April 21, 2017

ロコンドのRAOS(リアル・アズ・オンラインストア)計画のチャレンジ~業界のオムニチャネル化の課題

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 ネット通販(EC)での靴の購入のハードルを下げるために「自由に試着できる通販サイト」をコンセプトにしたECモール「ロコンド」で2010年に創業し、その後、

 同通販モールの運営を通じて構築したITと物流のしくみを活用して、ファッション企業のECがらみのバックオフィス業務も支援するロコンド社が、2017年3月に創業以来続いた赤字から黒字化のメドを立てて東証マザーズに上場しました。

 上場後、メディア露出が増えたため、同社の記事を読む機会が多くなりましたが、
 (3月20日付WWDJAPAN、4月13日付繊研新聞、4月21日付日経MJなど)

 同社のビジネスモデルの中でも私が注目しているのは ECモール「ロコンド」の拡大よりも、

 むしろその背景で同社がオムニチャネル化をめざす業界の急所(ウィークポイント)に気づき、力を注いでいる「プラットフォーム事業」の方です。

 同社は「ロコンド」を立ち上げた後に、自社ECをアウトソーシングするブランドや企業のEC運営業務を請け負い、更にEC向け物流をブランドの直営店向け在庫補充へと請負領域を拡大(ロコチョク)して来ました。

 その後、

 地方百貨店などで限られた店頭在庫でもECの豊富な倉庫在庫を活用して販売につなげることができる「ロコチョクD」というサービスに取り組んだり、
 
 ECや直営店向けの物流倉庫の運営を受託したり、

 今後はECのオンラインシステムを実店舗にも活用するサービスに力を入れようとするなど、

 オムニチャネル化を目指す業界において、

 オンライン側からオフラインの実店舗のオペレーションの課題を効率化しようという、

 一見ニッチ(隙間的)ながら、業界の極めて大きな課題を解決するサービスに取り組んでいるように見受けられます。

 おそらく、同社は数々のクライアント先との取り組みの過程で直営店を取り巻く安定稼働を重視した保守的なPOSや基幹システムの環境と、

 一方で、エンドユーザーの購買行動に対応すべくリアルタイム更新が前提で、更なる進化を続けるEC向けウェブシステムの環境の違いに触れ、壁を感じたのでしょう。

 私も日ごろ成長ファッション企業さんの直営店の店頭在庫最適化のための業務を生業にしているため、当然システムや物流などのインフラ整備にも対応していますが、

 最近ECの販売拡大にともなって、実店舗とEC双方の販売機会ロスをなくすための在庫の一元管理化を検討する上で、最もネックになることのひとつが、
 
 日次更新で動いている本部システムとリアルタイム更新で動いているECをどう同期化させるかの問題です。

 従来の本部基幹業務システムに関しては売上はともかく、在庫までをリアルタイムにするのは・・・

 理論的には可能なのですが、システムの安全稼働を考えると負荷も投資もかなり大きくなる。

 一方、ECのウェブシステムは売れたらその都度在庫を引き落とすリアルタイム更新が常識。

 これある意味、

 従来からの企業の業務上の都合 と スマホ経由で取った情報に基づいて行動する進化しつづける消費者が求めていることの壁

 とも言ってもいいかも知れません。

 業務を時代の要請にあわせるならば、いっそのこと、リアルタイム更新が常識のEC(オンライン)の考え方を中心にシステム全体をリニューアルしてしまった方がいいのではないかと思うことがしばしばあります。

 タイトルにあるロコンド社が構想する「RAOS(リアルアズオンラインストア)計画」とはその名の通りECの発想で実店舗も運営しようという発想だと解釈されます。
 
 私は業界の多くの人たちがそうであるように実店舗サイドからECをどう取り込もうかと見ているもののひとりですが、
 
 同社のようにECから事業をスタートした方々にとっては、逆側から見えていて、「そこがヘン(非効率)だよ・・・」と感じていることが少なからずあるはずです。

 そして、冷静にお客様目線で考えると、その逆側からの発想の方が、今、そしてこれからの時代にとっては正解=新常識 だと思えてなりません。

 これから事業を始める方々にとっては、そんな「新常識」を前提にしたしくみから始めた方がよいでしょう。

 一方で、既存のシステムのしがらみがある多くの企業は、どういち早く消費者の購買行動に合わせた「新常識」に乗り換えるかが今後の事業成長の鍵(カギ)になることでしょう。

 そんな問題提起をしているロコンドのチャレンジにとても共感しながら関心を持ちました。

 大きな取り組みはこれからだと思いますが、今後の動向に注目したいと思います。

 関連エントリー-流通段階と仕事の発想、サイクルの違い

 ※これ古いエントリーですが、業務サイクルと仕事の発想に関するお話です。直営店運営は週次、日次ですが、ECはリアルタイム更新が前提。どんどんスピードアップする市場にどうあわせて行くかが課題になりますね。

 【ファッションビジネスを考えるおススメ本】

 有名ファッション専門店の事例を用いて、顧客心理と在庫コントロールの大切さをわかりやすく解説したビジネス読本です。

 『人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識』

   

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April 14, 2017

GU(ジーユー)が国内店舗半数にセルフレジを導入へ~ストレスフリーショッピングの未来は?

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 4月9日の日経MJにファーストリテイリングのGU(ジーユー)が今年の8月までに同ブランドの国内店舗の半数にあたる176店舗にICタグを利用したセルフレジを導入することに関する記事が掲載されていました。

 このセルフレジは、商品を購入するお客さん自身がICタグ付きの商品をセルフレジ機で読み取りを行い、精算、袋詰めまでを行うもので、

 複数台のレジに対して顧客への説明やアシストをするのに必要なだけの立ち合いスタッフがいればよく、

 これまでのレジ業務を省力化、効率化し、限られたスタッフをより顧客の商品探しのための接客や在庫確認に当たらせることが目的になります。

 これまでGUの実験店舗では、精算時間が有人レジと比べて1/3で済み、混雑時のレジ通過客数も1割アップしたとのことです。

 混雑時(例えばピークタイム2時間)にレジ通過客数が1割アップできたとなれば、1日の売上の3%くらいの売上押上げ効果があるのではないかと思われますから・・・大きな効果と言えましょう。

 記事を読んで、新宿ビックロにあるGUの店舗を覗きに行きましたが、

 20台のレジのうち、なんと16台がセルフレジ、4台が有人レジの構成にびっくり。

 ずいぶん思いきりましたね。

 スーパーにあるセルフレジのような機械の中段に電子レンジのようなボックスがあり、

 その中に商品を入れれば、ICタグのおかげで、ピピピッと素早く商品を読み込み、クレジットカードや現金の精算もそこそこ早くて、あっという間でした。

 面倒と言えば適切なショップバッグサイズを自分で選んで、自分で袋詰めするくらい。

 ちょっと気を回してしまったのは・・・タグ落ち(値札が取れているもの)があったらどうするのかな?くらいでしょうか?

