November 11, 2009

お台場ヴィーナスフォートに東京23区初のアウトレットが誕生

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11月10日の繊研新聞によると、森ビルグループが展開するファッションモール、お台場「ヴィーナスフォート」が、12月11日リニューアルオープンにあたり、館の3階部分に49ブランドを集積したアウトレットフロアーを新設するそうです。

 東京23区初のアウトレットモールとなる同館3階には、気になったところで言うと、ハンティングワールド、アンクラインニューヨーク、ハロッズ、マルニ、ガリアーノ、アニヤ・ハインドマーチ、アンドエー、ガリャルダガランテ、マウジー、ダズリン、ロイヤルパーティー、デュラス、ラグナムーン、goa、ラストコール(サンエーグループ)、アンティローザ、ブロンドール、フランフラン、ジョージズファニチャー・・・あたりが入るようです。

 入間のアウトレットが出来た時にも、その都心からの近さが話題になりましたが、今度は、新宿や渋谷からりんかい線で1本、30分かからない駅の駅前にアウトレットができることになります。

 休日半日どころか、いよいよアフターファイブに行けちゃうアウトレットの登場ですね。

 ヴィーナスフォートも、当初は話題を呼びましたが、お台場にショッピングモールが飽和状態になり、苦戦を強いられていましたが、その手で来るとは・・・出店ブランドの都心の既存店とのすみ分けに注目が集まります。

関連エントリー-三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ
 
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August 22, 2009

ユニクロが来期大都市に大型店を集中出店

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 8月20日の日経新聞に、ユニクロの来期(2009年9月~)の出店計画に関する記事が掲載されておりました。それによると、同社の10年8月期、年間の総出店計画数のうちの半分超を、東京、横浜、大阪、名古屋など人口100万人以上の大都市に集中させるとのことです。

○9月にマルイシティ池袋、なんばマルイ、マルイシティ横浜など丸井の6施設に入居

○出店調整中の高島屋新宿店他、百貨店への出店

○10年春にSHIBUYA109に隣接する立地に500坪級の大型店を出店(続報:道玄坂側プライムに入るようですね)

 などなど

 いよいよユニクロが本気で大都市徹底攻略に乗り出す時が来たようですね。

 もともと、私は、こういった桁違いの集客力と購買力のある大都市、大商圏の立地には、ユニクロのような大手チェーン店は、3店舗でも4店舗でも、場所によっては、それ以上でもあっていいと思っていました。それは、海外のSPAの世界大都市での出店事例が裏づけとなっていますが、日本では、そういう事例はまだ少ないようです。

 日本では、ドラッグストアや強いて言えばABCマートがとるように、大商店街の入り口と出口、街の四隅を複数店舗で押さえ、商圏を面で捕らえて、ドミナント化するのは、海外SPA企業の常套手段だと思います。

 また、

・今春オープンのユニクロ新宿西口店では、大都市はこんなにも凄いのかと改めて実感されたでしょうし、

・今秋から始まるH&Mの大都市での出店攻勢(渋谷、新宿、横浜、心斎橋)に刺激されているのも間違いないでしょう。

 最近、H&Mが大阪心斎橋の入り口と出口を押さえるべく入札した心斎橋2号店候補地(1000坪)にユニクロが競り勝ち出店を決めたという噂も耳にしてますし。

 いずれにせよ、大都市制圧は、ユニクロの全国完全制覇には、欠くことのできない必須のシナリオのひとつだと思います。

 記事にもあるように、大都市での出店のネックは、言わずと知れた家賃の高さ(家賃比率)に対する利益率の確保だと思いますが、大都市って、利益率経営も大事ですが、利益高貢献やキャッシュフローで見た方がいいと思うんですけどね・・・

 これは、東京都心部出店に慎重になっている?しまむらにも言えることですが、上場してしまうと、やはり率を気にする株主、投資家に対する手前もあるのはわかるのですが・・・

 さて、ユニクロと外資SPAの都心部市街戦が始まる今秋以降、しまむらもどこまで参戦するのか?大手ファッション企業の新業態はいかに?ますますその動向から目が離せません。

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July 22, 2009

イオンもアウトレットモール事業に参入

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 7月22日の繊研新聞一面に、イオンが来年秋にもアウトレットモール事業に乗り出し、第1号施設の候補地としてイオンレイクタウン(埼玉県越谷市)隣接地が挙がっていることに関する記事が掲載されていました。

 全国30数拠点、年間5000億円市場、チェルシージャパンと三井不動産が2強(シェア約7割)となったマーケットに、イオンが第3勢力となるべく?事業展開プランを練り上げている話です。

