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November 30, 2006

ユーロ高でブランド品も相次ぎ値上げ

 11月30日の日経新聞に恒常的なユーロ高による欧州輸出企業の製品値上げ加速に関する記事が掲載されています。
 
 ファッション関連でも11月13日に、ルイ・ヴィトンが今年2回目の平均2.5%の値上げを行ったことや、ベンツが来年から0.9%上がることが記事になっていましたが、私も8月にうっかり1日違いでディオールの商品を5%高く買うことになってしまった記憶が鮮明に残っているので、他人事ではありません。ブランドものは数%でも額は馬鹿になりませんからね。

 今回のユーロ高は、欧州圏の内需拡大、企業体質の改善により、欧州金利先高感が高まって資金がユーロに向いているのが主要因のようです。ということは、しばらく続きそうな様相かな。

 日本も景気回復!と言って百貨店あたりが浮き足だしつつあり、インポートブランド各社も値上げには絶好のタイミングなのでしょう。

 しかし、実際、日本の経済も、景気のよいアメリカ、ヨーロッパ、そして、中国の設備投資熱といった外需に支えられた輸出企業の好業績とリストラによる景気回復ですから、それらの恩恵を受けた一部のサラリーマンやIT起業家たちの金遣いが全体を押し上げているに過ぎないように思えてなりませんね。どこまで続くでしょう。

 いわずもがなですが、「輸入」依存度の高いファッション流通にとっては円安はNG。世界経済動向も気になるところですね。
 
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 関連エントリー-ルイ・ヴィトンもトヨタ方式でカイゼン中

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November 29, 2006

紳士服チェーンが期待する婦人スーツ販売

 11月29日の日経MJに2プライススーツのさきがけ、ザ・スーパースーツストアを展開するオンリーが、既製婦人スーツの全店販売を始める、という記事が掲載されています。

 従来は、PO(パターンオーダー)の対応のみだったものを、一部店舗で実験販売をしたところ、
 1.試着後、すぐに買って帰れ(POではお渡しまで2週間)
 2.同じ生地を使ってもPOに比べて3割安い(2万円台中心の模様)
 ということで、1割未満だった女性客構成比が3割にまで達したため、全店販売へ踏み切ったとのことです。

 郊外型大手紳士服チェーンでも、男性と一緒に来店する女性(奥さんや娘)が多いことで、団塊世代がリタイヤする2007年問題によるスーツ需要減対策として、期待をしていることを以前繊研新聞あたりでも読みましたが、まだ現状は、リクルート、フレッシャーズとお母さんの入学式対応が中心のようです。

 一時的にしか着ないこれらのスーツを百貨店では高すぎる、量販店では味気ない、ということで、スキマに対して紳士服販売の生産、接客ノウハウが活かせるかどうかに期待がかかりますが、以前読んだ記事では、とは言え、売上構成比でいっても1-2%程度。スタイル変化の激しい婦人服の方へと手を広げられるかについては各社まだまだ慎重に見ているようです。

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November 28, 2006

これからのセレクトショップのカタチ

 11月27日の繊研新聞の1面、誕生から30年余りのセレクトショップの未来を関係者が語る「あすのセレクト」という連載特集記事がスタートしました。その第1回目は大手セレクトショップともお取引のあるご意見版、デザイナーでチューブ代表の斎藤久夫(Hisao Saito)さんでした。

 さすがベテランデザイナーらしく、セレクトショップがかつての他にない新しいモノに出会える店ではなくて、ビジネス的には成功しているかもしれないけど、「モノ本位じゃなくて」顧客が「考えないで」「安心して買える」均一的な店になってしまったことを憂いながら語る切り口に、うなずきながら楽しく読んでおりました。

 中でも妙に共感してしまった部分を2つ引用させていただきます。

 「おしゃれ感って昔は時代ごとにつながっていた。それが、ある時代からつながらなくなった。裏原宿がきっかけだと思う。限定とかナンバーをつけるとか売る日を教えないとか。そんな商売。それで300人が買って100人が倍の値段で転売する。服がかっこいいというのが、その時に何かにすり替わってしまった。服は高く売れるというものになった気がする。」

 「今の”お兄系”もいいのか悪いのか、好き嫌いじゃなくてエネルギーですよ。時代をリードしてゆく人が正統とか健全じゃなくて悪趣味で下品な人たちになっている。それがエネルギーになって新しいマーケットを作っている」 

 そう、ファッションは生活者のものですが、ファッションを楽しむ生活者にも、販売する側にもお互い、暗黙の最低限のルールやマナーってものがあるんじゃないかと思うのですが、上記の2つの事例は確かにそれをちょっと踏み外しているんじゃないかと思うこともあるんですね。

 まあ、それはそれとして、そんな世相に、セレクトショップも時代とともにカタチは変わるにしても、記事の見出しにもあるように、「ファッションを育てる、客を育てる店」、いわゆるファッションリーダーストアでありつづけて欲しいですね。
 
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 関連エントリー-30年目を迎えたセレクトショップ

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November 27, 2006

先週の記事別アクセスランキング

先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-ピーチジョンの独走は許さない?今、マルキュー系ランジェリーブランドが熱い(06.11.17)

 コメント:これからウィメンズもメンズもインナーウェアが熱い?

2位-ユニクロNY旗艦店オープンの狙い(06.11.12)

 コメント:海外事業拡大の布石になるか?