 また、このICタグはセキュリティタグの役割も果たしている模様です。

 ユニクロやGUやしまむらのような客数の多いセルフ販売型量販チェーンのように

 人手不足が深刻化し(出店計画にも影響が出ている昨今)、平日の夕方や土日午後のレジに行列ができるセルフ販売型 量販チェーンには大変有効だと思いました。

 ただ、一方で、通常のレジと比べて設備投資は大きいでしょうね。

 RFID(IC)タグの全品導入(ランニングコスト)とセルフレジおよび周辺機器への投資です。

 この設備投資に関しては、目先のテクノロジーだけでなく、未来のテクノロジーの進化も考えなければなりません。

 例えば、私はお客様のスマホ自身がレジに置き換わる日も遠くはないと思っています。

 いまや、アプリをダウンロードすれば・・・

 バーコードリーダーで商品はスキャン出来、今いる店舗や近隣店舗の在庫状況も確認できますし、ECサイトから購入することもできるわけですから、(実際ユニクロもGUもすでに出来ています)、

 この機能の延長線上で、スマホが将来的には、店舗のレジ替わりになることだって十分あり得ますよね。

 決済やレシートに関しても、

 ZARAが環境に配慮したサステナブルプロジェクトの一環で、スペインから始め、イギリスやアメリカに広げているInWallet という自社開発の仕組みが参考になります。

 これはアプリに登録したクレジットカード連携のQRコードでレジでは瞬時に決済が完了し、

 レシートはペーパレス(電子レシート)で、アプリに蓄積される。

 その電子レシートがあれば、将来、返品対応も可能という具合です。

 そんな、すでに世界で実現しはじめているテクノロジーをくみ合わせれば、お客様のスマホがPOSレジに置き換わることは時間の問題でしょう。

 もっとも、客数が圧倒的に多いところは、スピード、客捌き重視でセルフレジの方が効率的かも知れませんが、そうでないところは、スマホアプリのPOS化への取り組みは検討の価値は十分ありそうです。

 流通業の人手不足の深刻化、一方で、ストレスフリーなショッピングに対応するためのテクノロジーの進化からも目が離せませんね。

 関連エントリー-ジーユー・ユニクロはレジ待ち時間の短縮に、ZARAは欲しい商品を店頭で顧客の手に届けるためにICタグを活用する

 【おススメ】

 世界一のZARAのインディテックスの背中を追う、ユニクロのファーストリテイリング。それぞれの強み、将来性を多角的に考察しました。

 2014年冬に出版されたものですが、現在、両社が未来に向けて進めている施策もこちらの書籍の内容の延長線上で説明ができます。
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

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March 13, 2017

社会インフラとなった通販と宅配便を取り巻くラストワンマイル問題~ファッション流通企業にできること

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 日経新聞の紙上では、この2週間一日も欠かさず、ECの拡大と宅配便 最大手ヤマト運輸を中心とした宅配便を取り巻く厳しい状況に関する記事が掲載されていましたね。

 インターネット通販(EC)の急激な拡大、宅配業界の長時間労働、慢性的なドライバーおよび配達スタッフ不足、宅配便と受取人のすれ違い、通販の運賃をめぐる問題・・・日経新聞では「宅配クライシス」との見出しをつけています。

 ECと宅配便の問題は、流通業界に従事していれば、ビジネス上も、もちろん個人的にも他人事ではない話なので、関連記事には毎日、目を通しています。

 特に、

 配達時の不在率2割による再配達のコストとムダと、
 Amazonなど大手ECモールの安価な配送料金体系

 を中心に 毎日 同じような内容を違う切り口で記事にしている感も否めませんが、

 われわれの社会インフラ同然となった宅配便がパンク寸前であり、

 現状のままではサステナブル(持続可能な成長)な状況ではないこと

 を世間一般に伝えるには、これくらい繰り返し記事にする必要もあったのかも知れません。

 報道のおかげで誰もが、うすうす感じていたことを見直すきっかけになったのではないでしょうか?

 昨夜も 朝刊の広告を見て朝Amazonで注文したあるビジネス誌を帰宅時に届けてもらったことにあらためて驚き、忙しいのにいつも気持ちのよい挨拶と笑顔で届けてくれるドライバーの方々にはいつも頭が下がる思いです。

 そんな、「サービスが先、利益は後」 のヤマト運輸の精神で築き上げられた物流のジャパンクオリティをリスペクトしながら・・・

 短期的な総量規制の議論ではなく、これからも間違いなく増え続けるEC活用を、

 利用者側も含め、社会全体でサステナブル(持続可能な成長)になるように共存して行きたいところです。

 報道は特に、

 ECモールとそれを宅配業者から受け取る消費者に焦点があてられていますが・・・

 すぐに要らないものは 当日受け取れるかどうかわからないのに無理に当日配送にしないとか

 本当に急いでいる人だけがそのサービスを享受して追加料金を払うとか

 「えっ、もう届いたの?」というサプライズなスピードも ちょっと「過剰サービス」とも言えるものは料金の見直しも必要でしょうし、

 街に宅配ボックスを増やしたりすることも必要かも知れませんが、同時に受け取り側の放置に関するモラルも問われるでしょう。

 また、コンビニや郵便局や宅配便の配送所などでの受け取りだけでなく、

 日本よりもECの購買行動が進んでいる中国では一般的だという、職場受け取り、なんていうのも検討してもよいかも知れません。

 (商業ビルでは「物流部」とやらが受け取って預かっているらしい)

 そして、報道では、ECモールと消費者側の議論ばかりですが、

 直営店をもつチェーン店のEC注文商品の場合は、
 
 既存の物流ルート(倉庫→店舗)に乗せて店舗で受け取って頂く「クリックアンドコレクト」の推進にも取り組みたいところです。

 宅配便のサービスのスピードやクオリティが日本ほど充実していないヨーロッパや車社会のアメリカでは、ECサイトで注文したものを自ら店舗にピックアップしに行く 

 店舗受け取り=クリックアンドコレクト が かなり普及しています。

 例えば、イギリスのアパレルチェーンNEXTではEC注文商品のうち店舗で受け取られるクリックアンドコレクト比率が55%、欧州のZARAでは66%と広報されています。 

 つまり、過半数の注文者が自分のペースで、店舗で受け取っている現実があります。

 お忙しいお客様の情報収集や品定めはEC(WEB)で、

 商品確認と受け取りは店舗でして頂く

 そんな機能分担の推進こそが・・・

 これからファッション流通業界ができる 「宅配クライシス」を回避しながら、サステナブル(持続可能な成長)を実現する取り組みのひとつだと信じています。

 現状は、

 ブランド社内の直営店とEC事業の壁があったり、商業施設でも、家賃が売上歩合になっていることから、

 いろいろなしがらみがあってEC注文商品の店舗受け取りの実現のハードルがあるようですが・・・

 忙しくて、ECで注文する機会が多くなり、店舗に足を運ばなくなったお客様に・・・

 あらためて、ご来店の機会をつくり、お客様のペースで商品を受け取っていただく。 

 そして、場合によってはついで買いのショッピングも楽しんでいただける

 WIN WIN 関係の取り組みになるはずです。
 
 「サービスが先、利益は後」 

 ジャパンクオリティの宅配物流網を築き上げたヤマト運輸の企業精神に学んで

 需要の先読みをしてサービスに力を入れ、修正をしながら磨きをかける企業さんこそが・・・すでに始まったオムニチャネル時代のリーダーになるはずです。

 関連エントリー
 15年度のファッション商品のEC売上比率は7.8%に。10%目前に次なる課題は?
 成熟市場イギリスで高収益を上げるNEXT(ネクスト)のオムニチャネルリテイリング戦略

