November 06, 2017

いよいよ年内発売開始、ZOZOTOWNのプライベートブランド(PB)の概要が徐々に明らかに

 クリックして人気blogランキングへ

 11月1日の繊研新聞や11月3日の日経MJに先ごろ発表されたスタートトゥデイ第2四半期決算を受けてZOZOTOWNの今後の施策に関する記事が掲載されていました。

 引き続き増収増益の絶好調が続く中で、各紙の記事は前澤社長が自ら説明した今後の

 「送料」と「プライベートブランド(PB)」に関する内容が中心でした。

 送料に関しては、「送料自由化」のテストを経て11月1日から一律200円に決定しましたね。

 この新送料決定までのプロセスが非常に見事だったので、ちょっと整理してみましょう。

 まず、購入者が任意に選べる「送料自由化」(=購入代金に関わらず顧客が希望する送料で発送する;0円=無料も含む)の中間報告では平均が96円、無料を選んだ顧客が43%あったとのことでしたので、
 
 有料を選んだ残り57%の顧客が選んだ送料の平均はおそらく170円弱だったと推計されます。

 そして、これまで5000円以上の購入者が送料無料、それ未満は有料で一律399円だったので、

 前者と後者の構成が半々だったら今回の新送料設定での両者のプラスマイナスはほぼトントン

 5000円以上     0円+200円=200円
 5000円未満   399円-200円=199円

 おそらく、平均出荷単価が8186円ということなので、5000円以上の方が多数と推測できます。これにより、ZOZOはこれまで送料を頂けなかった顧客からも送料を頂く「有料化」=「送料無料撤廃」を果し、

 運送会社の運賃立て替え収入総額が増えることによって・・・運賃値上げによる経費増にある程度充当することが出来るようになりますね。

 一方、運送会社の値上げを

 単純に顧客に転嫁したモールや
 
 頑張って値上げしませんと宣言して経費増になっているモール・・・

 いろいろあると思いますが・・・

 同社は 顧客、ZOZO自身(そして株主対策)、運送会社 すべてに納得感のある、

 「送料値下に見える実質値上げ」は見事だったと言わざるを得ません。 

 さすが商売人です。

 次に業界が注目する、今後のZOZOの更なる成長を左右すると言っても過言ではない、プライベートブランド(PB)について。

 今回、「全貌の半分~2/3を語る」と前置きして始まった前澤社長自らのプレゼンテーションで出たキーワードを列挙すると 以下の通りです。

・年内ZOZOTOWNで販売スタート (海外でもアメリカ・ドイツで来春から販売スタート)

・誰もが1枚や2枚、1本や2本持っている超ベーシックアイテムを、最高品質、バリュープライスで提供する 

・成功すれば世界中のアパレル企業を超える規模感のブランドになりうる

・ファッションに関心のない層への洋服で根源的な課題を解決するもの

・これまでファッションブランドが使ったことのない設備を使って製造

・科学やテクノロジーの力でサイズ・シルエットなど究極のフィット感を実現 

・究極のフィット感を実現するために設備投資 9億円 研究開発 5億円を 使った

また、

・デザインや価格面で既存出店ブランドと競合しない

・コーディネートが得意な販売員を100人募集する。着こなしの分析や解析もしてゆく

・あまり在庫リスクを抱える商売にはならない

とも発言されています。

以前のエントリー
 ZOZOのスタートトゥデイが大幅増収増益で株式時価総額1兆円を突破 現状の課題と次の手は?

 の後半部分で 筆者は ユニクロと競合するベーシックを最有力に挙げましたが、

 この方向はどうやら正しいようで・・・ 

 ただ、これまでファッションブランドが使ったことがない、特殊な設備を利用するとしているところが意味深で楽しみです。

もうひとつ、

・ファッションに関心のない層への洋服で根源的な課題を解決するもの

・コーディネートが得意な販売員を募集とのこと

というところがとても気になりました。

 もしかしたら、PB商品の単品開発&販売にとどまらず、ZOZOTOWN既存出店ブランドの在庫も活用して

 アメリカで急成長中のパーソナルスタイリングパッケージ提案型ファッションECサイトである

 Stich Fix(スティッチフィックス) 

 の日本版もスタートするのではないか?

 とも思えてきました。

 年内発売とのこと、リリース間もなくですね。 

 どんな商品、アイデアが飛び出すのか、楽しみにしていましょう。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

いつもお読み頂きありがとうございます。
こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
blogrankings2  ビジネス・業界ブログランキング 【第21位】↓down(17.11.06現在)


 

|

September 25, 2017

しまむらが2018年からネット通販を開始 独自の物流網をどう活かせるか?

 クリックして人気blogランキングへ

 9月23日の日経新聞に しまむらが展開する「ファッションセンターしまむら」が2018年からネット通販を始めることに関する記事が掲載されていました。

 記事によれば、

 同社は専用倉庫に用意した一部商品をオンラインで販売し、顧客からスマホなどから注文された商品は全国2000店舗の店頭で受け渡す(=クリック&コレクト)ことからスタートし、

 次にメーカー在庫を販売対象とした店舗での受け取り、更に宅配を検討する模様です。
 
 当初は注文された商品は1-2週で店舗に届き、連絡を受けた消費者は店舗に出向いて受け取るという流れで、

 これまでファッション衣料の多くの商品が各店各色各サイズ1点投入で売り切れ御免が特徴だったしまむらが、

・オンラインで注文した商品が確実に受け取れることを、

・ 1点あたりの平均単価 910円という安価な商品に対して、しまむらの独自の物流を活かす
ことで顧客にとってもしまむらにとっても、追加コストがかからない店舗受け取り配送

