September 02, 2021

【申込み受付中】9月・10月開催 オンラインセミナー 「たった3つの視点を共有すれば、過剰在庫が粗利とキャッシュに換わる! ~ファッションストアの組織づくりの秘訣」

Seminar2021fall

毎回、好評の経営者様、事業責任者様向けの
オンライン経営セミナー

たった3つの視点を共有すれば、過剰在庫が粗利とキャッシュに換わる!利益倍増!!
「ファッションストアの組織づくりの秘訣」

次回は 9月30日(木)に開催します。その次は10月21日(木)。各回募集人数が限られていますので、

お早めにお申し込み下さい。

アパレル・靴・服飾雑貨などシーズン商品を販売するファッションストアやEC販売事業において、事業規模拡大と共に、欠品を恐れて、「良かれ」と思っての過剰仕入や、仕入担当と販売担当のコミュニケーション不足が要因で過剰在庫を抱えてしまうステージが訪れます。

一旦、そのステージに突入すると、毎シーズン、同じことを繰り返しても、事業の売上規模は拡大できても、年々利益率が低下し、在庫回転率とキャッシュフローが悪化し、今までのやり方が通用しない!と痛感する大きな壁にぶつかります。

そんな壁を乗り越えられる組織と、乗り越えられない組織の違いは、一体どこにあるのか、ご存じでしょうか?

このセミナーでは、これまで、20年近くに渡って、「過剰在庫の壁」にぶつかると言われる、年商30億円から100億円規模のファッション販売事業に特化して、30以上のストアブランドさんと、過剰在庫を粗利とキャッシュに換えるための組織づくりと人財育成の支援に取り組んで来た講師が、多くの組織に共通する問題点を明らかにし、再現性と効果のあるアプローチに絞り込み、実際に取り組んで成果を上げた企業事例と共に解説します。

右肩上がりの成長・拡大期における過剰在庫対応だけでなく、先行きが見通しづらく、仕入を絞って在庫運用している今こそ・・・

実店舗にも、EC販売にも共通する、シーズン商品の在庫コントロールの組織づくりに取り組みましょう!

-セミナー詳細-

【開催日時】 ①2021年9月30日(木)15:00~18:00 ②10月21日(木)15:00~18:00

【場  所】 オンライン(ZOOM)開催。日本全国、どこからでも参加いただけます。

【講  師】 齊藤孝浩(タカ サイトウ)ディマンドワークス代表 プロフィール

【主な内容】 

〇 規模の拡大と共に過剰在庫を抱えてしまう本当の理由
〇 ファッション小売業にとっての在庫最適化とは?
〇 顧客購買行動にあわせた仕入管理と販売管理の原則
〇 商品MD計画を店舗やECの販売担当者と共有するための秘訣
〇 シーズン商品を売り切る組織に生まれ変わるために必要なこと

【参 加 費】  特別価格:25,000円(税込) 
       

【定  員】 各回 5名様(定員になり次第締め切りとさせていただきます)

【参加対象の方】ファッション専門チェーン、EC販売事業者の経営者様、経営幹部様、事業部長様など事業の組織づくりの意思決定や改革を指揮する立場にいらっしゃる方

セミナー詳細&お申込みは ⇒ こちらから

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July 26, 2021

顧客を理想のショッピングの世界へと連れて行こう

20210713_185918-1先週、クラウドで在庫管理システムを提供するロジザードさんが主催する
ショッピングのデジタルシフト、オムニチャネルをテーマにしたオンライン対談にパネラーの一人として出席させて頂きました。

コロナ禍のこの1年を振り返って、というお題に対して、

筆者からは、
この間、日本で体験した小売業のデジタルシフトの事例として、
マクドナルドのモバイルオーダーとユニクロのショッピングアプリを紹介させていただきました。

前者は事前に、あるいは店頭でアプリを使ってオンライン注文すれば、レジに並ばずに注文、受け取りができるもので、
既に多くの方が利用されていることでしょう。

後者は、同アプリがポイント加算、オンラインショッピングサイトへの入口という多くの専門店が実装している機能だけでなく、

・購入したい商品の店舗在庫の確認
・店頭で値札のバーコードをスキャンすることで
 -店内在庫確認
 -オンライン在庫確認
 -購入者のレビュー
 -スタイルサイトからのコーディネート案
 が閲覧でき
・更にアプリにクレジットカードを紐付けておけば、
 レジで財布を出さず、会員証を提示した後にそのままお会計ができる
 という機能を持っているものです。

実際、筆者は、これらの機能を使って、

〇試着した服のサイズが自分に合わなかったので、
その場でアプリで値札をスキャンして店内在庫がないことを確認した上で
オンライン通販サイトに注文したり、

〇レジで財布を出さずにUNIQLO PAYでQRコード決済をしたりしたものでした。

 

これまで、ショッピングのデジタルシフトというと、

・EC売上を増やすことであったり、
・ポイントカードとプッシュ通知をして通販サイトに誘導する機能が中心のアプリのダウンロードを促したり・・・

どちらかというと、売りたい企業側の都合のものが中心だったと思います。

これに対して、マックやユニクロの事例は
スマホアプリを活用した、顧客の店頭でのお困りごとの解決や店頭に居ながらにしての、オンラインを活用した拡張体験の提供であって、次のステージに進んでいる取り組みと言えましょう。

そんな話をしていたら、ロジザードの金澤社長が、いろいろな業種で、店頭でアプリを上手く使ったら、既存顧客さんに対して、リピート購入、買い増しや消耗品購入など、わざわざ来店せずとも、いろいろな便利なサービスが提供できるのでないか、
という話が出て、

こんなことも、あんなことも・・・

アプリはただのポイントカードや割引のためのプッシュ通知の道具じゃないよね、
と、その後、想像力が掻き立てられる話が展開し、とても有意義な時間になりました。

みなさんも自社の店舗に照らし合わせて、関係者でいろいろなアイデア出しが出来れば、
顧客の問題解決になる、いいアイデアが沢山出てくるのではないでしょうか?

