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September 30, 2010

中国税関検査厳格化と訪日ツアーのキャンセル

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 尖閣問題に関連して、今週、特に業界への影響が懸念され、話題にになっていたのは、表題の2つの問題でした。

 この間、わかりやすく報道されたネットニュースへのリンクをご紹介しておきます。

 中国、通関手続き厳格化 輸出入遅れに懸念(日経新聞WEB版)

 中国旅行会社、訪日ツアー相次ぎキャンセル 観光庁長官が懸念(MSN産経ニュース)

 前者は、ただでさえ、納期遅れが顕著になった中国生産に、追い討ちをかけるような措置、後者は、いまやブランド品など、日本の高級品マーケット回復のキーを握る、中国人観光客による需要への期待をくじくような話です。

 生産も消費も中国頼りになっている日本のファッション業界。あたらためて、中国は自国の都合で「ルール」を変えて来る国であるとことを実感させられた方も多かったのではないでしょうか。

 政府の姿勢うんぬんもありますが、これからの日本人の国際リスクマネジメントが問われているような話で、ホント考えさせられます。

関連エントリー-転換期を迎えた中国アパレル生産

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19.未来への透視図 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 27, 2010

先週の記事別アクセスランキング

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 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリー(投稿記事)をランキング形式でご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 9月度20日締めのファッション流通企業の売上速報が発表されていますが、真夏日記録更新、残暑による「失われた4週間?」はあまりにも大きかったようです。

 先週末からようやく前年並みになった気温、今週後半にも期待できそうなので、秋物は一気に消化したいところです。

 さて、以下が先週のランキングになります。
        
【ランキング】

1位-アバクロ銀座店に行ってきました(09.12.16)

2位-トップショップ/トップマン新宿店に行ってきました(10.9.18)

3位-パルグループの多ブランド成長戦略(10.9.22)

4位-トヨタが人材育成のために残業復活(10.9.25)

5位-転換期を迎えた中国アパレル生産(10.9.15)

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September 26, 2010

無印良品が円高還元で全品1割値下げセールを開催

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 9月25日の日経新聞によると、「無印良品」を展開する良品計画が、10月から12月の間に、円高による為替差益を原資に、無印良品で期間限定全品1割値下げセールを数回、断続的に開催するようです。

 目玉商品を中心に一部の商品を安くする、GMSの円高還元セールは恒例となりましたが、約7000品目ある全商品を対象とする同社のセールは異例かもしれないですね。

・ここのところ前年比10%減状態の既存店の業績へのテコ入れ

 とともに、中国のコスト増、恒常的となった円高という経済環境の中で、

・全品1割引きでの買上客数の動向を見ながら

・全商品の価格の見直し

 を目的としているようです。

 衣料のユニクロ、家具のニトリ、外資企業など製造直販の精度に磨きをかけるカテゴリーキラートップ企業にすっかり押されてしまっている無印良品ですが・・・価格競争も大事かもしれませんが、MUJIらしい価値の極め方に期待をしたいと思います。

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17.顧客心理・購買行動 | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 25, 2010

トヨタが人材育成のために残業復活

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 9月25日の日経新聞の一面に、金融危機後の業績悪化にともなう経費削減の一環で残業を原則禁止としていたトヨタ自動車が、今後、ベテラン、中堅社員による職場での若手の人材育成のための時間をつくることを目的に、残業を復活させることに関する記事が掲載されていました。

 記事によれば、同社では、これにより、中堅以上の社員は、昼間は若手を指導し、就業時間後に自分の仕事をこなす、など柔軟な働き方が可能となり、トヨタの強みである「教え、教えられる社風」を復活させ、ベテランのノウハウを伝承し若手に徹底的に仕事を任せる風土をつくりをめざすとのことです。

 日本の効率経営の象徴のようなトヨタ自動車が、リコール問題というきっかけもあったかもしれませんが、本来強みとしていたノウハウの構築と伝承による人材育成の社風を復活させるという話。

○社内の人材育成は現場で行われるべきであること、

 そして、

○それには腰をすえてかからなければならないこと

 ファッション業界では、売上げに直結する接客やVMD研修を除くと、会社を挙げての体系だった人材育成に取り組まれている事例は極めて少ないのではないでしょうか?

 トヨタの事例から、多くの会社が上記を理解され、人の学び、成長への投資を奨励されることを望みます。

関連エントリー-「学ぶ組織」と「教える組織」
  
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15.人材育成・組織・しくみ | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 22, 2010

パルグループの多ブランド成長戦略

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 9月20日の日経MJ一面に、都心部ファッションビルを中心に、チャオパニック、ミスティック、ガリャルダガランテなどを展開する東証一部上場ファッション流通企業、パルグループの特集記事が掲載されていました。

 読まれた方はお気づきかと思いますが・・・私のコメントも記事の最後にちょこっと取り上げられています。

 パルグループは、関東では後発で、業界外の方には、あまりピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが(むしろ子会社化したナイスクラップの方が知られているかも)、創業が紳士服洋品店、その後カジュアルセレクト専門店に転進して、等身大MDを強みとする多ブランド戦略を取り、東証一部上場に登りつめた勝ち組ファッション企業という共通点から、しばしば、ローリーズファームでおなじみのポイント社と東のP(ポイント)、西のP(パル)などと呼ばれて比較されて来たように思います。

