March 21, 2017

ユニクロが挑むハイブリッド型マーチャンダイジング

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 3月17日の日経新聞に前日行われたファーストリテイリングの「有明プロジェクト」説明会に関する記事が掲載されていました。その後も多くのメディアが関連記事を取り上げていましたね。

 ファストリはユニクロの商品部組織を東京ミッドタウンから倉庫のある有明に移し、複数階層あった商品部やマーケティングに携わるスタッフを約5000坪のワンフロアーにまとめ

 マーチャンダイザー、デザイナー、パタンナー、生産、マーケティング担当が

 これまで1年がかりでリレー式で行って来た商品開発業務を定例会議だけに限らない、意見を求めたいことがあれば、すぐに打ち合わせを始められるインフォーマルなコミュニケーションを促進することによって

 業務のスピードアップを計り、シーズン中の需要の変化にも対応できる体制をつくることを目論んでいるようです。

 メディアでは

「つくったモノを売るという所から消費者が求めているモノだけをつくる」

「消費者個人の好みに合わせたサイズやデザインの服を10日でつくり届ける」

 ことが誇張され、ユニクロがこれまでのビジネスモデルを180℃変えるかのように報道されていますが、

 実際には、

 これまでのほとんどの商品が企画から店頭まで1年がかりだった計画生産、売り減らし型の商品開発体制に加え

 ・シーズン中にも新商品を開発して店頭に並べることができるようにすること

 ・サイズのパーソナル対応を拡大すること

 の2つを意図しているものと思われます。

 今回のプロジェクトの背景にあるのは言うまでもなく世界一を目指すファストリの新たなチャレンジです。

 昨年までは世界売上規模第三位の米GAPの背中を追いかけて来たファストリでしたが・・・

 今年2月23日に発表されたGAP社の2016年度(2017年1月末)決算速報によれば 
 
 前年比 2%の減収、22%の大幅営業減益、

 1月末の為替レート 1ドル=113.8円で換算すると

 ファストリ(2016年8月期)  1兆7864億円
 GAP INC(2017年1月期)  1兆7657億円

 となり、ファストリはいよいよ売上規模ではGAP社を抜き、世界3位となりました。

 但し、営業利益ベースでは

 ファストリ (同)        1272億円
 GAP INC (同)        1355億円

 とまだGAPには劣っていますが・・・

 この結果を予測して、ファストリの今期からの目標は売上利益とも世界一で快走を続けるZARAを運営するインディテックスグループ一本に絞り切ったと見ていいでしょう。

 関連エントリー- 世界アパレル専門店売上ランキング2015 トップ10

 昨年あたりから話題になっているファストリの一連の「有明プロジェクト」の報道を聞いていると・・・
 
 私が2014年に「ユニクロ対ZARA」の執筆のためにスペイン インディテックスグループ本社を訪問して取材した時に見たインディテックス本社の業務スタイルをそっくり目指しているように思えてなりません。

 当時、インディテックスの本社では

 ZARAの同じセクション(ウィメンズ、メンズ、キッズなど)の商品開発職務の方々がすべてワンフロア―のほぼ壁のない大部屋で、「実際の売場」を想定して仕事をし(デザイン、サンプリング、商品発注、グレーディング、裁断指示まで)、

 同じ敷地内で生地の裁断、縫製現場から戻って来た縫い上り商品の検品とプレス、店舗振り分けの上、空港近くのハブ物流に届けるまでの出荷物流までを行っていましたから・・・

 今回の有明プロジェクトでは、できる限り、それに近いことを実現しようとしているのでしょう。

 ただし、それはユニクロがZARAのマネをしてトレンドファッションに取り組むという話ではなく、

 ZARAの強みである

 業務のスピードアップと
 Flexibility(柔軟性)と
 Accuracy(正確性)

 に取り組むという話でしょうね。

 そして、気をつけなくてはいけないのは、

 ユニクロの世界最強といっても過言ではない、これまで築き上げてきたベーシックの商品開発から店頭売り切りまでのオペレーションの強みを捨てるのではなく、それに磨きをかけながら、

 それと並行する形で、今回の柔軟性のあるオペレーションを走らせるべきでしょうね。

 ZARAは、とかくトレンド商品の高速生産ばかりが注目されがちですが、実際には

 ・トレンド性のある商品は在庫リスクが大きいのでできるだけサプライチェーンを内製化してスピード重視で管理する

 逆に

 ・流行にさほど左右されないベーシックなものは品質と価格のバランスが大切なので、アジアの工場にアウトソーシングして時間をかけてつくる

というサプライチェーンのハイブリッドな使い分けを行っていることに強みがあります。

 つまり、人間ってものは、そう器用なものではないので、

 同じチームに違う勘所、違うサイクルの業務を同時にもとめても生産性が上がらず、上手く行きません。

 それゆえ内製化とアウトソーシングの使い分け、あるいは内部でもチームを分けての運用が現実的となるのです。

 そして、それぞれのサプライチェーンのサイクルは違っても、それらを店頭で上手にミックス=ハイブリッドさせているのが、

 ZARAの店頭の魅力であり、魅せるところと売るところのバランスであり、本当の強みであると思います。

 このあたり、ZARAのオーナーであるオルテガさんが製造業出身だからこそ 

 現場に無理をさせず、同じリズムで安定的な操業を求め、結果利益が残るということがわかっていらっしゃるからこそなのかも知れませんが・・・

 もうひとつ、ユニクロはカスタムサイズを10日間でつくり届けるといいますが、

 それも別オペレーションで取り組む大事なことのひとつかも知れませんが・・・

 その前に店頭のSサイズやXLサイズの欠品を防止して欲しいという声にも耳を傾けるべきかも知れません。

 いずれにしても、柳井会長のある意味「振り切った」理想の高いハードルから・・・

 結果、現実的なところに落ち着いて、進化を続けるユニクロからは目が離せませんね。

 【おススメ本】

 ユニクロが目指すZARAとの違い、見習えるポイントは?両社の経営信念、ビジネスモデルの強みなどわかりやすくまとめました。 今年1月には中国語簡体字翻訳版も中国本土で出版されました。 
  
