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August 30, 2005

SC(ショッピングセンター)時代って本当?

 ここ2週間の繊研新聞の連載記事のタイトルです。

 業務上、ファッション系株式公開企業やクライアント先の既存店売上高前年対比を見るのが毎月の習慣になっています。03年秋以降、ロードサイドに店舗を展開するチェーンから始まり、今年になって、都心中心に展開する企業にも翳りが見え始めました。

 一方、着実に業績を伸ばしているのが、郊外型SCとガッチリ組んで出店を続けている企業群です。生活者のライフスタイルの変化が、この既存店売上高前年対比の数字にはっきりと表れています。

 家族でも、カップルでも1ヶ所で買い物から、映画やアミューズメントも充実、食事もできて1日いても時間がつぶせる大型SC。暑かったこの夏は、避暑地としても最適だったでしょう。
 百貨店系のアパレルがSC向けSPAブランドを開発、展開し、価格帯は安いながらも最近では都心と同じファッションセンスのものがリアルタイムで並んでおり、わざわざ都心に買いにでる必要もなくなって来ているほどです。
 もはや郊外型SCもライフスタイルディスティネーションの一つとして組みこまれました。

 そんな郊外型SCも競合が激化し、テナントの同質化が進み、出せば売れる時代は終わりました。SCでおなじみのある有力テナント企業の幹部の方も、「あと2年は、この波に乗れば成長は見込めるが、その先は闇」とおっしゃいます。

 今週は、そんな郊外型SCを見ていて感じることに触れてゆきたいと思います。

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August 29, 2005

ウォールマートに次ぐアメリカ第2位のDS、ターゲット

 西友に資本参加しているウォールマートはアメリカ国内では数年間月間ベースでも既存店前年割を知りませんが、ここのところ伸び悩みを示し、環境は決して楽観視できないものがあるようです。
 
 特に、恒常的となった原油高=ガソリン価格高騰が低所得者層の消費マインドに打撃を与えているのに加え、低価格帯をダラーズジェネラルのような99セント均一ショップに奪われ、高めの価格帯を第2位のディスカウントストア(DS)、Target(ターゲット)に奪われつつあるとのことです。

 ターゲットは、1位のウォールマートに比べ、店舗数は1/3、売上規模ではの1/5程度ですが、既存店売上の伸び率は、03年後半から常にウォールマート社の上を行っています。当初は、出店エリアが明らかに違いましたが、双方、企業規模拡大の一環から同エリアで競合し始め、ぶつかったところでは、ターゲット優位、というところなのではないでしょうか?

 ターゲットは、ウォールマートが低価格のバラエティストアから始まったチェーン店であるのに対し、百貨店のディスカウント部門が独立して出来たをいう生い立ちの違いもあって、ウォールマートより2-3割所得の高い消費者を対象にしたアップスケール(ワンランク上?)ディスカウントストアとして成長してきました。ウォールマートがナショナルブランドのディスカウントや、低価格のPBが多いのに対し、ターゲットは、安いだけじゃなくて、デザインセンスのよいPBや、有名NBの派生ブランドも結構扱っているんですね。

 カリフォルニア州在住時、よく利用させてもらいましたが、インテリア、ホームファッションはフランフランのようにカラフルで見ていても楽しくなるようなアイテムが多く、アパレルについてもデザイナーやNB別注で上下コーディネートの工夫がされ、なかなかの提案でした。
 日本のチェーンストアでも、ニトリやイオンあたりはターゲットのMDを参考にしていると聞きます。 

 アップスケールディスカウンターでチープシック(安くておしゃれ)なお買い物。低価格だけでなく、センスと品質を求める日本人はターゲットの方が素直に受け入れられるのではないかな、とも思います。 

 Target(ターゲット)ホームページ

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August 26, 2005

来年完成するという「ウォールマート式」とは

 西友に資本参加しているウォールマートが来年より「ウォールマート」の屋号での新規出店(主にスーパーセンター)をスタートするそうです。この1週間の西友ウォールマート関係の新聞記事を追ってみました。

1. 5ヵ年計画で既存店200店舗の改装をするそうです。
2. 現状50%になった24時間営業の店舗は、平均7%程度増収効果があるそうですが、更に広げるとのこと。
3. イギリスでウォールマートが買収したディスカウントストア、ASDA(アズダ)で成功した低価格アパレルPB(プライベートブランド)「ジョージ」の日本規格商品の販売をスタートするとのこと。
4. 店舗スタッフが入出荷・在庫管理・発注などの商品管理を行う情報システム「スマートリンク」、店舗での売上情報を取引先と共有するシステム「リテールリンク」を本格化させ、自動発注システムを稼動させるとのこと。
5. 関東圏の半分を受け持つ物流センターを三郷に新設し、その後、残り半分を担う府中のセンターも着工するとのこと。

 やはり、今年までは様子見で、来年から本格的に攻めて来るな、と感じています。

 24時間営業は図体が大きいわりに、7%程度の増収で採算が合うのか正直疑問があります。アパレルPBもちょっと懐疑的ですね。GMSは、「客層に素直に応え」、まずは、ナショナルブランドやメーカー企画との取り組みが王道ではないかと思うところがあります。アパレルPB(粗利50%以上)が食品・日用品(粗利25%程度)より粗利が取りやすいのはわかりますが・・・では、とにかく定番「安パイ」ではなく「お客さんを見て」客層に合う売れ筋を積極的に追いかけるべきですね。
 
