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May 15, 2012

グローバルSPA(H&MとZARA)と日本のアパレル企業の商品を比較して思ったこと

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 私の会社が主催したアパレル知識勉強会を通じて、過去3回続けて、H&M、ZARAといったグローバルSPA(アパレル製造小売業)と日本を代表するユニクロ、有名百貨店ブランド、SCブランドの商品を、ベテランパタンナーの協力を得て比較研究しました。

 対象商品は、ワーキングウーマン=働く女性(30代前半を想定)向けの、ベーシックなシャツブラウス、ロングパンツ、テーラードジャケットの3つでした。
 
 それぞれのブランドが、比較的、多くのお客さんを対象とし、販売期間を長くとって販売している、用途は同じ、定番的な商品をピックアップしたつもりです(それぞれのお店の販売員の方にも確認した上で選びました)。

 限られた時間の中での、限られたブランド、アイテムの比較の話ではありますが、3回を通じての私の気づきは

 ○素材と縫製の品質に気を使う日本企業

 ○着る女性をいかに美しく見せるか、着心地を重視するH&MとZARA
 
 になります。

 この図式、ある意味、

 日本という限られた、閉鎖的な国の中で、
 実用的で、「できるだけクレームが起こらないように」心がけて来た日本企業と

 多くの国に進出し(H&Mは44ヵ国、ZARAは82ヵ国)、新しいマーケットに進出するたびに、経験値を積み上げ・・・
 こなれた価格のファッション商品として、どこをツボとして押さえれば、世界共通商品でありながら、「多くの国で、できるだけ多くの人に支持されるか」を考え続けて来たH&MとZARA

 の違いにあるように思います。

 もっとも、H&MとZARAを比べても、ZARAは、もともと(スタイルを気にする)オフィスで働く女性のための服ですから、ある程度、着る人は選ばれます。

 しかしながら、サイズが大きく、体格がよい方でも、きれいに見せるシルエットへの工夫は、大は小を兼ねる的に扱う日本の企業が大いに学ぶべきところでしょう。

 ベテランパタンナーから、もっとも評価が高かったのがH&Mのパターンでした。

 理由は、

 縫製や素材は価格なりですが、パタンナーが、それぞれのアイテムのパターンを引く時の大事なツボ=

 ○着た女性がきれいに見えるポイント

 ○着心地の良さを決定づけるポイント

 だけは確実におさえていたからです。 

 日本の業界の中には、H&Mの素材や縫製や仕上げ(プレス)が、いまいちであることを指摘する方がよくいらっしゃいます。

 日本の中で品質向上に努めて来た日本のアパレル企業の努力は、確かにリスペクトに値します。

 しかしながら、これからは、洋服の先輩である、グローバルSPAが日本に上陸し、アジアを中心に、海外でも彼等と競争をしなければならないのです。

 日本の勝ち組企業のほとんどは、偶然か?これまで、カットソー(ジャージー素材)という伸び縮みし、多少のサイズの違いでも、着用に支障のない、あるいは、ワンサイズで多くの人をカバーできる、大は小を兼ねる的な素材を主素材とするアイテムで業績を伸ばして来ました。

 ユニクロしかり。しまむらしかり。多くのSPA企業しかり。

 しかしながら、これからは、布はく(伸び縮みしない織物)素材のアイテム、ジャケット、シャツ、ブラウス、ワンピース、スカート、パンツでも、ヨーロッパ系のグローバルSPAと勝負をする局面に入ることは間違いないでしょう。

 わかりやすく言えば、大は小を兼ねるではなく、着る人を美しく見せる「フィット」に取り組まなければならないのです。

 そんな中、パターンを工場まかせにしたり(これはカットソーの発想)、SPA企業内でパタンナーの存在があまり重要視されていない昨今の傾向に危機感を感じます。

 それとも、やはり、カットソーでグローバルの勝負をするのでしょうか?

 私がそこまで危機感を感じるのは、商社で生産をやっていたころに、取扱い商品は、ジャケット、シャツ、パンツ、スポーツウエアなど、布はく商品が多かったことと

 その時、業務上で、もっとも教えていただき、助けていただいたなと実感しているのが、パタンナーの方々だったからです。

 そして、モノづくりをする上で、パタンナーの方々の存在はマストであることを体感していましたから。

 これから、アジアを主戦場に、グローバルSPAと勝負する日本のSPA企業の方々、是非、H&MやZARAのパターンを研究してみてください。

 彼らの経験値から学ぶことが沢山あると思います。

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Comments

かなり興味深い記事でした。

マインドに比重を置いて作り手は
作らないといかないといつも考えさせられます。

Posted by: nana | March 04, 2013 01:56 PM

nanaさん コメントありがとうございます。

気づきがこれからのモノづくりの向上につながりますように。

応援しています!
またお寄りください。

Posted by: taka | March 07, 2013 10:30 AM

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