顧客は靴売り場に何を望むか?
先週から、経済産業省が進めるICタグを利用した「日本版フューチャーストアプロジェクト」の実験がスタートしたと聞いて、「ファッション」の実験が行われているという新宿丸井シティ(7階のビサルノと4階のルスークプリ)を覗くと同時に、ICタグを本格導入中という三越本店婦人靴売り場、新宿高島屋婦人靴売り場もそれぞれ覗いて来ました。
まずは、それぞれの売り場スタッフの方には丁寧に操作説明をしていただいて、大変感謝いたします。
感想としては・・・数年前から全商品にICタグを導入済みで、棚卸しなどもすでにICタグで行っているフランドル社のルスークプリは別にして、ビサルノや婦人靴売り場は、ICタグ取り付け商品は1/4以下であり、その結果、効果もまだ、まだ限定的であるといわざるを得ない状況のようです。
丸井の方は、両売り場とも、店頭のモニター上でホームページのお奨め商品の紹介を見ている域を超えず、残念ながら、販売員の接客の方がお客さんには、よろしいのではないか、と感じてしまいました。
また、百貨店靴売り場については、両社とも、サイズ在庫の有無の確認は「よし」としても、代替商品の提案については、業界の建値帳(展示会受注票)によく見られるイメージの掴みづらい「手書きの線画」をスキャンしたものが中心で、今後も商品画像登録にはご苦労されるであろう、と感じました。
今日も靴売り場を見ていて、先日、記事をエントリーして今でも反響のある卑弥呼の「Queens 卑弥呼」(関連記事は>>>こちら)をオープンした時の同業態のもうひとつの試みに関する卑弥呼柴田社長のコメントを思い出しました。
(ご存知のように、靴売り場のほとんどは、1デザイン、1サイズ、片足陳列です。それは、出来るだけ多くの型を顧客に見せたいという意図から。これに対して、「Queens 卑弥呼」は、両足陳列、デザインによっては、一部4足出し(全サイズ、両足陳列)にチャレンジしています。)
「(片足陳列により、売り場に陳列する)型数を増やしたいのは、商品のセレクトに主張や自信がないから。顧客の立場で考えれば両足陳列で、なおかつ自分のサイズが陳列されている方が便利なのは間違いない(繊研新聞11月10日付柴田社長インタビューより)」
そう、サイズ別陳列、両足陳列であれば、お客さんはその場で自分で履いて試せるのに、一般の靴売り場は、「スタッフに声をかけて、しばらく待たないと試着もできない構造」になっているんですよね。それも結構ストレス。
顧客の立場で考えた時、靴売り場の改善は、ICタグ導入の前にまだまだありそうです。
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