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March 27, 2017

世界最大の低価格スポーツ用品チェーン 仏DECATHLON(デカトロン)の衝撃

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 3月中旬に2泊3日で上海のリサーチに行って来ました。

 今回のリサーチの目的は2つあり、

 ひとつは、昨年「ユニクロ対ZARA」の中国語訳本のおかげで3回ほど中国ファッションチェーン幹部向けの研修に招聘される機会があり、

 参加された企業含め中国のローカルチェーンが、市場のトップシェアを占めるユニクロやH&MやZARAらグローバルチェーンに対して、どんな棲み分けをしているのか?のリサーチを行うこと。

 そして、もうひとつは、日本未上陸のフランスの大手スポーツ量販チェーン

 Decathlon(デカトロン) の店舗を視察することでした。

 ひとつめのマーケットリサーチに関しては、

 今回は限られた時間の中で、どんなプレイヤー(ブランド)がどんな店構え、品揃えをしていて、どのチェーンに勢いがあるのかを確認するにとどまりましたが・・・今後チェックすべきブランドはだいたい頭にインプットすることができました。

 このあたりの詳細は、今回現地でお会いした、上海拠点でグローバルに活躍するVMDのプロ、内田文雄さんのブログが詳しいので是非、こちらを参考にしてみて下さい。

 グローバルで勝てるVMD:中国ファストファッション最新情報

 さて、今回のエントリーのメインは、もうひとつの目的であるDecathlonデカトロン視察レポートです。

 Decathlon SA 社(デカトロン)はフランス本社でグローバルに展開する売上高世界1位のスポーツ量販チェーンです。

 2016年12月末時点で、ヨーロッパを中心に

 世界28か国に進出し、1176店舗を展開し、
 
 年商 約 1兆2000億円(€=120円換算)を売り上げています。

 同社は売上全体の33%を母国 フランス(301店舗)で稼ぎますが、
 
 国外売上のうち、もっとも大きなマーケットが中国(214店舗)になります。

 これだけ大きなグローバルチェーンなのに日本未進出、しかもアメリカにも一度進出していますが、その後、撤退しているため、日本では意外と知られていなかった、

 未だ見ぬファッション・ライフスタイル系強豪グローバルチェーンストアのひとつです。

 日本未進出ではありますが、日本語のサイトがあるのでご覧ください。

 DECATHLON デカトロン 日本語サイト

 以前から多くの中国人から同社の名前は聞いていましたが・・・今回、初めて店舗を訪問することができました。

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 耀华路の上海万博跡 世博源店

 店舗を訪問して驚くのはスポーツカテゴリーの豊富さ、価格の安さ、そして集客力です。

 スポーツの楽しさと恩恵をできるだけ 多くの人に
 高い機能と美しくシンプルなデザインを 兼ね備えた製品をできるだけ低価格で

 をコンセプトに 考えられるすべてのスポーツカテゴリー、大衆スポーツはもちろん、

 ヨガのようなライフスタイル系から乗馬のようなハイソなスポーツまで、ギアからウエアー、シューズまで、すべてカテゴリー別に設けられたプライベートブランド(PB)で開発しています。
 
 Decathlon 展開カテゴリーとブランドリスト
 
 店舗の印象は 日本の店舗で例えれば・・・

 ゼビオあるいはヴィクトリアの売り場に

 ユニクロあるいはニトリ方式で開発されたPB(SPA) が並び
 
 価格はユニクロ価格から西松屋価格?で販売されている

 スポーツに特化したメガストア(カテゴリーキラー)とでも言いましょうか。

 日本のスポーツ業界には、スポーツやシューズはナイキやアディダスのようなナショナルブランドしか売れないというような定説?がありましたが・・・

 では、なぜ同社は世界で一兆円以上も売り上げて更に拡大を続けているのでしょうか?

 どんなマーケットでも二極化は進んでおり・・・

 低所得層だって、お金をかけたくない人たちだって…スポーツやレジャーを楽しめる大衆化を実現しているからではないでしょうか。

 今回、訪問した上海万博跡の世博源店はこども連れのファミリー層で大賑わい、商品を手に取って試したり、遊んで楽しんでいる子供たちの姿がありました。(ちなみに向かいの店はユニクロ)

 もうひとつDecathlonの店舗で興味を持ったのは店舗でのRFIDの活用です。

 商品すべての原産国表示(洗濯絵表示)ラベルがある位置にRFID(IC)タグが縫い込まれており、購入しようとする複数商品をレジ台に置いた瞬間 精算金額が表示されたのには驚きました。

 レジ担当は、値札を取りながら点数を確認し、代金を受け取って袋詰めするだけ。1490682558370_2

 店舗でお買いものをした印象は、ライフスタイル提案でカッコいいお店というよりは、

 ユニクロと同じ 価格訴求のウエアハウス型。

 誰でも、スポーツをするのに、こだわりたいアイテムと、とりあえず間に合わせでいいというアイテムがあると思いますので・・・
 
 ブランドやハイスペックな機能などにこだわりがなく、価格が安ければとりあえずこれで十分というアイテムに関しては、ここでほとんどが事足りてしまう、と思いました。

 ある意味、合理的という意味で未来のチェーンストアのひとつの形を感じたものでした。

 ご興味ある方は日本でも 通販で買うことができますのでチェックしてみて下さい。

 Decathlonデカトロン通販サイト(日本語)
 
 日本語のウェブサイト、通販サイトが整っているところを見ると、日本上陸も時間の問題かも知れません。


 【お知らせ】

 拙著「ユニクロ対ZARA」の簡体字翻訳版「如此不同如此成功:优衣库 VS ZARA」が今年の1月に中国本土で出版されました。

 日本語版はこちら  
 「ユニクロ対ZARA(ザラ)」単行本 ソフトカバー(日本経済新聞出版社)

  

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