October 29, 2018

アマゾンプライムワードローブ(amazon prime wardrobe)はアマゾンジャパンのファッション売上拡大の起爆剤となるか?

 アマゾンジャパンが 昨年アメリカで先行スタートしたプライムワードローブ(amazon prime wardrobe) のサ―ビスを10月25日に日本でも開始しました。

 これはプライム会員限定のサービスで、顧客はアマゾンサイト上の対象アパレル商品を3~8点選び、まずは自宅に送ってもらいます。

 自宅での7日間の試着期間中に気に入った商品は購入、購入しないものは返品の意思表示をサイト上で行って、その後、後者を返品すれば、購入するとした商品しか請求されないという試着無料サービスです。

 試着品受け取り翌日から7日が経過する間に何も手続きをしなければすべて請求されますが、

 それを逃したとしても、従来通り、手間はかかりますが、30日間は返品可能とのこと。

 返品用の資材は送られて来たダンボールがそのまま使えますし、返品用送り状は同封されいるようです。

 往復の送料はプライム会費内でまかなわれるので顧客は追加負担をする必要はありません。


 ファッションのオンラインショッピングの最大のネックは試着ができないこと。

 次に

 ファッションは手持ちの服とコーディネートして使用するものなので・・・

 どんなにその商品が良くても、手持ちの商品との相性が合わなかったり、周囲からダメだしされるなど、「失敗」することが顧客の最大の不安です。

 これらを解消する手段としては、自宅で試着が最良の解決策だろう、

 とアメリカで同サービスが始まったことを聴いた時に、

 いずれ日本でもサービスが始まったら、アマゾンが売上を拡大しようとしているファッション分野の起爆剤というか・・・ある意味、「切り札」になるだろうなと思っておりました。

 ZOZOはZOZOSUITによって顧客の体格を正確に計測することによって、相応しいサイズを提案したり、ピッタリの服をつくることによって試着問題、返品問題を解決しようとしているのに対し、

 アマゾンはプライムワードローブによって試着自由、返品自由でこの課題をクリアしようとするわけです。

 ピッタリサイズのオーダーメイドでつくることと、

 既に世の中にあるものを試着返品自由にするのと 

 果たしてどちらが顧客に支持されるでしょうか? というお題ですね。

 オンラインショッピングの試着返品自由に関しては、

 米ザッポスにインスパイヤーされたロコンドなどが日本国内でも先行しています。

 報道によれば、同社の返品率は26%とのこと(前年29%からは改善されたようです)

 普通だったら、これだけの返品が来るとなると・・・

 運賃や返品処理の手間を考えたら経費倒れに終わって儲からないのではないか?

 と企業側は不安になることでしょう。

 しかし、経費度外視でも・・・

 まずは売上シェアを高めるためにはどうしたらよいか?を考える

 アマゾンだからこそ取り組める「切り札」なのかも知れません。

 また、アマゾンは、最初は経費先行かも知れませんが・・・

 購買データ、返品データから顧客のサイズを把握して・・・

 将来的には顧客が好む「サイズ感」をデータ化して、

 ZOZOSUITとは違った切り口で顧客に合う商品やサイズを提案することも視野にいれているのかも知れません。

 そうすれば、いずれは返品率は下がるかも知れませんね。
 
 将来の話は筆者の憶測ですが・・・

 さらっと報道しているメディアが多い中で・・・

 これって結構、日本のファッションショッピングにインパクトがあるかも、と感じているのは筆者だけではないはずです。

 サイトを見ると、まだまだ、レディース60000品目強、メンズ50000品目強 と対象商品数が少ないようですが、

 今後、対象商品が増えてゆけば、それなりに影響を及ぼす、常識が変わるショッピングの選択肢のひとつになるかも知れません。


 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

 ※業界の発展と流通イノベーションのために・・・ファッション流通企業の経営者の方や事業スタートアップ準備中の方の応援をしています。
 時代の節目にあたり、「経営お困りごとのヒアリングとビジョナリーコーチング」のキャンペーンを実施中です。 ブログ筆者の質問に答えて行くだけで・・・頭の中がスッキリ整理されるコーチング手法で事業のお困りごとを整理して今後の方向性を見出すためのお手伝いをさせていただきます。 詳しくは>>>こちらから
 
