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October 08, 2010

グローバルSPAが生産する国の賃金比較

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 10月7日の日経新聞の夕刊1面に、「衣料品の生産、中国離れ加速」という見出しの記事が掲載されており、コスト高著しい中国からベトナムやバングラデシュに生産移転を進める企業の事例が取り上げられていましたが、その中の「アジア主要都市の賃金比較」というグラフに興味を持ち、出所であるジェトロのサイトを覗いてみました。

 国・地域別情報(J-FILE)→投資コスト比較

 この検索を使って、グローバルSPAがよく生産を行っている国々のワーカー工賃月額水準を比較してみました。数値は首都部のコストということなので、実際に工場のある都心から離れたところですと更に安くなると思われますが、あくまでも、大まかな違いということで、参考までに見ていただければ・・・

 違いをわかりやすくするために、中国上海=US$302.2/月を100として、表示します。

 都市または地域    指数    国名、よく活用しているSPA

 香港           432 
 ソウル          404
 イスタンブール     390   (トルコ、H&M)
 リスボン         369   (ポルトガル、ZARA)
 ワルシャワ       194   (ポーランド、H&M) 
 カサブランカ       168  (モロッコ、ZARA)
 ブカレスト        137   (ルーマニア、H&M)
 上海          100
 広州            75
 チュニス          75   (チュニジア、ZARA)
 大連            71
 ニューデリー       65   (インド)
 青島            57
 チェンナイ         55   (インド)
 ジャカルタ         49   (インドネシア、GAP、H&M)
 ハノイ           34   (ベトナム)
 ホーチミン         33   (ベトナム)
 ダッカ           16   (バングラデシュ、H&M)
 ヤンゴン          8    (ミャンマー)

 また、この検索対象にはありませんが、カンボジアはだいたいバングラと同じか少し低い水準のようで、ベトナム並みになる賃上げを求めてストライキが起こっているというネットニュースを見つけました。

 ZARAはコストよりスピードと歩留まり重視で、コストは高くてもスペイン近隣で作る。H&Mは質感を求めるものと、コスト追求のものの使い分けがはっきりしています。

 あと、トルコあたりはEUとの貿易協定があって、関税がかからない、など、生産国として選ぶ理由は現地コストだけでないことも付け加えておきましょう。

 10年以上前に商社でグローバルソーシング(海外調達)に携わっていた時の感覚からいうと、特に、中国、それからインドあたりも、ずいぶん高くなったと感じます。当時は、ベトナムとそんなに変わりはなかったと思いますので・・・

 あと、ベトナム以下の国々はそんなにも安いのか、とちょっと衝撃も受けます。

 グローバル資本主義の常套手段は、先進国、経済成長国にコストの安い国で作った商品を持ち込んで儲けるという手法ですが、コストの安い国の人々はハッピーなのか?フラット化する世界の中で、この格差がどれくらい続くものなのかに興味をもたれる方は少なくないのではないでしょうか?

関連エントリー-アパレル海外生産のチャイナプラスワン

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Comments

日経の記事が手元に無く、webの情報からの計算ですが、
バングラ・ダッカと中国・青島の指数差を輸出の際の単価差とみなし、両国の衣料品輸出額から計算すると、
輸出「量」ではバングラは既に中国の半数を超えている、ということでしょうか。
日本のマーケットではとてもそのように見えませんが…

先日「アパレル海外生産のチャイナプラスワン」を読んでから、H&M ・ ZARAの店頭を見に行きました。
何となく東南アジアが増えているのか…、程度の認識だったのが、こちらのブログで頭を整理して行くと、海外SPAのソーシングが手に取るようでした。有難うございます。

Posted by: aya | October 12, 2010 at 05:50 PM

ayaさん

いつもコメントありがとうございます。

今回取り上げたコスト差はあくまでも、アパレル商品を作る、工賃つまり、縫製にかかわる人件費の部分だけです。

店頭小売価格に対する3%-5%くらいの影響度であって、商品原価には、それ以外に生地代、附属代、輸出諸掛、運賃、関税などがかかってきます。

ベトナム、カンボジア、バングラ、ミャンマーのような国は生地、原材料が現地に無く、持ち込みが前提なので、したがって、工賃は安くても、輸出コストに工賃差ほどのうまみはありません。

数量ベースの実績は下記URLをごらんください。

http://www.jtia.or.jp/toukei/2009/iruiex2009.pdf

Posted by: taka | October 13, 2010 at 12:55 AM

詳細に、有難うございます。
確かに、原料持ち込みだと、加工賃ベースの計算は違いますよね。
バングラ衣料輸出の伸びに、驚きました。

Posted by: aya | October 13, 2010 at 09:39 AM

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