 で実現しようという取り組みです。

 正直 注文から受け取りまで1-2週間というのは・・・

 トレンド商品を投入してから4-5週で売り切るしまむらのスピーディな在庫コントロールからすると少々遅いと思いますが、

 オペレーションに磨きをかけ、注文から受け取りの日数が徐々に短縮されれば、既存の物流網と店舗網は大きなアドバンテージになることでしょう。

 当初は世の中の既存の翌日配送系の通販サービスと比べられ、不満も少なくないでしょうが・・・

 同社が辛抱強くオペレーションを磨き上げることで、アパレル専門チェーンのクリック&コレクトのベストプラクティスを実現できる会社であると思っています。

 前々回のエントリーでご紹介した、ロンドンで急速に普及が進むクリック&コレクト(オンライン注文商品の店舗での受け取り)で感じたことは、

 関連エントリー-ロンドン視察から 日本でのクリック&コレクトの普及を考える

 このサービスのキーになるのは、運送会社に荷物を渡したら、終わりではなく、委託先任せにしない物流網の構築とコントロールだろうということでした。

 今後、EC販路での消費が拡大して行く流通業界で、覇者となるのは、

 配送は宅配便に任せておけば何とかしてくれる、と考える会社ではなく、顧客に確実に商品を届けるために、独自に強い物流網を構築した会社になると思っています。

 中長期的な しまむらの取り組みに注目しておきましょう。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

 【おススメ本】

 ファッション消費の顧客購買心理を考えるビジネス読本

 顧客心理への配慮と在庫コントロールロジックが明確な しまむら の事例もいくつか取り上げています。

 『人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識』

   

いつもお読み頂きありがとうございます。
こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
blogrankings2  ビジネス・業界ブログランキング 【第22位】↓down(17.9.25現在)


 

|

August 31, 2017

ファッション流通 世界の最激戦区 ロンドン オックスフォードストリートを歩いて感じたこと

 クリックして人気blogランキングへ

 8月の終わりにロンドンに行って来ました。

 目的のひとつは世界のファッション都市の中で最も激戦区と言われるロンドンが2年前と比べてどう変わっているか、その競合状況を見たかったこと、

 そして、日本のファッション消費の未来図のヒントになるであろうクリック&コレクト(オンラインで注文して店舗で商品を受け取る)の現場を体験することでした。

 後者はあらためてブログで取り上げますが、今回はグローバルチェーンの競合状況について感想をお話ししたいと思います。

 ロンドンの中心を東西に走るオックスフォードストリートは観光客を含めロンドン市内でも最も人通りの多い通りのひとつです。日本では銀座中央通りや表参道のような感じでしょうか。

 日本から撤退した英TOPSHOPの旗艦店が中心(オックスフォードサーカス)にあり、2017_ss_topshop

 百貨店から低価格のチェーンストアまで各社が大型店を出店しています。

 ZARA、H&M、ユニクロのようなグローバルSPAはこの通りだけで複数店舗を出店しているほど客数が多く各社がしのぎを削る商業地。

 この通りとリージェントストリートあたりを歩けば、直近の勢いのあるチェーンや競合関係が感じられる場所として、数年に1度は視察することにしています。

 通りを歩く人が持つショップバッグのトップ3は圧倒的に

 プライマーク、
 H&M、
 セルフリッジ(百貨店)

 でしょうか。 3社に続くのはTOPSHOP、ZARAといったあたりです。

 今回特に感じたのはプライマークの進化です。

 プライマークは日本ではあまり知られていませんが・・・

 毎年このブログで発表している世界アパレル専門店売上ランキングでは、英国で老舗のNEXTを数年前に抜いて1位、世界でも7位にランクする、アイルランド出身で英国で急拡大を続ける低価格のアパレルチェーンです。

 関連エントリー-世界アパレル専門店売上ランキング2016 トップ10

 トレンドファッションと実用衣料の両方を売場面積1000坪を超える超大型店でH&Mの2/3くらいの価格で販売しているのが特徴です。

 £10がプライスポイントですから、日本ではしまむらくらいの価格イメージでしょうか。

 客層は地元のティーンズからアラブ系や東欧系を中心とした移民系の方々が目出ちます。

 2016年はドル高による商品コストの上昇、欧州の天候不順、英国のEU離脱などで低迷した消費を受けて若干収益率は下がりましたが、引き続き二桁増の売上成長率を維持しています。

 プライマークはこのオックスフォードストリートの東端と西端に超大型店を2店舗構え、いわゆる商圏の入口と出口をおさえるチェーンストア―の王道的な陣取りを行っていますが、

 今回、オックスフォートストリート東店を見てその進化ぶりにびっくりしました。

2017_ss_primark

 まるで、TOPSHOPやH&Mの新タイプの店舗をベンチマークしたようなきれいな内装は、プライマークのオックスフォードストリートの西側の店舗を初めて見た5年前、前回視察した2年前と比べて一皮も二皮も剥けた感じがしました。

 内装だけでなく、商品調達も、低価格品はベトナム製、トレンド品はトルコ製が増えて生産ポートフォリオもかつて南西アジアが多かった時期と比べると安さ一辺倒ではなく、使い分けが上手くなり、クオリティ的にも上がった印象を受けます。
 
