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April 13, 2014

パルグループが今秋立ち上げる大型ライフスタイル業態「COLONY(コロニー)2139」はクールな無印良品?

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 4月11日の繊研新聞にチャオパニック、ミスティック、スリーコインズなどを展開する東証一部上場のファッション専門店企業、パルグループが今秋 立ち上げる予定のライフスタイル業態 「コロニー2139」に関する記事が掲載されていました。

記事によれば、この新業態は 

「アパレル企業によるスーパーマーケット」のコンセプトで

・ 20代~40代の男女を対象に

・ 200~400坪の大きな売場面積の中に

・ ベーシックアパレルウエアを核にホームウエア、スポーツウエア、トラベルグッズ、雑貨、家具に加え・・・生鮮食品を除く 生活に関わるあらゆる商品を取りそろえる模様で

・ 実用品に モダンなデザインを加えた商品を

・ アパレルで3800円、雑貨で1000円といった 気軽に購入できる価格で提供するようです。
 
 2014年秋に1号店を立ち上げ、5-6年後には 500億円を目指す大きなプロジェクトになるようです。

 記事を読んでいて、いよいよ 「おしゃれな無印良品」の登場か?とちょっと胸が躍ったものでした。

 今年は業界各社、「ライフスタイル提案」、「ニューベーシック」などをキーワードに雑貨ミックスであったり、ベーシック衣料系だったりの新業態の立ち上げが目白押しですね。

 都心近くのショッピングセンターを中心に大きなリニューアルや新しい商業施設の開業が続くというのもあると思いますが、

 ファストファッションブームから5年が経過し、ファッション消費が節目を迎えていることも大きいと思っています。

 ファッション消費の現場では、アベノミクスの恩恵はまだまだ実感できず、昨年の秋ごろから、ラグジュアリー系とユニクロ、無印良品など一部の好調企業を除いて苦戦が続いているため・・・

 今年に入ってから、今、ファッション消費はどこに向かっているのか?という世間話、議論をすることが多くなりました。

 私の昨今のファッション消費動向に対する見方としては

 生活者はファストファッションの上陸、拡大、定着で選択肢が広がり、それぞれのファッション消費のポートフォリオが一旦確立した時期で、

 Eコマースという新しい買い方にも慣れ親しみながら次の新しい消費を待っている状態ではないかと思っています。

 ファッションに興味のある生活者の「ファッション消費ポートフォリオ」とは 今 こんな感じになっているのではないかと・・・ いわば SABCミックス消費

 S消費 高額ブランド で一点豪華主義(主にバッグ、靴、腕時計)

 A消費 アウター類は百貨店や駅ビルのアパレルブランド、セレクトなどで2シーズンは着まわせる良質ベーシックを買い
 
 B消費 1シーズン限りのトレンドはファストファッションで手ごろな価格で済ませ

 C消費 インナーや一見どこで購入したかわからないアイテムはユニクロや無印良品で十分

 といったところで、それを生活シーンや会う相手によって組み合わせや構成比を変えるという感じではないかと思います。

 そして、よくばりな?生活者が次に求めるのは 上記で言うところのBとCの弱点を改良した B+(プラス)消費 と C+(プラス)消費ではないかと思っています。

 B+(プラス)とは ファストファッションの改良版です。 

 もっとストレートに言えば、ZARA(ザラ)の改良版です。

 トレンドファッションを気軽に買える価格で実現してくれたファストファッションの貢献度は極めて高いですが、一方で難点になるのは品質です。

 ファストファッションをある程度 試してみて・・・もう少し素材がよければ、縫製が雑じゃなければ もっともっとスタイリングに取り入れたいのにな~、と感じながら 自分なりのファストファッションとの付き合い方を決めている方々も多いはずです。

 実際、ファストファッションの双璧であるH&Mが2007年にCOS(コス)を、ZARAのインディテックスグループが2008年にUTERQUE(ウテルケ)を ファストファッションの改良版として立ち上げたのは、彼らがポストファストファッション時代にそんな需要があることを感じ取っているからに他なりません。

 次に C+(プラス)とは シンプルながら感性に訴える実用衣料、ベーシックウェアです。

 ユニクロにしても、無印良品にしても、その革新性、コンセプトには共感できますし、立派な会社だと思いますが、プロダクトに関しては、誰でも着ることができる、できるだけ苦情が起こらないように設計されているのが現実。 

 JIS規格をベースにしながら 大き目サイズであったり、昔ながらの量販シルエット、ボックスシルエット、クレームが起こらない頑強な素材使いや絶対色落ちしない染色が多かったりして、結果 ファッションが好きな人から見ると、優等生過ぎて面白みのない工業製品になりがちなので・・・

 まあ、インナーに着たり、家で着るならいいか、といった「妥協買い」も少なくないのではないでしょうかね。 

 これに対して、欧州SPAの日本上陸、拡大で多くの生活者が体感し始めた 

 シルエットやフィットという感覚。 

 これ、今後、ちょっとでもファッションに関心のある方々の実用衣料の世界にも少なからず影響を及ぼすものと見ています。

 そんな中、C消費の勝ち組プレーヤーたちは現在、市場で独走しているように見えても、まだ従来の国民服的量販発想から抜け切れておらず、台頭する「新しい感覚」、「新しい豊かさ」の需要には対応できていない・・・

 今後、ここに大きなスキママーケットが生まれるように思います。 

 B+(プラス) ZARAの改良版

 C+(プラス) クールなMUJI

 ここ数年の国内外のファッション流通の動向を見ていて、そんな2つの新しいベクトルを感じています。

 ただ、これらに取り組む企業側の注意点としては、

 生活者にとってはB+(プラス)C+(プラス)消費であっても、作り手はA-(マイナス)のモノづくりの発想でないと今どき上手く行かないと思いますね。

 要は BやCに 品質なり、デザインセンスなり、何かをプラスしたから少し値段が高くなる、という発想ではなく、

 従来のAの満足度をこなれた値段に引き下げる、という発想でないと納得性もなく、通用しない時代ですからね。

 消費者は高いものを買うようになった とか、いいものも買うようになった と言われますが・・・

 従来の価値と価格のバランスでは買いません。 バリューにサプライズがないと・・・ですね。

 身近な例で言うと、セブンプレミアム的な発想というとわかりやすいでしょうか? 

 また、アパレルブランドに関しては、以前、詳しく書いた記事があるので、こちらの方も参考にしてみて下さい。

 関連エントリー‐J.Crewに学ぶ これからのリ・ブランディングの成功法則

 そんな訳で、パルグループの大型新業態 「コロニー2139」の記事を読んでいて、今後 大きなスキママーケットになりそうな C+(プラス)消費に向けた本命業態のひとつになりそうだと共感しつつ、直観的にイケそうな感じがしました。

 早く 実際の商品、お店が見たいですね~ 今秋の1号店のオープンを楽しみにしています。


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『人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識』

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