内製化でブランド磨く
「アパレルメーカーでデザイナー・パタンナー新卒積極採用」とは、本日の日経MJから。
卸から、SPA(製造小売業)に進出し、好調なオンワード樫山、ワールドなど大手アパレルでこのような動きがでています。
本来、アパレル製造の要(かなめ)であるデザインとパターン(型紙)。 洋服の先輩、ヨーロッパでは、極めて高い地位にいるこの職種も、日本では、実は、企業の固定費=人件費圧縮の問題、また、腕の良いフリーの経験者へ単発で出した方が安い、といろいろな理由で、長年アウトソーシングが進んでいました。
ところが、大手アパレルの主戦場は、卸からショッピングセンターなどの直営店に移りました。卸ビジネスのシーズン対応という長いスパンよりも、小売の週間あるいは日々の対応という機動力のある対応が迫られているわけです。この変化に対し、内製化(アウトソーシングではなく自前でやる)を強めることで、独自性が高く、スピードと変化対応のしやすい体制でよいブランドを作ろうという機運が高まっていることが背景にある模様です。
ファッションビジネスは、デザイン・素材感・着心地という感性的なものが、工業生産、しくみ、テクノロジーによって人の手を介して顧客の目の前に現れ、出会いの繰り返しによって、「ブランド」という形で昇華してゆくビジネスであると思います。そのファンクションのどれ一つを欠いてもブランドにはなりえないし、その精度がブランドの優劣を決めると言っても過言でないでしょう。それは、ルイ・ヴィトンのような頂点ブランドからしまむらのような低価格集荷型の専門店にまで言えることです。
アパレルメーカーが小売に進出して、生活者の厳しい選択にさらされ、ようやく目先の利益だけでなく、ファッションビジネスに大事なものを育てるようになってきたのかな、と今後に期待をしております。
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