April 21, 2017

ロコンドのRAOS(リアル・アズ・オンラインストア)計画のチャレンジ~業界のオムニチャネル化の課題

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 ネット通販(EC)での靴の購入のハードルを下げるために「自由に試着できる通販サイト」をコンセプトにしたECモール「ロコンド」で2010年に創業し、その後、

 同通販モールの運営を通じて構築したITと物流のしくみを活用して、ファッション企業のECがらみのバックオフィス業務も支援するロコンド社が、2017年3月に創業以来続いた赤字から黒字化のメドを立てて東証マザーズに上場しました。

 上場後、メディア露出が増えたため、同社の記事を読む機会が多くなりましたが、
 (3月20日付WWDJAPAN、4月13日付繊研新聞、4月21日付日経MJなど)

 同社のビジネスモデルの中でも私が注目しているのは ECモール「ロコンド」の拡大よりも、

 むしろその背景で同社がオムニチャネル化をめざす業界の急所(ウィークポイント)に気づき、力を注いでいる「プラットフォーム事業」の方です。

 同社は「ロコンド」を立ち上げた後に、自社ECをアウトソーシングするブランドや企業のEC運営業務を請け負い、更にEC向け物流をブランドの直営店向け在庫補充へと請負領域を拡大(ロコチョク)して来ました。

 その後、

 地方百貨店などで限られた店頭在庫でもECの豊富な倉庫在庫を活用して販売につなげることができる「ロコチョクD」というサービスに取り組んだり、
 
 ECや直営店向けの物流倉庫の運営を受託したり、

 今後はECのオンラインシステムを実店舗にも活用するサービスに力を入れようとするなど、

 オムニチャネル化を目指す業界において、

 オンライン側からオフラインの実店舗のオペレーションの課題を効率化しようという、

 一見ニッチ(隙間的)ながら、業界の極めて大きな課題を解決するサービスに取り組んでいるように見受けられます。

 おそらく、同社は数々のクライアント先との取り組みの過程で直営店を取り巻く安定稼働を重視した保守的なPOSや基幹システムの環境と、

 一方で、エンドユーザーの購買行動に対応すべくリアルタイム更新が前提で、更なる進化を続けるEC向けウェブシステムの環境の違いに触れ、壁を感じたのでしょう。

 私も日ごろ成長ファッション企業さんの直営店の店頭在庫最適化のための業務を生業にしているため、当然システムや物流などのインフラ整備にも対応していますが、

 最近ECの販売拡大にともなって、実店舗とEC双方の販売機会ロスをなくすための在庫の一元管理化を検討する上で、最もネックになることのひとつが、
 
 日次更新で動いている本部システムとリアルタイム更新で動いているECをどう同期化させるかの問題です。

 従来の本部基幹業務システムに関しては売上はともかく、在庫までをリアルタイムにするのは・・・

 理論的には可能なのですが、システムの安全稼働を考えると負荷も投資もかなり大きくなる。

 一方、ECのウェブシステムは売れたらその都度在庫を引き落とすリアルタイム更新が常識。

 これある意味、

 従来からの企業の業務上の都合 と スマホ経由で取った情報に基づいて行動する進化しつづける消費者が求めていることの壁

 とも言ってもいいかも知れません。

 業務を時代の要請にあわせるならば、いっそのこと、リアルタイム更新が常識のEC(オンライン)の考え方を中心にシステム全体をリニューアルしてしまった方がいいのではないかと思うことがしばしばあります。

 タイトルにあるロコンド社が構想する「RAOS(リアルアズオンラインストア)計画」とはその名の通りECの発想で実店舗も運営しようという発想だと解釈されます。
 
 私は業界の多くの人たちがそうであるように実店舗サイドからECをどう取り込もうかと見ているもののひとりですが、
 
 同社のようにECから事業をスタートした方々にとっては、逆側から見えていて、「そこがヘン(非効率)だよ・・・」と感じていることが少なからずあるはずです。

 そして、冷静にお客様目線で考えると、その逆側からの発想の方が、今、そしてこれからの時代にとっては正解=新常識 だと思えてなりません。

 これから事業を始める方々にとっては、そんな「新常識」を前提にしたしくみから始めた方がよいでしょう。

 一方で、既存のシステムのしがらみがある多くの企業は、どういち早く消費者の購買行動に合わせた「新常識」に乗り換えるかが今後の事業成長の鍵(カギ)になることでしょう。

 そんな問題提起をしているロコンドのチャレンジにとても共感しながら関心を持ちました。

 大きな取り組みはこれからだと思いますが、今後の動向に注目したいと思います。

 関連エントリー-流通段階と仕事の発想、サイクルの違い

 ※これ古いエントリーですが、業務サイクルと仕事の発想に関するお話です。直営店運営は週次、日次ですが、ECはリアルタイム更新が前提。どんどんスピードアップする市場にどうあわせて行くかが課題になりますね。

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February 21, 2017

ファッション専門店のECサイトのあるべき姿とは?

