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January 31, 2006

先週の記事別アクセスランキング

 先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-アバクロ日本進出延期(05.12.13)

 コメント:引き続き、アバクロフリークのサイトからのアクセスをたくさん頂きました。

2位-片足陳列か、両足陳列か?(06.01.23) 

 コメント:この話題は、小売業が生活者の視点で考えるいい事例ですね。

3位-GMSのファッション売り場に立ちはだかる官僚主義(06.01.25)

 コメント:GMSはハードルを乗り越え、生活者のための商品改革が果たせるか?

4位-上場企業のポイント還元引当金1000億円(06.01.22) 

 コメント:安易なポイント還元は、企業の大きな負担に

5位-絶好調企業「ポイント」に思う店頭情報活用考(06.01.11)
 
 コメント:今週の「週刊ダイヤモンド」小売業ランキング堂々1位を獲得したポイントは
ファッションSPAのリーディングカンパニーへ

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January 30, 2006

パーソナルスタイリスト

 週末の28日付け日経新聞、「はやりを読む」の欄にパーソナルスタイリストという一般個人を対象にファッションアドバイスをするサービスが人気となっていることについての記事がありました。

 スタイリストというと、芸能人のものかとおもわれがちですが、アメリカでは、15年前から政治家や企業役員を対象にスタートし、すでに職業化しているらしく、今回記事に取り上げられた日本の2社は、ともに2002年に立ち上げ、とあります。

 ファッションレスキューHP
 レアリゼHP

 2002年に立ち上げたファッションレスキューはこれまで1000人が利用、打ちわけは男:女=50:50、利用が多いのは、30代、20代、40代の順だそうで、記事を読む限りでは、30代の女性が旦那と一緒に、というパターンが多そうな感じを受けます。

 人前に出る多くの方にとって、自分に似合う服選びの悩みは永遠の課題かもしれません。
 
 有名ブランドで上から下まで固めたとしても、お金もかかるし、本当に似合っているかどうかもわからない。これだけ溢れている多くの情報、選択肢の中から、自分に似合う服を選びだすのも大変なストレス。接客中心のショップに行くと、正直販売員ノルマ達成の必要性から、押し売りはあったとしても、限られた品揃えの中で、似合わない、とは言ってくれないのが現実ではないかと思います。そこで、第三者的にアドバイスをしてくれ、自信を持たせてくれる人がいればいいかもしれませんね。

 昨年から、クールビズ、ウォームビズも話題になり、こと身だしなみについては、男性向けファッションも今まで以上に話題になるようになりました。私の知人でも、そういった関連で、企業向けセミナーやパーソナルスタイリストで引っ張りだこの方もいらっしゃいます。

 せっかく盛り上がった男性ファッションブーム、こういった発想、サービスの登場でますます活性化していけば、業界も楽しくなるし、刺激になり、一皮むけるな、と楽しみにしています。

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January 29, 2006

ライブドア平松新社長を2007年問題のロールモデルに!

 ファッション流通とは、直接関係ないのですが、28日付け日経新聞のライブドアの再生を指揮する平松新社長に関する記事を読んで。

 率直に、立派なご経歴、ご経験、実績をお持ちの方がホリエモンの影に隠れていたんですね。という感想です。

 60歳のご本人は、親しい方の証言によると、今回の一件がなければ、「弥生を最後にまもなく引退するつもりだった」そうで、悠々自適のはずが、火中のクリを拾った格好、と記事には表現されていました。

 いやいや、平松さん、なかなかかっこよく、ベストドレッサーにも選ばれそうな、素敵なおじさんじゃないですか。

 ご本人は本当に大変な任をお受けになったとは思いますが、2007年問題=定年退職の方々が大量発生する間近になって、同世代の方が今後、一線を退いたとしても、「大人の仕事のやり方」でやんちゃな世代を導くロールモデル、お手本として、ご活躍されることを期待し、応援しています。

 そしてマスコミは、是非、そんな平松社長を定年世代が次世代に贈るあるべき姿の象徴、ヒーローとして、紹介していって欲しいなと思いました。

 業界問わず、これから定年をお迎えになる方々には、ご引退後、もちろん、活発な消費にも期待しておりますが、是非、人生の先輩として、若い世代の起業、事業育成、人材育成を2人3脚で見守る活動を起こしていただきたいと思っています。

 そういう意味でも、平松さんには、今回、是非ともライブドアの再生を実現していただきたい、と切に思っています。応援しています。

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January 27, 2006

ファストリ、ダイエーでの低価格業態出店決定

 本日の日経、日経MJ、繊研新聞に一斉にユニクロを展開するファーストリテイリングがダイエーと基本協定を締結し、今秋からユニクロより2-3割安い新業態の出店をすると正式に発表したとのこと。

 ファッション・イン・ファッションの両国さくらさんは、早くも昨日のうちにネットでニュースをキャッチして興味深いエントリーされていますので、こちらも是非ご覧ください。>>>こちら

 私のブログでも、去年発表された時点でのエントリーがありますので、ご覧ください。
 
 関連エントリー ユニクロが今より低価格のブランドを開発へ(05.10.23)

 詳細は、ゆくゆく発表されると思いますが、今回、発表された内容によると、

 ・対象はファミリー
 ・ユニクロより2-3割安い価格
 ・デザインはベーシックに徹するユニクロと異なり、楽しさを強調する
 ・ダイエーに優先出店(これによりダイエーは食品への特化をすすめ、
  衣料品は、実用衣料への絞込み)
 ・一店舗あたり最大300坪、将来1000億円規模の売り上げを目指す
 ・当面ファストリ社内で準備を進め、出店を開始する今秋までに100%出資の
  子会社を設立しそちらに事業継承。