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

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March 13, 2017

社会インフラとなった通販と宅配便を取り巻くラストワンマイル問題~ファッション流通企業にできること

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 日経新聞の紙上では、この2週間一日も欠かさず、ECの拡大と宅配便 最大手ヤマト運輸を中心とした宅配便を取り巻く厳しい状況に関する記事が掲載されていましたね。

 インターネット通販(EC)の急激な拡大、宅配業界の長時間労働、慢性的なドライバーおよび配達スタッフ不足、宅配便と受取人のすれ違い、通販の運賃をめぐる問題・・・日経新聞では「宅配クライシス」との見出しをつけています。

 ECと宅配便の問題は、流通業界に従事していれば、ビジネス上も、もちろん個人的にも他人事ではない話なので、関連記事には毎日、目を通しています。

 特に、

 配達時の不在率2割による再配達のコストとムダと、
 Amazonなど大手ECモールの安価な配送料金体系

 を中心に 毎日 同じような内容を違う切り口で記事にしている感も否めませんが、

 われわれの社会インフラ同然となった宅配便がパンク寸前であり、

 現状のままではサステナブル(持続可能な成長)な状況ではないこと

 を世間一般に伝えるには、これくらい繰り返し記事にする必要もあったのかも知れません。

 報道のおかげで誰もが、うすうす感じていたことを見直すきっかけになったのではないでしょうか?

 昨夜も 朝刊の広告を見て朝Amazonで注文したあるビジネス誌を帰宅時に届けてもらったことにあらためて驚き、忙しいのにいつも気持ちのよい挨拶と笑顔で届けてくれるドライバーの方々にはいつも頭が下がる思いです。

 そんな、「サービスが先、利益は後」 のヤマト運輸の精神で築き上げられた物流のジャパンクオリティをリスペクトしながら・・・

 短期的な総量規制の議論ではなく、これからも間違いなく増え続けるEC活用を、

 利用者側も含め、社会全体でサステナブル(持続可能な成長)になるように共存して行きたいところです。

 報道は特に、

 ECモールとそれを宅配業者から受け取る消費者に焦点があてられていますが・・・

 すぐに要らないものは 当日受け取れるかどうかわからないのに無理に当日配送にしないとか

 本当に急いでいる人だけがそのサービスを享受して追加料金を払うとか

 「えっ、もう届いたの?」というサプライズなスピードも ちょっと「過剰サービス」とも言えるものは料金の見直しも必要でしょうし、

 街に宅配ボックスを増やしたりすることも必要かも知れませんが、同時に受け取り側の放置に関するモラルも問われるでしょう。

 また、コンビニや郵便局や宅配便の配送所などでの受け取りだけでなく、

 日本よりもECの購買行動が進んでいる中国では一般的だという、職場受け取り、なんていうのも検討してもよいかも知れません。

 (商業ビルでは「物流部」とやらが受け取って預かっているらしい)

 そして、報道では、ECモールと消費者側の議論ばかりですが、

 直営店をもつチェーン店のEC注文商品の場合は、
 
 既存の物流ルート(倉庫→店舗)に乗せて店舗で受け取って頂く「クリックアンドコレクト」の推進にも取り組みたいところです。

 宅配便のサービスのスピードやクオリティが日本ほど充実していないヨーロッパや車社会のアメリカでは、ECサイトで注文したものを自ら店舗にピックアップしに行く 

 店舗受け取り=クリックアンドコレクト が かなり普及しています。

 例えば、イギリスのアパレルチェーンNEXTではEC注文商品のうち店舗で受け取られるクリックアンドコレクト比率が55%、欧州のZARAでは66%と広報されています。 

 つまり、過半数の注文者が自分のペースで、店舗で受け取っている現実があります。

 お忙しいお客様の情報収集や品定めはEC(WEB)で、

 商品確認と受け取りは店舗でして頂く

 そんな機能分担の推進こそが・・・

 これからファッション流通業界ができる 「宅配クライシス」を回避しながら、サステナブル(持続可能な成長)を実現する取り組みのひとつだと信じています。

 現状は、

 ブランド社内の直営店とEC事業の壁があったり、商業施設でも、家賃が売上歩合になっていることから、

 いろいろなしがらみがあってEC注文商品の店舗受け取りの実現のハードルがあるようですが・・・

 忙しくて、ECで注文する機会が多くなり、店舗に足を運ばなくなったお客様に・・・

 あらためて、ご来店の機会をつくり、お客様のペースで商品を受け取っていただく。 

 そして、場合によってはついで買いのショッピングも楽しんでいただける

 WIN WIN 関係の取り組みになるはずです。
 
 「サービスが先、利益は後」 

 ジャパンクオリティの宅配物流網を築き上げたヤマト運輸の企業精神に学んで

 需要の先読みをしてサービスに力を入れ、修正をしながら磨きをかける企業さんこそが・・・すでに始まったオムニチャネル時代のリーダーになるはずです。

 関連エントリー
 15年度のファッション商品のEC売上比率は7.8%に。10%目前に次なる課題は?
 成熟市場イギリスで高収益を上げるNEXT(ネクスト)のオムニチャネルリテイリング戦略

 【おススメ本】

 ファッション専門店の事例を用いて、顧客心理と在庫コントロールの大切さをわかりやすく解説したビジネス読本です。 オムニチャネル時代になっても、ファッションビジネスのキモは在庫コントロールにあることは変わりありません。

 『人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識』

   
 
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February 15, 2017

ファッション専門店のオムニチャネルリテイリングの取り組み事例の記事を読んで~在庫運用編

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 2月10日の繊研新聞に折り込まれていたオムニチャネル特集は大変読み応えがありました。