そう、アプリをポイントカードや通販サイトの入口として使っているだけではもったいない。

これからは、店頭での顧客体験拡張のためのステージにもっと活かしたいものです。

そして、アプリなら中小企業にとっても、手の届く投資で実現できることもいろいろあるのでは?

そのアイデアは、システムに明るい人ではなく、想像力の豊かな商売人こそが持っていると確信しています。

まずは、先行している小売業のアプリを使ってみて、何を感じるか、からスタートしてみてもよいのではないでしょうか?

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【オススメ本】 DXに欠かせないのは、顧客の理想の体験を描く創造力。ファッション流通の歴史、欧米の視察体験から学んだ、日本のファッション流通の未来を本書を通じて垣間見てください。

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July 19, 2021

「デジタルとリアルの融合」は手段を目的にせず、まずは、顧客のストレスを特定し、それを解消することから考えよ

20200714_1508107月16日日経MJに、「私のマーケティング論」という見出しで、ナイキ、アウディ、グーグルなどのデジタル戦略やクリエイティブを手掛け、ユニクロのスタイルヒント原宿店の指揮を執った I&CO共同創業者でクリエイティブディレクターである、レイ・イナモト氏のインタビュー記事が掲載されており、大変興味深く読ませていただきました。

「スタイルヒント」の開発背景について聞かれ、同氏は、

(以下引用)

「出発点はアプリの開発。買いたい服の情報を調べようとしてもグーグルなど特定のサイトはなく、(顧客が)自分でキュレーションする必要がありました。ならば服の検索エンジンをつくろうと思ったのです。皆が写真を投稿すると服が情報になり、さらに共有するとプラットフォームになる。」 

(以上「  」内記事の同氏の発言からの引用)

ファッション企業各社が「単品」を売ろうと発信している通販サイトはあっても、用途、着こなしかた(コーディネート)のアイデアを企業目線ではなく、顧客目線で集大成するには、ワンブランドではなく、ブランドミックスで消費する顧客投稿型のSNSのデータベース発想には敵いません。

服のコーディネートに関する、その発想の先駆者は、日本においてはZOZOが提供する「WEAR」だと思いますが、1000万件以上のコーディネートがアップされているWEAR上でもコーディネートに使われる、登場件数が断トツ1位で、一方、ZOZOTOWNで販売されていない「ユニクロ」が自らユーザー投稿型データベース型アプリの開発に行きついたのは至極自然な流れだったと思います。ユニクロのミッションは、どんなトレンドファッションに合うベーシックですからね。

続いて、今、が躍起になっている、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」や「デジタルとリアルの融合」というキーワードについて、

(以下引用)

「よくデジタルとリアルの融合に取り組むと聞きますが、僕には融合との発想が全くありません。
消費者がどこにストレスを感じ、その摩擦をどう減らすのかを常に考えています。
たとえば米国のウーバーはタクシーを呼んでも来ないというストレスをなくそうという発想から生まれました。
リアルとデジタルの融合はその結果に過ぎません。形式に取らわれず、常に本質を見る必要があります」

(以上「  」内 記事からの同氏の発言を引用)

この部分は強く共感しました。

その理由は、筆者が、日本のファッション流通が本格的にオムニチャネル時代に入ることを視野に入れて、2018年に「アパレル・サバイバル」の取材も兼ねて訪れたアメリカ西海岸、LA、シアトル、ポートランドでのこと。

当地で、流通各社の先進的なDX事例を実体験しながら、
筆者が共通点として感じたことは、まさしく同氏が語っていることだったからです。

amazon goではコンビニにおける顧客のストレスを

amazon booksでは書店における顧客のストレスを、

ナイキは シューズ購入の際に誰もがかかえる顧客のストレスを、

ウォルマートは・・・

ZARAは・・・

それぞれの企業が先進的に行っていたことは、

〇ショッピングのプロセスにおいて、顧客のストレスがどんなところにあるかがわかっていて、

〇それをどう解決すれば顧客が喜ぶかの「理想的なビジョン(シーン)」を描いた上で・・・

〇そのストレス解消にあたり、顧客が持つスマホ内の自社アプリを活用することが最適と考え、

〇リアルにおける新しい顧客体験をデジタルを活用して実現した

わけです。

それは、まさしく、イナモト氏が言うように、顧客のストレスの解消が目的であり、
「デジタルとリアルの融合」という言葉はその手段や結果でしかなかったのです。

(上記 アメリカでの事例の詳細は是非、拙著「アパレル・サバイバル」をお読みください)

日本では、デジタル化という手段が先にあって最新技術に飛びついたり、
企業の業務効率の都合でデジタル化が図られ、そのしわ寄せとして、顧客に面倒を強いることが多いようですが・・・

欧米では、逆に、顧客のショッピングのストレスを特定し、それをデジタルで解消すると同時に
企業の業務効率も考える、という流れが多いように感じるのは、筆者だけでしょうか?

