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April 26, 2011

顧客を在庫管理に巻き込む最新技術

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 4月25日の日経MJの一面にアメリカの百貨店各社が取り組む、ファッション商品の店頭在庫照会、お届けサービスに関する記事が掲載されていました。

 この企業IT技術、モバイル端末を活用して、リアルタイムに顧客を小売業の在庫管理、ディストリビューションに巻き込む試みは、これから数年の間に世界のファッション小売業が取り組むべき最新技術のひとつだと思っていますので、記事の内容を少し紹介させていただきます。

 はじめに、米百貨店最大手のメーシーズの「サーチ・アンド・センド」は、顧客が店頭で気に入った商品を見つけたものの、自分の好きな色や自分に合うサイズが店頭に欠品していた時に、店員がその場でネット通販用在庫や他店舗、物流倉庫の在庫情報を照会し、どこかに在庫があれば客の自宅まで無料配送するサービス。

 同社では店頭用とネット通販用の在庫を上手に融通しあって、少ない在庫でネット通販の売上を大きく伸ばしているとのこと(前年比29%増)。

 次に、JCペニーの店頭端末、「ファインド・モア」は、顧客自身が店頭にある商品の色違い、サイズ違い商品をバーコードスキャンすることによって、その在庫がどこにあるかを表示してくれるもの。

 在庫がある場合、顧客は最寄り店舗での受け取りか、自宅配送を選択して購入が出来る。あわせて画面上でその商品と合うコーディネートアイテムの提案もあるようで、まとめ買いも誘っているとのことです。

 最後に、ノードストロームでは、顧客が自身の携帯電話で商品タグを読み取り、自分が欲しい色、サイズの商品在庫が他店、物流倉庫などにあるかどうかを確認できたり、

 最終的には、携帯電話で会計まで済ますことも想定したインフラを構築中とのこと。

 これら米百貨店の事例のように、チェーンストアの在庫情報を顧客に公開し、顧客が自らが在庫がある場所に対して、アクションを起こせるような・・・いわば「顧客を在庫管理に巻き込む」発想、サービスは、すでに日本でも始まっています。

 IKEAジャパンのウェブサイト、無印良品、ユナイテッドアローズのECサイトでは、気に入った商品の各店の店頭在庫を一般ユーザーに公開しています。

 顧客はそれらの情報を事前に照会することによって、できるだけ、無駄足を踏まずに効率よく、その商品にアクセスできるわけです。

 本来であれば、顧客の需要に先回りして、店舗に在庫をしっかり取り揃えておくのが、小売店の仕事、理想ではありますが・・・現実的には、そう仮説通りにうまく行くわけもなく、誰もが店頭で、幾度となく経験しているように、多くの欠品が起こり・・・顧客をがっかりさせているのが実情でしょう。

 であれば、在庫情報を公開し、誰もがその情報にアクセスできるようにし、顧客自らがアクションを取れるようにした方が現実的というわけです。

 私も小売チェーンで働いていた時に実感していますが・・・

 店頭で、お客さんが、気に入った商品に出会い、そのお店でサイズ切れになってしまっている商品に対し・・・

 こちらからの「他店にある在庫をお取り寄せをしましょうか?」というご提案に、今すぐ欲しいという気持ちをおさえきれず、「(今から)その店に行くから取り置きしておいて欲しい」、というお申し出に何度も出くわしたものです。

 そんな「気に入ってしまったものは、すぐにでも手に入れたい」というお客さんたちとの多くの出会いが・・・私がファッションストアの適正店頭在庫コントロールを生業とし、業界の在庫コントロールの精度向上に情熱を燃やす原動力のひとつになっていると言っても過言ではありません。

 店頭在庫と顧客の需要のミスマッチを解消して・・・お客さんは欲しい商品を手にし、企業は在庫をしっかり売り切り、また新しい商品を仕入れ、鮮度溢れる売場ができる。

 そのWIN-WIN関係の過程の中に、これまで受け手であったユーザーを巻き込むことによって上手く行くこと、補完されることがあってもいい、むしろその方がうまく行く、それがわかっている度量を持った企業が顧客の支持を得る、今、流通はそんな時代に向かっているのではないかと思っています。
 
関連エントリー-ユナイテッドアローズが始めた在庫運用の試み

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Comments

自身もしょっちゅうサイズ切れに合う身として大きく共感しつつ、せっかくつかんだ欲求に欠品で応えることは商売人として一番辛い時なんだろうと思います。
当社のECシステムでスマートフォン対応よりタッチパネル対応を優先させたのは、既に対応済みのモバイルECを拡張させるより先に店頭連動に対応するべきであるという問題意識がありました。

Posted by: 山本@五反田 | April 28, 2011 at 02:52 PM

山本さん

コメントありがとうございます。
リアルとEC、どう相乗効果を出すかの域に入っていますね。
やはりリアル優先だと思います。

Posted by: taka | April 30, 2011 at 12:49 AM

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