 年商規模ではポイント980億円、パル700億円(ともに2010年2月期決算)と、年商1000億円が射程に入った業界大手の両社ですが、その生きかた、ブランド成長戦略には違いがあります。

 ポイントが、200億円、100億円規模の柱となるブランドを中心に十数ブランドで堅実に売上を積み上げる「集中型」なのに対し、パルグループは、個性の違う数十億円規模の中小ブランドを40以上展開し、「分散型」でファッションマーケットのトレンドの変化に対応しているのが特徴と言えます。

 単一業態で成長したユニクロ、しまむらや、集中型のポイントの方が「王道」で、業界外の方や投資家の方々にはわかりやすいかと思いますが・・・業界内から見ると、パルの40もの服好きブランド長がプロデュースする個性ブランドの分散型ポートフォリオが、どんなファッショントレンド変化にも対応する(その時々のトレンドにマッチしたブランドの好業績が、ダウントレンドのブランドのマイナス分をカバーする)という理屈も、ファッション企業の生き方のひとつとして、十分ありだと思います。

 そして、好きだからこそ、やらされている感がなく、ブランドリーダーのモチベーションが維持されているからこそ、チャレンジし、工夫をし、人とともに、ブランドが成長する。その成長の波に乗って会社が成長するというパワーを経営者の方は、よく理解されていると思います。

 そんな同社のブランド投資は、ビジネスインキュベーション的なところも感じますしね。

 私は、成長ファッション企業の人材育成を生業にしている関係で、ファッション企業の組織論を研究していますが、「一三(いちさん)の法則」というのがあって、組織あるいは店舗が拡大してゆく時、1と3がつく所でやり方を変える必要があるという理論を結構経験的に信じています。

① 1店舗 創業
② 3店舗 事業検証、イケてれば人海戦術でバンバン繁盛店づくり
③ 10店舗~ ここからチェーンストア、ただし、まだ属人的でOK
④ 30店舗~ 組織・役割分担、しくみ、本格的在庫コントロールが必要

 その後、50店舗を経て100店舗へ、「人を育てることができる人材」を何人も育成しながら安定成長してゆく必要があると思いますが・・・

 パルの強みであり、一方、今後の課題だと思われるのは、③の店舗数のブランドの集合体である点でしょうかね。

 つまり、ファッションブランドで大切な、

 1)希少性の維持 と
 2)ひとりのリーダーの神通力が利き、目がある程度、隅々まで行き届く範囲

 の折り合いがつくチェーンの規模が10店舗~30店舗のところにあるのではないか、ということです。ただ、上場企業よろしく、管理部門が、効率を高めようと無理にしくみ化みしようとすると、モチベーションが削がれてうまくいかないケースも多いというのもファッションビジネスのよくある風景かもしれません(笑)。

 そんな、ある意味、おいしいところをスクラップアンドビルトしながら各ブランドにどう磨きをかけるのか?

 昨今のSPA化、多店化時代は、ある意味、効率、同質化、マス、大味への道でもあります。外資大手に対するライバル心がそれにますます拍車をかけるかもしれません。

 個性のブランド集合体でアメーバ―のように成長を図る、パルのチャレンジ、ビジネスモデルは、その対極にあると思います。大味に向かうマスマーケットの中で、同質化を嫌うファッション中級者以上に支持され、成長するビジネスモデルのひとつとして、パルグループの動向を楽しみにしたいと思います。

関連エントリー-パルの「拝啓社長殿」
関連エントリー-一三(いちさん)の法則
関連エントリー-「ポイントモデル」とグローバルSPAとの競合
 
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09.ブランディング・ポジショニング | | Comments (2) | TrackBack (0)

September 20, 2010

先週の記事別アクセスランキング

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 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリー(投稿記事)をランキング形式でご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 例年で言えば、秋の売上ピーク週に入りましたが、店頭はいかがでしょうか?最低気温は前年に近づく日も増えましたが、日中はまだ暑い日もありますね。

 各所で新店の開業も増え、全体的にテンションが上がることを祈ります。

 さて、以下が先週のランキングになります。
        
【ランキング】

1位-アバクロ銀座店に行ってきました(09.12.16)

2位-転換期を迎えた中国アパレル生産(10.9.15)

3位-ポスト・チェーンストアオペレーション(10.9.16)

4位-ZARA(ザラ)が世界的にネット販売を本格化(10.9.6)

5位-しまむらが港北TOKYU SCに最大級店舗で出店(10.9.10)

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September 18, 2010

トップショップ/トップマン新宿店に行ってきました

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 9月17日金曜日の夕方に、前日オープンしたTOPSHOP/TOPMANのミラザ新宿店を覗いて来ました。

 新宿東口駅前角地、ルミネエストの真正面という好立地に、地上2階、地下1階、合計約300坪の売場は、国内最大級。日経新聞や繊研新聞などによると、いよいよトップショップ/トップマンのレディース、メンズ、服飾雑貨、コスメのフルラインを展開する売場ということで、今度こそは・・・UKロンドン、トップショップオックスフォードサーカス店のファンの私としては、楽しみに出かけて行きました。

 まずは、南口のGAPの前から、道行く人々が持つショップバックをチェックして歩きましたが、トップショップの袋を持った人は・・・あれあれ、1人だけ?