 広告を除く記事の部分はECに取り組む企業へのアンケートと業界オムニチャネル担当者の対談から構成されており、先進企業とその背中を追う企業のECやオムニチャネルリテイリングへの取り組みから業界全体が向かっている方向やステージと進捗度がとてもよく理解できました。

 そもそも、同じブランドが複数販路で販売するマルチチャネルの先にあるオムニチャネルのオムニという概念は「全能」の意味、つまり理想郷なのでゴールに到達することは極めて難しい道のりです。

 しかしながら、理想的なゴールのイメージを想像して、仮説を立てて、信念を持って進まなければ、

 IT業者が提案する最新技術論やすぐにできる他社のものまねや目先の施策の延長に終始し、

 担当者や現場がどこに向かっているのか?何のためにやっているのか?と振り回され、迷子になってしまい、投資も無駄になってしまうことでしょう。

 ゴールとは・・・

 店舗、オンラインにとらわれることなく、顧客のお悩みを解決する 「ユーザー・エクスペリエンス(顧客体験)」 に基づくものでなければならないことは言うまでもありません。

 私は店頭在庫最適化のための在庫コントロール支援を生業にしているため、オムニチャネル関連の記事の中でも、特に在庫運用のところに目が行きますので、在庫関連の話題をご紹介しましょう。

 まず、店舗とECの在庫連携に関するアンケート結果からは

 質問項目別の「実現済み」の取り組みと「実現したい」取り組みの回答数の差を出してみると
業界各社の在庫連携の進捗度と今後の課題を読み取ることができます。

 簡単に整理すると・・・

 「ECでの実店舗の在庫表示」 (どの店に行けばその商品を手に取ることができるか)

は「実現済み」数が「実現したい」数を上回り、多くのの企業で実現し始めているようですが・・・

 EC在庫の活用、すなわち

・店頭での欠品をEC在庫からお客様のご自宅にお届けること、

・EC注文商品の店舗での受け取り、

・ECからの店頭在庫の取り置き

・店頭での欠品をEC在庫から店舗にお取り寄せすること、

の順に、

 「実現したい」数が「実現済み」数を大きく上回り、
 
 お客様が実際に買いたい商品を特定した後に、お客様と商品在庫をマッチングさせるための運用部分が現時点で実現途上であることがわかります。

 これらは、お客様とその要望を実現しようとする店舗スタッフのためにも是非、早く実現していって欲しいですね。

 次に、具体的な企業の事例紹介を読む中で感じたことは、

 百貨店アパレルよりも専門店の方が、EC担当に店舗販売経験者が多いこともあると思いますが、

 顧客目線で店頭起点のオムニチャネル実現の意識が高く、それに向けた動きが進んでいるのはもちろんのことなのですが、

 その中でも、駅ビル、SCで好調が続く婦人靴SPA、「オリエンタルトラフィック」の事例にあるように、

 やはり、SKUが多く、在庫過多になりがちで、その一方でぴったりのサイズが無いと売り逃しが発生しがちなアイテム(靴など)を扱っている業態の方が、

 一般アパレルよりも顧客の需要と在庫をマッチングさせる在庫運用に対して切実である、ということです。

 記事によれば、同社は、昨年から

・店舗在庫とEC在庫を共有し、

・店頭の欠品をEC在庫から店舗に取り寄せたり、

・お客様のご自宅にお送りすることが実現できるようになったことで、

 店頭での売り逃し削減の効果に手ごたえを感じ始めているようですね。

 これはとてもいい感じでオムニチャネル時代の在庫運用が着々と進んでいると思いました。

 オリエンタルトラフィックの取り組み事例を読みながら・・・

 私が独立以来、現在まで10年以上も「在庫コントロール」を生業にして、多くのファッション専門店さんのコンサルティングやお手伝いをして来た、その背景にある「原体験」を思い出しました。

 話は少し長くなりますが、オムニチャネル時代にも大事なことだと思いますので、ご参考になればと思いお話させていただきます。

 私のコンサルティングのバックグラウンドには、アパレルチェーン勤務時代に、多店舗出店中のチェーンストアにおける在庫コントロールを会社ぐるみで運用したプロジェクトリーダーとしての実務体験があるわけですが、

 さらに、その原点になっているのは、服飾雑貨バイヤー時代の靴の仕入と在庫運用の経験です。

 アパレルチェーンの中でも服飾雑貨バイヤーは孤軍奮闘(特に中途採用ですし)、仕入から店頭在庫管理まで、何から何までひとりで行わなければなりませんでした。

 当時は、商品仕入を行いながら、毎週末にはどこかの店頭に立ち、売場とバックヤード在庫を整理しながら、自ら靴を接客販売するとともに、同時に全店の靴の在庫コントロールに気を回す苦労の毎日。

 サイズが少なく、選択肢の豊富なアパレルと比べて、お客様にぴったりのサイズでないと買って頂けない靴について、

 せっかく店頭でお気に入りの商品を見つけて頂いたのに、その店にサイズがないことでお客様をがっかりさせないように、

 たとえその時、その店にサイズ在庫がなくても、いかにしてどこかの店にある在庫を探し出してお客様の手に届けるか

 に躍起になっていたものでした。

 当時、前任者が全くサイズ登録していなかった靴の在庫を(ひどい!)、順次サイズ管理ができるようにシステムに再登録しながら、JANコード(値札)も貼り替え始めると・・・

 靴の売上が徐々に上がり、過剰だった在庫がみるみる消化し始める現象が起こりました。

 これは各店の各商品のサイズ別在庫が各店でデータ上確認できるようになり、それを知った各店のスタッフたちが積極的に客注を取り始めたためでした。

 お客様は欲しい商品を手にすることが出来た、それを店舗スタッフがお手助けできた。

 その後、社内で在庫コントロールのプロジェクトが全店の賛同と協力を得て進めることができた背景には、

 そんな店頭での「ユーザー・エクスペリエンス」を思い浮かべながら、自らがお客様最適、店頭在庫最適に取り組んだ原体験に基づく信念が社内に通じたからだと思っています。

 私の体験談は、お客様との接点である各店の在庫を最適化しながら、更に、全店で正しい在庫を把握できるように努めれば、同時に「客注」もストレス少なく進むという話ですが・・・