3位-紳士服チェーンの「閉店セール」(06.11.20)

 コメント:「閉店セール」は紳士服業界の不思議のひとつ

4位-しまむらの店舗分類(ストアクラスター)(06.11.15)

 コメント:11月に入ってしまむら関係の本の出版も目だってきました。
      「ファッション小売業のトヨタ」は異業種もベンチマークの対象に。

5位-原宿人気古着ショップの魅力比較(05.04.06)

 コメント:当ブログの人気エントリー再浮上でランキング返り咲き。

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November 26, 2006

メンズアンダーウェアも充実してきた

 11月24日の繊研新聞やnikkeiBPnetなどに、ミズノとユナイテッドアローズがアンダーウェアブランドを共同開発をしたニュースが掲載されていますが、今年、メンズの「肌着」から一皮剥けて、ファッションにも耐えうる「アンダーウェア」が次々に発売され、マーケットに充実してきたような印象を受けます。

 ミズノとユナイッテッドアローズ、アンダーウェアブランドを設立

 新宿の伊勢丹メンズの地下1階は当然のこと、百貨店の売場では、美脚パンツに対応したトリンプなどのボクサーショーツが高回転をしていると聞きますし、また、イトーヨーカ堂などのGMSの肌着売場でも、ワコールやトリンプが開発したメンズアンダーウェア(インナーTとブリーフ、ボクサー、トランクスなど)コーナーがかなり打ち出されています。ユニクロや無印良品の品揃えの中にも、ニットボクサーなど商品的に悪くないものがかなり見受けられるようになりました。 
 
 この充実振りを見ていると、5年以上前になりますが、私がカジュアルチェーンの服飾雑貨のバイヤーをしていた時にメンズのアンダーウェアMDに取り組んだことを思い出します。

 当時、カジュアルでアンダーシャツといえばヘインズの3Pパック、ボトムスは、老舗肌着メーカーが作ったブリーフやトランクスくらいしかマーケットになく、こんな品揃えで生活者が満足するわけはない、ニッチマーケットと見て、調査と実験販売から始めることにしました。

 基幹店舗を説得して、売場を倍に拡大し、おなじみCKカルバンクラインやポロラルフローレンの箱入りアンダーウェアから日本の老舗F社、G社の商品、価格訴求のノンブランドまで松・竹・梅戦略で品質と価格帯を幅広く品揃えし、一部店舗で販売を行いました。

 老舗肌着メーカーの商品については、掛け率はさておき、商品の品質は悪くないのですが、形状、つまりパッケージとたたみ方が量販的で、オヤジくさかったので、何度も掛け合って、カジュアルショップでファッションに耐えうる形状に直してもらっての、実験販売。高いものから安いものまで、もともとあったものも、新しく入れたものも、全商品がよく売れ、同カテゴリーの前年対比3倍以上の売上を記録しました。

 その後、この実験販売の結果を踏まえて、潜在マーケットを確信し、インポートとNBの品揃えを絞り込み、低価格帯にオリジナル開発商品を投入するわけですが、以後、アンダーウェア部門で安定的な売上を確保するに至ったものです。

 そんな実体験もあって、メンズに限らず、女性のランジェリーマーケット含めてインナーあるいはアンダーウェアーマーケット全般を気にしてみていますが、今日に至るまで、着実にファッション化していると思います。

 メンズについては、CKアンダーウェアの揺るがない人気を追う形で、ブームの後押しもあってD&Gが、はたまた、新庄選手の「ちゃんとした下着をはこう」のBODY WILDのマーケティングも生活者の目をアンダーウェアのファッション化に向かせる役割を果たしているのではないかと思います。109メンズにも「クルーズ」というアンダーウェア専門店がありますね。

 女も男も毎日勝負パンツ!とまでは言いませんが、インナーにも気を遣い、身の引き締まる、自信の持てるものを身に付けたいですよね。

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November 24, 2006

人材採用難どう乗り切る?

 11月24日の日経MJに、景気回復などにより流通業で深刻になっているパートアルバイトなどの採用難をどう乗り切るかという企業事例の記事が掲載されています。

 同紙が実施した53社に対するアンケートによる各社の対応で一番多いのは、
 ・時給日給を引き上げた(27社)
 ・募集要件を緩和した(21社)
 ・モチベーションを上げるための各種奨励策の導入(20社)
 が上位3つ。

 やむを得ないかもしれませんが、金銭で解決したり、企業がサービスが低下するような妥協したり、ニンジンをぶる下げたりと、消極策が多いのが現実かなと思いました。

 しかしながら、明るい話もあります。記事の中のイオンモールやイケアジャパンのように、働く主婦のために託児所を用意するといった、ホントに「働く人の悩み、不安を解決する」ことを行って対応している企業もあります。

 以前もブログで取り上げて、今日の日経MJにも関連記事が掲載されていますが、ワールドが年間22億円の人件費増を覚悟して、契約社員を正社員化した話も、ステイタスや保証という「働く人の悩み、不安を解決する」配慮もあるのではないかと思います。

 また、今日あるクライアントの店長さんと世間一般のパートアルバイト採用難についての話をしていたところ、

 「うちはそれほど困ってませんよ。先日も、『お店のスタッフが親切だったんで、自分も働きたくて応募しました』といってくれた、もともとお店のお客さんが来て、採用しました。いつもそうなんですよ。」

 とおっしゃるんで関心しました。やはりそうじゃなくっちゃね。

 流通業の皆さん、お金で釣るんじゃなくて、ホントに働きたくなる従業員の環境づくり、心がけてますか?