 イオンがアウトレットモール事業開発に入るのは理解できますが、それにしても、昨年出来たばかりの自社の日本最大規模の近郊SCの隣接地に、土地があるとは言え、アウトレットモールとは・・・業界の中では物議をかもしそうです。

 同SCは、イオンSCの中でも、それまで日本最大だったららぽーとTOKYO-BAYを意識して、より広い敷地に都心型ファッションテナントを多く誘致し、都心駅ビルと郊外SCの中間的な位置づけだったのに・・・

 一方、今秋には、三井不動産のららぽーと新三郷SCが2つ隣駅に開業、H&Mが入居することで話題になり、レイクタウンにすでに店舗を構えている上位ファッション企業の多くが出店を予定し、客数が奪われることに対する危機感もあるのでしょうか?

 同じく三井不動産が運営する三井アウトレットパーク入間も埼玉県内、都心からのアクセスのよい立地にあります。

 数年前の郊外SC出店攻勢では、いわゆる「後出しじゃんけん」方式で、市場を一気に供給過剰にしてしまうところもあった同社ですが・・・アウトレットモール事業の方はどのような展開になるのでしょうか     
 
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関連エントリー-三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ
関連エントリー-今秋、国内最大規模のSC、レイクタウンイオンがオープン

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September 26, 2008

三越池袋店跡にヤマダ電機が出店、変わる都心駅前の風景

 9月26日の日経新聞に、先に国内4店舗と海外店舗の閉鎖を発表した三越百貨店の池袋店の跡地に家電量販店最大手、ヤマダ電機が50億円を投じて国内最大級の家電量販店に改装することに関する記事が掲載されていました。

 前日に三越池袋店の閉鎖のニュースを聞いた時、その後どうなるか、を考えていた時、ヤマダ電機、H&Mあたりの名前が頭に浮かびましたが、総売場面積は7,500坪超ですから、やっぱり家電量販店ですよね。

 三越が不動産投資信託(REIT)のシンプレクス・リートに売却、ヤマダが賃借する形になるようです。

 ヤマダ電機は、このたび渋谷109の隣、東急百貨店本店の手前にLABI渋谷店をオープンしましたね。

 渋谷の街には、109、ヤマダ電機、来年秋にはその斜め向にH&Mの1000坪級の旗艦店がオープン、その先にはドンキホーテ、東急本店ありと、風景が変わり、新しい動線ができそうです。

 今後、銀座、渋谷、原宿、新宿、池袋、上野・・・都心大商圏の再開発では新旧流通の交代を象徴しながら、街の風景が変わる場所も少なくないと思いますが、その際、新しいランドマークとなるのは家電量販店?はたまた、H&M、ZARAなどの外資系ファッション企業?という図式もありえるんでしょうね。
 
 先日、ZARAの銀座と新宿のそれぞれ2号店を拝見しました。既存の1号店に比べて、前者はマロニエ通りのラグジュアリーブランドに挑むかのように高級感を打ち出し、後者は、高島屋、UNIQLOの目の前で建物のスペースにあわせたバリュー価格も打ち出した商品構成のようです。同社なら、これらの街では、さらに2店舗づつは出してもおかしくありません。

 従来のファッションブランドビジネスを見ていると、政令指定都市を中心にエリアに1店舗づつ、という発想が多いようですが、GAP、ZARA、H&Mあたりの世界のSPAの発想は、売れる街には、組み合わせを変えて複数店舗出店。徹底的に売り上げ、シェアをとる。当然のごとく物流効率も活かす。彼らは、出店を同心円の中心点ではなく、面でとらえるという発想で、たとえば大通りの入り口と出口、繁華街の四隅をおさえる、場合によっては、既存繁盛店の隣のビルが空くと、もう一店舗、MDの組み合わせの違う同一屋号の店を出すといったことも平気でやってのけます。

 日本では、それに近い戦略をとるファッションストアで思い当たるのは、ABCマートくらいでしょうかね。

 5年後の首都圏ターミナル駅駅前の風景、どんな風に変わっているでしょうかね・・・

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August 17, 2008

ユナイテッドアローズ(UA)の郊外SC向け新業態COEN(コーエン)のこの秋の計画が明らかに

 8月12日の繊研新聞、日本繊維新聞、15日の日経MJに、ユナイテッドアローズが子会社を立ち上げ、この秋スタートする郊外型SC向け新業態、COEN(コーエン)の計画に関する記事が掲載されていました。これは、11日付けのUA社のプレスリリースを受けての内容です。