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 前回の2月10日付繊研新聞折り込みオムニチャネル特集を読んだ感想の続きです。

 リアル店舗とECの在庫連携や在庫運用以外で、ECサイトはどうあるべきか?を考えさせられた企業事例を要約しながら、私の感想を添えてご紹介させていただきたいと思います。

 まず、サザビーリーグ社の事例から

 ・同社は以前グループポータルECサイトに複数ブランドを掲載していたものをブランドごとに解体して単独サイトにしたところ・・・プラスの効果が出て、16年のEC売り上げ伸び率は二桁増

 【コメント】 お客様は企業が見せたいものより、自分が知りたい目的の情報に早くたどり着きたいのですよね。


 次に、ビームス社の事例

 ・ECサイトをオフィシャルサイトと統合した結果、圧倒的にECサイトの訪問者数が伸びている

 ・オーダースーツを作るようなロイヤルカスタマーは実店舗で買われるが、そんな顧客さんでも情報収集にはウェブをかなり使っている。

 ・企業サイトとECを統合したのは、お客様がお忙しい中、すき間時間に少しでもビームスと接点を持ってもらうため。

 ・サイトは一括で欲しい情報を見ることができるようになり、すぐに店舗に連絡する手段になった。

 【コメント】 お客様の多くは、自分の空き時間にできるかぎりの情報を事前にネットでとっておいた上で・・・店頭で商品を確かめて、店舗スタッフさんからより深い知識を得て納得しながら、自分のペースでお買いものをしたいのですよね。


 続いて、ナノ・ユニバース社の事例

 ・同社では、すでに自社EC在庫と店舗フォロー在庫を共通にしてあり、店頭に在庫がなくても、店頭スタッフのアシストがあれば売上を立てることができる。

 ただし、逆に店頭の在庫をEC売上に引き当てるのには慎重である。

 なぜならEC売上比率約40%の同社にとって、EC売上の瞬発力は大きく、それを進めてしまったら店頭の在庫が不足して、VMD含めて、店頭が弱体化するから。

 【コメント】 以前ブログでご紹介したように、EC売上をイケイケで伸ばし、EC比率が高いブランドさん、あるいはECに販売計画がなく、そもそも店舗在庫を販売のあてにしているブランドさんではすでに店頭の弱体化が始まっているように思います。

 関連エントリー- 15年度のファッション商品のEC売上比率は7.8%に。10%目前に次なる課題は?


 最後にワールド社の事例、

 ・EC を各ブランドの売上一番店としてとらえて品ぞろえを重視し仕入枠の中で配分している。中にはEC店長を置くブランドもある。
 (別の記事ではEC店長を置いているブランドは他ブランドよりも順調に売上を伸ばしているとのこと)

 【コメント】 実際にZOZO店が一番店となっているブランドさんも少なくないはずです。

 社内の組織はどうであれ、お客様から見たらEC店もリアル店舗も同じ横並びでどっちで買おうが構わないのが現実でしょう。

 リアル店舗で商売人としてセンスを培った店長経験者にお客様の購買行動とリアルの他店に配慮しながらEC店を運営してもらえたら・・・いい業績を残すでしょうね。

 また、店頭現場では発揮できなかった、現場とは違った潜在的なタレント(ハマリ役)の発掘にもつながるかも知れません。


 さて、皆さんのあるいは皆さんがよく利用されるファッションブランドにとってECサイトはどんな存在になっていて・・・どっちの方向に向って進化しているでしょうか?