 4.5のインフラ整備はお客さんに見えない部分ですが、非常に大事な話です。GMSは規模が大きい割りに、意外と各店が各自に発注をして本部でまとめて仕入先に発注しているケースが少なくないらしく、これからは店舗の負担を減らずべく、多くの商品を自動発注にするそうです。
 自動発注とは、簡単にいうと、コンピュータが、ある商品が1点売れたら、自動的に1点メーカーに補充発注し、余分な在庫を持たずに、一方、極力売れ逃しを削減するというしくみで、トヨタの生産システムにあやかって、ジャストインタイム=カンバン方式とも言われます。在庫を減らし、売上を上げる科学です。
 
 情報システム化で効率を出している一般のアパレル専門店チェーンですと、ボトム、ソックス、アンダーウエア、服飾小物などシーズン定番や強化商品を中心に半分近くが自動発注にされていると思います。しまむらのような多品種小ロットで有名な会社でもローコストオペレーションを実現するために、60%を自動発注にして、店舗の作業を軽減して、スタッフが出来るだけ接客販売や、目の離せないファッション商品の動向に集中できるようにするわけです。
 集中センターもあわせて稼動させ、できるだけ頻繁にこのジャストインタイムを実現しようというわけですね。
 もっともこのインフラの効果も商品力によりますが・・・・

 次回は話は変わりますが、ウォールマートを脅かす米ディスカウンター、「ターゲット」について書いてみたいと思います。

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August 25, 2005

ウォームビズで2匹目のドジョウ?

 ご存知のように先日、環境省がこの夏成功した「クールビズ」に続いて、秋冬の「ウォームビズ」キャンペーンの実施を発表しました。検討委員には、小池環境相を中心にデザイナーの大御所、菊池武夫氏、ドン小西氏、漫画家の弘兼憲史氏らが名を連ねています。

 具体的なスタイリングとしては、「ベストを着る、シャツの下にハイネックを着る、女性はスカートからパンツ、マフラー・帽子・下着を工夫する」などが例として上がっています。・・・弘兼さんも自作漫画「常務 島耕作」ではウォームビズファッションを描くことによってバックアップするとのこと。

 委員の方々がおっしゃるように、夏よりもおしゃれのバリエーションが広がります。話題性と環境は整ったわけで、ファッション業界も行き当たりばったりのもともと仕込んでいた商品の「間に合わせ」や「在庫品」での対応ではなく、スタイリングがわからない方々にも簡単なおしゃれができるような夏よりは、準備周到な具体的な提案を期待します。

 日経MJなどに掲載されていた調査によると、クールビズも1/3くらいの人が賛同、実践しているものの、1/3は、周り次第と様子見で、1/3はまだ保守的なようです。

 以前も触れたように、メンズファッションに追い風の今年に、さらなる話題を作ることは非常に大事なマーケティングだと思います。オピニオンリーダー、メディアでの露出の高い方々にどんどん実践していただいて、ますます定着するといいと思います。

 それにしても、「ウォームビズ」はホットビズやクールビズウインターなどの候補の中から選ばれたそうですが、次回はもっとFashionableでCoolなネーミングの方がいいかな、と思います。

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August 24, 2005

ICタグ導入で知る?接客販売ソリューション

 先週末の繊研新聞に三越本店婦人靴売場でのICタグ導入効果が詳しく紹介されていました。

 かつて、同売場では、お客さんから「このサイズありますか?」と言われると、販売員がストックヤードとの往復に10分もかかっていたそうです。在庫があってもなくても、私たちは、それだけ待たされていたわけですね。もう10分待たされると思うと、もう1サイズ上は?とかこの別モデルは?と聞く気が失せます。あるいは、時間があっても、販売員に申し訳ない、と思うかもしれません。
 それが、ICタグのおかげで在庫が画像付きで検索できる端末が登場し、お客さんが自分自身で、あるいは、販売員と一緒に、ズバリの商品、前後のサイズ、似寄りのデザインの在庫を知ることができるようになったわけです。

 これにより、一日に販売員がストックヤードとの往復回数が20回から15回に減り、一方、平均接客時間が13分から5分台に短縮、1回に接客で紹介する商品点数が1.7足から3.1足に増え、当然売上は2桁増。
 また、翌日に在庫がなくて売り逃した商品もわかるそうで、機会損失の削減にもつながると期待されています。

 IT業界、ファッション業界全体が期待を膨らますICタグ。しかし、棚卸の効率は別にして、実は、以上のことは、
既存のより安価なバーコードPOSシステムでもできることだと思います。
 ICタグ導入の議論をする前に、むしろ、この実験で顧客満足ソリューションされた事実に注目し、現場の実情の課題を整理し、今できることを実践する方が先だと思うのです。

 かつて、アメリカでは、その必要性からPOSシステムが開発され導入されました。日本では、アメリカに追いつき追い越せ、とその必要性の前にPOSがこぞって導入されました。その結果、いまだにPOSの本当の「すごさ」を実感することなく、使えない、とか過去のことしかわからないから役に立たない、といった批判が横行しているのが現状です。
 小売業はチェーンオペレーションになると統計学であったり、心理学であったり科学的な発想をもって顧客満足に取り組まなければならないビジネスだと思っています。ICタグもその必要性をじっくり仮説立てた上で導入して欲しいものです。 

