ファッション業界の合同展を見ていると
今週水曜日、木曜日、金曜日と日本のファッション業界では一番大きいと思われる業界関係者向けの展示会、IFFが東京ビッグサイトで開催されていました。業界新聞最大手、当ブログでもおなじみの繊研新聞が主催です。
今回は、今日、行こうか行くまいか考えていましたが、初日、2日目、今日の朝行ったそれぞれ別の人から、がらがらで・・・と聞いてしまったので、いやな予感がしたので、デスクワークを優先し、見送ってしまいました。
国内外のファッション展示会を回るのは、私の仕事の一つです。ロサンジェルス、サンディエゴ、ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、ミュンヘン・・・いろいろ回ったものです。毎回、何かしら新しいものを発見し、感動したものです。
日本の展示会は、出展社のお祭り的なところがありますが、海外のそれは、地方の専門店が本気で1シーズン分の買い付けに来ますから、真剣勝負です。日本人バイヤーが半分観光気分で物見遊山で接してしまうと相手にされないところも少なくありません。
4-5年くらい前だったでしょうか、各地の大きな展示会からいわゆるインディーズたちがスピンアウトし、新しいエッジの効いたフロンティアたちが展示会を始める動きがアメリカ、ヨーロッパ、日本で同時発信的にあった年がありました。
世界最大のファッション展示会、ラスベガスのMAGICからPOOL SHOWが、ロンドンの40ディグリーズからTO BE CONFIRMEDが、ドイツケルンのインタージーンズからブレッドアンドバターが、そして東京のフロンティアショーからもスイッチがスピンアウトした年・・・世代交代とファッションの世界同時発信を体感しました。
この業界の展示会っていうものは、次第に知名度が高くなり、規模が大きくなり、発足当時の志がなくなり、商業主義になると、大手のメーカーのブースの陣取り合戦が始まり、ブースの壁が高くなり、中が見えなくなります。自分の作品をわかってもらいたいクリエーターと新しいものに飢えているバイヤーの本当の気持ちが出会えなくなった時、衰退がはじまるのをいくつかの展示会で見てきました。
数年前、既述のロンドンのTO BE CONFIRMEDが始まった時、その場に駆けつけた私は久々に熱いものを感じました。世界に名だたる有名ブランドも、その展示会で初めてデビューする無名ブランドもシングルラックたった3本のコの字のスペースだけが平等に与えられていました。大きな会場にもちろんすべてオープンです。しかも、主催関係者に聞くと、同じスペースですが、売上規模に応じて出店料を取っていると言うではありませんか。なんてすてきな展示会なのだろうと思ったものです。招待客のみのクローズ会場ですが、活気に満ち溢れていました。
4-5年前に始まったそんなムーブメントは第2世代といえるでしょう。そんな彼らからもスピンアウトし、さらにエッジな動きが出ているようです。 そして、ネット時代にどんな形でクリエーターは作品を発信続けて行くのか?楽しみにして見てゆきたい、と思います。
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Comments
はじめまして
私は インタージーンズの検索から入りました
デニムジーンズ科のあるファッション専門学校で「マテリアル」を教えています
本業はキルト作家でファッションビジネスについてはまったく知りませんので
個人的にも 楽しみに拝見いたします
Posted by: 福耳 | January 19, 2008 02:17 AM
福耳さん
少し前のエントリーですが、見つけていただき、
コメント頂戴し、ありがとうございました。
デニムは世界に売れる日本を代表する商品だと思っています。
これからも、将来の「担い手」に夢を与え、育成くださること応援しております。
今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | January 21, 2008 10:33 AM