格安でヤングとらえる-ジャムピクシー
去年あたりから、街を歩いていて、よく見かけ、とても気になっているファッションチェーン店があります。㈱サウザーが展開するジャムピクシーjam pixyです。都心の集客力のある商店街から一歩奥に入った、あるいは、ビルの2階といった、ファッション小売業からすると、2等地で、ティーンズ向けトレンドファッションを99円から1990円の価格で販売する、今勢いのあるチェーン店です。 サウザーホームページ
今日の繊研新聞に同社の記事が出ていたのでまとめてみます。
98年、鹿児島に一号店を出店した同社は、その後、関東を中心に出店。03年10億円(10数店舗)、04年22億円(33店舗)、05年は40億円(69店舗)に達する見込み。
ビジネスモデルとしては、人通りの多い街、家賃の安い2等地に、平均20坪で出店、15歳から20歳前半の女の子向けのアパレルファッションを
①メーカーからの通常仕入れ、
②メーカー見切り品、
③オリジナル商品
を商品ミックス、粗利ミックスさせて、99円を目玉に499円、599円、999円から1990円といった価格設定を行い、平均年齢20才の女の子のスタッフを中心に運営しています。毎日、中高生、主婦でごった返しています。魅力は、単品の安さもさることながら、しっかりコーディネートできる品揃え、5000円もあれば十分おしゃれができそうです。
大手量販アパレルとも現金決済で取引をし、来年は100店舗で60億、7年後には1000億、上場も視野に入れているとのこと。
私の事務所の近くにも、お店があります。2階の不利な立地ながら、1階に大きな看板を持った元気な呼び込みのスタッフを立て、いつも混雑の状況を作り上げるパワーがあります。個店だけを見ると一見、ただの安売り屋に見えますが、チェーンオペレーションとして考えると、意外と、立地、ターゲット、価格帯の点で、うまくマーケットのニッチ(隙間)をついている業態といえます。要は、都心商店街立地の「しまむら」です。このマーケットは業界でも真空マーケットと言われてきました。
現状、アパレルメーカーの失策をあてにした価格設定に確かに成長の不安はあります。しかし、それをうまく利用しながら、ドミナントで知名度アップを果たし、中国生産直輸入品体制を整えていけば成長の可能性は無きにしも非ずと思います。これからは、「目利き」から「しくみ」を伴わなければならない過渡期に入ると思いますが、うまく乗り切って成長を果たしていただきたい、と思います。だって、こんなチェーン店、多くの生活者が期待していると思いますから。
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