 とのことです。かつてのファミクロ、スポクロよりも本格的、現実味、真剣度を感じます。

 想像するに、私は、ユニクロも高くて買えない所得層の方は日本にどれほどいるかわからないのですが、価格の安さだけを切り口にした業態をやるとは思えないので、「ユニクロと異なり、楽しさを強調する」という意味を勝手に解釈すると、同社が抑えるべきポジショニングは、

 1.GAPのOLD NAVY(オールドネイビー)のように、低価格ながら若者受けする
  店内や販促物の”世界観”を大切にする業態
 2.H&M(エッチアンドエム)のように、”トレンドファッション”を市場最低価格で
  高回転でまわす業態

 のどちらかだと思いますし、おそらくユニクロの既存の生産インフラが活かせる前者でしょう。まあ、いずれにチャレンジするにしても楽しみにしています。

 また、同社にとっても、まちづくり三法改正は、07年以降の成長ロジック上の課題であり、今回の提携で、比較的駅に近い立地の、ダイエー200店舗中、150店舗を手中に収める可能性が出てくるとなると、まさに、渡りに船だという話になりますね。ダイエーの衣料売り場を取りたいほかの専門店もあるでしょうから、先手必勝で抑えにかかった、ところでもあるのでしょうね。 
 
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January 26, 2006

日本市場に照準定めたZARA(ザラ)

 本日の繊研新聞にジャパン社を100%子会社化して日本マーケット攻略を本格化するスペイン インディテックス社のZARA(ザラ)についての興味深い記事がありました。

 関連エントリー ZARA(ザラ)ジャパン スペイン本社100%出資へ

 ZARA(ザラ)については、世界のファッションSPA(製造小売業)のベストプラクティスとして、和文、英文問わず、情報を収集してきましたが、今回の記事によると、日本マーケットにかなり照準が定まって来たことを伺い知ることができます。

 一方では、世界統一のブランドイメージを保つため、店舗内装素材、ウィンドウディスプレー、商品貸出までをスペイン本社集中管理を徹底。 その一環で、以前、ブログで指摘した、ローカルマーケットへのサイズ対応については、「(要望があるのはわかっているがZARAは)スラっとした人に着て欲しいのでやらない」ときっぱり言い切るのは創業者のオルテガ チェアマン。むしろ世界共通の年間25、000型におよぶ商品ラインナップから地域、店ごとの客層に合わせたMDで対応する方式をとっています。

 しかしながら、スペイン本部にはメンズ、レディース、キッズそれぞれに日本人のプロダクトマネージャーがいて、店長との電話での密なアナログコミュニケーションを実施、また、200人いるデザインチームも、情報の取り方の優先順位は今や、東京、ニューヨーク、パリ、ミラノの順となっているらしく、品質も一番うるさい日本に合わせているとのこと・・・
 以前は、各国マーケット、もちろん日本にも、世界統一のMDとオペレーションを押し付けているというイメージがありましたが、ローカルマーケットとしての日本に合わせるのではなく、日本市場を世界レベルのオペレーションの中核に置きつつあるな、という印象を受けました。これは侮れませんね、ほんと。

 ザラ・ジャパンは現在18店舗、推定売上高1700億円、今年は百貨店も視野に入れて8店舗を出店するとのこと。さらに、ワンランク上の「マッシモ・デューティ」の出店も決まって、日本での存在感がますます高まります。

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January 25, 2006

GMSのファッション売り場に立ちはだかる官僚主義

 先週末からダイエーの樋口社長、セブン&アイの鈴木会長、イオンの岡田社長のインタビュー記事が日経、日経流通、繊研新聞に相次いで掲載されていましたが、23日の繊研新聞のイオン岡田社長の記事がちょっと面白かったので取り上げてみます。

 ここ数年で、久々に上昇基調の衣料売り場の今後の改革について触れて、「これまではクレームを恐れるような官僚主義の面があった」とのコメント。

 イオンの商品に対して、専門家に、縫製は文句なくきれい、生地は品質検査を通るクオリティではあるが、デザイン、素材の見栄えがよくないとの意見をもらった模様。顧客から「品質クレーム」はなくても、「かっこ悪い」というクレームはない、との嘆き。

 また、インドの工場を視察に行った時に、先方から、お前の会社はおかしい、なぜ商品部ではなく、品質管理部の人間が最初に来るのか、と指摘されたそうです。

 思えば、OEM生産の営業をしていたころ、大手アパレルやGMS向けの商品は、そのエネルギーの60%を品質検査(品管=ヒンカン)の対応に当てていたのを記憶しています。時には寝れなくなるほど。とにかく、検査合格証を取ってくれ、とのやりとりに辟易しました。そんな私も海外の工場に行っては、商品そのものよりも品質管理の話から始めてましたっけ。

 日本の品質基準が厳しいのは、戦後、輸出によって外貨を稼ぎ復興をしなければならない時に、繊維製品についても、海外からの品質クレームが多発し、厳格な検査基準をつくったところに端を発していると聞かされています。

 今も立ちはだかるその基準がファッションの新しいチャレンジ、危ういけれども面白い商品作りを妨げてきたのは事実。

 はたして、イトーヨーカ堂の藤巻氏、イオンと提携した永澤氏はその範囲の中で持ち味を活かせるのか、乗り越えるのか、GMSのファッション売り場改革がどのように進むのか見ものです。

 PS.春にデビューする両氏のそれぞれのSPAコンセプトを聞いた限り、なんか両方ともコムサイズムのまねのように感じてしまったのは、私だけでしょうか?

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先週の記事別アクセスランキング

 先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。業界でもっともホットな話題がわかるかも?

1位-アバクロ日本進出延期(05.12.13)

 コメント:アバクロジャパン立ち上げに関与した田代さんに続き、小田切さんもGAPジャパン
入り、アメリカSPAでもグッチ出身者はご活躍のようです。

2位-イオンが都市部戦略に小型スーパー出店へ(06.01.08) 

 コメント:SHOP99を狙い打つ各社の生鮮コンビニはどこまで普及するか?