 【おススメ本】

 ファッション専門店の事例を用いて、顧客心理と在庫コントロールの大切さをわかりやすく解説したビジネス読本です。 オムニチャネル時代になっても、ファッションビジネスのキモは在庫コントロールにあることは変わりありません。

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February 10, 2017

「オンワードHDのオーガニック化粧品ベンチャー買収」のニュースで考えるアパレルビジネスノウハウの異業種活用

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 先週2月2日の日経新聞にアパレル大手のオンワードホールディングス(HD)が、米カリフォルニア拠点で日本でオーガニック化粧品(ヘアケア、スキンケア)を販売する米ベンチャー企業を買収し、化粧品分野に参入することに関する記事が掲載されていました。

 ネット記事はこちら
オンワード、VB買収し化粧品参入 自然派商品で顧客開拓


 同社が買収した事業の通販サイトKOKOBUYも主力商品のproductも、ネットで検索したレベルでは、品数も少なく、決して大した規模ではないようですが・・・

 アパレル企業に近年取り扱いが広がる、いわゆる「ライフスタイル提案」ビジネスと言われるカテゴリーの中で、(なぜがアパレルがやりたがる)カフェや家具やインテリア雑貨なんかよりも・・・

 ずっと「ファッション」に親和性があって、地に足がついていると感じていた ヘアケア、スキンケアを中心とした自然派化粧品分野に

 オンワードHDが資本を注入して足を踏み入れることについて、とても興味を持ちました。

 今、商業施設を見渡せば、駅ビルのルミネなどのもっともトラフィックが多く、アクセスの良い場所に売場が広がっているのがオーガニック化粧品ブランドであることは誰もがお気づきのことでしょう。

 私自身も、ジョンマスター、キールズ、マークス&ウェブなどの製品には毎日お世話になっているヘビーユーザーのひとりであります(笑)

 欧米先進市場を見てもわかるように、成熟ファッションマーケットにおける生活者の関心事は、女性に限らず、時代に敏感な男性も含め、

 服→ヘアスタイル→スキンケア

 (アンチエイジングも含みますからジェンダレス&エイジレスの幅広い客層、そして自然派に訴えれば教養層=客単価高につながります)

 と必然的に進むものだと思います。

 業界の好調企業「マッシュスタイルラボ」が スナイデル(トレンドアパレル)、ジェラートピケ(ホームウエア)の成功の後に、

 仕入型ではありますが、コスメキッチン(ヘアケア、スキンケア)に取り組んだ時に、この会社は(顧客目線、マーケットインで)「さすが!わかってる」と唸ったものでした。

 ヘアケア、スキンケアのビジネスは、端(はた)から見れば、原価率が低く、粗利が稼げそう、そして消耗品なので、アパレルよりも購買頻度も高そう・・・それゆえにおいしそうなビジネスに見えます。

 しかしながら、肌に触れるものなので面倒な薬事法が立ちはだかりますから・・・なかなか取り組みづらそうな参入障壁が高いビジネスに感じられます。

 それゆえに、オンワードHDのように潤沢な資本力活かして、ノウハウごと買ってしまうというのが正解なのでしょうね。

 オンワードHDは これまで買収したペットグッズのクリエイティブヨーコも、ダンス用品のチャコットも、ライフスタイル自転車販売のSAKULA(サクラ)も・・・とても目の付け所がよく、

 それぞれの業界の中で、一人勝ちであったり、上手にライフスタイル提案をしている素敵な会社を買収していながら、純投資ビジネスとしては成功しているかも知れませんが・・・

 アパレルのノウハウを熟知した企業が買収した意味や相乗効果を十分に活かし切っているのかどうかは未知数です。

 買収したビジネスから新しいコンテンツ(カテゴリー)をこれまでの既存の顧客さんに提供することも大事ですが・・・

 むしろ、買収によって新たにリーチした客層にいかにアパレルビジネスで培ったノウハウで買収事業に磨きを掛けながら、新しい価値を提供できるか?

 つまり、既存顧客の客単価を上げるだけでなく、新規顧客とリピーターを増やすことができたら買収の本当の意味での相乗効果があるというものでしょう。

 その点、以前もブログで紹介しましたが、

 アメリカのSPA(アパレル製造小売業)の元祖「ザ・リミテッド」の全店閉店と創業者レスリー・ウェクスナー氏から学ぶこと

 アメリカのLブランズはアパレル企業が時代の変化にあわせて、周辺ライフスタイル事業を買収したり、新規事業を立ち上げて、「アパレル企業ならでは」の磨きをかけるノウハウに長けている世界レベルのお手本と言えます。

 同社はアパレル小売業から始まり、サプライチェーンマネジメントを強みとしたSPA(アパレル製造小売業)手法で進化し、GAPより先に、20世紀に年商規模世界一のアパレル専門店に登りつめます。

 その後、21世紀になると、アパレル市場が成熟したと見るや、それまでに買収していたヴィクトリアズシークレット(インナーウエア、ホームウエア)や自ら立ち上げたバス&ボディーワークス(ヘアケア、スキンケア)にアパレルSPAの週次管理や高速サプライチェーンマネジメントのノウハウを注入し、

 従来のインナー業界や化粧品業界の業界常識を超える販売効率や商品回転率や収益率を実現します。

 2007年に出身母体であるアパレル事業をファンドに売却しても、その後、アメリカで

 アパレルだけに頼らない21世紀型のファッションストア企業、世界的にも最も収益力の高いファッションリテイル企業の一社として成功をし続けているわけです。

 アメリカにアパレル出身で、生活者視点で、時代に合わせて事業転換を図って来た世界のお手本となるファッションチェーンモデルがある。 それがLブランズの今の姿だと思います。

 オンワードHD社にとって、今回の買収が売上利益を増やすだけの投資で終わるのか、Lブランズのように、次代に合わせて脱皮して一皮むけるきっかけになるのか?
 