 今回のロンドン視察では、いくつかの定点観測地点でプライマークとH&Mの圧倒的な強さを感じたわけですが、

 一番印象的だったのは、そういった強者はその強さに甘んじず、改装投資を行って店舗を更に魅力的にして、進化し、ますます競合を引き離して行くのだなと感じたことです。

 当地ではプライマークやH&MやZARAがそれにあたりますが、

 それに比べると、ユニクロのオックスフォード東、同中心、リージェントストリートの3店舗にも寄ってみましたが、・・・アダルトで小柄な客層を中心に以前よりは客数が増えた感じはしますが、店舗が何か10年前とあまり変わらない?印象は否めませんでした。

 日本においても、流通マーケットは市況が厳しく、既存店の売上の落ち込みをカバーしようとECに力を入れる風潮がありますが・・・

 既存店に関しても、しっかりと投資計画を立てて定期的に改装などによりリフレッシュをして行かないと・・・

 ますますジリ貧になってしまうのではないかと、あらためて改装計画の必要性を思い知らされた次第です。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

 【おススメ本】

 2008年のH&Mの日本上陸以降、グローバル競合の波に飲み込まれた日本のファッション流通市場。グローバルな視点で考える上でも参考にしていただければ幸いです。
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

いつもお読み頂きありがとうございます。
こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
blogrankings2  ビジネス・業界ブログランキング 【第21位】↓down(17.8.31現在)


 

|

July 27, 2017

【お知らせ】8月2日(水)開催 ウェブセミナー「ファッションストアの在庫コントロールの実践」参加お申込み開始します。


【このセミナーは終了しました。たくさんの参加ありがとうございました。】

8月2日(水) にファッション専門店様向け無料ウェブセミナー

「ファッションストアの在庫コントロール実践」を開催します。

 このセミナーは次のようなファッション専門店チェーン様に最適のセミナーです

- 店舗数が20店舗前後のファッション専門店様

- 店舗販売格差の顕在化によって在庫運用に課題を感じ始めた専門店様

- 店舗数が20以上ありながら人海戦術から抜けきれない専門店様

 上記のような専門店様にとって日々のお困りごとの解消につながる、店頭在庫最適化のヒントになる実践的なお話をさせて頂きます。

 【開催日時】 2017年8月2日(水)20:00~21:30(日本時間)ライブ

 【場所】 インターネットに接続されているパソコンであれば世界のどこにいらっしゃってもライブ視聴可能です。(注:参加には、PCもしくはMacにインストールされたGoogle chromeが必要です) 
 
 【タイトル】 「ファッションストアの在庫コントロールの実践」

 【講師】 齊藤孝浩(タカ サイトウ) ファッション専門店の在庫最適化コンサルタント
      (ディマンドワークス代表 ファッション流通ブログde業界関心事 執筆者)

 【内容】  シーズンごとにバイヤー、ディストリビューター、エリアマネジャー、店長が会社ぐるみでいかにピーク週に売上を高めるか、いかにシーズン末までに在庫を売り切るかを考える上での基本的な考え方から実践例までをご紹介します。
 
 〇店頭在庫最適化とは

 〇在庫コントロールを行うときの基本

 〇会社ぐるみの在庫コントロールのシーズン業務・週間業務

 〇在庫を持ちこさないための原則

 〇オムニチャネル時代の在庫コントロール  など  

 【視聴】  無料

 【定員】  先着50名様 事前登録制 (定員になり次第締め切りとさせていただきます)

 【このセミナーは終了しました。たくさんの参加ありがとうございました。】

 ウェビナー 「ファッションストアの在庫コントロールの実践」お申込み画面

 メルアドとお名前を登録するだけの簡単な登録です。 

 ※ 当セミナーはコクリポ社のウェビナーシステムを利用したライブ(生中継)セミナーです。
 
 ウェビナー(Webinar)とは、「Web上で開催されるセミナー」をもとにした造語です。
 事前登録された方だけが視聴できるインタラクティブなライブのウェブセミナーになります。 

 コクリポ ウェビナーとは
 
 このセミナーは、かつて富士通さん、東芝テックさん、NECさんなどのセミナーで何度か講演を行った人気コンテンツの要約&アップデイト版になります。

 以前 聴いていただいた方々もあらためてお聴きいただければ今だからこそ感じられる新しい気づきがあると思います。
 
 【ファッションビジネスを考えるおススメ本】

 お馴染みのファッション専門店の事例を用いて、顧客購買心理と在庫コントロールの大切さをわかりやすく解説したビジネス読本です。

 『人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識』

   

いつもお読み頂きありがとうございます。
こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
blogrankings2  ビジネス・業界ブログランキング 【第24位】↓down(17.7.27現在)


 

|

July 21, 2017

【お知らせ】 夏休みスペシャル~ウェブセミナー「ファッションストアの在庫コントロールの実践」開催します。

 クリックして人気blogランキングへ

 来たる8月2日(水) ファッション専門店向け無料ウェブセミナーを開催します。

 タイトルは「ファッションストアの在庫コントロール実践」です。

 このセミナーは次のようなファッション専門店チェーン様に最適のセミナーです

- 店舗数が20店舗前後のファッション専門店様

- 店舗販売格差の顕在化によって在庫運用に課題を感じ始めた専門店様

- 店舗数が20以上ありながら人海戦術から抜けきれない専門店様

 上記のような専門店様にとって日々の店頭在庫最適化に向けたヒントにつながる実践的なお話をさせて頂きます。


 【開催日時】 2017年8月2日(水)20:00~21:30 ライブ

 【場所】 インターネットに接続されているパソコンであれば世界のどこにいらっしゃってもライブ視聴可能です。(注:参加には、PCもしくはMacにインストールされたGoogle chromeが必要です) 
 
