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June 25, 2006

H&M(エッチアンドエム)が来春中国進出

 6月23日の繊研新聞の記事を受けて、早速、両国さくらさんの 「新・両国さくらのファッション・イン・ファッション」 でも取り上げていらっしゃいますように、世界4大SPA、ファストファッションの雄、H&M(エッチアンドエム;へネス&モーリッツ)がいよいよ極東(欧米にとっては、日本は”FAR EAST”なんですよね)は、中国進出を発表しました。

 これは、同社の5月31日で締めた半期業績報告(IR)の中でのリリース内容がそのまま報道されたもので、HPの詳細をいろいろ読んでみましたが、この件に関する内容は、今のところ、以下の文章がすべてのようです。

 The H&M Group has signed contracts for the first stores in the Far East. The establishment in China is a first step into a new, large and exciting market. During spring 2007, H&M is planning to open one full-range store each in Shanghai and in Hong Kong in best business location.

 2007春、上海と香港一軒づつ、繁華街にフルラインのストアをOPENすることにより、極東マーケット開拓の第一歩を踏み出すとのことです。

 中国進出後、どういうタイミングでH&Mが日本攻略を始めるかがとても興味深いところです。

 参考までに今年日本に独資1号店をOPENしたスウェーデンのIKEA(イケア)の極東進出の歴史を振り返ると・・・

・1975年、香港にフランチャイズ形式でスタートその後、M&Aでフランチャイジーは変わっていますがフランチャイズのまま現4店舗。
・台湾では、香港のフランチャイジーが1994年にスタート。現3店舗
・中国へは1998年中国北京に独資で進出。現3店舗
・日本は80年代にやはりフランチャイズ(アクタス)でスタートしましたが、撤退。ご存知の通り今年独資で再進出を実現。

 H&Mが日本ではなく、中国から極東進出をスタートしたのは、いろいろな憶測ができると思いますが、マーケット的に成熟している日本に比べて、日本より中国の方が攻略しやすいこと、成長途上の中国での方が大きな成長が期待できること・・・もうひとつ忘れてはならないのは、上海や香港に、極東マーケット攻略の物流ハブを作ることを構想しているのではないか、と思われるところです。

 ZARAのインディテックスのように、南欧・地中海など近隣諸国で多くを生産して、スペインの物流センターからFEDEXで世界中どんなに遠くても72時間以内に商品を届けるしくみを作っていれば、展開国数をどんどん拡大することが可能ですが、H&Mの場合は、世界中でつくり、ヨーロッパに持ち込むところから歴史が始まっています。

 北欧の人口800万人のスウェーデンの企業は、生まれながらにして、世界で作って、世界に売るのがビジネスであると考え、常に国際的発想で、しっかりと地政学的なマーケティング戦略、すなわちロジスティック戦略を敷いた上で、マーケットを攻略することが必定であると考えられます。

 また、機が熟した絶妙のタイミングで、「テコの力」を利用することも考えると思います。今はまだ、アメリカ(特に西海岸)進出間もないH&Mは、業界人は別にして、日本の生活者にそれほど名前やイメージが刷り込まれていないでしょうし、日本マーケットは、成熟しているとは言え、まだ、ファストファッション受け入れの下地も十分とは言えません。今後、ZARAやユニクロあるいはワールド、ファイブフォックス、はたまたハニーズなどがもっともっとファストファッションの下地を日本で作った上で、そして、上海あたりに世界で作った商品の集結基地を作った上でやってくるであろうと推測します。

 しかしながら、そんな遠い将来ではないでしょうね。「その日」を境に、日本のファッションマーケットがどのように変わるか、いろいろな思いで、想像しています。 

 関連エントリー-スウェーデン企業の国際性
 関連エントリー-H&M(エッチアンドエム)の海外市場攻略手法
 関連エントリー-ZARA(ザラ)中国本土1号店開店

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Comments

takaさん、TB&コメント、有難うございました。

さすがプロの視点ですね、非常に冷静で現実的に見ておられるように思いました。

日本の企業さんにも、本場のファストファッションに負けないように頑張ってもらいたいものです!

Posted by: 両国さくら | June 25, 2006 11:14 PM

さくらさん

コメントありがとうございました。

そうですね。日本の生活者がもっともっと豊かになるために、
外資の参入を歓迎しつつ、でも実は、それに刺激を受けて
日本の企業がよりよい商品、よりよいサービスを提供する
すばらしい企業になってくれれば、というのが一番の思いです。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

Posted by: taka | June 26, 2006 04:35 PM

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