デジタル化が進まずに焦る前に・・・

まずは、目の前のお客様のストレスを特定し、それをどうしたら、デジタルで解決できるかを考えたいものです。

よく、資金がないから、デジタル化が図れない、と言われますが・・・

本当に必要なのは、お金ではなく・・・
顧客のストレスを解消し、理想のお買い物を体験してもらいたい、というビジョンを描けるかどうか、の顧客への愛と創造力に他なりません。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【オススメ本】 DXに欠かせないのは、顧客の理想の体験を描く創造力。ファッション流通の歴史、欧米の視察体験から学んだ、日本のファッション流通の未来を本書を通じて垣間見てください。

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June 14, 2021

無印良品が男女兼用服のアイテムを拡大中

Muji-hk6月7日の日経新聞に無印良品が今春夏シーズンに全体の1割、25品目だったアパレルの男女兼用アイテムを秋には全体の3割、22年の来春夏には5割(250品目)に増やして行くことに関する記事が掲載されていました。

記事によれば、売場は既存のメンズやレディースコーナーに分散して置くのではなく、男女兼用アイテム専用コーナーを拡充して販売して行くようです。

同社のサイトを見ると

性別、年齢、体系ではなく、「人」という括りでサイズを展開

とあり、最近、注目されている、「ジェンダーレス」の流れに沿ったもののようです。

該当品目のサイズを見ると・・・

メンズのサイズに当てはめると

① XXS-XS  ② S-M  ③ L-XL

の3サイズ展開が中心のようで、

この3つのサイズで、女性と男性の大半の顧客の体型をカバーしようとしているようです。

ゆったり着るアイテムであれば、

大は小を兼ねる

少し大きめサイズをつくることで、対応出来そうな感じがします。

 

以前から、メンズアイテムのユニセックス対応購入という概念は当たり前のようにありましたが、

無印良品含め、最近増えてきているな、と感じる、ジェンダーレス対応アイテムが、従来のユニセックスと違うところは・・・

「ユニセックス」が、サイズ、フィット感などメンズアイテムを着たい女性の需要を取り込むという発想だったのに対し、

昨今の「男女兼用」の取り組みは、従来のユニセックス的なものをカバーしながら、どちらかというとレディース用としてデザインされた、メンズにはない、ベーシック寄りながら、ちょっと気の利いたデザインや素材感の服が着たい男性の需要を取り込むところではないか、と見ています。

ずいぶん前からですが、服のカジュアル志向が進むようになってから、メンズTシャツやスウェットなどのアメカジアイテムはユニセックス対応として、支持はありましたし(メンズで企画しても3~4割は女性に売れる)

その後、女性のボーイズスタイル、平成ブランドと言われたレディースブランドが細身の男性に着用されるブームなどを経て、男女のアイテムのクロスユースは既に十分市民権を得ていると思います。

筆者も、あるレディース売場で販売されていた、柔らかい素材感のセーターや、薄手のスウェットパーカー、はたまた、リブや附属使いなどディテールが、ちょっと気の利いたカーディガンが、これ、メンズでもありだよね、メンズは原型に従った、ありきたりなつくりが多いからね、とつぶやきながら、レディースのXLサイズの商品を購入した経験が何度かあります。

そんなアイテムはちょっと丈が短かったりという難点はありましたが、重ね着対応でローテーションに入れていたものです。

マーケティング的には、時代に合わせて多様性に応えたものかも知れませんが、
実は、新しいマーケットをつくる、潜在需要を掘り起こす動きになりそうで、関心を持って見ています。

また、販売管理面で言うと、

◎着ることが出来る人が多くなれば、数は売れますし、

かと言って、サイズを増やすと、在庫リスクを抱えることになるので、
リラックスフィットが主流になりつつあるマーケットで

◎サイズ数を絞ることができれば、在庫リスクも小さくなる

というメリットはあります。

この男女兼用アイテム的な発想は、今、業界の中でも多くのブランドに広がりつつある流れなので、今後、どのようにマーケットにフィットして行くのか・・・

業界注目トピックのひとつとして、ウォッチして行きたいと思います。

関連エントリー-色展開よりサイズ展開を増やした方が顧客層は広がる

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【お知らせ】7月22日(木)15:00~ 
筆者が講師を務める、経営者様、事業責任者様向けビジネスセミナー

3つの視点を共有すれば、過剰在庫が粗利とキャッシュに換わる!
利益は倍増!!
「ファッションストアの在庫コントロールのための組織づくりと業務連携」
 2021.7.22 15:00~18:00 @オンライン開催 