 【タイトル】 「ファッションストアの在庫コントロールの実践」

 【内容】  シーズンごとにバイヤー、ディストリビューター、エリアマネジャー、店長が会社ぐるみでいかにピーク週に売上を高めるか、いかにシーズン末までに在庫を売り切るかを考える上での基本的な考え方から実践例までをご紹介します。

 〇店頭在庫最適化とは

 〇在庫コントロールを行うときの基本

 〇会社ぐるみの在庫コントロールのシーズン業務・週間業務

 〇在庫を持ちこさないための原則

 〇オムニチャネル時代の在庫コントロール  など  

 【視聴】  無料

 【定員】  先着50名様 事前登録制  

 7月27日(木)に当ブログ、ディマンドワークスホームページ上で事前登録を開始します。メルアドとお名前を登録するだけの簡単な登録です。 

 登録受付開始 視聴ご希望の方は7月27日(木)午前9:00以降に当ブログにアクセス下さい。 

 登録用URLをご案内いたします。

 ※ 当セミナーはコクリポ社のウェビナーシステムを利用したライブ(生中継)セミナーです。
 
 ウェビナー(Webinar)とは、「Web上で開催されるセミナー」をもとにした造語です。
 事前登録された方だけが視聴できるインタラクティブなライブのウェブセミナーになります。 

 コクリポ ウェビナーとは
 

 尚、このセミナーは、かつて富士通さん、東芝テックさん、NECさんなどのセミナーで何度か講演を行った人気コンテンツの要約版になります。

 以前 聴いていただいた方々もあらためてお聴きいただければ今だからこそ感じられる新しい気づきがあると思います。

 【ファッションビジネスを考えるおススメ本】

 有名ファッション専門店の事例を用いて、顧客心理と在庫コントロールの大切さをわかりやすく解説したビジネス読本です。

 『人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識』

   

いつもお読み頂きありがとうございます。
こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
blogrankings2  ビジネス・業界ブログランキング 【第20位】↑up(17.7.21現在)


 

|

June 23, 2017

英国発 地産地消のウルトラ・ファストファッションの波は日本にもやって来るのか?

 クリックして人気blogランキングへ

 6月19日付のWWDジャパン、ファッションライター奥恵美子さんが海外のニュースメディアから興味深いネタを拾って解説する「ちょっと学べるFJA(Foreign Fashion Journals Analytic Points)」というコーナーで

 「英国からウルトラ・ファストファッションの波」

 というタイトルに目が止まり興味深く読ませていただきました。

 元ネタは 

 RtaileDIVE のReport: 'Ultra-fast' fashion players gain on Zara, H&M
 
 ですが、同じ FUNG GLOBAL RETAIL&TECHNOLOGYによる”Fast Fashion Speeding Toward Ultrafast Fashion” というレポートを元にした日本語の翻訳記事も見つけましたので、ご興味ある方はこちらをお読みいただければと思います。

 BUSINESS INSIDER JAPAN デザインから販売まで1週間 —— ZARA、H&Mを脅かす新興オンラインブランド

 内容は イギリスで拡大中のファストファッションECサイト

 ASOS(英) エイソス 

 Boohoo.com(英) ブーフー 

 Missguided(英)ミスガイデッド 

 らが ZARAやH&Mのファストファッションチェーン大手を上回る数週間のスピードでストリートファッションを企画、生産、EC販売を行い急成長している様を

 「ウルトラ・ファストファッション」 

 と呼び、今後両社を脅かすのではないかと解説しているものです。

 私なりにこの3サイトを整理しておきます。

ASOS(英)
 
 2000年創業 2016.8期年商1403百万ポンド(日本円換算 1997億円) 前比+26% 
 営業利益率 4%。 60%のオリジナルと40%の他社ブランドを販売。
 オリジナルは企画から販売まで最速2週間、平均6週間のリードタイム。
 週4500型の新商品をリリース。
 価格帯はイギリスではZARAやTOPSHOPと競合の模様。

Boohoo.com(英) 

 2006年創業 2017.2期年商 294百万ポンド(日本円換算 418億円)前比+49%
 営業利益率 10.2% 100% オリジナル販売。
 最速2週間 50%英国産 
 週 100型の新商品をリリース。
 サイトを見るとよりティーンズ向けで
 価格帯はH&MのDIVIDEDや英チェーンNEWLOOKと競合の模様。

Missguided(英) 

 2009年創業 2017.2期年商 206百万ポンド(292億円) 前比+75%  
 非公開企業。100% オリジナル販売。
 最速1週間!? 英国産を多様。 
 毎月1000型の新商品をリリース
 価格帯はティーンズ向けで上記2社の中間くらい。

 いずれもその商品をつくるスピードと急成長の理由のひとつが「英国内生産」活用にあるようです。

 今回の話の本質は・・・ただトレンドファッション商品を短サイクルでつくる「ファストさ(速さ)」ではなく、

 市場の顧客の反応に対して、必要な商品を必要な分だけすぐにつくり足すことによって・・・

 的中率を高め、値下げと売れ残りリスクを回避することで利益歩留りを確保するということにあることは言うまでもありません。

 そのため、トレンドファッションを、時間をかけて人件費の安い国でつくるのではなく、

 多少コストは高くなっても商品企画をしている本部や消費地との距離が近いところでコントロールするという「地産地消」的な発想が

 ファッションビジネスにおいてもグローバルトレンドになりつつあるというところがポイントだと思います。

 ご存じのようにZARAは全体の6割のトレンド商品を、スペイン本社の近くスペイン、ポルトガル、モロッコ、そして定期空輸便でつなぐことでトルコさえも「近隣国」と位置づけ・・・

