郊外の猛者の逆襲
29日の日経新聞によると年商1兆円リテール企業、ヤマダ電機は一連の都心攻略作戦として、06年心斎橋、06年池袋に続き、07年、このたび取得した渋谷109の隣の立地に出店を決定したとのことです。
このブログで首都圏に再投資する百貨店やまちづくり三法による郊外SCの出店規制をとりあげることによって、今後の企業の出店戦略を通して、変わりゆく生活者の消費の舞台について考えて来ました。
関連エントリー1-2010年、大都市商圏がおもしろい
関連エントリー2-まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図
郊外SC出店が規制される07年以降、都心部がさらに様変わりすることは間違いないでしょう。一時は買い手のつかなかったダイエーのリストラ跡地も人気を博し、大商圏型駅前SCや常連テナントをターゲットに、かつてのユニクロ、しまむら、ニトリのような郊外でローコストオペレーションによる価格以上の価値で支持を受け、株式公開、資金力を得た猛者たちが攻め込んでくることが想像されます。感性だけでなく、クオリティと価格のバランスが、都心生活者に新しいバリューを提供することが期待されます。
今年のはじめに読んだ、しまむら藤原会長の新聞のインタビュー記事が思い出されます。
「今年は、地方のチェーン店が彗星のごとく現れ、世の中を驚かせる」というな主旨の言葉であったと思います。
福島のハニーズはすでに全国区になっていましたし、それ以外に今のところ目だった動きはありませんでしが、北陸や中部出身のチェーン店に注目株がある話は、いろいろ耳に入ってきますので来年は来年は楽しみです。
百貨店アパレル、ワールド、オンワード樫山、サンエーインターナショナルなどが開発した業態が地方SCを舞台に暴れまくって「感性」の同期化を促した今年。そのお返しに、来年以降は地方、郊外の猛者たちの価格だけではない「バリュー」の逆襲が都心部で始まる・・・
ヤマダ電機やしまむらの都心部攻略を見ていると、これからますます都心部が面白くなる、と期待できます。
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Comments
おはようございます。
今日も興味深い記事でした。
都心部・・・
ブログ内で一連の都心部というのは大都市という事なんでしょうね・・・
私は、岐阜駅前で衣類の小売店をしておりますが
せんじ12/27(水)に名鉄系の『新岐阜百貨店』が完全閉店しここ3日間異様な空間になっております。
町は生き物だと強烈に感じた次第です。
この1年間、断片的ではありますが毎回楽しみに読ませていただき。
そして、ブログの記事コメントで活用できる事は自信に置き換えて仕事ができた事は本当に感謝しております。
来年も変わらぬコンセプトをせつに願います。
それでは、よいお年をお迎え下さい。
▼・w・▼
Posted by: おしゃれ | December 31, 2005 10:31 AM
そう言えば、ダイエーが回復していると聞きました。
詳しい情報は手に入れていませんけど。
循環することで、景気へのてこ入れが出来そうですね。
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Posted by: 石川聡 | December 31, 2005 11:21 AM
おしゃれさん
コメントありがとうございます。
そして、いつもブログを読んでいただいてありがとうございます。
おしゃれさんのような方のコメントが、ブログを続ける活力になっています。本当に感謝いたします。
岐阜の駅前、そうなんですか、岐阜へは昔よくメーカー訪問に行きまして、駅前の様子は存知あげています。とてもさびしいことですね。
おっしゃるように、私も、町、そしてお店は、「生き物」だと思っています。別の言い方をすると、町も店も人が役者の「劇場」だと思います。
お客さんやスタッフが生き生きと演じて生きる劇場を支え続けるのが、ファッションビジネスの裏方の生きがいだと思っています。
来年も信念をもってブログを続けたいと思います。
おしゃれさんもよいお年を
そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | December 31, 2005 11:40 PM
石川様
コメントありがとうございました。
ダイエーさんにもがんばっていただき、マーケットが活性化することを祈ります。
これからどうぞもよろしくお願いいたします。
Posted by: taka | December 31, 2005 11:42 PM