これから事業で本格的に店舗およびECの在庫コントロールに取り組みたい、
再構築をしたい、組織と役割を見直したいという企業経営者様、事業責任者様向けの内容です。

定員10名様限定の少人数セミナー
6月30日(水)までのお申込みで参加費の早割申込受付中

セミナー詳細はこちら
https://dwks.jp/seminar-20210722/

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May 25, 2021

これからの店舗の役割は、フィッティングルーム(試着室)がカギを握る

20180817_1257325月21日の日経MJの1面に
DtoCブランド fou fou フーフーが代々木上原に開設した
完全無人試着室が紹介されていました。

オンラインで商品を見て、試着を希望するユーザーは、ネット予約を行い、
マンションの1室に設けられたショールームに、事前に伝えられた暗証番号で入室し
一組あたり約1時間内にユーザーは自由に試着をし、
気に入った商品があれば、オンライン注文を行うというもの。

試着した写真を撮って、後で、家に帰ってゆっくり検討し、
オンライン注文することも可能です。

デザイナーのコウサカさんの noteによれば、
週3回、1日あたり3つの時間帯(45分)が予約できるようなので
月に約36組が試着可能ということ。

記事によれば、もともと、この試みは、店舗を持たずにオンライン販売にこだわる同ブランドが行っていた、全国を回る「試着イベント」での気づきから始まったそうです。

・お子さんがいらっしゃる方が、落ち着いて試着ができない、とか

・店舗スタッフのお声がけや周りで試着している人が気になって、自分のペースで試着ができないとか

・店舗スタッフがいると、試着したのに、買わないと申し訳ないとか、

そんなユーザーさんの「心の声」に気づいて、
では、誰もいないところで思う存分、試着をしてもらおう、という発想から生まれたようです。

実際利用された方は、

「試着したら買わなきゃというプレッシャーがなく、納得が行くまでアイテムやサイズを試せた」

「人目を気にせずたくさん写真をとって家でゆっくり検討できるのも嬉しい」

店舗スタッフが好意で行っている、背中を押す接客もプレッシャーに感じる人もいますから・・・

これまで、店舗でのショッピングで、試着がストレスに感じて来た人には受けるサービスではないか、と思いました。

その一方で、想定客単価と稼働率と家賃から、採算はどうなのか?と、つい計算してしまう筆者がおりますが(笑)

 

ショッピングのデジタルシフトが進み、

更に、この1年はコロナ禍で外出自粛、来店客数減で、店舗の役割を考え直す企業が増えています。

「店舗は体験の場」と言われて久しいですが、体験とは、一体、何でしょうか?

きめ細かい接客による、おもてなしでしょうか?

それもひとつだとは思いますが・・・

サイズがあり、コーディネートをして着用することが前提のファッションアイテムにおいては、

商品の現物を手に取って確認する場、そして、

自分に合うかを確かめるフィッティング(試着)の場であることは揺るぎありません。

 

先日、外出自粛で、来客が少なくなったいくつかの商業施設を視察している最中、

いくつかの店舗で、気になった服を試着していて感じたことがあります。

相変わらず、フィッティングルームって狭くて窮屈なところが多いな

そんな狭い中で着替えて、着替えが終わったか、どうかというタイミングで

店舗スタッフから「いかがですか」と声がけされて、自分のペースで試着が出来ていないことを、あらためて痛感しました。

その際、思い出したのが、

2018年に拙著「アパレル・サバイバル」(日本経済新聞出版社)の取材でアメリカに行った時に訪れた、オンライン通販出身のメンズウエア「BONOBOS(ボノボス)」のショールーム店舗での店舗体験でした。

同社は、オンライン販売が出自で、試着をしてから買いたいという顧客のために、ガイドショップというショールーム店舗を全米に展開しています。(当時全米約50店舗)

顧客は店頭にならぶ商品の中から、気にいた商品を試着をし、

購入を決めた商品は、店舗スタッフに手伝ってもらって、タブレットからオンライン注文をし、

購入商品は倉庫から自宅に宅配されるというしくみです。

このお店が、通常のファッション専門店と違うのは、

◆タブレット決済なので、レジスペースがない
◆バックストック在庫がないので、店内が広い

その分

◆フィッティングルームが通常の専門店より広い
◆一緒に来た人がくつろげる、大きなソファーがある

というものでした。

これは、これから、オンライン販売比率30%台が常態化する、と予測される

リアル店舗を中心に展開するファッション専門店の未来の店舗の姿のひとつを示唆しているように思いました。

筆者は、店舗のすべてがショールームになるべきとは思っていません。

なぜなら、買ったものを持って帰りたい、あるいは、そのまま着て帰りたい、という需要は確実にあるからです。

しかし、坪効率を上げるために、店舗に、ストック在庫含めてぎゅうぎゅうに店舗に商品を詰め込むために、

契約面積に対して、商品の陳列スペースを最大限に取る、という考え方は時代遅れになって行くと思っています。

では、その時、何を起点に考え直すべきか?