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October 04, 2018

【セミナーのお知らせ】11月22日(木)「ファッション専門店の在庫最適化の実践 ~店頭起点のリテイルマーチャンダイジングの原則」

 ◆あと1名様で満席となります。同じ会社の方であれば2名様まで受付させていただきます。ご希望の方はお早目にお申込みください(2018.11.16)◆ 
 
 今夏に開催して好評だった 
181122

 アパレル、靴、雑貨などを販売するファッション専門店様向けセミナー

 「ファッション専門店の在庫最適化の実践
  ~店頭起点のリテイルマーチャンダイジングの原則」

 を来る11月22日に再度開催いたします。

 ファッション専門店の店舗数が10店舗を超え20店舗に近づくと 

 売り逃しが多発する一方で全体的には在庫過多を実感する時期が訪れます。

 これは店舗が増えるほど店舗ごとの販売格差と在庫のバラつきが広がるためで、

 属人的な業務や人海戦術が通用しなくなり、

 仕入れ担当者だけでは管理がし切れなくなるのがひとつの大きな要因です。

 そんな中、販路拡大を目論んで、ECモールや自社ECなどの販売拠点を増やしても

 目先の売り上げは増えるものの、

 販売格差と在庫バラつきの課題の根本的な解決にはならないことは言うまでもありません。

 本セミナーでは

 一部のベテランバイヤーだけに頼るのではなく、

 会社全体で利益を稼ぐ、成長する組織になるための店頭在庫最適化の実践を学んで頂きます。

 このセミナーは次のようなファッション専門店様に参加して頂くとメリットがあります。

・常に在庫を過剰に抱えており、十分な粗利額が残らず、利益率が低いと感じている

・毎シーズン期末在庫がたくさん残りキャッシュフローを圧迫している

・店舗に在庫が溢れて 店舗スタッフが販売に集中できていない

・店舗が何を売ればよいかがわからず、予算達成するための行動が標準化されていない

・粗利率、消化率を高めたいが何から手をつけたらよいかわからない

 これから在庫最適化に取り組もうという専門店さんには、

 ゴールイメージを感じ取っていただけるように

 また、すでに取り組んで、ある程度は進めていても、いまひとつ成果が出せない専門店さんには、

 今までの業務を見直し、整理しながら、新しい着眼点を見つけて頂けるように

 当セミナーがそんな機会になれば幸いです。

 ───── セミナー詳細 ─────

【タイトル】 「ファッション専門店の在庫最適化の実践
          ~店頭起点のリテイルマーチャンダイジングの原則」

【開催日時】 2018年11月22日(木)15:00~18:00
        (14:30受付開始)

【場  所】 東京都港区青山エリア 
       会場の詳細はお申し込み頂いた方に追ってお知らせいたします。

【講  師】 齊藤孝浩(タカ サイトウ)

       ファッション専門店の在庫最適化コンサルタント 
       ディマンドワークス代表
       著書 「人気店はバーゲンセールに頼らない」(中央公論新社)
           「ユニクロ対ZARA」(日本経済新聞出版社)

【内  容】 
 シーズンごとにバイヤー、ディストリビューター、エリアマネジャー、店長が

 会社ぐるみでピーク週にいかに売上を高めるか、
 シーズン末までにいかに在庫を売り切るかを考える上での
 基本的な考え方から実践例をグループワークと講義を交えてお伝えします。
 
    主な内容
      ○ なぜ店頭在庫最適化が必要なのか?
      ○ 在庫最適化を行う上で共有すべき定義
      ○ 会社ぐるみの在庫コントロールのシーズン業務と週間業務
      ○ 販売計画達成のためのビジョン共有の大切さ
      ○ 在庫を持ちこさないための原則
      ○ オムニチャネル時代の在庫コントロール  など

【参 加 費】 お一人 10,800円(消費税込み)   事前銀行振り込み
       また、終了後 任意参加の講師との個別相談を兼ねた懇親会あり

【定  員】 先着16名様(定員になり次第締め切りとさせていただきます)
       参加費振込をもって正式なお申込みとなります。 

【参加対象】 専門店経営者様、経営幹部様、MD、バイヤー、ディストリビューター、在庫コントローラーの方々。 
 また、専門店様のMD業務や在庫の最適化業務を外部から支援されているシステム会社さんや業務委託の方にもご参加いただけます。

【6月27日セミナーに参加された受講者の声】

・一般的なDB・在庫コントロールの運用・定義の基本が理解できた。

・いかに今まで無計画、無策だったか痛感しました。今取り組み始めた事が何に繋がっているのか明確になりました。

・グループワークで他社様の同じ職種の方と話せる機会があってよかった。(抜粋)

■■■申し込みは下記フォームからお願いいたします■■■

お申込みページへ


※ このセミナーは、かつて講師が大手システムベンダーさんなどで行った人気コンテンツ
 「ファッション専門店の在庫コントロールの実践」をアップデートし、実際にコンサル現場でよく課題になるテーマを補完して体系づけたものです。

 当日はグループワーク(気づきの共有)を挟んで進めます。参加者の方々の共有を通じて、一方的な講演型のセミナーではお伝えしきれなかったこともご理解いただけると思っています。 同じお悩みを持つ参加者の方々と積極的に交流することでセミナーの価値を倍以上に吸収いただければ幸いです。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

 ※業界の発展と流通イノベーションのために・・・ファッション流通企業の経営者の方や事業スタートアップ準備中の方の応援をしています。
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 ファッションビジネスの顧客購買心理と在庫最適化を考えるビジネス読本

 『人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識』

   



 

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October 01, 2018

【アメリカ西海岸リサーチその3】わざわざ店舗に足を運ぶ理由~オフプライスストアの掘り出し物探しの楽しみ

 今回アメリカ西海岸にはストアのデジタル化をメインに見に行ったのですが、それ以外の目的のひとつにオフプライスストア視察がありました。

 アメリカでAmazonがグングン売上を伸ばし、小売シェアを高める中でも・・・

 着実に売上を伸ばし、高い営業利益率を上げているのがオフプライスストアというチェーンストア業態です。

 以前も何度かブログでご紹介しましたが

 オフプライスストアとは

 ブランドメーカーや小売業の過剰在庫を買い取って常時ディスカウントで販売しているチェーンストアです。

 関連エントリー - 全米で好調を続けるオフプライスストア、TJマックス

 関連エントリー - アメリカのコモディティ衣料需要を支えるオフプライスストア

 GAPやアメリカンイーグルやフォーエバー21などのSPAとの差別化は

 名の知れたブランドがいつも安く売られているので

 ブランドの名のもとに品質の保証されたものが安く買える

 またシーズン通して多数のバイヤーが常時過剰在庫を買いつけて新しいディスカウント品を次々に投入してくるため、いつ行っても何かしら掘り出し物が見つかる可能性があり、

 つい立ち寄ってしまうお店になっているようです。

 そして、ブランドのアンダーウエアなどは安く、サイズが常に揃っているので実用衣料の購入先という観点でも使い勝手がよいのです。 (このあたりはメーカーが安定供給している可能性大)