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 関連エントリー-採用難とショップの魅力
 関連エントリー-アパレル大手が販売契約社員を正社員化

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November 23, 2006

クルマとファッションの融合、トヨタのオートモール

 11月22日の繊研新聞に、トヨタ自動車が07年11月に横浜市港北区に開業する自動車販売とファッションなどの複合ショッピングモール「トレッサ横浜」に関する記事が掲載されています。

 以前から私の周りでも出店を検討している企業があったので、小耳には挟んでおりましたが、岐阜のカラフルタウンに続く、トヨタ自動車が関連会社工場跡地を活かして、新しい環境の中で自動車販売を提案する、いわゆる「オートモール」の2号案件になるようです。

 トヨタ自動車ニュースリリース記事

 スーパー三和や家電のノジマ、ユニクロやゼビオスポーツが核テナントになるようなので、カテゴリーキラーを中心とした、パワーセンター的になると思いますが、200店舗の専門店を擁するとのことで、イオンや三井不動産といったおなじみのデベロッパーとは一味違う、「クルマとファッションの融合」ですかぁ。バンバン出店するとは思えませんが、トヨタさんには、今後、ユニークな切り口のショッピングセンター開発を期待したいところですね。

 ところで、今回はトヨタの開発なので、トヨタとダイハツのみの出店のようですが、自動車業界こそ、メーカーが強く、系列販社制が根強いものがありますが、そろそろ、自動車のセレクトショップというのはできないものなんでしょうかね。外車専門ではあると思いますが、外車から国産まで、客層やライフスタイルにあわせて各メーカー幅広く、乗り比べて選べる店があってもいいと思うのですが・・・まだまだメーカー同士のライバル意識は強いのでしょうかね。生活者はそれを望んでいると思うのですが・・・

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November 22, 2006

選択の自由~ファッションの民主主義化に寄せて

 11月16日に94歳で他界されたアメリカのノーベル賞経済学者ミルトン・フリードマン氏に関して、連日、日経新聞など各紙にさまざまな追悼コラムが掲載されています。

 そういえば、私も国際経済学を学ぶ学生だったころ、同氏の「小さな政府論」、すなわち財政政策など政府の市場への介入は最小限に、規制緩和を促進し、民間活力を最大限に利用することこそが市場活性化につながるという理論を提唱した「選択の自由」の訳本を読んで胸躍らせたものでした。

 恒常所得仮説なんて、まさに賢く、慎重になった現代の生活者の購買心理を言いえていますよね。

 当時は、アメリカのレーガン大統領やイギリスのサッチャー首相の政策を後押しし、遅ればせながら、日本でも小泉前首相の政策のバックボーンにもなっていると言われています。

 その後、学生時代に訪れた生活者天国アメリカに感銘を受けた私は、まだまだ豊かさの足りない?日本へもっともっと世界の進んだ文化を輸入することを志して最初の職についたものです。

 さらにその10年後に生活者として実際アメリカに住むことになり、そこで体感した感動を、その後、日本のリテールビジネスでの実践にぶつけ、少しづつ確信めいたものも感じました。

 先日、ブログで「ファッション2.0」「ファッションの民主主義化」に触れて、にわかに物議をかもしましたが、日本のファッションマーケットにはもっともっと、生活者の「選択の自由」のための企業側の自由競争、努力が必要だと思います。

 競争が企業努力を促進し、生活者を豊かにする・・・価格問題であったり、サイズ問題であったり、サービス問題であったり・・・海外組との世界レベルの競争、異業種との他流試合なお結構。

 リーズナブルな価格で最先端のファッションを手にできる時代。MLサイズじゃない人も我慢しないでファッションを楽しめる時代。欲しいものがいろいろ自由に試せて、すぐに手に届く時代。

 ファッション消費に関する生活者の従来の不便、不満を解消する、生活者を解放する、そんな時代はすぐそこに来ていると思います。そして、それを実現しようとするファッション企業の努力を当ブログは応援しています。

 なんだか、そんな自分の発想の根源にフリードマン氏の影響も多少なりともあったのかな、と思いながらそれらの新聞記事を読んでいました。

 末筆ながら同氏のご冥福をお祈りいたします。

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November 20, 2006

先週の記事別アクセスランキング

先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-ユニクロNY旗艦店オープンの狙い(06.11.12)

 コメント:ロンドン進出時よりも進化したユニクロが1000坪世界最大店舗で
      どんな成果を出すか楽しみです。

2位-しまむらの店舗分類(ストアクラスター)(06.11.15)

 コメント:都心部攻略のために店舗タイプを増やしたしまむら。西葛西のダイエー内の
      店舗がその試金石となるのでしょうか。

3位-ピーチジョンの独走は許さない?今、マルキュー系ランジェリーブランドが熱い(06.11.17)

 コメント:エゴイストなどマルキュー系の旗手がランジェリーブランドで追いかける。

4位-サマンサタバサもNYソーホーに直営店OPEN(06.11.14)

 コメント:ユニクロの翌日にNY店をオープンしたサマンサタバサのUSA戦略も注目ですね。

5位-SNS仮想マンション、ゾゾレジデンスはファッションマーケティングの宝庫(06.11.07)

 コメント:生活者が作り上げるの理想の部屋が垣間見れるゾゾレジデンスは
      今後SNSの進化系、未来図になるのではないかと注目しています。

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紳士服チェーンの「閉店セール」

 11月20日の日経MJに紳士服チェーン大手4社(青山商事・AOKIホールディングス・コナカ・はるやま商事)の中間決算の記事が掲載されています。

 記事の内容は、4社の既存店売上高の明暗について。

 高額商品の積極投入で客単価を上げた青山商事、全店の4割の店で行った閉店セールで客数を稼いだAOKIホールディングスの上位2社は売上を伸ばしたものの、セールを抑えて中間価格帯を増やしたコナカ、閉店セールを減らしたはるやまはともに客数減で前年割れ、と解説しています。