 それら目の行き届く、自らコントロール可能な地域で企画~生産を行うことで、シーズン中の企画~店頭までのサイクルを平均3週間と高速で回すことで知られています。

 その結果は政治経済的に、天候的に不安定なグローバルマーケットの中で、柔軟な需要変化対応によって大手ファッションチェーンの中での「ひとり勝ち」につながっているわけです。

 世界アパレル専門店売上ランキング2016 トップ10

 上記3つの英ECサイトが行っていることは、このZARAのオペレーションを参考にしての、英国企業である彼らなりのひとつの答えなのでしょう。

 そして、従来のチェーンストア型の企業ではなく・・・

 ECビジネスならではの在庫の一元化やローコストオペレーションという優位性の中で行っているところが新世代型なのだと思います。

 世界で最も激戦ファッション市場である英国において広がるビジネストレンドは・・・当然、海外、もちろん日本にも波及することでしょう。

 規模は小さく、まだ人海戦術かも知れませんが、「楽天」の中にはそんなことをしている企業も出てきているかも知れませんし・・・

 まだ発表されていない業界注目のZOZOTOWNのプライベートブランドのコンセプトの中にも、

 この「地産地消」的なオンデマンドの発想も入っているのではないかと想像しております。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

 【おススメ本】

 ファッションマーケットにおける変化対応はZARAに学べ!ひとり勝ちの状況に多くのグローバルチェーンがZARAをベンチマークしています。
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

いつもお読み頂きありがとうございます。
こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
blogrankings2  ビジネス・業界ブログランキング 【第23位】↓down(17.6.17現在)


 

|

June 17, 2017

アパレル企業の商業施設向け共同配送

 クリックして人気blogランキングへ

 6月17日の日経新聞に百貨店アパレルメーカーを中心に構成する日本アパレルファッション産業協会(アパ産協)が推進する、同一商業施設に対して他社との相乗り便で商品を届ける共同配送に関する記事が掲載されていました。

 百貨店アパレルメーカーは以前から百貨店向けには共同配送を行っていましたが、駅ビルやショッピングモール向けは各自に運送業者に依頼しておりました。

 これをアパレル各社が駅ビル、SC向けの商品を一旦運送会社の物流センターに商品を納品し、そこから運送会社が商業施設ごとに複数社分の荷物を同じトラックに混載して届けようというものです。

 記事によれば、導入した店舗向けに年間物流コストが3割削減したケースもあり、

 また同じアパ産協が進めているダンボ―ルサイズの規格統一(8サイズに集約)によって、共同購入されたダンボールのコストが2割削減された

 という話も紹介されています。

 昨今の物流問題はコストアップの話だけでなく、人手不足も深刻で、更にトラックを頻繁に走らせれば環境問題(CO2排出)も引き起こすことになります。

 コンビニや食品業界など、異業種では既に進んでいるこの共同配送の取り組み

 ファッション業界の商業施設向けでもどんどん進めてもらいたいところですね。

 関連して、日ごろから店舗周りの物流問題で是非改善したい、して欲しいと思っていることがあります。

 人手不足は店舗側でも深刻で、その対策として各社で生産性向上(人時生産性や人時売上高)が関心事となり、真剣に取り組むところが増えて来ました。

 その一環で、私も店舗作業軽減プロジェクトに取り組んでいると・・・

 一番ネックになることのひとつに、各店の商品入荷時間のバラつきが挙がります(昔からの課題ですが)。

 これまではしょうがないで済ませていた問題もこれからは待ったなし。

 大手チェーンでは独自の物流網を敷いて朝イチ着荷に取り組んでいますが、

 中堅以下では独自で行うのはなかなか難しく、個別に運送便会社にお願いせざるを得ませんが・・・

 個々の交渉ではなかなか着荷時間をコントロールすることができません。

 このあたりは是非、各商業施設さん側に音頭を取っていただき、

 商業施設の早朝入荷の受け入れと同時に
 
 各店の開店前に商品を店頭まで届けてもらえるサービス

 が実現するとどれだけ有り難いことか・・・

 記事にある

〇 商業施設までの共同配送

と併せて

〇 商業施設内の各店舗への朝イチ配送

 この両方が進むことによって、物流コスト問題と共に生産性が改善し・・・

 店頭スタッフが気持ちよく仕事をし、笑顔でお客様に接する時間が増えることを願っております。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

 【おススメ本】

 物流問題も一枚上手 積載効率と帰り便の活用まで考えるZARAの物流オペレーションについても解説しています。
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

いつもお読み頂きありがとうございます。
こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
blogrankings2  ビジネス・業界ブログランキング 【第23位】↓down(17.6.17現在)


