IT活用で売り場との対話を維持
昨日の日経MJには、ITを活用して、売場とリアルタイムなコミュニケーションを図るチェーンストアの事例が紹介されていました。
ファッション流通でも、ローリーズファームやグローバルワークで急進中の「ポイント」が上手にITを活用しています。現在271店舗ある同社は、年間出店50店のペース。
以前当ブログでご紹介したように、同社は、「等身大MD(=ターゲット客層と同じライフスタイルを送るスタッフが実感として組み立てるマーチャンダイジング)」を身上に着実に業績を伸ばしています。
一般的に、出店すればするほど本部と店舗の距離は開き、コントロールできなくなった暁にチェーンストアは衰退を迎えるもの。試行錯誤の上、身につけた等身大MDをフルに生かすべく、同社はITを活用します。
今週の打ち出し商品やその着こなしをデザイナーやバイヤー自身がビデオカメラで収録し、その熱い思いを日本全国の各店でインターネットで閲覧できるしくみや、最大百人が参加できるテレビ会議システムを導入、陳列や売り方について、身振り手振りで細かく指示を出し、しっかり活用している模様です。豊富な知識を見て聞いて得た全国のスタッフは、商品を効率よく接客販売、こんなところにも同社の業績のよさの秘密があるわけです。
「(多店舗展開しても)販売員やエリアマネージャー(地域ごとに店舗と本部をつなぐ営業本部社員)との対話を薄めたくない」という創業会長、現社長の危機感から、なおかつ、とっても儲かっている会社なのですが、既存のASPサービスを独自に改良して、1000万円以内で仕上げているからさすがです。
こういったツールは、お金をかければよい、というものではなく、安く上げたいという理由ではなく、こうしたい、だから自分たちでやる、という思いを込めてやる方が、思いに近いものもできるし、実際運用・活用できるし、逆に安く上がるものなのかもしれません。日ごろIT導入のお手伝い現場にいて、うなづける話です。
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