 オフプライスストアには大きくわけて2つのタイプがあるようです。

 ひとつは百貨店系 Nordstrom_rack

 ノードストロームのノードストロームラックと

 サックスフィフスアベニューのOFF5TH

 もうひとつは専業系で

 TJMaxx 、ROSS、Burlington など があります。

 あらためて調べてみましたが

 店舗数は

 TJXグループ 2956店舗 ROSS 1622店舗 Burlington 641店舗
 ノードストロームラック 235店舗、OFF5TH 129店舗 計 5583店舗

 売上高は(米国のみ) Tjmaxx
 TJXグループ 2兆9773億円、ROSS 1兆5000億円 Burlington 6647億円
 ノードストロームラック 5392億円 OFF5TH 非公開 推計 5兆8000億円

 なんとこの5社だけでアメリカのアパレルマーケットシェアの14% 相当あるのですね。


 また、ノードストロームラックはノードストローム社の売上の33%を占め

 TJX、ROSS それぞれの営業利益率は13.3% 14.4%と チェーンストアの中でも極めて高水準。

 (粗利が低く、販売管理費が極めて低いディスカウンンターモデル)

 今回あらためて視察の上 価格表示を比較したところ

 百貨店系はハイブランドがOFFで買え

 専業系はOFF率というよりは

 TJMaxx が$19.99  ROSSが $12.99など

プライスポイント(最多価格帯)を明確にしてわかりやすい、顧客を迷わせない価格設定をしていることに気づきました。

 筆者は90年代アメリカ カリフォルニア州在住時はオフプライスストアで普段着用にサーフブランドをよく購入していましたし、

 日本に帰国後、アメリカ出張時はカルバン・クラインのアンダーウエアの買い足しによく利用していたのですが、

 今回 ノードストロームラックの靴、ビジネスシャツの充実、TJmaxxのアンダーウエア、ソックスの充実、この2つがあれば

 こだわりのファッション商品以外はファッションライフスタイルはほぼ賄えてしまうのではないかとさえ思いました(笑)

 恐ろしや~ やはりオフプライスストアがユニクロの米国拡大を阻む最大勢力と確信しましたね。

 アパレル在庫が大量に余っているはずの日本のファッション流通

 なぜ こんなに消費者にとってありがたい業態が日本で普及しないのかを考えてみました。


 やはり商品を買い取らないけどブランド価値を毀損すると考える百貨店さんの存在が大きいのでしょうかね。

 アメリカでは百貨店でも買い取りが基本なので

 百貨店が自らオフプライスストアに取り組んでいます。

 しかも高級百貨店である ノードストロームは昔からです。(ノードストロームラック1号店は1975年開業)

 日本でも郊外にあるアウトレットモールの出店が飽和になり、

 オンラインがアウトレットとしてで処分販売進んでますが・・・

 都心に人口が集中し、インバウンド需要も増えれば都心部でのブランドディスカウントの需要はますます高まります。

 近年 アメリカの都市部でもノードストロームラックやTJmaxxが増えているのが目につきます。

 今回のシアトル視察では・・・

 ノードストロームの本店の横にオフプライスのノードストロームラックがあり、

 同じ建物の上にライバルであるはずの OFF5TH が入居し、

 地下には百貨店価格の半額でトレンドファッションを提供するZARAが入っていました。

 (ZARAはアメリカでいい立地を見つけましたね♪)

 また、その数ブロック、ダウンタウン側にはROSSとTJmaxx の店舗があります。

 シアトルという都会のど真ん中に百貨店、ショッピングセンター、ファストファッション、オフプライスストアが密集するエリアがあることに少し驚きながら、

 いやいや、これは東京や大阪や名古屋の近未来図のような気もしないではありませんでした。

 日本では

 ドンキホーテのようなディスカウンターがブランドOFFの取扱いを増やすことは十分考えられますし、

 セカンドストリートのようなリサイクル店がメーカー新古品買い取りを増やして参入する?

 あるいは、オンラインに巨大なオフプライスストアモールが出来て、そこがリアル店舗を展開する?