 要は、閉店セールで客数を稼ぎ、高額品で客単価を稼いで全体的に売上を上げた青山商事のひとり勝ちのようです。

 この解説で登場する「閉店セール」は紳士服チェーンおなじみの常套手段。

 一般的に、小売店で、一番売れるのは「開店セール」、二番目に売れるのは「閉店セール」といわれています。(最近は閉店セールの方が売れるかな?)生活者が開店ゆえ、閉店ゆえのセール目玉品、処分品が豊富で商品が安い、という心理が駆り立てられ、売上が上がるという現象を利用したものです。
 
 ホントに閉店する場合は「完全閉店」と言いますが、ちょっとしたレイアウト変更(お金をかけずとも什器を移動させれば済むもの)を行うだけの「改装のための閉店セール」、あるいは季節が変われば当たり前の「商品入替のため閉店セール」の「閉店セール」は生活者にとっては紛らわしいけども実際、チェーン側にとっては、集客効果があり、セール品の投入もともなってよく売れてしまうので、各チェーンも抜け出せない恒例、あるいは一種の麻薬とも言えます。大手になると、計画的にこのセールを組み込むわけですね。

 近所の「洋服の青山」では年中「改装閉店」と「新装開店」の赤いノボリが立っているので、こちら側も麻痺しています。

 最近は、生活者も「あそこ、またやってるよ」と割り切っていますが、このセールの多い少ないが明暗を分けるというのは、ちょっといかがなものかなぁ・・・現実とは言え、そろそろ閉店セールに頼らない売り方はないのかなと赤いノボリを見ては思うものです。
 
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November 17, 2006

ピーチジョンの独走は許さない?今、マルキュー系ランジェリーブランドが熱い

 11月17日の繊研新聞に、渋谷109などにショップを展開するいわゆるマルキュー系ブランドがランジェリーマーケットに参入し、好調な売上を上げている事例が掲載されています。

 マルキュー系ブランドの元祖、エゴイストが04年からスタートした「ラヴィジュール」は店頭カタログ通販合わせすでに年間23億円ものブランドに成長、今年3月に渋谷109にオープンしたショップでは、立ち上がりに1日100万円、現在でも平均70万円を売る快進撃。

 また、プリヴィレッジが展開する「ラグナムーン」も9月から出店を開始し、売上の5割がランジェリーというブランドで、十分な手ごたえを感じ、今後、ランジェリーの品揃え構成比を7割まで上げるといいます。

 ともに、ピーチジョン(PJ)の1.5倍くらいの価格帯にはなりますが、ホームページを拝見したところ、さすがアパレルブランドからの延長線上のデザイン発想だけあってターゲットとなる生活者(PJより少しお姉さん向けですかね)の心理を捉えた、セクシーで挑発的なコレクションを展開しています。

 ラヴィジュール HP
 ラグナムーン HP

 ともに、親に買ってもらう時期から一人で好みのものを買う世代になって、既存のワコールやトリンプなどの大手ランジェリーメーカーの商品では満足できない顧客層を的確に狙ったコンセプトで、今後の飛躍も期待できそうです。

 このマーケットの隙間は、ピーチジョンの独走かと思っていましたが、さすがマルキューブランドですね、生活者の視点でのキャッチアップは見事なものです。

 このように、ランジェリーマーケットは実質的に2大大手メーカーが寡占していた関係で新しい世代向けのソリューションが十分ではないのではないかと思います。

 今後、アパレルブランドからの参入が期待され、ますますホットになるファッションランジェリーマーケットにも注目です。

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 関連エントリー-ピーチ・ジョン(PJ)が贈る最強の谷間
 関連エントリー-ワコールHDがピーチジョン(PJ)と資本業務提携

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November 15, 2006

しまむらの店舗分類(ストアクラスター)

 11月15日の日経MJに先日1000店舗を突破したファッションセンターしまむらの店舗分類の見直しの記事が掲載されています。

 同社は、従来、店舗の売上規模(大・中・小)と気温、すなわち日本列島南北どちらに位置しているか(北=寒い・南=暖かい)で全国の店舗を6つのグループに分け、全体の9割は共通商品としながらも、あとの1割は、この店舗分類に基づいて商品構成に変化をつけていました。

 最近、都心部に出店を始め、地方より高い商品がよく売れることがわかり(例:ハンドバッグも通常1890円主体に対して、都心では3900-4900円主体など)、従来の6つの店舗分類に都心店舗用に2つの分類を加え(中心または周縁)8つとし、今期中に都心部ではどんな商品が売れるのかの分析に入り、来期から運用に移して行くとのことです。

 チェーンストアとは本来、同じ規模の店舗で同じ品揃えを幅広い客層に向けて多店舗化してゆくことで、効率を上げてゆくビジネスではありますが、店舗数を増やせば、地域特性、立地、商圏規模、競合関係などにより客層が異なり、売れる商品にも差が出てくるものです。

 ファッションストアにしても、従来、創り手側の理想は、全店同立地、同規模、同MDを行い、店またはブランド側が客を選ぶことだったかもしれませんが、最近はそうも行かないのが現実だと思います。

 そこで、今、業界が取り組んでいる問題として、店舗分類(ストアクラスター)が挙げられます。

 アメリカのリテールビジネス大会のような会合でも、今年の話題はいかにストアクラスターに取り組み、精度を上げるか?に集中していたようですし、今後は日本でも、顧客を知り、どんな顧客がどんな商品を買っているのか、顧客に支持をされる商品とは何かを追求しながら、仮説としての「店舗グループ」別に顧客に合わせる品揃えの精度が問われてくると思います。