 興味を持って見守りたいと思います。

 【おススメ本】

 ベーシックとトレンドファッション・・・アパレルSPA(製造小売業)の勝ち組のビジネスモデルが1冊で早わかり
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

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December 31, 2016

ファストファッションの次に来る流通革新

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 年末に発売されたファッション販売2月号の特集「ファッション業界2017年の焦点」の中で「ファストファッション」をテーマに寄稿させていただきました。

 月刊「ファッション販売」17年02月特大号 

 国内外の大手SPAやチェーンストアの価格動向と市場に対するインパクトについて述べた記事の本文とは別に「TOPIC」というコラムで「ファストファッションの次に来る流通革新」について触れさせていただきました。

 2008年にH&Mが日本に上陸した時から始まった日本のファストファッションブーム。

 その10年前の1998年にはユニクロのフリースブームから始まるSPA(アパレル製造小売業)による良質廉価の流通革新がありました。 

 このようにファッション流通市場では10年サイクルで新しい流通革新が起こり、生活者のファッション消費を変えて来たのです。

 そのファストファッションブームからまもなく10年が経ちます。

 日本より早くファストファッションの洗礼を受けた欧米で何が起こっているのか?

 日本のファッション流通市場の未来のインスピレーションを得るべく、私は毎年欧米のファッション都市をリサーチして日本のファストファッションブームの次に来る流通革新の芽を探して来ましたが・・・ここに来て確信を得ています。

 ひとつはイギリスでプライマークが、アメリカでTJMaxxのようなオフプライスストアが、そして、日本ではしまむらやGUが巻き起こしているディスカウンターによる都心部での「更なる低価格化」です。

 もうひとつは、すでにお馴染みのキーワードになった「オムニチャネルリテイリング」です。

 これまでの流通革新である

 「豊富な品揃え」⇒「低価格化」⇒「品質向上」⇒「トレンド(デザイン)の低価格化」

 と言った商品やマーチャンダイジングに関する革新よりも・・・

 むしろ顧客にどう商品を手渡すかという商品の提供方法に関する革新に他なりません。

 前者の更なる低価格化は、そもそもレッドオーシャンに飛び込むようなものなので、大資本には敵わないでしょう。

 それゆえに、ファッション流通業界各社は後者の「オムニチャネルリテイリング」にフォーカスすべきです。

 2011年にアメリカでオムニチャネルリテイリングというキーワードが話題になって、

 2013年の正月のこのブログでその年の流通業界のキーワードとして日本でもおこりつつあるこのムーブメントのご紹介をさせていただきました。

 「オムニチャネルリテイリング」は今年の流通業界注目の重要キーワード

 その後、スマホやアプリの進化とともに(WEAR、メルカリ含め)、消費者の購買行動の変化が起こり、

 直営既存店よりも、いかにEC売上を伸ばすかが業界関心事となり、多くの企業が主にZOZOやAMAZONを中心としたECモールの力を借りてEC売上の拡大に力を入れて来ました。

 以前のエントリー

 15年度のファッション商品のEC売上比率は7.8%に。10%目前に次なる課題は?

 でも触れましたが、

 昨今のECを取り巻く関心事の中心はEC売上拡大から「ラストワンマイル」、

 つまりお客様にECで買っていただいたら、宅配便で送りっぱなしで終わりではなく・・・

 お客様の手に確実にお届けするまでしっかり責任を持つこと、そして

 その手渡す接点をチャンスとしてしっかりと活かすための攻防に入りつつあります。

 これまでのように倉庫でダンボールをヤマト運輸や佐川急便に任せればそれでよいのでしょうか?

 コンビニで受け取ってもらえばそれでよいのでしょうか?

 ヤマト運輸が2020年までに宅配受け取り用のロッカーを全国に5000箇所作ると言っていますが、日本中にロッカーが完備すればそれでよいのでしょうか?・・・

 直営店を持つリテイラーそして商売人としては、何か他人任せのような気がしませんか?

 ファストファッションブームから10年が目前となった、これからの10年はオムニチャネルリテイリングの精度を高めることが流通革新のテーマになることは間違いないでしょう。

 直営店からECサイトへの送客がテーマだった過去から現在、

 これからの未来はECで購入したお客様をできるだけ直営店に立ち寄ってもらえるよう努めて行きたいです。

 これって、目に見えないところで起こっている競争なので、うかうかしていると気が付いたら乗り遅れていたということになりかねません。

 この取り組みに乗り遅れると・・・ファストファッションブームの時よりも痛手になることは間違いなさそうです。

 今年もブログをお読みいただきありがとうございました。

 業務多忙につきブログの更新の頻度が落ちた一年でしたが、

 来年も生活者を取り巻くファッション消費の変化とそれに応えるファッション流通企業の愚直な改善努力の好事例をできる限り読者のみなさんと共有して行きたいと思います。

 それでは皆さんよいお年を!

 【おススメ本】

 オムニチャネルリテイリングも一枚上手のZARA 書籍を通じてファッションビジネスに対する信念を学んでいただければと思います。 
 
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October 30, 2016

アダストリアのICタグの物流実証実験とRFID活用の課題

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 10月27日の繊研新聞にローリーズファーム、グローバルワーク、ニコアンドなどを展開するアダストリア(旧ポイント社)のICタグを活用した物流の実証実験に関する記事が掲載されていました。

 今回、同社のブリスポイント事業で行われる実験は中国の縫製工場から出荷される商品にICタグを付け、検品場を通過したところから運送、船積み、通関、国内物流倉庫を経て店頭に到着するまでのステイタスを可視化することが目的のようで、

 いずれは関連して、工場の納品伝票作成や通関手続きの簡素化などにもつなげる考えがあるようです。

 業界では、セレクトショップなどを中心にICタグの実験・導入が進んでいますが、今でもタグのコストと読み取りの精度の課題があり、本格的な導入を検討する企業は限られている模様です。

 コストに関しては、値札にICチップを埋め込むことを想定しているために、使い切りの値札に現在10~20円すると言われているICチップのコストがかけられるかという問題があります。

 国内で流通するアパレル商品の平均売価は2000円台前半と言われていますから、販売価格からすると1%程度、仕入コストからすると2.5%のコストを負担できるかという課題です。

 比較的高額(平均の3~4倍の単価)な商品を扱うセレクトショップであればその比率は下がりますので、導入のハードルは低いと言えましょう。

 また、読み取り精度については、近くに読み取りを妨げる金属があったりする場合やICタグが物理的な刺激を受けると破損する可能性があることから・・・

 現在は多少改善されているかも知れませんが、1.7%くらいの確率で読み取り漏れの可能性があると聴きます。

 今回のアダストリアの実験のように物流関連であれば、箱詰めされた(保護された)状態ですから問題は少ないかも知れませんが・・・

 店頭に出て商品どうしや什器などにぶつかったり、バックヤードの管理状況が悪かったり、お客様が試着をする際に物理的な刺激を受ける頻度が高くなると・・・

 ICチップが破損する可能性があるというものです。

 また、通常のバーコードの値札だって、量を扱うセルフ販売店での店頭では頻繁にタグ落ち問題がありますので、そもそもタグが落ちてしまったら読み取れません。

 従って、店頭での入出荷や棚卸業務への活用に関しても、スキャナーを持って魔法をかけるようなポーズで済む話ではなく、

 箱の中に何点入っているか、什器の中に何点陳列されているかを数えた上で読み漏れがないかどうかを確認する、点数棚卸を併用する必要は出て来ます。

 これらの日本の事例に対して、外資の導入事例をご紹介しましょう。

 拙著「ユニクロ対ZARA」を執筆する際にスペインの本社で話を伺いましたが、インディテックスグループでもICタグ(RFID)を活用した物流、商品管理、店舗作業軽減の取り組みが進んでいます。