 ブランドのイメージを伝えながら、商品を購入する販路のひとつというだけではなく・・・
 
 お客様の情報収集の時間を短縮する機能

 そして

 お買い物の時間を短縮する機能

 であるべきでしょう

 また、これからは

 決済をスムーズにする「決済手段」 

 という視点も加わってくるかと思います。

 
 今回のオムニチャネル特集は後半半分は広告ですが、前半半分については、さすが、繊研新聞さん、とても充実して読み応えのある特集記事でした。


 最後にビームスさんのECビジネス責任者の方のコメントで締めくくりたいと思います。

 「購買は実店舗でいい。やっぱり私たちは店頭を大事にしたい。EC担当者なのに、変ですけどね。」

 全然、変じゃありませんよ。 それが私たちファッション小売業に携わるものの使命(ミッション)であり、モチベーションです。

 最近の各メディアによれば、同社では店頭を起点にしたEC改革が進んでおり、業界の中でも頭一つ抜きんでた感じがしますね。

 お客様が店頭で素敵な商品に出会う場を次々に演出、アシストするために・・・

 業界のEC担当者の方々にはますます頑張って欲しいです。 応援しています。

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September 17, 2007

CCCのTカード会員数が3000万人に迫る

 9月17日の日経MJに、提携企業が40社となり、会員数が3000万枚も視野に入ったTSUTAYAのカルチャーコンビニエンスクラブが主催する企業同盟型ポイントカード「Tカード」の記事が掲載されていました。

 同カードの動向には、日本のポイントカードのもっとも進んだ形として、以前から注目しており、ファッション関連企業が提携するたびにブログでもエントリーしてきましたが、記事によると、08年3月期で会員が2700-2800万人に増える見通しとのことで、延べ枚数にはなると思いますが、単純計算で日本の全世帯に一枚のTカードが普及していることになるとのこと。

 この数字はびっくりですね。

 同社の最終目標は、ダブりなしで、5000万人ということで、それが達成したら大変なことになりそうです。

 確かに、企業側は安くはない一定の手数料を運営会社に支払う経費は発生しますが、こういった同盟カードが存在し、シェアを拡大し続けることを考えると、一企業が行うポイントカードやハウスカードが「竹やり」に思えてきてなりません。

 サンプル数が少なくて、変に顧客分析の効果が上がらず経費だけが出て行く現状を考えると、同盟に入ってしまうほうが得策と考える企業、経営者も少なくないと思います。

 記事には、自社だけでは見逃していた顧客層をあぶりだせたというカメラのキタムラの事例も掲載されていました。

 当然、膨大なデータからどこまでのことが分析できるかは未知数ですが、昔アメリカで聞いた「ポイントカードの未来型」=顧客がたった一枚のカードを持てば事足り、マーケットシェアならぬ、「顧客シェア」を高めた同盟企業がお互いにお互いの顧客を動員しあう、と同じ戦略を歩んでいるような「Tカード」の動向には今後も注目したいと思います。 

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August 18, 2007

ユナイテッドアローズが業態別ハウスカードを統一し、本格的CRMにチャレンジ

 今週の日経新聞、繊研新聞、日経MJ各紙に、セレクトショップ最大手ユナイテッドアローズ(UA)社が、これまで業態別に発行していたハウスカードを統一し、ポイント還元も含めたカスタマーリレーションシップマネージメント(CRM)、フリークエントショッパーズプログラム(FSP)に力を入れることに関する記事が掲載されていました。

 詳細は UAニュースリリース にあります。

 ニュースリリースを読む限り、独自システム開発投資を行って(日経MJ記事には1億数千万円の投資とありました)、少なくとも百貨店ハウスカード並みの米国式?の教科書どおりの本格的なFSPにチャレンジする旨が書かれています。

 日本の流通業におけるハウスカードの取り組みは、ご存知のように、どちらかというと、ポイント還元という割引合戦の要素が強いですね。

 百貨店のハウスカードにしても、よっぽどの上顧客でない限り、顧客情報のワントゥーワン運用には程遠く、購買の中身というより、購買金額や購買頻度でグルーピングして、セールやイベントDM発送対象を選別することくらいしか成果を出せてこれなかったのではないかと思われます。

 また、上場企業では、割引が発生する前の未実現割引の全付与ポイントについても、経費、負債としての「ポイント引当金」の計上義務付けが企業収益を圧迫するため、一時のポイントカードブーム以降、ここのところ、経費だけが嵩むだけで明確な成果の出せないポイント還元カードを廃止する企業が少なくないのも実態です。(業界によってメーカーリベートや協賛金などがポイント還元の原資のあてにできる場合は、取り組みに積極的のようですが、ファッション専門店では、無論、それらを取引先から期待することはできません)

 ポイント還元型ハウスカードで先行する同業のビームスやトゥモローランドに対して、UAも顧客メリットを考えての初めて2%相当のポイント還元となるわけですが、流通業界がハウスカード、ポイントカードに弱腰になるタイミングでのUAの本格的?と思われるハウスカードの導入は、同社のことですから、それなりの覚悟、勝算あっての決断だと思います。 