3位-ZARA(ザラ)ジャパン スペイン本社100%出資へ(05.12.22)

 コメント: ワンランク上のマッシモ・デューティ出店も決まり、インディテックス社の
       日本本格攻略作戦開始です。

4位-ピーチ・ジョン(PJ)が贈る最強の谷間(05.09.06) 

 コメント:ライブドア ホリエモン騒動関連で、野口美佳社長のキーワード検索から
      アクセス最大瞬間風速が吹いた模様です。

5位-絶好調企業「ポイント」に思う店頭情報活用考(06.01.11)
 
 コメント:多くの店頭情報活用ブログからのトラックバックをいただきました。

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January 23, 2006

片足陳列か、両足陳列か?

 以前にこのブログで婦人靴の卑弥呼がクイーンズ卑弥呼での両足陳列のチャレンジについてエントリーしたところ、多くの方からコメント、リンク、アクセスをいただきました。

 関連エントリー 顧客は靴売り場に何を望むか?

 本日の繊研新聞に、卑弥呼が百貨店の婦人靴売り場でも始めた両足陳列について、賛否両論があることが記事になっていました。特に百貨店のバイヤーのインタビューが中心のようですが、記事にあった「片足陳列にするメリット」、「両足陳列のデメリット」を整理すると次の通りとなります。

 「見た目が格段に美しい」
 「片足の方がきれいに並べられるので、見つけることと選ぶ楽しみを提供できる」
 「この靴のXXサイズが欲しいという注文から、婦人靴の接客は始まるもの」
 「片足の方が陳列できる型数が多くなる」
 「盗難防止(片足では万引きもしまい)」
 「両足出し=納品という取引慣習」・・・これは委託販売で返品を想定している模様。
 「(両足陳列で)他のお客が試し履きした靴は買わない」

 なんか、いずれも、売る側の先入観や都合が多いような気がします。

 一方、同記事内の両足陳列推奨者は、
 「接客を嫌がるお客さんも少なくない」
 「在庫の品だしで顧客をお待たせすることがなくなる」
 以上顧客のストレスフリー。
 「陳列できる型数は減るが、その分お客さんを惑わせない絞り込んだ提案ができる」
 「両足がある方が、コーディネート含めてお客さんに商品のイメージを掴んでもらいやすい」
 
 こちらの方が断然お客さんの視点に近い、と思うのは私だけではなく、リンクやコメントを頂いた、多くの業界外の方が同感されています。

 接客を前提にして、いきなり声をかけてしまうお店では、「お客さんは売り場がどんな状態であることが心地よいか」という、ある意味、購買の決定的な要因をもたらすことが一方通行で見えなくなってしまう危険性をはらんでいると思います。しばらく、そっとしておいてさりげなく見ているとお客さんがいろいろなヒントをくださるということは、プロなら経験済みのはずです。

 この片足陳列か両足陳列か、売り手が顧客の視点に立って、顧客の購買行動を考えるためのいい事例の一つだな、と思いました。

 それから、靴売り場への要望もう一つ。もっと全身が見える鏡をたくさん置いて欲しいですね。柱や壁は全部鏡でもいいくらいです。

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January 22, 2006

上場企業のポイント還元引当金1000億円

 19日の日経新聞の記事に上場企業のポイントサービスによる引当金(負債)が年々増加し、1000億円に膨らんだとありました。
 これは、流通企業がFSP(ポイントカードサービス)で顧客に付与したポイントのうち、将来、使われるであろう金額を過去の実績から算出して決算時に引当金(負債)として計上するものですが、企業によっては、年間の経常利益に相当するほど高額なところもあり、企業経営上大きな問題となっております。
 ファッション流通系では、
 高島屋   33億円
 青山商事  23億円
 伊勢丹   14億円
あたりが記事に載っていました。 
 まあ、決算書上で公表している企業だけの合計ですから、実際には、この1000億円もマーケット全体から見たら氷山の一角でありましょう。
 
 この問題は、今に始まった話ではなく、早くは、業界では、ユニクロがこの費用対効果が見出せないことと、財務上のリスクから2002年にポイントカードを廃止したのは有名な話です。また、イトーヨーカ堂は、03年いったん廃止したものの、顧客の要望ということで、すぐに復活させた経緯があります。

 ポイント還元は、その店を頻繁に利用する生活者にとっては、ありがたいものですが、企業側にとっては、それによってもたらされる情報を使いこなせなければ、単なる競合との「顧客囲い込み」という名の割引合戦、つまり負担に過ぎません。

 そもそも、FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)は、80年代の航空会社に始まり、90年代にアメリカのスーパーマーケットで流行った時は、不特定多数の顧客に使っていたチラシなどの垂れ流し経費を削減して、それを原資に、ITを駆使してポイントと引き換えに得た顧客情報を分析、上顧客を特定して仮説検証の積み重ねで、そういった顧客に集中特典を与えることで、安定的な利益を実現した手法として取り入れられました。
 
 それをまねしようとした日本企業の場合は、その表面的な割引プログラムだけが取り入れられ、一方で、チラシなどの広告宣伝費は据え置きで、その本質はほとんど実現されてこなかったわけです。

 そういった意味で、本格的な顧客と企業がWIN WIN関係にあるアメリカ流FSPを実現しているのは、私が知りうる限り、山梨のドミナント型スーパーマーケットのオギノくらいでしょうか。同社の顧客と向かい合う姿勢、信念、徹底、継続性の事例にはすばらしいものがあります。

 そう、信念がなければできない話・・・です。

 昨年施行の個人情報保護法などもありますから、企業に明確な志なければ、ユニクロのように見直しを行って、商品とサービスのブラッシュアップに集中することを検討した方がいいかもしれませんね。

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January 19, 2006

ハニーズ、中国に1号店出店

 繊研新聞、日経新聞などによると、19日、東証一部上場企業、ヤングレディースカジュアルSPA、ハニーズは上海の商業施設、「SUNNY993」内の日系ファッションブランド集積ビル「wa!」に中国第1号店を出店するとのことです。
 