 同社では、値札ではなく、もともとスペインの物流倉庫出荷時に全商品につけて全世界に送り出していたセキュリティタグ(防犯タグ)の中にRFIDチップを埋め込むことでまずはチップのもろさを解消しています。

 また、コスト面でも、そもそもICチップのよいところは書き換え可能なところですから、値札に埋め込むような一回使い切りの活用ではなく、セキュリティタグを回収することで再利用が可能になります。

 つまり、もとのコストがどうであれ、何回も使うことができれば、1回あたりのコストは再利用すればするほど安くできますよね。

 同社の物流のコンセプトの中に「ラウンドトリップ」や「リサイクル」という考え方があります。

 つまり、「往路」のみで行ったっきり、使い切りにするのではなく、本来空気を運んでいるかもしれない「復路」を使って回収することで物流スペースをフル活用したり、廃棄されることを前提にしないで再利用したりすることで

 トータルコストを削減しようという努力をしている話です。

 この考え方に基づけば、ICチップのコストをいかに安くするか?ではなく、多少コストは高くても、何度も再利用できるものにするという発想に変わって来ますよね。
 
 明らかに一枚上手です。

 店舗作業についても、

 レジではお会計時にセキュリティタグを外すと同時にお買い上げ商品の情報がPOSレジに読み込まれますのでバーコードスキャンの必要はありません。

 また、同社では顧客が試着商品のうち買わなかった商品を店舗スタッフがチェックする作業がありますが、こちらもRFIDの読み取りを行えばすぐに終わるでしょう。

 そして、店頭のサイズ欠品や商品の店内ロケーション管理にもRFIDは活用されていることでしょう。

 一方、ZARAのオンラインショップを利用するとわかりますが、
 
 注文商品が出荷された時や店舗受け取り指定にした際に商品が店舗に到着した時、いずれもメールが来ますが、こちらもこのRFIDと連動して自動化されていると思われます。 

 というように当然のことながら、物流にも活用されていますね。

 ひとつの技術を取り入れる時も目先のコストではなく、店頭を起点にあらゆる業務の効率化を考えるインディテックスグループの発想からは多くのことを学ぶことができます。

 【おススメ本】

 すべてはお客様の期待を店頭で叶えるためにある。それが本書を書き終えた時に感じた、ユニクロとZARAからの最大の学びでした。
 
 出版から2年経った今でも、おかげさまでアマゾン小売ジャンルランキング1位になることもしばしばあり、感謝しております。
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

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October 27, 2016

成熟市場イギリスで高収益を上げるNEXT(ネクスト)のオムニチャネルリテイリング戦略

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 毎年このブログで最もアクセスを頂いているエントリーのひとつに世界アパレル専門店売上ランキングがありますが、2015年度のランキングで最も注目すべき企業は8位にランクするイギリスのNEXT(ネクスト)でしょう。

 世界アパレル専門店売上ランキング2015 トップ10

 英NEXT(ネクスト)は1864年創業のベーシックカジュアルの老舗アパレルチェーンで、

 米GAPと並び、ユニクロのSPA(製造小売業)お手本のひとつになったことでも知られています。

 売上規模ではプライマークに抜かれ、TOP10の中では成長率も左程高くない成熟ブランド、日本でもゼビオがフランチャイズ展開をしていますが、コンサバでちょいとイケていないブランド(失礼!)に見られがちなため、これまで業界関係者もあまり注目して来なかったのが正直なところです。

 しかし、NEXT(ネクスト)は2016年1月期決算で年商7152億円、20.5%の営業利益率をたたき出す世界の中でもトップクラスの高収益率の企業です。

 以下は事業ごとの売上構成比と営業利益に関する数値です。

事業        売上構成比 前年比 営業利益シェア 営業利益率
英国直営店事業  57.2%   +1.1%  47.2%      16.9%
通販事業      40.0%   +7.7%   47.6%      24.4%
他海外FCなど   2.8%     -15.5%   5.2%        37.9%
合計         100%    +3.0%   100%      20.5%

 通販事業の売上構成比40.0%は小売チェーンの中でも極めて高いですが、営業利益構成比47.6%には驚かされますね。 

 同社の通販事業(NEXT DIRECTORY)は英国を中心に世界70か国に展開し、過去20週以内に1回以上オーダーしているアクティブユーザーが457万人いるNEXTが手掛けるカタログおよびECビジネスの総称です。

 同事業は

            事業内シェア 営業利益率
1)英国通販事業   77.4%    27.5%
2)LABEL事業    10.8%    12.2%
3)海外通販事業   11.8%    15.7%

の3つから構成されます。

 ネクストの通販事業の構成比の高さと収益性の理由をまとめると・・・

 まずは、1988年にカタログ通販を始め、1999年にはインターネット通販を開始するなど、業界の中でも早くから取り組んだ先行者利得があるでしょう。

 次に、ZOZO TOWNの「ツケつけ払い」ではありませんが、通販購入者は代金を分割払いができるクレジット決済(掛け売り)口座を設けていることも挙げられます。これにより、顧客の購買のハードルは下がりますね。

 また、自ら築いた顧客網、通販および物流インフラを活用して・・・

 本来競合するはずのナショナルブランドやインターナショナルブランドをセレクトし、ネクストの通販アカウントを持っている顧客に販売代行するLABEL(レーベル)というファッション商品のECモールのような機能を果たす事業があります。

 これも既存顧客のまとめ買いや囲い込みに一役買っているようです。

 さらに同社の通販事業の資料に目を通していて、着目すべきことは、

 EC購入客の店舗での受け取り比率55%という高さでしょう。これは5年前の13%から飛躍的に上がった数字のようで、その理由はいくつかあります。

 イギリスでは日本のヤマト運輸ほどきめ細かい対応を取る業者が出てきていないため、ECで注文した商品を不在により自宅で受け取りできない確率が高いことが挙げられます。

 これに対して、NEXTは国内540の店舗網(アクセスポイント)と独自の物流網をフル活用し、注文した翌日の昼には送料無料で顧客の指定した店舗で商品を受け取れるというサービスを実施した結果です。
 
 同社の資料を見ていて、ECモールを活用して通販売上を上げることに躍起になっている日本企業にとって、意外と「店舗での商品受け取り」というのは盲点だったのではないか?と思いました。

 店舗での商品受け取りは顧客にとって、

 運賃を払う必要がなく、自分の都合にあわせて受け取ることができ、あらかじめ決済を済ませていれば、お会計をする手間もいりません。

 もし、商品を確認したり、試着をしたければ、店舗のフィッティングルームを使えますし、場合によってはその場で交換返品もできるでしょうし、また、店舗で気に入った商品が見つかれば買い足しも可能です。

 一方、小売り側も

 既存の物流網に載せることができれば追加の運賃コストはかからないし、顧客が来店してくれれば、ついで買いも期待できます。

 接客販売するお店であれば、そんな絶好のご提案のチャンスはないでしょう。

 ある商品を受け取りに来られるお客様がいらっしゃるとなれば、それに合うこんな商品もご提案してみよう、あんな商品はどうだろうか?とお待ちしている間も店舗スタッフさんのモチベーションが高まるのではないでしょうか?

