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May 24, 2014

リアル店舗とウェブストアが相乗効果を上げる条件

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 5月22日付の通販新聞に掲載されていた自社ECに積極的なセレクトショップ、アパレル大手6社のEC責任者の方々の「アパレルEC座談会」とても読み応えあります。

 ウェブの技術的な話やECならでは取れる統計数字の話もEC事業部の方々が普段どんなことに腐心されているかがわかってなるほどと思いますが・・・アーバンリサーチの事業責任者の方の話が一番わかりやすくていいのでいくつかご紹介させていただきますね。

 ○ ウェブ事業を始めたときに「ウェブは会社全体で力を合わせて取り組む事業だ」と社長が声を上げてスタートしたのでその意識が全社に浸透している

 ○ ウェブ事業部は店舗をうまく使っていて、店頭販売員を通販サイトのモデルに起用すると集客力が増す

 ○ (ZOZOなどのECモールとの差別化を聞かれて)ネットと店舗が連動する企画力が一番の差別化。ネットで面白い企画をやっていて店舗に行っても同じことをやっていることが大切。 

 たとえば同社ではECの売上ランキングを店舗の電子掲示板で流しています。

 社長が号令をかけて、当たり前のように店舗とウェブが協力し、お客さんから見てもウェブを見て店頭に来たときに温度差が全く感じられない環境づくりへの努力。

 やはりこれが社内もやりやすいし、お客さんにとっても一番わかりやすいですよね。

 いろいろな社内事情で、お客さんにとって当たり前のことがなかなか出来ない企業さんとの差はどんどん開いてゆくように思いました。

 私の専門である 「在庫コントロール」にして何事もそうですが、企業の成長の過程において、これまでと違うやり方で更なる成長を目指そうとする時の成否は・・・

 トップの号令と 店舗と本部が一丸となって会社ぐるみになれるかどうかが

 成功のカギであることは間違いありません。

 関連エントリー- ストアブランドのEC(eコマース)が果たす役割

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May 17, 2014

値下だけに頼らないバーゲン期の商品政策と価格政策

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 5月16日の日経新聞に「百貨店のセール今夏も時期分散」の見出しの記事が掲載されていました。

 記事によれば、三越伊勢丹は今年も他社より2週間遅い7月中旬にバーゲンセールを始めるとのことです。

 同社はその一方で・・・他の百貨店やファッションビルがセールに突入する6月下旬から7月上旬に通常のアパレルメーカー品に比べ割安な盛夏向けプライベートブランド(PB)を前年の1.5倍に増やして投入し、顧客の実需実売に応えることで対応するようです。

 バーゲン時期になると毎シーズン クライアント企業さんと話題にする価格の話でもありますが・・・

 顧客は果たして上澄みが取られた、つまり売れ筋のカラーサイズが欠け始めた商品や売れ残った商品の3割引のセール商品の中から掘り出しものを探すのが好きなのか?

 それとも、通常価格(プロパー)がそもそも3割 割高なので・・・値下されなくても、通常の3割安の価値と価格のバランスが取れた新鮮な正価(プロパー)品がタイムリーに店頭に並べれば 値下げなしでも喜んで購入するのか?

 バーゲンセールのスタート時期をいつにするかの議論も大事かも知れませんが・・・

 顧客がその時、求めているものは何なのか?

 値下なのか? 適品適価なのか?

 バーゲン期に値下だけに頼らない商品政策と価格政策を考える、そしてそれを検証する いい機会が間もなくまたやって来ます。

 【おススメ本】

 三越伊勢丹やルミネがなぜ夏のセールを2週間遅らせるのか?

 H&MやZARAはなぜセールの前後に価格政策を変えるのか? 

 その理由を拙著「人気店はバーゲンセールに頼らない」で解説しています。

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May 10, 2014

オムニチャネルリテイリングのゴールは「IT情報武装をした御用聞き」

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 ちょっと前の記事になりますが、5月5日の日経MJに掲載されていた記者コラム「戦略を読む」の中のセブン&アイホールディングス伊藤雅俊名誉会長のオムニチャネルリテイリングに関する話がとても示唆に富む内容だったのでご紹介させていただきます。

 90歳をお迎えになった今でも毎日出社され、打ち合わせも訪店もされるという名誉会長にグループを挙げて取り組むオムニチャネルリテイリングについて記者の方が伺った時の話です。

 「戦前の恐慌の後に店では全然売れなくなってご用聞きを始めた」

 唐突な昔話かも知れませんが・・・

 その昔、伊藤名誉会長のお母様が営んでいらっしゃった商店が恐慌のため店で待っているだけでは売り上げを確保できない状況になり、

 当時名誉会長が子供ながらに商売の厳しさを目の当たりにして御用聞きや配達を手伝った思い出を語った話から始まります。

 最近でもテイクアウトコーヒーでマクドナルドやコーヒーチェーンから客数を奪うなど、常に先を読み、どう来店頻度を高めるかを考え、成果を上げ、売上を伸ばし続けているセブンイレブンですが、

 すでに次のことを模索されて取り組んでいることが「御用聞き」とのことです。

 高齢化社会を迎える日本で

 セブンイレブンが軌道に乗せつつあるサービスのひとつが会員50万人になったセブンの店舗から食事を宅配するセブンミールですが

 かつてはヤマト運輸に宅配を委託していたところ、その後、加盟店の従業員が自ら届ける仕組みに変えたとのことです。

 その狙いは 記事にもあるように 

 将来は宅配先にタブレットPCを持っていきセブン&アイの多様なネット通販の商品をお薦めする進化版のご用聞きを目論んでいるのは間違いなさそうです。

 また、その布石として、広島市のセブンイレブン10店舗に専用端末を設置して店員が接客しながら顧客がセブンネットから書籍を選んで注文するという実験を始めたようです。

 「オムニチャネルリテイリング」という言葉がひとり歩きしている昨今・・・

 IT屋が煽る技術やテクノロジーが話題になることが多いですが、

 テクノロジーはあくまでもツールであって、お客さんのお買いものとそれを手助けする商人が主役であることは間違いありません。

 オムニチャネルリテイリングが将来どんなところに落ち着くのか?何となくイメージはしていましたが・・・

 今回の記事を読んでそのゴールのイメージがとても鮮明になったような気がしました。

 リアル店舗とウェブストアをつなげ・・・お客さんの利便性を高めて・・・商品は宅配業者に渡して、後はよろしくどうぞ、ではなくて・・・

 セブン&アイはその先にある、お客さんとお買いもののお手伝いをする販売員の姿までイメージしていたことに脱帽したものでした。

 現在から未来へ向かうその延長線上にある顧客購買行動の姿を明確にイメージできるかどうか?

 そんな企業が勝ち組になる時代です。

 アップルが勝ち続けているのもテクノロジーではなく、その顧客行動のイメージが極めて明確だからに他なりません。

 ITで情報武装した商売人がお客さんのかゆいところに手が届くようなお買いものお手伝いをしている姿。 
 
 ファッションストアで言えば、

 ブランディングから在庫からイベントから、これから近々入荷する商品まで、顧客が関心のあるストアブランドのすべての情報を網羅した通販サイトを

 店舗スタッフが顧客とともにタブレットPCを覗きながら楽しみお買い物をお手伝いしている姿。

 そして、それは決して店頭だけとは限らないというわけです。

 例えば、そんな自社サイトにスタートトゥデイのWEARのようなブランドミックスコーディネートレシピ機能があれば・・・提案は無限大に広がりますよね。

 今回の記事を読んでいて、そんなオムニチャネルリテイリングのゴールの姿を楽しくイメージさせてもらうことができました。


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