 同社は、中国出店にあたり、日本国内のメーカーからの仕入れ商品を除く、全体の70%を占める自社企画5ブランドの中国生産商品を、一部色違いはあれど、ほぼ日本と同じ商品、同じ価格帯(1900円、2900円)で販売するとのこと。販売認可の関係上、業務委託(フランチャイズ)にはなるものの、日本と同じオペレーションを行う模様です。

 今回のハニーズの中国出店がとても興味深く思ったのは、多くの日本のファッションブランドやリテーラーが中国出店をもくろむ昨今、同社が出店するということは、既存の「日本ブランド」や「日本企業の企画商品」がプロダクトアウト型で中国市場で販売されるのではなく、実質的には・・・

 日本のヤングストリートカジュアルのリアルタイムな売れ筋情報が輸出される

 ことになるのではないか、と思われるからです。

 同社については、以前もこのブログで何回かご紹介しましたが、同社の十八番(オハコ)とその急成長を支えてりるビジネスモデルは、

・ヤングレディースストリートカジュアルの
・マーケットで確実に売れるトレンド商品に絞り込み
・独自の生活者の目線に立った情報収集、ストリート定点観測、
 店頭動向の裏づけを基に
・毎週、中国の工場に発注、QR生産をし
・毎日新しい商品を店頭に投入、
・1900円を中心とした低価格帯で販売している

ところです。
 従って、ハニーズの店頭は、早くもない、遅くもない、今、もっとも多くの人が買いたいトレンド商品が常に並んでいる売り場となり、時期を引き付けたQR生産により、その的中率も高いため、高い粗利率が実現しているというものです。

 この日本の売り場がそのまま中国で実現されれば、ハニーズは、日本のブランドというより、日本の今のトレンド商品が並んでいる情報発信型のお店になるわけですね。
 このあたりが、きちっとポジショニングされ、実現できれば、日本のカルチャーに注目する、アジアのヤング層に受けることは請け合いだと思います。

 ここ数年、日本のファッション企業が欧米アジア問わず海外に進出しています。まだ、なかなか明確な成功事例は聞きません。
 しかし、近い将来、きっと、日本の、東京の売れ筋商品がもっともCoolであると認知され、東京トレンドファッションストアが世界各地のヤング客層で賑わっている光景を夢見ているのは、私だけではない、と思います。
 ハニーズの中国進出がそんな夢の実現の第一歩になってくれれば、と思っています。

 関連エントリー1 ハニーズ東証一部に上場(05.05.02)
 関連エントリー2 ハニーズは日本のH&Mになれるか(05.07.14)
 
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January 18, 2006

劇中CMの効果はいかに?

 14日の日経新聞、本日の日経MJによると、朝日放送(大阪)と電通が「劇中CM」を仕込んだドラマの制作を行うとの記事が出ていました。

 これは、去年あたりから話題の「プロダクトプレースメント」という、ドラマや映画のストーリーの中で、登場人物にさりげなく商品を利用させることで、広告効果を計ろうという手法を、進化というか、もっと露骨に行おうという試みのようです。

 記事によると、1月28日関西ローカルで放送される深夜ドラマで、登場人物がスクウェアエニックスのテレビゲームで楽しそうに遊び、その商品を詳しく解説する、あるいは、靴専門店のABCマートに訪れ、ホーキンスの靴の商品薀蓄(うんちく)を述べる、その後、電話連絡先のテロップが出て、通販で買える、というもののようです。このほかに、アパレルネット通販のスタイライフがスポンサーになるようです。

 プロダクトプレースメントは、DVD機器の発達で、CM飛ばしをする生活者が増え、CM広告費用対効果が薄まる中、アメリカでは、すでに一般的な広告手法のひとつになっているそうです。それが過剰になり、本来の台本の内容を曲げざるをえなくなり、脚本家から苦情がでるほどになっているとも聞きます。

 考えてみたら、ファッション業界では、この「プロダクトプレースメント」なるもの、昔から、やってる衣装提供に近いものがあるような気がします。つまり、スタイリストが番組に登場する有名芸能人に着せて、エンディングのテロップで衣装協力・・・と出す。雑誌、店頭、口コミで、「あのOOちゃんが着用した」とするとその類似商品までが爆発的に売れるという業界の一般的常套手段。

 確かに、去年あたり、正確には、たぶん「冬のソナタ」のPolaris(ポラリス)のヒットあたりからだと思いますが、アパレル以外の消費財メーカーさんから、マーケティングイメージの合うファッション広告に相乗りできないか、というご相談を受けたりします。もっとも、これらは、さりげなく、かっこよく、トレンドセッターに口コミベースで広めてもらうことを狙った手法が中心です。

 果たして、今回のような露骨な劇中CMの試みは生活者の心を捕らえることができるのでしょうか?ちなみに、放送法では、「ここからは広告」、「ここで広告終わり」、と明確に番組と広告を区別することを義務付けているようです。

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January 16, 2006

先週の記事別アクセスランキング

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1位-アバクロ日本進出延期(05.12.13)

 コメント:引き続き感心の高いアバクロ日本進出関連ニュース。
ジャパン社社長の予定だった田代さんは、GAPジャパン
取締役に就任とのこと。

2位-イオンが都市部戦略に小型スーパー出店へ(06.01.08) 

 コメント:各社、都心部に集中して食品スーパーの競争激化は必死。

3位-まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図(05.12.25)

 コメント:この1週間、流通大手各社の改正案対策の記事が目立ちました。
業界もっとも旬な話題のひとつです。

4位-絶好調企業「ポイント」に思う店頭情報活用考(06.01.11)
 
 コメント:店頭は情報の宝庫。活かしましょう。

5位-ZARA(ザラ)ジャパン スペイン本社100%出資へ(05.12.22)