 店頭では入場制限はないものの、さすが、オープン2日目で、店内は、向かいのルミネエストでお買いものをしている感じの客層を中心に、たくさんの来店客で混み合っていましたね。

 滞在1時間弱の間の感想を・・・

 トップショップは、ロンドンでは、H&M、ZARAなどと「欧州ファストファッション御三家」と言ってもよい存在。

 つまり、ファストファッション=「速い、安い、うまい」・・・デザインは、ロンドンストリートのファッショントレンドを左右するほど、最先端を行っているものが少なくなく、学生が気軽に買えるくらい手頃な価格というポジショニング、だったと思いますが・・・

 日本では、H&M、ZARA、フォーエバー21らとの差別化なのでしょうか、そのファストファッションの3要素のうち、「安い(手頃)」は当てはまらず、トレンド取り入れの速さと、デザイン、質感に重きを置いているようですね。

 やはり、総力を上げた大型店も、原宿ラフォーレ店に感じたように、日本では、「ファストファッション」ではなく、「ヨーロッパのストリートカジュアルのトレンド発信ショップ」と見た方が適切、というのが全体の印象です。

 デザイン性や商品の質感の良さは、他の欧米ファストファッションと比べても、一格上、よく小島健輔先生がファストファッションに対しておっしゃる、「市場臭(いちばしゅう)」はほとんど感じられません(笑)。

 一方で、1万円以上の商品がとても多く、1万円内でコーディネート購買できることが売りのH&Mやフォーエバー21と比べると、トップショップの場合は、1万円で2着買えない価格設定です。

 そのため、顧客の反応は慎重。

 「これ、かわいい!」と商品を手に取るけれども、価格を見て「・・・けどね」と、スイッチ入らずじまい、いうお客さんの反応が多かったです。

 結果として、出口カウント、店を出て行く200組中、ショップバッグを持っているのは、わずか18組で、しかもアクセサリー購入が多いのか、小さな袋が多かったです。むしろ、フォーエバー21やH&Mの袋を持って出てくる人の方が多かったかも(汗)

 この簡易計算ではありますが、買上率9%は、H&Mやフォーエバー21あたりの33-MAX40%と比べると、低いですね~、オープンなのに。

 個人的に、アウターの1万円台の中にお買い得がちらほら見受けられますが、質感を評価しても、想定ターゲット客層にこの価格は、全体的には、3割以上高いという印象。逆に3割安くしたら、結構ハマる人も多いかも、という感じです。

 これは、直営ではなく、FC(フランチャイズ)方式のためか、日本の水先案内人の意図なのか、わかりませんが、これから、多店舗化にあたり、顧客に対して、上陸済み「ファストファッション」との違いをうまくコミュニケーションしないと、業界のサンプル購入場?にはなれど、特に大型店では、商品が、回転せず、どんづまってしまうかもしれません。

 ファッションの大型店は、顧客が顧客を呼び、顧客が回す、商品回転によって、鮮度が保たれ、活きてゆくものですから。

 これから梅田、心斎橋など関西圏にも進出するなど、店舗拡大に出るというトップショップ。今後の展開、お客さんの反応に注目したいと思います。

関連エントリー-ファストファッションの挑戦状
関連エントリー-森ビルが投資ファンドと英トップショップの独占販売会社を設立
関連エントリー-トップショップ/トップマンが来春より多店化開始

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08.ファストファッションの挑戦状 | | Comments (4) | TrackBack (0)

September 16, 2010

ポスト・チェーンストアオペレーション

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 先日、企業の投資アナリストさんたちとの懇親会で、渥美俊一先生亡き後、チェーンストア各社のオペレーションがどのように変わるかが話題になりました。

 チェーンストアオペレーションの基本は、本部主導の標準化されたお店の金太郎飴的な多店舗展開による規模の経済性の享受にあると思いますが…

 マーケットも成熟したことですし、多くの経営者に影響力のあった先生の(悪い意味ではなく)呪縛が解けた後、時代にあわせてチェーンストアの運営がどんな風に変わるだろうか?という議論でした。

 私は、そのひとつの方向に世界最大のファッションストア、H&Mの、40以上あるユニットを組み合わせて、いかなる立地にも対応出来るチェーンオペレーションがあると思います。

 すなわちターゲット、シーン×商品分類×トレンド性と開発期間の違う各チームが、企画から店頭までが縦割りで、それぞれ違うリズムでワークするものを、立地別に組み合わせの違うユニットを店頭でミックスして多店舗化するものです。

 そのキモとなるのは・・・

○売れる出店立地先にありきで、物件確保が可能

○立地にあった最良の品揃えが実現する

○実は同じ商品が並んでいるのだけれど、組み合わせが違うからお店が沢山あっても同質化しない

 売り場数十坪のコンセプトショップから、1000坪のフルコンセプトショップまで、店頭では商品の鮮度ミックス、回転率ミックスがなされ、そのライブの中で、顧客が酔いしれ、客数が商品を回してゆく・・・

 何より、単一業態世界一の2000店舗超という実績がその裏付けではないでしょうか?

