ハニーズ、中国に1号店出店
繊研新聞、日経新聞などによると、19日、東証一部上場企業、ヤングレディースカジュアルSPA、ハニーズは上海の商業施設、「SUNNY993」内の日系ファッションブランド集積ビル「wa!」に中国第1号店を出店するとのことです。
同社は、中国出店にあたり、日本国内のメーカーからの仕入れ商品を除く、全体の70%を占める自社企画5ブランドの中国生産商品を、一部色違いはあれど、ほぼ日本と同じ商品、同じ価格帯(1900円、2900円)で販売するとのこと。販売認可の関係上、業務委託(フランチャイズ)にはなるものの、日本と同じオペレーションを行う模様です。
今回のハニーズの中国出店がとても興味深く思ったのは、多くの日本のファッションブランドやリテーラーが中国出店をもくろむ昨今、同社が出店するということは、既存の「日本ブランド」や「日本企業の企画商品」がプロダクトアウト型で中国市場で販売されるのではなく、実質的には・・・
日本のヤングストリートカジュアルのリアルタイムな売れ筋情報が輸出される
ことになるのではないか、と思われるからです。
同社については、以前もこのブログで何回かご紹介しましたが、同社の十八番(オハコ)とその急成長を支えてりるビジネスモデルは、
・ヤングレディースストリートカジュアルの
・マーケットで確実に売れるトレンド商品に絞り込み
・独自の生活者の目線に立った情報収集、ストリート定点観測、
店頭動向の裏づけを基に
・毎週、中国の工場に発注、QR生産をし
・毎日新しい商品を店頭に投入、
・1900円を中心とした低価格帯で販売している
ところです。
従って、ハニーズの店頭は、早くもない、遅くもない、今、もっとも多くの人が買いたいトレンド商品が常に並んでいる売り場となり、時期を引き付けたQR生産により、その的中率も高いため、高い粗利率が実現しているというものです。
この日本の売り場がそのまま中国で実現されれば、ハニーズは、日本のブランドというより、日本の今のトレンド商品が並んでいる情報発信型のお店になるわけですね。
このあたりが、きちっとポジショニングされ、実現できれば、日本のカルチャーに注目する、アジアのヤング層に受けることは請け合いだと思います。
ここ数年、日本のファッション企業が欧米アジア問わず海外に進出しています。まだ、なかなか明確な成功事例は聞きません。
しかし、近い将来、きっと、日本の、東京の売れ筋商品がもっともCoolであると認知され、東京トレンドファッションストアが世界各地のヤング客層で賑わっている光景を夢見ているのは、私だけではない、と思います。
ハニーズの中国進出がそんな夢の実現の第一歩になってくれれば、と思っています。
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