 ファッション業界では、割引というより、ステータスであったり、商品、サービスそのものが大事だとされ、まだ、まだハウスカードの成功事例が少ないといわれていますが、CS(顧客満足)の取り組みに積極的な同社だからこその、何らかの成果を上げられることを期待しております。

 さて、同社既存のハウスカードを持つ私も、近いうちに統一カードに切り替えておきましょうか。

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関連エントリー-ファッション流通におけるポイントカードって
関連エントリー-上場企業のポイント還元引当金1000億円

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May 03, 2007

返品制度(リターンポリシー)どう考えますか?

 5月2日の日経MJの一面に、「返品サービス」に対する大手リテーラー各社の対応に関する特集記事があり、興味深く読ませていただきました。

 顧客からの「返品」をどこまで受けるかは、私がアパレルリテールチェーン勤務時代に社内マニュアルを議論する際にも、そうでしたし、その後、独立をして、クライアント先の新規事業立ち上げのお手伝いの中で、顧客対応マニュアル作りをサポートする際にも、結構、賛否両論で熱くなる議題であります。
 
 最近では、それを前面に打ち出すかどうか、は別にして、基本的に、「未使用でレシート持参」の場合は、ほぼ問題なくスムーズに。 レシートがない場合でも、その商品が自店でご購入になったものであることが確認できれば、交換や返品を受け入れることが、当たり前になっていると思います。 

 しかしながら、記事によると、無理なクレームを通したという「戦果」を誇る、いわゆるクレーマーのインターネットへの書き込みが横行したり、消極的になっている企業も出てきているとのこと。

 確かに、リテール現場を知る人であれば、セールで買ったものを意図的に正価で返品しようとしたり、着古した末に用済みになったとばかりの「悪意」の返品に対し、エネルギーと時間を費やし、販売機会を逃し、心をすり減らした経験のある方も少なくないとは思いますが、そういった事例によって、それよりも何倍もの「善意」の顧客をがっかりさせるのも考えものかと思います。

 このあたりは、企業(=経営者)の考え方によって、各社の対応はまちまちかと思いますが、記事の内容にもあるように、

 ○「返品を受ける」意図と、企業理念の明確化
 ○それに対する社内体制(法務的なものも含めて)とルールと現場教育

 の二つが大切だと思います。

 決して他社もやっているサービスの一環だから、とか、ルールも教育もなく無防備で行うのであれば、単なる売上のロス、時間の無駄に直結しますが、品質に「がっかりしても黙っている生活者」との対話の機会であり、商品・サービス改善の好機として捉えるといったメーカー(SPA=製造小売業)的なマーケティングの発想であれば考え方や見方も変わってきますね。

 記事を私なりに解釈すると、P/L(損益計算書)に落とし込むと、前者にとっての返品処理は、売上返品(売上減)および人件費増であり、後者は広告宣伝費、研究開発費になるといったところでしょうかね。

 また、記事の中には、返品を気軽にしやすくすることによって、「ついで買い」を誘発し、売上が向上したランズエンドの事例などもあります。

 リテール企業関係者の皆さんは、ご自身が担当かどうかにかかわらず、一度、自社や競合他社の返品制度を確認してみては、いかがでしょうか?一方、生活者の方は、よくご利用のお店の返品制度を通して企業姿勢の一面を知ってみるのもよいかもしれません。

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関連エントリー-リターンポリシー(返品自由制)とプライスアジャストメント(価格調整)

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December 28, 2006

ワールドがCCCグループのTポイントに加盟へ

 12月27日の繊研新聞によると、ワールドが展開するSC向け主力業態、ファミリー向けの、「HusHusH/ハッシュアッシュ」、レディース・キッズ向けの「SHOO・LA・RUE/シューラルー」で、TSUTAYAを展開するCCC(カルチャーコンビニエンスクラブ)のカード事業グループ会社Tカード&マーケティングの会員制ポイントカード「ティーポイント」サービスを来年2月20日から導入するとのことです。

 ワールドニュースリリース

 現在33社2万8000店の加盟店は1業種1社に限定しているとのことで、レディースファッションアパレル業界では、ワールドが手を上げたわけで、「ティー(T)ポイント」の勢力はいよいよファッション業界でも見逃せなくなってきましたね。ワールドは、2業態でのサービス効果次第で、他のブランドでの導入も検討しているとのことです。