 これと似たようなポテンシャルを感じるのが、実は、ABCマートです。店頭では、体育会系、人海戦術的に見えても、裏では同じようなロジックが働いているように思えてなりません。

関連エントリー-訃報 渥美俊一先生逝く
関連エントリー-H&Mの強みはモザイクマーチャンダイジング
関連エントリー-ヴィレッジヴァンガードのアンチチェーンオペレーション

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September 15, 2010

転換期を迎えた中国アパレル生産

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 9月15日の繊研新聞にも大きく取り上げられていましたが、今、アパレル、ファッション業界の最大関心事のひとつが、日本のアパレルマーケットの流通量の約8割を占めるに至った中国製商品の労働力不足、工場の日本離れによる、納期遅れ及びコスト高問題です。

 コスト高は昨今の円高によりカバーされている感はありますが(円安に振れればちょっと大変な事態になりそう…)、納期遅れについては2月の旧正月以来問題が顕在化し、秋冬に深刻化しています。

 この問題はここのところ毎日のように繊研新聞、日本繊維新聞などの業界紙で何らかの形で取り上げられ、実際、商社や、アパレルの生産担当者がこの問題を少しでも改善しようと頻繁に中国に出かけている話を耳にします。

 9月13日の日本繊維新聞の一面に商社関係者のインタビューをベースにその要因のいくつかをまとめた記事が掲載されていたので、まずはこちらの方をまとめて引用させて頂きます。

 なぜ日本向けアパレル生産現場の人手が不足しているのか?…

1 労働集約型である繊維(産業向け)が敬遠されている

2 中国政府による内地優遇策により繊維以外の仕事に人が流れている

3 短納期・小ロット・高品質・安い工賃の対日は避けられ、回復し始めた欧米のオーダーを精力的に取るようになっている

4 労働人口が大きく伸びていないにもかかわらず、経済成長に伴い多くの産業が生まれている

5 出稼ぎ労働という考えが薄れ、残業や土日出勤を嫌い自分のためにお金を使い始めている

 中国の経済成長により、労働力が、より楽で賃金の高い仕事に流れているから、という記事や話をよく見聞きしますが、確かにそれはマクロ要因ではありますが、上記3、すなわち要求の高い割には、儲けさせてくれない?日本向けオーダーを避け始めた、という業界各紙の指摘に耳を塞いではいけないでしょう。
 
 実際、2005年以降、輸入クオタ制(国別輸入制限枠)が廃止され、世界の工場である中国で制限なく生産できるようになったアメリカやEUからのオーダーは急増し・・・

 そのため統計的には、直近数ヵ月の中国からのアパレル輸出量は減っていない、すなわち、中国の生産キャパシティは減っていないという話や、一方で、縫製工賃を日本企業の倍払うという、成長中の中国内需向け企業のオーダーに向かっているという話が、繊研新聞に何度かに分けて掲載されていたのが気になります。

 日本のアパレル業界は、これまで、結構、フリーハンドで、都合よく中国の生産背景を利用出来ていた、というところは否めないところ。そこに、欧米のビッグオーダー、中国内需という競合が現れ、日本企業の取り組みや発注の姿勢の改善が迫られているわけです。

 ということで、1990年台後半から2000年台の、日本式SPA(製造小売)の特技、QR(クイックレスポンス=短サイクル生産)、ファストファッションオペレーションも転換期を迎えたと言えそうです。

 その対応策として話題に上るのは・・・

1)もっと企画開発期間を長くして、早めに余裕をもって発注をする?

2)ベトナム、バングラデシュ、カンボジア、インドなど、中国以外の東南アジア、南西アジアに生産地を分散する?

3)いやいやネクストチャイナは中国しかない、さらに奥地を開拓する?

 しかし、それだけでは、根本的な解決になるとは思えませんね。むしろ調達期間が長くなるだけで、逆に退化してしまいそうな・・・

 グローバルSPAによる世界戦争の最中、進化のスピードを緩めることなく、いよいよ、小売企業側がリスクを取って、サプライチェーン全体にリーダーシップと責任を果たすことを考えなければならない時が来たと感じます。

 これまでは、「製品買い」よろしく、注文すれば、ベンダー(アパレルメーカーや商社)が、欲しい商品を欲しい価格で、欲しいだけ、欲しいタイミングに持って来てくれたでしょうが、中国がこんな状況になった今、リスクヘッジ、責任のなすりつけ合いでは始まりません。中間業者が介在するかどうかは別にして、場合によっては、工場ラインの操業保障を含めて、小売がサプライチェーンに責任を負う時代です。(悪いけど、そのリスクを商社や中間業者に期待してはいけません)
 
 まずは生産現場に入って、自分たちの商品がどんなところでどんな風に作られているのか?を確認して、そして、どうしたら、工場が気持ちよく、安定的に商品供給できるのか?を考えてみるところから始めてみるといいのではないでしょうか?