 今、小売業界では在庫の精度はともかく、「客注」という行為はどこでもあたりまえの話になりましたよね。 

 それは「客注」がお客様のためになるし、どこでも当たり前のように行われているから「標準装備」になったわけです。

 そして、今そして、これからもビジネスがリアル店舗だけでなく、EC(オンライン)にも広がっても、たとえ技術は以前と変わっても、

 お客様が欲しい商品を実際に手に入れたい、それをお手伝いするのが小売業のミッション

 であることに変わりはありません。

 むしろ、店頭在庫と倉庫在庫とEC在庫を正しく把握できれば、オムニチャネル時代は昔よりも、ずっとお客様のお役に立てる時なのですよね。

 IT技術論に煙に巻かれず、また、事業部の垣根(リアルvsEC)を飛び越えて・・・

 小売業は「ユーザー・エクスペリエンス」に真摯に向かい合い、そしてそれを早く実現したものがお客様にますます喜ばれる時代になるはずです。

 ちょっと古い記事ですが・・・

 関連エントリー-絶好調、「オリエンタルトラフィック」の強み

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January 24, 2017

しまむらの値下げ品自動選別システム

 1月20日の日経新聞にしまむらの値下げ品自動選別システムに関する記事が掲載されていました。

 同システムは、初期の入荷量や販売実績データなどの情報から

 売れ行きの悪い商品を選別し、値下げの時期や幅を自動的に提示するもので、

 最終的な判断や店舗への指示は担当者(ヒト)が行っているようです。

 既に、2016年秋にファッションセンターしまむらで展開する1割の商品が自動選別されたようで、

 同社は更なる店舗拡大にあたり、担当者の業務負担を軽減する目的で、

 ファッションセンターしまむらでの対象商品を広げ、

 2018年2月までに 同社の別業態、バースデイ(子供服)やアベイル(ヤングカジュアル)でも稼働させるようです。

 量販系の小売りチェーンやSPAでは、計画通り売れない商品があった場合、期末セールを待たずに、顧客が欲しいと思う時期を逃さずに、シーズン中に値下げするのが一般的です。

 (レギュラー店またはアウトレットまたはWEBストアか値下後の場所はそれぞれですが)

 ただし、その値下げのタイミングや幅は属人的なケースがほとんどです。

 そのため、手遅れになって期末近くに大幅値下げが必要になったという場合が多いように思います。

 その理由は、

・商品ごとの販売計画がない=無計画な発注量

・販売期間が決まっていない、あるいは守ろうとしていない(理由をつけて先送り)

・値下げ対象とする基準があいまい

・値下げ予算の運用が担当者に任されている

といったところでしょうか?

 しまむらの場合は、全体の約4割と言われるトレンド商品(非定番品)に関して

 一部を除き、全店各SKU(カラーサイズ)1枚のみの投入=発注量一定

 原則投入してから5週間以内に売り切る ところてん式で投入消化管理

 値下げ枠(額)管理が徹底 (値入額‐粗利額目標)

 しているからこそ

 期限(5週以内)通りに売り切れないであろう商品を選別して設定されている「値下げ枠」を按分して振り分けることが可能なのでしょう。

 もっとも、しまむらのような商品投入&売り切り方法でなくても

 基本的には、上記のような項目にルールづけと会社基準を設定すれば商品選別とその値下げにいくら使ってよいかくらいは算出できます。最終判断は担当者や上長(ヒト)がすべきでしょうが。

 日頃のコンサル現場では、ウイークリーの品種、品番別の期末消化シミュレーションと値下げ推奨品番の選別、および値下げ枠管理はすでに行っていますが、

 今回の記事を読んで、更に、それぞれの単品にどれだけ値下げ枠を充てるかの気づきをいただきましたので、近々 提案してまずはExcelベースで取り組んでみようと思いました。

 今、ファッション流通現場の最大の課題は人手不足ですね。

 経営者は自動化、自動化を叫び、システム屋さんは(理論上は)できます、できますと言いますが・・・

 お客様やスタッフが「自動システム」に振り回されないことに注意しながら、また、使いこなせなくて投資額を無駄にしないように、省力化を考えていきたいですね。

 昨年 YOMIURI ONLINE に掲載された寄稿 

 しまむらが若い女性にパトロールされるワケ

 をご紹介します。

 ご興味あればリンク先を覗きに行ってみて下さい。

 【おススメ本】

 ファッション消費の顧客購買心理を考えるビジネス読本

 顧客心理への配慮と在庫コントロールロジックが明確な しまむら の事例もいくつか取り上げています。

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January 18, 2017

適正品番数とメリハリ発注

 1月14日の日経新聞にユナイテッドアローズやしまむらなどのアパレル専門店大手が2017年春夏の品揃えについて最大3割の商品数を減らす方針であることに関する記事が掲載されていました。

 衣料大手、商品数絞り込み 売れ筋や定番に集中

 記事によれば、両社とも過剰だった商品数を減らすことによって売れ残り在庫の値下を抑制し、一方で、売れ筋商品に絞り込んで在庫を充実させることによって売り逃しをなくすことに労力を振り向けることが狙いのようです。

 この「商品数(品番数)が多い、少ない」の議論は・・・

 毎シーズン業界各社が繰り返しているある意味「永遠の悩み」ですが(笑) 

 何を基準に多い、少ないと言っているのかが不明確なことが多いのも現実です。

 記事で取り上げられている大手の2社さんはそれなりのデータやロジックに基づいてお話しされていると思いますが、

 中小・中堅の小売企業さんは、おそらく、

 期末在庫の品番別消化率(売上数量÷純仕入数量)を見て、
 売上上位品番は消化率が極めて高く、
 逆に下位に消化率の低い商品がゴソっとあり、
 これらの多数の下位品番は本当に必要だったのか?と感じたから