 

|

June 05, 2017

ZARA(ザラ)のデマンド型ファッションバリューチェーン

 クリックして人気blogランキングへ

 5月中旬から月末にかけて日経新聞、日経MJ、繊研新聞、WWDジャパン各紙に

 先ごろスペインのZARA(インディテックス)本社および物流施設で開催された日本の記者向けメディアツアーのレポートが掲載されていました。

 私が2014年に「ユニクロ対ZARA」(日本経済新聞出版社)の執筆の際に同社を現地取材させて頂いた3年前からどんなことが変わったのか?に関心をもって各紙の記事を大変興味深く読ませて頂きました。

 記事の内容の中で当時(3年前)と変わったこと、そして、私にとって琴線に触れた部分をまとめてご紹介したいと思います。

 一番大きな変化は

 全世界のZARAの店舗にRFID(ICタグ)の導入が完了し、物流の精度が上がり、店舗の作業軽減が図られたことでしょう。

 同社では3年前(2014年)の取材時もRFIDの導入を着々と進めておりました。

 RFIDと言えば、世界の多くの小売チェーンが値札にチップを埋め込み、使い捨てで運用しているのに対し、

 同社は導入当初から「コスト」と「サステイナブル」の両方の観点から、回収再利用ができるように、値札ではなく、セキュリティタグ(防犯管理タグ)の中にチップを埋め込んで運用している説明を受けて、大変感心したものでしたが・・・

 今回の報道では、彼らが使っているRFIDタグは100回再利用(書き換え)が可能なものであり、その後もタグそのものがリサイクルできるという話(WWD)に驚かされました。

 RFIDの導入により、店舗では

 -毎月2日間かけて行っていた棚卸が1時間で終わる、

 -売れた商品をすぐに店頭に補充できる、

 -その際、在庫のロケーションを確認するのに短時間で済む

 などの作業軽減が図られたようです。

 作業の効率アップとタイムリー性によって、売り逃しを削減できたことにより、

 同社2016年度決算での既存店売上高10%増収にも寄与したことでしょう。

 2つめは 

 同社ではトレンド商品の的中率を上げ、在庫リスク軽減を図るために全生産の6割を近隣国(PROXIMITY)で行っていますが、その近隣国の4カ国目にトルコが加わったことです。

 3年前はスペイン、ポルトガル、モロッコの3か国を近隣国として挙げていましたが、

 私が「今後、グローバル展開を進めた時にスペイン、ポルトガル、モロッコの3つの近隣国の生産キャパシティで対応しきれるのか?」と質問したのに対し

 ヘスス・エチェバリア広報本部長は「その時はトルコを『近隣国』に入れることを想定している」とおっしゃっていましたのでそれが現実のものになったようです。

 実際、トルコは既存の近隣国と比べてスペインからだいぶ離れています(ZARAの物流拠点のあるスペインガリシア州からトルコまでは4000km強)。 

 しかし、トルコのイスタンブールは、同社が毎週2回世界の店舗に商品を空輸する際のルート便の定期ルート上にあるため、多少距離はあっても同社にとって近隣国と変わらないとの返事でした。

 スペイン-トルコと言えば、東京-ベトナムと同じくらいの距離でしょうか。

 そんな距離も空輸でつないで近隣国として手の内に入れてしまうのも真のグローバル企業ならではです。

 そして、3つめは

 シーズン前に素材展で買い付けた素材の「6割を備蓄する」という話(繊研新聞)。

 同社が素材(生地)を早めに手当てして、いつでもすぐに商品生産にかかれるように準備しておくことは周知のことでしたし、3年前にも本社併設の素材備蓄倉庫を拝見したものでしたが・・・

 買い付けた素材の6割もの量を自社で備蓄しているとは驚きでした。

 ここに、ZARAがシーズン中に店頭で顧客の声に真剣に耳を傾ける理由のひとつがあります。

 つまり、買い付けた素材はシーズントレンドから予測して決めたもの、そして、それらの素材を使ってどんな商品をつくるかの構想はもともとあったはずです。

 しかし、それが製品になった時、予想通りの量が売れるとは限らない、

 ここが多くの企業が頭を痛めるファッションビジネスの難しいところです。

 そのため、同社では、シーズンの始めに、まずは店頭に商品を並べる分だけ製品化しても(約3週分)・・・

 残りの素材をどんなデザイン、サイズバランスの製品にして店頭に送り込むかは決めていない、

 むしろ、シーズン中にどんなデザインが欲しいかは顧客に聴け、と考えているわけです。

 ファッションビジネスにおいては・・・

 デザイン、色、サイズ別の製品になったとたんに在庫リスクが発生します。

 一方、素材の状態であれば、他のデザイン、サイズへ転用ができますし・・・

 染色前の生地であれば色ごとの売れ行きに合わせて染める色の構成を考え直せばいい話です。

 そして汎用性のある素材なら翌年でも使えます。(実際ZARAには毎年コートに使っているウール生地があります)
 
 同社では、結構リスクを取って買い付けた素材を、

 売れるかどうかわからない商品にしてしまうではなく、

 できるだけ売れ筋商品になるように活かすために、

 毎週 仮説としての店頭商品に対する顧客の反応をヒントとして世界の店舗から本部へフィードバックして、

 改良版としてつくり足し続ける訳なんですね。

 そういう意味ではZARAが毎シーズン行っている行為は・・・

 シーズン中の「マス・テーラーメイド」なのかも知れません。

 日頃から交流もあるWWDジャパンの記者である松下さんはZARAのオペレーションを

 「顧客のニーズや店頭情報を基点としたデマンドチェーン」

 と表現されました。

 まさしくこのフレーズが日経MJの記事に取り上げられた私のコメントにある

 「マーケットイン」の意味するところです。

 マーケットインとはすでに店頭にある自社や他社の売れ筋を後追いすることではありません。

 顧客の反応をヒントに未来の需要を予測して手を打つことです。

 プロダクトアウト型のサプライチェーンからマーケットイン型のデマンドチェーンへ

 グローバル競合の勝ち残りのために企業の発想の転換が迫られています。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

