顧客満足を実現するQRを妨げるもの
今週はアパレル業界のQR(クイックレスポンス)について綴ってきました。
これをきっかけに、業界のいろいろな方ともお話しましたが、やはり、生産側からすると、QRを実現するインフラは整っていると実感しました。 むしろ、何をQRするかの意思決定をするのに、小売最前線に問題があるとの指摘が多かったです。 つまり、顧客需要にあわせて、予測して何を売るか?が、ほんとにわかっているのか?という疑問です。それを打ち合わせせず、「売れ筋をもってこい」、の話に商談が終始しているのではないか、だから店頭商品が同質化し、お客さんにすぐに飽きられてしまうのではないか、と思うのです。
ファッションアパレル業界に限らず、業界の中でもっとも利益を生む情報は、小売業とエンドユーザー(消費者)との接点にあります。つまり店頭の状況と店頭販売情報です。 ここで小売サイドのリーダーシップが発揮できなければ、サプライチェーン、ひいては業界総崩れとなるわけです。
特に百貨店系は深刻な話を聞きます。 委託販売、派遣社員を送り込んでいるアパレルの方も販売・在庫情報が取れない、取らせてもらいえない、百貨店自身も取っていない、という状況も少なくないようです。 百貨店のバイヤーがスーツの売れ筋傾向をつかむのに、手書きの補正伝票(寸法直しを管理する複写伝票)を一枚づつめくっているという話には、ちょっとビックリしたものです。
情報システムとマーケットリサーチと仮説で成功している企業の事例をいくつかご紹介しました。
成功している企業の共通点は、
1. 情報を正しく捉えること、
2. お客さんを飽きさせないこと、
3. 仮説をたててスピード行動すること、
4. ブレが発生したらスピード修正すること
を実践し、リーダーシップをもって顧客満足と企業収益を実現していることです。
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