劇中CMの効果はいかに?
14日の日経新聞、本日の日経MJによると、朝日放送(大阪)と電通が「劇中CM」を仕込んだドラマの制作を行うとの記事が出ていました。
これは、去年あたりから話題の「プロダクトプレースメント」という、ドラマや映画のストーリーの中で、登場人物にさりげなく商品を利用させることで、広告効果を計ろうという手法を、進化というか、もっと露骨に行おうという試みのようです。
記事によると、1月28日関西ローカルで放送される深夜ドラマで、登場人物がスクウェアエニックスのテレビゲームで楽しそうに遊び、その商品を詳しく解説する、あるいは、靴専門店のABCマートに訪れ、ホーキンスの靴の商品薀蓄(うんちく)を述べる、その後、電話連絡先のテロップが出て、通販で買える、というもののようです。このほかに、アパレルネット通販のスタイライフがスポンサーになるようです。
プロダクトプレースメントは、DVD機器の発達で、CM飛ばしをする生活者が増え、CM広告費用対効果が薄まる中、アメリカでは、すでに一般的な広告手法のひとつになっているそうです。それが過剰になり、本来の台本の内容を曲げざるをえなくなり、脚本家から苦情がでるほどになっているとも聞きます。
考えてみたら、ファッション業界では、この「プロダクトプレースメント」なるもの、昔から、やってる衣装提供に近いものがあるような気がします。つまり、スタイリストが番組に登場する有名芸能人に着せて、エンディングのテロップで衣装協力・・・と出す。雑誌、店頭、口コミで、「あのOOちゃんが着用した」とするとその類似商品までが爆発的に売れるという業界の一般的常套手段。
確かに、去年あたり、正確には、たぶん「冬のソナタ」のPolaris(ポラリス)のヒットあたりからだと思いますが、アパレル以外の消費財メーカーさんから、マーケティングイメージの合うファッション広告に相乗りできないか、というご相談を受けたりします。もっとも、これらは、さりげなく、かっこよく、トレンドセッターに口コミベースで広めてもらうことを狙った手法が中心です。
果たして、今回のような露骨な劇中CMの試みは生活者の心を捕らえることができるのでしょうか?ちなみに、放送法では、「ここからは広告」、「ここで広告終わり」、と明確に番組と広告を区別することを義務付けているようです。
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Comments
takaさま。
ウンチク好きな団塊世代としては、若者だけを対象にしないでほしいと思います。
でも、テレビ視聴時間は、ながらが多くて
実質的には減少しているとも思うのです。
Posted by: タッキー | January 20, 2006 08:39 AM