多店舗化だけがすべてじゃない
セレクトショップ大手、ユナイテッドアローズは、同名主力業態(UA)の出店店舗の上限を24店舗と決めている、とは本日の日経MJ。 同業態は、すでに23店舗、その原則を守るとすると、あと1店舗しか出店できないことになります。
そのココロは、むやみに出店せず、管理のゆきとどく範囲で、精度の高い仕事をし、在庫を圧縮しながら、売上利益を高めようという考え方に基づくもの。 同社のUA業態についていは、出店よりは、増床を含めて成長をはかろうとしているといいます。 もちろん他の業態開発に余念はないことは、誤解のないために付け加えておきますが。
2ダースの法則、3ダースの法則という言葉があります。
マーケットを飽きさせず、希少価値を維持して、なおかつヒトの目の行き届く限界が約30店舗というのは、チェーンストアの経験に基づく原理原則。 2ダース=24店舗か3ダース=36店舗かは、その商品テイストや価格帯で決まるのでしょう。
一般的に30店舗を越えると、創業の魂を持った数人のヒトだけでは管理しきれなくなるので、標準化(ルールに従えば、ある程度の成果が出せる)のためのしくみづくり、教育が必須となります。 また、しくみにのっとったスタッフが完璧にできなくても、直接説教ができるわけではないので、目をつぶらざるを得ないことも出てくると思います。 セルフ販売ならまだしも、良質の顧客を相手にする高品質高額商品であった場合、ブランドイメージにもかかわります。
多店舗化、誰のための成長か? それに協力をする仕事をしているにもかかわらず、気に入ったお店が変わって行ってしまうのを何回も見ていて、複雑な思いがすることがあります。
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