ツープライススーツの元祖、株式公開へ
今や、19,000円、29,000円のツープライススーツ店は一般的になりましたが、その元祖、「ザ・スーパースーツストア」を展開するオンリーが7月8日大証ヘラクレスに株式公開します。
もともとオーダー紳士服職人として名を上げた創業者、中西会長は、バーゲンセールで消費者に洋服の価値に対する不信感を抱かせるアパレル業界の既存の流通に疑問を感じて、開発した答え。それが、いつも安い同じ価格(ツープライス)であることで、バーゲンセールをしないお店だったわけです。
同社は、このツープライスストア業態を開発する前に2つのSPA(製造小売)業態を展開しています。
一つ目は、「インヘル+エクスヘル」。イタリア素材・イタリア縫製の良質のスーツを直輸入・直販することで、低価格で消費者に提供しました。二つ目は、「19ショップ」。1900円均一のカジュアルウエアショップです。アパレルメーカーの仕入れと中国韓国からのオリジナル商品直輸入で実現していました。
「ザ・スーパースーツストア」は、この2つの業態で得たノウハウが結実した姿であったわけです。
郊外型紳士服チェーンが40-50代の顧客を相手にしていたのに対し、都心SC型で顧客の80%が20-30代。 シンプルでわかりやすいビジネスモデルは急速に店舗を拡大。一時、「紳士服業界のユニクロ」ともいわれ、製造・流通合理化で、低価格でも粗利率は58%にもなります。
話題にのぼり、紳士服チェーンにマークされ、大手が参入し、2002年くらいからは翳りを見せ、2003年に計上赤字。気の狂ったGMSは10,000円を切るスーツを販売するまでに至りました。
ところが、仕組みが伴わない企業はつぎつぎと撤退し、市場も落ち着き05年8月期は52店舗で、年商61億円、3億9千万円の計上利益を計上する予定とのことです。
オンリーは、間違いなく、業界に一石を投じた会社の一社です。そして、創業者の技術、想い、しっかりした仮説に基づいたビジネスモデルと実践の積み重ね。 大手紳士服チェーンが包囲網を作った時は、ひやひやしましたが、市場が、消費者が答えを出すわけです。今後ともパイオニアとして繁栄していくことをお祈りいたします。
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