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August 23, 2005

アメリカンイーグル07年春、日本進出

 【追記】その後、続報がないまま、同社の日本進出の話は流れたようです。

 一方、中国への進出が決定したようですので、こちらのエントリーをお読みください。
 アメリカン・イーグル・アウトフィッターズが、来年から中国で小売スタート(2010.6.15)

 本日の繊研新聞一面によると、アメリカヤングカジュアルファッションSPAチェーン、アメリカンイーグルアウトフィッターズ(AE)が2007年春、日本に進出すると、同社CFOが明らかにしたとのことです。
 
 AEは、先に日本進出を発表しているアバクロンビー&フィッチ(アバクロ)と並んで、アメリカで絶好調のヤングカジュアルチェーンの一社。テイストは東海岸トラディショナルヴィンテージカジュアルでアバクロに酷似し、それでいてGAPとそのボリュームゾーンオールドネイビーの中間くらいの価格帯のため、非常に幅広い客層によく売れています。数年前、宣伝広告、店舗内装VMD、商品がアバクロの模倣だとして、アバクロから訴えられたほどアバクロに似ています(訴訟は、アバクロの訴えを退けています。しかし消費者からみたら極めてクロ)。

アメリカンイーグルアウトフィッターズHP

 また、AEは、かつてイオンが再建中のマイカル(旧ニチイ)グループと提携し、日本に商品供給を行っていた経歴があります。ほとんど人気はありませんでしたが、当時は、ポロカントリーにような「ド」が付くアメカジだったと記憶しています。CFO、ローラ・ワイル氏によると、今回も何処かは明かせない、としながらも、日本にパートナーがいることをほのめかしているようです。

 同氏によると、インターネット通販では、アメリカを除く国外で日本からの注文がもっとも多く、スマートやキューティーといった宝島社系のファッション雑誌に広告を出し、Googleにインターネット広告を出しており、潜在的なマーケティングは始めており、「GAPが70店舗なら、AEは最低100店舗は可能。東京に5-6店は出店」と語っています。

 さあ、バナリパ、アバクロ、アメリカンイーグルとアメリカの強豪が次々に日本進出を決め、さらにアーバンアウトフィッターズグループ、H&M・・・世界のSPAが日本マーケットに照準をあわせてくるのは時間の問題。迎え撃つ日本企業は?ユニクロ柳井会長の焦り、ワールドの臨戦態勢の背景にはこんな事情もあるのです。

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August 22, 2005

アバクロは路面店を中心に

 アメリカ人気カジュアルファッションSPA、アバクロンビー&フィッチ=アバクロは、06年中に日本出店を計画していますが、先週の日経MJに米本社のCOOロバート・シンガー氏のインタビュー記事がありました。

 記事によると、来年末までに大都市に1店舗は出店したい、とし、当面の年次計画もいまのところ設定しないようですが、出店立地にはこだわりが見られます。
 標準店(実利戦略)と旗艦店(イメージ戦略)の二つのタイプを想定しており、標準店でも250ー300坪ということで、この規模の大型店となると、既存の百貨店や都心SCに適当な立地を見つけるのは極めてむずかしくなるため、路面店が主体になるであろうとのこと。

 実際、アメリカで定点観測含め、何店舗も訪店しておりますが、アバクロは、来店客を奥へ奥へと引き込んで行き、回遊しながらショッピングを楽しませる工夫が随所に見られます。
 ・入り口の衝撃的なイメージモデル写真
 ・打ち出し商品のVMD(ビジュアルマーチャンダイジング;マネキンやトルソーを使ったスタイリング提案)+大量陳列
 ・低音ウーハーが効いて体に響くオルタナティブ系ロックミュージックのBGM、
 ・そしてオリジナルフレグランスの香り、
 ・スノッブな店舗スタッフ
・・・日本では、芸能人やアメリカ帰りの日本人のスタイリングが単品の延長としてブランドイメージを広げましたが、ホントのアバクロの良さを伝えるには、百貨店や都心SCの「箱」じゃ物足りないのは当然だと思います。

 一方、今秋、9月からオープンとなるGAPグループのバナリパは、既存の百貨店や都心型SCのデベロッパーを対象に立地確保の展示会や営業を繰り広げている模様です。バナリパはイメージ的にも商品的にもアバクロのそれと比べて、それほど広くないスペースでも、イメージが伝えやすいのではと納得。

 日本での展開が路面中心となると、「アメリカに続く第二の市場になりうる」とは言え、多店舗出店もそう楽ではありません。しかし、アバクロには、アメリカのように日本人を酔わす、度肝を抜くようなお店作りに是非チャレンジしてもらいたいですね。

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August 18, 2005

健康とファッションを両立~カムイ(卑弥呼)

 「卑弥呼」と言えば、10代~20代向けのファッションシューズSPA(製造小売業)と思っていましたが、その売上の24%にあたる58億円は健康靴専門店「カムイ」が上げている、とは17日の日経MJ記事から。

 ファッション業界でも、自然にやさしい(ECO)、とか健康にいい(ヘルシー)といった商品やブランドが幾度と登場し、消えていったことでしょうか。
 やはり、ファッション商品はそういったお題目があっても、ファッション性が二の次にされていたり、そういう理由で値段が少しでも高くなってしまうと、話題は呼んでも売れたためしがなかなかありません。