ニュートレンドマーケットに向けた新ストア”COEN”がユナイテッドアローズグループからスタート

 以前、この業態の構想が発表された際に、ブログでもご紹介しましたが、新業態は、UAが、次なる成長エンジンとして、ファッションマーケットの成熟化とともに、ミッドトレンドマーケット(同社グリーンレーベルリラクシングが属するマーケット)とヴォリュームマーケットの間に顕在化する、そこそこのファッション感度を値ごろ価格で求めるニュートレンドマーケットに向けて、商圏の広い郊外型SCを主戦場に、開発するものです(詳細は上記プレスリリース記事にあり)。

 競合は、ポイントのローリーズファーム、グローバルワーク、アンダーカレント、クロスカンパニーのアースミュージック&エコロジーおよび派生業態、ZARA、H&Mあたりでしょうか。

○20代‐30代の男女をターゲットに感度を維持しつつ、グリーンレーベルリラクシングの7割程度の価格設定

○洋服:雑貨=85:15のすべてオリジナルの品揃え

○標準売場面積60坪 年商1億-1.3億円が標準フォーマット

○イオンレイクタン(越谷)を皮切りにイオン系モールを中心に今秋16店舗の出店が決定。今後年間24店舗のペースでスピード出店

○三菱商事による商社金融機能のフル活用による店頭回転率のアップ

 月坪効率は16万円と、平均60万円台をたたくUA本体と比べるとずいぶん控え目です。既存の6割以下の坪効率となると、オペレーションは根本的に変わると思いますので、別会社にされたのは納得(計画上は3割以下)。
客単価7,000円台を想定、プライスラインは以下の通りですが、イオンSCにしては、ちと高いかなぁ?というのが個人的な印象です。

アウター  9,000~19,000円
ジャケット 7,000~14,000円 
パンツ   5,700~11,000円
シャツ   3,800~7,600円
ニット    3,800~8,500円
カットソー  1,900~6,600円

そうですね、ZARAくらいの価格の見え方でしょうかね。

 各メディアに掲載されている商品の画像を見る限りは、価格に見合う、なかなか素敵な商品群です。

 さて、価格にシビアなこれらのマーケットでどこまで潜在需要を引き出せるか、同社チャレンジに期待です。

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関連エントリー-ユナイテッドアローズが郊外SC向けの新業態を開発

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August 03, 2008

今秋、国内最大規模のSC、レイクタウンイオンがオープン

 8月2日の繊研新聞に今秋10月、JR武蔵野線、越谷レイクタウン駅(新駅)前にオープンするレイクタウンイオンをはじめ、今年、埼玉、千葉に開業、増床の大型ショッピングセンターに関する記事が掲載されていました。

 レイクタウンイオンは、ビブレ、マルエツ、ジャスコなどをアンカー(核)テナントに、商業施設面積22万1000平方メートル、500の専門店、年間売上見込850億円の計画で、これまで日本最大のショッピングセンターだった、11万5000平方メートル、540の専門店今年の増床後の年商見込み636億円(08年3月期569億円)のTOKYO-BAYららぽーと(船橋)を抜いて1位になる模様です。

 イオンレイクタウンニュースリリース

 ららぽーと船橋は、日本最大の規模ということで、外資系ブランドから国内外のSPA、ファミリー向け業態、マルキュー系ファッションまで、幅広くブランド、テナントがリサーチできる場所として、業界では、私も含め、定点観測の場所にされている方も多数いらっしゃると思いますが、いよいよ、それを上回る規模のSC誕生ということで、今年は、注目を集めていますね。

 ビブレ、マルエツ、ジャスコもあるので、売上規模は確かに最大になりますが、ファッション専門店の部分に関しては、それでもなお、ららぽーと船橋が一番でしょうし、特に都市型MDの縮図とそこそこの感性を持った幅広い客層の購買行動を見ることのできる場所として、不動の地位は揺るがないとは思います。

 一方、イオンレイクタウンが楽しみなところのひとつは、都心で活躍されているファッション企業が今後の成長エンジンを模索する郊外向け業態の実験場になるのではないかというところですね。

 トレンドマーケットの企業が、感性と価格の折り合いをどうつけ、新しいマーケットに挑むか?それに対し、これまで、郊外SCを主戦場としてきた企業は、都心に近づき、どう対抗するのか?