 なんてこともあり得るかも知れません。

 日本のアパレル市場も そんなマーケット環境に近づいているかも知れない、と思うのは

 きっと私だけではないと思います。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

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September 03, 2018

【アメリカ西海岸リサーチその1】 ストア側からのデジタル化が進むアメリカ amazon books、 amazon go 、そしてNikeが実現しようとしていること

 8月末にアメリカ西海岸にリサーチに出掛けました。

 行き先はロサンゼルス、シアトル、ポートランド・・・

 目的はAmazonがオンラインから流通革新を進め、

 小売業界の中でシェアを拡大しているアメリカの店頭で何が起こっているのか、

 いずれは日本にやってくるであろう潮流を感じとるためでした。

 レポートの第1回目はオンラインの覇者Amazonが

 リアル店舗を持つことによってオンラインを活用したリアル店舗の改革を行った 

 amazon books と amazon go

 そしてスポーツシューズの

 Nike

 の店舗でのデジタル活用からお話をさせていただきますね。

 まずamazon booksから 
Amazon_books


 これは世界最大級のオンライン書店から世界最大級のオンラインショッピングモールになった
アマゾンドットコムが

 オンライン書店でお買い物をする消費者がリアル店舗でどんな購買行動をするかを

 Amazonのショッピングアプリを使って補完することを考えた店舗であると感じました。

 店内は普通の書店同様カテゴリー別にはなっていますが、

 Amazonのようにカテゴリー別のベストセラーがわかるのはもちろん、簡単なコメントPOPもついています。

 この本が好きならこれも好きかも?

 というAmazon得意の「レコメンド」コーナーもあります。

 Amazonショッピングアプリをスマホにダウンロードして

 店内Wifiにつなげば・・・
 
 来店客がその店にいることが認識され、店内在庫が検索できるようになります。

 もちろん店内に在庫が無いものもアマゾンドットコムから購入可能。


 店内にある本を

 1.バーコード、

 2.棚についているQRコード、
 
 3.商品そのもの、

 いずれかをアプリのスキャナーでスキャンすれば・・・

 アマゾンドットコムのサイトで商品情報、レビューが読めます。

 バーコードではなく商品そのものをスマホのカメラで撮っただけでも検索出来た時は興奮しましたね。

 これ実は、本だけでなく

 Amazonが買収したスーパーマーケット Whole Foods Marketに行った時

 店内のワインをこのスキャナーでスキャンしたのですが、

 そうすると、そのワインを販売しているAmazon.comのページに飛べたので・・・

 おぉ~おそらくアマゾンは地上で売られている商品を

 すべてアマゾンドットコムで購入できるようにする魂胆なんだろうな~と驚きました。

 購入はオンラインでもレジでも可能 

 但し レジで購入する場合もprime会員なら会員割引、

 決済もアプリ内にクレジットカードとヒモつけたQRコードが登録されていれば

 キャッシュレス クレジットカードレスでストレスフリー決済が完了します。

 リアル店舗でオンラインアプリを使うことで在庫検索や決済ができる、

 オンラインとリアル書店の「いいとこ取り」をすることによって本のお買いものを改善した事例と言えそうです。

 次にamazon goです。 Amazon_go

 こちらは コンビニのストレスである会計待ちと支払いをオンライン(アプリ)で行うことにより、

 店舗でのレジ待ち、お会計無しを実現したお店です。

 決して日本のメディアが報じているような「無人」ではなく、

 レジ(キャッシャー)がないのです。

 商品補充をする人はいますし、質問に答える人もいます。

 また、奥で惣菜を作っている調理師もいます。

 レジを無くすために、誰が入店したのか?その人が何を棚から取って持ち帰ったのかをウォッチするカメラとセンサーがあるわけです。

 お買い物に行ったら・・・

 レジに並んで、財布を出して、レシートを受け取って帰ることが当たり前だと思っている私たち。

 お買い物をしたのに・・・この工程無しで帰ることが、いかにストレスフリーなのか?

 実は、これは 6月にZARAのオンラインストアの六本木POPアップストアでも、お買い物の後に感じた快感と
全く同じ快感でした。

 さて、ここまで、本屋やコンビニは関係ない、と思って読んでいらっしゃったファッション流通業界の方々がいらっしゃったら、次のナイキの話はどう感じるでしょうか?