 ファッション業界では、メンズの青山商事、スポーツのアルペン、総合生活消費財で無印良品に続いてレディースアパレルではワールドが加盟表明したことで、来年以降注目度がさらに高まります。

 来年は、3月に私鉄共通ICカード「パスモ」の導入と同時にJRの「スイカ」との共同乗り入れ(どちらか1枚を持っていれば両方乗れる)があり、これを機にエディを含めた電子マネーとTポイントのような異業種共通ポイントカードがどのように提携してゆくかがとても注目です。

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関連エントリー-いよいよ他社とのポイントカード統合に乗り出したCCC

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September 25, 2006

いよいよ他社とのポイントカード統合に乗り出したCCC

 9月25日の日経新聞によると、TSUTAYAを展開するカルチャーコンビニエンスクラブ(CCC)が、従来Tポイントのポイント交換で提携していたカメラのキタムラとポイントカードの統合で合意したとのことです。

 記事によると、10月上旬をメドに、キタムラ側が自社のポイントカードを廃止し、CCCが年間約60億円をかけて顧客をデータベース管理しているTカードに一本化し、今後、キタムラの全国750店舗でもTカードするとのことです。

 Tカードの会員数は1900万人、流通業界では最大規模になります。提携企業は現在27チェーン、ファッション系では、洋服の青山のグループが加盟しており、無印良品、スポーツのアルペンの提携も決まっていますね。

 同カードの最終目的は異業種を飛び越えて顧客を企業同盟で囲い込み、囲い込んだ顧客の購買動向をヨコ串に分析し需要予測や販売促進に使おうという壮大なものです。

 CCCはキタムラとのカード統合後、順次他社とも提携して行く模様。ポイント引当金の財務処理の問題、個人情報保護法の問題、ポイントカードはあるけれども、顧客情報を使いこなせないチェーン店も少ないと思いますので、今後も、Tカードに相乗りする企業が出ることが予想されます。うーんCCC恐るべし。

 関連エントリー-青山商事、CCCとポイントサービスで提携
 関連エントリー-無印良品、ポイントサービスでCCCと提携
 関連エントリー-アルペン、CCCとポイントカードで提携

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August 12, 2006

アルペン、CCCとポイントカードで提携

 8月11日の日経MJによると、スポーツ用品大手のアルペンはカルチャーコンビニエンスクラブ(CCC)の子会社Tカード&マーケティングが運営するポイント還元制度の異業種同盟Tカードと提携し、8月21日からTSUTAYA会員(Tカード会員は約1900万人)がアルペン全店でお買物をすると、100円のお買物に対し、1ポイントが付与されるサービスをスタートさせるとのことです。

 Tポイントの加盟企業は着々と増えていますね。

 電子マネーの普及とともに、ポイント統合の動きも要チェック、未来の消費が見えてきます。

 関連エントリー‐青山商事、CCCとポイントサービスで提携

 関連エントリー‐無印良品、ポイントサービスでCCCと提携

 関連エントリー‐ポイント還元合戦、その先にあるもの

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April 26, 2006

ポイント還元合戦、その先にあるもの

 今週の週刊「日経ビジネス」、流通各社のポイント還元に関する特集記事は、昨今のポイント還元に関する現状がとても的確にまとめられていて、一読に値します。

 政府のデフレ終息宣言間近という矢先、大阪を舞台にしたヨドバシ、ビック、ヤマダ電機の異常なまでのポイント還元率上乗せにかこつけた値引き合戦から始まり、それを煽るかのように流通各社のポイントは、航空会社のマイレージ、楽天、Yahooなどのショッピングポイント、クレジットカードのポイントを経由して、最終的にはエディやSuicaと言った電子マネーへの交換へとつながって行く図式。

 セブン&アイやイオンなど流通大手による電子マネー導入の追随を待つことなく、エディ&Suicaは水面下で提携を模索。そのタイミングは、07年3月?関東圏私鉄、バスなどの共通磁気カード、パスネットに代わるICカードPASMO(パスモ;PASSNETとMOREを組み合わせた造語)のスタートと同時に相互乗り入れを予定するSuica本命のシナリオか?

