SC(ショッピングセンター)同質化は誰のせい?
今週の「東洋経済」にも「SCほど儲かるビジネスはない」という特集記事がありました。 2004年、SCの売上シェアは20%を超え、本格的SC時代に入ったと言います。
大型SC開発では、イオンモール、ダイヤモンドシティ、ロック開発などイオングループが有名ですが、今年開業SCのうち、GMSイオン本体も含めて、お互い切磋琢磨しながら、実に1/4以上の物件にイオングループが絡むそうです。今まで本業第一を語っていたイトーヨーカ堂もSC開発に乗り出しました。
特にびっくりするのが、彼らの利益率、テナント家賃から開発コストを引いた彼らの収支(粗利)は5割から7割あるとのこと。集客はあるとは言え、テナント企業はそれだけ家賃負担をしているわけですね。 今後の出店余地として、まわりにもこういったSCに出店を希望するファッション企業は多々ありますが、家賃の高さに二の足を踏んでいます。
多少採算が合わない場所でもえり好みをせず出店することを条件に、よい物件や低めの家賃設定を約束している密約企業(どこのSCに行っても大きな売り場を持っているあれらの企業です)でない限り、出店企業の売上高家賃比率は15%を超えるのが一般的です。これは、ファッションビジネス的に言うと、50%以上の粗利を要することになります。
そうすると、メーカー商品セレクト型のバラエティ豊かな個性的な専門店(一般的に40%程度の粗利率)の出店は難しく、粗利をしっかり取るアパレル直売や専門店でも自分たちでものづくりのリスクを張るSPA(製造小売業)でなければならなくなります。
そう、ユニクロ・ライトオン・コムサなどの大型お決まり専門店、ワールド・オンワード・イトキン・サンエー系などのアパレルSPA、ローリーズファーム・グローバルワーク・ハニーズなどの新興SPAにテナントが集中、同質化してしまう背景にはそういった問題があるのですね。
同質化を避けるために、お決まりのテナントは1/3に抑えて、1/3は新規、1/3は地元の個性企業を入れることを目標にしているデベロッパーも出てきたようです。
儲けもほどほどに、個性的なテナントの出店にチャレンジしていただきたいところです。
ところでSC先進国、アメリカでは、同質化による生活者のSC離れが始まり、フリースタンディング出店への回帰が進んでいる模様です。
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