 3つめは スポーツシューズのナイキの店舗のデジタル化のお話です。 Nike_portland
 
 サンタモニカ、メルローズ、ポートランドでアプリを使って体験したお買い物は

 顧客のスマホアプリで

 私たちが靴を購入するプロセスで感じるストレスのいくつかを解決したデジタルストアでした。

 店内で気に入ったシューズを見つけた顧客は

 店舗スタッフに

 「このシューズの10.5 inchありますか」

 と聞くことはしなくても

 ダウンロードしたスマホアプリを店内Wifiに接続し

 アプリのスキャナーで商品のバーコードをスキャンすると、

 オンライン上の商品情報とともに、そのお店で在庫があるサイズが表示されます。

 サイズを指定してReserveボタンを押せば試し履き予約が完了。

 しばらくすると商品を持ったスタッフが現れます。

 ソファーで試着後 フロアにいるスタッフに購入意思表示をすれば 

 クレジットカード決済ならレジに並ばず その場でスタッフがモバイル端末で決済完了、

 近くの可動式カウンターからショップバッグを取り出して商品を袋に入れて手渡してくれます。
 
 レシートはいるか?と聞かれYesと答えると顧客のアプリのバーコードをスキャンされ

 「今メールで送ったらから」と言われてお買い物終了というわけです。

 もちろん レシート要らないという選択肢もあり、

 紙で欲しいという要望にもレジではなく先の可動式カウンターで対応してくれます。

 またこのReserve ボタンは店外からも使えます。 顧客がオンラインで見つけた興味のある商品を
 
 近隣店舗 の在庫状況確認の上、取り置きリクエストができるようになっています。

 つまり 

 欲しい商品の自分のサイズをスタッフに伝えて在庫を探してもらうというプロセスと

 お会計のためにレジに並ぶというプロセス

 このシューズ購入における大きな2つのストレスがアプリによって簡素化されているというわけです。

 この3つのストアを体験して、思ったことは・・・

 それぞれ違った業種ですが、共通しているのは

 それぞれの専門店およびそこでのショッピングに固有の顧客のストレスを特定し、

 顧客のスマホ内にあるアプリ経由のデジタルソリューションで
 
 解消していることです。

 これがアメリカのオムニチャネルリテイリングであり、
 デジタルコマースです。

 まだ完成形ではないと思いますが、今後、ますます進化して行くでしょう。

 日本の多くのファッションストアは「オムニチャネル」と叫んでも 

 まだまだ EC強化の「マルチチャネル化」の域を超えません。

 ファッションストアに携わる皆さんが

 もし彼らと同じ発想に立って考えるとしたら…

 自分のお店のお客様の

 どんなショッピングのストレスをまずは解消しようと考えるでしょうか?

 そんなブレストを始めることこそが

 顧客中心のオムニチャネル化 デジタルコマース化の第一歩ではないかと思い知らされたものでした。
 

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

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August 06, 2018

2回に分けた百貨店の夏のセールに思うこと

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 8月1日の日経MJに 6月29日からの1回目と7月27日からの2回目にわけた百貨店の夏のセールに関する記事が掲載されていました。
 
 台風の影響も認めながら、7月の売上が前年割れしていることで、特に顧客の認知度(2回目があること)が低かったことで、2回目のセールがいまひとつ盛り上がらなかったと記事はまとめていました。

 このセールを2回に分ける施策は、アパレルメーカーからの要請で日本百貨店協会が動いた初の試みのようです。

 5月の後半から展開を始めるいわゆる盛夏ものの本格的な需要が、

 梅雨が明け、ちょうど従来のバーゲン時期(6月末から7月初旬)と重なることから

 これまで十分な定価販売期間が取れなかったことを鑑み

1.従来のセール(6月末~7月初旬)は 3月末~4月にかけて発売された「初夏もの」のセール&売切りに当て、

2.ゴールデンウィーク明けから販売スタートした盛夏ものの値下げは、2ヵ月間の販売経過後にあたる7月後半に

という発想からの夏のセールの2分割だったようです。

 これ、実は、体感温度に基づいて装いを替える消費者の行動からすると、全く正しいことなんですがね。

 認知度が低かったこともそうですし、周りの駅ビル、SC、ファッションECモールのセールや値下げの前倒しやクーポン乱発の常態化からすると、

 正論を貫き通すのには乗り越えるべきハードルがたくさんある、ということなのでしょう。

 在庫最適化の視点から、これまで多くのファッション専門店さんの品揃え計画を支援している立場から常々思うことは

 従来は年間13週ずつと考えられていた春夏秋冬の4つのシーズンの中で、

 近年の気温で考えると夏と冬 特に夏がかつての常識から考えるととても長くなっているなと感じることです。

 おそらく、気温からしたら、1年の半分にあたる6ヵ月は夏シーズンと言っても言い過ぎではないのではないかと、

 そうすると、店頭の鮮度を保ち、定価販売するにしても、売り切るにしても、

 従来のマーケットの(というか業界の)常識とは違う、「長い夏」対策は必要ですよね。

 ZARAやH&Mが気温帯の違う地域へのグローバル展開にあたり、

 日本の常識から考えると夏物っぽい商品や通年素材が1年を通じてたくさんあり・・・

 重ね着スタイリングを展開してカバーしようとしている理由も合点がいきます。

 また、日本のSPAでも、成果を上げているブランドさんはアウターの冬に頼り切らず、

 夏シーズンを細分化してきめ細かく対応しているところだと思いますよ。

 もっとも、バーゲンはある意味、国民的集客イベントなので、商売柄そのタイミングを活用しない手はないでしょう。

 ただ、ちょっとくらい日にちを離して連発するのはわかりづらく、しっかりと伝えないと理解は得られづらいかとも思います。

 一方、気温(体感温度)の変化のタイミングと世の中の集客イベント時期はしっかりチャンスを活かしたいところです。

 いずれにしても・・・

 まずは、バーゲンや値引き販売やクーポン割引を前提とした価格設定から抜け出して、

 値引きなしでも、いつも顧客バリュー=適品、適時、適価を実現して提供できるようにならないと

 ますます顧客の支持も得られなし、利益を残せない時代になりますね。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

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July 20, 2018

しまむらが大きいサイズの衣料専門店の出店を検討

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 先月の日経新聞 日経MJになりますが、ファッションセンターしまむらが大きいサイズの衣料展開を増やし、2018年中に専門業態の開発を検討していることに関する記事が掲載されていました。

 同社の東大宮店で展開していた紳士3L~5L、婦人LL~5L の大きいサイズのコーナーが好調なことから、まずは既存店での展開を15店舗に広げ、その後、新業態としての出店を考えることを検討されるようです。

 この大きいサイズの需要は確実にあると思うので楽しみですね。

 紳士服系では古くから「サカゼン」がメンズ&レディスを首都圏中心に30店舗規模で取扱い、

 全国チェーンでは紳士服のはるやまグループが大きいサイズ専門の「フォーエル」を全国約100店舗を展開し、紳士服が中心のようですが、婦人服の取扱いも行っているようです。