 【おススメ本】

 各紙の記事の内容や記事では触れられていないZARAのオペレーションを詳しく解説しています。
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

いつもお読み頂きありがとうございます。
こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
blogrankings2  ビジネス・業界ブログランキング 【第18位】↑up(17.6.6現在)


 

|

May 01, 2017

レナウンが取り組むファストファッション志向の新業態~アパレル出身企業がSPAに取り組む時のハードル

 クリックして人気blogランキングへ

 4月21日の日経新聞、24日の繊研新聞、日経MJなどに大手老舗アパレル レナウンが2018年春から立ち上げるショッピングセンター(SC)向け低価格新業態に関する記事が掲載されていました。

 レナウンの2017年2月期連結決算は年商676億円(前年比5%減)、営業利益6億円の赤字。

 百貨店販路が63%を占める同社が一通りのブランドの統廃合を終え、今後の伸び代として、

 売上シェアがまだ10.3%のSC販路と同2.1%のEC販路向けに、

 20、30代の若い世代を対象とするユニクロやZARA並みの低価格業態を開発し、

 早期に50億円規模の売上を目指すとのことです。

 記事を読んだ感想としては・・・

 同社がこれまで手掛けていなかった新しいことにチャレンジしようとする意図はよくわかりますが(親会社の中国山東如意の意向もあるのでしょう)・・・

 今回の新業態は なかなかハードルが高いことは業界の多くの方々も感じるところではないでしょうか。


 私的には

 三陽商会のバーバーリーが抜けた穴を アクアスキュータム=卸ベース66億円(前年比101%)およびそのディフュージョンブランドを開発して狙いに行くとか・・・

 約70店舗まで拡大した SC立地のファミリー向け直営業態、アーノルドパーマタイムレス 直営店53億円(前年比99.3%)に磨きをかけて販売効率を高める方が

 経営資源の活用につながる気がしますが・・・

 でも、せっかくリテイルビジネスに本腰を入れて取り組もうというのであれば

 過去に近い試みをして上手くいかなかった企業さんたちの失敗の轍を踏まないように頑張って頂きたいと願うばかりです。

 今回のニュースを読んで・・・

 これまで業務上いろいろなタイプのアパレルや靴の専門店チェーンさんやSPA企業さんのご支援をして来て、

 特にメーカー出身企業の直営店やSPAが陥りがちな小売ビジネスに対する認識違いに関して

 思うところがあるので、以下にまとめてみたいと思います。


 まず、

 いいものを作れば(高くても)売れる!と思わないことでしょうか  

 お客様が求める 「価格の制約」の中で価値ある(コスパの高い)ものづくりをしなければ売れないこと、

 また、逆に価格が安いんだからこんなもんと投げやりに安っぽいものを作らないこと。

 こだわり過ぎず、手を抜かず・・・ 

 顧客にとって必要な部分を残してその他はそぎ落とす「トレードオフ」の発想が必要なのが小売ビジネスです。

 次に

 シーズン(半期)計画に基づく売り減らし販売では店頭の鮮度を保てないこと。
 
 シーズン立ち上がりまでに計画通りつくったら終わりではなく、小売業はシーズンインしてからが勝負。

 商品企画も店頭と一丸となって週次仮説検証サイクルを回すべし(安易なQRではありません)

 商品企画している方々がなかなかその頭(サイクル)にならないんですよね。

 小売をやるなら昔ながらの「展示会」を中心とした発想を追い出した方がいいかも。

 また

 出店への投資を甘く見ないことです。

 アパレル卸は在庫過多で潰れますが、小売業は出店ミスで潰れるものです。 

 単店赤字かどうかだけでなく家賃は安くでも低効率店舗の量産も本部オペレーション、店頭在庫コントロールの足を引っ張るものです。

 そして最後に・・・ここがキモかも知れません

 MD(マーチャンダイザー)を頂点とした組織ではなく、お客様最前線にいる店長および店舗スタッフが活躍できる組織づくりを。

  店舗はつくったもの(与えられたもの)を売るだけが仕事ではなく、

 店頭は情報の宝の山と考え、リスペクトしつつ、いかに店頭の声を次の商品企画に活かそうと聴き上手になれるかどうか?

 事業部全体が本部の方を見て仕事をするのではなく、お客様の方を見て仕事をすることができて初めて小売ビジネスのスタートラインに立てると思っています。

 少々辛口なコメントばかりしましたが・・・

 百貨店出身アパレルメーカーさんのいいところもあります。

 それは、いいものを触って来た経験もあり、質感、特に素材感に対する感覚はチェーンストアマーケットしか知らない方々よりも優れたものを持っていると思っています。

 ですので、低価格チェーンストアマーケット出身の方々とは妥協線の異なったトレードオフが実践できれば・・・

 同じ低価格でも面(ツラ)のよいコスパの高い商品やブランドづくりが出来る可能性があると思います。

 その昔、商社時代にお世話になったこともあり、ご健闘をお祈りしております。

 関連エントリー-アパレル型SPA(製造小売業)と小売り型SPA

 【グローバルSPAを理解するおススメ本】

 世界一のインディテックス(ZARA)の背中を追う、ユニクロのファーストリテイリング。

 それぞれトレンドファッションとベーシックカジュアルのチェーンストアモデルの最高のお手本です。それぞれの信念、強み、将来性を多角的に解説しました。
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

