百貨店でも売場を越えたクロスセル販促を
ファッション専門店で、ある服を買って下さるお客様にコーディネートする服や、バッグ、帽子、靴などの服飾雑貨やアクセサリーをご提案し、お客様ひとりあたり買い上げ点数(業界ではセット率、パック率、関連販売率などといいます)を上げる努力をすることは常識です。
一方、アパレルブランドへの箱貸し(インショップ)が増え、平場(百貨店自己編集による単品集積売り場)が減った百貨店では、各インショップ間、各売り場の情報交換や連動した取組みがほとんどないのが現状のようです。
ブランド指名買いのお客さんはいいかもしれませんが、お悩みを抱えて解決しきれないお客さんも少なくないのでは・・・ 時代はマスマーケティングからよりパーソナル対応へ、いつまでも百貨店の看板にだけ頼っていても売上はおちるばかり。
そんな中、9月10日の繊研新聞で百貨店の売り場の垣根を越えて、お客様に対応する、そごう徳島店の「クロスセル販促」や東急百貨店本店の「コンシェルジュ」の取組みが取り上げられていましたので興味深く読んでおりました。
後者の「コンシェルジュ」は従来上顧客に行なっていた、お買い物に付いて回ってアドバイスやお手伝いを行うサービスを増員して一般のお客様にも広げたもので、潜在的な上顧客の開拓目的もあるようです。
一方、「クロスセル販促」とは、主にアパレルからの派遣販売員の有志(通称:クロスメイト)が中心に、開店前に集まり、各々の限られた品揃えでは解決し切れない接客中に知ったお客さんの要望、課題の情報を交換しあい、売場を越えて対応を考え、顧客満足、売上アップにつなげようという試みです。
情報をもった販売員たちは、接客中に他の売場で対応できるお客さんの要望に気づくと、的確な売場へお客さんをご案内します。場合によっては、試着のまま、靴売場、バッグ売場とご誘導することもあるそうです。服にピッタリのものを見つけることができたお客さんは喜んで次々とご購入というわけです。
01年に始まった、この試みも、試行錯誤をしながら、アパレルの販売員が、アクセサリー、下着、化粧品など、ひとりひとりのお客様の問題解決をしながら、年々関連販売につなげているケースが増えている模様です。
「百貨店」といえば、もともと何でも揃うお店であったはず。いろいろな企業に「場所貸し」をしてしまうと、それぞれが自分たちの利益だけで動くもの。そしてそれだけお客さんからどんどん離れていってしまう・・・
本来の百貨店の役割を果たすべく、このような試みはどんどん広げるべきですね。
伊勢丹新館(メンズ館)が成功しているのも、あえて箱(アパレルの縄張り)を減らして、百貨店が主導権を取れる平場を拡充したからに他ならないと思いますし。まだまだお客さんは百貨店に期待してますよ。
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ファッション流通ブログde業界関心事様
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※なるほどー。百貨店の裏側、収益構造、抱える問題などが見えて、とてもためになりました。ありがとうございました!友人にアパレル系の者がいるので、このブログを薦めさせて頂きます!(^^)
有名ブログ☆ランキング 代表小泉
Posted by: 有名ブログランキング | September 12, 2005 03:19 AM