 また、婦人カジュアルではネット通販のニッセンのスマイルランドが一時 大きいサイズの服で話題になりましたね。

 現実には、現在ネットで購入される方々が多いのかもしれません。

 アメリカでは、このマーケットは「プラスサイズマーケット」と呼ばれ、

 あるレポートによれば、

 この市場は アメリカのレディスマーケット全体の17.5%を占め(2016年)、

 マーケット全体が5年前対比8.6%成長のところ、このプラスサイズマーケットは23%成長した成長余地のあるマーケットと位置づけているようです。

 同レポートではネット検索調査から、このプラスサイズマーケットは潜在的にもっと大きなマーケットと考えられているようです。

 体格の違うアメリカと日本を比べるのはどうかと思いますが、

 日本でそれを求める消費者に十分な買い場があるかどうかと言えば、困っている人が多いことは間違いなさそうですから

 日本でしまむらなどの大手がリアル店舗のチェーン化でその需要を取り組むことは大変興味深いです。

 ただ、既存業態の中で展開するのは納得行きますが・・・

 単独業態がどこまで成り立つかどうかについては議論の余地がありそうです。

 ひとつはしまむらが得意とする、人口が限られた郊外小商圏で少数派を狙った単独店のチェーン化が成り立つかどうかということ (そこそこの人口=商圏規模が必要なのでは?)

 また、一般サイズの展開の延長線で大きいサイズや小さいサイズを扱うのであれば顧客も人目をはばかることはないと思いますが、

 単独専門店になると、その店に出入りすることにお客さんが抵抗があるのではないか?と心配します。

 かつて、別の経営問題もあったかも知れませんが、

 クイーンサイズの婦人靴専門業態が需要が十分にあって、注目されていたにも関わらず、うまく行かず

 
 一方、既存業態の中でサイズ展開の幅を広げ、大きいサイズの婦人靴の需要を取り込んだ

 オリエンタルトラフィックが拡大しているように

 ファッション消費には、市場性だけでなく、購入者への配慮も必要かも知れません。

 また、外資系チェーンのH&Mやアメリカンイーグルあたりはショッピングセンター立地で大きいサイズのカジュアルウエア需要を上手く捉えているので、

 そのあたりが競合になるかも知れませんね。

 店舗数が1400店舗を超え、オンラインにもライバルが増え、顧客の服の買い方も変わり・・・

 既存の品揃えだけでは飽和に近づいた感のあるしまむらですが、

 是非、小商圏での強みを生かしてあらたなカテゴリーで顧客の需要に応えることを期待しています。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

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July 05, 2018

しまむらがZOZOTOWNに出店。 両社のメリットとその先の狙いは?

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 6月27日の日経MJなどにファッションセンターしまむらを展開するしまむらが7月9日(月)にZOZOTOWNに出店することに関する記事が掲載されていました。

 しまむら@ZOZOTOWN新規 オープン告知サイト

 しまむらの粗利率(売上総利益率)は例年32~33%。

 これを持ち前のローコストオペレーションにより、

 23~24%の低い販売管理費率に押さえ

 9%前後の営業利益率を上げている企業です。

 一方、ZOZOの販売手数料は

 単価が高く、売上ランキング上位クラスの取引が太いブランドでも売上高の20%台前半、低単価のブランドでは35%以上のようですので・・・

 低粗利率とローコストオペレーションを武器にするしまむらのZOZO出店は難しいのではと見ていましたが・・・

 まあ、販売手数料が25%前後であれば・・・

 しまむら側もZOZO側もビジネスが成り立たないわけではないので、どこかで折り合いをつけた模様です。

 両社が組むメリットを少し考えてみました。

 まず、しまむらのメリットです。

 業界の多くのブランドのEC売上の6割~7割のシェアを占める、

 業界でもっとも売れるECモール=ZOZOTOWNに出店し、

 後発と言われるしまむらが、今オンラインで何が起こっているのかをスピード体験できる。

 地方、郊外に店舗が多いしまむらでお買い物をしたことがない、都心部の客層にしまむらの商品を手に取ってもらえる。

 しまむら未経験者からすれば安いけど、試してみれば品質がいいことに驚くでしょう。

 次にZOZOのメリットです。

 しまむらが得意とする地方、郊外立地の客層、特にティーンズとZOZO客層よりも年齢の高い主婦層にリーチ出来る。

 特に客数という意味では、日本のファッション専門店の中ではユニクロとしまむらはダントツに多いですからね。

 客単価は低いかも知れませんが、新規顧客大量獲得のメリットは大きいでしょう。

 最近ZOZOがとみに増やしている楽天などから流入した低価格帯の商品群を好む客層に新たな選択肢が生まれることになるでしょう。

 とは言え、おそらく両者の取り組みはお互い様子見というところでしょうか。

 しまむらも損益の関係から粗利率の高めのオリジナル商品から始めるので…

 当初は限定的な取り組みになりそうですね。

 しかし 日本のファッション流通業界の中で最多クラス、

 「ファッションセンターしまむら」だけで1,400

 グループ合計で2,000を越える国内店舗網と全国の店舗にほぼ毎日商品を届ける独自のトラック物流網は業界随一間違いないしまむらグループ。

 ZOZOで注文した商品がしまむらの物流網にのせて全国の店舗で受け取れるとか、返品受付できたら・・・

 東京や関西の都市部にはまだ、しまむらの店舗はあまりありませんが、

 地方や郊外立地の客層には何かしらのメリットを生み出せるのでないか?