 という理由が多いのかも知れません。

 仕事柄、新しい成長期にあるクライアント企業さんと取り組みが始まると、

 「うちは品番数が多すぎる、適正品番数はどれくらいでしょうか?」と問われて、あるべき品番数の議論をすることがよくありますが・・・

 逆に「ところで、通常 店頭に展開できる品番数(キャパ)の基準はありますか?」と聞き返すと、明確な答えが返ってこない場合が多いものです。

 そんな場合、ご一緒に什器調査をして什器の棚卸を行い、
 商品計画のための標準となる展開スペース(器の大きさ)を定めた上で、
 シーズン中にそれらの什器の中でどれくらいの頻度で商品を入れ替えるか

 を確認して・・・

 はじめて適正品番数の基準となる数値が出てくるなんて話も少なくありません。

 いわゆる小売業の「定数定量」の基本となる話です。

 実際、そんな作業をやってみると・・・

 バイヤーやMDなど仕入れ担当者の仕入総額は予算内に収まっていても、

 仕入品番数が「基準」をはるかに上回り、どう見ても定数(販売スペース)から溢れんばかりの品番数・・・(汗)

 売上TOP品番は黙っていても各店で優遇されるのでともかく、

 そうでない個々の商品に各店で十分な販売機会(スペースと販売期間)が与えられなかったために・・・結果、売れ残った商品がたくさんあった、全体の消化率が低かったということに気付くことになります。

 そんなことを反省しながら・・・次のシーズンに向けては、店頭什器配列を確認しながら、

 店頭展開可能な標準品番数x回転数に多少の+α(プラスアルファ)の品番数を上乗せして品揃え計画を組み始めることになります。

 店舗数がまだ少ない時期は、店舗投入時に売場から多少商品が溢れていても、行動力のある本部販売部、商品部のスタッフが店舗に通う頻度が高ければ、人海戦術で店舗間で調整つけながら、最終的には売り切ってしまうことも出来たでしょう。

 しかし、ある一定の事業規模を超えてくると(その境目はおおよそ20店舗前後でしょうか?)・・・

 全店に目が行き届かなくなり、これまでと勝手が変わって、コントロールが難しくなり、商品数の過剰が経営課題のひとつとして上がるようになるものです。

 いずれにしても、品番数が多い、少ない、の議論は、まずはこの商品計画の基準となる店頭の「定数定量」を一度、把握した上で行いたいものですね。


 また、適正品番数に関連してよく話題になることとして、事業拡大局面(多店舗出店中)における品番数の在り方があります。

 店舗数が急増して、仕入担当者の売上・仕入予算が一気に増えると、品番あたりの発注量を増やすのではなく、ついついむやみに品番数(商品のバリエーション)を増やしてしまう、いろいろなものを買いたくなる、というジレンマに陥ることがあるものです。

 予算が大きくなったからと言って、けっして既存の店舗の売場面積が大きくなったり、急に商品回転が高まるわけではないんですけどね・・・。

 そうすると、品番数を増やしたがために、品番ごとの発注量に十分なメリハリがつけられなくなり、結果的には、売上上位品番はすぐに欠品して売り逃し、十分に販売機会が与えられなかった下位品番たちが売れ残る。 売れ筋を追加しようにも後者の在庫が多いために、追加仕入もできない、というループに陥る話です。

 そんな局面でどうすべきか?の解も、答えは同じだと思っています。 

 やはり、売場に基づいて適正品番数を定め、上位(見込み)品番と下位品番の役割に応じてメリハリ発注を行うことに尽きるでしょう。

 いくつかのブランドが成長局面でブレイクスルーしたのを見て来ましたが・・・

 その共通項として言えることは、

 売れると見込んだ商品、あるいはみんなで売ろうと決めた商品(品番)を絞り込んで定め、販売ピーク週などの大事な時にむけて、十分な在庫を積み込み、全社一丸となってMAX販売できた実感をどれだけ全社共有できているかだと思います。

 在庫の奥行がなく、すぐに欠品してしまう商品をいくらたくさん持っていても、ブレイクスルーの実感は得られませんから。

 売上が好調だった時の売上ベストセラーを振り返ればわかるように、いつの時代も売上は売れる上位商品に集中するものです。

 そしてその時の集中度合(売上上位構成比)を参考にして、上位に来るであろう商品をどれだけ売るかを決め、その時に欠品しないだけの必要な仕入を行う。 

 小売の商売もスポーツと同じで、そんな勝った、うまくいった時のイメージトレーニング(販売計画)とそれに向けた行動(周到な準備)がなくしては目標達成はありえないでしょう。

 【おススメ本】

 ファッション消費の顧客購買心理を考えるビジネス読本

 おかげさまで多くのアパレル専門店、SPAさんでMD計画の参考文献として愛読していただいています。

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October 30, 2016

アダストリアのICタグの物流実証実験とRFID活用の課題

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 10月27日の繊研新聞にローリーズファーム、グローバルワーク、ニコアンドなどを展開するアダストリア(旧ポイント社)のICタグを活用した物流の実証実験に関する記事が掲載されていました。

 今回、同社のブリスポイント事業で行われる実験は中国の縫製工場から出荷される商品にICタグを付け、検品場を通過したところから運送、船積み、通関、国内物流倉庫を経て店頭に到着するまでのステイタスを可視化することが目的のようで、

 いずれは関連して、工場の納品伝票作成や通関手続きの簡素化などにもつなげる考えがあるようです。

 業界では、セレクトショップなどを中心にICタグの実験・導入が進んでいますが、今でもタグのコストと読み取りの精度の課題があり、本格的な導入を検討する企業は限られている模様です。

 コストに関しては、値札にICチップを埋め込むことを想定しているために、使い切りの値札に現在10~20円すると言われているICチップのコストがかけられるかという問題があります。

 国内で流通するアパレル商品の平均売価は2000円台前半と言われていますから、販売価格からすると1%程度、仕入コストからすると2.5%のコストを負担できるかという課題です。