いつもお読み頂きありがとうございます。
こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
blogrankings2  ビジネス・業界ブログランキング 【第22位】↓down(17.5.1現在)


 

|

April 26, 2017

YKKのファストファッション向け取り組みとアパレル生産のボトルネック

 クリックして人気blogランキングへ

 4月17日のWWD JAPANにファスナーの世界シェアNO1、金額ベースで4割超を誇るYKKの今後の戦略に関する記事が掲載されていました。 

 3月初旬に発表された同社の中期経営計画関連の日経新聞や繊研新聞の記事(ともに3月3日付)の内容と織り交ぜてご紹介させていただきたいと思います。

 同社はこれまで高品質を武器にラグジュアリーブランドや著名インターナショナルブランドやナショナルブランドを中心に中高価格帯向けのファスナー供給をメインにして来ましたが、

 これから世界のマーケットはますますラグジュアリーとファストファッションへの二極化が進むであろうことを見据え、

 最大の成長の伸び代は中国・アジアで普及するファストファッションSPAと欧米NBにあると考え、これらの領域での商売拡大のために集中設備投資をすることを宣言しています。

 同社の新戦略のポイントは

 「低価格対応」 と 「納期の短縮」 の2点です。

 「低価格対応」に関しては、製法や材料を見直して中国製の競合と同じ価格水準でもしっかり利益を出せるものづくりを目指し、

 一方、

 メッキ・染色などの表面加工技術の内製化によって

 対応できる商品バリエーションを増やすとともに短納期ラインの構築を行い、

 製造ラインの省力化にも取り組むことで 「納期の短縮」を実現し、

 これまで最も取りこぼして来たファストファッション市場を攻略しようというものです。

 この新戦略のグローバル展開にあたり、

 上海YKKで世界に先駆けてこれらの対応を手がけて来た大谷新社長が中心となり、

 中国、バングラ、ベトナムに次々に導入した新しい生産管理手法を日本の黒部本社工場を含む世界の主要マーケット向け近隣生産地に展開する模様です。

 この取り組みによって

 これまで客先から一括受注した注文を、生産計画を立てた上で順次取り掛かるという従来型のやりかたを見直し

 受注したものを必要な分だけを小ロット(スモールバッチ)でつくり供給するというスピード供給体制へと変革する模様です。

 これは

 「ファストファッション企業だけでなく、今後は多くのアパレル企業が、アイテムによって短期・中期・長期という3つの時間軸で生産するようになり、アパレル生産はますますグローバルに拡散する」(大谷社長)

 ことに対応するための戦略です。

 この動きはまさしく、多くのグローバルSPA、ZARAのインディテックスグループを筆頭にH&MやNEXTやプライマークなどがすでに取り組んでいるものであり、

 日本のユニクロの「有明プロジェクト」にしても、このような対応をすることが目的のひとつにあると思っています。

 今回のYKKのファスナーの納期短縮への取り組みの記事を読んで私が思い出すのは・・・

 かつて商社でアパレル生産の仕事をしていた時のことです。

 当時、アパレル生産、特にスポーツウエアやブルゾンなどの生産を行う上で早期に意思決定をしなければならなかったボトルネックは・・・

 生地の生機(きばた;染色前の生地)と(YKKの)ファスナーだったと記憶をしています。

 つまり他の資材の中でも特に調達に時間がかかるために、最終的に商品ごとの生産数を決める前に、先駆けて注文しなければならないものがこの2つだったのです。

 シーズン性があり、トレンドの変化が激しいファッションビジネス、アパレルビジネスにおける最大のリスクはズバリ、商品ごと、カラー・サイズごとに出来上がってしまった時の在庫にあります。

 上記の2つのボトルネックのうち染色前の生地であれば・・・まだ別の色に染めるとか、他の商品に使うとか、「転用」が利きますが・・・

 カラー・サイズ(長さ)ごとに早期進行しなければならなかったファスナーは「転用」が難しく(結構、見込で無駄な注文をしたこともありましたっけね)、

 そのため、アパレル商品をつくるのが目的なのに、YKKのファスナーのリードタイムに合わせて製品の計画を立てなければならないという局面もありました。

 そういう意味では今振り返ると、ファスナーはアパレル生産の最大のボトルネックのひとつだったのかも知れません。

 これはファストファッションだけの話ではないでしょう。

 あれから20年は経っているので、多少はリードタイム(納期)は改善されたかとは思いますが・・・

 そんなボトルネックのひとつであるファスナーの納期が劇的に短縮されるのであれば、業界の在庫リスク回避に大いに貢献することと期待します。
 
 ファスナーの世界のトップシェアを誇る日本のYKKが時代の要請にあわせて業務改善を行い(まるで小説「ザ・ゴール」の世界?)、ますますグローバルで発展されることを楽しみにしています。

 関連エントリー-必要十分な品質

 【グローバルSPAの動きを理解するおススメ本】

 世界一のZARAのインディテックスの背中を追う、ユニクロのファーストリテイリング。それぞれの強み、将来性を多角的に考察しました。
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

いつもお読み頂きありがとうございます。
こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
blogrankings2  ビジネス・業界ブログランキング 【第18位】↓down(17.4.26現在)


 

|

より以前の記事一覧