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May 23, 2005

ダイエー再生の処方箋

 本日の日経MJ、ダイエー再生関連の記事から。
 特に興味深かったのは、再生機構富山COOのインタビュー記事のところ。

 確かに、かつて、日本でチェーン店を再生させようというと、とかく業態コンセプト論に終始することが多かったと思います。お客さんは日本にまだないこんな新しい業態を望んでいる、こんな業態があれば、競合から売上を奪回できるのでは、といったようなものです。

 ところが、外資系コンサルティング会社出身者の多い再生機構がその処方箋の中核に当てているのは、「現場主義」であるというところ。林さん、樋口さんを含め、再生機構グループはナショナルチェーン店で、全国一律の品揃えが通用するわけがない、個店対応の重要性を説いて、PDCAサイクルという、仮説を立てて、実行して、ダメだったら仮説を立て直してやってみる、そのスピードを問う、定石理論を実践しようとしています。

 世界でもっとも成熟しているマーケットのひとつとして、海外の大手企業も苦戦を強いられる今日の日本。日本人は満たされており、もう、日本に「ないものはない」のかもしれません。そう仮説立てした上で、各店の顧客を分析して、顧客の期待に忠実に応える仮説と、フットワーク、それを支援する現場主義が必要であることを言っているのだと思います。このあたりが、現場の方々(というより中間管理職)が理解して実践していけば、再生も真実味が出てくると思います。

 同じようにその存在が問われているイトーヨーカ堂、イオン。新しい業態や商品を開発することも大事ですが、それ以前に顧客が見えているんでしょうか、それに日々応えるような努力はきっちりしているのでしょうか?食品であっても、ファッションであっても、小売業ってそれだけある意味、地味で毎日の積み重ねであることを忘れてはいけないと思います。

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