どうなる?プレミアムジーンズブーム
本日の繊研新聞に月例ですが、10月のアメリカ大型店売上高データが掲載されていました。
原油高、ハリケーンの影響がアメリカ経済を揺るがすといわれて、消費者信頼度指数は下がっているものの、アメリカの大手チェーンストアはウォルマートやターゲットなどのディスカウンター、ヤング向けカジュアルチェーン店は秋物が後半大きく動いて順調のようです。
GAPやLIMITEDの既存店売上前年割れ(前年比95%前後)を尻目に、アバクロの131%(A&Fは120%ですが、ホリスターの134%とキッズのアバクロンビーの176%が牽引しているようです)、アメリカンイーグルの117%はここのところ何ヶ月も連続で絶好調の模様です。
この2社(A&FとAE)が連続して好調な要因としては、レギュラーラインの強化とともに、高価格帯のヴィンテージ風プレミアムジーンズの導入が大きく寄与しており、そのあたりをないがしろにしていたことが、GAPやLIMITEDの不振に表れているようです。
ところで、90年代後半アールジーンズの登場と、2000年のセブンのブームから始まり、ここ2年のセレブブームで最高潮を迎えたプレミアムジーンズブーム。 今年の初秋にラスベガスで開催された06年春向けMAGIC(世界最大のファッショントレードショー)でも、新ブランドの代理店争奪戦があったり、プレミアムジーンズは人気の的だったようですが、ここにきて来春にむけては、踊り場に差しかかっている模様です。
先日、プレミアムジーンズなどもインポート販売しているある専門店チェーンの幹部の方と話をしましたが、トゥルーレリジョンは、はきやすい素材とシルエットで客層の裾野を広げ、引き続き売れているが、その他の老舗、新興ブランドは大苦戦、とおっしゃいます。
先週の繊研新聞の記事(10月31日付け)でも、セブン・フォー・オールマンカインドの日本の代理店でもあるカイタックインターナショナルが持つアメリカLA最大規模のデニム工場の受注も8月までの月あたり40万本ペースから9月は27万本(70%)程度に落ち込み、日本の岡山地区の対米デニム生地輸出も落ち込んでいるとのこと。やはり、ブームにあたり、ブランドが乱立したことが停滞の要因と見られます。
ブームはいつしかピークを過ぎ、停滞するものですが、いろいろなチャレンジャーブランドが、素敵な商品をマーケットに送り出してくれましたから、これからは、淘汰を経て、安定期を迎えるものと思います。
そういえば、そんなブームの下地を作ったと言っても過言ではない、リーバイスのプレミアムライン LEVIS REDですが、そのデザインチームが拠点をロンドンからLAに移すと聞きました。彼らの目の付けどころは確かだと思いますので、そういった意味でもまだまだ発信基地としてのLAダウンタウンからは目が離せないですね。
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