関連エントリー-アパレル中国生産に異変あり?
関連エントリー-日本向け中国優良工場を口説きにかかる欧州ファッション企業
関連エントリー-世界の工場、中国の賃金上昇が止まらない
関連エントリー-ファスト婦人靴チェーンのエスペランサが来秋までにほぼ国産に回帰 

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03.流通再編、M&A | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 13, 2010

先週の記事別アクセスランキング

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 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリー(投稿記事)をランキング形式でご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 週末は、1.5倍の増床により松屋を抜いて銀座最大規模の百貨店となった三越銀座店の新装オープンに関する報道を目にしました。

 初日の来店客は18万人、売上高約7億円は増床前の土曜日の3倍になるそうです。

 銀座の顔となる三越銀座店、日本だけでなく、アジアの顔ともなれるか?近いうちに覗きに行ってみたいと思います。

 さて、以下が先週のランキングになります。
        
【ランキング】

1位-ZARA(ザラ)が世界的にネット販売を本格化(10.9.6)

2位-アバクロ銀座店に行ってきました(09.12.16)

3位-ポイントが取り組む独自デザイン、生産プロジェクト(10.9.5)

4位-西武有楽町跡はルミネが有力(10.9.8)

5位-ファスト婦人靴チェーンのエスペランサが来秋までにほぼ国産に回帰(10.9.4)

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September 11, 2010

中国が外資にネット通販を解禁、コクヨ、ユニクロが参入

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 9月10日の日経新聞によると、情報統制が緩みかねない、との判断から、外資にネットビジネスの規制をしていた中国が、9日付で、外資企業にネット通販を解禁する通達を出したとのこと。

 中国での外資ネット通販企業第1号を目指すのは日本のコクヨ。同社はオフィス用品のカタログビジネスで、すでに70万社の顧客を中国に持っており、これをネット通販に切り替えようというもの。

 アパレルでは、ファストリのユニクロも、好調のタオバオと組んだネット通販と並行して、独自サイトを立ち上げるようで、将来中国でのネットビジネスをあわせて1000億円程度に拡大する方針とのことです(中国内販計画の10%相当)。

 記事でも紹介されていた中国のネットビジネス規模に関する数値をご紹介しておきます。

○2008年米国を抜いて世界一のネット人口に(別途調べたら2009年には約4億2千万人だそうです)

○2009年日本の消費者向け電子取引市場規模6兆5744億円にほぼ並んだ。 

 すでに、中国のネットビジネス規模はこれだけ大きくなっていたら、決済システムを整えた上で、ネットビジネスに力を入れない手はないですね。

 中国市場を攻める企業は、リアル店舗の出店と同時に、ネットビジネスとの相乗効果をうまく考えるべきでしょう。

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September 10, 2010

しまむらが港北TOKYU SCに最大級店舗で出店

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 9月8日の繊研新聞、日本繊維新聞、9月10日の日経MJなどに、しまむらが「ファッションセンターしまむら」を都心近郊型ショッピングセンターではメジャーのひとつである横浜港北TOKYU SCに10月7日にオープンすることに関する記事が掲載されていました。

 東急百貨店に併設する港北TOKYU SCのある港北は、東京近郊でも、シングルのころはトレンディ―だった?ニューファミリーの住むベッドタウンのひとつですが、現在、港北センター地区の商業施設が、かなりオーバーストアとは言え、センター北、南あわせても、もっとも集客力のある館ではないでしょうか?

 現状は、アウトレット業態も結構、催事契約で入っているモザイク的な過渡期的な状況のようですが、ユニクロやグローバルワークの旗艦店、GAP、ZARAなど知名度、集客力のあるパワーブランドが集積しています。

 港北東急ショップ案内

 450坪という売場面積は、しまむらのロードサイド店の標準フォーマットの1.5倍、しまむらが、フルラインで総力を挙げて取り組むことになります。

 ホームズ葛西、高田馬場、三軒茶屋、南千住・・・首都圏での販売効率の高さに自信をつけ、いよいよ攻勢をかけるきっかけになるのでしょうか?

 なかなか都心路面店では、しまむらのビジネスフォーマットから言うと、家賃は経費率的には合いにくいようですが、このようなテナント見直し中の館で、集客装置として見なされれば、ユニクロのように5%くらいの歩率で握れる出店候補地もそこそこあるのではないかな、と思います。

 そうそう、ユニクロとしまむら、そしてGAP、ZARA、H&Mが同じSCで競演するなんて光景もこれからは次々に出てくるかもしれませんね。

関連エントリー-しまむらが都心部に攻め込む日
関連エントリー-しまむら1000店舗突破、いざ都市部攻略へ
関連エントリー-しまむらが都心に増えたなら・・・

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September 09, 2010

「好調企業に学ぶ在庫コントロール7つの原則」セミナーへのご来場ありがとうございました。

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 9月9日、富士通ビジネスシステムさん主催で開催されたファッションビジネスセミナー「好調企業に学ぶ在庫コントロール7つの原則」へご来場いただきました皆様、どうもありがとうございました。

 いつもの営業力で、定員以上のお客様のご集客を下さった富士通ビジネスシステムの方々にも大変感謝をしております。

 今回は、リピーターの方、ブログをお読みになっている大手企業の方も少なくなく、また、実際に、会社の中で在庫コントロールや商品のディストリビューションを担当していらっしゃる方も多かったです。セミナー後、実践的な、お話をしたり、その後、メールでプロフェッショナルなコメントを下さった方もいらっしゃり、全体的には、実務の改革(イノベーション)に直結する気づきがあったとのコメントも頂き、うれしかったです。