 ファッションシューズの卑弥呼が仕掛ける健康靴は、中敷の中の水溶液が歩行時の衝撃を分散させ、足の負担を軽くするという、キャリアウーマンにとってはうれしい機能。
 しかし、現在のリピーターによる売上アップを支えてきたのは、やはり、デザインを両立させるための「ミリの世界」の技術革新であったようです。
 1991年の発足当時、中敷は5-7ミリ、こうなるとファッション的につま先をとがらせようとしても、この厚みゆえに、つま先に丸みが帯びてしまって、健康によくても、見た目ダサいシューズになってしまい、なかなか支持者は少なかったようです。試行錯誤の上、96年、5ミリの中敷を3ミリに、2003年、ついに2ミリにすることに成功し、思い通りのデザインを表現できるようになり、売上は二桁増の傾向をたどっているとのこと。

 健康でおしゃれ、大きいサイズだけどファッショナブル・・・まだまだこんなニッチたくさんあると思いません?

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August 17, 2005

セレクトショップに新風となるか~ネクストエッジ

 以前も当ブログで触れましたが、大手セレクトショップ御三家、「シップス」育ての親、元副社長の中村裕氏率いる新興ネクストエッジが展開する「ne(エヌ・イー)がいよいよ27日にオープンします。(日経MJ15日付けインタビュー記事から)
 アパレル大手レナウンやベンチャーキャピタルなどの出資を仰いで、8月27日の京都店を皮切りに、30日に渋谷、その後六本木ヒルズなどにも、出店を予定しています。

 記事によると、中村氏は、ユナイテッドアローズ、ビームス、トゥモローランド、ベイクルーズ、シップスのセレクト大手5社が規模の拡大とともに、売上だけをねらった売れ筋定番の拡大、同質化に陥った状況を指摘。これに対し、本来のセレクトショップの使命を果たすべく、その店でなければ手に入らない商品へのこだわり、社名の通り半歩進んだエッジの効いた品揃えに徹するとの方針を明らかにしています。

 同氏も会社自体の年商は、5年後に65億円をターゲットにしていますが、ひとつの業態の最大年商50億円、15店舗という業態規模限界論を持っています。ブランドバリューを維持するためには、一定の規模を超えないことは、ファッションに限らず、21世紀のブランディングの常識だと思います。50億なり、100億なり、マーケットにあわせて規模の限界論をもち、ひとつの業態の独立採算をきちっととり、そんなブランドまたは業態をいくつまとめ上げられるか?生活者に対するポートフォリオとして組めるか、が企業成長の新しい青写真であることは、同感です。

 話は変わりますが、中村氏の出身のシップスさんはセレクトショップのパイオニアではありますが、業界では、最近ちょっと低迷気味と言われています。その昔、ビームスからUAを設立した重松氏、栗野氏らが抜けた際、ビームスがむしろ組織や社風の脇固めを行い、成長路線を歩んだように、中村氏の離脱がシップスにとってもよい転機となり、お互い切磋琢磨しおもしろいセレクトショップMD勢力図を作っていっていただければ、生活者にとっても楽しみになると思います。

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August 12, 2005

iTunes Music Storeが見逃せない

 ファッションビジネスとは直接関係ないかもしれませんが、音楽文化もファッションライフスタイルの一部、外資参入が日本マーケットを変える、という共通点からこの話題を、取り上げてみます。

 この8月からスタートした日本のiTunes Music Storeは、リリース4日目で100万曲のダウンロードを超えた、とのことです。 これは、2003年4月末に初めてアメリカでスタートした時に1週間かかったダウンロード数に匹敵し、日本の生活者の注目度、期待度がうかがいしれます。
 まだ、J-POPなど、収録曲は少ないですが、佐野元春さんのように、「何を使って聴くかは個人の自由。聴く人がいるところには僕の音楽を届けたい(今年の名言にしたい!ところですね)」と言って、レコード会社との契約を打ち切って、音楽配信に発表の場を求めるアーチストがどんどん増えればさらに活性化してくると期待しています。

 価格は1曲あたり150円が中心(90%)、残りは200円です。アメリカでは1曲99セントですから、日本の150円は内外価格差1.4倍以内ということで、とりあえずは納得です。
 今回のiTunes Music Storeに加えて来年タワーレコードと組んでナップスターが上陸するそうで、彼らは、1ヶ月聞き放題で2000円台のサービスを検討しているようです。

 音楽もファッションブランドと同じように、アメリカに比べて、日本人が高く買わされているものの一つだと思います。この外資系2社の動きにより、日本の音楽配信最大手、ソニー系のモーラも価格を下げるようですので、とてもいいことですね。あと、「着うたフル」も価格を考え直して欲しいですね。

 さっそくQueenのBohemian Rhapsodyを150円で購入してみました。とっても簡単。また、ポッドキャスティングにも対応しているので、iPodも欲しくなりました。iPodもケイタイとともにれっきとしたファッションパーツのひとつですからね。

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August 11, 2005

東京ガールズコレクション

 8月7日、東京代々木第一体育館でゼイヴェルが運営する日本最大の携帯ショッピングサイト、ガールズウォーカー5周年記念イベント、東京ガールズコレクションが開催されました。
 