 ポイント還元制度の企業側本来の目的である購買履歴分析による品揃え改革、優良顧客囲い込みは、机上の空論に終わり、「値引き」コスト増にあえぐ実情。

 記事が指摘するように、ポイント還元は、売上が上がればメーカーからリベートが得られる家電業界や、値引きしても利用が増えれば儲かる仕組みの装置産業的な航空業界やレンタル業には適しているかもしれないけれど、業種や自社の損益構造との見合いをよく考えるべきと加熱ぶりに警鐘を鳴らします。ちなみにファッション流通関係でいうと、記事では、百貨店は不向きな業種の部類に入っています。

 さらにポイント引当金計上問題や、企業同盟で先行するTSUTAYAのTポイントや、ギガスケーズデンキがポイント還元をやらない理由(下記)などなど、昨今のポイント還元を取り巻く問題が一堂に網羅された、さすが「日経ビシネス」という記事だと思います。

参考:ギガスケーズデンキ加藤社長の
「私がポイント制度をやらない5つの理由」(日経ビジネス06.4.24号)より
1.お客の自由を奪う・・・他の買い物に使えない「拘束性の預金」
2.顧客分析の効果なし・・・専門家の指摘が正しいとは限らない
3.投資負担がかさむ・・・コスト増より商品値引きで幅広く還元
4.売場効率も低下・・・カード作業で余計なレジ待ち時間が発生
5.不毛な競争と一線・・・歯止めかからぬポイント割引は自殺行為

 これから、商品、サービス、企業と顧客の関係の「質」が問われるであろうという節目に、企業が「勢い」で始めたポイント還元やCRMを見直すいい時期かもしれません。

 そして、それでもなお、値引きだけで終わらない、顧客と向き合い、がっちりつかむ、本格的FSP(フリークエントショッパーズプログラム=ポイント会員制)の覇者になるご決心がおありであれば、是非、是非、山梨のスーパーマーケット、オギノさんをベンチマークしていただきたいと思います。社長が陣頭指揮をとって、日々弛まない社員教育の徹底まで、目から鱗のベストプラクティスです。

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April 08, 2006

無印良品、ポイントサービスでCCCと提携

 4月8日の日経新聞によると、無印良品を展開する良品計画は、TSUTAYAを展開するカルチャーコンビニエンスクラブ(CCC)と提携し、TSUTAYAの会員が無印良品でお買い物をするとポイントが100円につき1ポイントが付与されるサービスを始めると発表しました。4月19日から神奈川県内の直営店で実験した上で来年1月から全店に広げる予定とのこと。

 良品計画のMUJI CARDの会員は64万人に対して、TSUTAYAは、同社ホームページによると1900万人超(これは累計か、年会費有効期限内会員数かどうかは不明)。これにより、良品計画としては、これらのTSUTAYA会員を無印良品へ動員するメリットが得られます。

 一方、CCC側は、異業種同盟結成により、業界を超えた発想で、顧客囲い込みを行うべく、100%出資の関連会社に集積される「横串」の顧客購買情報をマーケティング事業に利用することを目的にしており、今回、全国チェーンの新しい、特に女性に強い企業パートナーを獲得したことになります。

 同社のポイントシステム Tポイントのホームページのポイントが貯まる加盟店を顧客の利便性の視点から整理してみますと

ソフトレンタル・・・ TSUTAYA
コンビニ・・・ ローソン
銀行・・・ 三菱東京UFJ
クレジットカード・・・ DC、 UC
紳士服・・・ 洋服の青山、ザ・スーツカンパニー
カジュアル生活雑貨・・・ カジュアルランドあおやま(旧キャラジャ)、無印良品(*)
飛行機・・・ ANA
ホテル・・・ 東急ホテルズ
アミューズメント・・・ ワーナーマイカルシネマズ、カラオケゆー坊
外食・・・ ガスト、白木屋、ピザハット
ガソリンスタンド・・・ ENEOS
カメラフォト関係・・・カメラのキタムラ、55ステーション

となります。こう見ると、今回の無印良品はそこそこ大きな前進になるかもしれませんね。

生活者として望むべくは、あと、本屋、大手CDチェーン、家電量販(むしろカメラ量販店がいいかも)、スーパーマーケット(GMS)、ヘルス&ビューティ系・・・購買頻度はそれほど高くないけれども、靴チェーン、めがねチェーンあたりでしょうか。

 多くの企業が、ポイントカード(FSP)やケイタイメール配信を利用したCRMに効果を出せずに後退してゆく中、CCCのポイントに関するこれらの動きは、表に見えない、「裏の流通革命」として注目しています。そして、落としどころは、やっぱり、電子マネーの本命、JRのSUICAとの交換を実現して、ケイタイでの運用ということでしょうか。

 今後の加盟店獲得に注目です。

 関連エントリー-青山商事、CCCとポイントサービスで提携(05.12.16)

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