 コメント: 世界のアパレルSPAのベストプラクティス。学ぶことはたくさんあります。

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January 14, 2006

カルディコーヒーファームに見る店頭エンターテイメント

1月13日の日経MJの一面は、コーヒー豆と輸入食材を販売する、食のワンダーランド、カルディコーヒーファームの特集記事でした。

 カルディコーヒーファームHP

 実は、私は、10年来の大のカルディファンなので、楽しく記事を読ませていただきましたが、同ショップの魅力数あるなかで、その筆頭はなんといっても店頭のコーヒー試飲サービスでしょう。

 全国80店舗で(もうそんなにたくさんあるんですね)元気な女性スタッフがリズムのある声出しをしながら小さな紙コップで自慢の入れたてコーヒーを薦める姿は、ローコストオペレーションにもかかわらず、同社が昔からこだわり続ける店頭のエンターテイメントです。
 けして「タダ」だからではなく、活気があって、いつもワクワクしながらお店の中に入ってゆくお客さんは私だけではないと思います。

 そんなカルディを見ていると、ファッションストアであってもワクワクさせながら店内に誘導する店頭演出は大切なことだと常々思います。

 私の事務所がある原宿竹下通りでも、ティーンズカジュアルのjam☆pixy(ジャムピクシー)や古着のサンキューマートは、2階という絶対不利な立地をものともせず、毎日朝から晩まで、看板や商品を持った元気なスタッフがお店にお客さんを誘導しています。いつも、う~ん、あのスタッフは人件費って考えちゃいけないんだろうな。広告宣伝費?あるいは・・・なんて考えながら見ています。

 また、ショッピングセンター内でも、普通、ファッションストアは、繁忙時間に品だしはご法度、接客に集中せよと思われがちですが、あえてその時間を見計らって店頭に新着商品を出すことを奨励している売り上げ絶好調の有名レディースショップもあります。品だしをしていると、そばからお客さんが集まって来て、次々に売れてしまう、そんな店頭エンターテイメントを通じて演出されるスタッフとお客さんのコミュニケーション。

 きっとストアポジショニングの一部に違いありません。

 商売をしていると、いつもお客さんって本当に新鮮で活気のあるお店が好きなんだなあ、と体感します。ワクワクするようなお買い物体験を常に求めているんだなぁ、と。

 今回ご紹介したお店とは表現の仕方は違っても、今日も店頭でお客さんをワクワクさせる演出、工夫・・・いつも何か考えてお仕事してますか?

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January 13, 2006

トリンプの「八ヶ岳MD」

 1月12日付け繊研新聞のランジェリーメーカー&SPA企業のトリンプインターナショナルジャパンの記事を読んで。

 「八ヶ岳MD」とは、さすが、早朝会議によるスピード経営、ノー残業で有名な同社の吉越社長らしいネーミングですね。以前、このブログでも、同社の「売り切り御免トコロテン戦略」をご紹介しましたが、それをプロダクトライフサイクル曲線の側面から見たネーミングであります。

 今や、ピーチジョン(PJ)などが火をつけたファッションとランジェリーの垣根崩しは、いわゆる肌着業界にも「鮮度重視」の影響を与えています。トリンプも同社のSPA業態、AMO‘S STYLEなどで、従来の販売期間想定を半分に短縮する単サイクルMDを実践しており、直営店既存店売上高は、32ヶ月連続増収増益とすばらしい数字に支えられ、会社の決算も20期連続の増収増益も見えた、とのことです。
季節商品の販売期間を6ヶ月から2-3ヶ月に、スポット商品を3ヶ月から1ヶ月に短縮設定し、企画数は2倍に増えたものの、店頭の鮮度を維持して、在庫と、最終見切り損を減らした、というファッション販売の近代手法を取り入れたもの。

 ファッションでは、一般的に、追加をかけなかった場合、新商品投入から、2-3週が売上のピークにあたり、その後、店間移動を駆使しても、売上点数はゆっくり下降に向かいます。それを、1企画あたりの生産数を7割に押さえ、下降を新商品の投入でカバーするというもので、それぞれのプロダクトライフサイクル曲線を重ね合わせると、八ヶ岳連邦のように見えることから「八ヶ岳MD」と命名しているようです。

 この手法は、従来なら、作り手の視点で、プロパー、バーゲンを軸に考えられていたファッション業界を、いつも新鮮な売り場の維持と、今買わないと売り切れるという顧客心理側面から実践したもので、109やヤングカジュアルファッション、海外ファストファッションでは主流になっています。

ますますワクワクする売り場作りへ、業界各社のチャレンジは続きます。

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January 11, 2006

絶好調企業「ポイント」に思う店頭情報活用考

 SCを中心に「ローリーズファーム」や「グローバルワーク」といったSPAで快進撃を続ける東証一部上場企業ポイントの強さに迫る連載記事が、昨日から繊研新聞で始まっていますが、本日の店頭情報をいかに取るか、という記事はとても興味深いものです。

 ファッション業界でも「店頭起点」が叫ばれて久しいですが、依然、上手に出来ている企業は少ないと思います。
つまり、叫べば叫ぶほど、精神論的になり、店頭スタッフへの負荷が増え、そのしわ寄せが顧客サービスの低下などとしてあらわれ、成果が出ない、といったのが、多くの現場の現状ではないでしょうか? 