 私が昔勤務していたファッションチェーンでも、コンビニのように買い上げ顧客の性別や年齢をレジで打ち分け、どんな商品がどんな客層にお買い上げ頂いているか、当初の仮説は正しかったなどの検証を行って客層を基軸にした店舗グループごとに品揃えの見直しを随時行っていたものです。

 ファッションビジネス(特にアパレルブランド)は、これまで「当て逃げ」型が多かったと思います。だからブームも一過性で、消えてゆくブランドや会社が多いのではないかと思います。業界の多くの人が「それがアパレルビジネスだ、顧客は飽きっぽいんだから・・・」なんて結論付けるわけですね。

 しかしながら、最近の勝ち組SPA型の企業には、ショップブランドイメージを保ちながら、顧客に合わせた品揃えで、長続きしている事例も出てきています。ビジネスというのは、本来そういうものだと切に思います。

 そんな経営を実践する上で、どんな基準を設けるかは、取り扱う商品特性によるとしても、店舗分類(ストアクラスター)は「顧客を知る」ための、とても重要な戦略の入り口の一つであると思っています。

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関連エントリー-しまむら1000店舗突破、いざ都市部攻略へ

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November 14, 2006

サマンサタバサもNYソーホーに直営店OPEN

 11月14日の繊研新聞1面は、10日にNYソーホーに1000坪の世界最大旗艦店をオープンしたユニクロとその翌日11日に同じくソーホーに30坪の海外第1号店をオープンしたサマンサタバサの「NYで競演」という記事でした。

 ユニクロのオープン初日は、24台のレジがフル稼働、かなりの盛況だったようですね。

 柳井会長やUSAのCEOの堂前さんは、プレスリリースで盛んに「高品質のベーシックカジュアル」を強調していらっしゃいますが、そんな「品質のよいGAP」より、

 先日のエントリーユニクロNY旗艦店オープンの狙い

 にコメントを寄せていただいたNY在住のKENさんが言うように、ユニクロデザインオフィス発信のファッション性の高い商品群による「品質のよいH&M」を目指す方が、間違いなくアメリカの生活者に支持をされるのではないか、と感じました。

 確かに、柳井さんが、GAPやジョルダーノに学び、本家GAPに挑戦する気持ちは理解できますが、NYのソーホーや5番街のH&Mとファストファッションのガチンコ勝負をしてそれなりの成果が出せれば、日本はもちろん、世界で通用するSPAになることは確実だと思います。

 さて、今日の本題は、サマンサタバサ。サマンサタバサも11日にNYソーホー、マジソン街にソーシャライツ、セレブを招いて直営店のオープンを迎え、アメリカでの多店舗化に意欲満々の寺田社長。

 アメリカのセレブ系ブランドのマーケティング手法を上手に日本に紹介し、成功を収めた同社が、やはり本家アメリカのセレブはたまた、ソーシャライツにどのような評価をされるかが楽しみなところです。

 それにしても、寺田社長は、生活者に影響力のあるソサエティへの入り込み方が極めてうまいですね。商社時代にブランドバッグ輸入で培ったヨーロッパ社会に対するコミュニケーションスキルなのかなぁ。その才能が今日のサマンサタバサの成功の大きなひとつの要因であると思います。

 一方、同日、14日の日経新聞にサマンサタバサリミテッドが大証ヘラクレス上場のファッションネット通販でおなじみのスタイライフの株式20%を取得し、持分法適用会社にすると発表したとの記事が掲載されています。

 これにより、スタイライフの通販ノウハウが、サマンサタバサグループが運営する次世代型ネット通販サイトWWシティへ提供され、また、スタイライフへサマンサタバサの商品供給が始まるとのことで、相乗効果が生まれるとされています。

 さすが、着実に王道を行く同年代社長の次の一手も楽しみにしています。

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November 13, 2006

先週の記事別アクセスランキング

先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-ルイ・ヴィトンもトヨタ方式でカイゼン中(06.11.05)

 コメント:ハイエンドブランドも、生活者の需要にあわせたSCMで改革中。

2位-SNS仮想マンション、ゾゾレジデンスはファッションマーケティングの宝庫(06.11.07)

 コメント:生活者が作り上げる理想の部屋には、マーケティングのヒントがいっぱい?

3位-”ファストファッション”から”ファッション2.0”が始まる(06.10.25)

 コメント:”ファッション2.0”は、ファッションビジネスの生活者を起点とした
      企業の弛まない革新的な体質の変化への努力を意味する
      キーワードではないかと思います。

4位-リアルクローズの時代(05.12.19)

 コメント:最近検索エンジン経由でヒットの高いエントリーです。

5位-伊藤忠商事、ジャヴァHD株取得で考える今後の商社の役割(06.11.03)

 コメント:明日の業界の未来のために、人材の宝庫である商社に人肌脱いで
      もらいたいお話です。
      
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November 12, 2006

ユニクロNY旗艦店オープンの狙い

 今週のNYは、ファッションビジネス界にとっては、とてもホットな週だったかもしれませんね。

 まず、11月9日(木)は、世界のファストファッションSPAの雄、H&M(エッチアンドエム)のコレクションデザイナーコラボシリーズ3年目、Viktor&Rolf(ヴィクター&ロルフ)カプセルコレクションが世界同時発売され、例年通り、NYの店舗でも夜明け前からの開店待ちの長蛇の列とオープン数時間での完売商品の続出。