 あと余談ですが、通販で使われるダンボールの廃棄問題や無駄にトラック便や運転手さんを走らせたりする環境問題、労働問題も少なくなるでしょうから環境的、社会的にもよいのではないでしょうか?
 
 もちろん、商品をどのように受け取りたいかは、お客様のお望み次第ですが・・・

 以上のように店舗受け取りには顧客、店舗双方にたくさんのメリットがありますね。

 そこに徹底的に投資をして来たNEXTの事例は・・・直営店とECのインフラを顧客のためにフル活用した、業界の中でも極めて正統派のオムニチャネルリテイリングのお手本のひとつだと思います。

 昨今、ゾゾタウンやアマゾンなどECモールを経由しての通販売上の向上に努力してきたアパレルブランドは少なくありません。

 その結果、各社の売上に占めるEC売上比率は高まり、業界平均も5%を超え10%へと向かっています。

 しかし、以前ご紹介したエントリーのように

 ECモールに任せきりにして、店舗業務との調和を取らないことによる課題も徐々に顕在化し始めているようです。

 15年度のファッション商品のEC売上比率は7.8%に。10%目前に次なる課題は?

 やはり、直営店を持つファッション専門店であれば、倉庫で宅配業者さんにダンボールを渡して、あとはよろしく!ではなく・・・

 商品を自らの手でお客様に届けるところまでしっかりとフォローしたいですよね。

 2008年に始まった流通革新である「ファストファッション」からまもなく10年、

 次の10年のテーマとなる流通革新がはっきり見えてきました。

 それは「オムニチャネルリテイリング」に他なりません。

 これまでのECモール依存から今後は自社ECの強化へ、そして、

 商品の店舗での受け取りを促進し、直営店とECインフラが一丸となった本格的なオムニチャネルリテイリングに取り組む時です。

  ECモール~宅配便に任せていたお客様との接点を店舗をキーステーションにして取り戻そう!

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October 20, 2016

ファーストリテイリング2016年8月期決算と今後の課題

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 10月13日に発表されたユニクロを展開するファーストリテイリング(ファストリ)の16年8月期決算発表の報道やリリースIR資料に目を通しました。

 売上高は1兆7864億円と前年比6%の増収、本業の儲けである営業利益は1272億円と同22%減の増収減益、営業利益率は7.1%(前年9.8%)に終わりました。

 同社はここ何年間、売上高に関しては年率20%超の高成長を続けて来ましたが・・・

 昨年度は一桁増(6%)に減速、また、今期2017年8月期も3.6%増の1兆8500億円の予測とのことなので、同社はひとつの踊り場を迎えたようです。

 これは大黒柱である国内ユニクロ事業の伸び悩みと成長エンジンであるはずの海外ユニクロ事業の減速が要因です。

 また、7.1%という営業利益率を見ると・・・いよいよファストリも普通の企業レベルの収益性に戻ってしまったのか、という印象を否めません。

 この現状を踏まえて、同社は2020年にグループ年商5兆円を達成する目標を取り下げ、3兆円に下方修正をし、17年8月期は各事業のやり方を見直すための1年になる模様です。

 とは言っても、その後、2020年までに3兆円の目標を達成するためには、それに続く18年~20年の3年間は18%の年平均成長率を維持しなければなりませんので、これもまた簡単なことではなさそうです。

 今回の決算発表でファストリの売上規模が米GAPを抜いて世界3位になったという報道がありますが、

 これは米GAPが今期第3四半期までが前年比3%減の減収基調であることと、1ドル=103円という円高の為替をベースにしたもので・・・

 もし、今後ドル高が進めば、GAPを売上で抜くのは2018年度まで待たなければならなくなりそうです。

 今回の決算発表は通期のネガティブな結果に対して、下期の回復基調(増収増益)を強調した決算発表でしたが・・・

 通期を通しても評価すべき点が何点かあります。

 ひとつは海外ユニクロ事業の中のグレーターチャイナ地域(中国、香港、台湾)の収益性です。

 売上高は3328億円(前年比9.3%)で営業利益は365億円と11%の営業利益率を上げています。

 海外ユニクロ事業合計が6554億円の売上、374億円の営業利益ですので、グレーターチャイナ地域の売上シェアは50%ながら、営業利益のほとんどを稼いでいるわけで、差し引くといかにそれ以外の地域が規模だけが拡大しているだけで儲けていないかがわかります。

 もうひとつは、GU(ジーユー)の成長率と収益率です。年商は1878億円(32.7%増)に対して、222億円の営業利益で営業利益率は11.8%にまで高まって来ました。これは立派なものです。

 メディアでは国内ユニクロ事業の伸び悩みだけが語られることが多い中で 国内のユニクロとGUの売上を足すと、

 7998億円+1878億円=9876億円

 日本のアパレル小売市場規模は約9兆3500億円(繊研新聞推計)と言われていますので、そうすると、ファストリの2ブランドだけで10.6%の市場占有率にもなるわけです。

 おそらく、これ、ユニクロだけだったら成し遂げることができなかった国内シェア率の高さではないでしょうか?

 しかも、同社の広告宣伝費の使い方はアパレル業界に限らず消費財マーケットの中でもトップクラスですので、

 ユニクロやGUの価格設定や売り方や在庫の処分のしかたが毎シーズンアパレル消費市場全体に大きなインパクトをもたらすことは間違いありません。

 ちなみに同社の中で構成比と収益力のあるセグメントだけを抜きだして売上高と営業利益を合算すると次の通りになります。

                   売上高   営業利益 (率)
国内ユニクロ(UQ)事業   7998億円 1024億円(12.8%)
UQグレーターチャイナ地域 3328億円 365億円(11%)
GU                1878億円 222億円(11.8%)

3事業計          1兆3204億円 1611億円 (12.2%)

グループシェア         73.4%   126.7%

 この三つの事業に特化している方が、世界の株主もお喜びになるのではないかと思われる数字ですね。

 さて、これからの同社の見通しと課題ですが、

 GUに関しては、今までのようなユニクロとの棲み分けを行っていれば、しばらくはこの伸びを継続できると思われます。

 もし喰い合うとしたら、ユニクロが売上の伸び悩みに業を煮やして売価変更を含めてGUとバッティングする価格帯を増やした時に起こりうるくらいでしょうか?