 これは、H&M日本進出後のファッション業界の命題でもあります。

 三井不動産が、ららぽーとや三井アウトレットパーク、そしてこれから、イオンやイトーヨーカ堂が開発する都心近郊のショッピングセンターは、これまで別々のマーケットだった「都心」と「郊外」の交差点となり、どんな新しいマーケットが創造されるのか?

 とても楽しみなところです。 

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関連エントリー-三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ
関連エントリー-JR東日本が駅ビル開発・運営でイオンと業務提携


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July 11, 2008

今秋は、仙台の2大アウトレット決戦に注目

 7月10日、11日の日本繊維新聞、繊研新聞に、先日明らかになったこの秋注目の仙台2大アウトレットモール開業に関する記事が掲載されていました。

 三井アウトレットパーク仙台港(9月12日開業)
 仙台泉プレミアムアウトレット(10月16日開業)

 ともに東と北と方向は違いますが、仙台中心地から近いですね。特に三井の方はお約束通り電車&徒歩で仙台駅から30分以内に行ける立地です。

 ざっと出店予定テナントを眺めると、入間のアウトレットでも集客の目玉となった手の届くラグジュアリーでおなじみのバッグブランドのコーチ、GAP、最近アウトレット出店に力が入っている?ナイスクラップ、それからサイズ在庫リスクを抱えるアイテムであるジーンズのエドウィン、ボブソンや、ランジェリーのワコール、トリンプなどは両方に出店しているようです。UA、ビームスや百貨店系はプレミアムの方に、カジュアル系専門店は三井の方に集中って印象でしょうか。

 話は変わりますが、先日、アメリカにおける、サイズの多いアイテムを取り扱うブランドストアのアウトレットを活用した在庫消化事例に触れる機会がありました。アメリカでは、以前から、全店舗数の10%くらいは、アウトレット店舗があってもよい、なんて話を聞いていましたが、あるナショナルチェーンは、15%以上のアウトレットを持ち、それらが、正規店の店頭鮮度維持に貢献し、全社で、売上利益を伸ばしているているとのことでした。

 そう、日本でも、靴、子供服、ボトム、ランジェリーなどなどサイズの多いアイテムブランドは、どうせ一般アパレルに比べて商品回転率が低いものだから、と決め込まず、もっともっと上手にアウトレットなどを活用して、既存店の店頭鮮度を高める努力をしたよいのではないか、思いました。これから日本でも都心近くにアウトレットモールが増えてくれば、十分機能しそうな気がしますが・・・ 

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関連エントリー-三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ

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July 10, 2008

百貨店が低価格商品を拡充

 7月10日の日経新聞に、12ヶ月連続で衣料品の売上前年割れが続く百貨店業界で低価格衣料品の品揃えを拡充する動きが出ていることに関する記事が掲載されていました。

 7月1日からスタートした百貨店、駅ビルのバーゲンセールの第一週はまずまずだったようですが、つかの間、例年ですと、7月中旬には、セール品も薄くなり、暑さは増すにもかかわらず、秋物の立ち上がりが始まり、鮮度の落ちた夏物セール品を引っ張るだけでは、8月まで売上を維持できないというのがこれまでの多くの百貨店の姿だったと思います。

 これに対して、高島屋、東武百貨店、Jフロントリテイリングあたりが、夏の実売にあわせた、従来の既存商品より2-3割価格の安い商品(=セール価格並み)の新商品の投入を8月中旬まで行い、挽回をはかろうという政策のようです。

 これにより、売場の価格の見え方としては、鮮度が維持されたままで夏のセールが継続する形になり、品揃えにもよりますが、生活者の実需にあわせることによって、理論的には、7-8月は前年より底上げされそうな気もします。

 先日の日経新聞、衣料品業界の価格政策に関するアンケートによると、今後、百貨店は値下志向、量販店はメーカーコストアップに耐えられず値上志向、専門店は現状維持のところが多い結果が出ていたのを興味深く眺めていました。

 百貨店は、これまで、すっかりヤング、キャリア層の客数を持っていかれた2-3割安の駅ビル価格に近づき、一方、量販店はますます生活者から離れて行くのかなぁと感じたものです。

 夏のセールが終わり、秋が立ち上がるころ、各業態、各社どんな価格帯をつけ、生活者がどんな反応をするのか、楽しみです。

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関連エントリー-セール期と実需最盛期

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June 25, 2008

第3の市場となるアウトレットモール

 6月23日の繊研新聞に、都心商業施設、郊外型SCに続き、第3の市場として注目されてきたアウトレットモールについての記事が掲載されていました。
 
 4-5月のファッションマーケット全般の低迷を尻目に、多くのメディアが取り上げた三井アウトレットパーク入間(4月開業)の勢いは、6月に入ってもとどまるところを知らず、各メディアのニュースが各地のアウトレットモールを取り上げ、生活者の熱い視線がアウトレットモールに向いているようです。