 ポイント社は、等身大MD(関連エントリーは>>>こちら)は守りながらも、企画生産業務を繊維商社にアウトソーシングし(但し、投げっぱなしではなく、かなりの二人三脚型)、在庫調整も含めて、同社に依存して身軽になりながら、リテーラーの動脈といわれる情報システム、物流、店頭といった部分をしっかりコントロールしている模様です。

 特に、重要なのは、情報システムや物流を店頭の鮮度管理と店舗作業軽減を重視して考えれれているため、余裕が出来た店舗スタッフは、等身大MD持ち前のMDプレゼンや、データでは見えない、店頭の顧客の動向を本部に伝えることに集中できている、ということです。

 店舗から本部へ、営業日報や営業週報という類の報告書類が、各企業にあると思いますが、この使い方をめぐっては、試行錯誤しているのが現状ではないでしょうか。

 やはり、店舗スタッフには、売ることにプレッシャーをかけ、戦果報告や言い訳をさせるではなく、来店客の動向をよく観察すること、そこで得た気づきがいかに業務改善に生かせるか、を理解してもらい、それに対する意欲は、評価すべきである、と考えています。

 以前も紹介した、パコアンダーヒルさんの「ついこの店で買ってしまう理由(わけ)」にも大変わかりやすい文章がいくつかありますが、その中で私が好きな助言の中に、

 「客は自ら工夫して商品を検討する」

 というフレーズがあります。つまり、店頭で、顧客が、どういう風に商品を手に取り、どういう場所で、どういう風に比較して検討しているか、をよく観察しなさい、ということです。

 顧客は店頭で、お店の提案に反して、実に、自分に快適な方法で、工夫して、そういった行為をしていることが多いことか?

 そこには、本部ではわからないカイゼンのヒントがたくさん詰まっている、というのは、経験的に非常に共感・実感できることです。そんな、些細なことでも、日報や週報に書き込んでもらうことで、明日への商品・サービス改善ができるのではないか、と思います。

 ちなみに、世界のSPAのベストプラクティス、スペインのZARAの世界全店の店長の毎日の最も重要な仕事は、店頭で感じたことを、スペインの本社のバイヤーたちにメールで伝えることだそうです。バイヤーたちは、POSと同時に、独自のソフトで整理されたこれらの情報を毎日見て、毎週の生産計画に反映されているということです。

 何が大事か?をおさえていれば、明日からすぐ実行できることもありそうです。
 
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January 10, 2006

住友商事の地に足のついたライフスタイルリテイル事業

 1月9日付日経MJや10日発売の日経ビジネスに、内容は違えど、総合商社、住友商事の地に足のついたリテイル戦略についての記事が掲載されており、とても興味深く読んでおりました。

 同社は、こと生活関連流通事業に関しては、総合商社にありがちな、資金力にものを言わせて系列化し、商流をがんじがらめにすることによってシェアの獲得をする戦略に陥ることなく、合弁によって上手にノウハウを吸収したり、投資事業に粘り強く取り組み、長期的ビジョンで成功に導くセンスを持っているという点で、昔から関心しておりました。

 古くは、日本のスーパーマーケット(食品スーパー)創成期にアメリカセイフウェイの協力を得て「サミット」を立ち上げ、「スーパーの女」の原作本著者としても有名な安土敏こと荒井伸也さんが同社から出向して、粘り強く、軌道に乗せたのをはじめ、「アメリカンファーマシー」「トモズ」といったドラッグストア、米アパレルの「エディバウアー」、「ジュピターショップチャンネル」、また、昨年株を米本社に返却しましたが、手の届くラグジュアリーブームの火付け役バッグブランド「コーチ」の日本での成功にも一役かいましたし、「西友、ウォールマート」の仲人でもあります。産業再生機構案件、「マツヤデンキ」の再生に腕を振るった切石さんも住友商事のこの事業部のご出身の元役員さんでしたね。

 実は、アメリカのリテールマーケティングやチェーンストア業態論を学んで行くと、日本の生活者にあわせて、半歩先を行く同社の戦略が非常によく理解できます。

 また、同社は、他の大手商社が、いまだに川上(原料・製造)サイドの発想で、業界・業種軸で事業部を構成(食品本部、食料本部、繊維本部・・とか)しているのに対し、昨年、繊維本部と消費流通本部を統合してライフスタイルリテイル事業本部を設立し、同じ事業部で衣食住をしかも川下(リテイル)視点で見ているのがわかります。
 さらに、その中にブランド・リテイル事業開発部を設置して、「ポスト・コーチ」を育てるべく、海外ブランドの日本進出に投資して行こうという方針。同社のような生活者視点、腰をすえた事業育成の姿勢なら、海外から日本進出する企業も信頼できるのではないでしょうか。

 また、メディア事業とリテイル事業を事業横断的に「ウェブビジネス戦略会議」でつなげている点も見逃せません。まさしく、これからの生活者視点ですね。

 生活者からもっとも遠いところにいそうな総合商社もここまで次世代リテイル対策を考えているところもあります。これから更にすすむ日本の流通再編でも、重要な役割を果たしていただけそうで、期待しております。

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January 09, 2006

先週の記事別アクセスランキング

先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。

1位-アバクロ日本進出延期(05.12.13)

 コメント:アバクロ関連エントリーを一挙にまとめてあります。どうぞご覧ください。

2位-まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図(05.12.25)

 コメント:中心市街地への具体策なくして、政府の意図する「コンパクトシティ」は実現するか?

3位-格安でヤングとらえる-ジャムピクシー(05.07.28)

 コメント:商店街立地の活性化に期待しています。

4位-ZARA(ザラ)ジャパン スペイン本社100%出資へ(05.12.22)

 コメント:世界でもっとも出店計画の多いインディテックス。果たして日本でも一気に
      出店加速するのでしょうか?