 海外ユニクロ事業に関しては、経営資源をグレーターチャイナ地域に徹底的に集中して突き進むべきでしょうね。

 ユニクロは中国ではすでに業界NO1で独走状態。

 業務上、中国に研修講師で招かれて、いろいろなチェーン店の幹部の方々をお相手に話をしたり、当地のアパレル流通業界を見聞きする限り・・・しばらくユニクロを脅かすチェーン店が現れる可能性は薄いと思われます。

 一方、100億円規模の大赤字で海外ユニクロ事業の収益を喰ってしまっているアメリカ事業はいい加減リストラすべきではないかと思えてなりません。

 そして、屋台骨となるユニクロ国内事業ですが・・・実は、私は悲観的には見ていません。

 以前も世界アパレル専門店売上高ランキングのエントリーでもご紹介しましたが・・・ファストリさんは自身よりも格下?と思っているかも知れませんが、第8位の英NEXT(ネクスト)の取り組みは大いに参考になります。

 世界アパレル専門店売上ランキング2015 トップ10

 英NEXT(ネクスト)はイギリスにおけるGAPやユニクロのようなベーシックカジュアルの代名詞的なSPAであり、ファストリの柳井会長もユニクロを立ち上げるにあたりベンチマークした老舗ブランドのひとつとして知られています。

 同社の高い営業利益率=20%のその理由のひとつは
 
 成熟市場イギリスにおいて、早くから通販(カタログ、EC)に力を入れ、通販売上高比率が40%を超えているところにあります。

 国内に540店舗ある直営店はここ数年、店舗数を増やすことなく、スクラップアンドビルトで、大型化を図り、総売場面積は着実に増やして微増収を続けています(既存店ベースでは微減傾向)。

 独自の店舗網と物流網をフル活用して、ECサイトでの商品注文の翌日には顧客が指定店舗で商品を受け取れるサービスを提供し、通販事業の営業利益高は直営店よりも格段に高いという現実。

 世界を見渡しても、マルチチャネルではなく、オムニチャネルリテイリングを本格的に実践している事例として、チェーンストア企業各社がお手本にすべきなのは・・・

 アメリカの先端IT技術を駆使する新興業態などではなく・・・イギリスの老舗NEXTではないかと思っています。

 ということで、NEXTの事例を見れば、ファストリが掲げるEC売上比率30%の目標も夢ではありませんし、営業利益構造の回復も見えてくる、そして、何より、ユニクロを購入する生活者の利便性も高まる・・・おそらく現在有明プロジェクトで試行錯誤している物流改革はその準備だと思われます。

 国内ユニクロ事業には成熟マーケットでの出店飽和の中でもまだまだやることがたくさんありますね。海外の先輩たちが背中を見せてくれています。

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September 30, 2016

15年度のファッション商品のEC売上比率は7.8%に。10%目前に次なる課題は?

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 9月21日の繊研新聞によれば、同紙が独自調査&推計した15年度の国内におけるファッション商品のEC売上規模は7250億円、前年と比べ29.5%伸び、全売上高に占めるEC比率は7.8%になったとのこと。

 これは通販専業も含む数字で、それらを除いた専門店およびメーカーの平均EC売上比率は8.1%という数字も掲載されていました。

 ここ1年の伸びは、それより前の3年間が一桁増で推移していたのと比べると(12年-8.8%増、13年-8.7%増、14年-6.3%増)、一気に伸びた格好で、

 特にZOZO TOWN(スタートトゥデイ)やファストリ(ユニクロ)や、もともと分母の大きい大手企業が在庫の充実などEC売上拡大政策に力を入れたことが大幅な伸び率に寄与しているようです。

 同日の同紙特集記事は調査対象となった各社の統計数字、売上を拡大した企業のECへの取り組み事例、IT企業の最新技術などの事例が多数掲載されており、大変充実した内容でした。


 さて、業界のEC売上高比率がいよいよ10%に近づき・・・今後も同比率20%、30%を目指して、このまま引き続きECの売上拡大に力をを入れて行けばよいのでしょうか?

 直営店を持つ専門店にとってはただEC売上比率を上げることだけが目的ではないのは言うまでもありません。

 クライアント企業さんの直営店とEC事業の損益(P/L)の違いを見せていただくことがありますが、平均でいうと、EC事業の営業利益率が直営店に比べ10%ほど高くなっている数字をよく見かけます。

 それは粗利率はECが在庫消化目的で使われていることもあって少し低くなるものの、

 店舗の家賃がかからず、人件費が最小限に抑えられるため・・・

 ECモール対する販売手数料を払ってでも、販売管理費が低くなるため、

 そのような結果になるものです。

 このEC事業の営業利益率の高さは・・・

 単にEC事業が直営店事業よりも儲かるという話ではなく、

 各ブランドがこれまで直営店を中心にしっかり、知名度向上とブランディングに力を行ってきたからこそ、お客様から信用を勝ち得たご利益であることを忘れてはいけません。

 ここ一年、いくつかのストアブランドさんと店頭を起点とした事業の業務改善の取り組みに関与させていただきましたが・・・

 その一環で店舗のヒアリングをしていると、ECの拡大に伴って、各社で共通して、店頭現場でちょっと困ったことが起こっていることに気づきました。

 それは、EC売上比率が20%を超えていたり・・・ECの販売計画が明確でなかったり(そもそも店舗の在庫があてにされている)する場合、

 あるはECの売上が予想以上に上振れしてしまったりしたために・・・

 店舗作業のうち、これまであまり負担にならなかった、ECで引き当てになった商品在庫の店から倉庫(EC店)への店間移動作業がそこそこの負担になって来たことです。

 ECで売約がついた商品は、結構、数量が多く、頻度も高く、スピードを要求されるため、店舗の精神的、作業的負担も少なくありません。

 EC店(特にZOZO)はおそらく全店の中でも売上1番店またはそれに順ずる売上になっているブランドも少なくなく、そのインパクトたるや既存店の作業にも影響を及ぼすわけです。

 経営サイドからすれば・・・昨今、ECの方が売上伸び率が高く、ECで売った方が営業利益率が高いからよいと判断するかも知れません。

 また、ECでご購入されたお客様のためだ、と思えば、誰もが文句を言わずに、作業をするでしょう。

 しかし、EC売上高比率が高まり、ECの伸び率も20-30%超になれば、それに伴って店頭現場で起こる変化に本格的に対処しなければならない局面になっていることでしょう。

 そして、作業そのものだけでなく、朝店舗スタッフさんが出社すると待っているのが、倉庫(EC店)への商品移動指示。

 どんなお客様がご購入になったのか?と想像する間もなく、指示書だけで商品を送り出す作業は少々モチベーションも下がるのではないでしょうか?