 やはり私は実務家出身なんで、こういった反応、コメントが一番冥利に尽きますね。

 ひとつひとつがシンプルながら、効果のある7原則、しかしながら、会社ぐるみで、本部と店舗が協力をしながら進めないとうまくできないものばかりです。

 そういった意味で、安易なHOW TOではなく、覚悟もいる原則です。

 少しでも参加された企業の方にプラスになれば、と思います。

 年間、定期的に在庫コントロールのセミナーを行っていますが、個別企業向けに、その企業様の事情に則した社内研修的な参加型セミナーも行っており、今年は何社かの企業様でもやらせていただきました。

 もしご興味あればこちらをご覧ください。

 「御社だけの「在庫コントロール」社内セミナー企画します」へのリンク

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September 08, 2010

西武有楽町跡はルミネが有力

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 9月8日の日経新聞によると、今年12月末で閉店する西武有楽町店の後継店舗として、ルミネが有力となり、ビル所有者の朝日新聞社とルミネが最終調整に入ったとのこと。

 ルミネは、2011年秋にファッション専門店を集積した商業施設としての開業を構想しているようです。

 後継候補として、ヤマダ電機、イオン、パルコあたりの名前が挙がっていましたが、個人的にも、業界的にも、ルミネが一番面白いかな、などと思っておりました。やはり、ルミネ、入札していたのですね。

 広域銀座、有楽町側の顔として、どんな国内外の専門店を誘致し、構成するか今から楽しみです。

関連エントリー-加速する百貨店店舗閉鎖とその跡に来るもの
関連エントリー-西武有楽町店跡地利用にイオン、パルコが入札参加

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03.流通再編、M&A | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 06, 2010

ZARA(ザラ)が世界的にネット販売を本格化

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 9月6日の繊研新聞に、インディテックスグループのZARA(ザラ)が、9月2日からフランス、ドイツ、イタリア、ポルトガル、スペイン、イギリスを対象に全商品を扱うインターネット販売をスタートしたことに関する記事が掲載されていました。

 オリジナルのプレスリリースはこちら

 Zara launches its online store

 価格は、店頭と同じ、顧客が指定するZARAの店舗で受け取れば、運賃は無料、宅配の場合は、発注から48時間以内に届けられるとのこと。返品も店頭同様に30日以内であれば無償のようです。

 10月からは、「他のZARAの店舗がある国」に対してもスタートするとのこと、地球の裏側、日本向けにも早速スタートするのか?発注からどれくらいのスピードでデリバリーされるのか?運賃はどうなるのか?気になるところです。

 プレスリリースにあるオンラインショップのイメージと同じ見え方がするサイトの日本語版がすでにこちらにあります。

 日本語版ZARA.COM
 
 なかなか、シンプルで見やすいですね。

 ZARAは、現在、世界76カ国に進出していますが、各国にローカル物流を一切持たず、スペインから世界の各店にDHLでDOOR TO DOORで届ける物流システムを敷いています。

 このインフラを使えば、日本にも週2回のデリバリーがあり、その便に相乗りすれば、宅配でも、そのデリバリーコストはそれほど高くならないはず。

 ゆえに、ZARAがオンラインビジネスをスタートする際のハードルは、他のグローバル企業に比べて、高くはなかったと思いますが、ヨーロッパ市況の低迷によって、既存店も頭打ちとのことで、いよいよ取っておいたカードを切る時が来た、というところではないでしょうか?

 ZARAのサイズは、自分の体系に合うし、失敗が少ないので、安心感があり、普段からよく利用しています。オンラインストアが始まったら、きっと、サイトでスタイリングを楽しみながら、結構購入を増やしてしまうのではないか、と思います。

【追記】9月10日の日経MJなどによると、日本、韓国、米国でのネット販売開始時期は2011年の模様


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08.ファストファッションの挑戦状 | | Comments (0) | TrackBack (1)

先週の記事別アクセスランキング

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 先週のブログの中でアクセスが多かったエントリー(投稿記事)をランキング形式でご紹介します。この1週間、業界で注目されていた話題がわかるかも?

 引き続き、30度越え、前年よりも5度は高い気温が続きます。

 最高気温が20度台になり、最低気温も半そでと長そでの境目と言われる22度を下回ってくれないと、ホント秋物は動かないですね。

 秋物でここ3-4週間に売り逃した分の対処をどうするか、各社判断が迫られます。

 さて、以下が先週のランキングになります。
        
【ランキング】

1位-アバクロ銀座店に行ってきました(09.12.16)

2位-ユニクロ心斎橋筋店がジーユーの国内最大店に業態転換(10.8.31)

3位-【セミナー】商品を売り切るための在庫コントロールのヒント(10.9.2)

4位-H&M、今秋のデザイナーコラボはランバン(LANVIN)!(10.9.3)

5位-「イメージゴール」を持つことの大切さ(10.8.27)

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01.このブログについて | | Comments (0) | TrackBack (0)

September 05, 2010

ポイントが取り組む独自デザイン、生産プロジェクト

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 9月3日の日経MJに、ローリーズファームなどを展開するポイントが、同社が展開する、ブランド複合大型店「コレクトポイント」で店名と同じ独自ブランドの本格展開を始めることに関する記事が掲載されていました。