常に、顧客購買行動起点で考えたいです。

店舗は、商品を確認する場、フィッティングを体験する場

そう考えると、これまで、狭く設計せざるを得なかったフィッティングルームのありかたから見直すべきではないだろうか、と

オンラインで情報を取り、店舗で商品を確かめ、試着し、自分のペースで店舗で買うか、オンラインで買うかの選択をする時代に

顧客体験としてのショッピングをデザインし直す際、

顧客が最も大切にする、フィッティングの場である「試着室」の見直しに
まずは取り組んで行くべきではないか、と痛切に感ます。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【オススメ本】 10年後のアパレル業界でのサバイバルのカギは、服のライフサイクルを意識し、顧客の持続可能なクローゼットのワードローブの循環をお手伝いすること。大量生産、過剰供給時代を超えて、新しい時代のお客様との関係構築がテーマです。

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May 17, 2021

デザイナーズコラボの取り組み精度が高まった、ユニクロ+J(プラスジェー)成功の舞台裏

20210524_1558115月17日の日経MJ紙面にファーストリテイリングのユニクロの外部デザイナーとのコラボの立役者 勝田R&D統括責任者インタビュー記事が掲載されており、大変興味深く読ませていただきました。

ジル・サンダーさんとの+J(プラスジェー)を筆頭に、クリストファー・ルメールとのUNIQLO U(ユー)など、ここ数年は、こういったプロジェクトが、実にうまくユニクロのイメージアップ、ステージアップに貢献しているなと思っています。

記事の中から、気になった箇所を少し、引用、紹介させていただきますね。

まず、勝田氏は、今回の+Jの取り組みを

09年から11年の1回目の取り組みと比べ

「より良いものを分かりやすく」
「チョイスが増えるとお客様が迷ってしまうので」
「(ジルさんの抵抗と闘いながら?かなり)商品を絞り込んだ」

とのこと。

「今回は絞ってメッセージ性を明確にしたことが
ビジネス的に成功した結構大きな要因だと思います。」

と全体を振り返っておられます。

これは、筆者の印象ですが、

09年~11年のころは・・・
+J(プラスジェー)に限らず、他の東京コレクションのデザイナーさんたちとの取り組みもそうでしたが、

それまでデザイナーコラボの連発で世界的に成果を上げていたH&Mに負けじ、と
後追いみたいに焦ってやっている感じがして・・・

デザイナーとの付き合い方が、
定まっていなかった、活かせていなかった、もったいない、
と思うことも少なくありませんでした。

当時の+Jは、
当然、オリジナルのジルサンダーのラインよりは価格は安かったのですが、

(セレクトショップのセカンドライン並み)

ユニクロよりも高い価格帯であり、
「わかる人には、わかる」域を超えておらず、

なおかつ、その割に、作り過ぎていたため、
計画通りに売れずに、過剰在庫を抱えてしまい、
販売間もなく、値下げとなり・・・

実にもったいないな、と値下げされた店頭在庫の山を眺めていたものでした。

今回は、その時のその反省も活かし、

商品を絞って、
オンライン販売と一部店舗限定販売にして、
無理に作り過ぎなかったのが

よかったのでしょうね。

また、10年前とも環境が全く違います。

ユニクロのブランドステージは高まり、

SNS時代にもなったことで、

発売までのストーリーづくりも伝え方も上手く、功を奏し、
また、期待するファンがSNSで盛り上げてくれたのも大きいでしょう。

発売と同時に、ほとんどの商品が値下げをせずに即完売だったようです。

やはり、ファッションビジネスは、何ごとも、適量、腹八分目以下の方が
お後がよろしいようで、ということですね (笑)

記事では、マーケティングや販売の側面だけでなく、

「一流のデザイナーたちとの協業の中で当社の人材も彼らと直接ガチで仕事をしてきました。これは財産です。知識としても能力としても、個人としても組織としても力が蓄えられました。」

と、ものづくりをする現場でも、デザイナーたちから、多くを得たとおっしゃっています。

確かに、プロジェクトにかかわった方々の、それぞれのデザイナーからの学び体験は、

今後のユニクロのレギュラーラインのプロダクトの質の向上にもつながって行く、貴重な未来への投資の役割も果たしていたに違いありません。

最後に、
勝田氏が一流デザイナーと交渉する時の口説き文句が紹介されていたので
引用させていただきます。

「あなたがやっているものの安物バージョンは死んでもやらんよ」

「あなたの才能をユニクロというインフラで発揮して欲しい」

と創造意欲に訴えかけるようにしている。

とのこと。

それだけ、ユニクロという「インフラ」が、グローバルでも説得力をもつようになった、自信あふれる言葉ですね。

今回の+Jの成功もきっと、これから取り組みを行おうとするデザイナーたちに対して、説得力を高めることにつながるでしょう。

今後も、ユニクロには、双方のステージアップにつながるデザイナーコラボを楽しみにしています。

 

ちょっと蛇足的な話ですが・・・

ファッションビジネスの「適量」在庫の話をすると、

筆者の在庫コントロールセミナーに参加された方に

「売れ筋商品と死に筋商品の違いは何ですか?」

という質問をさせて頂くことがあるのですが・・・

答えは、多くの方々がお答になる、

たくさん売れている商品が売れ筋で、あまり売れない商品が死に筋

ではありません。

期末に残った在庫を見て、反省すればよくわかりますが、

答えは、

どんなに数がよく売れる商品、売上ランキング上位の商品でも・・・

販売力を超えて、つくり過ぎて、大量値下げをせざるを得なくなり、損をもたらす過剰在庫分は

死に筋商品です、とお答えすることにしています。

さまざまな制約のあるアパレルビジネスでは、適量管理を肝に銘じたいところです。

最後までお読み頂きありがとうございます。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【おススメ本】 ユニクロはZARAを超え、世界一になれるのか?両者の過去から未来への、経営者の経営信念、ビジネスモデルとその変遷を理解すれば、見えて来ます。

