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March 13, 2018

購買行動を予測して未来の企業戦略へ舵を切れ

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 3月12日から日経新聞の1面で連載が始まった「消費変貌」はメディアや企業などがよりどころにしていた消費統計や市場統計のこれまでの常識が覆る話の連続でとても興味深く、必読です。

 3月12日(月)の1回目では、これまでケイタイ・スマホなどの通信費が被服(洋服)消費を圧迫する原因のひとつと言われて久しいものがありますが・・・

 記事によれば、「ケイタイ払い」にした商品購入は例え「服」でも「通信費」として請求が来て、家計費の統計上は通信費に紛れこむ。実際の通信費(通話料・パケット料)そのものは00年から17年にかけて半減しているのが実態とのこと。

 また、今日、3月13日(火)の2回目は、メルカリのような個人中古品売買やレンタルなどのCtoC市場の急拡大も従来のアパレルなどの業界市場統計に表しづらいという話です。

 SNS投稿するために、インスタ映えする素敵な服を購入し、一度だけ着用してフリマアプリで手放す消費者も増えているようで・・・同時に、それらをそこそこいいものが安価で買える、と喜んで購入する消費者も増えていますよね。

 そうすると、これまでの百貨店、量販店、専門店、通販のような各販路の企業の売上に基づく販路別市場統計を見て産業の栄枯盛衰を語るのではなく・・・

 消費者行動にフォーカスして、つまり、豊富になった選択肢の中での購買ポートフォリオ、ひとりの人がそれらの選択肢をどう使い分けるかを予測して、3年後、5年後の企業戦略を考えなければならない時代になったわけですよね。

 例えば、アパレル市場では、ECなどの通販の販路シェアが15%程度と言われていますが(通販専業含む)、

 今後 平均的な消費者が

 服の購入は 70%はリアル店舗で購入するが、20%はECで買い、10%は中古マーケットやレンタルを利用する

 なんて世界はそう遠くない未来に起こりそうです。

 いやいや、若い方々や新しいものをすぐに取り入れる方々はもうすでにそれ以上にECやフリマ経由が多いかも。

 ファッション専門店の経営者の方々はそれでもリアル店舗だけにこだわりますか?

 フリマアプリを敵視し、それを使っている方々の消費を見聞きして、最近の○○は消費意欲がない!と言いますか?

 それはお金がないのではなく、むしろお金を有効に使う、賢い消費者(スマートショッピング)なんではないんですか?

 そんな未来の消費を受け入れるなら・・・

 経営者の方々は世の中のリアル店舗での購入が現在の7割になった時にどんな企業戦略や経営を考えますか?という話です。

 当然、不採算店舗は遊ばせているわけにはいかないし、1店舗あたりの損益分岐点も低くなければならない
そのために、生産性向上(売場面積、人、時間当たりの売上や利益)にも取り組まなければならない 

 ドンブリではなく、より戦略的な経営をしなければならなくなるでしょう。

 仕事柄 海外専門店の財務諸表レポートにも目を通す機会がありますが、

 例えば 先進国の中でもEC化が進んでいるというイギリスで、

 EC売上比率が40%で営業利益率20%を上げるNEXT(ネクスト)という ユニクロもその昔お手本にした老舗アパレルSPA企業があります。

 そのNEXT社の財務レポートを読むと

 当社は既存店の損益分岐点は低く、例え、既存店の売上が今より下がったとしてもしっかりと営業利益が残せる体質だと何パターンかシミュレーションする箇所があったりします。

 初めてその資料を見た時はちょっと弱気な?ネガティブな印象を受けましたが・・・

 ある意味 消費が大きく変わることを前提にして・・・それでもリアル店舗が負の遺産ではないということを
株主に対して説明する勇気のある会社なんだなと受け止めることができます。

 これからは店舗の維持・拡大だけではなく、

 消費者購買ポートフォリオの変化に基づいた 販路多様化戦略と合わせて 

 既存店の筋肉質な利益体質づくりもしっかり行わなければ生き残れない時代なのだな

 そしてその変化のスピードはこれまでよりも格段に速いな

 と痛感させられることの多い今日この頃です。

 関連エントリー‐ファッション消費市場に新しい巨大販路の台頭―フリマアプリ「メルカリ」に三井物産などが84億円を出資

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 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩
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