 同社は、かつては、「ポイント」という名のメンズカジュアル専門店を運営していたものですが、現在は、ローリーズファーム、ジーナシス、レイジブルー、ハレ、グローバルワークなど、社名とは関連のない名を冠した10数ブランドを、それぞれの屋号で個々に展開するファッション企業です。

 昨年、「コレクトポイント」という自社ブランドの複合大型店を立ち上げたコンセプトには、200坪から500坪超の大型店展開を基本とするユニクロや外資SPAとのグローバルな競合を想定し、かつ、海外展開に向けてコーポレートブランド「ポイント」をアピールする意味もあったと認識しております。

 また、グローバル競合にあたって、同社が課題のひとつとしていたのは、同社が自前でデザイン、生産機能を持たずに、商社など外部ソースに委託し、商品チョイスと販売に注力する、いわゆるODM体制であること。

 最近立ち上げた生産本部は、グローバル企業同様に自前デザイン、商品調達活動への布石であり、今回の「コレクトポイント」ブランドの本格展開の延長線上には、そんなゴールがあるようです。

 日経MJの記事によれば、11月3日、新宿三丁目のH&M、フォーエバー21近くにオープンする「コレクトポイント」(約280坪)では、5割がコレクトポイントブランドになるようで、将来的には、100%とすることを目指しているようですね。

 ポイントが自前でデザイン、生産する服がどんな方向性のものなのか、とても興味をもって注目しています。

 記事には、まずは、既存ブランドの既存客層に向けて、カジュアルだけでなく、通勤着やパーティーウエアなど、いわゆる、シーン、オケージョン対応で「顧客シェア」を高めて行く方向のように読み取れますが・・・

 よく思うのですが、ポイントにしても、アースミュージックアンドエコロジーのクロスカンパニーにしても、今、国内で勝ち組と言われているSPAの共通点のひとつは、ずばりサイズ対応だと思います。

 それはサイズ展開が豊富、なのではなく、その逆。

 つまり、ナチュラルカジュアルといっても、要は、フィットが緩く、着まわしが効きやすく、ひとつのサイズでさまざまな体系、幅広い年齢層に対応しているブランド、かつODM活用でスピード対応している企業に勝ち組が多いのは、業界の方であればよくご存じかと思います。

 ウィメンズブランドを中心に、そんな「勝ちパターン」を持つ代表格であるポイント社が(メンズは逆に細身が多い)、あえて、モードよろしく、フィットや着用シーンを限定する服を作り込むことに挑むのか?それとも、自らの「勝ちパターン」を自前で徹底的に極めるのか?興味深いです。

 前者は、ファッションビジネスの王道ですが、競合、リスクがそれなりに伴い、後者は、意外とジャパンオリジナルで、海外には現状少ない領域なので、体系の近いアジア市場あたりであれば、むしろジャパンブランドの特徴として、独自性が出せるのかもしれません。

 最近プレスリリースされた、

○HARE(ハレ;モード系メンズブランド)のウィメンズラインのスタート

○銀座松坂屋向け、西海岸系、ミーハー系ブランド Jewelium(ジュエリウム)の立ち上げ

 あたりにも、そこらへんの実験の意味が含まれているのでしょうか?

関連エントリー-コレクトポイント原宿店の見所
関連エントリー-OEM生産とODM生産
関連エントリー-「ポイントモデル」とグローバルSPAとの競合
関連エントリー-自己完結して来なかったことが日本企業の弱みになる

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05.SPA(製造小売業) | | Comments (0) | TrackBack (1)

September 04, 2010

ファスト婦人靴チェーンのエスペランサが来秋までにほぼ国産に回帰

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 9月2日の繊研新聞によると、手頃な価格のケミカル(合皮)素材のファッション婦人靴で渋谷109他ファッション商業施設でティーンズ、ヤングに人気の「エスペランサ」を展開する神戸レザークロスが、これまで中国を中心に70%超までになっていた海外生産比率を、この秋から段階的に国産に戻し、来秋には限りなく100%日本製にするとのことです。

 これは

・コスト高、人手不足が深刻化する中国の生産事情への懸念

 だけではなく

・中国でファストファッション対応をしようとすると、流通する素材や付属品を使うことによってより低価格な商品(エスペランサの5900円に対して1900円などの商品)と被り、差別化が難しいこと

・地元神戸長田地区にはスピードと差別化の観点で競争力のある工場が残っていること

・日本製が年々増える中国アジアからの観光客にアピール出来ること

がその理由に挙げられていました。

 この方針により、これまで構築した中国生産の背景は、現在店舗拡大中の中国マーケット向けに活用、国内マーケットに対しては、縮小していた国内工場との関係を復活させるという話です。

 ファストファッションシューズのリーディングカンパニーである神戸レザークロスのこの判断に関しては、業界でも議論を呼ぶところではないでしょうか?

 理にかなってはいるものの、国内産業の高齢化、空洞化に何年先の見通しがあるのかも気になるところです。

 よく海外のSPA企業の店頭で、中国やバングラデシュといった人件費の安い原産国だけでなく、ザラのスペイン製や、フォーエバー21のアメリカ製、イ・ランドグループの韓国製など母国生産の商品を残しているのを見るたびに、自国で作る強みがわかっている企業に、国際的にもポテンシャルを感じることがあります。

 ファッションビジネスってコストだけで割り切れない部分もありますしね。

 神戸レザークロス、エスぺランサの試みに注目したいです。

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05.SPA(製造小売業) | | Comments (2) | TrackBack (1)

September 03, 2010

H&M、今秋のデザイナーコラボはランバン(LANVIN)!