 「ユニクロ対ZARA」 2018年アップデート文庫本

 

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April 12, 2021

しまむら2021年2月期決算、ローカル地域密着対応とインフラを活かしたデジタルシフトが今後の成長のカギ

Photo_20210413183801前回の世界アパレル専門店売上ランキングトップ10の10社の中で、唯一増収増益で、7位に食い込んだ、しまむらの2021年2月期の決算関係書類に目を通しました。

連結で
売上高 5,436億円(前比4%増)
営業利益 380億円(同65%増)
営業利益率 6.7%

国内事業(個別)で
売上高 5,366億円(同4%増)
営業利益 382億円(同62.7%増)
営業利益率 7.1%

連結と国内事業の差が主に台湾事業で、中国からは昨年10月末に全店撤退しています。

同社もコロナ禍で第1四半期は散々でしたが・・・

第2四半期の6月以降は郊外立地中心の低価格チェーンということもあり、大きく回復し、コロナに見舞われた1年だったにもかかわらず、3年連続の減収減益に終止符を打った決算でした。

販売効率を下げながら、出店を続けていた、過去3年の失策と比べると、
店舗のスクラップ&ビルドを進め、もともと得意だった小ロット短納期生産による商品回転により、値下げをコントロールできたことが、増益要因としています。

やっぱり、多品種、小ロット、短サイクルの方が、「しまむら」らしいですよね。

しかし、過去5年間の業績を並べて、4年前の2017年2月期の売上高および営業利益のピーク時と比べると・・・

売上高は4年前(ピーク)対比95.9%、営業利益 同77.6%の水準なので、まだまだ復活というより、回復途上といったところでしょうか。

しかも、店舗および売場面積が2017年2月期対比、4年間で5%増えているにもかかわらず・・・1店舗あたり売上高、あるいは月坪売上高と言った販売効率が14%下がっているのを見ると、

メインの「ファッションセンターしまむら」は、そろそろ出店余地も限られていると思うので、成熟期にふさわしい、店舗数よりも、1店舗あたりの販売効率を回復させる経営が求められますね。

但し、ファッションセンターしまむらを筆頭に、各業態、店舗あたりの売場面積の標準化が徹底されているので、増床戦略というよりは、1店舗あたりの売場面積を広げ過ぎないように

〇販売効率が上がる好立地への移転

〇EC店舗受取りの拡大による来店促進

あたりが改善のカギになりそうです。

 

今回決算書を見ていて、一番注目したのは、まず、

1)「ファッションセンターしまむら」業態の中でどんな部門の売上が伸びているか?

また、

2)その他の業態の伸びしろを知ることでした。

同社が決算ごとにリリースしている「決算概要」は、同社のデータブックにあたりますが・・・

その中の部門別売上高・粗利益率のデータを過去5年時系列で並べて、各部門の推移を見ながら、なるほどと思ったのは、

「しまむら」業態の中で、婦人衣料や紳士衣料といったアパレル部門はここ数年売り上げの減少が続いており、伸びているのは、ベビー子供服やインテリアだということ。(直近1年もそうです)

つまり、しまむらは低価格だから、婦人・紳士アパレルがよく売れているか、と言えば、決してそうではなく、それらの減少をカバーしながら、売り上げを伸ばしているのは、大人衣料以外の部門だということです。

次に業態別でいうと、伸びしろを感じるのは、ファッションセンターしまむらやアベイルではなく、第3の業態、バースデイ(雑貨マタニティ、キッズ、ベビー衣料)業態です。

新規出店もありますが、それ以上に総売上、販売効率が伸びているのがわかります。
(4年前240店舗→21年2月末298店舗、4年前比24%増、に対し、売上高は33%増)

つまり、同社には、地域に密着した、更に、「家(おうち)」寄りの、実用的な商品に強みがある、とあらためて感じたものでした。

中国全面撤退に見られるように、海外進出は期待できない、同社ですが、

地に足をつけ、ローカル対応に更に磨きをかけながら、

また、急成長は望めませんが、

国内No1と言ってもよい、店舗網、物流網、独自開発のITのインフラを活かしたチェーンストアとしての安定感と利益体質づくりに磨きをかけて行くことを、

今後とも注目して行きたいと思います。

執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【参考書籍】

顧客購買行動と品揃え計画および在庫最適化を考えるビジネス読本、しまむらの強みも何話かで解説しています。

人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識 (中公新書ラクレ)