 今回は、349ドルのウエディングドレスが目玉だったようで、開店後2時間後にはeBayのオークションにも倍の値段で出品されていたとか。

 相変わらず業界変革へインパクトを与え続けるH&Mには脱帽です。

 参考URL
 Viktor&Rolf for H&M
 H&M NY販売当日の様子
 H&M London販売当日の様子
 
 NYのファッションフリークがH&Mの店頭で興奮した翌日、11月10日(金)、ユニクロの世界最大店舗、ユニクロSOHO店がH&M SOHO店のすぐ近くにオープンしました。

 ファストリ海外戦略の今後を占う大投資にアメリカメディアも注目しているようで、ネット上にもいろいろ記事があり気になるコメントを拾ってみました。

 ○以前のプレスリリースの通り、「高品質ベーシックカジュアル」をアピール
 ○カシミアセーター99ドルが重点販売商品
 ○日本のGAP。価格はGAPとOLD NAVYの中間。
  品質は確かにその両者よりもよい。
 ○比較対象となっている現地SPAは全体イメージとして、OLD NAVY、
  ベーシックアイテムということで、American Apparel、外資低価格SPAということで
  H&Mの模様。
 ○低価格のベーシックカジュアルとなると、最近ファッション化している
  WALMART他ディスカウンターのNBと比較される危険性が指摘されている
  (これはUKでもそうでしたね)。
 ○ZARA、H&Mが5年でようやく黒字化したアメリカマーケットで2年で黒字化の目標
  には無理があるのでは・・・

 画像付で様子がわかりやすいのは、こちらのブログでしょうか。英文ですがユーザーのコメントもついていて参考になります。

 Gothamist

 いずれにせよ、アメリカに「すでに存在するもの」で勝負しようとしていることはアメリカマーケットサイドのコメントからも明らかで、本事業の黒字化には相当時間がかかりそうですね。

 むしろ、NY旗艦店オープンの目的のひとつにもなっていますが、ファストリの大資本をアピールすることで、いい人材が集まったり、アメリカの企業を買収し、既存事業プラス人材で海外事業の目標を達する方が現時点では、現実的な気がします。

 しかしながら、違う文化の中で、買収企業をマネージする手腕もまた大変なことですね、日本でもまだ成果が出ていないのに・・・  

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 関連エントリー-H&M(エッチアンドエム)の06年コラボはヴィクター&ロルフ
 関連エントリー-やはり文化は高いところから低いところにしか流れないのだろうか?ユニクロ中間決算発表から

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November 11, 2006

新規事業立ち上げを見とどけて

 今日は、約1年に渡ってご支援してきた異業種新規事業の1号店のオープンに立ちあわせて頂きました。

 約1年前に、今回の事業責任者となる方(30代)が、会社に提案したA4サイズ1枚の手書きの情熱あふれるプランを、ご一緒に経営陣がご納得いただける企画書の形に仕上げ、今年の3月に事業立ち上げの承認を頂きました。

 その後も、その事業責任者の方が、現場研修、店舗で実験などを行う上で、実行上の計画や理論的な側面や、計画を進める上での不安悩みといった精神的な側面を応援して来ました。

 11月に1号店オープンが決まり、直近約1ヶ月間は現場やスタッフ採用に入り込むため、少々不安?を残してコーチングは終了となりましたが、オープン前夜の決起集会やオープン朝礼に呼んで頂きました。
 そこでは、彼がオープンを間近にして現場で現実と直面していろんなものが吹っ切れて覚悟を決めたこと、現場で多くの支援者を作ってその中心にいたこと、自分の「帰る場所=これからも応援してくれる”ファミリー”」をしっかりつくり上げたことなどなど・・・短期間に一気に成長した姿があり、ちょっと感動したものでした。

 そしてそんな姿を見て、私の役目も完全に終わった、というちょっと寂しいけど、外部コンサルの毎度のことの宿命を感じたりもしました。

 やっぱり人は現場で学び、現場で人とともに成長するのだなと思います。

 「現場」に優るものはない

 あらためて実感した一日でした。

 Wさん、事業立ち上げおめでとう!

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November 09, 2006

A/X アルマーニ・エクスチェンジ来春日本進出決定

 11月9日の繊研新聞によると、ジョルジオ・アルマーニグループのヤング向けジーニングカジュアル業態、A/Xことアルマーニ・エクスチェンジの来春日本進出が決まったようです。

 アルマーニグループの中では、日本で初めて10-20代の客層をターゲットに、売り場面積100‐150坪の店舗に、本国からのインポート商品で単品1万円以下の商品群の商品構成になるとのこと。出店立地は、渋谷の路面店、来春新設の「ららぽーと横浜」、「流山おおたの森SC」の3箇所(それぞれ大商圏の路面・駅前SC・郊外SC)になるそうで、その後の展開は、これらの3店舗の動向を見極めて行うとのことです。

 関連エントリー-アルマーニエクスチェンジ(A/X)も参戦、世界のファストファッション競争

 のように、アルマーニ氏も世界のファストファッション戦争に参戦を表明しています。日本でどのような評価を受けるか、楽しみなところです。

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November 07, 2006

SNS仮想マンション、ゾゾレジデンスはファッションマーケティングの宝庫

 11月6日の日経MJにスタートトゥデイが「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」内に立ち上げたSNS、「ゾゾレジデンス」の記事が掲載されています。

 ゾゾレジデンスは、居住型SNSと呼ばれ、1棟3200室の仮想マンションに抽選で選ばれた住人がそれぞれの部屋をもち、理想のワードローブをはじめ、お気に入りの本、CDなど画像をふんだんに使い自分の理想の部屋をネット上に再現するというサービスです。

 前澤社長が言うように「友達の部屋に遊びに行けばその人がどんな人かすぐわかる。そこで部屋を見せ合えばより濃密な交流になる」と既存のSNSの発想を進化させた興味深いこころみです。