 と思いますがいかがでしょうかね。

 「EC後発のしまむらがいよいよファッションモールに出店」というニュースよりも…

 ファッションEC国内最大のZOZOTOWNと

 ファッション流通国内最大級の店舗網と物流網を持ったしまむらが

 ECモール運営者と出店ブランドの関係だけでなく

 その先の取り組みを行う可能性については、とても興味があります。

 両社がそんな共通の利害を見出し・・・ そんな話も視野に入れて交渉を始めていたら、

 流通が変わる結構、面白いことになると思うんですがね・・・

 関連エントリー-しまむらが2018年からネット通販を開始 独自の物流網をどう活かせるか?
 

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

 ※業界の発展と流通イノベーションのために・・・ファッション流通企業の経営者の方や事業スタートアップ準備中の方の応援をしています。
 時代の節目にあたり、「経営お困りごとのヒアリングとビジョナリーコーチング」のキャンペーンを実施中です。 ブログ筆者の質問に答えて行くだけで・・・頭の中がスッキリ整理されるコーチング手法で事業のお困りごとを整理して今後の方向性を見出すためのお手伝いをさせていただきます。 詳しくは>>>こちらから
 
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 2014年11月に発売になったベストセラーのアップデート文庫版です。

 「ユニクロ対ZARA」 文庫本


 

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July 03, 2018

「ユニクロ対ZARA」の文庫本が日経ビジネス人文庫から発売

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 ブログ筆者である 齊藤孝浩(タカ サイトウ)が執筆し、2014年11月に発売された「ユニクロ対ZARA」がこの度 文庫本として発売されることになりました。

 「ユニクロ対ZARA」(日経ビジネス人文庫)
 
 本日Amazonで発売開始、明日には全国の書店の文庫本コーナーに並ぶと思います。

 おかげさまで旧版は2014年から2015年にかけてビジネス書のベストセラーとなり、

 訳本が台湾、香港、中国本土でも発売され、多くの出会いの機会を頂きました。


 文庫化にあたり、数値は両社の最新決算のものに置き換え
 
 4年間の動向を踏まえ、最終章の未来予測のところを書き換えました。

 書き換えを通じて、筆者も両社がこの4年間で着実にパワーアップしていることを思い知らされたものでした。

 ユニクロはベーシック商品の商品管理のベストプラクティス、

 ZARAはトレンドファッションの商品管理のベストプラクティス

 だと思っていますので、両社のオペレーションはシーズン性のあるアイテムを扱っていらっしゃる小売業の方々には業界問わず、参考になると思います。

 また、両社とも、明確な経営ビジョンを持ち、企業経営をする企業のグローバルレベルのお手本でもありますので、

 アマンシオ・オルテガさん、柳井正さんの経営信念からも刺激を受けて頂けると思います。

 文庫本になって、更に読みやすく、 携帯しやすくなっておりますので、

 書店で見かけたら是非お手に取って下されば幸いです。


 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

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June 18, 2018

ユニクロのAI(人工知能)を活用した需要予測の取り組み

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6月18日の日経新聞にユニクロがAI(人工知能)を活用した生産改革に乗り出すことに関する記事が掲載されていました。

 記事によれば、AIによって天候やトレンドなど大量のデータを解析して必要な商品枚数を予測する、

 いわゆる需要予測を行うようで、

 同社は、この度、今後の海外展開(出店)および、これらのデジタル投資のために社債を発行して2500億円を調達したとのことです。

 AIが、勘に頼ることが多いと言われるファッションビジネスを

 属人的な業務からある程度標準化した業務に転換し

 ベストプラスティス(上手くやっている人のオペレーション)を短時間で実行することによって

 これまで無駄だった人災的な?ロスが大幅に減ることは期待しておりますが・・・

 こと需要予測となるとどうなのかなぁ?とても関心を持っております。

 つまり、過去のビッグデータを集積して改善できることと

 一方、過去のデータは参考しながらも、変化する環境と購買心理を予測しなければならない需要予測は
また別物だとも思えますが・・・

 過去および現在にどれだけ未来に使える「生きた情報」があるのかに、

 業界最大手が取り組むことにとても興味があります。


 記事にあるように、天候や気温が予測できたらいいですよね。

 気温によって購買行動が変わることはわかっていますから。

 また、ある時期に、価格をどれだけ下げたら、どれだけ売上数量が伸びるのか?のデータも、

 ユニクロさんあたりであればすでに熟練MD(マーチャンダイザー)の経験値を元にしてその係数をお持ちでしょう。
 
 それが効率的にできればいいですね。

 毎年販売されている・・・その時期が来たら・・・ある程度条件が整ったら売れるベーシックなら

 それらの過去データから高い精度で予測可能な部分も多いのかも知れません。


 一方、ユニクロがその背中を追いかけているZARAを展開するインディテックスグループは、

 もちろんユニクロのようにベーシックの単品商品も扱いますが、

 トレンド商品のコーディネート提案に力を入れているため、

 過去に売れた商品のPOSデータよりも、

 むしろ顧客が試着をしたにも関わらず購買に至らなかった商品を分析することで

 これからシーズン中にどんな商品をつくり足すべきかを予測することで知られています。 

 そこには、興味を持ったのに、購入しなかったという・・・

 また違う角度の顧客の潜在需要の情報が含まれていますからね。

 おそらく、過去の販売実績データだけでなく、身近にあるけど体系化されていない・・・
 
 そんな未来予測のヒントも取捨選択して入れてあげないとAIはビジネスに有益な未来予測はしてくれないことでしょう。

 それから、

 商業施設の期間限定10%OFFだけでなく、クーポンを乱発するECモールが多数出現し、

 セール期に限らず、それ以外の時期にも商品を安く買う手だてを知っている、賢い消費者が増えている昨今、
値下げによる売上数増加予測もいままでとはちょいと勝手が違うのではないかとも思えます。