 比較的高額(平均の3~4倍の単価)な商品を扱うセレクトショップであればその比率は下がりますので、導入のハードルは低いと言えましょう。

 また、読み取り精度については、近くに読み取りを妨げる金属があったりする場合やICタグが物理的な刺激を受けると破損する可能性があることから・・・

 現在は多少改善されているかも知れませんが、1.7%くらいの確率で読み取り漏れの可能性があると聴きます。

 今回のアダストリアの実験のように物流関連であれば、箱詰めされた(保護された)状態ですから問題は少ないかも知れませんが・・・

 店頭に出て商品どうしや什器などにぶつかったり、バックヤードの管理状況が悪かったり、お客様が試着をする際に物理的な刺激を受ける頻度が高くなると・・・

 ICチップが破損する可能性があるというものです。

 また、通常のバーコードの値札だって、量を扱うセルフ販売店での店頭では頻繁にタグ落ち問題がありますので、そもそもタグが落ちてしまったら読み取れません。

 従って、店頭での入出荷や棚卸業務への活用に関しても、スキャナーを持って魔法をかけるようなポーズで済む話ではなく、

 箱の中に何点入っているか、什器の中に何点陳列されているかを数えた上で読み漏れがないかどうかを確認する、点数棚卸を併用する必要は出て来ます。

 これらの日本の事例に対して、外資の導入事例をご紹介しましょう。

 拙著「ユニクロ対ZARA」を執筆する際にスペインの本社で話を伺いましたが、インディテックスグループでもICタグ(RFID)を活用した物流、商品管理、店舗作業軽減の取り組みが進んでいます。

 同社では、値札ではなく、もともとスペインの物流倉庫出荷時に全商品につけて全世界に送り出していたセキュリティタグ(防犯タグ)の中にRFIDチップを埋め込むことでまずはチップのもろさを解消しています。

 また、コスト面でも、そもそもICチップのよいところは書き換え可能なところですから、値札に埋め込むような一回使い切りの活用ではなく、セキュリティタグを回収することで再利用が可能になります。

 つまり、もとのコストがどうであれ、何回も使うことができれば、1回あたりのコストは再利用すればするほど安くできますよね。

 同社の物流のコンセプトの中に「ラウンドトリップ」や「リサイクル」という考え方があります。

 つまり、「往路」のみで行ったっきり、使い切りにするのではなく、本来空気を運んでいるかもしれない「復路」を使って回収することで物流スペースをフル活用したり、廃棄されることを前提にしないで再利用したりすることで

 トータルコストを削減しようという努力をしている話です。

 この考え方に基づけば、ICチップのコストをいかに安くするか?ではなく、多少コストは高くても、何度も再利用できるものにするという発想に変わって来ますよね。
 
 明らかに一枚上手です。

 店舗作業についても、

 レジではお会計時にセキュリティタグを外すと同時にお買い上げ商品の情報がPOSレジに読み込まれますのでバーコードスキャンの必要はありません。

 また、同社では顧客が試着商品のうち買わなかった商品を店舗スタッフがチェックする作業がありますが、こちらもRFIDの読み取りを行えばすぐに終わるでしょう。

 そして、店頭のサイズ欠品や商品の店内ロケーション管理にもRFIDは活用されていることでしょう。

 一方、ZARAのオンラインショップを利用するとわかりますが、
 
 注文商品が出荷された時や店舗受け取り指定にした際に商品が店舗に到着した時、いずれもメールが来ますが、こちらもこのRFIDと連動して自動化されていると思われます。 

 というように当然のことながら、物流にも活用されていますね。

 ひとつの技術を取り入れる時も目先のコストではなく、店頭を起点にあらゆる業務の効率化を考えるインディテックスグループの発想からは多くのことを学ぶことができます。

 【おススメ本】

 すべてはお客様の期待を店頭で叶えるためにある。それが本書を書き終えた時に感じた、ユニクロとZARAからの最大の学びでした。
 
 出版から2年経った今でも、おかげさまでアマゾン小売ジャンルランキング1位になることもしばしばあり、感謝しております。
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

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March 31, 2016

上海にファッションチェーン幹部研修に行って来ました。

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 先週末に拙著「ユニクロ対ZARA」の中国語翻訳版をお読みになった中国研修会社の若手社長さんからのご依頼で上海にグローバルアパレルチェーンのビジネスモデル研究のための幹部研修講師に行って参りました。

 2日間におよぶ研修の内容は、チェーンストア運営における経営理念、マーケティングおよびサプライチェーン、出店戦略と人材育成まで。 

 講義とワークショップを繰り返すセッションに、北はハルピン、南は広州まで中国全土3,000店舗から10,000店舗(桁が違いますね)を展開する複数のファッションチェーンの若手幹部の方々が集まり、

 会社の壁を越えて積極的にディスカッションと遠慮のない積極的な挙手による質疑応答であっという間に時間が経過しました。 

 この積極性は日本のビジネスマンも見習いたいところです(笑)

 中国の大手SPA(ストアブランド)は元々製造業出身の企業が多く・・・

 ブランドを立ち上げて、店舗デザイン、広告宣伝、商品供給はするものの・・・

 大多数の店舗は直営ではなく、中国各地の「代理商」と呼ばれる地元に利権を持ったフランチャイズオーナーに販売を任せるといういわゆるFC(フランチャイズ)ビジネスのスタイルを取っています。

 また、店舗数が3,000や10,000と聞くとびっくりしますが、売場面積30坪クラスの小型店がほとんどなのが実態です。

 右肩上がりの市況の時は商品を供給すればするほど売れて儲かったものの・・・成長が鈍化した中国市場では、FC先での売り上げ減と売れ残り在庫が深刻化。

 フランチャイジーから降りる先が増える中で、直営化に活路を見出す前向きなストアブランドも増えているようです。

 中国地場のナショナルチェーンがそうこうしているうちに、

 大型直営店による本格SPA方式であっと言う間に中国最大のアパレルチェーンとなったユニクロ。 (2016年2月 436店舗 推定年商 約2000億円)