 居住者同士や招待客が居住者の部屋を訪問して、ゾゾタウンで買ったものだけでなく買いたいものも置け、ファッションだけでなく本もCDもあるのでついつい長居する人も少なくないといいます。

 現在、居住者または初回の抽選で外れた人、そういった人から紹介された人のみが閲覧可能で、非居住者はプレイルームという仮想部屋で待機中。計画中の2号棟を待ちわびているとのことです。

 実際に生活者が自ら工夫をして暮らしている部屋を見ることは最高のマーケティングリサーチのひとつだと思います。

 ファッション&ライフスタイルの世代研究で有名な伊藤忠ファッションシステムの川島蓉子さんも、無印良品もスウェーデンのIKEAイケアも、多くのお宅を拝見し、実際の生活様式から、これから生活者が必要とするマーチャンダイジングのありかたを導きだすことで成功を収めています。

 このゾゾレジデンスも居住者の仮想部屋を訪問することでこのターゲット客層の潜在的なディマンドが見えてきて、仕入担当者は次のしなぞろえに活かすことができますし、他のファッション&ライフスタイル関連メーカーやリテーラーのマーケッターの方にとっても、大きなヒントが隠されているはずです。

 こういった、顧客に自由に工夫して使える空間を提供する、自由にコーディネートしてもらう、組み合わせて使ってもらえる、そういった「場」を提供するサービスは、「直接聞く」よりも潜在需要のヒントを見出す次世代型の有力なマーケティングリサーチのビジネスモデルになりそうな気がします。

 このSNS、へたなPOSやメンバーカードの購買履歴分析よりずっと的を得ていて効果的だと思いますね。

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 関連エントリー-建築家がデザインするネットセレクトショップ ゾゾタウン
 関連エントリー-オブザベーションで生活者に優しい商品、売場づくり

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November 06, 2006

先週の記事別アクセスランキング

先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位--”ファストファッション”から”ファッション2.0”が始まる(06.10.25)

 コメント:ファッション2.0、ファッション民主主義について考えよう。

2位-ファッション2.0に乗り遅れるな(06.10.30)

 コメント:同上!

3位-ファストファッションの挑戦状(05.10.16)

 コメント:ここ1ヶ月でもっともアクセスの多いエントリーとなりました。

4位-リアルクローズの時代(05.12.19)

 コメント:生活者が思いのままにリミックスするファッションが世界の注目の的に。
      そんな時代のリアリティあふれるファッションの波は業界も止められない!

5位-しまむら1000店舗突破、いざ都市部攻略へ(06.10.28)

 コメント:先週はユニクロ関連の話題が落ち着いて、日本最大のファッションチェーン
      しまむらの市街戦に業界の興味が向いています。
      
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November 05, 2006

ルイ・ヴィトンもトヨタ方式でカイゼン中

 11月18日から封切られる映画「プラダを着た悪魔」のモデルになったと言われる米ヴォーグの編集長、アナ・ウィンター氏関連の記事が気になって、「クーリエ・ジャポン」11月16日号を買い、特集「ファッション業界の内幕、有名ブランドを動かす権力者たち」を読みました。

 独裁者的な女帝と言われながらも、結果として、ファッション業界の表と裏を仲介する役割を果たしたアナ・ウィンター氏の記事や、欧米のハイファッションブランド企業でデザイナーを上手に操るMBAホルダーのCEOたちやマネジャーと呼ばれる演出家たちの活躍を興味深く読んでおりましたが(余談:ところで「クーリエ・ジャポン」は、専門家ではない翻訳家が訳しているから記事が読みづらいんでしょうかね?)、特集記事の最後は品切れ防止の改革に取り組む「ルイ・ヴィトンの挑戦」でした。この元ネタはアメリカ、ウォールストリートジャーナルです。

 ルイ・ヴィトンのバッグと言えば、限定商品を売上促進に利用し、「人気商品のウェイティングリストに名前を連れねOヶ月待ち」の代名詞のようなブランドでありましたが、この1年間、マッキンゼーのコンサルティングを受け、トヨタ生産方式(いわゆるリーン生産方式)をベースに

 「顧客の要求は、商品がいつも店頭に並んでいることだ」

 を実現すべく生産から店頭までの効率経営に取り組んでいるとのことです。
 効率経営といっても単なる合理化、大量生産化ではなく、無駄の多かった、専門化された職人技工程についてブランド品質を落とさないように再編成をしているようですね。

 記事にある1年間の変化を数字で拾ってみます。

 ○トートバッグ「リード」を1個作るのに要していた人員と時間
 20-30人→6-12人  8日間→1日  
 ※デザインによってチームを再編成し多品種対応可能に

 ○新作を店頭に送り込むスピード
 12週間→6週間

 ○工場のスケジュール
 週単位で調整→世界の店舗からの売れ行きに応じて毎日調整

 記事を読んでいて、ルイ・ヴィトンほどの世界のトップブランドでも狙った希少性(生活者を飢えさせて話題を呼ぶ)ではなくて、4代にもわたって、専門化した職人工程だから仕方がないと「あきらめられていた生産の無駄」による店頭品薄状況だったのかと、ちょっと意外にも思いました。

 いずれにせよ、ハイファッションであろうと、ビッグブランドであろうと、手が込んでいれば、こだわりがあれば品切れしてもあたりまえ、という生活者無視の作り手の発想、驕りは通用しなくなってきているんだな、と「ファッションの生活者主権化」の時代への着実な進行を感じています。

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November 04, 2006

あの店の香り覚えてますか?