5位-ファッションはストリートから生まれる(06.01.02)

 コメント:ストリート定点観測は、業界の常識。

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January 08, 2006

イオンが都市部戦略に小型スーパー出店へ

 1月7日の日経新聞によると、イオンは、この夏から都市部向けの50坪クラスの直営小型スーパー「まいばすけっと」の多店舗化に乗り出すとのことです。同社は、昨年末に横浜保土ヶ谷の住宅街に実験店を開いたばかり。

 これは、人口の都心回帰、高齢化、「まちづくり三法改正」を受けて、イオンが「次の手」として打つ一手。既存の24時間食品コンビニのSHOP99、ローソンストア100、先にダイエーがスタートした新業態「フーディアム」などに対抗して、この領域は、ますます競争が激化しそうな様相です。

 イオンは、ご存知の通り、チェーンストア理論よろしく、長年売上効率よりも、「売り場面積拡大」に命を燃やしてきましたが、まちづくり三法改正で、郊外箱型SCや次の一手となるはずだったオープンモールも封じ手とされてしまうと、今後は、大型店規制の引っかからないNSC(小商圏型モールSC)や手薄だった都心部への対策に迫られます。JR東日本との業務提携もどんな形になるのか楽しみです。

 同立地の食品コンビニでは、当初SHOP99が独走していましたが、ライバルが次ぎ次ぎに登場し、すでに同社の既存店も伸び悩みの状況。であれば、食品もいいですが、イオンには、是非、非食品、特にファッション関連で都市部を豊かにして欲しいと思います。

 以前からもこのブログで話題にして来ましたが、いわゆる徒歩客向け都心型ファッション店舗開発は意外と「穴」といわれています。
 高感度な生活者が生活習慣として、コンビ二やドラッグ買い物をしながら、商品のクオリティアップを牽引しており、ヘルス&ビューティ、服飾雑貨、デイリーカジュアルウエア、生活雑貨などでは、必ずしも、わざわざハレの場、つまり百貨店やファッションビルに行かずとも、商店街立地にその買い場としての下地はできていると思います。

 イオングループ内でも、すでに商店街立地に出店している、クレアーズがあります。ワールドのIT’S DEMO(イッツデモ)は、そういった立地も意識した業態でしょう。以前ブログでご紹介した激安ティーンズカジュアルjam☆pixy(ジャムピクシー)も元気です。トリンプのAMO’S STYLEもいけるでしょう。

 都心商店街立地のファッションによる更なる活性化に期待したいと思います。

 クレアーズ ホームページ
 IT’DEMO ホームページ
 jam☆pixy ホームページ 
 AMO’S STYLE ホームページ
 
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January 05, 2006

動き出した「まちづくり三法改正」対策

 年末に「まちづくり三法」の改正案については、このブログでもエントリーしましたが、

 関連エントリー まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図

 早速、07年以降の立地対策に関連して、いくつかの新しい動きが出てきました。

 まず、1月4日付日経新聞によると、イトーヨーカ堂は、不採算店舗の閉鎖計画を見直し、閉鎖を決定していた30店舗中、10店舗程度について閉鎖の見直し、つまり改装や、百貨店との提携によるノウハウを活用し、品揃え活性化などの新たな手段による再生を模索したり、食品中心のスーパーへの業態転換を検討すると発表しています。
 
 また、本日の日経新聞によると、日本ショッピングセンター協会は、07年以降、再び注目されるであろう全国の中心市街地不振SCに対して、その改装、テナント入れ替えなど活性化に協会自らが立ち上がり、コンサル会社と組んで指導、再生に本腰を入れると発表しています。
 
 一方、しまむらの藤原会長は、本日の繊研新聞インタビュー記事で無理に再生をするならむしろ、新しいものを作ってしまった方が、よい、といった主旨のドライながらも、いつも通りの生活者の自然な気持ちに逆らわないコメントをされているのが印象的でした。
 確かに、一度、生活者に見捨てられ、心のリストから消えてしまった買い場が、前の印象を引きずって「変わりました」、と言われるより、「全く新しいものが出来ました」、という方が、投資リスクは高いかもしれませんが、生活者にとっては新鮮であることは否めません。

 いずれにしても、「まちづくり三法改正」によって狭められるであろう出店余地のパイを巡って、各企業の次の戦略が問われる時を迎えています。

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January 04, 2006

109(マルキュー)ブランドが変える?メンズマーケットのスピード

 3日の日経新聞、4日の日経MJ、繊研新聞の都心商業施設初売り関連記事によると、予想通り、今年2日の初売りバーゲンは、景気回復、冬物好調の波に乗って、百貨店では各社軒並み前年対比2桁増の大盛況。
 特に、伊勢丹新宿は、大型福袋を4日発売にずらして、冬物セールだけで勝負したにも関わらず、開店前に1万6千人が並び(前年比千人増)、単日売上新記録は、ほんとに立派だと思います。私の友人もセールに行ったが、品薄気味、とぼやきながらも購入した、と言っておりました。

 それを上回るのが、ご存知、渋谷109(マルキュー)、開店前に3万人が並び、11時の開店を8時15分に早め、過去最高の昨年並みの売上を記録したそうです。

 毎年、業界では、話題性の高い109ですが、今年もやってくれそうです。タイトルにあるように、マルキューブランドが、メンズに進出、メンズマーケットのサイクル、スピードの常識を覆そうという動きがあります。

 90年代、109系ブランドが韓国を生産背景として行なったQRが、現在のヤングレディースマーケットの短サイクルMDの常識の引き金になったことは間違いないでしょう。
 今やレディースマーケットでは、52週毎週変わる売り場で、最長でも8週間と言われるライフサイクルのファッション商品を企画から4週間以内追加なら1週間程度で店頭に並べるスピードを競っています。

 そんな企画生産サイクルがレディースマスマーケットにも定着した今世紀の初頭に、当時、カジュアルチェーンのMD改革に取り組んでいた私は、ヤングメンズカジュアルメーカーの社長さんや幹部の方々と、議論を重ねていました。
 顧客の来店頻度はまちがいなく高まっている、近い将来いずれはメンズもそうなるのでは、それに対して今、何が出来るか、と繰り返したものですが、ほとんどの方が、メンズは違う、との意見であまり話にならなかったのを覚えています。

 しかしながら、ここに来て、雑誌レオン、伊勢丹メンズ新館改装から始まった一連のメンズブームは、昨年のゴージャス、セクシー系メンズファッションブームとなり、加えて、109系など既存レディースブランドが顧客の彼氏狙いという切口で、レディースの短サイクル、QR手法でクオリティより「スタイリング」や「鮮度」を重視するメンズブランドが今年、次々に立ち上がりそうな様相を呈してきたものです。

