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May 15, 2005

ユニクロのM&A戦略

 各紙によると、ユニクロを運営するファーストリテイリング(FR)社がフランスのカジュアルファッションSPA企業、コントワー・デ・コトニエを展開するネルソン社を参加に収める、とのことです。

 FR社の3大戦略のひとつ、M&A戦略の一環、最近の話ですと、アメリカ発信のレディースキャリアブランド「セオリー」、再建中のシューズチェーン「ワンゾーン」に続く3件目となります。
 
 今回の買収は、ユニクロは感度の高いデザインソースの確保、フランス出店への足がかり、ネルソン社は、さらなる事業拡大の資金面とユニクロの中国の生産背景と、双方にメリットのあるM&Aに見えます。
すでに傘下におさめ、マザーズ上場が決まった「セオリー」についても同様なことが言えます。

 企業力でマスリテーラーがハイエンドファッション企業を買収した事例として、その昔、アメリカのリミテッド社によるヘンリーベンデルの買収があります。同社は、この買収で、ハイエンドからマスまで、各マーケットにおけるファッションライフサイクルを利用した商品開発に成功しました。
 そういった意味で、本業のユニクロに磨きをかけるM&Aは◎だと思います。

 逆に、FR社のM&Aの中で、ワンゾーンの買収は見ものです。ワンゾーンの前身は、かつて東京靴流通センターやフットアップを展開するチヨダとロードサイドで戦争を繰り広げたものの、敗れた「靴のマルトミ」です。業界大手のチヨダやABCマートの土俵(マーケット)は、ナショナルブランドの独壇場です。つまり、ユニクロが得意なオリジナル商品ではなく、ブランド仕入れ品がキーとなるマーケットといわれています。

 このマーケットで、ユニクロはどう立ち回るのか?レディースのオリジナル商品に力を入れるのか?郊外出店が今後の成長のキーとなるABCマートと組むのか?野菜のように、直接関係がなく、経営資産を分散させすぎるM&Aは考えものだと思いますが。


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Comments

初めて拝見しましたが素敵なブログですね。

私もアパレルの端くれなので非常に考えさせられます。
弊社からもFRに転職していく人間も多く話を聞く機会がありますが、レディースのオリジナルにはやはり力を入れていく方向の様子ですね。まあとはいえあのロットで短サイクルの商品作りには限界があるので個人的にはいつまでもベーシックに徹する強大なニッチでいてほしいのですが。

うまくいえませんがブランディングの方向って自社(コーポレイトブランドなら)の現状の顧客に支持されているベクトルの延長線上にあると思うんですね。根本的にユニクロに高いファッション性が求められているのかどうかという。
それを求めたときに現状支持されている要素がそがれるような事があったときにはその損失(信頼)は取り戻せなくなると思うんです。

Posted by: KEN | May 15, 2005 05:55 PM

KENさんコメントありがとうございます。

ユニクロが確立しているポジショニングは、昔、柳井さんが言っていたように、ベーシックでハイクオリティーな商品が市場最低価格で品揃えされている、最強のファッションパーツに徹する、だと思います。

企業ってポジショニングが一旦確立されてしまうと、変えるのは大変だと思いますし、リスクも伴うわけですよね。

そういう意味で、おっしゃるように、事業拡大やM&Aが延長線上なのかどうか?が問われるのでは、と思います。(ブログ運営者より)

Posted by: taka | May 16, 2005 12:53 PM

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