていますが、精算時に顧客の性別・年齢(客層)を入力して行う客層ごとの商品分析を、実験段階から全店規模で実施に移すとのことです。これは、営業時間延長の中で時間帯別の購買客層が違うため、これに対応するための品揃えの見直しを行う、というものです。同社によると、スーパーの昼間の中心客層はいわずと知れた主婦、ところが、夕方から夜にかけては働く女性、夜に至っては6割が男性だということです。
この政策は顧客満足に応えるPOSの使い方のひとつで、実は、ファッションを扱ってる私が関与した企業でも実績があります。実績というか、非常に有効でした。
 実は、商品売上だけにフォーカスしたPOSデータの分析、単品管理には落とし穴があります。今、売れているものだけを肯定し、売れているものの品揃えを増やすとします。しばらく売上は上がります。しかし、それにかまけている間に本来、その店が好きで、そこそこ高くて、よいもの(これは実は企業にとって粗利率も高いのですが)を買っていた常連さん(上客さん、と呼びます)向けの品揃えが薄くなり、客離れを起こしてしまいます。そうすると、いわゆる売れ筋が切れたとたんに売上は落ち込みます。蓋を開けてみると、以前と客層が変わっていたりします。
ですから、バランスをもった品揃えを維持するのに、商品x客層分析は大切なのです。 同じような事例で客離れを起こした話をホームセンター関係の方からも聞きました。
 百貨店で実験中のICタグももちろん大事です。ですが、それ以前に、高い投資をするまえに、既存システムを活用した、顧客満足を追求したの使い方は、まだまだあるんじゃないでしょうか。

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March 14, 2005

ICタグはファッション流通を変えられるか?

 先日、業界新聞でICタグの導入実験レポートの記事が出ていました(繊研新聞3月10日付)。
これは、経済産業省の依頼を受けて、上智大学の先生が委員長になっている委員会が百貨店でやっている実験です。
 結果、コスト削減効果はアパレルで売上高の0.32%分、靴で0.05%分。それぞれ金額に直すとアパレルで99億円、靴で9400万円だそうです。売上増効果は靴のみ11%増という結果が出たそうです(年間売り上げに直すと全百貨店ベースで203億円増)。これは金額だけみるとすごいですね。
 但し、業界事情からすると、ICタグを導入するか、どうか以前に、従来、百貨店は専門店、量販店に比べ、委託販売、派遣社員という取引形態をとっているため、情報システムの活用は非常に遅れています。
 百貨店という高級な雰囲気に期待膨らませ、買い物に行って、「これのこの色のこのサイズ」ありませんか?という質問を店員にして、どれだけ待たされ、終いには「申し訳ありません」と言われたことか。靴の専門店も同じような経験が多いですね。
 今回のICタグの実験では、お客さんが自分で在庫検索できる装置もあるということなので、聞くストレス、待つストレスもなくなるので、特に、サイズが多い靴で売上が上がるのは想像に難くないです。
 カラーサイズの多いファッション業界では、お客さんが欲しいカラーサイズがお店になくてがっかりすることが多いです。でも実は、在庫があるのに見つからなかったり、どこか他のお店にあったり、することが多いのです。売り手からすると「売り逃し」です。そんな、お客さんの期待(デマンド)と商品在庫(サプライ)を結びつけること。実は、これが「顧客満足」の第一歩だと思うんですよね。
 ICタグはあくまでも道具(ツール)だと思いますので、活用・運用の方がいかに大事か、を改めて感じます。

 

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