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December 30, 2008

来年はファッションのリサイクルビジネスがどこまで広がるだろうか?

 先週の12月26日の日経新聞、「消費の現場」というコーナーの、「H&M、古着店に早くも登場」という見出しに目が止まり、興味をもって記事を読み始めました。

 記事によると、トレジャーファクトリースタイルというリサイクルショップチェーン(マザーズ上場)の高円寺店では、9月に銀座、11月に原宿にオープンしたばかりのH&Mの商品が、新品同様の状態で、すでに月に4-5件持ち込まれており、同チェーンの他店でも同じように持ち込みが増えている模様。各店で買取の後、すぐさまプロパー価格の半値程度で販売される商品の店頭での動きはよい、とのことです。

 今年、H&Mの上陸が引き金となって始まったファストファッションブームは、今後、アパレルマーケットの金額ベースの市場規模の縮小にますます拍車をかけることになると思いますが、単価は下がるその一方で、点数ベースでは減るとは思えません。むしろ購買頻度や枚数は増えるのではないかと・・・。

 そうすると、生活者のタンス、クローゼットの中は必然的に回転率を上げざるを得ないわけで、押し出されるべき旧商品の行き場が悩みの種になるのは、時間の問題でしょう。(すでに困っている方も多いと思いますが・・・)

 不用になった服は、売る、あげる、捨てる・・・まだまだ、その処理方法は一般的に定まっていないと思いますが、これから我々はどんな選択、行動をとって行けばよいのでしょうかね。

 最近では、ユニクロ、紳士服チェーン各社、イトーヨーカ堂などが、企業の社会的責任のエコ対策も相まって、不要古着の店頭回収や下取りセールなど、ファッション商品の「出口対策」を考える企業も現れ始めたようです。

 とは言え、常時やっているわけではないので、私たちの必要に応じた、オンデマンド的な「インフラ」としてはあまり当てにできそうにありません。
 
 そんなことを考えていた時、ちょうど同日(26日)の繊研新聞に、アパレルリサイクルショップの全国チェーン、キングファミリーの記事が掲載されていました。

 同社の黒川社長のインタビュー記事によると、

 ○日本の古着リサイクル率9%はアメリカの33%に比べ、まだまだ低い。
 ○同社は、基本持ち込まれた商品は、全品買い取り、買い取った商品の3割は店頭販売、1割は古繊維(ウエス)として加工販売、残り6割は東南アジアなど海外に輸出している
 ○日本の古着は質がよく、海外でも評判がよい。原産国が古着として日本から逆輸入?するケースも
 ○同社の事業の目標は「古着市場を新品と同等のファッションの選択肢にすること」

 とのことです。

 以前、ファッションのリサイクルショップでチェーン展開している業態を簡単にリサーチしたことがありますが、やはり、彼らも新品マーケットの階層に順じて存在しているようで、現段階では、だいたい次のような感じにセグメント(分類)されるのではないかと思います。中には、欧米古着やメーカーのクローズアウト商品もミックスして販売しているお店もあるようです。

取扱マーケット代表的なリサイクル業態備考
①ラグジュアリーブランドコメ兵、ブランドオフなど目利きの世界?
②ハイエンド・デザイナーブランドラグタグなどブランド指定あり
③トレンドカジュアルブランド中心セカンドストリート(*1)、トレジャーファクトリースタイルなど買取に制約あり
④ヴォリューム対応キングファミリー、ビースタイル(*2)、ビースポーツ(*3)など基本的に全品買い取りまたは引き取り

(*1)はゲオ傘下のフォーユーが運営
(*2、3)は、ともにブックオフグループ

 今後、日本のファッションのリサイクル率を高めて行くためには、将来的な3番目と4番目の業態の拡大と地域インフラ化に期待したいところですね。

 3番目の業態でのキーポイントとしては、

・買取の際の「ブランド」の線引き、買取基準をいかにわかりやすくできるかということと、
・ここでだったら古着だったとしても買ってもいいかな、と買い手のファッション感性を多少くすぐる内装とスタッフの対応

 ではないでしょうか。そのあたりが整備されれば、賢いファッション購買の選択肢のひとつに入って来る可能性も大。

 一方、4番目の業態は、

 (キングファミリーの査定基準のように)
・とにかく来るもの拒まず、制約がなく、持ち込んだ商品は、必ず何らかの値段が付き、手ぶらで帰れる安心感
・ローコストオペレーションの徹底
・繊維再生、海外輸出手段も持っていること

がキーではないかと思います。

 ご興味あれば、お近くにいずれかの店舗がないか探してみてください。↓↓↓

 セカンドストリート
 トレジャーファクトリースタイル
 キングファミリー
 ビースタイル
 ビースポーツ

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