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December 24, 2009

ユニクロ「プラスジェイ+J」の10年春夏第1弾を店頭で見て

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23日に発売したユニクロプラスジェイ+J2010年SS第1弾。早速、普段の行動半径の中にある都心大型店2店舗でチェックさせてもらいました。

 秋冬のデビューコレクションでは絶賛した私でしたが、今回のコレクションは、アイテムにふさわしい投入のタイミング、価格とクオリティのバランスの点で、「?」と思われるものも少なくなく、全体的にご苦労をされているように見受けられました。

 マイクロコットンなどのシャツやカシミヤ関連は引き続き素敵なものがありましたが、残念ながら、本来、ジルサンダーさんの持ち味が生きるはずのジャケット、ブルゾン、コート、ボトムあたりは、秋冬コレクションに比べて、圧倒的なバリューを感じられなかったのが正直なところです。

 秋冬と「同じ価格帯」と言っても、特にアウターは少し高い価格の構成比が多くなっている割には、春物ということで、裏無し、肉厚感のないものが中心、一部イタリアの素材を使っているとのことですが、全般的にチープに感じられ、また、一部素材、デザイン、縫製の相性、仕上げがうまく行かなかったのか、梱包、陳列で詰め込みすぎなのか、だらしなく見えてしまっている商品が少なからず見受けられたからだと思います。

 アトリエでデザインされた時は、そこそこ納得行くものだったのかもしれませんが(カットやステッチワークはやはり、素敵なものも多いですもん)、店頭に並んだ時がすべてですから、「答え」はお客さんが出すことでしょう。

 私の個人的評価・・・両シーズンとも、ビジネス、キャリア層を意識したコレクションだと思いますが、秋冬はUAのグリーンレーベルリラクシングやナチュラルビューティーベーシッククラスのその手のラインと感覚的にいい勝負だったと思ったのですが、今回は・・・精度を上げている青山商事のTHE SUIT COMPANYの方が価値があるのでは?と思うところもありました。

 銀座や心斎橋などのVMD担当者が常に見せ方をチェックしているところはまだしも、ユニクロがプラスジェイ(+J)を多店舗展開する時の課題はまだまだ、たくさんあると思います。

 +Jはコレクションデザイナーのハイエンドなクリエーションとヴォリュームマーケットの融合による「ファッションの民主化」を目指す業界の壮大なチャレンジだと思いますが、それをすべてユニクロのオペレーションの上にそのまま乗っけるのではなく、「若干の」工夫、調整が必要だと思います。

 品出し作業が大変だからと言って、業務マニュアルよろしくユニクロのようにラックに大量に詰め込むことや、本部からたくさんPOPが送られて来たからと言って、そのまますべてのラックにあんな大きな+JのPOPをつけることはないと思います。

 ジルサンダーさんがデザインして、このクオリティでこの価格!?と生活者やライバルたちをびっくりさせるプロジェクトとは言え、ユニクロよりはハイエンドな広告宣伝と単価の高い商品を扱っているわけで、ジルサンダーさんに対して、というより、お客さんに対して、それなりの扱いが必要だと思います。

 ファッションビジネスにおいて、ラックあたりの陳列数、商品ヴォリュームは、ブランディングそのものです。

 ハイブランドのように余裕を持たせる必要はまったくありませんが、ユニクロの店舗の中でも、価値観を演出するためには、少し余裕のあるラックあたりの数量を取り決め、そうすれば、おのずと、すべてのラックにこれは+Jですよ、と大きなPOPを付けなくても、お客さんには、そのコーナーがその商品だとわかるはずです。+Jの価値をわかるお客さんならそのくらいわかりますよ(笑)、むしろ詰め込み過ぎると安っぽく感じて敬遠しますからね~。

 店舗の方も日夜、お仕事お忙しいと思いますが、H&MやZARAやGAPの店頭を見て、同じセルフ販売のヴォリュームマーケットの企業の中でも、彼らが価値観を演出するために、どんな工夫をしているのか見て、研究して、視野を広げてあげたら将来グローバル化に耐えうる人材もたくさん育つのではないではないかと思いました。

 業界の中で大きな意味をもったプロジェクト・・・試行錯誤の上、精度を上げて行かれることを楽しみにしています。

 ユニクロ+J 2010年春夏コレクション、第2弾は3月上旬、第3弾は4月末の発売だそうです。

関連エントリー-ユニクロ銀座店で見た+Jプラスジェイの感想(デビューコレクションの時)

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