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March 15, 2014

伊藤忠によるエドウィン再建への期待

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 証券投資の失敗で債務超過に陥った国内ジーンズメーカー最大手エドウィンの再建を伊藤忠商事が行うことが決まりました。

 いち早く報道した3月11日の日経新聞によれば年商約500億円のエドウィンの債務超過は500億超。

 銀行の200億円の債権放棄に対し伊藤忠が300億円超を出資して完全子会社化するとのことです。

 エドウィンの本業はうまく行っているとのことなので、カリスマオーナーが退いた後、これからのジーンズ市場を見据えた伊藤忠の手腕に期待したいと思います。

 日本のジーンズマーケットはこれまでエドウィンによって支えられて来たことは誰もが認めるところでしょう。

 国内13の自社工場での年間数百万本のジーンズ生産力は業界が守るべき国宝級の資産です。

 ジーンズマーケットの中でも特に郊外ロードサイド出身のジーンズカジュアルチェーンの成長に果たしたエドウィンの貢献は多大ですね。

 買い取りのリーバイス、入れ替えのエドウィンの二枚看板があったからこそ、彼らが安心して商品回転の低いジーンズを大量に構える売場(壁面)を実現できたことは間違いありません。

 一方で、そんな実質委託販売の商慣習の温床が、完全買い取り、リスクを持って在庫を売り切りることを強みとするユニクロの独走を許したことも否めません。

 伊藤忠の支援が決まり、ジーンズチェーンも国産工場もまずはひと安心というところでしょうが、果たして、伊藤忠はSPA化が進み、変貌するジーンズマーケットの中で、今後エドウィンの国産工場の資産をどう活かすのかが楽しみです。

 私が一番興味をもっているのはエドウィンの国産工場でのジーンズの製造原価とその活かし方です。

 エドウィンのこれまでの典型的なジーンズ卸のビジネスモデルは以下の通りでしょうか?

 中心価格8000円のジーンズをジーンズチェーンに卸し、ジーンズチェーンは基本的に定価で販売しますが、
半期に一度、新商品と入れ替えるためにジーンズチェーンの在庫の一部を返品受け入れします。

 返品された商品はエドウィンの国内工場で再セットして、翌シーズン以降、ジーンズチェーンがチラシ目玉商品として3900円で販売できるように原価を下げて再納品します。

 そんな手間暇をかけてもしっかり儲かるエドウィンの製造原価構造とは・・・

 もし、彼らがそんな国産ジーンズを直営店でダイレクトに一般顧客に販売するとしたら…一体いくらのベストプライスがつけられるのか?と、とても興味が湧きます。

 直営で返品、値引きなしで販売できれば、おそらくユニクロの中国生産3990円のジーンズの価値に勝てる、顧客に魅力的なクオリティと価格が実現できるのではないかと見ていますがいかがでしょうか?

 ユニクロのジーンズも、ジーユーのジーンズも、ジーンズで有名になった某マルキュー系ブランドのジーンズも、多くの著名ブランドのジーンズがエドウィンで育ったプロフェッショナルの方々のプロデュースでブラッシュアップされ、今の形があるのは業界では有名な話です。

 そんな優秀な人材輩出の点からもエドウィンの国内ジーンズマーケットでの貢献度は絶大と言えましょう。

 話は変わりますが・・・

 よく投資家やメディア関係者からユニクロのヒートテック、ウルトラダウンに続く次のヒット商品は何ですか?と聞かれることがありますが・・・

 私は それはもうすでにユニクロの店頭にあるかも知れませんよ、と答えます。

 それは数年前にエドウィンご出身のプロデューサーによって極められ、「ベスト」の域に達した3990円のジーンズです。

 それらの商品を見たときにその完成度に身震いしたのを覚えています。

 しかしながら、ユニクロにとって残念だったのは・・・

 前年にジーユー990円ジーンズで煽った量販各社の1000円を切るジーンズの乱売。

 自らジーンズのダウントレンドを加速させてしまい、カジュアルボトムの流れがジーンズからチノパンへと向いてしまったことで、せっかくの3990円ジーンズの完成度、フルスイングが空振ってしまったことでした。

 その時完成していたユニクロ最強ジーンズ、今度、ジーンズブームが来たら、きっとユニクロの国内アパレルマーケットシェア、ジーンズシェアを高めることに貢献することは間違いないと私は見ています。

 その時 ユニクロの完全独占を阻み、マーケットの中で十分対抗できるのは…

 私にはエドウィンしか思いあたりません。

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