 私は店頭の在庫コントロールのご支援を生業にしていますが、いつもクライアント企業さんとの打ち合わせの中では「店舗を倉庫代わりにしてはいけない」ことを口を酸っぱくしてご指導しています。

 もともとは、

 本部の事情で店舗にあふれるほど、むやみに無駄な在庫を送り込まない、

 店舗の商品管理の手間が煩雑になるほど店舗に在庫を持たせたままにしない、

 あとで店間移動すればよいという前提で商品を送り込まない、

 という意味で運用していた言葉ですが・・・

 「オムニチャネルリテイリング」の掛け声のもと、各社がECの売上の拡大に躍起になっている今、

 店舗作業の実態把握と対処が後回しになり、違う意味で「店舗を倉庫代わりにしてしまっている」現場も少なくないかも知れないことを危惧しています。

 もし、危機感を感じたら・・・まずは、EC拡大にあたっての店舗の関連と店舗作業の実態把握を、そして、

 EC売上拡大にあたっては「店舗の販売計画」と同時に「ECの販売計画」をしっかり立てることが大事でしょう。 
 (EC急拡大局面でのグロス(合計)管理は店舗にしわ寄せが行きすぎる可能性が大です)

 また、ECの売上拡大で既存店+ECの前年比増収は確保しているものの
 (本部商品調達担当はそれでよいかも知れませんが・・・)、

 直営店だけのの実態は大幅前年割れだとしたら、ECと店舗を取り巻く業務全体を見直す時期かも知れません。

 ここ数か月、そんな業界のEC売上拡大の数字を見ながら・・・

 ECモールを活用したEC売上拡大というオムニチャネルリテイリング「第一幕」の

 次に来るであろう「第二幕」のについて考えています。

 最近、EC売上比率が驚異の40%を誇るイギリスのNEXTや

 ECを徹底的に店舗への集客の武器に使って、既存店増収を続けるZARAの事例を研究していますが、

 両社に共通する取り組み事例の中に我々が次に取り組むべき本格的なオムニチャネルリテイリングのヒントが見えてきます。

 それは、スバリ「ECでの購入商品の店舗での受け取りの促進(クリックアンドコレクト)」です。

 EC拡大によるマルチチャネル戦略(第一幕)から、直営店があるご利益を活かした本格的なオムニチャネルリテイリング戦略(第二幕)へ

 これらの話題はブログでも順次ご紹介して行きたいと思います。

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September 10, 2016

全米で好調を続けるオフプライスストア、TJマックス

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 9月9日の日経MJ「米国流通現場を追う」、いつも勉強させていただいている流通コンサルタント、鈴木敏仁さんのTJマックスに関する記事が掲載されており興味深く読ませていただきました。
 
 百貨店のメイシーズが100店舗の閉鎖計画を発表するなど、伝統的なファッション流通企業の業績が下降するアメリカ市場で、増収増益を続けるのがオフプライスストア業態のTJマックスです。

 TJマックスを展開するTJX社のURL

 繊研新聞に毎月アメリカの上場流通企業の既存店売上増減をまとめた記事が掲載されていますが、
その中で常に安定的な増収を続けているのが、

・TJマックスを運営するTJXやROSSといったオフプライスストア
・コストコのようなホールセールクラブ、また、
・ヴィクトリアズシークレットを展開し、ランジェリーやヘルス&ビューティアイテムにフォーカスをするLブランズ

 の3つです。

 オフプライスストアについてはこのブログでも何回か取り上げましたが、

 アメリカのコモディティ衣料需要を支えるオフプライスストア(2013.10.3)

 全米最大の百貨店グループ、メイシーズ (Macy's) がいよいよオフプライスストア業態に参入(2015.5.12)

 簡単に言えば、市場で過剰在庫となった著名ナショナルブランドやスポーツブランドの商品を専門店やメーカーから買い取り、常時ディスカウントで販売することを特徴とするファッションディスカウントチェーンです。

 顧客にとっては、ポロラルフローレン、カルバンクラインなどの著名ブランドのアンダーウエア、ホームウエア、Yシャツなどのデイリーウエアが20―70%OFFのディスカウントプライスで買うことが出来、

 なおかつ郊外ロードサイドのスーパーマーケットやドラッグストア立地にあるので、「(デイリー対応であれば)このアイテムなら、これで十分」という目的買いや掘り出し物目当ての幅広い客層に支持されているわけです。

 その最大手がTJマックスやマーシャルズを展開するTJX社で、世界売上は3兆円を超え、アメリカだけでも年商2兆円規模の巨大チェーンになります。

 記事の中で特に興味深かったのは、

 はっきりとは公表はされていないものの、ラルフローレンの最大の取引先がTJマックスであることが「業界では周知の事実」であると紹介されていたところ。

 いつ行ってもポロラルフローレンの2-3パックのアンダーウエアが$20弱という安価で販売され、なおかつ在庫を切らさずにビシッと揃っているので、やはりそういうことだったのか(専用商品の供給?)、と納得したものでした。

 まあ、これだけ企業規模が大きければ、業界の過剰在庫だけで品揃えを組むことは難しいですものね。

 他にも同業態向けに専売商品を供給している有名ブランドはたくさんあることでしょう。

 また、顧客に低価格で商品を提供することをモットーとするディスカウンターならではの約17%の販売管理費率の低さにはあっぱれですね。

 同社の2015年年次報告書によれば粗利率が28.8%、販売管理費が16.8% で12%の営業利益率をしっかり残しているようです。

 アメリカでは、そんなオフプライスストア各社の拡大や好調を羨み、百貨店のノードストローム(ノードストロームラック)やメイシーズすらも同業態を作って参入している始末⇒ 上記のリンク先で取り上げています。

 ところで、このオフプライスストア業態にまつわる最近の動向の中で、百貨店各社のオフプライス業態への参入とともに、気になっているのが、同業態の都心部への進出です。

 本来はローコストオペレーション故、家賃の安いロードサイドを主戦場としていたはずのディスカウンターやオフプライスストアが、たとえば、ニューヨークのマンハッタンのど真ん中に、TJマックスやマーシャルズやノードストロームラックが出店するなど、都心部への進出が見受けられるようになったことです。

 今後、アメリカで

・移民を含め都市部に人口が密集し、
・外国人観光客も増え、そして、
・都心部にある大型店業態(百貨店、GMS、書店、家電量販店などなど)が業績悪化やアマゾンとの競争で撤退した後に安い家賃で出店できるようになれば・・・

 この傾向は進むのではないかと見ています。

 イギリスでは近年のファッションディスカウンターのプライマーク(世界売上ランク7位)の都心部での拡大がその一例ですし、

 日本でもドンキホーテやしまむらの都心部での拡大傾向にも通じるところがあるのではないでしょうか?

 都心部では安いものは売れないと思う業界関係者はいまだに少なくありません。

 しかし、人口が多ければ多いほど安い商品を望む人、服にお金をかけたくない人の数は郊外よりも圧倒的に多いわけで・・・ディスカウンターは都市部でも歓迎され、家賃が見合う物件が現れれば、十分採算が取れると見ています。

 というわけで、世界的に都心部の競合はますます厳しくなりそうです。

 【おススメ本】

 グローバル時代のファッション流通を考える上で参考にしていただければ参考です。
 ファストファッションの次に来る流通革新(未来予測)についても触れています。

 おかげさまで今でもアマゾン小売ジャンルランキング1位になることもあり、感謝しております。
 
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