 グループ複数ブランドを動員して都心部を中心に店舗網を拡大しているZARAのインディテックスグループ。 (2016年1月末段階で 7ブランド 566店舗 推定年商 約1200億円)

 中国を世界の集中出店国と位置付け大型店を展開するH&M (2016年2月末段階で365店舗 推定年商約1600億円)

 これまでは商品を供給しっぱなし、一方で店頭ではインセンティブに基づく個人販売とディスカウントで売上を立てていた中国ストアブランドが直営化を進める過程で・・・

 チェーンストアマネジメントの壁にぶつかり、反省をし、ようやく ユニクロやZARAなど外資企業からチェーンストアオペレーションを学ぶ必要性に駆られ始めた、というのが今回の研修に至った背景にあるようです。

 最初から直営で脇固めをしながら拡大をして来たグローバルチェーンに追いつくのはそう簡単には行かないでしょう。

 ただ、多くの若手幹部の方々が、目先のもうけや単なるオペレーションのものまねだけでなく・・・

 グローバルSPAの徹底的な店頭起点、顧客目線の優位性に気がついてくれたこと、そして

 店頭の人材育成や評価基準の見直しが急務であることを強く感じたという感想が多かったことは救いでした。

 これから何回か現地に伺うことになりそうですが・・・

 新しい考え方を持った新世代の経営者や起業家の方々が東アジアで既存勢力と良きライバルとなる新しいグローバルチェーンを育ててくれることを楽しみにしていたいと思います。

 【おススメ本】

 トレンドファッションの商品管理の基本はZARAから、ベーシック衣料はユニクロから

 両極に位置づく2つのブランドの顧客心理と在庫コントロールの本質を知れば、多くのファッションチェーンのオペレーションに活かせるはずです。

 今年は中国に続き、韓国でも翻訳版が出版されます。
  
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

 


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February 28, 2016

「アパレル専門店のための在庫コントロールとVMDの連動」セミナー開催報告

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 2月25日に東京青山で開催しました弊社(ディマンドワークス)とワークベンチ共同セミナー

 「アパレル専門店のための在庫コントロールとVMDの連動」

 にご来場いただきました皆様 大変お忙しいところ、会場を満席にしていただき、最後まで熱心にお聴きいただき、誠にありがとうございました。

 内容を簡単にまとめさせて頂きますと・・・
 
・店頭の什器をどう活用し

・どんなシーズントレンド(カラー、アイテム)を店頭でどう打ち出すか

・そのために発注のメリハリをどうつけて、

・それぞれの商品群の販売期間に対して計画通りに売り切るために
 どう在庫をコントロールするか?

・そしてVMDの成果をどんな数値で検証するか (センスのよいキレイな売場と売れる売場は違う)

 リテールマーチャンダイジングにおけるシーズンMD計画は

 MD計画立案責任者が机上で数値やビジネスセンスだけで完結するものではなく・・・

 店頭を起点に会社ぐるみで行うものである、

 という原則をVMDと在庫コントロールのふたりのプロの講演内容からご理解いただけたかと思います。

 VMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)のプロ、ワークベンチの山本さんとの初コラボセミナーは

 「VMD」も「在庫コントロール」もシーズンが始まってから担当者が奮闘する話ではなく・・・

 そもそも「MD計画そのもの」であることを、それぞれの講演を行った両講師ともども、あらためて実感できたセミナーとなったと思っています。

 毎日 新しい商品との出会いを楽しみに店頭にお越しになるお客様のために・・・

 是非、会社に戻られて、商品計画をする方はもちろん、店頭までを巻き込んで実践に移していただければと思います。

 すべての参加者の方々にアンケートにご回答いただきましたこと、重ねて感謝いたします。

 「大手の事例ながら自社でもできることはある!」とのコメントを下さった多くの方々、心強いです。

 頂いた貴重なご意見、今後の活動の参考にさせていただきます。

 【おススメ本】

 セミナーでもご紹介したZARAの事例は店頭起点のリテールマーチャンダイジングの活きた教科書です。
 本書ではセンスだけに頼らないチェーンストア型スタイル提案売場の好事例、ZARAのビジネスモデルの真実に迫りました。

 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

 


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January 25, 2016

【お知らせ】2月25日(木)東京青山にて アパレル専門店のための店頭起点の在庫コントロール&VMD連動セミナーを開催します

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 ※ このセミナーは終了いたしました。参加いただいた皆様ありがとうございます。 

 2月開催予定の弊社ディマンドワークスとVMDでおなじみのワークベンチさん共同開催の在庫コントロールとVMDの連動セミナーのお知らせです。 ※VMD=ヴィジュアル・マーチャンダイジング

 欧米グローバルチェーンの日本進出拡大を機に単品ヒット商品狙いのシーズンMD計画から顧客のコーディネートを意識した品ぞろえ計画や売場へ転換が急がれています。

 外資チェーンが日本の消費者にもたらしたものは、「欧米デザイン」や「価格」という商品軸の提案だけではなく、セルフ販売であったり、コーディネート提案であったり、新しいファッション消費のかたちだったからです。

 業界で長年多くの企業の実務支援に携わるVMDのプロである山本伊都子(やまもといつこ)氏と店頭在庫コントロールのプロである私 齊藤孝浩(タカサイトウ)の二人がタッグを組んで、小手先のテクニックに頼らない、店頭を起点にしたVMDと在庫コントロールの連動について講演をします。

 VMDとは個人のセンスやテクニックやマネキンディスプレー(道具)の話ではありません。店頭を起点に考えられた品揃え(MD)計画そのものの話であることを ZARA,H&M、MANGOなど欧米チェーンの店頭をウォッチし続けて来たプロが実務レベルに落として語ります。

日時 : 2016年2月25日(木)  15:30~17:30

場所 : クラブハウス会議室 青山
      住所 東京都港区南青山2-2-8 DFビル5F
      (東京メトロ 青山一丁目駅A5出口から徒歩3分)
      地図 

