ヨーロッパが東京トレンドを認めた日
時間の問題かと思っていましたが、ついにこの日が来たか、という思いがしました。
16日のエントリー「ファストファッションの挑戦状」で、イギリスで、ZARAやH&MのようなファストファッションSPA(製造小売業)を展開するTOPSHOP(ウィメンズ)とTOPMAN(メンズ)が欧州コレクションのひとつ、ロンドンファッションウィーク(ロンドンコレクション)06春夏に登場したことを取り上げました。その後、ウェッブ検索でそれに関するいろいろな国内外の記事を時間を見つけては読んでおりました。
それらの記事によると、メンズの”TOPMAN DESIGN”の同コレクションでのデザインテーマは、フジロックフェスティバルなど「ロックフェスに集うTOKYOの若者のスタイル」だそうで、また、そのショーの立ち上がりには、東京の街の映像が流れたそうです。コレクションでの”TOPMAN DESIGN”のRUNWAYの画像を見つけました >>>こちら
とうとう、メンズのストリートファッションについても、東京が世界の先端になったのだな、という実感です。
話は長くなりますが、思えば、2000年の秋のこと。毎年2回繰り返していたアメリカマーケットリサーチの中で、日本の半年後のトレンドを占うVMDとして必ずチェックしていたある専門店のメインディスプレー。なんと、その時、そこには、半年前の2000年春の渋谷のトレンドコーディネートがあったのです。ここが東京の半年遅れ?どういうことか・・・愕然としました。その瞬間、もう日本がアメリカから「ファッション」で学ぶものはなくなったのではないか、と思い、2001年からヨーロッパの定点観測をすることを決意しました。
当時、メンズ&ユニセックスカジュアルが業務のメインだったものでロンドンに照準を絞ったのでした。早速ロンドンの店頭定点観測と40DegreesやTo be confirmedといった合同展をチェックしはじめました。
それから2002年春までは確実にロンドンのトレンドが東京の半歩先を行っている感がありましたが、2002年秋、LONDON、NY、LA、そして東京が「ROCK」というミュージックライフスタイルテーマでファッショントレンドが同期化したのを感じました。それでもまだまだロンドンから学ぶものはたくさんありました。
しかし、いつの日か遅かれ早かれ東京のトレンドがロンドンを追い越す日が来るだろうという確信を持ったものです。
ファッショントレンドは、かつてはヨーロッパに始まり、アメリカに流れ、日本に流れるものでした。そのタイムラグは1年以上あったもの。ところが、今は、同期化したといってよいでしょう。そして今、東京が世界でもっともトレンドの早い都市に向かっている実感があります。そして、世界がそれに注目しているのです。
90年代後半から、「ファッショントレンドが世界で最も早く実験されている場所」として多くの欧米のバイヤーが渋谷を毎年リサーチに来ていたのは、知っていました。レディースファッションについては、2000年になった段階から、海外よりも東京のストリートを見ることが一番というのが業界の通説になっていましたが、メンズはまだ、欧米に学ぶものがあると思っていたものが、今回のロンドンファッションウィークでのTOPMANの06春夏シーズンテーマが、時代が変わったことを印象づける象徴的な事件であったと、いろいろな思いを噛み締めて考えています。
機は熟しました。「東京」を世界に売る時代が幕を開けました。
ご興味、共感いただきましたら、今日も一票、クリックで応援よろしくお願いします。
>>>人気blogランキング に参加しています。
お知らせ:このブログが学研ムック「最新人気ブログランキング200」(9月16日発売;830円)で紹介されました!
カテゴリ別ランキング第5位(69P掲載)。これも皆様のおかげです。
| Permalink | 0
Comments
ファッショントレンドは、かつてはヨーロッパに始まり、アメリカに流れ、日本に流れるものでした。そのタイムラグは1年以上あったもの。ところが、今は、同期化したといってよいでしょう。そして今、東京が世界でもっともトレンドの早い都市に向かっている実感
Posted by: replica watches | September 03, 2010 10:46 AM