消費を変えるもう一つのICチップ
前回のブログで、百貨店の婦人靴売り場でICタグの本格導入が始まったことに触れましたが、同じ週、ゴールデンウィークを前に、将来、私たちの消費に大きな影響を及ぼす、ICチップの活用に関連する報道がありました。
それは、三井住友FGとNTTドコモの業務提携の話です。
SONYグループが開発したICチップの一形態、「フェリカ」は、JRの「スイカ」、電子マネー「エディ」、ドコモのお財布携帯という形で活用が始まっていましたが、いずれもプリペイド式で金額にも制約があります。今回、お財布携帯がクレジットカードVISAと組むことは、ファッション商品、他、高額商品の購入にも影響を及ぼす新しいステージに突入することを意味します。
毎年3月にリテール(小売流通)を取り巻く先端技術にフィーチャーした「リテールテック」という業界向けのショーが開かれていますが、今年の目玉は、RFID=ICタグと、フェリカでした。
一方は物流に、一方は決済に、作業軽減と顧客のコンビニエンス性と目的は違いますが、流通と消費を変える可能性の高い2つのICチップの活用から今後も目が離せません。
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Comments
http://www.ogino.co.jp/
業界は違いますがオギノ(山梨のSM)がICとポイントカードの併用で顧客ならぬ個客の購買履歴まで踏み込み実績を上げています。既にWANの構築で情報の共有化を計り、POSから一歩踏み出し自動発注システムも視野に入れているあたり、現時点でデジタルツールを一番上手く利用しているケースではないでしょうか。地方の食品スーパーとはいえ面白い存在です。
Posted by: まむし | May 02, 2005 12:02 PM
コメントありがとうございます。
オギノは会員制CRM(顧客管理)のお手本ですね。日本の企業の多くがポイントカードを割引販促目的にしか利用できない中、チラシ経費を減らして、その分ロイヤルカスタマーに厚いサービスをして、地域一番店の地位を不動のものにしている。絵に描いたような成功例と聞いています。
Posted by: taka | May 02, 2005 07:10 PM