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June 22, 2013

ZARA(ザラ)も実践する 顧客起点のヨーロッパの服づくりの基本

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 6月20日に弊社主催で開催した業界勉強会、

 「ザラのウィメンズトップスの魅力」 では

 ヨーロッパの立体裁断による服作りに詳しいベテランパタンナー、ゴン宮村(宮村知有)氏が日米の服作りとヨーロッパの服作りの違いを、パタンナーではない私にもわかりやすく解説して下さいました。

 ボディ(人体)、サンプル、トワル(無地の生地をボディや人体に着せつけて服のシルエットを確認する作業)を使いながら、立体(3D)を視覚でとらえる勉強会は実に説得力がありました。

 そこから浮彫になったのは

・生産現場の効率を意識して、平面図面を量産することを考える日米の服づくり 

・服を着る人を起点に考えて、(顧客を)美しく見せるために体に沿わせて立体的に考えようとするヨーロッパの服作りの文化

 の違いです。

 これは量産か?特注(オーダー)か?の違いではなく、そもそも、

 出来上がる製品を多くの人が着ることができればいいと考えるのか?

 それとも、

 服を着る人にあわせて作ろうとしているのか? 

 の単純な発想の違いにあるのではないかと感じました。

 ZARA(ザラ)がそうであるように、世界1700店舗以上を展開しているファッションチェーンでも、

 「顧客を起点」に、どうしたら顧客が美しく見えるか?

 それをどうしたらリーズナブル(こなれた値段に)に作れるのか?

 そのためにどんなサプライチェーンが必要か?

 を考えれば・・・顧客にフィットする服の量産は可能だという話です。

 勉強会の内容をもう少し具体的にご紹介すると 

 アームホールから腕にかけての袖の美しさや着心地が「キモ」となるトップスを作るうえで、なぜ アパレル製造に使われる ボディ(人体)には腕のパーツが付いていないのか?から始まり、

 ブランドのターゲット顧客にあった腕のパーツの必要性、市販されていないなら自ら作ることが常識というヨーロッパの服作りのこだわりのうんちくや力説にまずは大いに納得しました。

 また、立体で服を作るという言葉は長年(25年)業界にいてよく耳にしてはいましたが、

 目の前で実践して頂くことによって、とてもよくわかりました。

 ボディまたは人体(立体=3D)に着せつけてから、平面に落とすというプロセス、ひと手間をかけることで、それを例えCADに落としたとしても顧客の体に沿った服が量産できるという話です。

 また価格が安いザラですら(ちなみにスペインでの販売価格は日本のほぼ半額です)、

 着用した時の見栄えを最重視して、

 日本の常識から考えたら取り都合(生地にどう型紙を差し込んで生地代を最小限に済ませるかを考えること)を度外視したようなカッティングをしていたり、

 細身に見えてもひと手間、タックを用いて着心地よく仕上げたりする工夫に・・・

 これまで世界を舞台に活躍する日本人デザイナーたちを支援し続けて来たベテランパタンナーも舌を巻いていらっしゃいました。

 何はともあれ、今となっては当たり前のことかも知れませんが・・・あらためて、

 顧客を起点に仕事(服作り)をするヨーロッパ企業の考え方

 に敬服(リスペクト)するとともに、

 もっと知りたい、更に研究をつづけたいと実感できた勉強会になりました。

 今回 雨の中参加されたみなさん、とても熱心に聴いていただき、ありがとうございました。 

 弊社主催の勉強会もかれこれ3年目となりますが、

 毎回 勉強会終了後に取っているアンケートがあります。 

 学んだことやご感想とともに、5段階評価をつけて頂いておりますが
 
 開催以来 初めて参加者全員から5を頂きました。ありがとうございます。

 手前味噌ではありますが私も5をつけたい内容でした。

 終了後の雑談の中で、以前日本の某大手SPAのパターンに関わっていたとおっしゃる参加者の方と雑談をする機会がありました。

 同社では、上司から立体トワルを組む暇があったら1型でも多く、早くパターンができるようにCAD(パターンを製図するPCソフト)に向かい合えと言われていたそうです。

 その方は今日の勉強会で、あらためて服を立体で考えることの意味をかみしめました、と喜んでいらっしゃったのが印象的でした。

 某大手SPA、そんなんじゃ、いくら世界に進出しても、いつになっても顧客起点の服作りを常識とする 欧州系グローバルSPAには敵わないのではないですか? 

 そんな危機感も持つとともに、

 世界のトップ企業から学んだいいことは、どんどん業界に広めよう、と確信を持った勉強会でもありました。


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