こちらは電子書籍 Kindle版 です。紙の本の在庫が少なくなりました。ご希望の方は弊社までご連絡頂ければご対応いたします。

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February 08, 2021

【3.25開催 オンラインセミナー】3つの視点を共有すれば、過剰在庫が粗利とキャッシュに換わる!~『ファッションストアの在庫コントロールのための組織と業務』

B2【このセミナーは終了しました。】

来る3月25日(木)、アパレル・靴・服飾雑貨のファッションストアやEC事業を運営されている経営者様や事業責任者様向けのオンラインセミナーを開催いたします。

外出自粛による、来店客の減少によって、過剰在庫を抱えたり・・・その後の仕入制限によって、今までよりも少ない在庫で運営することになったファッション専門店

お客様のオンラインへの購買シフトの波に乗り、規模の拡大の一方で、過剰在庫を抱え始めたファッションEC事業

今は、販路拡大や商品調達だけでなく、販売管理や売り切り体制を見直す、大きな転換期に他なりません。

今回のセミナーでは、

転換期である現在だけの一過性の話ではなく、今後の成長・拡大あるいは安定成長局面においても大切な

仕入れた在庫を最大限の粗利とキャッシュに換える

在庫コントロールのための組織づくりと業務構築の着眼点、そして、実践に向けてのポイントをお伝えします。

お客様の新しい生活様式、新しい購買行動が始まる転換期に今回のセミナーが経営者様、経営幹部様にとって

これまでの業務を俯瞰(ふかん)して、在庫最適化の視点で見直しながら、

社内一丸となって、顧客満足と企業利益最大化に邁進して行く・・・そんな、きっかけになれば幸いです。

今回のセミナーコンテンツは、事業規模でいえば、事業あたり、あるいはワンブランドで年商が10億円を超え、30億円に近づく局面において、

『在庫管理の壁』に直面し、組織や業務を見直したいと考えていらっしゃるチェーンストア型専門店や成長中EC事業の経営者様・経営幹部様にタイムリーなコンテンツです。

既にそれ以上の規模になった企業、事業の方にも現状の業務を振り返って点検したり、やりかたを見直す着眼点を得ていただけます。

-セミナー詳細-

【タイトル】
3つの視点を共有すれば、過剰在庫が粗利とキャッシュに換わる!「ファッションストアの在庫コントロールのための組織と業務」

【開催日時】 
2021年03月25日(木)15:00~18:00 (14:45受付開始)

【場  所】 
オンライン(ZOOM)での開催となります

【講  師】 
齊藤孝浩(タカ サイトウ)ファッション専門店の在庫最適化コンサルタント 
ディマンドワークス代表  このブログの筆者 プロフィール

【主な内容】
 

〇 規模の拡大と共に過剰在庫を抱えてしまう理由
〇 ファッション小売業の在庫最適化とは?
〇 シーズン商品の商品管理・販売管理の原則
〇 販売部門が同じ目標に向かって自走する情報共有
〇 シーズン商品を売り切るための鉄則 など

【参 加 費】 
お一人 22,000円(消費税込)事前 銀行振り込み あるいは クレジット支払い

【参加特典】
1)実務にも活用できる図表が豊富なセミナースライド
2)在庫コントロールのための組織と業務の進捗度チェックリスト50
3)無料オンライン個別相談:セミナーで気になった課題について、後日、自社に照らし合わせた時の問題点を明らかにするための「オンライン個別相談」(1社様、1回、1時間程度)通常、講師が有料で行うサービスを無料でお受け頂けます。
  
【延 長 戦】 
セミナー終了後、30分の延長戦(質疑応答、・意見交換会)あり

【定  員】 
先着15名様(定員になり次第締め切りとさせていただきます)

【参加対象の方】
組織づくりと業務の見直しをご検討中のファッション専門店チェーン、EC事業者の経営者様、経営幹部様、事業部長様。

当セミナーはウェビナー形式ではなく、講義とワークと意見交換ができる環境を設けて双方向型で進めます。

■このセミナーは終了しました。次回セミナーは5月20日開催予定です。
ご案内メールをご希望の方はこちらからご登録ください。
→ https://17auto.biz/dwks/registp.php?pid=15

執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

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December 14, 2020

メルカリの国内流通総額中のファッション関連カテゴリーはユニクロ、しまむらに続く、第3勢力規模に

Reloveメルカリの2021年6月期 第1四半期(7-9月)の決算発表資料に目を通しました。

米国事業やメルペイへの投資先行で赤字がしばらく続いていましたが、
前四半期と今四半期は2四半期連続での黒字になりましたね。

同社には、引き続きグローバルでの成長にも期待をしていますが、
やはり、顧客行動の変化に対応して、国内ファッション市場に影響を与えるであろう
メルカリ国内事業の数字からも目が離せません。

同国内事業について、企業としての売上高ではなく、
メルカリを使って顧客が売買した流通総額にあたるGMVベースでは
当第1四半期(7-9月)は1706億円(前年同期比34.6%増)
月間平均利用者数(MAU)は1750万人だったそうです。

この四半期の数字を移動平均方式で、年回り(前期2Qから当期1Q)にしてみると
過去1年で流通総額は6,695億円となります。

このうち、ファッション流通市場への影響という点では・・・

開示されているカテゴリー構成比
レディース19%、メンズ14%、ベビーキッズ3%までを含めると約36%となり、

カテゴリーごとに単価は違うと思いますが、
年間総額にこの構成比を掛け合わせて単純計算すると
年間流通総額ベースで2410億円相当になります。

ファーストリテイリングのジーユーが20年8月期で年商2460億円とのことでしたので、
メルカリは、現在、それと同規模、

国内アパレル市場においてはユニクロ、しまむらに次ぎ、ジーユーと並ぶ第3勢力ということになりますね。

参考までに同事業の四半期ごとの流通総額の構成比を5年平均でとってみると、
以下のような感じになりました。

1Q  2Q  3Q  4Q
7-9 10-12 1-3 4-6
20% 25% 27% 28%

やはり、冬から春に変わる時期、そして、3-4月の新生活が始まるところが、
持ち物を手放したり、購入したり、という機会が増え・・・
それに連動して流通総額も増えるのだな、と感じます。

