百貨店婦人靴売り場でICタグ本格稼動開始
各紙によると、4月27日から三越日本橋本店、阪急梅田店でICタグの本格導入が始まったそうです。売り場は婦人靴。これは、数ヶ月の実験を経て、成果の確証を得ての導入となるとのことです。
接客する販売員(一般的に問屋からの派遣社員)がPDA(携帯端末)でサイズ在庫を探しやすいのと、タッチパネル画面でお客さんが販売員に聞かなくても在庫の有無が確認できるインフラが整っています。
百貨店の靴売り場は、一般的に靴メーカーではなく、靴問屋さんの縄張りで、今回は、業界3位のシンエイの協力で実現したそうですが、靴問屋さんの重い腰が上がらなければ出来なかった話しだと思います。ICタグの導入は、誰がコストを負担するか、が課題でしたから。
靴、ジーンズ、Yシャツ、ランジェリーなど、サイズの多いファッション商品は、在庫過多にかかわらず機会損失に悩ませれている業界です。特に、靴はメーカーと小売の間に問屋の介在が一般となっている業界で、そのために、店舗による在庫のバラつきを生んでおり、自分のサイズが見つからないための顧客不満足、機会損失による売り上げ伸び悩みの顕著な世界でありました。
そんな業界はITによる現状把握とアクションがもっとも威力を発揮する業界だと思います。顧客に押し付けていた流通リスク=価格高をIT導入コストにまわせばいい話だと思います。ICタグに限らず、ITを活用して、「欲しい商品、サイズを顧客の望む場所に用意する」ことを実現してあげることこそが、最大の顧客満足につながると思うのです。
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