タイトル: 「アパレル専門店のための在庫コントロールとVMDの連動」

講演内容:

 ・ なぜ死に筋商品は生まれるのか?
 ・ グローバルSPAに学ぶ店頭起点の在庫コントロールとVMDの連動
 ・ センスの問題ではない・・・マネキンに頼らない本当のVMDとは
 ・ その什器が在庫コントロールとVMDをやりにくくする
 ・ 売場面積20坪、40坪のチェーン店でもできる店頭起点のVMD

定 員  : 30名様 (定員を超える場合は1社あたり3名様までに限らせていただきます)
      
       ※ 2/5 満席となりました キャンセル待ちをご希望の方はお知らせください 

参加費 :  無料

 ※ 尚、今回のセミナーは、アパレル専門チェーン(実店舗)を展開する企業の経営者様、事業責任者様、MD,バイヤー、在庫コントローラー、エリアマネジャー、VMD,店頭販売の担当者様を対象とさせていただきます。

■ 講師プロフィール

 山本伊都子(やまもといつこ)氏 有限会社ワークベンチ 取締役
 VMDディレクター/VMDパフォーマンスコーチ

 百貨店、アパレルメーカー、専門店など業態を超えて「MDと連動するVMD」「売上に貢献出来るVMD」「消化率を上げるVMD」を、MD(マーチャンダイジング)、MP(マーチャンダイズプレゼンテーション)、SD(ストアデザイン)のそれぞれから多角的に実践している。

 MD構造に合わせたクライアント独自のVMDオペレーションの仕組みづくりや売上のギャップ対策として再編集の仕掛けをつくり成功させている。店頭起点のMDサポートも行い、研修・セミナーの定評も高い。

 実践では、行動科学に基づくパフォーマンスマネジメントを取り入れ、VMDを習慣化するロジカルな実践メソッドをコーチし成果を出すことを得意とする。
 日本VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)協会 理事、行動分析学会 会員(パフォーマンスマネジメント研究)、厚生労働省「商品装飾展示」技能検定一級技能士
 IFIビジネススクール/プロフェッショナルコース「MDの実践」講師

 齊藤孝浩(タカ サイトウ) ディマンドワークス代表
 
 グローバルなアパレル商品調達からローカルな店舗運営まで、ファッション業界で豊富な実務経験を持つファッション流通コンサルタント。
 総合商社、ヨーロッパブランド日本法人、アパレル専門店に勤務中、在庫過多に泣かされた実体験をバネに、ファッション専門店の在庫最適化のための在庫コントロールの独自ノウハウを体系化して独立。これまで成長段階にある20社以上の新興企業の在庫コントロールと人材育成を支援し、そのうち4社の年商100億円突破に携わる。
 著書に「人気店はバーゲンセールに頼らない」「ユニクロ対ZARA」がある。

 参加ご希望の方、ご質問ある方は・・・

 ① お名前
 ② 差し支えなければ勤務先、職種
 ③ 連絡先お電話番号
 ④ 差支えない範囲で現在抱えていらっしゃるVMDのお悩み

 ※ このセミナーは終了いたしまいた。 

 こちらのメールアドレルまで>>>otoiawase@dwks.jp
  
 までご連絡ください。

 【おススメ本】

 ZARAがいかに店頭を起点にして顧客心理に応えた在庫をコントロールを実現し、収益力を高めたか?その真実に迫りました。

 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

 

 ファッション消費の顧客購買心理を考えるビジネス読本

 『人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識』

   

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October 19, 2015

【お知らせ】 「ファッションストアの在庫コントロールの実践」セミナーに登壇します。

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 このセミナーは終了いたしました。会場を満席にしていただきました皆様ありがとうございました。

 来たる11月5日(木) 久しぶりにアパレル専門店向け無料公開セミナーに登壇し、ファッションストアの在庫コントロールのテーマで講師を務めます。

 NECネクサソリューションズさん主催で主に年商50億~500億円規模のファッション専門店のシステムソリューションのための講演とパッケージソフトのデモを行うセミナーです。

 店舗数が20店舗前後になり、在庫運用に課題を感じ始めたファッション専門店さん、

 すでに超えているものの課題を感じながらも手つかずのままだったファッション専門店さん

 の日々の業務にタイムリーな話がご提供できると思います。

 また直営店を運営しているファッションメーカーさんにもお聴きいただきたいです。

 日時 2015年11月5日(木)13:00~16:30

     私の講演は最初の90分です。

 場所 Walk In Solution Center 東京

     東京都港区三田1-4-28(三田国際ビル1階)

 タイトル 「ファッションストアの在庫コントロールの実践」

 内容  シーズンごとにバイヤー、ディストリビューター、エリアマネジャー、店長が会社ぐるみで
     いかにピーク週に売上を高めるか、いかにシーズン末までに売り切るかを考える上での
     基本から実践例まで。 

     拙著「人気店はバーゲンセールに頼らない」(中央公論新社)や「ユニクロ対ZARA」 (日本経済新聞社)でもご紹介した事例も登場します。

 ※ 2部には無線LANに関するセミナー、3部にはアパレル通販CRMに関するセミナーがあります(いずれも講師の方は別の方です)。

 参加費 無料

 定員 東京会場 50名様 事前登録制  

    同時に 大阪と名古屋でサテライト中継にてご覧いただけます。


 ご興味がある方はリンク先からお申込み下さい。

 ■東京会場 お申込み
   こちらから
 

 ■大阪(TVサテライト中継) お申込み
   こちらから
  

 ■名古屋(TVサテライト中継) お申込み
   こちらから
 

 それでは 会場で皆さんとお会いできることを楽しみにしています。

  【おススメ本】

 長年の顧客購買行動分析と在庫コントロールの経験とノウハウを有名企業事例を用いてわかりやすくまとめました。

 人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識 (中公新書ラクレ)

   

 電子書籍 Kindle版はこちらです。

 

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