この構成比を使って、今年度の流通総額予測をしてた上で、
上記のメルカリのファッション関連の構成比から流通総額を推計すると

今期1年間の累計は3000億円規模になりそうです。

コロナ禍の巣ごもり中に持ちものを見つめ直し、手放す機会も増えたことでしょう。
また、捨てるより、循環させることを考えねば、と多くの人々が考えている昨今。

メルカリの循環型社会に向けてのインフラとしての役割はますます高まりそうです。

先日、出品や梱包が面倒で始められないユーザー向けに、
オープンロジと組んだ「あとよろメルカリ便」や、カジタクやブックオフグループと組んだ「捨てない大掃除プラン」など
次々に未経験ユーザーのメルカリ出品デビューを手助けするサービス開始のリリースをされましたね。

どうしたら、ユーザーが不用品を手放しやすくなるのか?
未経験者のお困りごとを掘り下げて、いろいろなパートナー企業と組むことで
そんなアイデアは次々に広がって行きそうです。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【オススメ本】 ファストファッションが手ごろな価格の服を提供することによって、顧客の購買機会を高める一方で、ユーザーのクローゼットをあふれさせてしまった今日。毎シーズン、新しいもの作って、売るだけでなく、顧客のクローゼットのワードローブの循環を一緒に考えることこそが、業界企業のこれからのミッションのひとつになるでしょう。本書の後半では、これから10年の服を通じた顧客とのかかわり方を提言しています。

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November 16, 2020

着回しの利く、究極の定番を磨け

Hermes-margielaa

先週、11月11日の日経MJ の1面、「仕事着はもう買わない」という見出しに目が止まりました。

20ー30代の80人を対象にコロナショック前後で働く女性の服の消費がどう変わったかを調査した特集記事でした。

アパレル市場の中で、働く女性の服の市場は最も大きな市場のひとつ

購入単価と購買頻度がその他の客層よりも圧倒的に高めなマーケットであることは言うまでもありません。

記事の内容は、80人という限られた対象者の調査かも知れませんが、コロナビフォア・アフターの購買行動の変化の傾向はある程度浮き彫りになっているのではないかと思いました。

・商談がなければ上着はジャケットからカーディガンへ
・通勤が減れば、オフィス服の必要枚数は減る
・駅ビル中心にお買い物していた人がネットに移行して、その安さにびっくり
・巣籠もり間の断捨離でZARAのようなファストファッション系の着なくなった服を捨てて、ユニクロを買うようになった

・定番を買うようになった

一方で、

・1着あたりの価格はむしろ高くなった、という傾向もあるようです。

そして、興味深いのは、

オフィス着への支出を減らした人も、
頻度は減っても1着あたりの支出を増やした人も

1万円弱ぐらいの価格は避けるようになったのが共通点とのこと。

1万円と言えば、駅ビルのセレクトショップ系のプライスポイント。

オフィスでそつなく、小奇麗に着ることができる服の価格帯の商品群が弱くなっているのは、市況にも通じるところがあります。

そこから

ユニクロのような割安な定番や
長く着ることができる上質の逸品

といった2つの需要へ向かっている、と読み取れます。

さて、そんな傾向があぶり出されて
提供する側のファッション企業さんは、今後、どんな対応をされますか?

まず、過去に固執するより
顧客の今、それから今後の体験や生活シーンを想像する想像力が大切でしょう。

定番ベーシック志向となれば、
もちろん、ユニクロが益々強くなることが想像できますが・・・

ユニクロが全体の主役になることはない、でしょう。

ユニクロ自身もそうなろうとはしていないでしょう。
むしろ、以前から、存在感のある、「究極の脇役」になることを目指している、と思います。

(ひとりごと:今回11年ぶりに発売した+Jは、その中でも主役級かも知れませんが・・・)
 

そんな中で、これからのファッションブランド、ストアブランドの役割とは?

例えば、長く、愛着してもらえる、ブランドらしい、究極の着まわし服の開発に力を入れてみたらどうか?

おそらく、そのアイテム候補は、既にブランドの中で強みとしているアイテム群の中にあるのではないか?と思います。

そんな核となるアイテムにフォーカスして、毎年クオリティを磨きながら、・・・

それらを活かしながら、そのシーズンらしい、新しい買い足し、買い替えを提案を行う。

それが、今回の記事を読んでの筆者の感想です。

いつもお読み頂きありがとうございます。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【おススメ本】 ベーシックのユニクロとトレンドファッションのZARAの共通点とアプローチの違いを体系的にまとめ、多くのファッション専門店のブランディング、マーケティング、商品開発、販売戦略、ひいては経営理念の参考にしていただける内容に仕上げました。ユニクロが売上規模も世界2位になるのは時間の問題ですね。実はZARAも以前からベーシックが稼ぎ頭。ますます、両社の比較分析は世界のアパレルビジネスにとって参考になるでしょう。

 「ユニクロ対ZARA」 2018年アップデート文庫本


 

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