 11月3日の日経MJの1面は店内の香りで差別化を試みるライフスタイルストアの特集でした。

 人間の五感の中で視覚以上に脳に印象を刻み込むと言われる嗅覚に訴え、効果を上げている、ゴールドウィンのノースフェース、トヨタのレクサス、ワールドのドレステリア、高級時計のフランクミューラーなどなどの事例が掲載されており興味深く読ませていただきました。

 この記事を読んでいて、10年くらい前にアメリカで初めて「アバクロ」ことアバクロンビー&フィッチのお店を訪問し、忘れられないお店のひとつとなった時のことを思い出しました。

 アバクロは当時から(いやもっと前からでしょう)今日まで、ポロラルフローレン張りの内装やリミテッドグループで仕込まれたVMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)だけでなく、ウーハーの効いたオルアナティブロックのBGMやウッディなフレグランスの香りをその店舗ブランディングに憎いほど上手に使っており、東海岸から西海岸まで、どのアバクロの店舗に行っても同じ雰囲気に包まれる感じにさせる演出に力を入れており、商品そのものやマーケティングだけでなく、この演出が今日のアバクロ人気の主要因のひとつになっているのは間違いないと思っています。その複合技の中で、香りは確かにとても印象的で、その後、いろいろなファッションストア、ライフスタイルストアに訪れては、その「店の香り」を意識したものでした。

 その後、気にしていると、日本でも、中目黒、代官山あたりの古着&アメカジストア(古着の特有の匂いを紛らわせるためにしていたという説もありますが・・・)や裏原宿のストリートファッションストアでも御香を焚いてストア演出の一部としているのが見受けられましたし、昔好きだった上野の「ガラクタ貿易」の材木(スギ?ヒノキ?)の香りも、店に入ったとたん、ああ、また来ちゃったな、と思いましたから、「店の香り」は少なからず効果はあるのではないかと思っておりました。

 今回の記事のように、個性的な店頭の香りがストアブランディングを演出するっていうのは、とても豊かで素敵な時代だなと思い、今後もそんなゆとりの中でのショッピング体験の広がりを楽しみにしています。 

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November 03, 2006

伊藤忠商事、ジャヴァHD株取得で考える今後の商社の役割

 11月2日の繊研新聞、3日の日経MJに、総合商社の繊維・アパレル部門ではNO1企業の伊藤忠商事が、「ロートレアモン」や子供服の「ベベ」を展開するジャヴァグループの持ち株(HD)会社、ジャヴァHDの35%の株式を取得したとの記事が掲載されています。投資額は100億円超に上ると見られているとのことです。

 ジャヴァグループの06年2月期の売上は602億円、経常利益81億円と立派な業績。伊藤忠は投資にあたって、OEM営業部隊の部門長、部長、課長クラスを3人役員として送り込んだとのことです。
 この投資の背景には、創業者の細川会長(65歳)の後継者問題があるようで、今後の商社の役割のひとつを占う案件になりそうで注目しております。

 商社のアパレル部門は、これまで、アパレルメーカーや小売チェーンの生産を請け負う業務(OEM生産管理代行ビジネス)やブランドライセンス事業が主軸でしたが、SPA化などによるマーケットの変化、勝ち組アパレル関連企業の財務体質の向上、中間業者排除などにより、従来のビジネスのジリ貧、採算悪化、また、その役割が失われつつあります。

 そんな中、小売やアパレルなど、より川下の流通企業への資本参加を行うことにより、新たなビジネスモデルを確立しようという動きが出始めています。住友商事はもともとそんな発想が強いですし、伊藤忠商事も「いまやライバルは投資ファンド」という旗を揚げています。

 成長性のある企業や事業再生の必要な企業に投資ファンドが資金をつぎ込む話はよくありますが、事業そのものを成長、立て直せるのは当然、人であり、資金はあっても人材がいないという話はよく耳にします。そういった意味で今後も後継者難や事業再生の必要は続々と出てくるでしょうし、そんな企業に対し、優秀な人材付きで商社が投資する話は大いに歓迎されるのではないかと見ています。

 人材豊富な商社がこれまでのリスクヘッジ体質から脱皮し、リスクを張った人材投資が始まる時、業界もまた活性化するのではないか、と今後の商社の腹のくくり方に期待しております。

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 関連エントリー-住友商事の地に足のついたライフスタイルリテイル事業
 関連エントリー-進化する商社の役割

 関連エントリー-見直し迫られる商社のOEM生産ビジネス

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November 02, 2006

ソニープラザが来春、男性向け専門店

 11月2日の日経新聞に、「ソニープラザ」を展開するプラザスタイルが、2007年4月に同社初となる男性向け専門店を開業するとの記事が掲載されています。

 店舗名は「QUOMIST(クオミスト)」、来春開業する都内の商業施設の中の30坪の店舗に約3000種類の商品を品揃えするそうですが、そのうち4割は化粧品、その他食品、文具、玩具などの雑貨となる模様で、5年間で10店舗の出店を目指すとのことです。

 ターゲット層については触れていませんが、まさかヴィレヴァンのようにはしないと思いますので、やはり20-30代の男性でしょうかね。

 一昨年のメンズファッションブーム以来、関連雑貨商品も好調ですから、身の回りに気をつかう男性が増え、服飾雑貨にとどまらず、生活雑貨や化粧品関係へと需要が広がるのは当然の流れ。私も、もともとフレグランスやヘア関係はちょっと気をつかっていたつもりでしたが、最近、ドラッグストアの洗顔関係のコーナーも気になっておりました。

 女性も男性も見た目=パーソナルプレゼンテーションが大事な時代。このあたりの動向にもちょっと注目です。

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