 本日の繊研新聞、インターネットサイトなどによると、5時間の有料イベントに12,000人以上が集まり、山田優、土屋アンナなどの人気ファッション雑誌モデルによる渋谷109系ブランドの秋冬コレクションショー、m-floなどのライブイベントなどが繰り広げられ、大盛況のうちに終わったとのことです。

 ガールズウォーカーは10代後半から20代の女性を中心に会員数900万人、一日1000万PV、を誇る携帯販売サイトのパイオニアであり、モバイルファッションマーケティングNO1サイトの名を欲しいままにしています。

 今回のイベントの意義としては、ケイタイサイト運営元が音頭を取り、ファッション雑誌社、人気ファッションブランド、各種メディアを動かした、極めてリアルでユーザー参加型のインタラクティブなファッションショーであったことです。
 ショーの画像がすぐにインターネットサイトで閲覧できたり、観客の注目を集めたミス東京ガールズコレクション(ショー)は、観客がケイタイを使って人気投票をしたり、かわいいと思った商品をケイタイでその場で購入できたりするリアルさはみごとです。

 かつて、ファッションの流行は1年~半年前のヨーロッパコレクションから始まると言われてきましたが、コレクションのデザイナーも欧米の主力ショップのバイヤーたちも東京、特に渋谷のストリートウォッチを欠かせないと言います。さまざまな流行情報がミックスされ、生活者たちの自由な発想に基づいて世界でもっとも早く新しいファッションが実験されている場所が渋谷だと言うのは、今、世界のファッション業界の定説となりました。
 そんな渋谷で行われた、ケイタイ文化が生み出したファッションショーを世界が黙っているわけはない、と思います。コンテンツとしては、総合格闘技イベントPRIDEを超えるものかもしれません。多くのTVも取り上げる予定とのこと。
 次回は来年の3月。このショーが今後ファッション業界に及ぼす影響に注目したい、と思います。

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August 10, 2005

ワールドが仕掛けるユニクロ的アイテム

 8月3日のアパレルSPA大手ワールドのプレスリリースによると、同社は、世代・性別を問わない新しいコンセプトストア「BASE STATION(ベースステーション)」を8月27日、原宿明治通り沿いに旗艦店として初出店し、今後高感度な駅ビルやファッションビル、ショッピングセンターなどへ展開して行くと発表しました。

 このベースステーション、要はTシャツやトレーナーなどコーディネートのベース(パーツ)になる定番アイテムを一年中、ファッショナブルに提案、販売して行こうというコンセプトです。

 素材は綿100%を中心とし、カラーはホワイト、ブラック、グレーを基調にプラス、トレンドカラー3-6色、アイテムは、Tシャツ、キャミソール、トレーナー、パーカー、アンダーウエア、ベビーウエア。サイズはメンズ、レディース共に4サイズづつ展開する予定とのこと。価格はTシャツで1900円~、トレーナーで4900円~、国内生産で対応とのこと。

 BASE STATION ベースステーション HP

 明らかにユニクロの18番(オハコ)アイテムをもっとファッショナブルに、ユニクロ原宿店の並びに出店するところがワールドらしいと思います(ワールドのOZOCの跡地ですね)。ファッション化を声高らかに唱えるユニクロ柳井会長に対し、ファッションのワールドがベーシックアイテムを仕掛けに行くというのは対称的で興味深いところです。

 このベースステーションは、ゆくゆく企業向けプリンタブルボディー(プリント用無地商品)として販売して行く、というところも目の付けどころが面白いと思いました。
 アメリカには、日本でもおなじみのヘインズ、フルーツオブザルーム、アンビルなどプリント加工用のベーシックアイテム供給業者がたくさんおり、最近、日本でも中小の会社がこのようなビジネスを軌道に乗せてきています。

 また、ちょうど、この秋、ベーシックアイテムをファッショナブルにセクシーに販売して成功したアメリカ企業 アメリカンアパレルの日本でのショップ展開も始まります。

 AMERICAN APPAREL アメリカンアパレル HP

 ユニクロが定番商品をまとめ上げてひとつのポジショニングを確立したように、さらにフォーカスされたアンダーウエア的な商品をファッションとしてポジショニングを狙おうとするワールド。このアイテムって、意外と生活者のソリューションに応えられていない商品群なので、国内外いろいろな企業が参入して、よい商品が提供されることを願います。

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August 08, 2005

ユニクロ売上高1兆円戦略を探る

 8月7日付 日経新聞企業欄にファーストリテイリングの柳井会長のインタビュー記事から。

 2010年、1兆円戦略の内訳としては、6000億円を国内のユニクロ事業で、海外事業は一カ国あたり1000億円程度は取っていく、また、国内関連事業(M&A含む)でも1000億円単位のビジネスを2-3は作る必要がある、とのこと。
 記事の中で、社長に復帰するにあたっての柳井会長の抱負で、もっとも興味深かったのは、次の一文でした。
 
 「衣料品の製造小売業には第一世代、と第二世代があると考えている。第一世代は一年半前から商品を準備しておき、(春夏、秋冬の)シーズンごとに売る。第二世代はファッションの情報を素早くつかみ、月ごとに商品を入れ替える。ユニクロは早く第二世代に変わらなければならない」