 昨年の繊研新聞記事スクラップ(12月22日付)によると、すでにメンズラインを立ち上げているマウジーに続き、SWORD FISH(ソードフィッシュ)のフォーティフォーインターナショナル、JASSEE(ジャッシー)のジョーインターナショナル、GOA(ゴア)あたりがメンズブランドを立ち上げる予定。109メンズフロア計画もあるとか。

 また、最近の世間話では、すでに比較的マスマーケット狙いのレディースメーカーさんのところにも、複数取引先からレディースと同じ手法でメンズを作ってくれ、という要望が来ていて、対応に迫られているとのことでした。

 こだわり、保守的と言われたメンズマーケットが、ヤングレディース同様、マルキューブランドの影響でスタイルとスピード重視の発想へと変わるのか?今年目が離せない注目の業界トピックの一つです。

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January 03, 2006

先週の記事別アクセスランキング

先週1週間にこのブログ内でアクセスの多かった記事をランキング形式でご紹介します。

1位-アバクロ日本進出延期(05.12.13)

 コメント:アバクロファンの根強さを感じます。ライバルが一歩引いて
AEの日本進出の動向にも注目です。

2位-ZARA(ザラ)ジャパン スペイン本社100%出資へ(05.12.22)

 コメント:独資となって7年間の日本マーケットで得たノウハウをどう活かすか、
世界のSPAのベストプラクティスのお手並みに注目です。

3位-まちづくり三法改正で変わる商圏勢力図(05.12.25)


 コメント:事情はわかりますが、出店規制は競争規制、生活者の利益はいずこに?

4位-コンビニが百貨店を傘下に-流通は「生活者最適」に動く(05.12.26)


 コメント:昨年末の流通業界のビッグニュース。 新聞の生活者インタビューによると
百貨店の商品がコンビニ通販で手に入ったり、コンビニで受け取れたり、
というのには、期待されているようです。

5位-格安でヤングとらえる-ジャムピクシー(05.07.28)

 コメント:いつも元気な近所のジャムピクシーは、お正月も女の子でいっぱいでした。

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January 02, 2006

ファッションはストリートから生まれる

 私が、何年も前から参考にさせていただいているファッション系サイトがあります。

 ストリートファッションレポート

 業界の方なら、けっこうご存知かもしれませんが、共立女子短期大学 生活科学科の助手でいらっしゃる渡辺明日香さんが11年間に渡り、生徒の方々とともに、毎月、原宿、渋谷、銀座、代官山のストリートファッションの変化をレポートしているサイトです。

 このたびその集大成が本として出版されましたのでご紹介したくて、エントリーさせてもらいました。
 
 「ストリートファッションの時代-今、ファッションはストリートから生まれる」(著:渡辺明日香)
 
 実は、私は、企画生産サイドに関わっていた10年間は、マーケットリサーチとして、国内外のお店を訪問しても、店の世界観と商品そのもの(デザインや素材や縫製)しか見ていませんでした。その後、小売業に身を置くことになってからは、国内外問わず、むしろ来店客の動きや会話、表情、街を行きかう人々のスタイルが気になってしょうがありません。木から森が見えるようになったような気がしています。

 定点観測という言葉があります。いうまでもなく、同じものを定期的、継続的に見続け、そのベクトルの変化の中に、未来を見出すこと。予測は当たることも、外れることもあります。しかし、数値とあわせて見ると、かなりの精度であたることもわかりました。私のライフワークというか、癖の一つになっています。

 渡辺助手のサイトは、そんな私に、時に、なるほど、そんな見方もあるのか、とたくさんのヒントを与えてくださいました。

 生活者が主導権を持っている時代に、改めて、業界がプロダクトアウト提案した製品を生活者によってリミックスされている舞台である「ストリート」の定点観測の重要性を訴えたいと思います。そして、そこに着目した先見性、11年間もやり続けている継続性をすばらしく感じます。渡辺助手は、間違いなく、次世代のファッション業界のリーダーとして活躍されることでしょう。

 世界でもっとも伸びのあるファッションSPA企業、H&Mも日本の絶好調SPA企業ハニーズも毎週のストリート定点観測をそのスピード経営において重要視していることは、有名な話です。

 さあ、2006年、今年も、ストリートを見に出かけましょう。

 今、あなたの定点観測場所はどこ?そして何ですか? 

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あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年の初エントリーということで、今年のファッション流通業界のキーワードを・・・

ズバリ 「スピード」「次世代人材育成」だと思っています。

たぶん、ブログを読んでいただいている方には私が常日ごろから申し上げていることなので、おわかりだと思いますが、

「スピード」・・・
 かつてはファッションは、そのシーズンシーズンに「今年の流行はこれだ!」と、業界がプロダクトアウトするものであったと思います。今でも、業界の大方は、そう思っています。
 しかしながら、いまや生活者が情報にあわせてアレンジする「編集」のスピードの方が早く、業界は、マーケットや生活者が要求するスピードにあわせなければならない時代になってきたと思います。生活者の変化を促進したのは、ケイタイやネットといったIT業界や異業種ではなかっただろうかと思います。ファッション業界はまだまだ受身的。今年こそ大きく変わらねば。

「次世代人材育成」・・・
 ファッション業界の2007年問題は素材メーカー、百貨店などを除けばそれほど深刻ではないと思いますが、「スピード」と同時に、これから、ますます、顧客ターゲットとの距離、すなわち共感しながら商品やサービスが提案できるか、ということが問われてくると思います。そんな役割を担う「次世代」を感性だけでなく、仕事の精度という面でも育てていかなければならない、と思います。

 この2つを意識しながら、今年もファッション流通業界トピックを中心にブログを綴って参ります。どうぞよろしくお願いいたします。

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