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 9月2日付のH&Mのプレスリリースによると、2004年のカールラガーフェルドから始まり、今秋で7年目となるデザイナーコラボ、カプセルコレクションのパートナーは、何と!ランバン(LANVIN)とのこと。

 昨日夕方、ケイタイにH&Mのニュースレターメールが来て、開けてびっくり。私としては、初回のカールラガーフェルド以来の驚きですね。

 数年前にH&Mがランバンのアーティスティック・ディレクター、アルベール・エルバスにアプローチしている噂はありましたが、実現するとは・・・ランバン(LANVIN)は、言うまでもなく、現在、世界的に最も影響力のあるラグジュアリーブランドのひとつですからね。しかも、ウィメンズとメンズの両方を。

 H&Mの実力を、今更あえて「凄い」とは言いませんが、通り越して・・・参りますよね、ホント。

 PCのプレスリリースは全て英語なので、ケイタイの方ののアルベール・エルバスの気になる言葉を引用します。

 「私は以前に、大量販売用のコレクションは決して制作しないと発言していましたが、このコラボレーションに関しては、そのアイディア――Lanvinが一般顧客層にアプローチするというよりも、むしろH&Mがラグジュアリーの世界にアプローチする――という点に強く興味を引かれました。・・・」

 発売は、例によって、H&Mの決算月である11月23日、店舗は「H&Mがラグジュアリーに近づく」とあって、価格は高めなんでしょうか、世界200店舗限定です。日本は銀座、原宿、渋谷、新宿でしょうか?

 プレスリリースによると、昨年は既存店-5%と苦戦したH&Mも、今期(10年11月期)は、プラスで推移しているようなので、話題性も手伝って、余裕でクリアとなるでしょうか?

 過去、2年目のステラマッカトニー以降のコラボに関するエントリーをまとめておきました。ご興味あればお読みください。

関連エントリー-H&M、次なるコラボはステラ・マッカトニー
関連エントリー-H&M(エッチアンドエム)の06年コラボはヴィクター&ロルフ
関連エントリー-H&M 今秋のコラボデザイナーはロベルト・カバリ
関連エントリー-H&M日本進出、コム・デ・ギャルソンとコラボのインパクト
関連エントリー-H&M次回のゲストデザイナーは英マシュー・ウイリアムソン
関連エントリー-H&M、09秋のコラボはジミー・チュウ (Jimmy Choo)
関連エントリー-H&Mの次のゲストデザイナーはソニア・リキエル(SONIA RYKIEL)

関連エントリー- セレブとのコラボはドーピング?

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September 02, 2010

【セミナー】商品を売り切るための在庫コントロールのヒント

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 来週の木曜日、9月9日に東京で開催される、富士通FJBさん主催ファッションビジネスセミナーで基調講演の講師をさせていただきますのでお知らせさせていただきます。


講演タイトル:好調企業に共通する在庫コントロール7つの原則
  ~ 好調企業に学ぶ在庫コントロールのイノベーションのヒント~

日時: 2010年9月9日 木曜日 14時0分~

会場: 株式会社富士通ビジネスシステム セミナールームE・F
          文京区後楽1-7-27 後楽鹿島ビル2階

入場料: 無料(事前登録制)

定員: 50名様

主催: 株式会社富士通ビジネスシステム

<内容~案内文から>

 近年、ファッション業界では、SPA化が進み、欧米の強豪ファストファッションの上陸・拡大などによって、価格、品質、デザイン、スピードなどマーケットの価値基準の常識が大きく変わりつつあります。そんな情勢の中で、商品企画の精度を高めることはもちろんですが、店頭と本部が一丸となって、店頭鮮度を維持しながら、商品を売り切る力が問われています。

 本講演では、実務経験が豊富で、国内外の最新SPA事情に詳しい講師が、今業界で起こっているファッションマーケットの変貌をわかりやすく整理しながら、シンプルで実行可能なイノベーション(革新)のヒントをご紹介します。

 講演では、非常に基本的なことを中心に、あわせて企業事例もご紹介しますので、みなさんの企業と何が同じで、何が違うのか?わかっていること、やっていること、やっていないこと、今後、徹底すべきことなどの整理、点検をする目的でお聴きいただければと思います。

 また、講演の後には、富士通グループが開発した、業界の最新在庫コントロール技術の発想を網羅したMD計画、ディストリビューションのためのパッケージソフト、「パステルプラス」の概要説明、デモンストレーションもございます。

 参加をご検討される方はこちらからDMがご覧いただけます。

 DMをダウンロード 

 参加をご希望される方は、以下の富士通ビジネスシステムさんのURLからお申し込みいただくか、事務局に直接お電話ください。

 富士通FJBセミナー申込HP

 株式会社富士通ビジネスシステム
 第一営業本部リテイルソリューション営業部
 セミナー事務局
 担当:江幡氏・久門氏
 TEL:03-5804-8261
 FAX:03-5804-8269

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15.人材育成・組織・しくみ | | Comments (0) | TrackBack (0)

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