 実際、ファッション業界の多くは、今でも春夏、秋冬の大きな2つのシーズンで考えている企業が圧倒的に多いです。欧米のコレクションを典型とする、展示会ビジネスがこのサイクルです。ユニクロもリスクを張った計画的な大量生産で良質な商品を低コストで供給するビジネスモデルとして知られています。

 私なりに言い換えると、第一世代は創り手側(サプライサイド)の発想を持つ企業、第二世代は生活者側(ディマンドサイド)の発想を持つ企業。前者の発想、オペレーションのサイクルはシーズン、後者は「週」と極めて大きな違いがあります。後者は、スピードを重視するため、品質と経費を犠牲にしていると言う指摘もありますが、あくまでも生活者が答えを出すだけです。

 モノに満たされた21世紀は、生活者の動向、マーケットの変化に柔軟に対応するディマンドサイドの発想、ディマンドチェーンオペレーションでなければならないのは言うまでもありません。

 ユニクロが目標とする世界の大手SPA(製造小売業)の中でも、ユニクロがお手本にしたGAPやLIMITEDは第一世代、ZARA(ザラ)やH&M(エッチアンドエム)は第二世代といえるでしょう。ファッションリスクを負う分、的中率が高い後者の方が前者より粗利率、営業利益率が高いのも事実です。ちなみに規模は違いますが、日本で近いオペレーションをしているのはヤングカジュアルのハニーズ(東証一部)です。

 柳井社長は、比較的ファッション性の高い商品を念頭において話していますが、ユニクロのマーケットポジショニングが極めて明確な今、ベーシックとファッションを同じ屋号で行う危険性も否めません。かといって、ZARA、H&Mに太刀打ちできるSPAを運営する力を日本でダントツに持っているのもユニクロであることも事実です。

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August 07, 2005

ウォルマートを侮るなかれ

 6日付け日経新聞の米ウォルマートCEOリー・スコット氏のインタビュー記事を読みました。

 ご存知のように、同社は02年に西友に資本参加をし、現在42%の出資比率で実質主導権を握ります。その西友の05年12月期決算は4期連続の最終赤字となる見通しです。しかし、同氏に焦りは感じられず、ダイエーを含めた更なる日本へ投資への意欲満々です。
 
 資本参加した後、ウォルマートの西友へのてこ入れの「一部」がマスコミからアメリカ流の「エブリディロープライス(EDLP)」と称され、業績が上がらない西友に対して、「日本ではEDLPは通用しない」と報道されました。
 日本の消費者はEDLPよりチラシの特価を望んでいる、と結論づけられ、西友も日替わり目玉商品のチラシ掲載を再開した(昔に戻した)のです。

 アメリカのウォルマートで何回か買い物をした人ならお気づきだと思いますが、今回西友で行われたEDLPと称される商法は、アメリカのそれのほんの一部に過ぎません。それも、もっとも特徴的な部分は実践されていないように見受けられます。
 
 1年ほどアメリカ、カリフォルニア州に滞在し、実際、生活者の視点で見たウォルマートを整理するとこうです。

1.ウォルマートは、大手メーカーと組んで、メーカーブランド商品
  (NB=ナショナルブランド)をいつも安く売っています。
2.ウォルマートは、有名ブランドをモノポリーして自社オリジナルブランド
  (NPB=ナショナルプライベートブランド)として中国などで安く生産し、
  安く販売しています。
3.ウォルマートは、日曜日に特売のチラシを出しています。アメリカでは、
  スーパー、ディスカウンター、カテゴリーキラーがEDLPを行うと同時に、
  日曜日の新聞にのみ冊子のような割引クーポンを中心とした日本で言う
  特売チラシにあたるものを配布しています。クーポンとメンバーカードを併用すると
  ものすごく安く買える時があります。

 アメリカのディスカウンターのEDLPとは、おなじみのブランド品がいつも安く販売されていて、生活者は「最低限の品質」の保証と「他店で買うより高くはない」と安心してお買い物ができるシステムなのです。なおかつ、期間限定でさらなる目玉商品もあります。
 アメリカ流EDLPの本質は「お客様との価格のお約束」です。メーカーを泣かせて一時的な集客のための目玉商品を作ったり、割引を演出するために最初は高く値段をつけておいて、数週間後から20%OFFや半額セールにする日本流セールのことではありません。

 私の想像ですが、ウォルマートは、西友でのナショナルブランドについても本当のアメリカ流のEDLPを検討したと思います。ところが、アメリカには存在しないメーカーと小売の間に入っている問屋さんや、他のGMSの圧力に負けたメーカー・問屋をコントロールすることができず、また、アメリカ並みの経費率の低さが伴わなかったため、実現できず、できるところから断片的に実行に移してみたのではないか、と思っています。

 ウォルマートが西友改革に時間がかかっている様は、むしろ自由競争を妨げ、生活者にしわ寄せを負わせている日本の商慣習に問題あり、と見るべきです。ところで、カルフールは失敗しましたが、トイザラズは業界慣習を変えました。

 もっとも世界一の彼らのことですから、まだ世界戦略の実験の一部としか思っていないのではないでしょうか。

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August 05, 2005

セレブ系の次は「モテ系」?

