中国での「無印良品」商標問題 決着?
昨日の日経新聞、本日の繊研新聞によると、中国政府は、11月30日付で中国で、「無印良品」「MUJI」を登録して店舗展開(17店舗)をしていた香港企業(JBI )に対して、同社が持つ25類(被服など)の商標登録の無効を命じる審決を下したとのことです。 これは、先に取り消しの申し立てをしていた日本の良品計画の意に沿うもので、これに対して、30日以内にJBIが提訴しなければ、良品計画は、拒絶査定不服審判の再開を経て、登録へのステップを踏みます。
この問題は、以前、このブログでも紹介しましたが(関連記事は>>>こちら)、ブランドビジネスを考える日本企業の危機管理問題でもあります。
ファッションに限らず、自動車でも家電でも、ブランドビジネスは、「ブランド」を権利化するところ、すなわち、商標登録するところからすべてがスタートします。ところが、登録には、コストがかかるものですから、売れ始めたら考えればいい、と思っていらっしゃる方も少なくありません。
今回の「無印良品」にしても、香港へは、91年から進出していたにもかかわらず、中国での登録出願は99年、これに対して、香港企業 JBI が被服分野で95年に先行出願していたために、良品計画はその分野だけ、商標が取れなかったわけです。
今回は、幸い、「無印良品」は、日本での知名度から著名商標扱いをしてもらったため、政府に認められた格好ですが、世界戦略を考える自動車や家電の製造業は、事前に周到に準備しており、中国進出の時もこの手のトラブルはなかったそうです。
さらに、中国問題でややこしいのは、たとえそのブランドが、中国に進出しなくても、中国で生産する場合も、もし、中国に商標登録者がおり、彼らに悪意があると、中国からの輸出が差し止められてしまう可能性があることです(関連記事は>>>こちら)。
今からでも遅くはありません。ブランドビジネスをされている方は、一度、お知り合いの弁理士さんに相談しましょう。
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