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April 13, 2015

ZARAが日本でもRFID(ICタグ)を導入へ

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 4月10日の繊研新聞によればZARAを展開するインディテックスグループがこれまでいくつかの国で導入済みだったRFID(ICタグ)を今秋から日本のZARAにも導入するとのこと。

 昨年秋に「ユニクロ対ZARA」の取材のためにスペイン・インディテックス本社を訪問した際に同社物流倉庫でRFID導入の説明は受けましたが、日本でもいよいよ始まるようですね。

 いつも新聞やネットメディアやITコンベンションでRFID(ICタグ)関連のニュースや説明を見聞きする度に感じることですが・・・

 ITベンダーやメディアは導入によって薔薇色の未来が待っているように期待を煽るように伝えることが多いようですが・・・

 RFIDの本当のご利益は、日頃から信念をもって、きちっと在庫管理をしている会社がその精度とスピードを上げることによって得られるものであって・・・

 これまで物流管理や在庫管理をおろそかにしていたところが投資によって作業が楽になるというところだけにフォーカスされていて、デメリットに関してはコスト高くらいしか論じられないところに違和感を覚えてしまいます。

 これ、RFIDでもオムニチャネルリテイリングでも同じだと思うのですが、

 在庫データの精度が上がり、タイムリーな把握が可能になって・・・

 売り逃しが減るとか、逆に過剰在庫が解消されるとか・・・

 「顧客と商品の接点」のところに活かされるのが本筋であって、

 その議論を抜きにして棚卸作業が楽になるとかポイントの一元化をどうするかとか、どちらかと言うと、副次的というか、枝葉のところが議論の中心になってしまうのはいかがなものかなと。

 棚卸に関して言えば、ちょっと専門的な話になりますが・・・

 複数の専門家の方からICタグの特性上、1/60程度の読みもれは回避できないという話を聞きます。

 これはICタグの脆さから来ているようで、

 アパレル販売となれば、タグが取りつけられてから販売に至るまでの間に何かにぶつかったり、圧迫されたり、織り曲がったり、破損したり、取れてしまうこと(タグ落ち)だってありますからね。

 1/60と言えば1.67%。

 これまでの業界知見から申し上げると、棚卸ロスの対策を講じている会社では、ロス率は0.5%~0.7%あたりが平均的で、それ以下を目指している企業が多いと思います。 (事業会社時代はいかに0.4%を切るかにチャレンジしていました)

 そんな会社からすると、読みもれが棚卸作業段階で1%を超える読みもれが発生する精度の低さとなればナンセンスと言わざるを得ません。

 もちろん、単位ごとの点数棚卸を併用して、どこで読みもれが起こったかを把握し、再確認をすることによって防ぐことができればスピードのご利益を得ることはできます。 

 しかし、そのひとつひとつの工程、作業をも面倒に思う企業さんだと導入によって思うような成果を出すのは難しいと言わざるを得ません。

 アパレル流通でRFIDの活用が期待されるところをざっと思いつくままに挙げてみると

・物流段階 商品やカートンが今どこにあるか?
・入荷検品 商品が入荷伝票通りか?
・在庫ロケーション 商品が店内のどこにあるか?
・販売 売れたのか 在庫にあるか?
・顧客購買行動(手に取った、試着室に持ち込んだなど)
・出荷検品 商品と出荷伝票の一致
・防犯対策
・棚卸作業

 あたりでしょうか。

 いずれにしても、これまでのバーコードでできることの範囲を広げ、読み取りのスピードを高めることはできそうですが、

 数量を数え、読み取り、漏れがないかをダブルチェックする

 という地道な基本動作は避けて通ることはできないようです。

 しかしながら、きっかけはたとえ目新しさ(先進技術)であっても、それを機に業界の中で、もっともっと顧客のための在庫管理の大切さが理解され、取り組みが進むことを期待してやみません。

 さて、冒頭のインディテックス社の話に戻りますが、スペインの自社物流倉庫を出てから、店舗に商品が着くまで、そのドア・トゥー・ドア物流を自社管理している同社にとってはRFIDの導入の成果は大きいでしょうね。

 更に、私が既出の現地インタビューの中で驚かされたのは・・・

 世界中の店舗で販売している全商品にスペインの物流倉庫でセキュリティータグをつけた状態で各店に出荷しているのですが、

 ICチップの脆さを知っている同社は・・・商品タグではなく、そのセキュリティータグの中にICチップを組み込んでいることでした。 これならICチップも破損しにくく、リサイクルも可能というわけですね。あっぱれ。

 【おススメ本】
 
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

 「片手は工場に、もう一方の手は顧客に触れていなければならない」

 (=自ら作った商品は顧客の手に渡るまで目を離してはいけない)

 本書の中でもご紹介しているZARAのオーナー オルテガさんの名言です。
 
 

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