 もっとも、昔から、

 出来ないと決めつけず、どうすれば出来るか?にしっかり取り組んで成長してきたユニクロさんですから・・・

 何らかの解を見つけ出すことに期待しています。

 世界トップクラスのアパレルチェーンとトップクラスのITコンサル会社が組んだ

 業界の先端のAI活用の取り組みを興味をもって見守りたいと思います。


 【お知らせ】6月27日(水)ファッション専門店の在庫最適化の実践セミナー@東京青山 今週水曜日開催です。残席数席。(2018.6.26時点)

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

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 ファッション消費の顧客購買心理と在庫最適化を考えるビジネス読本

 『人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識』

   

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April 09, 2018

店頭を起点に商品・営業チームが一丸となれる最も効果的な施策

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 3月30日の繊研新聞に毎年同紙が主催する「デベロッパーが選んだテナント大賞」の各賞を受賞したブランド紹介記事が掲載されていました。
 
 毎回、受賞ブランドの好調要因やそれを支えた取り組みが紹介されており、

 また、毎年何らかの形で関与させていただいたブランドさんたちも受賞されるので

 お店の様子や活躍された方の顔を思い浮かべながら楽しく読ませていただいております。

 今回、そのトップ5であるベストセラー賞を受賞したのはビームス、ユニクロ、ユナイテッドアローズグリーンレーベルリラクシング(GLR)、サマンサモスモス(キャン)、ノースフェース(ゴールドウィン)の各ブランド

 やはり、自社の商品開発や販売力にこだわるだけでなく、店頭でのお客様最適に工夫を凝らした結果が好業績を生んでいるのだな、と納得しながら読んでおりました。

 その中からひとつ、グリーンレーベルリラクシングの事例をご紹介させていただきますね。

 同ブランドはユナイテッドアローズ社の中で最も成長を牽引するブランドの1つで・・・
 
 毎シーズン何らかの新しい施策を打ちながらECに頼らずとも既存店の増収を続けていますが、
 
 今回 紹介されていたのは、

 同ブランドが本部に店舗と同じ状態のパイロットショップをつくって行った施策についての話です。

、同ブランドでは、この施策により、

 商品企画から営業部門まで本部スタッフが実際の店頭を思い浮かべながら見え方がどうなるか、足りない商品はないかを検証しながら、シーズンMDを組み立てるようになり成果が出たとのことです。

 これと近い話は以前
 
 プロパー(正価)消化率を高める施策

 でアパレル大手のジュンさんの取り組みを紹介させていただきました。

 この際は

 店頭の型数やコーディネートの最適化が図られることによってプロパー消化率が高まるご利益があるという内容でご紹介しましたが、

 更にGLRの事例は

 シーズンMDが 店頭VMDという ビジュアルで あらかじめ可視化されることにより・・・

 本社 デザイナー、マーチャンダイザー、生産担当が よりリアルな売場を意識して仕事をするようになる ことに加え
 
 VMD担当が店頭と同じ什器をつかって表現したシーズンMDを 店舗にタイムリー、時系列で発信することによって

 店舗もシーズンMDの意図をより理解しやすくなり、あるべき店頭のイメージを掴みやすくなるというご利益を得ることができるという話です。

 具体的な店頭VMDの形で本部と店舗がシーズンMDを共有する

 この商品部 営業部が目に見えるもので商品計画を共有できる、しかも、

 それはまさしく店頭でお客様がご覧になって、入店するかどうか、購入するかどうかのきっかけになるものに他なりません。

 したがって、お客様の立場になってより具体的に議論がしやすいし、

 仮説検証、修正もかけやすいというわけです。

 筆者のクライント先でも同様の取り組みで 商品企画と販売部が共通のビジュアル(VMD)と販売計画に向かって、成果を挙げているところがいくつかあります。

 店舗まるごと1店舗分つくる必要はなく・・・

 最低限の必要な共通部分を定義して、切り出して再現するだけでも 成果は表れるものです。

 これ、簡単なようで、意外と出来ているブランドさん少ないですよね。

 日頃、店頭在庫最適化の業務改革プロジェクトの一環で店舗や本部のヒアリングを行っていると気づくのですが・・・

 本部のみなさんも、店舗のみなさんも、いい仕事をしているのにも関わらず・・・

 かみ合わないために結果が出ないというケースは少なくありません。

 そんなとき、

 誰もが反論の余地のない、

 店頭でお客様に見えるものを最適にする、

 という共通項を合意、共有できれば、

 皆が同じ目標に向かって仕事をし、掛け違ったボタンを元に戻せることもあるはず。

 そんな取り組みを応援すべく、日々仕事をさせていただいている今日この頃です。

 関連エントリー-ユナイテッドアローズ グリーンレーベルリラクシング(GLR)の働く女性のための新業態で考える ファッションストアの新部門開発のセオリー
 
 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩
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