 記事では、アウトレットは好調で、正規店が不振という「主客逆転」のブランドや、在庫処分目的とは言え、店舗を構えた手前、売れすぎて商品が足りなくなったり、目の肥えた生活者から鮮度を要求されるようになったアウトレット店舗のために、正規シーズン商品を多めに作ったり、専用商品を作ったりしなければならいない「本末転倒」「功罪」の事例などなど、業界の視点で、的確に、現在のアウトレットを取り巻く現象、問題提起がされており、とても興味深く拝読いたしました。

 アウトレットモールの先輩、アメリカでは、既に第3か、どうかはわかりませんが、アウトレットは、ひとつの「販路」として確立しており、もはやアウトレットでしか見られない?ブランドショップや、百貨店に大きく売場を取っているブランドでも、アウトレット専用商品を作るのはあたりまえになっているようです。

 日本では、ブランド品が安売りされていると、百貨店あたりが目くじらを立てるもので、ブランドのアウトレットは正規店のある都心から一定の距離を置くというのが暗黙の了解になっていますが、アメリカでは、もっぱら百貨店で買う人、ディスカウンターで買う人、ブランドオフプライスストアやアウトレットモールで買う人・・・マーケット、販路が違うと、客層が違う、同じブランドでも、違った商品を販路に合わせた価格帯で供給することがまかり通り、生活者も割り切って購入しています。

 10年ほど前にアメリカ西海岸に住んでいたころの話ですが、車で数十分の範囲内に、

0)リサイクルショップ
a)ディスカウンター
b)ブランドオフプライスストアー
c)アウトレットモール
d)カテゴリーキラー
e)ショッピングセンター内専門店
f)百貨店

のすべてがあったもので、欲しい商品があると、時間の許すかぎり

①予算の範囲内で
②用途に応じて(プレゼント用か、よそ行きか、普段着か)
③買うならどこまでの店なら許せるか、妥協できるか

 を考えながら、心に引っかかる商品を求めて、価格の安めの業態からスタートして、高めの業態へと買いまわりをしたものです。

 予算、用途に応じた許容範囲の安めの業態で欲しいものが見つかればラッキー!と思いながら買いまわるのも楽しいものです。

 これから日本でも、都心の近くに出店が進むアウトレットモールや、H&M、ZARAなどのおしゃれなファストファッション業態が増えてくると、確実に生活者の賢い買いまわり先の一階層に位置づけられ、同じ予算の中で、以前より納得ができるものを手に入れることができるようになるという、ファッション消費文化の「豊かさ」を高めることに貢献することになることでしょう。

 今年は、そんな風に変わり行く生活者の購買行動、環境の変化に対して、ファッション流通各社が自身をどんなポジショニングに位置づけ、そこで何をしていくかが真剣に問われる大切な年になりそうです。

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関連エントリー-三井アウトレットパーク入間開業、変わるアウトレットモールの位置づけ

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May 30, 2008

副都心線開業間近、各社の動向

 5月29日の日経新聞、30日の日本繊新聞に、副都心線(池袋~渋谷)が6月14日に開業するのを控え、池袋、新宿三丁目に立地する大手商業施設各社の対応についての記事が掲載されていました。

 副都心線開業時から直通運転を始める東武東上線、西武池袋線沿線の顧客離れを案じて、池袋勢が躍起の模様で、

・池袋で客数を取り合うライバル、西武百貨店と東武百貨店が共闘し、「LOVE IKEBUKURO」キャンペーンを展開、期間限定で池袋駅地下コンコースに共同案内所を設置し、池袋の街案内をしながら、両店への動員を図る。

・池袋パルコは、テナント対象にCS(顧客満足)目的の接客研修を開始。

・ビックカメラ池袋店と渋谷店は営業時間を1時間延長。

 とのこと。

 一方、同路線で唯一、池袋、新宿三丁目、渋谷のすべてに店舗をもつ丸井は強みを活かし、開業とともに、相互乗り入れする各線に車内中づり広告を展開し、それぞれに集客を図るとのこと。

 ここのところ厳しい市況で、7月を待たずに、一部でセールが始まっている様相の百貨店業界ですが、しばらく副都心線の話題に乗っていい宣伝、集客見込めるのではないでしょうか。
 
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関連エントリー-百貨店都心部に積極投資も集客は新宿への一極集中か?

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