 次なるヤングレディスファッショントレンドは「モテ系」とは本日の日経MJ裏面から。

 前年割が続いた2-6月の百貨店婦人服売り場で22%アップのブランド群がありました。
20代前半の女性を対象にした、いわゆる「モテ系」というテイストのブランド、フランドルのエフデ(ef-de´)・ルスークプリ(Le souk Prix)やサンエーインターナショナルのプライベートレーベル(Private Label)などがこれにあたるようです。
 色は白・ピンク中心で、リボン・フリルをあしらったシフォン素材などの商品が特徴。
清楚でかわいく 二の腕は見せるが、胸元は見せるのは鎖骨まで、丈も長めで露出は控えめ。「つけまつ毛」、イブサンローランのフレグランス、「ベビードール」が関連ヒット商品にあたるとのことです。

 この「モテ系」、昨年から、売り場も雑誌も、トレンドとして、セレブ系、セクシー系と騒いでいたころ、カウンターカルチャーとして、雑誌CanCam(キャンキャン)が仕掛け始め、セレブのゴージャス系セクシー系を敬遠する百貨店のお嬢様系のお客さんに支持されてきたようです。
 欧米のコレクション発信でもない、ストリート発信でもない、雑誌がしかけたファッショントレンドとして、無理をしない、男性からも女性からも高感度のカジュアル・ビジネス両方に耐えうるファッションテイストとして、注目を集めています。

 今年は、レディースファッションの低迷が続いていますので、よい起爆剤になれば・・・

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August 04, 2005

アディダス、リーボック買収で、どうなる世界2大ブランド対決。

 本日の日経新聞によると、スポーツ業界世界2位のアディダス・サロモン社は、業界3位のリーボック社を4200億円で買収することで合意したとのことです。これが実現すれば、アディダスは、1兆2500億円の売上規模となり、首位ナイキの年商1兆3700億円に迫ることとなります。

 この記事を読んでいて、スポーツシューズ大手2社の軌跡や戦略をちょっと「紐解いて」みたくなりました。

 まず、1924年設立の歴史を持つアディダスは、ドイツの靴職人のアディ・ダスラーさんが立ち上げたシューズブランドで、オリンピックやサッカーワールドカップを舞台に知名度を上げ、成長しました。余談ですが、やはりスポーツシューズ大手のプーマは、このアディ・ダスラーさんのお兄さんがはじめたブランドです。1978年の創始者の死後、90年に買収され、以後、複数の経営者のもと、資本の理論で買収・売却・拡大をしてきた印象を受けます。

 アディダスの歴史

 一方、1964年設立、オレゴン大学の陸上部コーチ、ビルバウワーマンと教え子フィルナイトが、アメリカでアスリート用シューズとして、独壇場だったアディダスを駆逐しようと会社を設立し、日本のオニツカタイガーを輸入し販売するところからビジネスをスタートしています。その後、自分たちの商品を開発したい、ということで、ナイキブランドが誕生するわけです。アディダスとの特徴の違いは、創業者自身がアスリートであったこと、オリンピックやワールドカップのチームと提携するというよりは、マイケルジョーダンやジョンマッケンローなど、個人の金の卵に目をつけ、その成長をサポートするというマーケティングに特徴があります。

 ナイキの歴史

 90年代後半から2000年の初頭の日本のスニーカーブームのころ、シューズバイヤーをしていた。当時、ナイキがエアフォース1、ダンク、エアー・ジョーダン、エアープレストなど市場供給量を上手にコントロールして、希少性で仕掛けたのに対し、アディダスは人気モデルを大量にマーケットに放出し、飽和、値崩れを起こし、マーケット戦略の明暗を分けたのを覚えています。
 
 また、アディダスは、ステラマッカートニー、ヨージヤマモトなどコレクションデザイナーともコラボレーションを展開し、ファッション性も打ちだすことで話題になりました。買収先のリーボックも最近アメリカではカリスマヒップホップアーチストとのタイアップで人気を呼んでいる模様です。
 これに対し、ナイキは、あくまでもアスリートのためのブランドであること、契約中のプロ・アスリートとともに成長しよう、という姿勢、マーケティングのセンスのよさに関心します。

 印象は・・・
 ナイキ-今でも息づく創業スピリット、マーケティングの妙味
 アディダス-資本主義マーケット戦略・多角化戦略

 アディダスは更なる買収で売上規模でナイキを越すことは可能でしょう。しかしながら、企業スピリットやマーケティングは今のところ、ナイキの方が一枚上手であると思わざるをえません。ナイキはなるべくして世界一になったスポーツブランドであるとあらためて感じました。

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August 03, 2005

郊外型ショッピングセンター今後の展開

 大型の郊外ショッピングセンターの出店も飽和に近づき、小商圏を対象にした近隣型ショッピングセンター(NSC;以下参照)の開発が進んでいる、とは今日の繊研新聞の一面から。

 日本の郊外型ショッピングセンター開発は、先行するアメリカの事例を参考にしながら行われているのは、よく知られているところですが、簡単に種類とそのコンセプトを整理しておきましょう。

●RSC(リージョナルショッピングセンター)・・・
 百貨店またはGMSを核店舗に中級価格帯以上の専門店を配置。
 広域商圏を対象にした大型SC。日本では、イオン系や西友系など
 のGMS系のモールがこれにあたります。
●CSC(コミュニティショッピングセンター)・・・
 ディスカウントストアを核店舗に業種ごとにもっとも強い
ディスカウント系の専門店を配置。中商圏と対象として中型SC。
 日本ではパワーセンターと呼ばれて、大型業種ディスカウント
 ストアが集積されているオープンモール(屋外駐車場と平屋の店舗
の組み合わせ)の形が多い
●NSC(ネイバーフッドショッピングセンター)・・・
 スーパー、ドラッグストアなどを核店舗に、低価格の専門店を
 配置。小商圏対象の小型オープンモール。日本では、ヤオコー、
 ヨークマートなどが展開中。

 要は、消費者の「購買頻度」と「価格帯」です。それにあわせて、業種や店舗群は決まってくるはずです。
 家から遠いし駐車場から店舗まで距離のあるRSCには食品スーパーは入りえないし、NSCには中高級ブランドアパレルショップはふさわしくないわけです。
 RSCはイオン系が先行しましたが、イトーヨーカ堂グループはNCSで後を追っています。

 記事によると、ハニーズ、ライトオン、ABCマートが「NSC御三家」だそうです。いずれも、大量出店を計画している業態ですね。 しかし、ハニーズはわかりますが、ライトオンやABCマートはちょっと購買頻度が違うかな、と思いますがどんなもんでしょう。

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August 02, 2005

ブランド変更は「認めない」

 以前もブログで触れましたが、百貨店ブランドの派生(ディフュージョン)ブランドショップを郊外SCで展開するオンワード樫山、サンエーインターナショナルなどが、百貨店からのプレッシャーによりこの秋からショップ名を変えようという動きがあります。
 今日の繊研新聞によると、この動きに対し、「契約違反だ」とし、契約更新に応じず、退店してもらう、という考えを表明したのは、日本全国に同テナントSCモールを展開するイオンの岡田会長。

 郊外SCに展開する「組曲」、「ピンキー&ダイアン」などの派生ブランドは、新たな広告宣伝なしに、順調な売上をあげており、SCにとっては、集客効果を果たしています。イオン系などSC側にしてみれば、当然の主張であると思います。
 百貨店から見れば、ある意味便乗商法かもしれませんが、商品・品質が違うわけで、購入するお客さんも違うわけです。そもそも、百貨店で購入するお客さんというのは、「百貨店だから買う」のではないでしょうか?百貨店がそういったプライドを持って、目くじらを立てずに商売をしていれば、こんな話もないはずです。
 また、アパレルメーカー側にとっても、それを承知でやったことでしょうから報いも致し方ないかと思います。ワールドやイトキンのように、一からSCブランド開発をして成功しているところもあるわけですからね。

 さて、この百貨店とSC側の綱引き、今後どうなるでしょう。

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August 01, 2005

地域密着で既存店活性化

 業種を問わず、多くのチェーンストアで既存店売上前年割れの厳しい状況下、本部は何を考えるべきでしょうか?今日は、ちょっと業界専門的な話で恐縮です。

 新規出店でカバーする?店舗のスクラップビルトを繰り返す?新商品や差別化開発を次々と繰り出す?店舗指導を強化する?それぞれもちろん大事なことですが、いずれも右肩上がりの時の手法で、既存店を根本的にてこ入れしないと、いくら体力のある企業でもボディブローのように効いてくることは間違いありません。

 本日の日経MJのコンビニ調査の記事によると、「既存店対策でカギを握るポイントは?」のアンケートに対し、
 「地域性を重視した商品政策」・・・69.7%
 「立地条件による品揃えの見直し」・・・63.6%
 が回答の上位を占めました。
 セブンイレブンやローソンは、お抱えの食品メーカーと組んで、地域別立地別対応に余念がありません。

 チェーンストアのメリットの第一はいうまでもなく、「規模の経済性」です。店舗数が多くなって、バイイングパワー(仕入の力)がついてくる・・・大量に買うことによって、良い商品をより低コストで仕入れられるわけです。そして、同じ看板(広告宣伝)のもと、どこに行っても同じ品揃えの店舗づくり、同じサービス・接客を施す、いわゆる「標準化」によって経営効率を出そうとするのがチェーンストアの定石。

 しかしながら、大量出店による飽和市場が状況を一変させます。日本全国統一品揃えという「チェーンストアのメリット」と、「店舗ごとの客層の嗜好の違い」にギャップが顕在化し、その結果が既存店売上前年割れになっていることに間違いなさそうです。コンビ二大手の対策はこの根本に対応しようとするものに他なりません。

 これはコンビ二に限ったことではなく、ファッションであっても、チェーンストアであれば、立地や客層の違いによって、売れ筋が違う理由は容易に想像できるはずです。それでも毎年、毎シーズン同じ仕事をしてしまう本部バイヤーの悩み。各店の不満。

 まずは、各店の客層の違いを定量(数値)的に知ることが大事だと思います。知った上で、それぞれの客層がどんな商品を期待しているかを掴むべきです。 「店頭起点」という言葉の意味はそこから始まると思います。
 全国共通の品揃えと個店の個性を活かした品揃えを考えてみる。仮説を立て、やってみて、検証してみる。各店の意見は聞き、一緒に考えることは必要ですが、間違っても、完全に各店任せにしてはいけません。それではチェーンストアのメリットが出せないからです。

 こんな方法で、チェーンストアのメリットと各店のきめ細かい対応を両立させる技術(デマンドチェーンマネージメント)がセブンはじめコンビニ企業にはあります。他の業種だって応用できるはず、きっとダイエーだって・・・さあ、今日から取り組みましょう既存店対策=顧客対策。

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